4
設計:瀬下直樹+瀬下淳子 写真:永野佳世 L D K etc . L D K etc . 1 2 使3 使4 2 5 使1 2 3 4 5 1 2 3 使1 2 3 4 5 6 7 8 使1 2 3 4 5 6 7 使8 9 調10 1 0 0 092 093 094 センスを磨く! 高さ寸法のルール 150 CONTENTS 20144月号 018 030 042 054 062 080 082 084 086 088 090 020 022 024 026 028 032 034 036 038 040 044 046 048 050 052 056 058 060 064 066 068 070 072 074 076 078 Part.1 LDK Part.5 水廻り・外廻り Part.4 諸室 Part.2 玄関 Part.3 廊下・階段 センスを磨く! 高さ寸法のルール150 017 Apr 2014 016 Apr 2014

Part.5 Part.4 Part - X-Knowledge › kenchi › news › KC2014.04toku.pdfPart.5 水 廻り・外 Part.4 諸室 Part.1 LDK Part.3 廊下・階段 Part.2 玄関 017 Apr 2014センスを磨く!高さ寸法のルール150

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Page 1: Part.5 Part.4 Part - X-Knowledge › kenchi › news › KC2014.04toku.pdfPart.5 水 廻り・外 Part.4 諸室 Part.1 LDK Part.3 廊下・階段 Part.2 玄関 017 Apr 2014センスを磨く!高さ寸法のルール150

扉/設計:瀬下直樹+瀬下淳子 写真:永野佳世

LDKの高さ寸法のルール①天井・床・吹抜け

諸室﹇和室・寝室・子供室・書斎etc.﹈の高さ寸法のルール

水廻り﹇浴室・洗面・トイレ﹈・外廻り﹇バルコニー・手摺﹈の高さ寸法のルール

LDKの高さ寸法のルール②勾配天井etc.

