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事業主体名: 株式会社 堀江建築工学研究所
国立大学法人 名古屋大学大学院
国立大学法人 東京大学地震研究所
国立大学法人 山口大学大学院
国立研究開発法人 防災科学技術研究所
・兵庫耐震工学研究センター
共同研究 : 国立研究開発法人 建築研究所
平成30年度 建築基準整備促進事業
S30.鉄筋コンクリート造の限界耐力計算における応答変位の算定精度向上に向けた建築物の
振動減衰性状の評価方法の検討
調査方針
応答低減係数Fhの評価精度に大きな影響を及ぼす建築物の振動減衰hの設定を精緻化する方法を提案する。
(1)実験データを収集し、建築物の振動減衰hの設定方法にかか
わる降伏点の評価を行うとともに、不足している実験因子に関する部材実験を実施する。
(2)建築物モデル架構試験体の設計と解析を行う。
(3)建築物モデル架構試験体の振動台実験による架構の応答性状等の動的特性を取得する。
(4)建築物の振動減衰を表す数値hの新たな設定方法の提案と応答変形値推定精度の検証を行う。
第Ⅰ編 総則
実施体制
配置予定者 所属・役職 担当する分担業務の内容
管理技術者
① 太田勤② 勅使川原正臣③ 楠浩一④ 稲井栄一⑤ 丸山一平⑥ 長江拓也⑦ 梶原浩一
堀江建築工学研究所・取締役所長名古屋大学大学院環境学研究科・教授東京大学地震研究所・教授山口大学大学院創成科学研究科・教授名古屋大学大学院環境学研究科・教授名古屋大学減災連携研究センター・准教授
防災科学技術研究所・兵庫耐震工学研究センター・センター長
実験計画実験計画データベース検討評価方法の検討データベース検討実験実施動的実験計画
技術担当者
① 浅井竜也② 清原俊彦③ 迫田丈志④ 髙橋愛
名古屋大学環境学研究科・助教堀江建築工学研究所・設計部長堀江建築工学研究所・企画開発部長堀江建築工学研究所
実験実施試験体設計架構解析評価手法の検討
平成30年度の調査項目
• 降伏変形角𝑅𝑦に着目し,直接的な評価方法の確立を試みる
𝑅𝑦 = 𝑅𝑏 + 𝑅𝑠 + 𝑅𝑥𝑅𝑏 :曲げ変形、 𝑅𝑠 :せん断変形、 𝑅𝑥 :抜け出し変形他
提案式の精度検証を実験データベースを用いて行う。
• 部材実験の実施提案式の精度検証において,不足する実験パラメータを抽出高強度材料・軸力比・せん断スパン比が主要パラメータ静的加力実験の実施
• 検討用鉄筋コンクリート造建物モデルの設計モデル建物の動的性状を解析的に把握
調査工程
調査検討項目
平成30年度(2018年)
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
Ⅰ) データベース検証
降伏変形の①モデル化,②精度検証
①②
Ⅱ)部材実験①設計,②製作,③加力
①
②
③
Ⅲ)建物モデル設計①試設計,②動的解析
①
②
Ⅳ)架構全体の性能曲線のモデル化
①検討対象架構の設計②性能曲線の作成③塑性率起点設定法④時刻歴応答解析と比較
平成31年度(2019年)
Ⅴ) 大型振動台での検証設計,製作,加振
平成31年度(2019年)~令和2年度(2020年)
第Ⅱ編降伏点変形角の評価方法の提案とデータベースによる検証
提案式:𝑅𝑦 = 𝑅𝑥 + 𝑅𝑠 + 𝑅𝑏
抜け出しによる変形角𝑅𝑥 せん断による変形角𝑅𝑠 曲げ降伏による変形角𝑅𝑏
𝑅𝑥 =𝐿𝑝
𝐽𝑅𝑠 =
𝜅𝑄
𝛽𝑠𝐺𝐴𝑅𝑏 =
1
3𝑎∅𝑦𝐷
𝐿𝑝
𝐽
𝑅𝑥 𝑄 = 𝛽𝑠𝐺𝐴
𝜅𝐿𝛿𝑠 = 𝛽𝑠
𝐺𝐴
𝜅𝑅𝑠
𝐿
𝑥
曲率分布線形と仮定し、端部の水平変位
𝛿 =1
3∅𝑦𝑎
2𝐷2
• 検証に用いた実験データベース:曲げ
降伏を生じた梁部材の構造性能実験デ
ータベース。条件により除外して、検
討に採用した試験体は、全239体中、79
体である。
• 実験データベースから荷重変形曲線を
三折れ線モデル化し降伏点を抽出
剛性低下率𝛽𝑠 = Τ1 3と仮定
(荷重-変形図デジタル化と三折れ線モデル化一例)
降伏変位
パラメータ分析
剛性低下率による結果との比較
