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TripleTOF® LC/MS/MS System シリーズ
SWATH™ を用いた測定・解析方法
Analyst® TF Software / PeakView® Software /
MasterView Software
株式会社 エービー・サイエックス
アプリケーションサポート
2017 年 05 月版 rev2
1
本マニュアルについて 本マニュアルは、SWATH™ を用いた測定、解析を行うための補足マニュアルと Tips に
なります。TripleTOF® LC/MS/MS System、Analyst® TF ソフトウェアを用いた測定、お
よび、PeakView®ソフトウェア、MasterViewTM ソフトウェアを用いた解析についての基
本操作を習得された方を対象としています。基本操作につきましては、TripleTOF® LC/MS/MS System 取扱説明書を参照ください。
TripleTOF® LC/MS/MS System / Analyst® TF / PeakView® / MasterViewTMソフ
トウェアについて 研究用にのみ使用できます。診断目的およびその手続き上での使用は出来ません。 本文書は、SCIEX 製装置を購入した顧客が、本 SCIEX 製装置を操作するときに活用する
ものとして提供されています。本文書は著作権で保護されており、本文書の一部または
全部を複製することは、SCIEX が書面で許可する場合を除き、厳しく禁止されています。 本文書に記載の装置は、米国、カナダおよびその他の国で申請された単数または複数の
特許のもとに保護されています。さらなる特許が出願中です。 本文書に記載のソフトウェアは、ライセンス契約のもとに提供されます。ライセンス契
約で特別に許可される場合を除き、ソフトウェアの複製、変更または配布は、いかなる
媒体においても法律に違反します。さらに、ライセンス契約では、ソフトウェアの逆ア
センブル、リバースエンジニアリング、逆コンパイルを、いかなる目的においても禁止
します。
2
目次 1 Fixed Window の SWATH™ 測定 Method の作成 ..................................................... 3
ワ-クフロー .............................................................................................................. 3 Method 作成の準備、Peak 幅の確認(Option) ................................................... 3 SWATH™ Method の作成 ....................................................................................... 4 SWATH™ Method を用いた測定(Training では行いません。) .......................... 6
2 Variable Window を用いた SWATH™ 測定 Method の作成 ..................................... 7 ワ-クフロー .............................................................................................................. 7 Method 作成の準備-1、Peak 幅の確認(Option) ................................................ 7 Method 作成の準備-2、Text Data の作成 .............................................................. 8 Method 作成の準備-3、Variable Window の List File の作成 .............................. 8 SWATH™ Method の作成 ..................................................................................... 10 SWATH™ Method を用いた測定(Training では行いません。) ........................ 12
3 PeakView® Software を使用した Manual 解析-1 溶出時間からの解析 ............... 13 4 PeakView® Software を使用した Manual 解析-2 目的の m/z からの解析........... 15 5 MasterView® Software を使用した LibrarySearch の解析の Tips ......................... 17
Fixed Window Variable Window
3
測定-1: Fixed Window の SWATH™ 測定 Method の作成
1 Fixed Window の SWATH™ 測定 Method の作成 ワ-クフロー
必要に応じ、以前同じ LC 条件で測定した Data がある場合、適当な Peak の
Peak 幅を確認します。
TOFMS あるいは IDA の Method を開く、あるいは作成します。
SWATH™の Method に編集します。
