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Reel Tape Plug-ins Guide.book i ページ２００７年４月１３日　金曜日　午前１１時３８分

Reel Tape™ プラグイン

Version 7.4

Reel Tape Plug-ins Guide.book ii ページ２００７年４月１３日　金曜日　午前１１時３８分

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上記の製品名は、アビッドテクノロジー株式会社の商標および登録商標です。その他の商標は、それぞれの所有者に帰属します。

製品の機能、仕様、システム要件は、予告なく変更することがあります。

目次

Reel Tape Plug-ins Guide.book iii ページ２００７年４月１３日　金曜日　午前１１時３８分

第 1 章はじめに . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1

パッケージ版プラグインの内容 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1

システム必要条件 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

プラグインの登録 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

プラグインの使い方 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

凡例. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3

www.digidesign.com について . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3

第 2 章インストレーション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5

プラグインをインストールする . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5

プラグインをオーソライズする . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6

プラグインを削除する . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7

第 3 章 Reel Tape プラグイン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9

Reel Tape の共通コントロール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9

Reel Tape Saturation . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10

Reel Tape Delay . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12

Reel Tape Flanger . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15

Reel Tape Flanger による DSP の遅延 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 19

付録 ATDM プラグインの DSP 必要条件 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 21

HD Accel カード . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22

HD Core カードと HD Process カード . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 23

付録 B TDM プラグインによる DSP 遅延 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25

目次 iii

iv

Reel Tape Plug-ins Guide.book iv ページ２００７年４月１３日　金曜日　午前１１時３８分

Reel Tape プラグイン・ガイド

Reel Tape Plug-ins Guide.book 1 ページ２００７年４月１３日　金曜日　午前１１時３８分

第 1 章

第 1 章：はじめに

スムースで温かみのあるサウンドのレコーディングを行うため、何年もの間エンジニアはアナログ・テープに頼ってきました。突然の音量の変化にも、テープは心地よいひずみで応えてくれるものです。また磁気テープには、高域に甘く低域にはパンチを効かせる周波数依存飽和特性があります。

Digidesign の Reel Tape プラグインは、アナログ・テープ・マシンとテープの周波数レスポンス、ノイズ、飽和特性を正確にモデル化することにより、典型的なアナログ・テープのサウンドをシミュレートします。

Digidesign の Reel Tape プラグインは、 3M、

Studer、 Ampex、 Quantegy の商標の所有者とは

関係がありません。これらの名称は、 Reel Tape

プラグインの音響特性を示すためにのみ使用し

ます。

このガイドで説明する Reel Tape プラグインには、TDM、 RTAS、 AudioSuite の各バージョンがあります。

･ Reel Tape Saturation

･ Reel Tape Delay

･ Reel Tape Flanger

パッケージ版プラグインの内容

このプラグインのパッケージの内容は以下のとおりです。

･インストレーション・ディスク

･ iLok USB スマート・キー ( 別売 ) を使ってプ

ラグインをオーソライズする際に必要なア

クティベーション・カード

･ Digidesign オンライン登録カード

第 1 章 : はじめに 1

2


システム必要条件

Digidesign のプラグインを使用するためには、以

下が必要です。

･ iLok スマートキー (iLok のライセンスの管理に

は、 iLok.com のアカウントも必要です )。

および

･以下のいずれかのシステム：

･ Digidesign 認定の Pro Tools システム

（Reel Tape Delay と Reel Tape Flanger の TDM

バージョンには 1 つ以上の HD Accel カード

を装着した Pro Tools HD システムが必要で

す）

･ Digidesign 認定の Pro Tools システムおよび、

Digidesign の TDM、 RTAS、または

AudioSuite プラグイン規格に対応した他社製

ソフトウェア・アプリケーション

･動作確認ができている Avid Xpress、

Avid Xpress DV、または Avid DNA システム

(AudioSuite のみ )

･動作確認ができている Digidesign の VENUE

システム

必要条件について詳しくは、 Digidesign のウェブサイト（www.digidesign.com）をご覧ください。

互換性

Digidesign は、 Digidesign が動作確認を行なったハードウェアとソフトウェアに対してのみ互換性を保証し、サポートを行います。

Digidesign が動作を保証するコンピュータ、オペレーティング・システム、ハードディスク、サードパーティ製品については、 Digidesign ウェブサイト（www.digidesign.com）に掲載されている最新の一覧表をご参照ください。


プラグインの登録

DigiStore(www.digidesign.com) からオンラインでプラグインを購入すると、その製品は自動的に登録されます。

パッケージ版プラグインをご購入の場合は、同封の Digidesign オンライン登録カードを参照して、オンラインでの登録方法についてご確認ください。

登録ユーザーには、定期的にソフトウェアのアップデートおよびアップグレードについての通知が送られます。

テクニカルサポートについては、 Digidesign のウェブサイト (www.digidesign.com) またはDigidesign オンライン登録カードを参照してください。