①抜け出しによる変形角算出時の定着長𝑑𝑝4ケース: 𝑑𝑝 = 7𝑑𝑏、 𝑑𝑝 = 40𝑑𝑏、 𝑑𝑝 = 20𝑑𝑏、
𝑑𝑝 =𝜎𝑦𝐴
𝑓𝑏𝜙
②曲げ変形による変形角のヒンジ領域𝛽𝐷
定着長 7d 20d 40d 付着割裂強度による
定着長
平均値 1.6276 1.1046 0.7451 0.6188
標準偏差 0.4678 0.3235 0.2281 0.2382
𝑥
βD
𝐿
𝑅𝑏 =1
3+1
3
𝛽
𝑎−1
6
𝛽2
𝑎2∅𝑦𝐷𝑎
(定着長20dの場合)
剛性低下率を用いて計算した変形角は、定着長を20dとして計算した結果と最も対応している
抜け出しによる変形角の定着長は20dと仮定した場合に実験結果との整合がよい
ヒンジ領域の長さは変形角の計算結果の精度に大きく影響を与える
異なる定着長における𝐑𝐲_三折れ線/𝐑
𝐲_計算値の統計結果
• 6層建物の設計例*1の柱を1/2に縮小した試験体。
•反曲点位置までを再現し片持ち形式で加力。
実験概要-試験体
正加力負加力
モーメント分布
*1 国土技術政策総合研究所:災害拠点建築物の設計ガイドライン(案),2018
第Ⅲ編 部材実験
試験体No. 1 2 3 4 5
断面
断面積 2500 cm2
配筋 主筋:20-D16 せん断補強筋:3-D10@55mm
引張鉄筋比 0.48 %
扁平比 1.0 1.0 1.5 2.0 2.0
軸力比 0.25 0.4 0.25 0.25 0.25
M/QD 3.0 3.0 3.0 2.6 3.0
実験概要-試験体
•試験体の諸元。
•試験体の材料強度。
- 鉄筋
- コンクリート
実験概要-試験体
呼び名 材質降伏強度
[N/mm2]
降伏歪
[μ]
ヤング係数
[N/mm2]
D10 SD345 360 2053 175476
D16 SD345 393 2067 189966
圧縮強度
[N/mm2]
強度時歪
[μ]
割裂強度
[N/mm2]
ヤング係数
[N/mm2]
試験体1 23.5 1803 2.04 23683
試験体2 25.4 1990 1.75 23436
試験体3 28.1 1923 2.13 23701
試験体4 27.6 2122 2.32 22581
試験体5 28.2 2469 2.06 23350
鉄筋の降伏・コンクリートの圧壊の判定に使用
実験結果-水平力‐水平変形関係
-500
-400
-300
-200
-100
0
100
200
300
400
500
-0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03反曲点位置における変形角 [rad]
-401kN
392kN計算耐力(383kN)
-500
-400
-300
-200
-100
0
100
200
300
400
500
-0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03反曲点位置における変形角 [rad]
-419kN
390kN計算耐力(393kN)
-500
-400
-300
-200
-100
0
100
200
300
400
500
-0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03反曲点位置における変形角 [rad]
-352kN
342kN計算耐力(351kN)
-500
-400
-300
-200
-100
0
100
200
300
400
500
-0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03反曲点位置における変形角 [rad]
-405kN
376kN計算耐力(388kN)
-500
-400
-300
-200
-100
0
100
200
300
400
500
-0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03反曲点位置における変形角 [rad]
-466kN
448kN計算耐力(449kN)
水平力
[kN]
水平力
[kN]
変形角 [rad] 変形角 [rad]
