User'sManual

IM 707001-02J初版

PCベース計測器

セットアップガイド(イーサネットの1対1接続の場合)

2 IM 707001-02J

はじめにこのたびは，PCベース計測器WE7000をお買い上げいただきましてありがとうございます。このセットアップガイドは，ご購入いただいたWE7000をお手元に届いたその日からすぐにご使用いただけるよう，WE7000とPCを1対1で接続するための最も簡易的なセットアップ手順と基本的な操作方法を記載したものです。本書に記載の方法以外でのセットアップや，操作方法については，WE7000ユーザーズマニュアル(IM 707001-01J)およびWE7052ファーストイーサネットモジュールユーザーズマニュアル(IM 707052-01J)をご覧いただくか，もしくは，当社のカストマサポートセンターへお問い合わせください。

ご使用前にこのマニュアルをよくお読みいただき，正しくお使いください。お読みになったあとは，ご使用時にすぐにご覧になれるところに，大切に保存してください。ご使用中に取り扱いがわからなくなったときなどにきっとお役に立ちます。

ご注意● 本書の内容は，性能・機能の向上などにより，将来予告なしに変更することがあります。

● 本書の内容に関しては万全を期していますが，万一ご不審の点や誤りなどお気づきのことがありましたら，お手数ですが，裏表紙に記載の当社支社・支店・営業所までご連絡ください。

● 本書の内容の全部または一部を無断で転載，複製することは禁止されています。

商標● Microsoft，WindowsおよびWindows NTは，米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

● AdobeとAcrobatは，Adobe System Incorporated(アドビシステムズ社)の商標です。

● その他の各製品名は，各社の商標，または登録商標です。

履　歴2003年11月　　初版発行

1st Edition: November 2003 (YK)

All Rights Reserved, Copyright © 2003 Yokogawa Electric Corporation

3IM 707001-02J

このマニュアルで使用している記号

表示文字

文章中に[ ]でくくった文字は，主に画面の表示文字や設定数値です。

注記

このマニュアルでは，注記を以下のようなシンボルで区別しています。

本機器で使用しているシンボルマークで，人体および機器に危険があることを示すとともに，ユーザーズマニュアルを参照する必要があることを示します。ユーザーズマニュアルでは，その参照ページの目印として使用しています。

警　　告 取り扱いを誤った場合に，使用者が死亡または重傷を負う危険があるときに，それを避けるための注意事項が記載されています。

注　　意 取り扱いを誤った場合に，使用者が軽傷を負うか，または物的損害のみが発生する危険があるときに，それを避けるための注意事項が記載されています。

Note 本機器を取り扱ううえで重要な情報が記載されています。

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目次

はじめに ........................................................................................................................................................1このマニュアルで使用している記号.......................................................................................................2

1 本ガイドで説明している内容について .........................................................................................42 モジュールの実装，LAN接続，ディップスイッチの設定........................................................63 PCのIPアドレスの設定.....................................................................................................................84 WE7000コントロールソフトウエアのインストール(セットアップ) ................................. 105 WE7000の電源投入....................................................................................................................... 116 WE7000コントロールソフトウエアの起動と計測の開始 .................................................... 127 トラブルシューティング............................................................................................................... 14

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1 本ガイドで説明している内容について

PCベース計測ステーションWE7000は，WE7000とPCを接続のしかたを下記で示すような複数の方法で用意しています。このセットアップガイドでは，WE7000とPCをイーサネットインタフェースを介して1対1で接続するための最も簡易的なセットアップ手順と基本的な操作方法を記載しています。

WE7052ファーストイーサネットモジュールを使用し，PCと1対1で接続(本ガイドで説明)PCとWE7000計測ステーション本体を接続するためにイーサネットモジュールを使用します。6ページ以降で説明した手順に従って接続してください。

PC

Ethernetポート

WE7000本体

ファーストイーサネットモジュールWE7052

クロスケーブル100BASE-TXポート

●クロスケーブルを使用する場合

ストレートケーブル

ストレートケーブル

WE7000本体

ファーストイーサネットモジュールWE7052

100BASE-TXポート

PC

Ethernetポート

HUB

●ストレートケーブルでHUBを介して使用する場合

その他の接続方法(本ガイドでは説明していません)下記の接続方法については，本ガイドでは説明していません。それぞれの接続方法を説明したユーザーズマニュアルをご覧ください。

