SystemcastWizard Professional - Fujitsu...SystemcastWizard Professional で実現する簡単、確実なバックアップ -7-Copyright FUJITSU LIMITED 2010 2.2 サーバの障害に備えて確実に

2010 年 6 月

富士通株式会社

SystemcastWizard Professional で

実現する簡単、確実なバックアップ

SystemcastWizard Professional で実現する簡単、確実なバックアップ

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Copyright FUJITSU LIMITED 2010

改訂履歴

改版日版数改版内容

2010.06 1.0 新規作成


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目次

はじめに ...............................................................................................................................................................4

1 バックアップ運用で求められること ......................................................................................................5

2 SystemcastWizard Professional を使用したバックアップ運用 ....................................................6

2.1 バックアップ/リストアの運用を全サーバで統一したい ............................................................................ 6

2.2 サーバの障害に備えて確実にバックアップを取得したい ....................................................................... 7

2.3 夜間の業務停止時間内にバックアップを完了させたい .......................................................................... 9

まとめ ................................................................................................................................................................. 12


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はじめに

サーバのバックアップは企業におけるビジネスを継続させるために欠かせない運用の一つであり、

万が一の事態に備え、定期的にバックアップを行うことが重要です。本書では、バックアップ運用で挙

げられる要件を SystemcastWizard Professional を導入することで満たし、簡単かつ確実にバックアッ

プが行える運用について紹介します。

既存環境で計画的なバックアップ取得を計画する際の参考情報としてご活用下さい。

本書では、以下の略称を使用することがあります。

正式名称略称

製品名 Microsoft® Windows Server® 2003 Windows Server 2003

Microsoft® Windows Server® 2008 Windows Server 2008

Microsoft® Windows Server® 2008 R2 Windows Server 2008 R2

●本書の内容は、改善のため事前連絡なしに変更することがあります。

●本書に記載されたデータの使用に起因する、第三者の特許権およびその他の権利の侵害に

ついては、当社はその責を負いません。

●無断転載を禁じます。

Microsoft, Windows, Windows Server は、Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。

ARCserve は、米国 Computer Associates International, Inc.の登録商標です。


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1 バックアップ運用で求められること

社内に設置されたサーバのバックアップを考える場合、管理者は各サーバの重要度や役割に合わ

せてバックアップ運用を考慮する必要があります。本書では、以下の環境を例に、サーバの簡単、確

実なバックアップ運用について紹介します。

【サーバ構成】

・サーバ：富士通 PC サーバ PRIMERGY5 台程度

・サーバ OS：Windows Server の複数のバージョンが混在

(Windows Server 2003 から最新の Windows Server 2008 R2 まで)

【サーバのバックアップ運用】

・各サーバ単独でバックアップを実施

・サーバのバックアップが不定期

・バックアップは業務が停止する夜間に取得

上記の環境におけるバックアップ運用では、以下 3 つの要件が挙げられます。

要件①：バックアップ/リストアの運用を全サーバで統一したい →2.1 節参照

要件②：サーバの障害に備えて確実にバックアップを取得したい →2.2 節参照

要件③：夜間の業務停止時間内にバックアップを完了させたい →2.3 節参照

これらの要件は、SystemcastWizard Professional を導入することにより満たすことが可能です。詳

細を次章で紹介します。


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2 SystemcastWizard Professional を使用したバックアップ運用