変形角 [rad]
試験体1 試験体2 試験体3
試験体4 試験体5
-500-400-300-200-1000100200300400500
-0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03 0.04反曲点位置における変形角 [rad]
コンクリート圧壊
主筋引張降伏
最大耐力
既往手法によるモデル化試験体1 97 157 1/ 177 1/ 140 1/ 126
試験体2 148 151 1/ 221 1/ 138 1/ 118
試験体3 143 160 1/ 212 1/ 135 1/ 114
試験体4 192 180 1/ 216 1/ 157 1/ 121
試験体5 143 143 1/ 192 1/ 152 1/ 112
コンクリー
ト圧壊時
主筋引張
降伏時
文献2)3)
降伏点
初期剛性[kN/mm] 変形角[rad]
文献2)3)実験結果
1/200 1/150 1/120↓ ↓ ↓
既往手法
既往手法
•ひび割れ図
- 左:1/200サイクル終了後
⇒圧壊開始程度では剥落は生じていない。
- 右:最終サイクル終了後
⇒圧壊部が大きく剥落。
実験結果-損傷状況
試験体1 試験体2
試験体3 試験体4 試験体5
正加力負加力
•コンクリート圧壊時(主筋降伏に先行)の結果を示す。
実験結果-降伏時のひずみ分布
-3000
-2000
-1000
0
1000
2000
3000
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
主筋ひずみ
[μ]
引張縁からの距離/柱せい[-]-750
-500
-250
0
250
500
750
1000
1250
1500
-2000 -1000 0 1000 2000
危険断面からの高さ
[mm
]
主筋ひずみ [μ]
(圧縮側) (引張側)
【鉛直方向】
-2000 -1000 0 1000 2000主筋ひずみ [μ]
試験体1 試験体2 試験体3 試験体4 試験体5
(引張側)
圧縮側と引張側で同様の傾向。40d位置では概ねひずみゼロ。
スタブ内
平面保持仮定は概ね成立している。
【水平方向(危険断面位置)】
-750
-500
-250
0
0 1000 2000
深さ
[mm
]
主筋ひずみ [μ]
各変形成分の算定
•曲げ変形
- 試験体左右の鉛直変位計計測値を
用いて算定。
- なお,以下のスタブ内の回転分は除く。
•スタブ内の回転による変形
- 歪ゲージ計測値からスタブ内における主筋の
合計変位量を求め,その圧縮側・引張側の
値より算出。
•せん断変形
- 全体変形から上記二つの変形を差し引くことで算定。
【鉛直変位計の設置位置】
1D
スタブ内における主筋の合計変位量
上部区間の傾きで外挿
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1000
0 1 2 3 4 5 6
スタブ上面からの高さ
[mm
]
変形 [mm]
1D
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1000
0 1 2 3 4 5 6
危険断面からの高さ
[mm
]
変形 [mm]
1D
各変形成分の算定
•変形分布
0
200
400
600
800
1000
1200
0 1 2 3 4 5 6
危険断面からの高さ
[mm
]
変形 [mm]
1D
0
200
400
600
800
1000
1200
0 1 2 3 4 5 6
危険断面からの高さ
[mm
]
変形 [mm]
1D
0
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
危険断面からの高さ
[mm
]
変形 [mm]
1D
0 1 2 3 4 5 6 0 1 2 3 4 5 6
0 1 2 3 4 5 6 0 1 2 3 4 5 6 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1000
800
600
400