Method 作成の準備、Peak 幅の確認(Option)
PeakViewで以前同じ LC 条件で測定した適当な Data を開き、適当な Peak の
XIC を表示します(Training では、Training の Project 内の IDA の Data を開き、
右のように m/z 609.3 の XIC を表示してください。)
Peak 幅を確認しま
す。(例では約 0.1分になります。)
Tips: Peak 幅、Data Point 数の確認方法
PeakViewでは Graph Selection Windowから、各 Peak の詳細な情
報を確認することができます。
■ Tool bar の Windowから Graph Selection Windowを開きます。
■ Window 内の〇のアイコンを
2 回クリックすることで、XIC上に Data 取得ポイントが表示
されます。
■ 目的の Peak を選択することで、
Graph Selection Window内に
Peak 幅などの詳細な情報が表
示されます。
4
SWATH™ Method の作成
TOFMS あるいは IDA の Method を開きます。(Training では Training の Project内の IDA の Method を開きます。)
File / Save as…から別名で保存します。(Training では SWATH で保存してくださ
い。)
Create SWATHTM Exp をクリックし、画面を開きます。
Manual Tab で Fragment Conditions に目的の CE、CES、Start mass, Stop mass に取
得する MS/MS のレンジを入力し、High Resolution/Sensitivity を選択します。
(Training では以下に設定してください。)
Tips: 弊社で提供しているライブラリの CE と CES について
■ Metabolite Library は+/-35V, CES20V、その他のライブラリは+/-35V, CES15V を主
に使用しています。
①
③
②
④
MS/MS のマスレンジ
20
5
Total Cycle Time が適切になるよう、Start Mass, Stop Mass, SWATH Width, Accumulation Time を設定します。(Training では以下に設定してください。)
OKをクリックすると、This Method…の Message が表示されます。OKで終了す
ることで Method が作成されます。
Tips: Total Cycle Time について
■ Start Mass, Stop Mass, SWATH Width, Accumulation Time から自動計算されます。
■ 2 で確認した Peak 幅内で取得できる Data Point 数を考慮して、Start Mass, Stop Mass, SWATH Width, Accumulation Time の設定を行います。
■ 定量を行う場合は特に Point 数に注意してください。
注意) CES を使用する場合:
Accumulation Time の
推奨は 25msec 以上
MS/MS の測定時間
自動計算
自動計算
Precursor Ion のマスレンジ
Swath の幅
20
6
必要に応じて、TOF MS の積算時間を変更します。(SWATH™ の Method を作成
した場合、自動で 0.05sec に変更されます。上図では 0.1sec に変更しています。)
File から Save で保存します。
SWATH™ Method を用いた測定(Training では行いません。)
Batch を作成、Method に SWATH を選択し、測定を行います。
⑦
作成された
Method ⑧
7
測定-2: Variable Window を用いた
SWATH™ 測定 Method の作成
※ Variable Window の使用には、同サンプル (ない場合は類似サンプル) の TOFMS の
取得済みの Data(推奨は同じ LC 条件の Data)が必要になります。
※ SWATH Variable Calculator が必要になります。使用される方は以下から Downloadください。
http://sciex.com/software-downloads?d=SWATH_Variable_Window_Calculator_V1.0.zip&asset=software&bh=buyingHorizon&bhs=buyingHorizonService&bhcega=buyingHorizonCEGA&bhlc=buyingHorizonLC
2 Variable Window を用いた SWATH™ 測定 Method の作成 ワ-クフロー
必要に応じ、以前同じ LC 条件で測定した Data がある場合、適当な Peak の
Peak 幅を確認します。
同サンプル (ない場合は類似サンプル) の取得済みの Data の TOFMS で目的の全
溶出時間のイオンの平均を表示、m/z と平均強度の Text File を作成します。
SWATH Variable Calculator に作成したリストをペーストし、Calculator で SWATH Window を計算、SWATH Windowの List File を作成します。
作成した Windowの File を Create SWATHTM Experiment で Import します。
Method 作成の準備-1、Peak 幅の確認(Option)
3 ページを参考に確認してください。
