Upload
others
View
1
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
Radio Mobile[ インストール & 設定ガイド ]
茂⽊ネットワークセンターhttps://moginwc.sakura.ne.jp/
2019-02-03
はじめに
概要:
• Radio Mobileは、電波伝搬シミュレーションソフトウェアです。• 送受信条件(周波数・出⼒・地点・標⾼・アンテナ地上⾼など)を設定すること
により、地図上に電波伝搬の状況を描画することができます。• 主に、地上デジタル放送やFMラジオなど遠距離受信の参考に活⽤されています。
このガイドの内容:
• 今回は、東京スカイツリーから送信している 地上デジタル放送「TOKYO MX」(16ch 3kW)の電波伝搬シミュレーションを⾏い、地図上に重ね合わせる⼿順を説明します。
• まずはこのガイド通りに忠実に操作し、設定⽅法や概念に慣れることをお勧めします。
はじめに(続き)
こんな⼈にお勧め:
• Radio Mobileは知っているが、雑誌やネットの情報では設定できずにギブアップしてしまった⼈。もしくは難しそうなので諦めてしまった⼈。
前提条件:
• パソコン環境はWindows7で、⼀般的な操作に慣れていること。• インターネットからソフトをダウンロードし、インストールできるスキルがある
こと。• 総務省 無線局等情報検索での検索に慣れていること。• 送信所についての情報を有していること。
免責事項:• 当ガイドは執筆時点での知識で記載されてます。誤り等あるかもしれませんが、
ご指摘いただけると幸いです。
Radio Mobile[ インストール & 設定ガイド ]
1.ソフトのダウンロード
2. ソフトのインストール
3. 地形データのインストール
4. データ保存⽤フォルダーの作成
5. Google Earth Proのインストール
6. ソフトの起動・初期設定
7. 電波伝搬シミュレーション諸元
8. 地図の作成
9. 送信点の設定
10. 受信点の設定
11. 周波数の設定
12. 受信設備の設定
13. 送信設備の設定
14. 送受信点と送受信設備の紐付け
15. シミュレーションの実⾏
16. 距離スケールの追加
17. ファイルの保存
18. ソフトの終了
19. .kmlファイルの編集
20. 地図との重ね合わせ
4
1. ソフトのダウンロード
① http://www.g3tvu.co.uk/Quick_Start.htm へアクセスする。※英⼤⽂字・⼩⽂字を正しく⼊⼒すること。
② クリックする。
③ クリックする。© MOGI NETWORK CENTRE※2018-08-02時点で、Radio Mobileのバージョンは「11.6.6」 5
2. ソフトのインストール
① ダブルクリックする。
② もし表⽰されたらクリックする。
© MOGI NETWORK CENTRE 6
続き|2. ソフトのインストール
① クリックする。
② チェックする。③ クリックする。
© MOGI NETWORK CENTRE 7
続き|2. ソフトのインストール
① クリックする。 ② クリックする。
③ クリックする。© MOGI NETWORK CENTRE 8
続き|2. ソフトのインストール
① クリックする。② チェックを外す。
③ クリックする。
© MOGI NETWORK CENTRE 9
続き|2. ソフトのインストール
① クリックする。
© MOGI NETWORK CENTRE 10
3. 地形データのインストール
① https://dds.cr.usgs.gov/srtm/version2_1/SRTM3/Eurasia/ へアクセスする。 ※英⼤⽂字・⼩⽂字を正しく⼊⼒すること。
② 下記の8つのファイルをダウンロードする。N34E138.hgt.zipN34E139.hgt.zipN35E138.hgt.zipN35E139.hgt.zipN35E140.hgt.zipN36E138.hgt.zipN36E139.hgt.zipN36E140.hgt.zip
③ 上記ファイルを1つ1つ解凍する。
④ 作成された .hgt ファイルを、C:\Radio Mobile\SRTM3 へ移動する。 ※フォルダーではなく、ファイルを移動すること。
© MOGI NETWORK CENTRE 11
続き|3. 地形データのインストール
⑤ C:\Radio Mobile\SRTM3 が下記のようになっていることを確認する。