200
0
1200
1000
800
600
400
200
0
1600140012001000800600400200
0
高さ
[mm]
高さ
[mm]
02004006008001000120014001600
0123456789
危険断面からの高さ
[mm
]変形 [mm]
全体変形
曲げ変形
スタブ内の回転による変形
せん断変形
解析結果(曲げ変形)
試験体1 試験体2
試験体3 試験体4 試験体5
曲げ変形は実験結果と解析結果が概ね整合。曲げ変形が卓越し,スタブ内の回転による変形は2~3割程度を占める。
スタブ内の回転による変形の推定
•スタブ内で主筋に応力が生じている距離がわかれば,スタブ内
の回転による変形を推定可能。
-750
-500
-250
0
0 1000 2000
深さ
[mm
]
主筋ひずみ [μ]
応力が生じている距離ls
0
10
20
30
40
1 2 3 4 5
定着長/主筋公称径
d
試験体番号
実験値(圧縮鉄筋)
実験値(引張鉄筋)
必要定着長ls
スタブ内で応力が生じている距離は25d~30d程度。⇒この値を用いることでスタブ内の回転による変形を推定可能。
【スタブ内の主筋ひずみ分布】
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
0 1/1000 1/500 3/1000 1/250
せん断応力度
[N/m
m2]
せん断ひずみ γ
試験体1
試験体2
試験体3
試験体4
試験体5
1/333
算定値
せん断変形の推定
•既往の提案モデル*1と実験結果を比較。
*1 日本建築学会:壁式鉄筋コンクリート造設計・計算規準・同解説,2015
【既往の提案モデル*1】
0
1/2000
1/1000
3/2000
1/500
1 2 3 4 5
せん断変形角
[rad
]
試験体番号
計算値 実験値
1/667
G
τcr
τu
計算値は実験値の差は小さくないものの,その差は全体の変形の1割に満たない。
第Ⅲ編 まとめ
•柱部材の降伏変形の推定精度向上を目的とし,扁平比,軸力
比,シアスパン比をパラメータとした計5体の加力実験を行った。
- いずれもコンクリートの圧壊が主筋降伏に先行し,この時を降伏点と定義。
- 降伏点では平面保持仮定が概ね成立しており,曲げ変形はファイバーモ
デルを用いた曲げ断面解析により精度良く推定可能。
- スタブ内の回転による変形は,スタブ内で主筋に応力が生じている距離
(25d~30d程度)を用いることにより推定可能。
- せん断変形は,既往のせん断ひずみーせん断応力度モデルによる評価
結果との差は全体変形の1割に満たない。
8階建て鉄筋コンクリート造庁舎の試設計第Ⅳ編 試設計建物
8,000 8,000
24,000
▽1FL
▽2FL
▽3FL
▽4FL
▽5FL
▽6FL
▽7FL
▽8FL
▽RFL
▽1FL
▽2FL
▽3FL
▽4FL
▽5FL
▽6FL
▽7FL
▽8FL
▽RFL
▽RFL ▽RFL
▽GL ▽GL
5,00
04,
000
4,000
4,00
04,
000
4,000
4,00
04,
000
4,000
4,000
33,8
00
Fc=3
6Fc
=39
Fc=42
GY1 GY2
GY1 GY2
GY1 GY2
GY1 GY2
GY1 GY2
GY1 GY2
FGY1 FGY2
GY2GY1
GY1 GY2
GX4 GX4GX3 GX3 GY2GY1
C4C2
C3 C3 C3 C4C4 C4C2
X1 X2
X1,X5通り軸組図
200
600
600
600
Y4
Y1
Y2
Y3
Y4
X2 X3 X4 X5X1
Y1,Y4通り軸組図
C2C2 C1 C1 C1GX1 GX1GX2GX2
GX1 GX1GX2GX2
GX1 GX1GX2GX2
GX1 GX1GX2GX2
GX1 GX1GX2GX2
GX1 GX1GX2GX2
GX1 GX1GX2GX2
FGX1 FGX2 FGX2 FGX1
GX1GX2GX2GX1
7,500 7,500 7,5007,500
30,000
33,800
