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p 11 p 14 p 10 新製品 技術コラム モータゼミナール (第2 回) :モータの種類と特徴 北九州食べ歩き コラム p 16 p 17 B-1 グランプリ in 北九州 特集1 Autumn 2012 No. 300 Autumn 2012 No. 300 トピックス p 13 トピックス 事例紹介 Quality & Beauty さすが凄腕!使えるサーボ。大好評のΣ-V シリーズに待望の22 55kW登場 AC サーボドライブ大容量Σ-V シリーズ p 12 新製品 電気自動車(EV)をはじめ、多様な電気駆動用途に対応可能 進化したモータドライブシステム「QMET-IIお客様にご満足いただける製品提供の証 AC サーボモータ累積出荷 1000 万台突破 p2 特集2 p6 小型化、耐環境性を実現 大型風力発電用マトリクスコンバータ「Enewin-MX1マツダ株式会社様の「デミオEV」に 当社のモータドライブシステムが採用 p 18 p 19 トピックス バイオ・メディカル向けロボットシステム ロボットは アシスタント? 多能工? 職人!? 「やすかわくん」が日本マーケティング大賞奨励賞を受賞 メカトロパラダイムシフトを提唱します。 高パワー密度の次世代ドライブシステムを開発 「グリーンアジア国際戦略総合特区」指定法人 陸上部ニュース YASKAWA NEWS はお客様と安川電機を結ぶPR情報誌です。 YASKAWA NEWS はお客様と安川電機を結ぶPR情報誌です。

YASKAWA NEWS NoDCマルチリンクドライブ なぜ、回生エネルギーが省エネ?ワイドレンジ制御による風量増加 IPM モータは定出力範囲が定格回転数の100

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p 11p 14

p 10 新製品

技術コラム

モータゼミナール(第2回):モータの種類と特徴

北九州食べ歩き

コラム

p 16

p 17

B-1 グランプリ in 北九州

特集1

Autumn 2012 No.300Autumn 2012 No.300

トピックス

p 13 トピックス

事例紹介

Quality & Beauty

さすが凄腕!使えるサーボ。大好評のΣ-Vシリーズに待望の22~ 55kW登場

ACサーボドライブ大容量Σ-Vシリーズ

p 12 新製品

電気自動車(EV)をはじめ、多様な電気駆動用途に対応可能

進化したモータドライブシステム「QMET-II」

お客様にご満足いただける製品提供の証

ACサーボモータ累積出荷1000万台突破

p 2

特集2p 6

小型化、耐環境性を実現

大型風力発電用マトリクスコンバータ「Enewin-MX1」

マツダ株式会社様の「デミオEV」に

当社のモータドライブシステムが採用

p 18

p 19

トピックス

バイオ・メディカル向けロボットシステムロボットは アシスタント? 多能工? 職人!?

「やすかわくん」が日本マーケティング大賞奨励賞を受賞

メカトロパラダイムシフトを提唱します。

高パワー密度の次世代ドライブシステムを開発

「グリーンアジア国際戦略総合特区」指定法人

陸上部ニュース

YASKAWA NEWS はお客様と安川電機を結ぶPR情報誌です。YASKAWA NEWS はお客様と安川電機を結ぶPR情報誌です。

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省エネインバータによる省エネ

高効率モータによる省エネ

+ + +=シフトチェンジ使用電力の平準化

高効率機器への転換

カット一部電力の使用停止

産業は止まらない! だから・・・

安川電機の省エネソリューション

インバータは周波数を変えることで、モータ回転速度を制御できます。

310602 −×= NTPπ P:電力  

T:トルク   N:回転速度

モータの回転速度を変えれば、消費電力が変わります。

クレーン、コンベアなど定トルク機械では、消費電力は速度に比例します。速度が低くなると消費電力が下がります。

ファン・ポンプなど二乗てい減トルク機械では、消費電力は速度に対して三乗てい減し、さらに大きな省エネが実現できます。

昨今の電力需給ひっ迫、地球温暖化・石油資源の枯渇などの問題

から、節電や省エネの重要性がますますクローズアップされています。

2010年度の日本国内CO2総排出量約12億万トンのうち、産業

部門のモータ駆動によるCO2排出が占める割合は約26%と言わ

れています。モータ駆動における省エネ・CO2削減をさらに促進する

ために、今回の特集ではモータドライブのスペシャリスト・安川電機

ならではの省エネソリューションを紹介します。

 電力を効率よく変換する確かな技術力を基軸に、「節電=電力消費

を節約」、「省エネ=エネルギー使用を合理化」に一層貢献できるよう、

エネルギーの「賢い=スマート」活用を提案します。

節電対策は、大きく三つに分類されます。

・ 「カット」(一部の電力使用を停止し、設備を運転させない)