プラグインの使い方

以下のプラグインの使い方については、「DigiRackプラグイン・ガイド」をお読みください。

･トラックへプラグインを挿入する

･クリップ・インジケータを使用する

･プラグイン・ウィンドウを操作する

･パラメータを操作する

･プラグインのオートメーション

･ライブラリアンを使用する


凡例

Digidesign のガイドでは、メニューの選択や

キー・コマンドを以下の凡例に従って示します。

文中のマークは、以下の内容を表しています。

表記動作

[ ファイル ] （File） >[

保存 ] （Save）

[ ファイル ] メニューか

ら [ 保存 ] を選択しま

す。

Control+N Control キーを押したま

ま、 N キーを押します。

Control- クリック Control キーを押したま

ま、マウスをクリック

します。

右クリックマウスの右ボタンを押

します。

Pro Tools システムを活用するために役立

つヒント、ユーザーチップ。

Pro Tools セッションのデータや Pro Tools

システムの性能に影響がある重要な注意。

キーボードやマウスを使ったショート

カット。

その他の Pro Tools ガイドのセクションと

の関連を示すクロスリファレンス。

www.digidesign.com について

Pro Tools システムを最大限に活用するため、Digidesign のウェブサイト（www.digidesign.com）をご利用ください。ウェブサイトでは、以下のようなサービスを提供しています。

登録ご購入いただきました製品をオンラインでご登録ください。登録方法は、同封の登録カードに記載されています。

サポート「テックサポート」と「カスタマーサービス」ではソフトウェアのアップデートやオンライン・マニュアルをダウンロードできます。「互換情報」では、システム対応状況などを確認できます。「アンサーベース」では、よくある質問を検索することができます。「ユーザーカンファレンス」では、ユーザー同士の情報交換ができます。

トレーニングオンライン・コースで自習したり、Pro Tools の認定トレーニング・センターで実施している授業を調べてみましょう。

製品とディベロッパー「製品」では、 Digidesign製品のデモ版をダウンロードできます。「ディベロッパー」には、プラグイン、アプリケーション、ハードウェアなど開発パートナーの製品情報を掲載しています。

ニュースとイベント「ニュース」には、 Digidesignからの最新のお知らせを掲載しています。「イベント」では、 Pro Tools デモンストレーションへの参加申込ができます。

その他にもいろいろな情報を掲載しています。ぜひ一度 Digidesign のウェブサイト（www.digidesign.com）をご覧ください。

第 1 章 : はじめに 3

4




第 2 章

第 2 章：インストレーション

プラグインをインストールする

プラグインのインストーラは、DigiStore(www.digidesign.com) からダウンロードできます。または、プラグインのインストーラ・ディスク ( パッケージ版のプラグインに同梱 ) に収録されています。インストーラは、 Pro Tools ソフトウェア・バンドルのインストーラ・ディスクに入っている場合もあります。

バンドル、パッケージ、またはシステムのうちのどの形態でご購入いただいても、基本的にインストール手順は変わりません。

インストレーション

プラグインをインストールするには：

1 以下のいずれかを行います。

･ Digidesign のウェブサイト

（www.digidesign.com）から、使用しているコ

ンピュータのプラットフォームにインス

トーラをダウンロードします。ダウンロード

したら、インストーラが解凍されているこ

とを確認してください。圧縮ファイルには、

拡張子 .ZIP (Windows) または .SIT (Mac) がつ

いています。

または

･コンピュータにインストール・ディスクを

挿入します。

2 プラグインのインストーラ・アプリケーション

をダブルクリックします。

3 画面の指示に従ってインストールします。

4 インストレーションが終了したら、 Finish

(Windows) または Quit (Mac) をクリックします。

Pro Tools を起動すると、プラグインをオーソライズするようメッセージが表示されます。

第 2 章 : インストレーション 5

6


プラグインをオーソライズする

プラグインは、 PACE Anti-Piracy 社製の iLok USBスマート・キー（iLok）を使ってオーソライズします。

このキー 1 つで、 100 ライセンス以上の iLok 対応ソフトウェアをオーソライズできます。 iLok にソフトウェアのオーソリゼーションを組み込むと、任意のコンピュータ上でそのソフトウェアをオーソライズできます。

DigiStore(www.digidesign.com) からオンラインでプラグインを購入した場合は、 iLok.com から iLokにライセンスをダウンロードして、プラグインをオーソライズします。