5,000
4,000
4,000
4,000
4,000
4,000
4,000
4,000
Fc=36
Fc=39
Fc=42
200
600
外フレーム軸組図
X
Y
執務室 執務室 執務 室
執務室 執務室 執務 室
執務室 執務室 執務 室
執務室 執務室 執務 室
執務室 執務室 執務 室
執務室 執務室 執務 室
執務室 執務室 執務 室
X3 X4 X5
7,500 7,500
30,000
7,500
南側立面図
S1
S1 S1
S1 S1
S1 S1
S1
S1S1
S1
S1
S1
S1
S1
S1 S1 S1 S1
S1S1S1S1
▽1FL
▽2FL
▽3FL
▽4FL
▽5FL
▽6FL
▽7FL
▽8FL
▽4FL
▽5FL
▽6FL
▽7FL
▽8FL
▽RFL
▽GL
4,00
04,000
4,000
4,000
4,000
33,800
Fc=36
Fc=39
GX3
GX3
GX3
GX3
GX3
C4
600
Y2
Y3
Y4C2 C1 C1 C1
C3
C3 C3 C3
C3C3 C4
C4
C4
C4
C2FG1 FG1FG2FG2
FG3 FG3FG4 FG4
FG4
FG1
FG2
FG2
FG4
FG4
FB1FB1FB1FB1
FB1
FB1
FB2FB2
FB1
FB1
FG3
FG3
FG3
FG1
FG3FG4FG3
FG3
FG3
FG3
FG1
8,000
8,000
8,000
24,0
00
FG4
C1 C1 C1C2
C2 C1 C1 C1
C2
C3
C3 C3 C3
C3C3 C4
C4
C4
C4
C2
B1 B1 B1 B1
B1B1B1B1
B1
B1
B1
B2 B2
B1
GX1 GX1
GX1 GX1GX2 GX2
GX2 GX2
GX3GX3 GX4 GX4
GX4
GY1
GY1
GY2
GY2
GY4
GY4
GY3
GY3
GY3
GY1
GY3
GY3
GY3
GY1
GY4
GX3GX48,000
8,000
8,000
24,000
7,500 7,500 7,500 7,500
30,000
X1
Y1
Y2
Y3
Y4
X2 X3 X4 X5
基準階伏図
GX3
X1
GX1
GX1
GX1
GX1
GX1
GX1
GX1
FGX1
GX1
7,500
33,800
5,000
4,000
4,000
4,000
4,000
4,000
4,000
4,000
Fc=36
Fc=39
Fc=42
200
基準階伏図
地震地域係数 Z=1簡易第2種地盤
高い剛性と耐力を確保するため、外フレームに扁平柱とせいの大きな梁を採用
C3C1符 号
6-S13@1006-S13@10034-D35
2,000 × 1,000
12-D356-S13@1004-S13@100
-
1,100 × 1,30036-D35
Dx × Dy主 筋
フープX方向フープY方向芯 鉄 筋
1階
柱リスト
中央 内端外端中央 内端外端
GX1 GX3符 号
1,100 × 90020-D3220-D32
16-D3216-D32
16-D3216-D32
6-S13 @1504 - D10
800 × 1,80018-D3218-D32
12-D3212-D32
8 - D106-S13 @150
12-D3212-D32
Dx × Dy
腹 筋
Z2
大梁リスト
X
Y
スタラップ
上端筋下端筋
代表的な柱・梁断面
応答変位の算出
時刻歴応答解析・ランダム位相の模擬地震動25波(継続時間120秒)・柱・梁部材の履歴モデルはTAKEDAモデル・初期周期に対して5%の瞬間剛性比例型の粘性減衰を仮定
0
2
4
6
8
10
12
14
0 10 20 30 40 50
Sa (
m/s
2)
Sd (cm)
応答点
特性曲線
移行曲線
応答点の減衰に
基づく要求曲線
降伏変位
限界耐力計算・外力分布はBsi分布・減衰は建物全体で与え、下式を使用
h=0.25(1-1/√μ)+0.05・塑性率μ算出のための降伏変位は、 応答点までの特性曲線を等価バイリニアに置換して決定
解析モデル:立体フレーム(剛域モデル)