玄関の高さ寸法のルール

廊下・階段の高さ寸法のルール

1|天井高を変えずに天井を高く見せる方法

2|床や天井の段差を使って天井高を操作する方法

3|床の段差が生み出す天井高と有効空間を

使いこなす方法

4|単純な2層吹抜けにしないことで室内に光を導く方法

5|小さい吹抜けと大きい吹抜けを適材適所で

使い分ける

1|玄関ポーチのデザインは玄関扉の高さで決まる

2|玄関土間の高さ寸法が家全体に広がり感をもたらす

3|玄関ホールと階段を一体化して最も効果的な

吹抜けをつくる

4|上がり框の寸法を見直すと、玄関が豊かな空間になる

5|心地よい玄関には、

圧迫感のない収納の寸法体系がある

1|明るく生き生きした廊下をデザインするための

アイデア集

2|機能を付加して階段を単純な

移動空間にしない方法

3|階段下を収納・トイレに使い切るためのテクニック

1|小上りの和室の天井高と段差に何を仕込むかが腕の見せ所

2|和室の段差や天井高のセオリーを疑え

3|「寝室は重心を下げる」という原則を破ることも必要だ

4|天井高に変化を付ければ特色ある子供室となる

5|空間の設えや場所によって変わる書斎の高さ寸法

6|工夫次第で変わる収納の高さと奥行き

7|法規の緩和措置をうまく利用した豊かな地下空間

8|一番有効活用したい小屋裏収納・塔屋を最高にうまく使う

1|浴室の開放感を左右する開口部の寸法テクニック

2|洗面室とトイレの高さ方向に生まれるスペースを有効活用する

3|浴室・洗面室・トイレの天井高と採光を三位一体で解決する

4|バルコニーの防水と段差を解決する最高の方法

5|ルーバーや手摺など、外廻りのデザインは高さ寸法で決まる

6|腕のいい設計事務所は階段室の扱い方がうまい

7|スキップフロアを駆使すれば、

空間の利用法は限りなくある

8|勾配天井の低さを逆手にとって豊かな空間にする方法

9|取り付け高さによって変わる

空調機のスマートな納め方

10|開口部のプロポーションを決める高さ寸法の極意

キーワード100

執筆者プロフィール

資料請求者プレゼント

092

093

094

センスを磨く! 高さ寸法のルール150

CONTENTS

2014年4月号

018

030

042

054

062

080

082

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086

088

090

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040

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074

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078

Part.1 LDKPart.5 水廻り・外廻り Part.4 諸室

Part.2 玄関Part.3 廊下・階段

センスを磨く! 高さ寸法のルール150017 Apr 2014 016Apr 2014

Page 2: Part.5 Part.4 Part - X-Knowledge › kenchi › news › KC2014.04toku.pdfPart.5 水 廻り・外 Part.4 諸室 Part.1 LDK Part.3 廊下・階段 Part.2 玄関 017 Apr 2014センスを磨く!高さ寸法のルール150

※1 建築化照明の1つ。天井面を明るく照らし、その反射光により空間の明るさを得るとともに、天井面に視線を誘導し、空間の上方への広がりを強調する※2 最上階以外の階にある火気使用室に該当すると、壁・天井に内装制限がかかる。可燃材料である木材が使用できない場合があるので注意

a|標準的な天井高( 2,300㎜~2,500㎜) a|Kまたは D K の天井高を抑える

a|小さな吹抜けを外壁側に設ける

c|大きな吹抜け a|Kまたは D K の天井を下げる

a|ダイニングテーブルの場合(床段差 1 5 0㎜程度)

b|天井が低い( 2,300㎜未満)

b|Kまたは D K の床を上げる

b|勾配天井・スキップフロアの利用

b|建物の中央に吹抜けをつくる

b|床座テーブルの場合(床段差 4 0 0㎜程度)

LDKの高さ寸法のルール①天井・床・吹抜け

図1|平天井における工夫 > P.020-021 図4|吹抜けの高さ > P.026-027

図5|吹抜けの大きさ > P.028-029

図2|LDまたはLの天井を高くする > P.022-023

図3|Kの床を下げる > P.024-025

標準的な高さの天井をより高く見せるには、天井近くの壁に幕板などと

ともに、室内から照明器具が見えないようにコーブ照明を仕込み、天井

に間接照明の光を当てるとよい。間接照明から天井までの空き寸法は

300㎜が目安。間接照明の光が「面」として広がりをもつようになる

キッチンやダイニング、個室側の天井高を2,100~2,300㎜程度に抑えると、吹抜

けの垂直性が強調され、リビングがより高く感じられるようになる

小さな吹抜けを外壁側に設けると、高窓からスポット

ライトのような光を採り込むことができる。開口部から

の光を壁に反射させて下階に導くことも可能

天井を高くする必要のないダイニングやキッチンでは、リビングの天井

よりも300~400㎜程度下げる。その段差は間接照明や欄間として生

かす。レンジフードやダウンライトのダクトスペースにも活用可能

キッチンカウンターの高さは850㎜程度なので、700㎜程度のダイニン

グテーブルと高さを合わせるには、キッチン側の床を150㎜程度下げれ

ばよい。安全性を考慮して、段差部分の床仕上げをタイル張りなどにし

て段差があることを強調する

天井が低い場合、天井を羽目板張りとして視線を水平方向に導く。長

手方向の壁(開口部)に視線を導く場合は、羽目板の向きとフローリング

の向きを合わせる[※2]

吹抜けの天井高を抑えるには「吹抜けの天井に勾配を付けて開口部側に向かって

絞る」「スキップフロアを利用して吹抜け側の床面を持ち上げる」という手法がある

建物の中央に幅の狭い吹抜けをつくり、天窓を利用

して光井戸のようにする

吹抜けの幅を絞らず、ボリューム感をもたせるには、

柱・梁を露しにして空間のスケールを強調する

天井面に段差を付けずに、ダイニングやキッチンの床をリビングの床よ

り300~400㎜程度上げる。リビングからダイニング・キッチンへは階

段2段分の段差が生まれるので、その段差は収納スペースとして活用

可能。天井仕上げは連続させて一体感をもたせる

ダイニングテーブルが床座の場合、キッチン側を400㎜程度下げる。こ

の寸法は椅子(座面)の高さで変える

天井高の統一と変化

 

