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証券コード : 1606 株主通信 2013年3月期 第2四半期決算号 2012/4/1/~2012/9/30 マレーシアでの操業再開に向けて出航する「NAGA 1」

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証券コード : 1 6 0 6

株 主 通 信

2 0 1 3 年 3 月 期第2四半期決算号2012/4/1/~2012/9/30

マレーシアでの操業再開に向けて出航する「NAGA 1」

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01JD

C B

usiness Report

 株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。 ここに2013年3月期第2四半期連結累計期間(2012年4月1日から2012年9月30日まで)における当社グループの事業の概況等につきまして、ご報告申し上げます。

 当累計期間におきましては、世界全体の海洋掘削リグの平均稼働率は82.4%(前年同期77.8%)のところ、当社子会社が保有する海洋掘削リグ5基の稼働率は96.4%(前年同期100.0%)となりました。 当累計期間における当社グループの業績といたしましては、連結売上高は9,371百万円(前年同期比44.6%減)となり、営業損失が発生いたしました。経常損益は、持分法投資利益が前年同期に比べて増加したものの、営業外費用で為替差損等を計上したことから、883百万円の損失(前年同期は3,936百万円の利益)となり、四半期純損益は、757百万円の損失(前年同期は2,606百万円の利益)となりました。

 海洋掘削リグの市況につきましては、リグ稼働率、リグレートともに着実に上昇しており、特に大水深海域用のリグに対する需要は旺盛で、全体の市場をリードしております。 このような事業環境の下で、当社グループでは、「リグフリートの増強」、「大水深マーケットへの積極的参入」、「メタンハイドレート開発」の3つを成長戦略に掲げ、全力で取り組んでおります。 「リグフリートの増強」につきましては、「NAGA 1」の大規模改造・アップグレード工事が10月下旬に完了し、11月中にマレーシア海域での工事に復帰したほか、シンガポールでは

当社の新リグ「HAKURYU-11」(仮称)およびカタールの合弁会社の新リグ3基の建造工事が進められております。 「大水深マーケットへの積極的参入」につきましては、来年1月以降に地球深部探査船「ちきゅう」による3件の商業掘削工事を受注済みであり、着実に操業実績を積み重ねることとしております。 このうちの1件は、「メタンハイドレート開発」にも関連したもので、東部南海トラフにおける世界初のメタンハイドレート海洋産出試験のための掘削工事を実施することとなります。 2013年3月期の業績見通しにつきましては、「SAGADRIL-1」および「NAGA 1」の造船所工事の実施や「HAKURYU-10」の操業海域移動により無収入期間が発生し、減収減益を余儀なくされておりますが、いずれのリグも予定通り工事を再開いたしましたので、下期から収益力は回復し、通期では純利益を確保する見通しであります。 このように、当社グループでは当期は踊り場となりましたが、明年度以降の飛躍に向けての助走期間と位置付け、引き続き成長戦略への取り組みを着実に前進してゆく所存でございます。 株主・投資家の皆様におかれましては、益々のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2013年3月期第2四半期連結累計期間の業績について

今後の事業環境と当社の経営方針について

株主の皆様へ Top Message

2012年12月

日本海洋掘削株式会社

代表取締役社長 村田 稔

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事業トピックス Topics

JDC

Business R

eport

02

「NAGA 1」

●大規模改造・アップグレード工事が完了、マレーシア沖にて操業再開 マレーシアにおける合弁会社UMW JDC Dri l l ing社が運用する本リグは、同国のPetronas Car igal i社による長期掘削

工事に従事しておりますが、同国海域における掘削工事を一時中断し、本年5月より10月下旬までの間、 (株)IHI愛知工場

において大規模改造・アップグレード工事を実施いたしました。本工事は計画通りに終了し、耐用年数の延長、積載可能

重量の増加のほか、機器の新設・更新により、掘削能力が増強されました。

更新

デリック

アイアンラフネック

ライザーテンショナー

マッドポンプ

デッキクレーン

サブストラクチャー

更新増設

新設 更新増設

浮力体Colum Sponson

一体型構造物Deep Dish

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03JD

C B

usiness Report

事業トピックス Topics

「HAKURYU-10」

●インドネシア沖における掘削工事を開始 本リグは、6月にシンガポールでの準備工事を終了後、インドネシア カリマンタン島沖へ回航し、7月より現地子会社P.T. Japan Drilling Indonesiaの下で、Total E&P Indonesie 社によるファーム2年+オプション1年×2の掘削工事を開始いたしました。 客先からは年内に生産井2坑を仕上げる掘削計画を示されておりましたが、作業は順調に進み、10月中旬に2坑とも完工したため、客先から高い評価を得ております。