8階建て鉄筋コンクリート造庁舎の試設計
限界耐力計算
時刻歴応答解析
X方向 Y方向
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
0 0.005 0.01 0.015
層
層間変形角 (rad)
:限界耐力計算
:限界耐力計算
×1.5
□:時刻歴応答解析
平均(25波)
:時刻歴応答解析
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
0 0.005 0.01 0.015
層
層間変形角 (rad)
:限界耐力計算
:限界耐力計算
×1.5
□:時刻歴応答解析
平均値(25波)
:時刻歴応答解析
0
20000
40000
60000
80000
0 0.005 0.01 0.015 0.02
層せん断力
(kN
)
層間変形角(rad)
1F2F
3F4F
5F
6F
7F
8F
限界耐力計算応答値
CB=0.566
0
20000
40000
60000
80000
0 0.005 0.01 0.015 0.02
層せん断力
(kN
)
層間変形角(rad)
8F
7F
6F
5F
4F3F
2F1F
限界耐力計算応答値
CB=0.616
8階建て鉄筋コンクリート造庁舎の試設計
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-0.015 -0.010 -0.005 0.000 0.005 0.010 0.015
階
降伏時材端回転角 (rad)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-0.015 -0.010 -0.005 0.000 0.005 0.010 0.015
階
降伏時材端回転角 (rad)
スラブ圧縮側 スラブ引張側
梁の降伏時材端回転角の変更
X方向 Y方向
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
0.005 0.01 0.015 0.02
層
層間変形角 (rad)
:限界耐力計算
:限界耐力計算
×1.5
□:時刻歴応答解析
平均(25波)
:時刻歴応答解析
変更後
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
0 0.005 0.01 0.015
層
層間変形角 (rad)
:限界耐力計算
:限界耐力計算
×1.5
□:時刻歴応答解析
平均値(25波)
:時刻歴応答解析
変更後
0
20000
40000
60000
80000
0 0.005 0.01 0.015 0.02層せん断力
(kN
)層間変形角(rad)
1F2F3F
4F
5F
6F
7F
8F
限界耐力計算応答値
限界耐力計算応答値
:変更前
:変更後
0
20000
40000
60000
80000
0 0.005 0.01 0.015 0.02
層せん断力
(kN
)
層間変形角(rad)
1F2F
3F4F
5F
6F
7F
8F
限界耐力計算応答値
1F2F
3F4F
5F
6F
7F
8F 限界耐力計算応答値
:変更前
:変更後
8階建て鉄筋コンクリート造庁舎の試設計
基本計画第Ⅴ編 振動試験体の基本検討
構造:鉄筋コンクリート造 純ラーメン構造規模:地上5階 地下なし 塔屋なし縮尺:実大建物の80%程度を想定基準階床面積:12m×6m=72m2
延べ床面積:5F×72 m2=360m2
高さ:1FLより16.4m(振動台底盤より17.6m)
1 階 伏 図
6,00 0 6,00 0
12,000
X 1 X2 X3
Y 2
X
Y
震動台 (20m× 15m)
15,000
1,000
500
〃〃
〃〃
〃〃
〃〃
〃〃
〃〃
1,000500
1,00 0 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 1,00 0〃 〃 〃 〃 〃 〃
20,000
震動
台ボ
ルト
位置
震動台ボルト位置
300
30 0
