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Microsoft Word 2016 によるレポートの作成法
Copyright (c) 2018 Koichi OKADA
目次
Microsoft Word 2016 によるレポートの作成法........................................................11. はじめに.........................................................................................................22. ワープロの基本...............................................................................................23. 文章の論理構造の作成......................................................................................3
3.1. 見出し(章・節・項)の作成...........................................................................33.2. 章番号の自動設定.......................................................................................43.3. 見出しの一覧表示.......................................................................................7
4. 図の貼り付け...................................................................................................84.1. コピー&ペースト......................................................................................84.2. 図表番号.................................................................................................104.3. ショートカットキー.................................................................................124.4. ファイルからの貼り付け...........................................................................13
5. 数式の貼り付け..............................................................................................156. 相互参照.......................................................................................................177. 目次の作成....................................................................................................198. マクロ..........................................................................................................209. おわりに.......................................................................................................23
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1. はじめに本文書では Microsoft Word 2016 を利用したレポートの作成方法について解説しま
す。2. ワープロの基本
ワープロの使用方法の基本として、文章の論理構造をきちんと作成していくことが挙
げられます。ここで言う論理構造とは、文章のある部分が「表題」であるとか「章の見
出し」であるとかそういう事を指します。文章の論理構造を正しく作成してやると、章
番号等を自動で振ったり、目次を自動で作成したり、文章全体の体裁・装飾をまとめて変
更する等、様々な作業を自動化できます。よく、文字の装飾機能(フォント書体やサイズ
の変更、太字、色等)を用いて見た目で論理構造を表現しようとしている人を見かけます。
こういう使い方は今日日のワープロの使い方としてはそもそも間違っていると言えます。確かに見た目上、論理構造はきちんと構築されていますが、ワープロにはその意味が伝
わりません。章と章の間に新たな章を追加する等、文章の論理構造に変更を施すと、目次
の作り直しや章番号の降り直し等をすべて手作業で行う必要が生じてしまいます。
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3. 文章の論理構造の作成3.1. 見出し(章・節・項)の作成
レポートを書く際には、ほとんどの場合、章立てを行います。場合によっては章番号、
