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Oracle ホワイトペーパー 2010 12 Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration による 仮想化インフラ配備の迅速化

Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration による 仮想 ......Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration は、配備時間を数週間から数か月短縮できる、

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Page 1: Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration による 仮想 ......Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration は、配備時間を数週間から数か月短縮できる、

Oracle ホワイトペーパー

2010 年 12 月

Oracle VM Blade Cluster Reference

Configuration による

仮想化インフラ配備の迅速化

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Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration による仮想化インフラ配備の迅速化

はじめに .............................................................................................................................. 1

Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration の概要 ................................................ 2

参照構成のコンポーネント ............................................................................................. 3

主な利点 .......................................................................................................................... 3

Oracle VM ........................................................................................................................... 4

Oracle VM Manager......................................................................................................... 4

Oracle VM Server ............................................................................................................ 5

Oracle VM Template ........................................................................................................ 5

Sun Blade 6000 モジュラーシステム ................................................................................ 5

Sun Blade X6270 M2 および X6275 M2 10GbE サーバーモジュール ......................... 5

Oracle Sun Blade 6000 Ethernet Switched NEM 24p 10GbE ......................................... 6

Sun ZFS ストレージアプライアンス ................................................................................. 7

仮想化環境向けの高速 I/O スループット....................................................................... 7

構成の選択肢の柔軟性 ..................................................................................................... 7

迅速かつ容易な配備 ............................................................................................................ 8

シングルベンダーのサポート .......................................................................................... 9

終わりに .............................................................................................................................. 9

詳細情報 ........................................................................................................................ 10

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Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration による仮想化インフラ配備の迅速化

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はじめに

仮想化は、IT の柔軟性を高め、IT サービスをビジネスニーズの変化にうまく対応させるための手

段として、すでに広く受け入れられています。仮想化 IT インフラの柔軟性によって、新しいアプ

リケーションを迅速に配備したり、容量を容易にスケーリングしたり、IT リソースをすばやくリダ

イレクトすることができます。最終的に、IT はビジネスに大きな価値をもたらすことができ、ビジ

ネスの観点からは仮想化を行ったことが明らかに成功だったということになります。

しかし、通常、仮想化インフラの構築では、複数のコンポーネント (サーバー、ストレージ、ネッ

トワーク、仮想化、オペレーティングシステムなど) を組み立てたり統合する必要があります。こ

のインフラは、アプリケーションをインストールする前に配備し、テストしなければなりません。

仮想化インフラの計画、構築、構成、トラブルシューティング、配備には、数週間から数か月を要

します。このプロセスは時間がかかるだけでなく、エラーも発生しやすくなるので、適時かつ採算

の取れる投資利益率を達成することは困難です。

オラクルは、必要なすべてのハードウェア、およびソフトウェアコンポーネントによって完全に統

合された仮想化インフラを提供できる唯一のベンダーです。このホワイトペーパーで説明する

Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration は、配備時間を数週間から数か月短縮できる、

完全かつ全体テストも実施済みの仮想化スタックを提供し、同時にリスクを減らしながらアプリ

ケーションのパフォーマンスを向上させます。

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Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration による仮想化インフラ配備の迅速化

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Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration の概要