戸建住宅の階高は2千600〜3千㎜と

なるケースが多い。天井懐

ふところ

を考慮すれ

ば、LDKの標準的な天井高は2千300

〜2千500㎜程度になる。天井高が十分

確保できる場合、「コーブ照明﹇※1﹈

の光で天井に意識を向ける」「造作家

具を天井面から離し、天井がつながっ

て見えるようにする」などで高さを強

調すれば、広がりを感じさせられる。

斜線制限などで天井高を十分に確保で

きない場合、水平方向の伸びやかさを

強調すると、天井の低さがネガティブ

な要素にならない。「天井を羽目板張

りにして床と表情をそろえる」「天井

いっぱいの開口部を取り付けて外部と

一体化する」などの方法が考えられる

﹇図1﹈。

 LDKを一体化するケースでは、天

井高に変化を付けて「ダイニング・キ

ッチン(またはキッチンのみ)の天井

は低く、リビングの天井は高くする」

のが一般的。キッチンとダイニングの

天井は高過ぎないほうが、設備計画で

は合理的な場合が多いからだ。キッチ

ンではレンジフードを考慮する必要が

あるほか、天井を下げると、天井懐を

ダクトスペースに利用できるという利

点も生まれる。天井が高いダイニング

では照明がペンダントライトとなり、

ダイニングテーブルの位置が固定され

がちだ。しかし、天井高が2千400㎜程

度までなら、照明はペンダントライト

に限定されず、自由度が高い﹇図2﹈。

 

一方、床に段差を設けることで天井

高を操作し、天井面ではフラットな連

続性を強調する方法もある。キッチン

カウンター側の床レベルを150㎜程度下

げれば、キッチンカウンターとダイニ

ングテーブルの高さがそろうので、長

いカウンターのように見せることがで

きる。キッチンカウンター側の床レベ

ルを400㎜程度下げて境界面にテーブル

を設置すると、キッチン側はダイニン

グテーブル、ダイニング側は床座テー

ブルとなり、向かい合って座る人の目

線がそろうほか、キッチンに立つ人と

ダイニングに座る人の目線の高さも近

くなる﹇図3﹈。

吹抜けは大きさも重要な要素

 

天井高により強弱をつけるときはL

DKを吹抜けにする。最も基本的な手

法は、ダイニング・キッチン側の天井

高を2千300㎜程度に抑えて、リビング

のみを吹抜けとして天井を高くすると

いうもの。リビングが開放的な空間に

感じられるほか、空間にさまざまな方

向性・場所の変化が生まれる。

 

2層吹抜け(天井高×2+天井懐)

の場合、天井高が5千㎜を超えること

が多い。この寸法では天井が高すぎて

居心地が悪く感じるのであれば「屋根

に勾配を付ける」「上げ床にする」な

どの方法で、吹抜けの高さを抑えられ

る。LDKが上階(2階)にある場合、

小屋裏収納やルーフバルコニーを組み

合わせて、最高天井高4千㎜程度の吹

抜けにすることもできる﹇図4﹈。

 

吹抜けの大きさも重要。部屋全体で

はなく、部屋の一部だけを小さな吹抜

けにすることも考えられる。小さな吹

抜けには、移動空間や諸室とのつなが

りを生み出す効果や、天窓や高窓を組

み合わせて、光井戸のように自然光を

室内に採り入れる効果がある。吹抜け

の数、平面計画上の配置、開口部との

関係がポイントになる。

 