WE7052ファーストイーサネットモジュールを使用し，ネットワークを介して接続

→ WE7052ファーストイーサネットモジュールユーザーズマニュアル(IM707052-01J)参照

PC WE7000本体

ファーストイーサネットモジュールWE7052

100BASE-TXポート

イーサネット

6 IM 707001-02J

WE7037/WE7038光通信モジュールを使用して接続

→ WE7037/WE7038光通信モジュールユーザーズマニュアル(IM707037-01J)および光通信カードユーザーズマニュアル(IM707035-01J)参照

PC

光通信カード

WE7000本体

光通信モジュールWE7037

光通信ケーブル 光通信用ポート

WE7000本体のRS-232インタフェースによるシリアル通信

→ PCベース計測器WE7000ユーザーズマニュアル(IM707001-01J)およびWE7052ファーストイーサネットモジュールユーザーズマニュアル(IM707052-01J)参照

PC WE7000本体

シリアル通信ケーブル RS-232(シリアル)

ポート

1　本ガイドで説明している内容について

7IM 707001-02J

2 モジュールの実装，LAN接続，ディップスイッチの設定

ここでは，モジュールの実装のしかた，WE7000とPCのLAN接続およびイーサネットモジュールのディップスイッチの設定について説明しています。

モジュールの実装WE7000本体に各モジュールを以下のように実装します。・ WE7052ファーストイーサネットモジュール

必ずスロット0(左端)に実装してください。スロット0以外に実装すると使用できません。

・ 各計測モジュール

必ずスロット0以外に実装してください。スロット0に実装すると使用できません。スロット0以外であれば，どのスロットに実装しても使用できます。

START

INPUT50 Vpk MAX

L TERMINALS

CAT

4-CH, 100kS/s

BETWEEN CHANNELS42.4Vpk MAX to

42.4Vpk MAX

CH1

CH2

CH3

CH4

RX/TX

FULLDUPLEX

LINK

NDBY

0 1

DEF UL

12345678

1. U O NEGO I ION100 Mbps

FULL DUPLEXDHCPCOMP IBLE

DD E E UP

E E VEDE E VED

F E HE NE

100B E- X

2.3.4.5.6.7.8.

100 Mbps

スロット0WE7052 ファーストイーサネットモジュール

スロット1計測モジュール(この場合はWE7272)

モジュールを装着した状態

WE7000とPCのLAN接続WE7000とPCをイーサネットケーブルで1対1に接続する場合，以下の2つの方法があります。クロスケーブルを使用して接続

WE7000とPCを直接クロスケーブルで接続します。

PC

Ethernetポート

WE7000本体

ファーストイーサネットモジュールWE7052

クロスケーブル100BASE-TXポート

●クロスケーブルを使用した例

クロスケーブル

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ストレートケーブルとHUBを使用して接続

WE7000とPCをHUBを介してストレートケーブルで接続します。この方法で接続する場合には，お客様でHUBをご用意ください。

ストレートケーブル

ストレートケーブル

WE7000本体

ファーストイーサネットモジュールWE7052

HUB

100BASE-TXポート

●ストレートケーブルとHUBを使用した接続例

ストレートケーブル

HUB

PC

Ethernetポート

Noteクロスケーブルで接続した場合，通常は問題なく動作しますが，クロスケーブルでの接続は，正式にはイーサネットの規格外であるため，動作に問題が発生する可能性があります。そのような場合は，ストレートケーブルとHUBによる接続を行ってください。

WE7052ファーストイーサネットモジュールのディップスイッチの設定WE7000とPCを1対1で接続する場合，WE7052ファーストイーサネットモジュールのディップスイッチ4(DHCP)をOFF(0=左側)にセットします。これ以外のディップスイッチは，設定を変更する必要はありません。

設定変更後のディップスイッチの状態

ここをOFF(0=左側)に設定

CH

CH

CH

0 1

DEFAULT

12345678

1. AUTO NEGOTIATION100 Mbps

FULL DUPLEXDHCPCOMPATIBLEADDRESS SETUP

RESERVEDRESERVED

100BASE-TX

2.3.4.5.6.7.8.