オラクルの仮想化戦略は、企業のアプリケーションからディスクへのスタックの配備、管

理、およびサポートを簡素化することにあります。Oracle VM Blade Cluster Reference

Configuration は、オラクルのハードウェアおよびソフトウェアのコンポーネントを仮想化

スタックの各層で扱うシングルベンダーのソリューションです (図 1)。1 つのベンダー、

すなわち オラクルによって一緒にテストを実施し、全部まとめてサポートが行われるコ

ンポーネントを使用することで、仮想化インフラを迅速かつ容易に配備できます。

このソリューションは、オラクルの Sun ZFS ストレージアプライアンスとともに、オラ

クルの Sun Blade 6000 モジュラーシステム上でアプリケーションを実行するために最適

化した構成を含む設定済みの仮想マシンを使用しています。参照構成を検証するためのテ

ストは、Oracle Validated Configuration テストスイートを使用して、オラクルが実施しまし

た。また、コンポーネントについても、それぞれの製品チームが Oracle VM を使ってテ

ストを済ませています。

Oracle VM Template をこのソリューションとともに使用して、参照構成のソフトウェアス

タックの配備を簡素かつ迅速化します。このテンプレートには、Oracle Linux と Oracle

Solaris だけでなく、Oracle VM Server と Oracle VM Manager のプレインストールバージョ

ンも含まれています。環境を最適化するためのベストプラクティスがテンプレートに組み

込まれており、ソフトウェアスタックのすべてのコンポーネントの設定が定義されていま

す。Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration を配備するには、お客様は、推奨される

ハードウェアコンポーネントを注文し、参照構成の Oracle VM Template をダウンロード

するだけです。Oracle VM Template にはすぐに実行できるソフトウェアスタックが含まれ

ているので、数時間のうちに仮想化インフラ全体が稼働します。数週間も待つ必要はあり

ません。

図 1. Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration は、完全なハードウェアおよびソフトウェアのスタックを提供する

ので、配備を迅速化し、エラーのリスクを軽減します。

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参照構成のコンポーネント

表 1 に、参照構成でサポートされるコンポーネントの一覧と、関連する構成の詳細を示

します。

表 1. Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration のコンポーネント

スタック層 推奨される Oracle 製品 構成の説明

オペレーティングシステム Oracle Solaris および Oracle Linux Oracle Solaris 10

Oracle Linux 5

仮想化 Oracle VM Server for x86 Oracle VM Server 2.2.1 を各コンピュータブレード上

で実行

Oracle VM Manager 2.2 を VM として、HA を有効に

して実行

Oracle VM Template が、プレインストールされ事前設

定されたソフトウェアイメージを提供

サーバーハードウェア Sun Blade 6000 シャーシ

Sun Blade X6275 M2 10 GbE サーバーモジュール

Sun Blade X6270 M2 サーバーモジュール

1 シャーシあたり 10 個のシングルノードまたはデュ

アルノードのサーバーモジュール

1 つの Oracle VM サーバープール内で 2 つのノード

から始め、最大でノード数 32 まで拡張

複数のサーバープールに拡張

ネットワーク Sun Blade 6000 Ethernet Switched NEM 24p 10GbE

10 の 10GbE ダウンリンク : ファブリック拡張モ

ジュール (FEM)1 を介して各ブレードサーバーへ 1

つのリンク

14 の 10GbE アップリンク: 2 SFP+、3 QSFP (Quad

Small Factor Port) (12 の 10GbE ポートに相当)

ストレージ Oracle の Sun ZFS ストレージアプライアンス

Sun ZFS Storage 7120

Sun ZFS Storage 7320

Sun ZFS Storage 7420

Sun ZFS Storage 7720

容量、価格、および性能のさまざまなニーズを満たす

ために各種の構成で利用可能

Oracle VM Server が共有ストレージにアクセスするに

は、高速 10Gb イーサネットインタフェースを介して

NFS を使用

主な利点

Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration の主な利点は次のとおりです。

時間の短縮化 – 最適化されたソフトウェアスタックがベストプラクティスに合わせ

て事前に構成されており、推奨されるハードウェアプラットフォーム上ですぐに実行

できるので、アプリケーションの配備をただちに開始できます。

配備コストとリスクの低減 – ハードウェアおよびソフトウェアのスタック全体は、

Oracle によってテストが済まされ、まとめてサポートが行われます。

弾力的スケーラビリティ – 容量のニーズが大きくなるにつれて、システムは独立して

計算、ストレージ、ネットワークリソースを追加する機能とともに、複数の次元に拡

張することが容易です。

1 Sun Blade X6270 M2 サーバーモジュールは FEM を必要とします。X6275 M2 10GbE サーバーモジュールは、

統合された 10GbE コントローラを利用するため FEM は不要です。

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Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration による仮想化インフラ配備の迅速化