震動台ボ ルト 位置
Y 3
吊り冶具 滑車ボルト用スリーブ
C1
試験体固定ボルト用スリーブ( 144ヶ所 )
Y 1
吊 り治具
CS 2
CS2
CS1
CS1
FGX1
3,000
3,000
1, 30 0
FGX2 FGX2
FGY1
FGY1
C 1
C 3C 4
FGX1 FGX1C 2
C4
C 2 C 2
C 2
FGY2
FGY2
6,000
400
400
900
FGX1
CS2 CS2
FGX1
CS 2
FGX1
2,00 0
FGX2
FGX1FGX1
FGX2
FGY1
FGY1
転倒防止鉄骨フレーム
CS1
CS1 S 1
S 1
S1
S1
CS2 CS2CS1 CS 1
CS2
CS1 CS 1
(吊り治具芯 )
2,00 0
1,200
1,550
CS3
CS3
CS3
CS3
CS3
CS3
CS3
CS3
FGY1
FGY1
FGY2
FGY2
FGY1
FGY1
400 40 0
PC棒鋼 -32φ
6,00 0
12,00 0
X 1 X2
2~ 5 階 伏 図
CS1
CS1
CS1
CS1
C 2
C4
C 2
S 1
S 1
1,10 0
GX2
GX 1
GX 1
GY1
GY2
GY1
GY2
X
Y
転倒防止鉄骨フレーム(2,3F)
PC棒鋼用孔PC棒鋼 -32φ
72 0 72 0 72 05, 28 0 5,28 0 48 0 4805,520
剛性と耐力の異なる架構として、外構面に扁平柱とせいの大きな梁を採用
1 階 伏 図
6, 000 6,00 0
12,00 0
X 1 X 2 X 3
X
Y
X 1
X
Y
6,000 6,000
12,00 0
X1 X2 X 3
Y1,Y3通 り 軸 組 図
FGX1FGX1
2,00 0
FGX1
2,000
FGX11,200
▽震動 台 FL
▽ 1F L3,600
GX 1 GX 1
GX 1 GX 1
GX 1 GX 1
GX 1 GX 1
GX 1 GX 1
C2
転倒防止鉄骨フレーム
1, 10 0 1,100
3,200
3,200
3,200
3,200
Fc=33(N/mm2)
72 0 720 72 0
C1 C2
▽ 2F L
▽ 3F L
▽ 4F L
▽ 5F L
▽ RF L
800
2,400
800
2,400
800
2,400
800
2,400
800
5,28 0 5,280
2,800
17,600
カップラー
PC棒鋼 -32φ
6,00 0
X 1
1,30 0
FGX2FGX2
1,200
▽ 1FL
▽震動台 FL
GX2
GX2
GX2
GX2
GX2
転倒防止鉄骨フレーム
3,200
3,200
3,200
3,200
▽ 2FL
▽ 3FL
▽ 4FL
▽ 5FL
▽ RFL
640
2,560
2,560
640
2,560
640
2,560
640
640
48 0
C4
5,52 0
カップラー
17,600
2,960
3,600
PC棒鋼 -32φ
保有水平耐力計算による検討試験体の総重量は6100kN(基礎込み),上部重量は4500kN
梁端の曲げ降伏による全体崩壊形とし,保有水平耐力(1/100)時のCB=0.6相当
限界耐力計算による検討安全限界時Ts0.728s,Mus395t,Mus/M=0.85,Qs2644kN,Cb0.578,⊿s9cm
Fh0.55,h0.173,Df3.89,Qd1028kN,⊿d0.90cm,H11.565m,Gs1.707安全限界応答値はQspi2629kN,⊿sp8.82cm,R=1/102柱塑性率1.14,梁塑性率1.63(損傷限界はCB=0.2)
まとめ第Ⅵ編 調査事項に対する提案
•降伏変形の算定式を提案し,部材実験・データベースにより検
討した。また,試設計建物により降伏点と応答について検討した。
•今後は,架構全体の性能曲線のモデル化を提案するため,検
討対象架構の設計,性能曲線の作成,塑性率起点設定法の
提案,時刻歴応答解析との比較を行う。
•また,実大5層試験体を設計・製作し,大型振動台による加振
実験を行い,提案する評価方法を検証する。