節番号を振ってことになるでしょう。この際に使うのがスタイルの設定です。
まず、リボンの「ホーム」タブにある「スタイル」グループには「スタイル ギャラ
リー」と呼ばれる設定欄があります 初期状態ではすべての段落は「標準」になっていま。す(図 1)。
ここで、章や節の見出しにしたい箇所には、「見出し 1」や「見出し 2」等のスタイル
を適用します(図 2)。「見出し 1」、「見出し 2」等、「見出し」の後に続く数値は見出
しの大きさを意味します。章立てを章、節の 2 段階で構成する場合は章を「見出し 1」、
節を「見出し 2」のように、意味の大きい物から順に数値の小さい物を割り当てて下さい。
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図 1 初期状態のスタイル「標準」が設定された状態
図 2 スタイルに「見出し 1」を設定した状態
スタイルを「見出し 1」等に設定す
ると、行頭に「・」印が付きますが 、
これは、リボンの「ホーム」タブに
ある「段落」グループの右下にある
「詳細設定」ボタン(図 3)から表示さ
れ る 「 段 落 」 の 設 定 ダ イ ア ロ グ の
「改ページと改行」タブにある「次
の段落と分離しない」(図 4)が ON の場合に表示される目印です。見出し
と次の段落(つまり章や節の最初の段
落)は同一ページ内に表示されること
が望ましいため「見出し 1」等のスタ
イ ル で は 標 準 で こ の 設 定 が ON に
なっています。この「・」印は、あ
くまでも編集時の目印に過ぎません 。
印刷時には表示されないため、気に
する必要はありません。
見出しが適用された段落の末尾で
ENTER キーを押し改段落すると新し
い 段 落 の ス タ イ ル は 自 動 的 に 「 標
準」に戻ります 万が一、戻らない場。合はスタイルの設定欄から手動で「標準」に変更して下さい。3.2. 章番号の自動設定
では、ここで編集中の「文字」ではなく「意味付け」である「見出し」に対して章節番
号を自動的に振ってみましょう。
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図 4 「段落」ダイアログの「次の段落と分離しない」
図 3 「段落」の「詳細設定」ボタン
まず、テキストカーソルを「見出し」を設定した段落に移動して、リボンの「ホー
ム」タブにある「段落」グループの「アウトライン」を選択するとサブメニューが表示
されるので、その中から利用したい章番号の表示形式を選択します。この時、「見出し
1」、「見出し 2」等が併記してある表示形式を選択すると、見出しを設定したすべての
項目について章節番号が振られます。図 5 の例だと、「1 見出し 1 ―」や「第 1 章 見出
し 1 ―」、「第一章 見出し 1 ―」等となっている項目等がこれに当たります。対して、
「1 ―」や「1. ―」となっている項目では、アウトラインレベルと見出しレベルの対応
付けの設定を「新しいアウトラインの定義」から行う必要があります。
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図 5 「アウトライン」ボタンによるサブメニュー
「新しいアウトラインの定義」を選択するとのような図 6 に示す「新しいアウトライ
ンの定義」ダイアログが表示されるので、左下の「オプション(M)>>」を選択します。
左上のレベル一覧から 1~3 を選択し、それぞれのレベルの「レベルと対応付ける見出
しスタイル」に「見出し 1」~「見出し 3」を設定します(図 7)。必要に応じて、「番号
書式」の設定で番号の種類(1,2,3,… 以外にも i, ii, iii, iv, v, … や、
一、二、三、… 等)を選んだり、番
号 の 前 後 に 「 第 ~ 章 」 や
「Chapter. 」 、 「 Section. 」 等 の
文字列を設定したり、「配置」の
設定で各レベルの「インデント位
置」等を調整したりすることも出
来ます。
例えば、章に 1.、2.、…、節に
1.1.、1.2.、… のような数値のみ
の章節番号を付与した場合、図 8
のようになります。
3.3. 見
出
し
の
一
覧
表
示
見
出 し
を き
ち ん
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図 6 「新しいアウトラインの定義」ダイアログ
図 7 「新しいアウトラインの定義」ダイアログの「レベルと対応付ける見出しスタイル」の設定
図 8 見出しにアウトラインによる自動番号振り付けを設定した例
と設定しておくと他にも良いことがあります リボンの「表示」タブにある「表示」グ。ループの ナビゲーション ウインドウ を 「 」 ON にすると、見出しの一覧表示が利用出来ま
す(図 9)。ナビゲーション ウインドウで見出しの一覧表示を行うと編集中の文書で現在位置を一
目で確認できる他、ナビゲーション ウインドウ上の見出しをクリックすることで見出し
の位置へ瞬時に移動することも出来ます。
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4. 図の貼り付け図を文書に張り込むためにはいくつかの方法があります。1 つは「カット&ペースト」
や「コピー&ペースト」と呼ばれる方法。名前が長ったらしいため「コピペ」等と略され
る事もあります。もう1つの方法はファイルから直接画像を張り込む方法です。それぞ
れについて見て行きましょう。
4.1. コピー&ペースト
Windows が OS の機能として用意している「クリップボード」と呼ばれる機能を介し
てデータを貼り付ける方法です。メニューの「編集」に「コピー」という項目があるア
プリケーションからはたいてい貼り付けることができます。例えば web ブラウザから画