大きな吹抜けは、空間を単調にして

大きさを認識しにくくする場合もあ

る。柱・梁・小屋束などの構造体を露

しにして視覚的なガイドにするなど、

空間のスケールを表現する方法も考え

たい﹇図5﹈。 ﹇粕谷淳司+粕谷奈緒子﹈

2,300~2,500

50~150

300

<5,000

400 2,100~2,300

2,100~2,300

<4,000

400 2,100~2,300

2,100~2,300

600~800

2,000~3,000(幅)

光高窓

~2,000(幅)

天窓2,100~2,300

150

2,100~2,300

2,100~2,300

300~400

400

センスを磨く! 高さ寸法のルール150019 Apr 2014 018Apr 2014

LDK

Part.1

Page 3: Part.5 Part.4 Part - X-Knowledge › kenchi › news › KC2014.04toku.pdfPart.5 水 廻り・外 Part.4 諸室 Part.1 LDK Part.3 廊下・階段 Part.2 玄関 017 Apr 2014センスを磨く!高さ寸法のルール150

※1 2,150㎜で設定した低い天井部とのメリハリや、ややスパンを飛ばした開放的な空間であることも考慮すると、梁下2,400㎜ではやや低い。2,470㎜程度というのがほどよい高さであると考えた

※2 マンションの開口部は、区分所有法の共用部分に該当するため(区分所有法2条)、基本的に改造できない

1-1|吊り戸棚の位置を下げて水平方向に伸ばすと天井が高く見える[辻秀易]

1-4|天井を羽目板張りとすれば天井の低さは感じない[辻秀易]

1-5|天井の羽目板と床の向きをそろえるときには  正面の壁を格好よく[各務謙司]

1-6|内装を木材でくるめば天井の低さが消える   [粕谷淳司+粕谷奈緒子]

1-2|天井を照らす間接照明は、空間に広がりをもたらす[石川素樹]

1-3|梁下の下がり天井と間接照明で柔らかな天井空間に[関本竜太]

1|天井高を変えずに天井を高く見せる方法

実際に感じる天井高

は梁下寸法の2,470

㎜[※1]。障子(建具)

の高さは、一般的な

1,800㎜よりもやや高

く、2,000㎜よりもや

や低く設定。重心が

低く、かつ開放感の

ある開口部を実現し

ている

天井に羽目板(ウォル

ナット)を張ることで、

床(チーク・フローリ

ング)と上下対称に

見せ、水平方向の広

がりを強調。正面に

見える壁は造作家具

と窓を一体化

同一幅の素材を張り

回す場合、出入口や

キッチンなどの開口

寸法にも割付け上の

注意が必要。建具や

収納については内装

制限の対象外となる

ので木材の使用が可

能 [写真:吉村昌也]

650

575

780

150300330

1,105

335 315700

260 260

8702,330

1,885

575425

150レンガ㋐12張り

AEP

壁際にあるRC造の梁形(最上階にあるマンション住戸の梁)の存在を意識させないように間接照明を設けた。照明と天井との間に300㎜以上の空き寸法があると、天井面を照らす光が「面」としての広がりをもつため、空間を実際よりも広く感じるようになる

75

アングル補強L-50×50×3 L=50@300

幕板:スプルース OP

シームレス蛍光灯

シナランバー㋐18

下がり天井:石膏ボード㋐9.5 EP

V溝 寒冷紗の上、パテしごき EP

90

構造梁

90

40°

高さの低いシームレス蛍光灯(器具高さは40㎜)を隠すための幕板。天井と壁の見切をよりシャープにするため、見付け面を消した三角形にしている

石膏ボードとスプルースが干渉しないように、V溝を付ける。溝は目立たないよう、パテでしっかりとしごいてから、EPで仕上げる

蛍光灯(高さ80㎜)を隠す150㎜の幕板が天井と壁の見切となり、空間

の重心を下げる。開口部下の低い位置に設置された家具やソファも重

心を下げる重要な要素 [写真:西川公朗]

