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Quantum tele-amplification with a continuous-variable
superposition state Jonas S. Neergaard-Nielsen, Yujiro Eto, Chang-Woo Lee,
Hyunseok Jeong and Masahide Sasaki,
Nature photonics, 7,439 (2013). 「連続変数の重ね合わせ状態を用いた量子遠隔増幅」
平野研究室 小林 駿介
発表の流れ
・背景・概要 (※NICT プレスリリース参照)
・量子増幅転送の理論
①量子重ね合わせ状態
②ビームスプリッタ―
③入力状態と出力状態の関係
③-1 LOSSなし
③-2 LOSSあり
・量子増幅転送結果
・まとめ
②ビームスプリッター
𝑉 𝐴𝐶
𝑅𝐴
𝑎 𝐴 𝑎′ 𝐴
𝑎′ 𝐶
𝑎 𝐶
振幅の反射率
|𝛼 𝐴
|𝛽 𝐶
|α 1 − 𝑅𝐴 − β 𝑅𝐴 𝐴′
|α 𝑅𝐴 + β 1 − 𝑅𝐴 𝐶′
𝑉 𝐴𝐶|α 𝐴|β 𝐶= |α 𝑅𝐴 + β 1 − 𝑅𝐴 𝐶′|α 1 − 𝑅𝐴
− β 𝑅𝐴 𝐴′
③量子増幅転送
|𝜓 𝐴 = 𝑐+|𝛼 𝐴+ 𝑐−| − 𝛼 𝐴
|Φ 𝐵 = 𝑁− |𝛽 𝐵− | − 𝛽 𝐵
|Ψ 𝐴𝐵𝐶 = 𝑉 𝐴𝐶|𝜓 𝐴𝑉 𝐵𝐶|Φ 𝐵|0 𝐶
受
送
= 𝑉 𝐴𝐶 𝑐+|𝛼 𝐴 + 𝑐−| − 𝛼 𝐴
𝑉 𝐵𝐶 𝑁− |𝛽 𝐵 − | − 𝛽 𝐵 |0 𝐶
③入力状態と出力状態の関係 |Ψ 𝐴𝐵𝐶 = 𝑉 𝐴𝐶|𝜓 𝐴𝑉 𝐵𝐶|Φ 𝐵|0 𝐶
= 𝑉 𝐴𝐶 𝑐+|𝛼 𝐴+ 𝑐−| − 𝛼 𝐴 𝑉 𝐵𝐶 𝑁− |𝛽 𝐵 − | − 𝛽 𝐵 |0 𝐶
= 𝑉 𝐴𝐶 𝑐+|𝛼 𝐴 + 𝑐−| − 𝛼 𝐴 𝑉 𝐵𝐶𝑁− |𝛽 𝐵|0 𝐶 − | − 𝛽 𝐵|0 𝐶 =
𝑉 𝐴𝐶 𝑐+|𝛼 𝐴 + 𝑐−| − 𝛼 𝐴 𝑁− |𝛽 𝑅𝐵 𝐶|𝛽 1 − 𝑅𝐵 𝐵 − | − 𝛽 𝑅𝐵 𝐶| − 𝛽 1 − 𝑅𝐵 𝐵
𝑐+
𝑐+
𝑐−
𝑐−
•信号の量子力学的性質を保ちつつ、振幅増幅した信号として再生する「量子増幅転送」の実証成功
• (理論)回線にLOSS無の場合、量子重ね合わせ状態の送信は成功するが、LOSS有の場合は失敗する。しかし、どちらか一方の状態を送信すると、LOSS有の場合でも成功する
• (実験)信号エネルギーの80%が失われる大きな損失を持つ光回線でも、送りたい信号を最大3倍まで増幅することが出来た
まとめ
発表の流れ •論文背景・概要 (※NICT プレスリリース参照)
•予備知識
① 量子重ね合わせ状態
② ビームスプリッター
•量子増幅転送について
① LOSSなし
② LOSSあり
•結果
•まとめ
コヒーレント状態について
•量子揺らぎが量子力学的に許される範囲で最小となり、さらにどこの位相(時刻)においても一定となっているような状態である。
•長距離伝送において不可避な線形ロスが存在しても、デコヒーレンス(情報劣化)を起こさない。
•情報を長距離伝送するにあたって コヒーレント状態は理想的な担い手である。
光子数状態|n>は完全系をなすから、任意の複素数αを用いて次の量子状態を考える。
となる。よって|ψ>が𝑎 の固有状態でαが固有値になっている。そこで規格化を行って、
この状態を コヒーレント状態という。
コヒーレント状態について
②ビームスプリッター
𝑉 𝐴𝐶
𝑅𝐴
𝑎 𝐴 𝑎′ 𝐴
𝑎′ 𝐶
𝑎 𝐶