 当社は、「大水深マーケットへの積極的参入」を成長戦略の一つに掲げ、(独)海洋研究開発機構(JAMSTEC)が保有する地球深部探査船「ちきゅう」を使用した工事案件について、マーケティング活動を積極的に展開した結果、3件の商業掘削工事案件を受注いたしました。まず来年1月より、東部南海トラフにおいて石油資源開発(株)による世界初となるメタンハイドレートの海洋産出試験のための観測井1坑+テスト井1坑の掘削工事を予定しております。続いて、4月よりJX日鉱日石開発(株)が国より受託し、実施する佐渡南西沖試掘工事に従事する予定でございます。 その後マレーシア沖へ回航し、Kebabangan Petroleum Operating Company(Petronas Carigali社のほかにShellおよびConocoPhillipsが出資参加)によるファーム1坑+オプション1坑の掘削工事に従事する予定となっております。

 当社子会社の日本マントル・クエスト(株)による「ちきゅう」の運用・管理受託事業といたしまして、7月下旬より下北八戸沖約80kmの海域において、海底下の炭素循環システムと地下深部の生命活動の解明を目的とした科学掘削を実施いたしました。 9月に海底面下2466mの掘削深度に到達したことにより、従来の科学掘削における世界最深度掘削記録を大幅に更新いたしました。 また、これに続く科学掘削プログラムとして、10月より来年1月までの間、「熊野灘地震発生帯掘削」を実施しております。

「ちきゅう」

●3件の商業掘削工事案件を受注

●下北八戸沖石炭層生命圏掘削を実施

インドネシア沖で稼働中の「HAKURYU-10」

科学掘削世界最深度掘削記録を更新

八戸港に停泊中の「ちきゅう」

東部南海トラフにおける海洋産出試験のロケーション

JOIDES Resolutionエクアドル沖(1993年)

ちきゅう下北八戸沖(2012年)

2111m 2466m

1180m BRTロータリーテーブル下深度

太平洋

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JDC

Business R

eport

04

当社グループ運用リグの展開状況 (2012年11月現在)

SAGADRIL-1ペルシャ湾

SAGADRIL-2ペルシャ湾

日本マントル・クエスト㈱ちきゅう日本近海

NAGA 1マレーシア沖

HAKURYU-5マレーシア沖

HAKURYU-10インドネシア沖

HAKURYU-11 (仮称)シンガポールにて建造中

GDI社による新リグ(シンガポールにて建造中)①「AL-JASSRA」 2013年3月完成予定②「Qatar 2022」 2013年秋完成予定③「リグ名称未定」 2014年秋完成予定

リグ保有者・操業会社:Gulf Drilling International, Ltd. (GDI社)カタール沖

新造リグ「HAKURYU-11」(仮称)

●来期の稼働開始に向けて鋭意営業活動中 プレミアムクラスのジャッキアップ型リグ(仮称「HAKURYU-11」)は、来年3月末の完成を目指してシンガポールのKeppel FELS造船所 において順調に建造工事が進められております。 本リグは、高い作業効率と安全性を実現する最新の機器・設備を備え、当社のリグ運用ノウハウと造船所の建造技術が融合した世界トップクラスのリグであり、スペックに見合った好条件での掘削契約の獲得に向けて、鋭意営業活動を展開しております。 また、カタールの合弁会社GDI社がシンガポールにおいて建造中のジャッキアップ型リグ3基についても、順調に工事が進められております。

※1:GDI社はカタール合弁会社で当社の持分法適用関連会社です。ジャッキアップ型海洋リグ5基のほか、  陸上リグ4基及びアコモデーションリグ(海上宿泊施設)1基を保有し、カタール沖及び陸上にて操業中です。※2:ジャッキアップ型リグについて、■はプレミアムクラス、■は従来型を示します。

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(単位:百万円)売上高

第43期(平成23年3月期)

通 期 (予想) 第2四半期

通 期 (予想) 第2四半期 通 期 第2四半期 左:総資産額 右:純資産額

通 期 (予想) 第2四半期

2,606

(単位:百万円)当期(四半期)純利益または損失

(単位:百万円)経常利益または損失

(単位:百万円)総資産額/純資産額

67,803

42,727

14,253

4,432

3,504

62,766

41,017

64,852

71,306 69,879

42,562

43,351

44,753

28,290

第44期(平成24年3月期)

第43期(平成23年3月期)

第44期(平成24年3月期)

第43期(平成23年3月期)

第44期(平成24年3月期)