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Oracle VM

Oracle VM サーバーの仮想化は、ビジネスクリティカルなデータベースやアプリケーショ

ンのワークロードを効率的に仮想化し、オラクルやオラクル以外のアプリケーションを完

全にサポートするように設計されています。それにより効率的なパフォーマンスが実現さ

れ、エンタープライズアプリケーションが簡単に配備、管理、およびサポートできるよう

になります。Oracle VM は、無料ダウンロードによって入手でき、ライセンス料なしで使

用可能です。

図 2 に示すように、Oracle VM は物理的ハードウェアサーバーを論理的に複数の仮想マシン

(VM) に分割することができます。各仮想マシンには、独自の仮想 CPU、ネットワークイン

タフェース、ストレージ、およびオペレーティングシステムがあります。これらのリソース

は、仮想環境の管理インタフェースである Oracle VM Manager を使用して管理されます。

Oracle VM Template は、エンタープライズソフトウェアの配備を迅速化する手段を提供し、

プレインストールされ事前に構成されたソフトウェアイメージを提供することによって、

インストールと構成のコストを削減します。

Oracle VM は、オラクルの世界中のテクニカルサポート組織によって支えられており、す

べての Oracle ソフトウェアおよびハードウェアによって完全保証されています。

図 2. Oracle VM アーキテクチャーは、ハードウェアリソースを柔軟なリソースプールとして管理できます。

Oracle VM Manager

Oracle VM Manager により、管理者は、使いやすいグラフィカルインタフェースを使用し

て、仮想マシンの作成、複製、共有、起動、移行を行うことができます。したがって管理

者は、本来は手動で非常に時間のかかるはずの作業を合理化できます。Oracle VM Manager

は、仮想化インフラの管理を簡単にすることによって、データセンターの複雑さを軽減で

きます。たとえば、管理者は新しい仮想マシンを迅速に作成し、Oracle VM Template を使

用してオペレーティングシステムやアプリケーションを配備することができます。また

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Oracle VM Manager は、自動フェイルオーバーおよび再起動の機能によって、仮想マシン