バックアップ運用において挙げられる要件を満たすために、SystemcastWizard Professional を導入

します。本章では、SystemcastWizard Professional を使用した簡単、確実なバックアップ運用につい

てご提案します。

2.1 バックアップ/リストアの運用を全サーバで統一したい

社内に設置してあるサーバのバックアップを単独で行っている場合、サーバ OS のバージョンに

よってバックアップ/リストアの手順が異なるケースがあります。また、同じ OSのバージョンであって

も、インストールされているソフトウェア・アプリケーションによってバックアップ/リストア手順を考慮

しなければならないため、サーバ管理の運用には負担がかかります。

【Windows 標準バックアップ機能でバックアップ/リストアを行う場合】

Windows 標準のバックアップ機能は、表 1 のように OS のバージョンによって異なります。その

ため、それぞれの機能に合わせてバックアップ/リストア手順を確立する必要があります。

表 1 Windows の標準バックアップ機能

OS バージョン標準バックアップ機能

Windows Server 2003 R2 以前 NT Backup

Windows Server 2008 以降 Windows Server バックアップ

【バックアップ製品を使用してバックアップ/リストアを行う場合】

バックアップ製品を使用する場合、OS のバージョンやインストールされているソフトウェア・ア

プリケーション、またはサーバの復旧範囲によって、バックアップ/リストア手順やライセンスのカ

ウント方法などが異なる場合があります。

例えば、災害時の迅速な復旧(ディザスタリカバリ)を考えるとき、OS のバージョンによって復

旧手順が異なったり、別途オプション製品が必要であったりと考慮すべき点があります。

～バックアップ/リストア運用の統一～

SystemcastWizard Professional を導入することで、全てのバックアップ対象サーバのバックアッ

プ/リストア手順を統一できます。SystemcastWizard Professional では、OSのバージョン(※)やインス

トールされているソフトウェア・アプリケーションに関わらず、同一の手順でバックアップ/リストアが

行えるため、サーバごとにバックアップ/リストア手順を考慮する必要がありません。

また、SystemcastWizard Professional のライセンスは、バックアップサーバ/バックアップ対象

サーバにそれぞれ 1 ライセンスと簡潔であり、購入時に迷うことなく簡単に手配できます。

(※)SystemcastWizard Professional は、最新 OS「Windows Server 2008 R2」にも早期対応していま

す。


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2.2 サーバの障害に備えて確実にバックアップを取得したい

サーバのバックアップを不定期に行っている場合、障害発生時に期待する時点のデータが復旧

できず、重要なデータを損失する場合があります。万一の障害に備えてサーバの定期的なバック

アップが必要です。また、稼働しているソフトウェアやアプリケーションに関わらず、確実にシステム

/ユーザデータのバックアップが必要です。

例えば、独自に開発した業務アプリケーションが動作するサーバを Windows Server の標準機能

を使用してオンラインでバックアップを取得している場合は、確実にデータを取得するために別途

バックアップ取得を検討する必要があります。

～オフラインバックアップによる確実なバックアップ～

SystemcastWizard Professional を使用してオフラインでバックアップ(イメージバックアップ)を取得

します。サーバのシステムに関わらず確実にバックアップを取得できるため、管理者はサーバの違

いを特別に意識する必要がありません。

バックアップ取得時にサーバの停止が許される場合は SystemcastWizard Professional を使用し

て確実にバックアップを取得し、システムを 24 時間停止できない場合は別途オンラインでバック

アップを取得する方法を検討します。

バックアップ対象サーバが増えても、管理工数をかけずにバックアップを取得するには、自動

でバックアップを取得する仕組みが求められます。

SystemcastWizard Professional ではバックアップ作業を補助するコマンドが用意されており、

サーバの電源操作を行うコマンド (リモート電源オン/オフ、リブート )が利用できます。

SystemcastWizard Professional の管理コンソール(デプロイメントコンソール)からサーバの電源

操作とバックアップ操作を組み合わせた一連の操作を簡単に構成できるため、スクリプトを独自

で開発する必要がありません。

さらに、Windows 標準機能のタスクスケジューラと組み合わせることで、指定の日時や定期的

(毎日 0 時など)に自動でバックアップを開始できるため、管理者は、日々の業務でバックアップ操

作を行う必要がありません。

－管理者のさらなる要件－

管理者の手間をかけずに定期的にバックアップを取得したい。


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図 1 SystemcastWizard Professional を使用したバックアップ自動化の流れ

【参考】富士通サーバとの親和性・連携の良さ

SystemcastWizard Professionalは富士通サーバで動作確認を十分に行っているため、サーバ

との親和性が高く、安心してバックアップ/リストアが行えます。

また、PC サーバ「PRIMERGYブレードサーバ」、基幹 IAサーバ「PRIMEQUEST 1000 シリーズ」

の機能と連携することで、バックアップ対象サーバの管理を効率的に行えます。PRIMERGY ブ

レードサーバでは、管理機能(マネージメントブレード)と連携してサーバ情報の登録やリモート電

源操作が行えます。PRIMEQUEST 1000 シリーズでは、サーバ管理ユニット MMB(Management

Board)と連携してシステムパーティションの情報取得やリモート電源操作が行えます。


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2.3 夜間の業務停止時間内にバックアップを完了させたい

夜間の業務停止時間にサーバを停止してバックアップを取得する場合、業務開始時間までに

バックアップを完了させ、サーバを稼働させる必要があります。このため、限られた時間内にバック

アップを迅速に完了させることが求められます。

～並列バックアップによる高速化～

SystemcastWizard Professional を使用したディスクからディスクへのバックアップを検討します。

SystemcastWizard Professional は、ファイルシステム構造を意識した設計により、高速バックアップ

(最速 2 分で 1GB)が可能です。さらに、1 台のバックアップサーバから複数台の物理サーバを並列

でバックアップ(同時に最大 16 台まで)できるため、バックアップ対象サーバの台数が多い場合でも

バックアップ時間を短縮できます。

実環境の検証でバックアップ完了時間を測定した結果を以下に紹介します。バックアップ対象

サーバを 1 台ずつバックアップ行う場合と、並列でバックアップを行う場合(最大並列台数が 4 台、8

台、13 台)のバックアップ完了時間を測定しています。

【検証環境】

■バックアップサーバ(SystemcastWizard Professional)

・マシン：PRIMERGY RX300 S5

・OS：Windows Server 2008(32-bit)

■ネットワーク

・スイッチ：Catalyst 3750G (1Gbps)