木製建具は垂れ壁を設けずに納めている。ただし、写真左側の廊下へ出る建具のみは、パブリッ

クな領域からプライベートな領域へ踏み込むことを意識させるため2,000㎜で設定

天井には余計なものを付けない。照明はダウンライトや壁付け。フロア

照明などとして重心を下げる

吊り戸棚の位置を天井面からやや離し、天井の端までを見渡せるようにすると、天井が高く感じられる。壁と天井は廻り縁を付けずに、シームレスにつなぐ。

天井高が2,200㎜程度と低い場合でも、天井を羽目板張りにすれば、天井の低さを感じることはそれほどない。羽目板の向きによって水平ラインが強調されるからだ。したがって、LDKとほかの居室および外部空間の位置を考慮して、向きを決めるとよい。

天井を羽目板張りとする場合、羽目板とフローリング(床)の向きをそろえると、正面に見える壁や開口部に視線が集中する。壁や開口部のデザインが重要になることはいうまでもないが、造作家具などを組み合わせて、視線が留まるようにしたい。

梁を露しにすると、実際に感じる天井高は、天井面ではなく梁下の位置になる。梁下に下がり天井と間接照明を設けると、梁せいが200~300㎜程度であれば、2つの天井面に500㎜以上の段差が生じる。間接照明で梁と天井面を柔らかく照らし出したい。

間接照明で天井面を照らせば、天井が高く感じられる。間接照明を納める幕板には、空間を上下に分ける視覚的な効果もあり、空間の重心が下がって落ち着きが生まれる。

リビング

キッチン

和室玄関

玄関収納

食品庫

中庭

3,185

2,130

5,605

1,820 2,730

床座での生活を想定する場合、あまり天井が高くないほうがよい。2,225㎜は製作の木製建具を天井いっぱいに納めたときに、反りによる不具合が出ない最大限の寸法でもある

和室の端から食品庫の端まで天井をつなげること、視線を遮る下がり壁をつけないようにすることが重要[66頁参照]

LDKに隣接する庭に視線を誘導するため、天井の羽目板の向きはフローリングと直交させている

N

洗面脱衣室

2,320

200

2,120

70060

440

260260

キッチンパネル

小窓

木方立:既存アルミサッシの方立に取付け

窓ふさぎ壁(押出法ポリスチレンフォーム保温板㋐30、石膏ボード㋐12.5の上、クロス張り)

不陸調整下地新規天井仕上げ

小窓

天井高は2,320㎜。築年数が30年を超えるマンションの天井高は概して低い。天井懐がまったくなかったので、羽目板の天井を元の天井より65㎜下げて、当時最薄のLEDダウンライトを納めた

マンションでは、一般的に開口部を自由にデザインすることはできない[※2]。開口部の内側から壁を立てて、その壁を一部開口することで、アクセントとなる横長の窓を飾り棚の上に取り付けた

キッチン

2,180

リビングダイニング

第1種高度地区内にある3階建て戸建住宅。高さ制限が厳しいことから、階高を抑えた結果、天井高2,180㎜の細長いLDKとなった

最上階ではない火気使用室に該当する場合、壁・天井が内装制限の対象。木材仕上げとする場合は、不燃認定を取得した木材を選択しなければならない

「ボックス」の前後は天井いっぱいの開口部になっているので、外部空間に自然と視線が導かれる

天井の低さを意識させないためには、床・壁・天井に同一幅で統一した木材を張り回して、視線をその先の開口部に導くのも一手。ただし、壁・天井については火気使用室における内装制限の対象となる可能性があるので注意。

2,400

450

450

スギ羽目板㋐9(本実)木材保護塗料

天井:石膏ボード㋐9.5の上、生石灰クリーム 鏝仕上げ

AC

化粧梁:木材保護塗料

▼土台下端

リビング

吊り戸棚の位置は天井面より450㎜下げる。吊り戸棚を下げることで、天井の端から端まで見通すことができるようになり広く感じるため

木造のモジュール3,640㎜(2間)を基本としてリビングを計画する場合、天井高を2,200㎜程度にすると、空間の重心を抑えることができる。しかし、ダイニング・キッチンと一体化して広くするのであれば、天井高はやや高めに設定して、プロポーションのバランスを取ったほうがよい