像を貼り付けてみましょう。
ま ず 、 適 当 な web ブ ラ ウザ ( 例 え ば Microsoft Edge や Microsoft Internet Explorer、Google Chrome、Mozilla Firefox 等) を立ち上げ、適当なページを表示しま
す。次に、適当な画像の上でマウスを右クリックしてポップアップメニューを開き「コ
ピー」または「画像のコピー」を選択します。例えば Microsoft Edge の場合、図 10 の
ようになります。
次に Word の図を貼り付けたい位置にテキストカーソルを移動し、リボンの「ホー
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図 10 Web ブラウザ(Microsoft Edge)からの画像のコピー
図 11 Word への「貼り付け」
ム」タブの「クリップボード」グループにある「貼り付け」を選択します(図 11)。貼り付けられた図の位置や大きさを調整するには、図上でマウスを右クリックして
ポップアップメニューを表示し、「レイアウトの詳細設定」を選択して「レイアウト」
ダイアログを表示します。「レイアウト」ダイアログでは「サイズ」タブ (図 12)で大き
さを、「文字列の折り返し」タブ(図 13)で文章との位置関係を設定します。
図 10 の例であれば、以下の図 14 ように貼り付きます。
図 14 ヤマミィの壁紙
このようにして貼り付けた場合、文字列の折り返しは「行内」となっており、これは、
サイズの貼りつけた図と同サイズの文字がそこにあるのと同じようにレイアウトされま
す。図の周りに文字を配置したい場合は「四角」、「外周」、「内部」を、図の上下に文
字を重ねたい場合は「背面」、「前面」を選択します。1 段ぶち抜きで図の左右に文字を
配置したくない場合は「上下」を選択すると良いでしょう。
「行内」以外の、「四角」、「外周」、「内部」、「上下、」「背面」、「前面」は浮
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図 12 「レイアウト」ダイアログの「サイズ」タブ
図 13 「レイアウト」ダイアログの「文字列の折り返し」タブ
動オブジェクトと呼ばれます。浮動オブジェクトはマウスをドラッグする事で自由に位
置を移動させることが出来ます。
4.2. 図表番号
図の上でマウスを右クリックしてポップアップメニューを表示し「図表番号の挿入」
を選択すると自動的に図表番号を振ることができます リボンの「参考資料」タブにある。「図表」グループの「図表番号の挿入」からも同じことが出来ます。どちらでも好きな
方を利用してください(図 15)。
「図表番号の挿入」を行うと「図表番号」ダイア
ログが開くので「ラベル」に「図」選択して「OK」
をクリックします(図 16)。図表番号の挿入位置につ
いては、表は表の上側、図は図の下側に行う事が慣
例となっています。これは「位置」の設定で「選択
した項目の上」または「選択した項目の下」を選ぶ
ことで調整します。
図表の前後に図表番号が挿入されたら、それに続
けて図表の説明を記述します 図の場合例えば。 図 17 のようになります。
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図 15 「図表番号の挿入」
図 16 「図表番号」ダイアログ
図に対して単純に図表番号を付与した場合、編集しているうちに図と図表番号が離れて
しまうかもしれません。このため、浮動オブジェクト化した図とテキストボックス内に
作成した図表番号を図 18 のようにグループ化するために、以下の手順を推奨します。
1. 図を浮動オブジェクト(「文字列の折り返し」を「行内」以外)に変更する。
2. 図に「図表番号の挿入」を行うと、新たに自動的に作成されたテキストボックス内に
図表番号が挿入されるので、そこに図の説明を追加する。
3. 図と図表番号を同時に選択(一方を選択した後、SHIFT を押しながらもう一方をク
リック)する。
4. 右クリックしてポップアップメニューを表示し「グループ化」を行う(図 19)。5. グループ化したオブジェクトの「文字列の折り返し」を調整する。
4.3. ショートカットキー
ここまではマウスでメニューを選択して行う操作を説明して来ましたが、慣れてくる
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図 18 ヤマミィの壁紙
図 19 浮動オブジェクトへの「図表番号の挿入」と「グループ化」
とマウスでメニューを選択するのが結構面倒になってきます。Windows では頻繁に用い
られる機能にはショートカットキーと呼ばれる機能が設定されています。この機能を使
うとマウスでメニューを選択する代わりに、特定のキーの組み合わせで操作を代替出来
るため、素早い操作が可能になります 多くのアプリケーションではいくつかのメニュー。の項目の右側に「Ctrl+X」とか「Ctrl+C」とか書かれているのを見つけることが出来ま
す(図 21)。これがショートカットキーです。Microsoft Office 2007 以降ではメニュー
がリボンに切り替わりましたが、リボン上のボタンにマウスカーソルを合わせると表示
されるバルーンヘルプにショートカットキーが書かれているのを見つけることが出来ま
す(図 20)。例えば、貼り付けには「Ctrl+V」と書いてありますが、これは Ctrl キーを押したまま
V キーを押しなさいという意味です。4.4. ファイルからの貼り付け
ファイルから画像等を貼り付けるには、リボンの「挿入」タブにある「図」グループ
の「画像」を選択します(図 22)。
すると「図の挿入」ダイアログが開きます。挿入したいファイルを選択し「挿入」ボ
タンをクリックします(図 23)。