MS の平均
Valuable Window
②
③
③
④
8
Method 作成の準備-2、Text Data の作成
同サンプル (ない場合は類似サンプ
ル) の目的の全溶出時間のイオンの
TOFMS の平均を表示します。(右
の例では RT0.2-4.6 分を前後を
Background として差し引いて表示
しています。)
スペクトル上をクリックし、Tool Bar の Showから Data and Peaks Table を選択し、Data を表示します。
Data 上で右クリック、Export Data as Text…を選択します。
Add zero…の Windowが立ち上がり
ますので、No を選択後、適当な名
前で Data を保存します。(Trainingでは TextData というファイル名で
DeskTop に保存してください。)
Method 作成の準備-3、Variable Window の List File の作成
前述で作成した
Data の Text File をExel で開きます。
SWATH Variable Window Calculatorを開き、INPUT…の tab に、TextDataの 2 列をコピーし
ます。
②
①
③
9
SWATH Variable Window Calculator の Instruction and Control Tab で SWATH の条
件を入力します(Training では以下で入力してください。)
キーボードの F9 を打つことで計算が始まります。画面右下に Calculating と%が
表示されますので、終了まで待ちます。
注意)操作することで、計算が停止しますので、計算終了まで、操作は何も行わ
ないでください。
終了後、OUTPUT for Analyst の Tab を開き、作
成された Window (A~C列)を Copyし、新しく立
ち上げた Excel File(右で
は Book3)に数字として
Paste します。
注意)通常の Paste は推
奨しません。
Paste した File を適当な名前で Text (Tab delimited)形式で保存します。(Trianingでは SWATH_Variable_Windowで保存してください。)
Window 数
Precursor Ion の マスレンジ
Window の刻み幅
Window の重なり
最小 Window 幅
CES
③
10
Tips: SWATH Variable Calculator について
■ Visualization of Var Win Assayの Tab でスペクトルの Data密度と、計算された Window 幅
のグラフを見ることができま
す。
SWATH™ Method の作成
TOFMS あるいは IDA の Method を開きます。(Training では Training の Project内の IDA の Method を開きます。)
File / Save as…から別名で保存します。(Training では SWATH_Var で保存してく
ださい。)
Create SWATHTM Exp をクリックし、画面を開きます。
Manual Tab で Read SWATH Windows from Text File にチェックをかけ、前項で作
成した Variable Window の List File(Training では SWATH_Variable_Window.txt)を開きます。
①
③
②
11
Manual Tab で Fragment Conditions に目的の CE、SWATH Detection Parameters のStart mass, Stop mass に取得する MS/MS のレンジを入力し、High Resolution/Sensitivity を選択します。(Training では上記に設定してください。)
※ 他の部分は自動設定あるいは、Text File の数値が読み込まれ、グレーアウトされま
す。
OKをクリックすると、This Method…の Message が表示されます。OKで終了す
ることで Method が作成されます。
20
④
自動計算
自動設定
⑤
⑤
12
TOF MS の測定範囲を確認、修正します。(SWATH の範囲と異なっても問題あ
りません。)
必要に応じて、TOF MS の積算時間を変更します。(SWATH™ の Method を作成
した場合、自動で 0.05sec に変更されます。)
File から Save で保存します。
SWATH™ Method を用いた測定(Training では行いません。)
Batch を作成、Method に SWATH を選択し、測定を行います。
複数 Method を使用する場合は、Use Maltiple Method にチェックをかけ、
Acquision Method のカラムで目的の Method を選択してください。
⑧
作成された
Method ⑨
⑦
13
RT3.5 分のスペクトル
の重ね書き
②
TIC の足し合わせの拡大
TIC の足し合わせ ①
②
RT3.5 分のスペクトル
の重ね書き(複製)
③
⑥ ④ RT3.5 分の MS RT3.5 分の
m/z 379-430 の
MS/MS
解析-1:PeakView® Software を使用
した Manual 解析 3 PeakView® Software を使用した Manual 解析-1 溶出時間からの解析 Training では、Training の Project 内の 12_SWATH/116_BH_4h_SWATH_50Da25ms の Data を使用し、RT3.5 分付近の解析を行います。