パッケージ版のプラグインを購入した場合は、同梱のアクティベーション・カードにアクティベーション・コードが記載されています。

iLok USB スマートキー

プラグインまたはソフトウェア・オプ

ションには、 iLok USB スマート・キーは

付属していません。特定の Pro Tools シス

テム (Pro Tools|HD シリーズのシステムな

ど ) に付属のものを使用するか、別途ご

購入ください。

詳細については、 iLok のウェブサイト

(www.iLok.com) をご覧ください。


アクティベーション・コードを使ってプラグインをオーソライズする

アクティベーション・コードを使ってプラグインをオーソライズするには：

1 まだiLok.comのアカウントをお持ちでない方は、

www.iLok.com で iLok.com のアカウントを作成し

てください。

2 以下の方法でプラグインのライセンスを

iLok.com のアカウントに登録します。

･ http://secure.digidesign.com/

activation にアクセスします。

･アクティベーション・コード（アクティ

ベーション・カードに記載）と iLok.com の

ユーザー ID を入力します。 iLok.com のユー

ザー ID は、 iLok.com のアカウントを作成し

たときの名前です。

3 以下の方法で、 iLok.com のアカウントのライセ

ンスを iLok USB スマート・キーに転送します。

･ iLok をコンピュータの USB ポートに差し込

みます。

･ www.iLok.com を開き、ログインします。

･画面の指示に従ってライセンスを iLok に転

送します。

4 Pro Tools を起動します。

5 オーソライズされていないプラグインやソフト

ウェアがあると、それらをオーソライズするよう

メッセージが表示されます。画面の指示に従って、

ソフトウェアをオーソライズしてください。

iLok のテクノロジーとライセンスについ

て詳しくは、「iLok Usage Guide」をお読

みください。


プラグインを削除する

プラグインをシステムから削除するときは、使用

しているコンピュータのプラットフォームに合わ

せて、以下の手順に従ってください。

Windows

プラグインを削除するには：

1 スタート・メニューから [ 設定 ]>[ コントロール

パネル ] の順に選択し、 [ アプリケーションの追

加と削除 ] をダブルクリックします。

2 インストールされているアプリケーションから

プラグインを選択し、 [ 変更と削除 ] ボタンを押

します。

3 画面の指示に従ってプラグインを削除します。

4 削除が完了したら、 [OK] をクリックしてウイン

ドウを閉じます。

Mac OS X

プラグインを削除するには：

1 アンインストールするプラグインのインストー

ラを起動します。

2 画面の指示に従い、 [Install] ポップアップメ

ニューから [Uninstall] を選択します。

3 [Uninstall] をクリックします。

4 アンインストールが完了したら、 [Quit] をク

リックします。

第 2 章 : インストレーション 7

8




第 3 章

第 3 章： Reel Tape プラグイン

Reel Tape の共通コントロール

各 Reel Tape プラグインには、以下のコントロールがあります。

ドライブ（Drive）

全体の出力を小さくして自動補正しながら、モデル化したテープ・マシンへの入力信号を大きくして得られる飽和効果の値を操作します。操作できる範囲は -12 dB ～ +12 dB で、デフォルト値は0 dB です。

アウトプット（Output）

処理後のプラグインの出力信号レベルを操作します。操作できる範囲は -12 dB ～ +12 dB で、デフォルト値は 0 dB です。

テープ・マシン（Machine）

プラグインが模倣する独自の音響特性を持つ 3 種類のテープ・マシンの 1 つを選択します。

US マルチトラック・テープ・レコーダー 3M M79のオーディオ特性を模倣します。

Swiss マルチトラック・テープ・レコーダーStuder A800 のオーディオ特性を模倣します。

Lo-Fi テープを使用したエコーなどの帯域幅が限られたアナログ・テープ機器を模倣します。

テープ・フォーミュラ（Formula）

プラグインが模倣する独自の飽和特性を持つ 2 種類の磁気テープの 1 つを選択します。

Classic Ampex 456 の特性を模倣し、よりはっきりした飽和特性を示します。

Hi Output Quantegy GP9 の特性を模倣し、より敏感な飽和特性を示します。

第 3 章 : Reel Tape プラグイン 9

10


Reel Tape Saturation

（TDM、 RTAS、 AudioSuite）

Reel Tape Saturation は、ディレイ、ワウ、フラッタ効果を除き、周波数レスポンス、ノイズ、歪特性をモデル化してアナログ・テープ・マシンの飽和効果を模倣します。

Reel Tape Saturation の作用

Reel Tape Saturation は、モデル化したテープ・マシンのテープ速度による効果、バイアス設定、キャリブレーション・レベルを含むアナログ・テープの音響特性をモデル化します。

Reel Tape Saturation は、モノ、ステレオ、マルチチャンネルの各トラックに配置できます。

Reel Tape Saturation


Reel Tape Saturation のコントロール

Reel Tape Saturation には、ドライブ、アウトプット、テープ・マシン、テープ・フォーミュラに加え、以下のコントロールがあります。

速度（Speed）

テープ速度を ips 単位（インチ / 秒）で操作します。テープ速度は、モデル化したテープ・マシンの周波数レスポンスに作用します。選択できるテープ速度は 7.5 ips,、 15 ips、 30 ips で、デフォルトの設定は 15 ips です。

ノイズ（Noise）

Reel Tape Saturation は再生中と録音中にノイズを生成し、トランスポートが停止しているときはノイズを生成しません。

ノイズのコントロールは、処理後の信号に追加する擬似テープ・ノイズのレベルを操作します。ノイズの特性は速度、バイアス、テープ・マシンの設定によって異なり、ノイズの相対的レベルはドライブ、キャリブレーション、テープ・フォーミュラの設定によって異なります。

ノイズは、 Off (-INF) から -24 dB まで操作でき、デフォルト値は Off です。

バイアス（Bias）

バイアスのコントロールは、モデル化したテープ・マシンのアンダーまたはオーバーのバイアスをシミュレートします。操作できる範囲は -6 dB～ +6 dB で、デフォルト値は 0.0 dB です。 0.0 dBはアナログ・テープ・マシンの標準的なオーバーバイアス・キャリブレーションである 3 dB を表しており、このコントロールはバイアスの絶対値ではなくバイアスのオフセットを操作します。