のフェイルオーバーにかかるコストや複雑さを軽減できます。

Oracle VM Server

オープンテクノロジに基づき、Oracle VM Server には管理用として Oracle VM Manager と

の通信チャネルを有効にする VM エージェントが含まれています。これはゲストの仮想

マシンを実行するために、柔軟でセキュリティ保護されたサーバーベースのプラット

フォームを提供することが目的の自己完結型仮想化環境をもたらします。

Oracle VM Template

Oracle VM Template は、プレインストールされ事前に構成されたソフトウェアイメージに

よって、完全に構成されたソフトウェアスタックを配備する革新的アプローチを提供して

います。このテンプレートは配備に貴重な時間を割かずに済むだけでなく、テストや構成

がしっかりと行われたポピュラーなスタックのゴールドイメージを提供するという利点

があります。

カプセル化されたソフトウェアを Oracle VM Template で使用するには、まず Oracle

E-Delivery からテンプレートをダウンロードして、Oracle VM のインスタンスにインポー

トするだけです (サードパーティ製のテンプレートは、それぞれの対応するチャネルを介

して利用できます)。ユーザーはすぐにソフトウェアの使用を開始でき、それ以上のイン

ストール作業は不要です。

Sun Blade 6000 モジュラーシステム

オラクルの Sun Blade 6000 モジュラーシステムは、性能、効率、および密度が最適化され

たオープンモジュラー型アーキテクチャーを提供します。最新の Oracle SPARC® および

Intel® Xeon® プロセッサをベースとするサーバーモジュールを採用することで、組織は

ベンダーの制約を気にすることなく、アプリケーションや既存のインフラに最適なプラッ

トフォームを選択できます。またブレードサーバーは、オペレーティングシステムを選択

できるほか、業界標準の PCIe I/O モジュール、拡張可能ストレージ、透過的ネットワー

ク、および統合的管理もサポートしています。

オラクルのブレードは、Oracle Linux、Oracle Solaris、および Oracle VM を実行するために

最適化されています。その結果が、将来への既存の投資を保護しながら、データセンター

のニーズを満たしビジネスの目標を達成するモジュラー IT インフラのアーキテク

チャーとなっています。

Sun Blade X6270 M2 および X6275 M2 10GbE サーバーモジュール

Sun Blade 6000 モジュラーシステムシャーシ内で、Oracle VM Blade Cluster Reference

Configuration に推奨されるブレードサーバーモジュールは、Sun Blade X6270 M2 および

デュアルノードの X6275 10GbE のサーバーモジュールです。

Oracle の Sun Blade X6270 M2 サーバーモジュールは、バランスのとれたブレードを必要

とするミッドレンジの仮想化ワークロードに最適です。これは最大 144GB のメインメモ

リーと、高速 6 コア Intel Xeon プロセッサ 5600 シリーズで最大 12 の CPU コアをサ

ポートしています。Sun Blade X6270 M2 サーバーモジュールは、仮想化インフラのコスト

と複雑さを抑えながら、バランスの取れた性能と優れた省エネ効率を実現しています。

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Sun Blade X6275 M2 10GbE サーバーモジュールは、高密度のデュアルノードブレードを必

要とし、I/O ボトルネックを減少させる 10 ギガビットイーサネットをサポートする大規

模な仮想化インフラに理想的です。Sun Blade X6275 M2 10GbE サーバーモジュールは、合

計 24 の CPU コアと単一ブレードで最大 192 GB のメインメモリーをサポートし、オラ

クル最高の計算密度を提供するブレードサーバーです。Sun Blade X6275 M2 10GbE を高性

能、低レイテンシの Sun Blade 6000 Ethernet Switched Network Express Module 24p 10GbE と

組み合わせることで、仮想化環境での発生が懸念される潜在的なネットワークボトルネッ

クの解消に必要な帯域幅が提供されます。

Sun Blade X6270 M2 と X6275 M2 10GbE サーバーモジュールの主な特徴の比較を表 2 に

示します。

表 2. Sun Blade X6270 M2 と X6275 M2 10GbE サーバーモジュールの特徴の比較

仕様

カテゴリ

Sun Blade X6270 M2 サーバーモジュール Sun Blade X6275 M2 10GbE サーバーモジュール2

CPU 性能 最大 12 コア

最大 2 つの 6 コア高速 Intel Xeon プロセッサ 5600

シリーズ CPU

最大 24 コア

1 ブレードあたり 2 つの計算ノード

1 計算ノードあたり 2 つの 6 コア高速 Intel Xeon

プロセッサ 5600 シリーズ CPU

メインメモリー 18 の DIMM スロット

総メモリー量最大 144 GB

1 計算ノードあたり 12 の DIMM スロット

1 計算ノードあたり最大 96 GB のメモリー

(1 ブレードあたり合計 192 GB)

I/O 2 つの 10/100/1000-T イーサネットポート (最大 1 GbE)

282GB/sec の I/O 帯域幅

内蔵 10GbE または 1GbE ネットワークの 2 つの

モデル

高 IOPS の Sun Flash Module をサポート

Oracle Sun Blade 6000 Ethernet Switched NEM 24p 10GbE

Oracle Sun Blade 6000 Ethernet Switched NEM 24p 10GbE3 は、データセンターの配備を簡素

化すると同時に、10GbE のスイッチング技術によって到達し得る最高のスループットを

実現します。高度なカットスルースイッチング、アップリンク用 QSFP の新たな採用、

およびサービスのラインレート品質と組み合わせることで、Switched NEM 24p は仮想化

とネットワークストレージに理想的なソリューションを提供します。ソリューションを 4

シャーシまで拡張することで、ケーブルの使用を 75%減らし、高価な外部スイッチの必

要性を解消します。

Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration では、Sun Blade 6000 モジュラーシステムに