1階断面図[S=1:100]

間接照明断面詳細図[S=1:10]

展開図[S=1:100]

1階平面図[S=1:200]

展開図[S=1:100] 2階断面図[S=1:150]

450

425

575

1,88

52,46

0

2,15

0

2,47

018

0

2,65

0

1,90

025

0

500

800

150

1,95

0

2,40

0

450

2,00

0

2,22

5

1,72

550

0

2,18

0

2,25

5

840 72

0

2601,200

2,18

0

センスを磨く! 高さ寸法のルール150021 Apr 2014 020Apr 2014

LDK

Part.1

Page 4: Part.5 Part.4 Part - X-Knowledge › kenchi › news › KC2014.04toku.pdfPart.5 水 廻り・外 Part.4 諸室 Part.1 LDK Part.3 廊下・階段 Part.2 玄関 017 Apr 2014センスを磨く!高さ寸法のルール150

※2 照明器具を見えないようにすると、光も遮ってしまう。光の遮り方によっては、強い光のコントラストであるカットオフラインが生じる。光を遮らず、器具を隠せるのが間接照明として理想の納まり※3 レンジフードと一体になった照明器具を使用する場合は平天井にする必要がある

※1 下地は石膏ボード12.5㎜厚。パテ処理後にサンドペーパー掛けたうえで、壁紙をローラーで糊付けしている

825

480

1,150

天窓H590×W780

リビング・ダイニング 2,

961

1,980

2,400

590

石膏ボード㋐9.5 AEP

480

キッチン

天窓H590×W790

キッチンの天井高をリビング・ダイニングにそろえると高くなりすぎることが多い。キッチンが広くない場合(7㎡程度)、天井高を絞り、天井付近に熱気だまりをつくらないこと、キッチンカウンター上に十分な照度を保つことが重要

既製品のトップライト(アルミサッシ)では、サッシ枠が見えないように壁(石膏ボード)の仕上面を設定する

システムキッチンを隠す腰壁の高さは1,150㎜で、リビング側からは水栓金物が見えない。キッチンカウンターの高さは850㎜なので、300㎜の立上りは水栓器具やコンセント類を納めるスペースとなる

1,000 1,730 3,640

2,200

寝室

リビング

屋上テラス

ダイニング キッチン

6,350

2,730

3,120

500

1FL▼ ▼GL

2FL▼

ダイニング・キッチンの床レベルはリビングよりも390㎜(階段2段分)高い。リビング側の腰壁は壁かけテレビのスペースとして活用するほか、下部にはAV機器用の収納スペースを確保

ガスコンロを採用すると、最上階でない火気使用室に該当するため、内装制限によって垂れ壁を設けるなどの対処が必要になる。ここでは、内装制限対象外のIHクッキングヒーターを採用

500

900

660

TV

700

850

850

500

103

2,200

リビング・ダイニングキッチン

ルーフバルコニー

壁際にはカーテンボックス兼用の間接照明を設置

壁面収納はダイニングテーブルの高さに合わせて設定

キッチンの天井高2,200㎜に対して、勾配天井のLD側は2,100~3,250㎜

LD側の高窓サイズは屋根勾配に合わせてW1,775×H550~1,100㎜となっており、室内側からアルミサッシ枠が見えないよう、壁・天井に埋め込んでいる

リビング・

ダイニング

リビング・ダイニング

キッチン

壁:石膏ボード㋐12.5石粉末入り特殊塗装

天井:石膏ボード㋐9.5石粉末入り特殊塗装

400

375

500

850

2,300

330

2,685

850

ダイニングとの仕切りに垂れ壁を設けて、その部分をキッチン側から使える収納とした

勾配天井が接する垂れ壁の上部を窪ませて、照明を上向きに設置。光源が見えないよう、かつ、天井面にきれいなグラデーションができるように、カットオフライン[※2]を意識しつつ、必要最小限の立上りで隠す