【検証結果】

1 台ずつバックアップを行った場合に比べて、並列でバックアップを行った場合のバックアッ

プ完了時間は、約 1/3～1/2 と大幅に短縮されます(図 2 参照)。

■バックアップ対象マシン

・マシン：PRIMERGY BX600

・OS：Windows Server 2008(32-bit)

・ハードディスク使用領域：17GB


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図 2 並列バックアップ台数とバックアップ時間の関係

その他にも効率的にバックアップ運用を行う方法として、サーバのバックアップ取得日を分散す

る運用が考えられます。サーバ役割の重要度や、障害が発生した場合に、どのタイミングまでデー

タの復旧が必要かを考慮してバックアップ取得間隔を決定します。

データベースサーバなど、バックアップ対象サーバのデータ容量が多い場合は、

SystemcastWizard Professional と ARCserve を組み合わせた効率的なバックアップ運用を検討し

ます。バックアップ取得スケジュール例を以下に紹介します。

・システム領域は毎日 SystemcastWizard Professional で確実にバックアップ

・ユーザデータ領域は ARCserve の差分バックアップを利用することでバックアップ時間を短縮

(例：週 1 回：完全バックアップ、毎日：差分バックアップ)

図 3 バックアップ取得スケジュールの例

－管理者のさらなる要件－

バックアップ対象サーバのデータ容量が多い場合も夜間にバックアップを完了させたい。


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さらに、お客様によっては、データの世代管理や災害時の対策として、テープ装置へバック

アップを行うケースがあります。夜間にディスクへのバックアップを行い、昼間に ARCserve を

使ってテープ装置へデータを保存するといった運用が考えられます。

図 4 SystemcastWizard Professional と ARCserve を組み合わせたバックアップ運用

【参考】SystemcastWizard Professional を使った迅速なリストア

SystemcastWizard Professional では、バックアップと同様にリストア作業時間についても短

縮が期待できます。通常の復旧手順では OS やソフトウェア・アプリケーションの再構築が必

要であり、復旧までに時間がかかります。また、リストア作業は頻繁に発生するタスクではな

いため、作業に慣れていない管理者が操作ミスを起こしてさらに時間がかかる可能性があり

ます。

SystemcastWizard Professional では、イメージバックアップで取得したバックアップデータを

リストアするため、図 5 のようにシンプルな手順で迅速にリストアを完了できます。

■通常のリストア作業

■SystemcastWizard Professional のリストア作業

図 5 リストア作業の簡略化


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まとめ

バックアップサーバとして SystemcastWizard Professional を導入することで、OS バージョンやイン

ストールされているソフトウェア・アプリケーションに関わらず統一した手順でバックアップ/リストアを

行えます。さらに、複数台のサーバを夜間の業務停止時間にまとめて自動バックアップを行うといっ

た運用も可能なため、バックアップ運用にかかる管理者の工数を大幅に削減できます。サーバのバッ

クアップを簡単、確実に行う場合は SystemcastWizard Professional の導入をご検討ください。

また、お客様のシステムによっては、ARCserve など他のバックアップ製品と組み合わせることで、

より良いバックアップ運用が可能になります。

本書で紹介したソフトウェアについては、以下の技術情報を参照願います。

・SystemcastWizard(システムキャストウィザード)&DatacloningWizard(データクローニングウィザード)

http://software.fujitsu.com/jp/scw-dcw/

・バックアップソフトウェア ARCserve

http://software.fujitsu.com/jp/arcserve/

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては、以下の技術情報を参照願います。

・PC サーバ PRIMERGY

http://primeserver.fujitsu.com/primergy/

・PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

http://primeserver.fujitsu.com/primergy/catalog/select-spec/

・サーバ選定ガイド

http://primeserver.fujitsu.com/primergy/technical/select-model/

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先。

・PC サーバ PRIMERGY（プライマジー）のお問い合わせ

http://primeserver.fujitsu.com/primergy/contact/

基幹 IA サーバ PRIMEQUEST につきましては、以下の技術情報を参照願います。

・基幹 IA サーバ PRIMEQUEST http://primeserver.fujitsu.com/primequest/

・PRIMEQUEST 1000 シリーズ製品ラインナップモデル比較表

http://primeserver.fujitsu.com/primequest/products/

基幹 IA サーバ PRIMEQUEST のお問い合わせ先。

・基幹 IA サーバ PRIMEQUEST のお問い合わせ

http://primeserver.fujitsu.com/primequest/contact/

http://software.fujitsu.com/jp/scw-dcw/

http://software.fujitsu.com/jp/arcserve/

http://primeserver.fujitsu.com/primergy/

http://primeserver.fujitsu.com/primergy/catalog/select-spec/

http://primeserver.fujitsu.com/primergy/technical/select-model/

http://primeserver.fujitsu.com/primergy/contact/

http://primeserver.fujitsu.com/primequest/

http://primeserver.fujitsu.com/primequest/products/


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