© MOGI NETWORK CENTRE 12
4. データ保存⽤フォルダーの作成
© MOGI NETWORK CENTRE
① c:\RadioMobileData を作成する。
13
5. Google Earth Proのインストール
© MOGI NETWORK CENTRE
① インターネットより、Google Earth Proをインストールする。 https://www.google.com/intl/ja/earth/desktop/
※2018-08-03時点で、Google Earth Proのバージョンは「7.3.2.5491」 14
6. ソフトの起動・初期設定① ダブルクリックする。 ③ Options → Internet を選択する。 ② ×をクリックする。
© MOGI NETWORK CENTRE 15
続き|6. ソフトの起動・初期設定① SRTMを選択する。
② Use local files only をチェックする。
③ OKをクリックする。
© MOGI NETWORK CENTRE 16
7. 電波伝搬シミュレーション諸元
送信所
項⽬ 内容
送信場所
東京スカイツリー 北緯 35度42分36秒 東経 139度48分39秒 (経緯度は世界測地系)
送信場所標⾼ 0m
送信アンテナ地上⾼ 566m
送信周波数 491MHz16ch(TOKYO MX)
偏波⾯ ⽔平偏波
出⼒ 3000W(3kW)
受信場所
項⽬ 内容
受信場所
群⾺県太⽥市 ⾦⼭⾃然公園駐⾞場 北緯 36度18分51秒 東経 139度22分21秒 (経緯度は世界測地系)
受信点標⾼ 187m
受信アンテナ地上⾼ 2m
© MOGI NETWORK CENTRE 17
8. 地図の作成① New Networksのアイコンをクリックする。
② はい(Y)をクリックする。
③ OKをクリックする。
© MOGI NETWORK CENTRE 18
続き|8. 地図の作成① Map propertiesのアイコンをクリックする。
② Enter LAT LON or QRAをクリックする。
© MOGI NETWORK CENTRE 19
続き|8. 地図の作成① 地図の中⼼地点の経緯度(今回の例では東京スカイツリー)を⼊⼒する。
② Wになっている場合は、クリックしてEになることを確認する。 (W:⻄経、E:東経の意味)
③ OKをクリックする。
© MOGI NETWORK CENTRE 20
続き|8. 地図の作成① 作成する地図のサイズを⼊⼒する。ここでは1024×768のサイズとした。
② 地図の範囲をkm単位で⼊⼒する。ここでは150kmとした。
③ Extractをクリックする。
© MOGI NETWORK CENTRE 21
続き|8. 地図の作成① 下記のマップが作成される。
© MOGI NETWORK CENTRE 22
9. 送信点の設定
© MOGI NETWORK CENTRE
① Units propertiesのアイコンをクリックする。
② Nameに「SKYTREE」と⼊⼒する。 ③ Enter LAT LON or QRAをクリックする。
23
続き|9. 送信点の設定
© MOGI NETWORK CENTRE
① 東京スカイツリーの経緯度を⼊⼒する。② OKをクリックする。
③ 送信場所標⾼の「0」をを⼊⼒する。
24
10. 受信点の設定
© MOGI NETWORK CENTRE
① Unit 2をクリックする。
25
続き|10. 受信点の設定
© MOGI NETWORK CENTRE
② Nameに「KANAYAMA」と⼊⼒する。 ② Enter LAT LON or QRAをクリックする。
26
続き|10. 受信点の設定
© MOGI NETWORK CENTRE
①⾦⼭⾃然公園駐⾞場の経緯度を⼊⼒する。② OKをクリックする。
③ 受信点標⾼の「187」を⼊⼒する。
④ ⼀回クリックする。
⑤ OKをクリックする。
27
続き|10. 受信点の設定
© MOGI NETWORK CENTRE
① 下記のように表⽰される。
28
11. 周波数の設定
© MOGI NETWORK CENTRE
① Networks propertiesのアイコンをクリックする。
29
続き|11. 周波数の設定
© MOGI NETWORK CENTRE
② Net nameに「Net MXTV」と⼊⼒する。
③ 送信周波数の「491」を⼊⼒する。
④ ⽔平偏波を選択する。
⑤ Broadcastを選択する。