キャリブレーション（Cal Adjust）

モデル化したテープ・マシンと磁気テープの 3 つのキャリブレーション・レベルの効果をシミュレートします。

テープ素材の開発が進むにつれ、テープ上の信号の磁束密度は大きくなりました。その結果、基準磁束密度（700 Hz で 185 nW/m）に比例して録音レベルが高くなっています。キャリブレーションの値は、このリファレンス・レベルを超えるレベルを dB 単位で表しています。

キャリブレーションのコントロールは、全体のゲインには作用せず、与えられた入力信号に対する飽和効果の値に作用します。

選択できる値は以下のとおりです。

･ +3 dB （250 nW/m に相当）

･ +6 dB （370 nW/m に相当）

･ +9 dB （520 nW/m に相当）

初期値は +6 dB です。

Reel Tape Saturation 使用上のヒント• Reel Tape Saturation を単一のトラックで使用する

と、鋭いトランジェントを丸めたり、持続音に音

色を加えることができます。

• Reel Tape Saturation をトラックのグループ（ドラ

ムなど）で使用すると、そのグループのサウンド

のまとまりがよくなります。

• Reel Tape Saturation をマスター・フェーダーで使

用すると、ミックスにアナログ・テープ型のコン

プレッションが適用できます。

Reel Tape Saturation のプリセット

Reel Tape Saturation の音響効果は、素材の信号レベルを含む多くの要素によって異なります。これらのプリセットは出発点にすぎません。経験を積むと、一般のデジタル・コンプレッションよりも温かみのあるサウンドを Reel Tape Saturation で得ることができるようになるでしょう。

Bass Drum バス・ドラムに丸みと一貫性を与えます。

Bass Gtr 人工的なコンプレッションを回避しながら、ベース・ギターのサウンドに温かみと一貫性を与えます。

Snare Drum EQ を上げたスネア・ドラムやリム・ショットによる耳ざわりなピークを少なくします。


12


Reel Tape Delay


Reel Tape Delay は、アナログ・テープの周波数レスポンス、ノイズ、ワウ、フラッタ、歪の特性をモデル化し、アナログ・テープのエコー効果をシミュレートします。また、テープ速度のコントロールを操作したときに得られる速度変化効果を再現します。

Reel Tape Delay の作用

Reel Tape Delay は、録音ヘッドと再生ヘッドの間に一定の隔たりがあり、テープ速度が絶え間なく変化する録音 / 再生モードのスタジオ用テープ・マシンをモデルにしています。

Reel Tape Delay は、以下の Reel Tape Saturation のコントロールの設定に相当するテープの飽和効果を適用します。

･速度： 15 ips

･バイアス： 0.0 dB

･キャリブレーション： +9 dB

BPM Sync 機能を使うと、 Reel Tape Delay の効果を Pro Tools セッションのテンポに同期させることができます。

Reel Tape Delay のコントロール

Reel Tape Delay は、モノ、ステレオ、マルチチャンネルの各トラックに配置できます。

Reel Tape Delay


Reel Tape Delay には、ドライブ、アウトプット、テープ・マシン、テープ・フォーミュラに加え、以下のコントロールがあります。

速度（Speed）

ディレイ時間をテープ速度で操作します。テープ速度を遅くするほどディレイが長くなります。テープ速度を速くするほどディレイが短くなります。

表示されるテープ速度の値は、 Ampex 440 シリーズのテープ・トランスポートの録音ヘッドと再生ヘッドの隔たりをもとにしたディレイ時間に相当します。

テープ速度は、約 1 7/8 ips (1486 ms ディレイ ) から約 30 ips (93 ms ディレイ ) まで操作でき、デフォルト値は約 15 ips (172 ms ディレイ ) です。

ディレイ時間は、 Pro Tools セッションのテンポに同期させることができます。 14 ページの「ディレイをセッションのテンポに同期させる」参照。

フィードバック (Feedback)

アウトプットからインプットへ戻るフィードバック値を操作し、多重エコーを生成します。フィードバック値が高いほど生成されるエコーが多くなります。フィードバック値が低いほど生成されるエコーが少なくなります。フィードバック値は 0～ 100 パーセントまで操作でき、デフォルト値は30 パーセントです。

ワウ / フラッタ（Wow/Flutter）

テープ・マシンのワウ＆フラッタの振幅（速度むら）を操作します。設定が高いほど速度むらが大きくなります。設定が低いほど速度むらが小さくなります。ワウ / フラッタは 0 ～ 1 パーセントまで操作でき、デフォルト値は 0.20 パーセントです。


ワウ速度

（プラグイン・オートメーション・プレイリス

トまたはコントロール・サーフェスのみ）

このパラメータは、テープ・マシンのワウ効果の頻度（速度むらの割合）を操作します。設定が高いほど速度むらが速くなります。設定が高いほど速度むらが速くなります。ワウ速度は 0 ～ 100パーセントまで操作でき、デフォルト値は 50パーセントです。