・ 「チェンジ」(高効率機器へ変えて、電力を効率よく利用)

・ 「シフト」(使用電力を平準化)

「カット」は一番簡単な節電対策ですが、生産計画に大きな影響を

与えるため、できるだけ避けたい手段です。

そこで注目されているのが「チェンジ」と「シフト」です。

「チェンジ」と「シフト」を実現するために、当社は三つの省エネを

提案します。

第一と第二の省エネは「チェンジ」を実現することができますが、

第三の省エネを加えれば「シフト」が可能になり、「カット」せずに

節電しながら設備を稼働し続けることができます。

温度上昇した冷却水

冷やされた冷却水

ビル用空調

外気外気

P

空調設備の冷却水を冷やすための機械です。冷却水は、空調設備の凝縮熱を吸収して温度が高くなってしまいます。そのままでは再び冷却水としては使えないので、再度使用できる温度まで空気で冷やします。クーリングタワーは冷却ファンを使用して水を蒸発させ熱をうばう原理を利用しています。

クーリングタワーとは

省エネ効果

必要以上の運転を抑える周囲温度(季節・時間・冷凍庫使用頻度に影響)などで変わる冷却水の温度を検出し必要に応じてモータの回転数を自動制御することで無駄な電力消費を抑えます。

マージンを抑える直入れ運転の場合、風量出力にマージン(10%程度)をみているため、常にそのマージン分だけ無駄な電力を消費し続けています。インバータによる最適風量運転で無駄な電力消費を抑えます。

30%の風量抑制(100%⇒70%風量)の場合、従来使用電力の約34%となります。

90%の風量を最適(100%⇒90%風量)とすると、 従来使用電力の約73%となります。

クーリングタワー

インバータは、誘導モータの速度が簡単に変えられることから、可変速ドライブ機械の自動化・省エネに積極的に利用されています。

冷却ファン

◆ なぜ、インバータが省エネ?

◆ クーリングタワー(冷却塔)への適用事例

N:回転速度 f:周波数  S:滑り  

固定周波数 可変周波数

インバータ(f1) (f2)

N = 120 f極数

(1-S)

(商用電源) (モータ回転)

A1000

V1000J1000

連続100%運転をやめ、必要な時にパワーを出す可変速ドライブにすれば、省エネが実現できます。

Columnモータは負荷が軽くなるほど効率が低下します。当社のインバータは「省エネ制御」機能を標準搭載し、低下した効率を理論最大運転効率まで改善します。

省エネ効果

理論最大運転

通常運転効率モータ効率(

%)

負荷率 (%)0 20

20

40

40

60

60

80

80

100

100

◆ 電圧200Vの商用電源での運転例

第一の省エネ

回生エネルギーによる省エネ

第一の省エネ第二の

省エネ第三の

YASKAWA NEWS No. 300 32    YASKAWA NEWS No. 300YASKAWA NEWS No. 3002  YASKAWA NEWS No. 300

お問い合せ先:インバータ事業部 事業推進部 TEL 0930-25-2548 FAX 0930-25-3431

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◆ スクリュー式コンプレッサへのIPMモータ適用事例

気体や液体を圧縮する機械です。圧縮エネルギーをそのまま利用する圧縮設備(エアポンプ、エアシリンダなど)と、圧縮・膨張時の熱エネルギーを利用する冷暖設備(エアコン、冷凍機など)に、主として利用されています。中型機は圧縮機全体の総消費電力の80%を占めています。また廃油、油煙などの環境問題から、給油式からオイルフリー式への代替需要も増えています。ここでは中型機の主流である空気スクリュー式圧縮機械への同期モータ適用に焦点を当てます。