① Parametersをクリックする。
30
12. 受信設備の設定
© MOGI NETWORK CENTRE
② System nameに「System RECEIVE DTV」と⼊⼒する。
③ Transmit powerは「0」と⼊⼒する。
④ Receive thresholdは「50」と⼊⼒する。
⑤ Line Lossは「0」と⼊⼒する。
⑥ Antenna typeは「dipole.ant」を選択する。※暫定
⑦ Antenna heightは受信アンテナ地上⾼の「2」を⼊⼒する。
① Systemsをクリックする。
31
13. 送信設備の設定
© MOGI NETWORK CENTRE
① System 2をクリックする。
32
続き|13. 送信設備の設定
© MOGI NETWORK CENTRE
① System nameに「System TRANSMIT MXTV」と⼊⼒する。
② Transmit powerは送信出⼒の「3000」を⼊⼒ する。
③ Receive thresholdは「50」と⼊⼒する。
④ Line Lossは「0」と⼊⼒する。
⑤ Antenna typeは「dipole.ant」を選択する。※暫定
⑦ Antenna heightは送信アンテナ地上⾼の「566」を⼊⼒する。
33
34© MOGI NETWORK CENTRE
補⾜|ERPの検索⽅法① 総務省 無線局免許状等検索の「詳しく条件を指定する」にアクセスする。 https://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=2&SelectID=5
② 下記の通り選択する。
③ 「東京メトロポリタンテレビジョン」と⼊⼒する。
④ 検索をクリックする。
続き|13. 送信設備の設定
35
補⾜|ERPの検索⽅法
© MOGI NETWORK CENTRE
① クリックする。
続き|13. 送信設備の設定
② 最⼤実効輻射電⼒の値11.5kWをメモする。
© MOGI NETWORK CENTRE
① 総合利得計算ツール http://poyfull.web.fc2.com/mogikeisan.html にアクセスする。
② 送信出⼒は3kWをWに変換した「3000」を⼊⼒する。
③ ERPは前ページでメモした最⼤実効輻射電⼒11.5kWをWに変換した「11500」を⼊⼒する。 ④ 計算をクリックする。
⑤ 総合利得が表⽰されるのでメモする。
36
続き|13. 送信設備の設定
37
続き|13. 送信設備の設定
① 前ページでメモした総合利得「5.8」をdBdに⼊⼒する。
14. 送受信点と送受信設備の紐付け
© MOGI NETWORK CENTRE
②「SKYTREE」をチェックする。
③「KANAYAMA」をチェックする。
① Membershipをクリックする。
38
続き|14. 送受信点と送受信設備の紐付け
①「SKYTREE」を選択する。
②「System TRANSMIT MXTV」を選択する。
© MOGI NETWORK CENTRE 39
続き|14. 送受信点と送受信設備の紐付け
①「KANAYAMA」を選択する。②「System RECEIVE DTV」を選択する。
③ OKをクリックする。
© MOGI NETWORK CENTRE 40
15. シミュレーションの実⾏
© MOGI NETWORK CENTRE
① Polar radio coverageのアイコンをクリックする。
41
続き|15.シミュレーションの実⾏
© MOGI NETWORK CENTRE
① この通りにチェックする、チェックを外す。
② Maximum(シミュレーション範囲)には「150」を⼊⼒する。
③ Stepには「0.2」を ⼊⼒する。
④ Drawをクリックする。
42
続き|15.シミュレーションの実⾏
© MOGI NETWORK CENTRE
① はい(Y)をクリックする。
43
続き|15.シミュレーションの実⾏
© MOGI NETWORK CENTRE
② Keep in actual pictureをチェックする。
③ OKをクリックする。
① シミュレーション結果が表⽰される。
44
16. 距離スケールの追加
© MOGI NETWORK CENTRE
① Edit → Draw rings... を選択する。 ③ Drawをクリックする。② 「SKYTREE」をチェックする。
④ Keep in actual pictureをチェックする。 ⑤ Drawをクリックする。