Switched NEM 24p インターコネクトの冗長ペアが備わっています。それぞれが Sun ZFS

ストレージアプライアンスクラスタの 1 つのヘッド専用となっています。このソリュー

ションは 10GbE の帯域幅を活用し、1 つも障害点を発生させません。また、データセン

ターへのシームレスな統合のために、1 つの NEM あたりで 12 の未使用 10GbE アップ

リンクを提供します。

2 Sun Blade X6275 M2 10GbE サーバーモジュールは、Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration とともにテ

ストを実施。

3 製品名に含まれている NEM は Network Express Module を表します。

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Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration による仮想化インフラ配備の迅速化

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Sun Blade 6000 Ethernet Switched NEM 24p 10GbE が可能にする高性能および配線の簡素化

は、Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration の仮想化アーキテクチャーにとって最適

です。

主な利点は次のとおりです。

組み込みの 10GbE スイッチを使って簡素化したネットワークトポロジにより、外部

スイッチの必要性を解消

4 分の 1 の配線量と、4 シャーシまでの単純なスケーラビリティによって、コストの

低減と管理の簡素化を実現

業界最高密度のアップリンクによる、既存のデータセンターとのシームレスな統合

Sun ZFS ストレージアプライアンス

Sun ZFS ストレージアプライアンスは、使いやすいアプライアンスパッケージにまとめた

統合ストレージのすべての利点を提供しており、これを使う組織はコストを削減しながら

もストレージの配備と管理を劇的に簡素化できます。このアプライアンスは、SSD のパ

フォーマンス特性と大容量ハードディスクドライブ (HDD) とを組み合わせたハイブ

リッドストレージプール (HSP) アーキテクチャーの高性能を活かすことで、ストレージ

の経済性を変えます。SSD は、読み書き用キャッシュによって従来のストレージアーキ

テクチャーよりも高い性能を実現しながら、最大 35%までコストを抑えます。

また、Oracle の Unified Storage システムは、管理の簡素化のために、直観的でパワフルな

ブラウザユーザーインタフェース (BUI) によって、比類のないシンプルさと使いやすさ

を提供しています。革新的なビジネス分析機能により、管理者は本稼働システムのパ

フォーマンス問題を迅速に診断し解決することができます。

仮想化環境向けの高速 I/O スループット

Sun ZFS ストレージアプライアンスは、SSD、複数の CPU コア、および 10 ギガビット

イーサネット接続を活用した革新的アーキテクチャーによって、多数の並列 I/O スレッ

ドをサポートしています。このハイレベルな I/O スループットにより、Sun ZFS ストレー

ジアプライアンスはサービスレベルを損なうことなく複数の仮想マシンに対応していま

す。

このアプライアンスは、Common Internet File System (CIFS)、Internet Small Computer System

Interface (iSCSI)、InfiniBand (IB)、および Fibre Channel (FC) など各種のストレージ I/O プ

ロトコルをサポートしていますが、Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration のスト

レージとの接続には、NFS over Ethernet をお勧めします。これは、NFS の群を抜くシン

プルさと Sun ZFS ストレージアプライアンスでのスケーリングに適しているためです。

構成の選択肢の柔軟性

容量、価格、および性能のさまざまなニーズを満たすために、Sun ZFS ストレージアプラ

イアンスは、Sun ZFS Storage 7320、7420、および 7720 システムモデル用の高可用性 (HA)

クラスタ構成を含むさまざまな構成で使用可能です。クラスタ構成では、ノードがクラッ

シュした場合に、ヘッドノードのリソースが存続するノードにフェイルオーバーするので、

ほぼ継続的な可用性が確保されます。すべてのシステムには、システムのトラブルシュー

ティングやパフォーマンスの最適化のために、データプロトコル、レプリケーション、圧

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Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration による仮想化インフラ配備の迅速化

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縮、および DTrace Analytics ソフトウェアなど、同じソフトウェアがバンドルされていま

す。

Sun ZFS ストレージアプライアンスの主なハードウェアコンポーネントの仕様は、表 3

に示すとおりです。

表 3: Sun ZFS ストレージアプライアンスの各モデル

プラットフォーム ストレージ容量 プロセッサ メモリー

(DRAM)