コンプレッサーとは

省エネ効果

・小型化・高効率化による省エネ。

(誘導モータに比べ 2-3枠小さい。)

・ギアレス、ベルトレス化による機械効率アップ。

・IPMモータの軸受け温度が低く、保守作業を軽減。

・ワイドレンジ制御による風量増加。

DCマルチリンクドライブとは

蓄電と商用電源の組合わせ利用で、電力の需給バランスを最適化

蓄電池

商用電源

蓄電池

商用電源

蓄電池

商用電源

協調運転 バッテリ単独運転 起動アシスト運転

×ピークカットピークシフト

計画停電対策

電源設備小形化

商用電源の電力消費が一定になるように電池から供給

・電源電力の消費ピークを抑える。・電源設備容量を小さくできる。・電気代を抑えられる。

・機械の起動電力を抑える。・電源設備容量を小さくできる。・回生エネルギーの利用で節電できる。

・停電で機械を停止させない。・電源切替時の瞬時停電レス。

商用電源からの電源切替時に瞬時停電のない安定給電

起動電力をアシストし電源設備の負担軽減

インバータは、電源の交流 (AC)→直流(DC)→交流 (AC)で変換した電力をモータに供給します。電機品が多いほど変換ロスは大きくなります。DCマルチリンクとは、既存の電機品を変換ロスの少ない直流 (DC)で繋ぐシステムです。

DCマルチリンクドライブは、回生エネルギーや自然エネルギーなどを直流で蓄電池に蓄え、その余ったエネルギーを電源回生します。蓄電と商用電源の組合わせ利用により、小規模設備において電力の需給バランスを最適化するピコ・スマートグリッドを実現します。

◆ なぜ、同期モータが省エネ?

◆ DCマルチリンクドライブ

◆ なぜ、回生エネルギーが省エネ?

ワイドレンジ制御による風量増加IPMモータは定出力範囲が定格回転数の 100 - 150%まで任意設定可能です。吐出圧力が下がって動力が減少し、モータに余裕が出た場合、回転数を上げて風量を増やすことができます。従って 1ランク出力の小さい機械が選定可能なので、装置の省エネに貢献します。

吐出空気量 (%)

吐出圧力(M

Pa )

0.39

0.49

0.59

0.69

0 100 150

50%

モータは、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する電気機器です。電力変換においてモータの発生ロスはモータ入力電力とモータ出力の差です。この差が小さいほど、高効率モータになります。

誘導モータの場合 同期モータの場合 (IPMモータ)

金属コイルで形成した回転子に2次電流が流れることでトルクが発生します。この2次電流によりロスが発生し、発熱します。

永久磁石があるので、回転子に2次電流が流れません。このため、回転子にロスが発生しません。磁石

モータ入力電力

モータ入力電力

モータ出力 モータ出力

機械損・鉄損・一次銅損・二次銅損

モータの発生ロス = 機械損 + 鉄損 + 一次銅損 + 二次銅損 モータの発生ロス = 機械損 + 鉄損 + 一次銅損

機械損・鉄損・一次銅損・二次銅損

他の装置に再利用する

熱として捨てていた

回生方式

インバータ モータクレーンなど

制動抵抗

従来の制動抵抗

機械運転で得られた回生エネルギーを、熱として捨てていました。回生エネルギーを回生省エネユニットによって電源側に戻したり、充放電コンバータによって蓄電池にたくわえ、いざという時に取り出したりして、電力を再利用することによって省エネ効果が得られます。

いざという時に取り出す

スクリュロータ

ベアリング

吸込

吸出

大容量対応超高効率

充放電コンバータ

IE4に迫る超々高効率 サーボサイズの超小形

高力率電源回生コンバータD1000

電源回生ユニットR1000 (計画中)

マトリクスコンバータVarispeed AC

同期モータは発生ロスが小さいので、高効率モータとして省エネに貢献できます。 捨てていたエネルギーを有効利用し省エネを実現します。

吐出圧力が下がり風量が増える

力行運転

回生エネルギーを再利用直流電力

商用電源

商用電源

モータ回生省エネユニット

充放電コンバータ

インバータ

~ 回生運転

力行運転回生運転

Column

第二の省エネ

第三の省エネ

YASKAWA NEWS No. 300 54  YASKAWA NEWS No. 300

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YASKAWA NEWS No. 300 76  YASKAWA NEWS No. 300