700

2,200

3,050

200

650

1,300

400

壁:珪藻土

間接照明

ブラインド

ダイニング・キッチンの天井(平天井[※3])レベルはリビング(勾配天井)よりも最大650㎜低く設定

650㎜の垂れ壁を利用して間接照明を設置。立上りにはスリットが設けられており、縦型ブラインドレールの設置スペースを兼ねる

リビング

2-1|天井を下げたキッチンに天窓をつける[北野博宣+安藤宗一郎]

2-2|ダイニング・キッチンの床を上げて、天井はリビングとフラットにつなぐ[木村智彦]

2-3|勾配天井を利用して高窓を設ける[中西ヒロツグ]

2-4|キッチンの垂れ壁を利用して間接照明を設置する[山中祐一郎]

2-5|天井の段差&サッシ高さを利用して間接照明を設置する[石黒隆康]

2|床や天井の段差を使って天井高を操作する方法

床の段差を利用して、ダイニング・キッチンの天井高を低くすると、リビングとダイニング・キッチンが緩やかに区画される。天井をフラットに仕上げると、LDK全体の一体感が損なわれずに済む。

腰壁の天板(ナラ集成材)は、壁際まで伸ばして飾り棚に。ホワイトボード壁

紙張り[※]の腰壁と上部クロス張りの壁との見切でもある[写真:井上玄]

スキップフロアで、リビング・ダイニングから1,200㎜上がったところに寝室がある。ルー

フバルコニーは居室に面する3面ともサッシが嵌められていて、寝室や階段にも光が降り

注ぐ。寝室の木製建具(引戸)の高さは、反りによる不具合が生じにくい2,000㎜で設定

間接光が大きな面

(天井や壁)をなめる

ように広がる場合、

その面の平滑さが重

要。下地の精度、ボー

ドの張り方向まで考

慮したい。さらに、塗

装(塗料)自体にテク

スチュアをもたせる

と、反射面の光が優

しく安定する

[写真:山中祐一郎]

天井懐はダクトス

ペースとして積極的

に活用したい。ここ

では、ダイニングテー

ブルに取り付けられ

た業務用焼肉バー

ナー用の換気扇の配

管などが納められて

いる [写真:吉田誠]

天井と床の仕上げをラワン合板として、インテリアの一体感を高めている。腰壁のダイニング

側は本棚として活用

頻繁な来客が想定されるLDKでは、オープンキッチンは避け、天井高も低くすることが多い。LDKが上階の場合は日中の作業照度を自然光で取れるよう、天窓を付けるとよい。

キッチンの天井高は低くして、リビング・ダイニングを高くすることは多いが、高さの違いは積極的に活用したい。最上階のLDKでは、キッチンの上部に高窓を兼ねるルーフバルコニーを設けるとよい。

リビング・ダイニング側に数百㎜程度の垂れ壁を設けてセミオープンキッチンとする場合、垂れ壁はキッチン側からは吊り戸棚として、リビング・ダイニング側からは間接照明の設置場所として利用できる。

ダイニング・キッチンの天井高をリビングよりも低くする場合、窓の高さにも目を向ける。窓の天端とダイニング・キッチンの天井面をそろえると、リビング側に天井段差分の垂れ壁が生まれ、間接照明のスペースとなる。

2階展開図[S=1:80]

2階断面図[S=1:100]

展開図[S=1:150] 断面図[S=1:150]

天窓断面詳細図[S=1:30]

2階断面図[S=1:100]

1,98

0

2,40

0

1,15

0

2,96

1

300

480 590

1,90

0

2,55

0

200

2,91

5 ~3,

050

1,30

090

0

2,20

02,59

0

750

500

2,10

070

0

1,20

0500

900

2,10

0 ~3,

250

1,90

0

2,73

0

500

330

650

センスを磨く! 高さ寸法のルール150023 Apr 2014 022Apr 2014

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