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図 22 ファイルから図の貼り付け
図 23 「図の挿入」ダイアログ
以上で画像が貼り付けられるので、あとは図の大きさや本文との位置関係をコピー &ペーストの時と同様に調整して仕上げます。
念のため補足しておくと、2017年 6月 11 日現在、以前の Word だと explorer.exe からドラッグ&ドロップしてもこれと同等の状態で図を貼りつけることが出来ていまし
たが、Word 2016 の場合、explorer.exe からドラッグ&ドロップで画像ファイルの貼
り付けを行うと、貼り付けた画像の形式が、標準形式の図になりません。実際に張り付け
てみた例が図 24、図 25 になります。図 24 の図を選択した際、図ツールのリボンは図
26 のようになりますが、図 25 の図を選択した場合、図ツールのリボンは図 27 のよう
になります。
図 24 「挿入」→「画像」による貼り付け
図 25 ドラッグ&ドロップによる貼り付け
図 26 「挿入」→「図」で貼り付けた図(図 24)の「図ツール」
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図 27 ドラッグ&ドロップで貼り付けた図(図 25)の図ツール
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この現象については以下のページが参考になりました。
ぜんばのブログ / 2016-06-03: Windows 10 / Word 2016 における画像の挿入/貼り付け時の不具合と暫定の回避方法 [Word]http://s-zenba.blog.so-net.ne.jp/2016-06-03
上記ページによると、この現象は Windows 10 と Word 2016 の組み合わせでのみ発
生する不具合らしく、Windows 7 と Word 2016 の組み合わせでは発生しないのだそう
です。現状では Microsoft による修正待ちの状況なのですが、上記のページによる報告
の日付から数えて 2年近く経った 2018年 04月 20 日現在においても、依然としてこの
不具合は修正されないまま放置されているようです。筆者の環境では、少なくとも 2017年 6月 11 日の時点において 64bit版 Windows 10 Pro バージョン 1607 (OSビルド
14393, 1198) と 64bit 版 Word 2016 (16.0.4498.1000) の組み合わせでこの不具合
を確認していました。しかし 2018年 04月 20 日現在、64bit版 Windows 10 Pro バー
ジョン 1709 (OSビルド 16299, 309) と 64bit 版 Word 2016 (16.0.4639.1000) の組み合わせでも依然としてこの不具合は直っていませんでした。
なお上記のページにも説明がありますが、ドラッグ&ドロップで貼り付けたため通常
とは違う貼り付け状態になってしまった図に対する応急措置としては、一旦「カット(切り取り)」または「コピー」を行った後、「ぺースト(貼り付け)」し直すという方法が有
効です。こうすると通常の貼り付けと同じ状態に修正することが出来ます。
5. 数式の貼り付け数式を貼り付けるには、リボンの「挿入」タブの「記号と特殊文字」グループにある
「数式」を選択します(図 28)。「▼」印をクリックするとサブメニューが出ますがその
場合は「新しい数式の挿入」を選択します。
数式を挿入すると数式の入力欄とリボンに「数式ツール」が表示されますから、キー
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図 28 「挿入」の「数式」
図 29 数式の入力欄とリボンの「数式ツール」
ボードとリボン上のツールを利用して数式を組み立てます(図 29)。例えば以下のような数式が入力可能です。
y=∑i=1
N
xi
リボンで「数式ツール」の「デザイン」タブにある「ツール」グループの「インク数
式」を用いると手書き入力による数式の入力も可能です(図 30)。
インク数式で「挿入」をクリックすると手書き認識された数式を以下のように Word に貼り付けることが出来ます。
F (ω )=∫−∞
∞
f ( t )ⅇ− ωtⅈ tⅆ
6. 相互参照章番号や図表番号、ページ番号等を文章中で参照する場合、章や図表、ページ等の増減
により章番号や図表番号、ページ番号等がずれてしまいます。これら参照している番号
をいちいち手作業で番号を振り直すのは面倒です。「相互参照」の機能を用いて自動化し
ましょう。
相互参照を挿入するには、リボンの「参考資料」タグにある「図表」グループの「相互
参照の挿入」を選択します(図 31)。
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図 30 インク数式による数式の手書き認識の例
「相互参照」のダイアログ(図 32)が開くので、「参照する項目」と「相互参照の文字
列」、「参照先」から参照したいものを適切に選んで「挿入」を行います。
図表番号や相互参照等の自動的に振られる番号付けは Word 内部では「フィールド」
と呼ばれる機能を用いて実現されています。印刷を準備する段階で「フィールド更新」
と呼ばれる処理が自動的に実行さるため、印刷の直前には正しい番号が振り直されます。
ところが、それ以外の編集中の段階では、番号付けが狂っている場合があります。この
場合、手動で各番号付けに対して「フィールド更新」を行ってやる必要が生じます。これ
は番号付けの箇所を右クリックして「フィールド更新」を行えば良いのですが、各番号
について逐一この操作を行うのは、あまりにも作業が煩雑過ぎて現実的ではありません 。