45
続き|16. 距離スケールの追加
© MOGI NETWORK CENTRE
① 距離数が描画される。
46
17. ファイルの保存
© MOGI NETWORK CENTRE
① File → Save network as... を選択する。 ② c:\RadioMobileDataを選択する。
③ 保存(S)をクリックする。
47
続き|17. ファイルの保存
© MOGI NETWORK CENTRE
① File → Save map as... を選択する。
② 保存(S)をクリックする。
48
続き|17. ファイルの保存
© MOGI NETWORK CENTRE
① File → Save picture as... を選択する。
② 保存(S)をクリックする。
49
18. ソフトの終了
© MOGI NETWORK CENTRE
① File → Exit を選択する。
② はい(Y)をクリックする。
50
19. .kmlファイルの編集
© MOGI NETWORK CENTRE
① メモ帳で c:\RadioMobileData\Net1.kml ファイルを開く。
② ファイル先頭の「・サソ」を削除する。
③ ファイル(F)→上書き保存(S)。
④ メモ帳を終了する。
51
20. 地図との重ね合わせ
© MOGI NETWORK CENTRE
① ダブルクリックする。 ② ファイル(F) → インポート... を選択する。
52
続き|20. 地図との重ね合わせ
© MOGI NETWORK CENTRE
① c:\RadioMobileDataを選択する。
② すべてのファイル(*.*)を選択する。
③ net1.kmlを選択する。
④ 開く(O)をクリックする。
53
続き|20. 地図との重ね合わせ
© MOGI NETWORK CENTRE
① シミュレーション結果と地図が合成されて表⽰される。
以上で説明は終わりです。54
© MOGI NETWORK CENTRE
appendix. 今後の活⽤⽅法
1. 21ページの「作成する地図のサイズ」「地図の範囲」、および42ページの「シミュレーション範囲」などを変更してどのような動きをするのか確認してみてください。
2. 今回は東京スカイツリーを中⼼とした電波伝搬シミュレーションを⾏ったため、必要最⼩限の地形データしかダウンロードしていません。ご⾃⾝でシミュレーションしたい場所の地形データを「3. 地形データのインストール」を参考にダウンロードし、シミュレーションしてみてください。
3. このガイドでは、細かいパラメーターなどについて説明を省いている部分があります。巻末の参考⽂献を参考に理解を深めることをお勧めします。
55
© MOGI NETWORK CENTRE
appendix. ソフトの設定概念(推測)
周波数 送信点
受信点
送信設備
受信設備
Net・送信周波数・偏波・etc...
Units・経緯度・標⾼・etc...
Units・経緯度・標⾼・etc...
Systems・送信出⼒・アンテナ種別・総合利得・アンテナ地上⾼・etc...
Systems・送信出⼒・アンテナ種別・アンテナ地上⾼・etc...
筆者註:受信マニアの感覚では、送信設備の⼀つに周波数のパラメーターがあると感じるが、このソフトでは、周波数帯域によって電波の伝搬具合が空間・地形などにより異なることがシミュレーション上のポイントであるため、周波数設定が上位の概念になっていると思われる(推測)。
また、放送の場合は受信点や受信設備の情報は不要のはずですが、本ソフトは移動体通信(携帯電話)など、基地局〜移動局間の無線通信シミュレーションも想定しているため、設定が必要となるようです。
56
appendix. 参考⽂献
© MOGI NETWORK CENTRE
Radio Mobile関係:
1. 電波伝搬模擬計算の基礎の基礎雑誌:ラジオライフ 2018年8⽉号 124ページ
2. たまごの電⼦⼯作メモ「Radio Mobileで電波伝搬シミュレーション」http://tamagomemo.blogspot.com/search/label/電波伝搬シミュレーション
3. 遠距離受信@Hachinohe「Radio Mobileで遊ぼう!」http://poyfull.web.fc2.com/Radio_Mobile/index.html
ガイド作成関係:
1. パワーポイントの品質と⽣産性を向上させるデザイン・テンプレートhttp://ppt.design4u.jp/template/
57