このパラメータは、プラグイン・オートメーション・プレイリストまたは対応コントロール・サーフェスからのみ操作できます。

ベース（Bass）

エコーのフィードバック・ループに送られる低周波数の値をブーストまたはカットします。操作できる範囲は -10 dB ～ +10 dB で、デフォルト値は0 dB です。

トレブル（Treble）

エコーのフィードバック・ループに送られる高周波数の値をブーストまたはカットします。操作できる範囲は -10 dB ～ +10 dB で、デフォルト値は0 dB です。

このパラメータの設定は、プラグイン

のプリセットに保存されます。このプ

ラグインの TDM、 RTAS、または

AudioSuite バージョンのプリセットを

使用すると、このパラメータの設定が

適用されます。

このコントロールは最初のディレイ信

号には作用せず、フィードバックのコ

ントロールによって繰り返されるディ

レイにのみ作用します。

このコントロールは最初のディレイ信

号には作用せず、フィードバックのコ

ントロールによって繰り返されるディ

レイにのみ作用します。

ミックス (Mix)

プラグインの最終アウトプットで入力信号とミックスする処理後の信号の値を操作します。デフォルトのミックス値は 25 パーセントです。




ノイズのパラメータは、処理後の信号に追加する擬似テープ・ヒスのレベルを操作します。ノイズは、 Off (-INF) から -24 dB まで操作でき、デフォルト値は -80 dB です。









14


ディレイをセッションのテンポに同期させる

Reel Tape Delay のディレイ時間（速度コントロール）は、セッションのテンポ（拍 / 秒）に同期するよう設定できます。

ディレイ時間をセッションのテンポに同期させるには：

1 [BPM Sync] セクションの [On] ボタンをクリック

します。テンポ / レート表示がセッションのテン

ポに合わせて変わります。

2 音価（全音符、 2 分音符、 4 分音符、 8 分音符、

16 分音符、 32 分音符）をクリックして選択し、

ディレイをリズムに合わせます。

3 さらにリズムを調整するには、以下のいずれか

を行ないます。

･ディレイのタイミングを 3 連符に合わせる

ときは、 [3] ボタンをクリックして点灯させ

ます。

･ディレイのタイミングを符点に合わせると

きは、 [.] ボタンをクリックして点灯させま

す。

BPM Sync コントロール

[BPM Sync] の設定は、プラグインの速度

コントロールを手動で操作することに

よって、いつでも無効にできます。

テンポ /

3 連符ボタン

オンボタン

付点ボタン

音価ディスプレイ

表示レート


Reel Tape Delay 使用上のヒント• ディレイ時間を指定したいときは、[BPM Sync] を

オフにして、テンポ / レートのディスプレイに

ディレイ時間（ミリ秒単位）を入力します。

Reel Tape Delay のプリセット

Reel Tape Delay のプリセットは、テープ速度によって速度、ワウ / フラッタ、フィードバック、ベース、トレブルのコントロールを調整します。

3.75 ips 速度コントロールの設定 3.75 インチ / 秒に相当するディレイ時間を設定します。

3.75 ips Flutter 3.75 ips の設定にワウ / フラッタを加えます。

7.5 ips 速度コントロールの設定 7.5 インチ / 秒に相当するディレイ時間を設定します。

7.5 ips Flutter 7.5 ips の設定にワウ / フラッタを加えます。

30 ips Flutter 速度コントロールの最も高い設定にワウ / フラッタを加えます。

Rockabilly 一般的なテープ・スラップ効果で、ボーカルやエレキ・ギターに有効です。ディレイ時間を Ampex 300 シリーズや Ampex 350 シリーズの録音 / 再生ヘッドの隔たりをもとにしたディレイ時間に相当する 130 ms に設定します。

Rockabilly Plus Rockabilly の設定にフィードバック、ワウ / フラッタ、ベース、トレブルの設定を加えたものです。


Reel Tape Flanger


Reel Tape Flanger は、フランジャーの変動ディレイを操作したときに得られる周波数掃引と「クロスオーバー」コムフィルタ効果をモデル化し、テープ・マシンのフランジャー効果をシミュレートします。アナログ・テープ・レコーディングの周波数レスポンス、ノイズ、ワウ＆フラッタ、歪特性も再現します。

Reel Tape Flanger

Reel Tape Flanger の作用

Reel Tape Flanger は、一定のディレイを持つテープ・マシンと継続的に変動するディレイを持つテープ・マシンを１台のミキサーに接続したときに生じるフランジャー効果をモデル化します。

この 2 つのマシンには入力信号を並列で与え、それぞれのアウトプットをミックスします。 LFO を使用して、 2 台目のマシンの変動ディレイを一定の割合で変更すると、元の信号に定期的な位相変化が起きます。

１台目のマシンの一定のディレイを使って 2 台目のマシンの変動ディレイが「ゼロ」ポイント（一定のディレイよりも少ないディレイ値）を通過するよう操作すると、位相が取り消されます（「クロスオーバー」フランジャー効果）。