これまで出場したマラソンは全て10位以内。マラソンにおける

安定感と粘りが評価されている中本選手ですが、2005年の入社

当時は10マイルなどのロードレースを中心に活躍し、九電工

やトヨタ自動車九州など九州の強豪チームの選手を相手に優勝

争いを演じるほどのスピード派でした。また、この頃既に「暑さ

に強い」という特徴が現れていました。

ロードレースで定評のあった中本選手ですが、トラックレースや

駅伝ではその強さを発揮することができませんでした。トラック

では同じところをグルグルと回ることが苦手、駅伝ではタスキ

の重みがプレッシャーとなっていました。このような状況で歳月

が流れ、主要な駅伝において、中本選手はそのメンバーから

外れるということもありました。

駅伝で伸び悩んでいた中本選手に、山頭直樹監督がマラソンを

勧めました。中本選手の走りは身長のわりにはピッチ走法で、

あまり脚のバネを使いません。これがマラソンを走る上で疲労が

少なく有利だと直感したのではないでしょうか。

初マラソンは2008年2月の「第48回延岡西日本マラソン」でした。

この大会のコースは後半が向かい風となる傾向にあり、ペース

メーカーが退く30km以降に勝負が始まります。一旦は先頭から

50m以上離された中本選手は、一人向かい風の中をジワリジワリ

と追い上げ32kmで先頭の二人に追いつき、そこから38km

地点まで3名の選手で激しい先頭争いを続け、TV中継の解説

者からも「中本選手が最も不気味」と初マラソンらしからぬ走り

を評価されました。結果は3位に甘んじましたが、この走りが、

徐々に中本選手を変えていくこととなります。

半年後には、真夏の「北海道マラソン」で2時間15分ながら

2位となり、再び暑さに適応できる中本選手を印象付けました。

2009年3月の「第3回東京マラソン」でも横風が吹き荒れる

コンディションの中で9位となり、ここでも安定した走りを披露

しました。

そして2010年2月、中本選手の人生を大きく変えた「第59回

別府大分毎日マラソン」を迎えます。40km地点まで外国人選手

を含む9名で先頭争いを演じ、中継のテレビ画面に最後まで

映り続けました。結果は9位でしたが、陸上部記録を大きく上回る

2時間11分42秒でフィニッシュしました。この頃から、中本選手

に対してサブテン (2時間10分以内のタイムで走ること)を期待

する声が社内で高まってきました。

この時の大会は実業団連盟の海外マラソン大会派遣選考会を

兼ねていたため、同年10月のアムステルダムマラソンに出場

することとなりました。結果は9位ながらもアフリカ勢を除けば

最上位の順位。海外においても安定した走りができることで、

さらに視野が開けてきました。

不思議なもので、個人種目のマラソンで成績を安定して出せる

ようになってから、駅伝でもエース並みの走りができるように

なってきました。マラソンをしっかりと走れるようになったことで、

入社当時のロードレースにおけるスピードを生かすことができる

ようになったのです。日本では長距離選手は、駅伝をマラソン

練習の場として活用するのですが、中本選手の場合マラソンの

安定感が駅伝のスピード持続という面で効果を発揮し、さらに

駅伝のスピードを再びマラソンに還元するという好循環を得る

ことができました。

迎えた第55回全日本実業団対抗駅伝競走大会 (ニューイヤー

駅伝2011)の最長4区22km区間。3区北島寿典選手から2位

でタスキを受けた中本選手は、高校、大学と常にトップクラス

の走りをしてきた佐藤悠基選手 (日清食品グループ )に一旦追い

抜かれながらも驚異の粘りを発揮し、残り1kmで再逆転。2位で

5区黒木文太選手にタスキを繋ぎました。この走りが6区小畑昌之

選手をも刺激し、ついにはアンカー 7区の飛松誠選手まで先頭

でタスキを繋ぐというチーム史上初の快挙を成し遂げ、4位という

成績を収めました。

快挙は続きます。2011年3月の「びわ湖毎日マラソン (世界陸上

テグ大会 (韓国 )の代表選考会 )」で、30km以降に集団から遅れ