0 1

12345678

WE7052 ファーストイーサネットモジュールのディップスイッチの工場出荷時の初期状態

0＝OFF1＝ON

Note・ディップスイッチの変更は，WE7000本体のメイン電源(11ページ参照)をOFFにした状態で行ってください。・DHCPサーバでIPアドレスなどを自動取得する場合には，初期状態のまま使用できます。ディップスイッチの設定をする必要がありません。

2　モジュールの装着，LAN接続，ディップスイッチの設定

9IM 707001-02J

3 　PCの IPアドレスの設定

ここでは，WE7000と接続するPCに割り当てるIPアドレスの設定について説明しています。IPアドレスの設定

WE7052ファーストイーサネットモジュールの出荷時のIPアドレスとサブネットマスクは，以下のとおりです。・IPアドレス：192.168.21.3・サブネットマスク：255.255.255.0PC側の IPアドレスとサブネットマスクを以下のように設定してください。・IPアドレス：192. 168. 21. 128　（下線部は例です。1～254の間で3(WE7000の IPアドレス)以外の数値にしてください。）

・サブネットマスク：255. 255. 255. 0

PCの IPアドレスなどの設定に関しては，下記を参照してください。PCのTCP/IP設定

Ethernet接続では，PCでIPアドレスなどの通信設定を行う必要があります。通信設定は，PCに実装されたEthernetインタフェースごとに設定します。ここでは，WE7000と接続するためのEthernetインタフェースに対する設定について説明します。PCとWE7000本体を独立したEthernetに接続する場合，たとえば，次表に示すように設定します。

設定項目 設定値 備考

IPアドレス 192.168.21.128 WE7000コントロールソフトウエアの起動パラメータの IPアドレス設定値と同じ値に設定

サブネットマスク 255.255.255.0 計測ステーションのサブネットマスク設定と同じ値に設定

ゲートウエイ なし

DNS設定 使わない

WINS設定 WINSの解決をしない

NoteDHCPサーバで，IPアドレスなどを自動取得する場合には，上記の設定は必要ありません。[ローカルエリア接続のプロパティ]-[インターネットプロトコル(TCP/IP)]-[プロパティ]-[インターネットプロトコル(TCP/IP)のプロパティ]の設定で，[IPアドレスを自動的に取得する]を選択します。

以下は，Windows 2000 Proで設定する場合について説明しています。Windows 95/98/NT/XPの場合も同様に設定してください。1. [スタート]メニューから[設定]-[コントロールパネル]を選択し，コントロールパネルフォルダを開きます。

2. [ネットワークとダイヤルアップ接続]フォルダをダブルクリックします。

ダブルクリックする

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3. [ローカルエリア接続]アイコンを右クリックしたのち，ポップアップメニュー[プロパティ]をクリックします。下図のような接続設定ダイアログボックスが表示されます。

4. [インターネットプロトコル(TCP/IP)]をチェックしたのち，[プロパティ]ボタンをクリックします。インターネットプロトコル(TCP/IP)プロパティ設定ダイアログボックスが表示されます。[次のIPアドレスを使う]を選択し，IPアドレスおよびサブネットマスクを設定し，[OK]ボタンをクリックします。

クリックする

選択する

チェックする

前ページで示した設定値を参考にして設定

3　PCのIPアドレスの設定

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4 WE7000コントロールソフトウエアのインストール(セットアップ)

WE7000本体に付属のCD-ROM(WE7000コントロールソフトウエアセットアップディスク)をPCのCDドライブに挿入してください。WE7000コントロールソフトウエアのインストーラが自動的に起動します。ただし，CR-ROMの自動挿入機能を解除しているときは，CD-ROMのルートディレクトリにあるsetup.exeをマイコンピュータまたはエクスプローラを使って起動してください。インストーラの起動後は，下記の手順を参考にしてインストールしてください。

NoteWE7000コントロールソフトウエアをインストールする前に，現在起動されているプログラムをすべて終了してください。

[インストールの開始]をクリック [次へ]をクリック

[次へ]をクリック インストール中

[Serial]と[Ethernet]をチェックし，[OK]をクリック

[完了]をクリックするとインストール終了

PCのIPアドレス，サブネットマスクを設定します。(WE7000のIPアドレスではありません。)

[カスタマイズ]設定OSがWindows95の場合，または，PCにイーサネットインタフェースが2つ以上存在する場合にだけ必要な設定です。それ以外の場合には，この設定は不要です。

インストールが終了すると，デスクトップ上にWE7000の2つのアイコン(EthernetとSerial*)が表示されます。* Serialのアイコンは，Ethernetによる通信が成功しなかった場合の原因解析やWE7000のIPアドレスの変更などを行う場合に使用することがあります。通常の計測時には，Ethernetアイコンを使用します。

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5 　WE7000の電源投入

メイン電源WE7000を使用するときは，本体背面にあるメイン電源をONにします。メイン電源をONにすると，スロット0(WE7052ファーストイーサネットモジュール)にだけ電源が供給されます。