Reel Tape Flanger は、以下の Reel Tape Saturationのコントロールの設定に相当するテープの飽和効果を適用します。

･速度： 15 ips

･バイアス： 0.0 dB

･キャリブレーション： +9 dB

BPM Sync 機能を使うと、 Reel Tape Flanger の効果を Pro Tools セッションのテンポに同期させることができます。

Reel Tape Flanger は、モノ、ステレオ、マルチチャンネルの各トラックに配置できます。


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Reel Tape Flanger のコントロール

Reel Tape Flanger には、ドライブ、アウトプット、テープ・マシン、テープ・フォーミュラに加え、以下のコントロールがあります。

範囲（Range）

モデル化した 2 台のテープ・マシンのオフセットとなる変動ディレイの全体の範囲を操作します。中央（ゼロ）が効果のない状態です。範囲は -20 ms から +20 ms まで操作でき、 2 種類の効果に分けられます。フランジングとダブル・トラッキングです。

フランジ（ Flange）範囲を「ゼロ」周辺の狭い中央帯域に設定すると、変動ディレイが「ゼロ」ポイントと交差して位相取消効果が生じ、テープの「フランジング」をシミュレートします。

ADT (Artificial Double Tracking) 範囲を「ゼロ」周辺の狭い中央帯域の外側に設定すると、変動ディレイは「ゼロ」ポイントと交差せず、「人工ダブル・トラッキング」をシミュレートします。変動

「フランジ」範囲設定（効果なし）

+20 ms

-20 ms

ゼロ

LFO デプス

LFO レート

ポイント


するディレイが、コーラスの前身である独自のダブリング効果を生みます。（ADT 型効果は、Beatles や Led Zeppelin などの従来のアナログ・レコーディングに多くみられます。）

フィードバック (Feedback)

フランジ信号に短いディレイを加えます。フィードバック値は 0 ～ 100 パーセントまで操作でき、デフォルト値は 0 パーセントです。（電気のフランジャーやディレイのフィードバック効果とは異なります。）

「ADT」範囲設定（正のオフセット）

LFO デプスのコントロールの設定がゼロ

のときも、範囲コントロールを操作する

と ADT 効果（手動のフランジング）を得

ることができます。

+20 ms

-20 ms

ゼロ

LFO デプス

LFO レート

ポイント


ワウ / フラッタ（Wow/Flutter）

変動ディレイを持つテープ・マシンのワウ＆フラッタの振幅（速度むら）を操作します。設定が高いほど速度むらが大きくなります。設定が低いほど速度むらが小さくなります。ワウ / フラッタは 0 ～ 1 パーセントまで操作でき、デフォルト値は 0.03 パーセントです。

レート (Rate)

LFO レートのコントロールは、変動ディレイの変動率を操作します。設定が高いほど速度むらが速くなります。設定が低いほど速度むらが遅くなります。 LFO レートは 0.05 Hz ～ 5 Hz の範囲で操作でき、デフォルトの設定は 0.14 Hz です。

LFO レートは、 Pro Tools セッションのテンポに同期するよう設定できます。 18 ページの「フランジャーをセッションのテンポに同期させる」参照。

デプス (Depth)

LFO デプスのコントロールは、変動ディレイの振幅を操作します。設定が高いほど速度むらが大きくなります。設定が低いほど速度むらが小さくなります。 LFO デプスは 0 ～ 100 パーセントの間で操作でき、デフォルト値は 65 パーセントです。

ミックス (Mix)

プラグインの最終アウトプットでミックスする変動ディレイ信号と一定ディレイ信号の割合を操作します。ミックス値は -100 （一定ディレイ信号のみ）～ +100 （変動ディレイ信号のみ）の間で操作でき、デフォルトの値は 0 （一定ディレイ信号 50%、変動ディレイ信号 50%）です。


18


反転（Invert）



反転パラメータは、変動ディレイを持つテープ・マシンからの信号の極性を反転し、フランジャー効果がゼロ・ポイントに交差したときオーディオを完全に打ち消します。反転パラメータのデフォルト設定は Off です。





ノイズのパラメータは、処理後の信号に追加する擬似テープ・ヒスのレベルを操作します。ノイズは、 Off (-INF) から -24 dB まで操作でき、デフォルト値は Off です。















フランジャーをセッションのテンポに同期させる

Reel Tape Flanger の LFO レートは、セッションのテンポ（拍 / 秒）に同期するよう設定できます。

LFO レートのコントロールの設定をセッションのテンポに同期させるには：

1 [BPM Sync] セクションの [On] ボタンをクリック

します。テンポ / レート表示がセッションのテン

ポに合わせて変わります。

2 音価（全音符、 2 分音符、 4 分音符、 8 分音符、

16 分音符、 32 分音符）をクリックして選択し、

LFO レートをリズムに合わせます。

3 さらにリズムを調整するには、以下のいずれか

を行ないます。

･ディレイのタイミングを 3 連符に合わせる

ときは、 [3] ボタンをクリックして点灯させ

ます。

･ディレイのタイミングを符点に合わせると

きは、 [.] ボタンをクリックして点灯させま

す。

BPM Sync のコントロール

テンポ /

3 連符ボタン

オンボタン

付点ボタン

音価ディスプレイ

表示レート


Reel Tape Flanger による DSP の遅延

Reel Tape Flanger によって起きる遅延を以下の表に示します。この遅延の自動補正は、Pro Tools HD システムによってのみ行えます。

Pro Tools LE、 Pro Tools M-Powered、 Pro Tools Academic の各システムでは、トラックの素材を移動して手動で遅延を補正するか、トラックにTimeAdjuster プラグインを挿入する必要があります。