書き込み

最適化 SSD

読み取り

最適化 SSD

クラスタ

オプション

Sun ZFS Storage

7120

最大 60 x 2TB

SAS ディスク

[120TB ]

1 x Quad Core Intel

Westmere EP E5620 @

2.4GHz

最大 36GB 最大 96GB - なし

Sun ZFS Storage

7320 (詳細はコント

ローラによる)

最大 96 x 2TB

SAS ディスク

[192TB ]

2 x Quad Core Intel

Westmere EP E5620 @

2.4GHz

最大 72GB 最大

16 x 18GB

最大

4 x 512GB

あり

Sun ZFS Storage

7420 (詳細はコント

ローラによる)

最大 576 x 2TB

SAS ディスク

[1.1PB]

4 x 6C Intel Nehalem EX

E7530 @ 1.86GHz [また

は] 4 x 8C Intel Nehalem

EX X7550 @ 2GHz

最大 512GB 最大

96 x 18GB

最大

4 x 512GB

あり

Sun ZFS Storage

7720

拡張可能ラック。

各ラックは 720

TB

4 x 8C Intel Nehalem EX

X7550 @ 2GHz

コントローラ

あたり最大

512GB

ケージあたり

2 x 18GB

コントローラ

あたり最大

4 x 512GB

あり

迅速かつ容易な配備

仮想化インフラを配備するための標準的プロセスでは、複数のベンダーのハードウェア技

術とソフトウェア技術を組み合わせ、Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration によっ

て解消または大幅に簡素化できる多くの手順が含まれています。IT 組織の多くは、サー

バー、ネットワーク、ストレージシステムを配備するために別々のチームを設けています。

これらのチームのうちどれかが多忙で、仮想インフラの担当部分がいつまでたっても完了

しないと、全体の配備スケジュールでそこがボトルネックとなります。このような遅延の

リスクは、ソフトウェアがプレインストールされて構成済みであり、ハードウェアコン

ポーネントもまとめてテスト済みである Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration に

よって最小限に抑えられます。

表 4 は、標準的なマルチベンダーシナリオの配備タスクと、Oracle VM Blade Cluster

Reference Configuration による配備を、完了までの推定所要時間で比較したものです。

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Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration による仮想化インフラ配備の迅速化

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表 4. マルチベンダーソリューションで必要なタスクと Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration で必要なタスクの比較

配備タスク 標準的なマルチベンダーによる配備 Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration

推定短縮時間

アプリケーションの

インストール

OS のセットアップ、互換性チェック、

アプリケーションのインストールと設

定、パッチの適用、関連管理ツールのイ

ンストールと設定など。

アプリケーションスタック全体とともにイン

ストールおよび構成済みで配備の準備ができ

ている Oracle VM Template をダウンロー

ド。

数日から数週間

OS のインストール OS と関連パッチのインストールに約 1

時間。

配 備 の 準 備 が で き て い る Oracle VM

Template に、Oracle Linux または Oracle

Solaris のいずれかが含まれている。

1 時間

ハードウェアの構成と

セットアップ

すべてのハードウェアコンポーネント、

デバイスドライバなどの互換性を確認。

サーバー、ストレージ、およびネットワーク

コンポーネント設定のベストプラクティスお

よびガイドラインを提供。

数時間から数日

信頼性および統合のテスト アプリケーション配備前の仮想化インフ

ラのテストは、問題が見つかった場合に

数時間から数日を要する場合あり。

定義済みの構成が事前にテストされ、オプ

ションのコンポーネントが相互運用可能。

数時間から数日

シングルベンダーのサポート

このシングルベンダーソリューションでは、サポートも大幅に簡素化されます。さまざま

なベンダーとの間で複数のサポート契約を交渉する必要がないので、調達にかかる時間が

短縮されます。日常の運用も、問題を起こしているのがどのハードウェアまたはソフト

ウェアコンポーネントかに関係なく、サポートでは 1 つのベンダーに依頼すればよいだ

けなので、簡素化されます。オラクルとの単一サポート契約は、お客様の IT チームが オ

ラクルにサポートを依頼する前に、貴重な時間を費やして正常なシステムコンポーネント

を切り離す必要がないことを意味します。

終わりに

大抵の IT 組織は、マルチベンダーによる仮想化インフラ構築に何週間も時間をかけるこ

とは望みません。しかしこれまで、仮想化せずに IT を実行することはコストが割高過ぎ

るため、選択の余地がありませんでした。Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration は

配備にかかる時間とコストを削減するだけでなく、リスクを低減し、仮想化インフラを簡

単に拡張することができるのでより優れた代替手段を提供します。

ソフトウェアスタック全体は、推奨されるハードウェアプラットフォーム上で事前に構成

と最適化が済まされ、いつでも実行できる状態になっています。コンポーネントはすでに

まとめてテストされ、サポートも一緒に行われるので、配備の遅れや本稼働停止のリスク

が小さくなります。計算、ストレージ、ネットワークリソースを独立して追加できるので、

システムはアプリケーションの需要変化に応じて、複数の次元でスケーリングすることが

できます。

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Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration による仮想化インフラ配備の迅速化

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詳細情報

この参照構成の詳細については、Oracle Technology Network (http://www.oracle.com/technetwork/)

で入手可能なテクニカルホワイトペーパー『Best Practices and Guidelines for Deploying the

Oracle VM Blade Cluster Reference Configuration』を参照してください。

Oracle VM、Oracle Linux、Oracle Solaris、Sun Blade モジュラーシステム、Sun ZFS ストレー

ジアプライアンス、Sun ネットワーキングソリューションなどの詳細については、

www.oracle.com のサイトをご覧になるか、電話窓口 +1.800.ORACLE1 で Oracle の担当者

にお問い合わせください。

表 5 に示す Web リソースは追加の製品情報、表 6 は Oracle の仮想化に関するニュー

スを常に提供するリソースです。

表 5. 詳細情報の Web リソース

Web リソースの説明 Web リソースの URL

Oracle Solaris http://oracle.com/solaris

Oracle Linux http://oracle.com/linux

Oracle VM Template http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/vm/templates-101937.html

Oracle の仮想化 http://oracle.com/virtualization

Sun Blade システム http://www.oracle.com/goto/blades

Sun ZFS ストレージアプライアンス http://www.oracle.com/us/products/servers-storage/storage/unified-storage/

Sun ネットワーキング http://www.oracle.com/us/products/servers-storage/networking/

Oracle Enterprise Manager http://www.oracle.com/us/products/enterprise-manager/

Oracle Enterprise Manager Ops Center http://www.oracle.com/us/products/enterprise-manager/opscenter/

Oracle Premier Support for Systems http://www.oracle.com/us/support/systems/premier/

表 6. 最新情報のリソース

Web リソースの説明 Web リソースの URL

Oracle の仮想化 on Twitter http://www.twitter.com/ORCL_Virtualize

Oracle の仮想化ブログ http://blogs.oracle.com/virtualization

仮想化サンプルのニュースレター http://www.oracle.com/newsletters/samples/virtualization.html

仮想化ニュースレターの購読 http://www.oracle.com/subscribe/index.html

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Oracle VM Blade Cluster Reference

Configuration による仮想化インフラ配備の

迅速化

2010 年 12 月

Oracle Corporation

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Fax: +1.650.506.7200

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す。本文書は一切間違いがないことを保証するものではなく、さらに、口述による明示または法律による黙示を

問わず、特定の目的に対する商品性もしくは適合性についての黙示的な保証を含み、いかなる他の保証や条件を

提供するものではありません。オラクル社は本文書に関するいかなる法的責任も明確に否認し、本文書によって

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標です。

AMD、Opteron,、AMD ロゴ、AMD Opteron ロゴは、Advanced Micro Devices の商標または登録商標です。Intel、

Intel Xeon は、Intel Corporation の商標または登録商標です。

すべての SPARC の商標はライセンスに基づいて使用される SPARC International, Inc の商標または登録商標

です。UNIX は X/Open Company, Ltd. からライセンス提供された登録商標です。1010