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福岡県からのお知らせ BUSINESS SUPPORT FUKUOKA 2019.2 15

RFID(ICタグ)の応用について...RFIDは電波を使用しており、一般的に電波は 水に弱い性質があるため、果物、野菜、魚、肉などの水分が多く含まれている食品はRFIDの認識に若干支

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Page 1: RFID(ICタグ)の応用について...RFIDは電波を使用しており、一般的に電波は 水に弱い性質があるため、果物、野菜、魚、肉などの水分が多く含まれている食品はRFIDの認識に若干支

情報取引推進課 福岡県からのお知らせ

RFID(ICタグ)の応用について

国際取引トピックス

企業間取引拡大推進員時任 毅

昨年の本誌10月号(2018.vol.198)において、RFID(Radio Frequency Identification)による製造ロスの削減と省人化について紹介しましたが、今回は、RFIDの使用事例について、分野ごとに紹介したいと思います。物流業では、倉庫管理、配送において、最も多く使用されています。UPS、DHL、Fedexなど国際物流会社がRFIDを活用しています。主に、物流の荷物追跡、位置情報などの自動収集、在庫管理、輸送・配送に大きな役割を果たしています。小売業では、ウォルマートが2002年からICタグを導入しました。人件費の削減、商品管理の見える化、万引き防止、リアルタイム商品在庫・補充管理などでIoTが進んでいます。2018年2月からトライアルカンパニーは福岡市東区の照葉アイランドシティ店にRFIDを導入しました。店員作業の削減、店舗運営の省力化、商品のダイナミックプライシングなどの利便性により、少人数運営を実現しました。将来的には「無人店舗」を目指しており、その先駆けとして夜間無人店舗のトライアルQuick大野城店が2018年12月にオープンしました。製造業では、製造過程における商品の製造状況、数量、品質、賞味期限管理、出荷などをリアルタイムで管理でき、品質管理の追跡、自動化生産、マーケット情報収集が従来のバーコードより省力化されます。食品分野においては、果物、野菜、生鮮食品の鮮度管理。RFIDは電波を使用しており、一般的に電波は水に弱い性質があるため、果物、野菜、魚、肉などの水分が多く含まれている食品はRFIDの認識に若干支障が出るようです。しかし、現在では温度センサーが付いたRFIDも登場しています。薬品や医療の分野では、医薬品の製造管理、有効期限管理、病院の医療機器の管理、患者さんの情報管理など、すでにヨーロッパでは実用化に向かって進められています。以前はRFIDの導入コストが問題となっていましたが、数十年前の数百円から現在では国内生産のものでも数十円と安くなり、海外製のRFIDなら1枚十円を切っています。今後は、要介護者や海外旅行客などの人の識別や行動管理、真贋判別、動物識別、自動車管理など幅広く応用されると期待されています。*ダイナミックプライシング 需要と供給に応じて価格を変動させる手法。航空運賃や宿泊料金などに導入されている。

お問い合わせ 情報取引推進課 TEL:092-622-6680

RFIDタグ付きリストバンド(左)とRFIDリーダー出典:日刊工業新聞 ニュースイッチ

預入れの荷物が出てきた際にスマホに通知をおこなうアプリ(香港空港公式アプリ)出典:香港BS https://hongkong-bs.com/topics/2017102701/

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