𝑎′ 𝐴 = 1 − 𝑅𝐴𝑎 𝐴 − 𝑅𝐴𝑎 𝐶
反射率
𝑎′ 𝐶 = 𝑅𝐴𝑎 𝐴 + 1 − 𝑅𝐴𝑎 𝐶
|𝛼 𝐴
|𝛽 𝐶
②ビームスプリッター
𝑉 𝐴𝐶
𝑅𝐴
反射率
|𝛼 𝐴
|𝛽 𝐶 𝑉 𝐴𝐶|α 𝐴|β 𝐶
= |α 𝑅𝐴 + β 1 − 𝑅𝐴 𝐶′|α 1 − 𝑅𝐴
− β 𝑅𝐴 𝐴′
|α 1 − 𝑅𝐴 − β 𝑅𝐴 𝐴′
|α 𝑅𝐴 + β 1 − 𝑅𝐴 𝐶′
②ビームスプリッター
𝑎′ 𝐴 = 1 − 𝑅𝐴𝑎 𝐴 − 𝑅𝐴𝑎 𝐶
𝑎′ 𝐶 = 𝑅𝐴𝑎 𝐴 + 1 − 𝑅𝐴𝑎 𝐶
𝑎 𝐴 = 𝑅𝐴𝑎′ 𝐶 + 1 − 𝑅𝐴𝑎′ 𝐴
𝑎 𝐶 = 1 − 𝑅𝐴𝑎′ 𝐶 − 𝑅𝐴𝑎′ 𝐴
コヒーレント状態|α˃は、別の表現も可能である。
D(α)≡exp(α𝑎 †−α∗𝑎 )
|α =D(α)|0
②ビームスプリッター |α =D(α)|0
|α 𝐴|β 𝐶 = 𝐷𝐴 α 𝐷𝐶 β |0 |0
= exp α𝑎 †𝐴 − α∗𝑎 𝐴 exp β𝑎 †𝐶 − β∗𝑎 𝐶 |0 |0
𝑎 𝐴 = 𝑅𝐴𝑎′ 𝐶 + 1 − 𝑅𝐴𝑎′ 𝐴
𝑎 𝐶 = 1 − 𝑅𝐴𝑎′ 𝐶 − 𝑅𝐴𝑎′ 𝐴
|𝛼 𝐴|𝛽 𝐶
= 𝑒𝑥𝑝 𝛼 𝑅𝐴 + 𝛽 1 − 𝑅𝐴 𝑎′ †𝐶
− 𝛼∗ 𝑅𝐴 + 𝛽∗ 1 − 𝑅𝐴 𝑎′ 𝐶 𝑒𝑥𝑝 𝛼 1 − 𝑅𝐴
− 𝛽 𝑅𝐴 𝑎′ †𝐴− 𝛼∗ 1 − 𝑅𝐴 − 𝛽∗ 𝑅𝐴 𝑎′ †𝐴 |0 |0
②ビームスプリッター
|𝛼 𝐴|𝛽 𝐶= 𝑒𝑥𝑝 𝛼 𝑅𝐴 + 𝛽 1 − 𝑅𝐴 𝑎′ †𝐶
− 𝛼∗ 𝑅𝐴 + 𝛽∗ 1 − 𝑅𝐴 𝑎′ 𝐶
𝑒𝑥𝑝 𝛼 1 − 𝑅𝐴 − 𝛽 𝑅𝐴 𝑎′ †𝐴− 𝛼∗ 1 − 𝑅𝐴 − 𝛽∗ 𝑅𝐴 𝑎′ †𝐴 |0 |0
D(α)≡exp(α𝑎 †−α∗𝑎 ) |α =D(α)|0
|α 𝐴|β 𝐶 = |α 𝑅𝐴 + β 1 − 𝑅𝐴 𝐶′|α 1 − 𝑅𝐴 − β 𝑅𝐴 𝐴′
③量子増幅転送 |𝜓 𝐴 = 𝑐+|𝛼 𝐴 + 𝑐−| − 𝛼 𝐴 |Φ 𝐵 = 𝑁− |𝛽 𝐵 − | − 𝛽 𝐵
|Ψ 𝐴𝐵𝐶 = 𝑉 𝐴𝐶|𝜓 𝐴𝑉 𝐵𝐶|Φ 𝐵|0 𝐶
= 𝑉 𝐴𝐶 𝑐+|𝛼 𝐴+ 𝑐−| − 𝛼 𝐴 𝑉 𝐵𝐶 𝑁− |𝛽 𝐵 − | − 𝛽 𝐵 |0 𝐶
= 𝑉 𝐴𝐶 𝑐+|𝛼 𝐴 + 𝑐−| − 𝛼 𝐴 𝑉 𝐵𝐶𝑁− |𝛽 𝐵|0 𝐶 − | − 𝛽 𝐵|0 𝐶 =
𝑉 𝐴𝐶 𝑐+|𝛼 𝐴 + 𝑐−| − 𝛼 𝐴 𝑁− |𝛽 𝑅𝐵 𝐶|𝛽 1 − 𝑅𝐵 𝐵 − | − 𝛽 𝑅𝐵 𝐶| − 𝛽 1 − 𝑅𝐵 𝐵
𝑐+
𝑐+
𝑐−
𝑐−
量子増幅転送について
http://www.nict.go.jp/press/2013/05/13/-1.html
①
受信側にあらかじめ大きな振幅を持つ
「量子重ね合わせ状態」という特殊な光を用意する。
② 光の一部を分岐して光回線を介して 送信者に送る
③ 送信者はこの共有した光を 送りたい信号と合波する
④2つのビームの光子を検出
⑤検出結果に応じて 受信者側で 量子合わせ状態を
適切にフィルタリング
実験結果
横軸:入力信号の波の振幅α
縦軸:出力状態の振幅α‘(=gα)
青い直線:入力振幅を何倍に増幅して出力するかを表す直線
白丸:入力振幅αと出力振幅gαのペアの理論上の位置
赤丸:実験における入出力振幅のペアの位置
青い等高線の分布図:出力信号の波の性質を表す図
赤い実線:実際の入力信号
赤い点線:ターゲットとなる出力状態
青い実線:実験で得られた出力状態
フィデリティ: ターゲットと実際の出力状態間の 重なり具合(1に近いほど正確)