第43期(平成23年3月期)

第44期(平成24年3月期)

16,923

29,294

3,469

6,222

3,936

△883

△757

149

1,222

0

4,000

-4,000

8,000

12,000

7,234

0

3,000

-3,000

6,000

9,000

5,609

0

20,000

40,000

60,000

80,000

第45期(平成25年3月期)

第45期(平成25年3月期)

第45期(平成25年3月期)

第45期(平成25年3月期)

連結財務ハイライト Consol idated Financial Highl ight

9,371

26,884

0

10,000

20,000

30,000

40,000

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発 行 可 能 株 式 総 数

発 行 済 株 式 の 総 数

株 主 数

60,000 ,000株

18,000 ,000株

8,526名

株 主 名 持株数(株) 持株比率(%)

石 油 資 源 開 発 ㈱

三 菱 マ テ リ ア ル ㈱

国 際 石 油 開 発 帝 石 ㈱

㈱アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド

三 井 造 船 ㈱

三 井 物 産 ㈱

J F E ス チ ー ル ㈱

東 京 海 上 日 動 火 災 保 険 ㈱

東 芝 三 菱 電 機 産 業 シ ス テ ム ㈱

日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口)

5,575,674

4,689,036

1,152,000

560,000

364,800

364,800

350,800

307,000

280,000

234,600

商 号

英 文 社 名

設 立

資 本 金

事 業 目 的

従 業 員 数

日本海洋掘削株式会社

Japan Dril l ing Co., Ltd.

昭和43年(1968年)4月23日

75億7,200万円

連結 287名(475名)

単体 145名(18名)(注)

石油・天然ガスの探鉱、開発に関する掘削作業および建設工事等の請負掘削技術を応用した工事の請負これらに関連する調査、設計、監理および技術指導

1.

2.3.

(2012年9月30日現在)

(2012年9月30日現在)

代 表 取 締 役 社 長

代表取締役副社長執行役員

代表取締役専務執行役員

代表取締役専務執行役員

取締役常務執行役員

取締役常務執行役員

取締役常務執行役員

取締役常務執行役員

取 締 役 ( 社 外 )

取 締 役 ( 社 外 )

取 締 役 ( 社 外 )

村 田 稔

今 里 博 教

川 瀬 昭 雄

市川 祐一郎

高 橋 秀 人

伊 藤 和 男

山 本 廣 光

原 田 敏 雄

讃 良 紀 彦

粕 川 哲 夫

手 塚 登

澤 村 啓

山 本 優

服 部 昌 樹

嬉 野 通 晴

山 田 健 造

尾 上 陽 一

植 竹 成 仁

井 上 徹

安 井 泰 朗

日 置 隆 則

常勤監査役

監査役(社外)

監査役(社外)

常務執行役員

常務執行役員

常務執行役員

執 行 役 員

執 行 役 員

執 行 役 員

執 行 役 員

会社概要 (2012年9月30日現在)

(2012年9月30日現在)

(2012年9月30日現在)

株式の状況

大株主

所有者別株式分布状況

取締役、監査役および執行役員

30.97

26.05

6.40

3.11

2.02

2.02

1.94

1.70

1.55

1.30

外国人・外国法人2%

個人・その他17%

金融関係・証券会社6%

その他の法人75%

従業員数は、就業人員(当社グループから当社グループ外への出向者を

除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含むほか、嘱託社員

を含んでおります。)であります。また、臨時雇用者数(現地外国人技術者、

人材会社からの派遣社員を含みます。)は、最近3ヶ月間の平均人員を( )にて

外数で記載しております。

会社情報/株式情報 Company Profi le

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事 業 年 度

定 時 株 主 総 会

基 準 日

同 事 務 取 扱 所

公 告 の 方 法

単 元 株 式 数

毎年4月1日から翌年3月31日まで

毎年6月開催

〒100-8212

東京都千代田区丸の内1丁目4番5号

三菱UFJ信託銀行株式会社

〒100-8212

東京都千代田区丸の内1丁目4番5号

三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部

定時株主総会 毎年3月31日期末配当金 毎年3月31日

電子公告

ただし、やむを得ない事由により電子公告による

ことができない場合は、日本経済新聞に掲載する

方法により行います。

そのほか必要のあるときは、予め公告して定めた日

100株

株 主 名 簿 管 理 人および特別口座の管 理 機 関

〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町2-4-3 新堀留ビル 5F・6F TEL:03-5847-5850(代表) URL:http : / /www. jdc .co . jp

株主メモ

環境に配慮した「植物油インキ」を使用しています。