PeakViewから Data を開きます。(Training では、Training の Project 内の
12_SWATH / BH SWATH_50 の
Da25msecwCES の Data を開いて
ください。)
目的(3.5 分)付近を解析し、ス
ペクトルを表示します。
スペクトル上で、Tool Bar のGraph から Duplicate Graph を選
択し、スペクトルを複製します。
②の重ね書きのタイトル上で
Experiment-1(1 番上)を選択し、
Remove All Traces…で他を消去し、
MS を表示します。
④で得られたスペクトル中、興味
のある Peak (Training では m/z 424)を選択して W クリックし
XIC を表示します(次頁)。
③上で⑤で選択した m/z が含まれ
るタイトル(Training では
Experiment-8)を選択後、Remove All Traces… で他を消去し、目的
のイオンが含まれる MS/MS を表
示します。
14
Tips: Fragment の確認について
■ SWATH では複数の Precursor Ion か
らの Product Ion がスペクトル内に
混在する可能性があります。この
ため、選択した Precursor Ion、得ら
れた Product Ion の XIC を作成し、
RT、Peak 形状などを確認されるこ
とを推奨します。
■ MasterViewTM, MetabolitePilot 2.0alpha software では、自動で XICを作成、MS/MS の再構築を行いま
す。
RT3.5 分の MS
RT3.5 分
の m/z 379-430
の MS/MS
m/z 424 の XIC
Product Ion の
XIC の重ね書き
⑤
15
4 PeakView® Software を使用した Manual 解析-2 目的の m/z からの解析 Training では行いません。
以降の例は Project 内の 12_SWATH/116_BH_4h_SWATH_50Da25ms の Data を使用し、
Bromhexine (MF: C14H20Br2N2, m/z: 375.00660)の解析を行った例になります。
Peak Viewから Data を開きます。
(Training では、Training の
Project内の 12_SWATH / BH SWATH_50 の Da25msecwCES の
Data を開いてください。)
TIC の下の のアイコンを
クリックし、各 Experiment の TICの重ね書きを表示します。
TIC の重ね書き上で Experiment-1(TOF MS、1 番上)を選択しま
す。
Tool Bar の Showから XIC を選択
し、目的成分の XIC を表示させま
す。 (Training では以下を入力し、
OKしてください。)
TIC の重ね書き上で目的の
Precursor Ion が含まれる MS/MSの Experiment (Training では
Experiment7) を選択し、Remove All Traces…で他を消去します。
&のアイコンを使用し、④の上に
⑤を重ねます。
④
②
TIC の足し合わせ
各 Experiment のTIC の重ね書き
③
④
⑤
Precursor Ion の
XIC
m/z 329-380 の
MS/MS の TIC
⑥④、⑤の重ね書き
16
⑥を拡大し、目的 Peak 付近のスペ
クトルを表示します。
必要に応じて、Tool bar の Graph か
ら Split Trace…を選択し、スペクト
ルを分割します。
⑦
⑦
④、⑤の重ね書きの拡大
RT4.4 分付近の MS、MS/MS の重ね書き
⑧
⑧
RT4.4 分
付近の MS
RT4.4 分付近
の MS/MS
17
解析-2:MasterView® Software 使用
時の Tips 5 MasterView® Software を使用した Library Search の解析の Tips SWATH™の Data では、Product Ion Spectrum は複数の Precursor Ion から得られた
Product Ion の混合 Spectrum になります。MasterView®では、Spectrum の構築が自動
で行われますが、完全な処理ができない場合があることから、解析の設定に際し、以下の
□内を適時変更することを推奨します。Parameter の詳細につきましては、TripleTOF® LC/MS/MS System 取扱説明書を参照ください。
推奨は Fit になります。
通常より小さい値に
設定する必要がある
場合があります。
18
◆製品サポートのご案内◆
株式会社エービー・サイエックス / アプリケーションサポート部まで、
ご使用の装置名(TripleTOF® System)に関する問い合わせとお伝えください。
(Tel)0120-318-551(Fax)0120-318-040
(E-mail) [email protected]
◆オンライントレーニング動画のご案内◆
下記サイトから、メンテナンス、ソフトウェアの使用法など、各種トレーニング
動画を視聴できます。是非ご活用ください。
http://training.sciex.com/Welcome.aspx
研究用にのみ使用できます。診断目的およびその手続き上での使用は出来ません。
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さい。
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