VENUE システムでは、この遅延はシステム内部の遅延補正能力を超えるため、 Reel Tape Flangerをアウトプット・バスに挿入したときの遅延を完全に補正することはできません。

RTAS の遅延≈

Reel Tape Flanger RTAS による遅延

セッションのサンプ

ル・レート遅延サンプル数

44.1 kHz 2206

48 kHz 2401

88.2 kHz 4411

96 kHz 4801

176.4 kHz 8821

192 kHz 9601

TDM Delay≈

VENUE の遅延≈

Reel Tape Flanger TDM による遅延



44.1 kHz 2210

48 kHz 2405

88.2 kHz 4415

96 kHz 4805

VENUE の Reel Tape Flanger による遅延



48 kHz 2403


20


Reel Tape Flanger 使用上のヒント• 範囲コントロールを「フランジ」範囲内に設定

し、 LFO デプスのコントロールを操作して値をオ

フセットより大きくすると（変動ディレイがゼ

ロ・ポイントと交差）、フランジング効果が得ら

れます。

• 範囲コントロールをいずれかの「ADT」範囲内

に設定し、 LFO デプスのコントロールを操作して

値をオフセットより小さくすると（変動ディレイ

がゼロ・ポイントと交差しない）、 ADT （ダブリ

ング）効果が得られます。

• LFO デプスのコントロールを 0 に設定し、範囲コ

ントロールを「フランジ」範囲内で変化させると

（手動またはオートメーション）、フランジング効

果が得られます。 Control (Windows) または

Command (Mac) を押さえて範囲コントロールを操

作すると微調整できます。

• ワウ / フラッタのコントロールを上げて変動ディ

レイの速度むらを大きくすると、フランジング

（ADT 効果）を複雑にできます。

• Reel Tape Flanger プラグインをセンド / リターン

構成で使用してドライ信号とフランジ信号をミッ

クスすると、ファイナル・ミックスの「グラン

ジ」度を操作できます。

• 再生を開始すると、 LFO は常に周期の底部から

掃引を開始するので、決まった位置（たとえば小

節線）から再生を開始すると常に同じ効果を得る

ことができます。


Reel Tape Flanger のプリセット

12-String アコースティック・ギターのサウンドに適した深さの ADT 設定

Flutter Flange ワウ / フラッタを伴う適度な深さのフランジ設定

Flutter 極端なワウ / フラッタ設定で、フランジングをオフにし、ミックス設定は変動ディレイのみを通します。

Manual Flange LFO デプスが 0 の設定で、手動またはオートメーションで範囲コントロールを操作します。

Slow Flange ハイ・デプスとスローな LFO レートの組み合わせ。フランジング・ボーカルに適しています。

Vocal ADT フランジング・クロスオーバー効果なしでダブリング効果を生む設定。ボーカルに適しています。

Vocal Walrus 極端なボーカル・ダブリング効果用ドライブ・ブースと設定。

Wobble 変動ディレイのみを通すミックス設定と高い LFO レートの組み合わせ。サステイン部に有効。


付録 A

TDM プラグインの DSP 必要条件

同時に使用できる TDM プラグインの数は、お使

いのシステムでの DSP パワーによります。

Pro Tools カード上の TDM ソフトウェアにはプラ

グイン専用の DSP があるので、プラグインのパ

フォーマンスは CPU の処理能力に制限されませ

ん。

以下のページの DSP 一覧表には、 Pro Tools|HD シリーズのカードにある DSP チップ 1 個で実行できる各プラグインのインスタンスについて、理論上の合計数が表示されています。 DSP の使用方はカードの種類によって異なります。

DSP 一覧表には、他のプラグインやシス

テム・タスク (I/O など ) が同時に DSP リ

ソースを消費していない場合の、理論上

の最大パフォーマンスを表示しています。

通常は、複数の種類のプラグインを同時

に使用するものです。これらの表のデー

タは、お使いのシステムでの各プラグイ

ンの相対的な効率を判断するための目安

としてお考えください。実際の一般的な

セッションや使用にあたって予想される

パフォーマンス数値とは異なる場合があ

ります。

Pro Tools|HD カード (HD Core、 HD Process、および HD Accel) には、全部で 9 個の DSP チップがあります。 HD Core カードと HD Process カードのチップ一式は、まったく同じものです。 HD Accelカードには、より強力な新しい DSP チップが搭載されています ( このため、 HD Accel カードは、DSP に負荷がかかるプラグインや、サンプルレートの高いセッションに適しています )。

プラグインによっては、特定のチップの種類に対応しないものもあります。以下の表には、使用できるチップの数がカードごとに表示されています。

マルチモノ・プラグインをマルチチャンネル・トラックで使用する

チャンネル数がステレオを上回るトラックにおいてマルチモノ・フォーマットで使用するプラグインでは、各チャンネルにマルチ・チャンネル・オーディオ形式のモノ・インスタンスが 1 つずつ必要です。たとえば、 5.1 フォーマットのトラックで使用されるマルチ・モノ・プラグインでは、5.1 フォーマットには 6 つのオーディオ・チャンネルがあるために 6 つのモノ・インスタンスが必要となります。