そこで、印刷を準備するタイミングで番号が自動的に更新ことを利用して、一旦印刷も
プレビューを実行してやるとある程度手間を減らすことが出来ます。
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図 32 「相互参照」のダイアログ
具体的にはリボンの「ファイル」タブから「Microsoft Office Backstage ビュー」と
呼ばれる画面を開き「印刷」を選択する事で、印刷のプレビューが表示すれば番号付けが
自動的に更新されます(図 33)。
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図 33 「Backstage ビュー」の「印刷」で印刷のプレビューを表示した状態
7. 目次の作成見出しの設定がきちんと行われていると目次の作成も自動で行えます。リボンの「参
考資料」タブにある「目次」グループの「目次」から「自動作成の目次 2」を選択します
(図 34)。
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図 34 「参考資料」の「目次」
8. マクロWord をはじめとした Microsoft Office に含まれるアプリケーションは何度も同じ処理
を繰り返す際の手間を省くためにマクロという機能が利用できます 簡単な使い方として。は、いわゆるキーボードマクロと呼ばれるキーボードやマウス操作の記録と再生機能的
な使い方があります。
リボンの「表示」タブにある「マクロ」グループの「マクロ」のサブメニューから
「マクロの記録」を選びます(図 35)。
「マクロの記録」ダイアログが開きますから、「OK」をクリックして記録を開始しま
す(図 36)。
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図 35 リボン「表示」タブの「マクロの記録」
図 36 「マクロの記録」ダイアログ
反復して行いたい一連の操作を行います 操作が完了したら、リボンの「表示」タブに。ある「マクロ」グループの「マクロ」のサブメニューから「記録終了」を選びます (図
37)。これで一連の操作が記録されました これを再生するにはリボンの「表示」タブにある。
「マクロ」グループの「マクロ」のサブメニューから「マクロの表示」を選択します(図
38) ショートカットキーが割り当てられていますから「。 ALT+F8」(ALT キーを押したま
ま F8 キーを 1回叩く)と素早く操作できます。「マクロ」のダイアログが表示されますから、実行したいマクロを選択して「実行」
をクリックすると先ほど記録した操作が再生されます(図 39)。
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図 37 リボン「表示」タブの「記録終了」
図 38 リボン「表示」タブの「マクロの表示」
図 39 「マクロ」のダイアログ
マクロを連続して実
行したい場合は、リボ
ンの「ファイル」タブ
か ら 「 Microsoft Office Backstage ビュー」を開き「オプ
シ ョ ン 」 か ら 「 Word のオプション」ダイア
ロ グ ( 図 40) を開き 、
「リボンのユーザー設
定 」 の 左 下 に あ る
シ ョ ー ト カ ッ ト キ ー
の「ユーザー設定」ボ
タンから「キーボード
のユーザー設定」ダイ
アログを開いて「分類」から「マクロ」を選び連続して実行したいマクロにショート
カットキーを設定すると良いでしょう(図 41)。
以上で紹介したのはマクロのほんのさわりです。Microsoft Office のマクロは VBA と
呼ばれるプログラミング言語で記録されるようになっており、これを編集することで
様々な作業を自動化することが出来る非常に強力な機能となっています。 VBA とは
Visual BASIC for Applications の頭文字から取られた略称で、アプリケーションに組み
込み用の Visual Basic です。これはこれで 1冊本が書けるくらいの内容になるためここ
では説明を割愛しますが興味がある人や単純作業の繰り返しで困っている人は調べてみ
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図 40 「Word のオプション」ダイアログ
割り当てたいショートカットキーを入力します
図 41 「キーボードのユーザー設定」ダイアログ
ると良いでしょう。
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9. おわりに以上、Microsoft Word 2016 を用いたレポートの作成方法について解説しました。
現在、Word の市場シェアは他のワープロソフトを大きく引き離しています。このため、
文書を作成する上で多くの人が使わざるを得ないソフトであると言えます。ところが、
Word は非常に高機能かつ多機能なワープロソフトである一方、以前はバグも多く動作が
非常に不安定で作業に支障をきたす場面も頻繁に発生していました。その度に辟易とさ
せられたものです。幸いなことに近年は以前に比べるとかなり安定感も増しており、作
業に支障をきたす程の不具合を生じる場面はかなり減ってきたように感じられます。し
かし現在でも、「4.4 ファイルからの貼り付け」で紹介したように、ドラッグ&ドロップ
による図の貼り付け等で新たにバグが発生しているような状況も見られます。残念なが
ら、まだまだ改善の余地も多く残っており、場合によっては未だにだましだまし使わざ
るを得ない状況が生じてしまうというのが現状のようです。
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