メイン電源 スイッチ

注　　意

WE7052ファーストイーサネットモジュールは，必ずメイン電源をOFFにしてからを抜き差ししてください。

スタンバイ電源WE7000本体全面の左下にある青色の丸いボタンがスタンバイ電源スイッチです。メイン電源がONのときON/OFFすることができます。スタンバイ電源をONにすると，ON/OFF表示LEDが点灯し，スロット0以外に実装した各計測モジュールに電源が供給されます。スタンバイ電源は，コントロールソフトウエアからリモートでON/OFFできるので，メイン電源と同時にONにしておく必要はありません。

スタンバイ電源スイッチ

スタンバイ電源スイッチON/OFF表示LED

注　　意

スロット0以外に実装する各計測モジュールは，必ずスタンバイ電源をOFFにしてから抜き差ししてください。

13IM 707001-02J

6　 WE7000コントロールソフトウエアの起動と計測の開始

ここでは，WE7000コントロールソフトウエアの起動と計測の開始の手順について説明しています。

WE7000コントロールソフトウエアの起動1. WE7000本体背面のメイン電源(前ページ参照)をONにします。2. PCのデスクトップ上に表示されている[WE7000 Ethernet]アイコンをダブルクリックします。WE7000コントロールソフトウエアが起動します。

この図のように「Station1」とステーションアイコンが表示されていれば，WE7000とPCが正常に接続されています。

デスクトップ上のアイコンをダブルクリック

NoteWE7000コントロールソフトウエアを起動したときにステーションアイコンが表示されない場合は，IPアドレスなどが正しく設定されていません。前ページまでに記載した設定方法および「7　トラブルシューティング」をご確認ください。

3. [電源ON]をクリックすると，電源をONにする計測ステーションを確認するダイアログが表示されます。[OK]をクリックすると，WE7000のスタンバイ電源が投入され，ファンが回転します。しばらくすると実装されたモジュールが自動認識され，ステーションリストウインドウにモジュール名称が表示されます。

WE7000本体に装着されているモジュールが自動的に認識され，この場所に表示されます。

[電源ON]をクリック [電源ON]クリック時の確認ダイアログ

[OK]をクリック

14 IM 707001-02J

計測の開始4. ステーションリストウインドウ上で，使用するモジュールの部分をダブルクリックします。各モジュール用の設定画面が表示されます。

5. この画面上でモジュールの計測条件を設定し，[Start]ボタンをクリックします。モジュールの計測がスタートし，波形モニタ画面が開き，波形が表示されます。

ダブルクリック

クリックすると，波形モニタを表示

波形モニタ画面各計測モジュールの設定画面

[Start]ボタン

複数の計測モジュールが実装されている場合の例

各計測モジュールの設定画面が表示されます。

計測モジュールのアイコンをダブルクリック

6　WE7000コントロールソフトウエアの起動

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7 　トラブルシューティング

ここでは，イーサネット接続の設定時のトラブルの対処方法を説明しています。下記の対処を行っても正常に動作しないときは，当社T&M CS(カストマ・サポート)センターにお問い合わせください。サービスが必要なとき，または修理が必要なときは，横河エンジニアリングサービス(株)までご連絡ください。

内容 考えられる原因 /対処方法 参照ページ

WE7000が動作しない WE7052ファーストイーサネットモジュールのディップスイッチ 7の設定を確認してください。4番目のDHCPは0(左)にセットしてください。WE7052ファーストイーサネットモジュールの[LINK]LEDは点灯 6していますか？点灯していれば，ケーブルの接続には問題がありません。[LINK]LEDが点灯していない場合，正しいLAN接続がされているかどうか，確認してください。

WE7052ファーストイーサネット WE7000とPCのLAN接続に正しいケーブルが使用されているか 5モジュールのディップスイッチの どうか確認してください。HUBを使わずに，PCとWE7000を設定が正しいのにWE7000が動作 1対1で接続する場合，イーサネットのクロスケーブルを使用してしない ください。ストレートケーブルでは動作しません。HUBを介して

接続する場合は，ストレートケーブルを使用してください。WE7000コントロールソフトウエ IPアドレスなどのネットワーク設定が正しくありません。PCの IP 8アを起動したときにステーション アドレスは，WE7000とは別のアドレスになるよう設定してくだアイコンが表示されない さい。

Web上のWE7000トラブルシューティング情報の掲載について

イーサネット接続に関する詳細なトラブルシューティングについては，当社のWebページでもご案内しています。http://www.yokogawa.co.jp/Measurement/FAQ/WE7000/FAQ_trb.htm上記URLの「通信」＞「Ethernet接続できない」をご覧ください。

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