付録 A: TDM プラグインの DSP 必要条件 21

22


HD Accel カード

HD Accel カード上の Digidesign の TDM プラグインの DSP 要件は以下のとおりです。

44.1/48 kHz （モノとステレオ）

サンプルレート 44.1 kHz または 48 kHz での HD Accel カ


ードの DSP チップ１つあたりのリアルタイム TDM プ
ラグイン最大インスタンス数
サンプルレート44.1/48 kHz

モノ

44.1/48 kHz

ステレオ

HD Accel カード

あたりの DSP

チップ数

プラグイン

チップ上

のインス

タンス数

（SRAM

あり）

チップ上

のインス

タンス数

（SRAM

なし）

チップ上

のインス

タンス数

（SRAM

あり）

チップ上

のインス

タンス数

（SRAM

なし）

Reel Tape Saturation 6 6 3 3 9

Reel Tape Delay 3 n/a 1 n/a 4

Reel Tape Flanger 3 n/a 1 n/a 4

88.2/96 kHz （モノとステレオ）

サンプルレート 88.2 kHz または 96 kHz での HD Accel カ
* プラグインはステレオ・トラック上でマルチモノとして使用可（要 DSP）


サンプルレート88.2/96 kHz

モノ

88.2/96 kHz

ステレオ

HD Accel カード

あたりの DSP

チップ数

プラグイン

チップ上

のインス

タンス数

（SRAM

あり）

チップ上

のインス

タンス数

（SRAM

なし）

チップ上

のインス

タンス数

（SRAM

あり）

チップ上

のインス

タンス数

（SRAM

なし）

Reel Tape Saturation 3 3 1 1 9

Reel Tape Delay 1 n/a n/a* n/a 4

Reel Tape Flanger 1 n/a n/a* n/a 4


174/192 kHz （モノとステレオ）

サンプルレート 174 kHz または 192 kHz での HD Accel カ

HD Core カードと HD Process カード

HD Core カード、 HD Process カード上の Digidesign の TDM プラグインの DSP 要件は以下のとおりです。


サンプルレート 176.4/192 kHz モノ 176.4/192 kHz ステレオ

HD Accel カードあ

たりの DSP チップ

数

プラグイン

チップ上

のインス

タンス数

（SRAM

あり）

チップ上の

インスタン

ス数

（SRAM

なし）

チップ上

のインス

タンス数

（SRAM

あり）

チップ上の

インスタン

ス数

（SRAM

なし）

Reel Tape Saturation 1 1 n/a* n/a* 9

Reel Tape Delay n/a n/a n/a n/a 0

Reel Tape Flanger n/a n/a n/a n/a 0

モノとステレオ

異なるサンプルレートでの HD Core カードまたは HD Pr
ocess カードの DSP チップ１つあたりのリアルタイム

TDM プラグイン最大インスタンス数

サンプルレート 44.1/48 kHz 88.2/96 kHz 176.4/192 kHz

HD Core カード

または HD

Process カード

の DSP チップ

数

プラグインモノステ

レオモノ

ステ

レオモノ

ステ

レオ

Reel Tape Saturation 3 1 1 n/a* n/a n/a 9

Reel Tape Delay n/a n/a n/a n/a n/a n/a 0

Reel Tape Flanger n/a n/a n/a n/a n/a n/a 0

付録 A: TDM プラグインの DSP 必要条件 23

24


DSP 消費量のモニター


[ システム使用状況 ] ウィンドウ ([ ウィンドウ ]>[ システム使用状況 ]) には、お使いのシステムでどのぐらいの DSP を使用でき、現在の Pro Tools セッションにどの程度使用されているかが表示されます。

DSP の消費量と割り当てについて詳しくは、「Pro Tools リファレンスガイド」をお読みくださ

い。


付録 B

TDM プラグインによる DSP 遅延

ほぼすべての TDM プラグインが、多少の信号の遅延を引き起こします。

モノ・トラックを扱っている場合や、すべての

チャンネルを同一のプラグインで処理している場

合には、信号の遅延はわずかなので目立つことは

なく、気にかける必要はありません。

この信号遅延は、ステレオまたはマルチチャンネル信号の 1 つのチャンネルでプラグインを使用している場合に限り、顕著に現れます。これによって、チャンネルに位相に若干のズレが生じることがあるからです。

Pro Tools|HD システムには、信号処理によ

る遅延を補正する、自動 [ 遅延補正 ] 機能

があります。詳しくは、「Pro Tools リファレ

ンスガイド」をお読みください。

以下の表に各 Reel Tape TDM プラグインによる遅延を示します。≈

HD カード上の各 TDM プラグインによる遅延のサンプル数

プラグインPro Tools|HD カード

上の遅延サンプル数

Reel Tape Saturation 4

Reel Tape Delay 4

Reel Tape Flanger 2210 (44.1 kHz)

2405 (48 kHz)

4415 (88.2 kHz)

4805 (96 kHz)

付録 B: TDM プラグインによる DSP 遅延 25

26





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