ながらも驚異的な粘りを見せて日本人2位でフィニッシュ。同時

に2時間9分31秒のタイムでチームの念願であったサブテンを

達成しました。この結果を受け3月末、世界陸上5番目の代表

として選出されました。

当の中本選手はマイペースを崩すことなく、これまで通りの練習

スタイルで本番に備えます。そのような中で印象的だったのが、

本人自らが苦手と言い切るトラックレースに積極的に出場し、

ニューイヤー駅伝以上のスピード強化に取組んだことです。春先

に10,000mで自己新記録を出し、高速マラソンに対応するため

の準備を進めました。

ターニングポイント、「サブテン」の夢に近づく

監督の一言で、マラソンに初挑戦

好循環、駅伝でもエースに成長

念願のサブテン、さらにスピード強化へ

2012年8月12日、ロンドン。

安川電機陸上部所属の中本健太郎選手は、

オリンピック男子マラソンで6位と、

日本人として2大会ぶりの入賞を果たしました。

この偉業への、長い道のりをご覧ください。

スピードには定評あるも、低迷期が続く

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YASKAWA NEWS No. 300 98  YASKAWA NEWS No. 300

2011年9月、暑さに強い中本選手は日本代表のユニホームを

身にまとって世界陸上本番を迎えます。運悪く台風が通過した後

のため、夏にしては涼しい気象条件となり、多くの関係者が「中本

選手にとっては不利」と感じていました。涼しさの中トップ集団は

ハイスピードでレースを進め、中本選手は17km地点で先頭

集団から脱落し、一旦は19位まで順位を落としました。それでも

スピードが鈍る他の選手を一人、また一人と粘り強く追い抜き、

結果日本人2番目の10位まで順位を上げてフィニッシュしました。

この大会は各国上位3名の合計で競うワールドカップ団体戦を

かねており、7位入賞の堀端宏行選手 (旭化成 )、18位の川内優輝

選手 (埼玉県庁 )の成績と合わせて銀メダルを獲得しました。日本

代表の5名が表彰台に立つ姿は、日本全国に感動を与えてくれ

ました。

世界陸上を経験し自分の持ち味を発揮できたことで、中本選手

も「オリンピック」を本格的に意識するようになりました。ですが、

特別なことは特にせず、山頭監督の指導の下、淡々と練習スケ

ジュールをこなし、ロンドンオリンピックの最終選考会となるびわ湖

毎日マラソンに備えながら、九州実業団駅伝、ニューイヤー駅伝

などを走っていったのです。

そして迎えた2012年3月4日のびわ湖毎日マラソン、ロンドン

オリンピック選考会の最後のレースです。 

終始雨が降る悪天候の中、スタートから25km地点まではペース

メーカーの流れに乗ってレースを進めます。その後、一旦日本人

トップの争いから遅れを取りますが、キッチリと自分のペースを

守り、追走のタイミングを待ちます。そして37km地点で日本人

トップに立ちました。残り1km地点で後方から迫る山本亮選手

(佐川急便)に急激に追い上げられ、競技場に入って残り400m

地点で抜き去られました。結果は2時間8分53秒と好記録なが

らも5位。日本人2番目で、オリンピック代表を確実にするまで、

あともう一歩のところでした。

3月12日(月)15:30、日本陸上競技連盟理事会の会見でマラソン

代表選手が発表されました。3番目に「中本健太郎、安川電機」と

いう名前を読み上げられ、本社で吉報を心待ちにしていた社員・

報道陣からは大歓声が上がりました。普段から口数が少ない中本

選手なので、代表が決まった瞬間や、その後の会見でも喜びを

上手く表に出すことが出来ないようでしたが、誰より喜び、そして

決意を新たにしている様子が伝わってきました。

代表に決まってからは、本番を想定してこれまでにない取組みを

行いました。準備期間前半はスピードに対応するために、トラック

レースを2本経験。十分な練習が積めていない状態でしたが

10,000mで自己新記録を出しました。その後、本番コースの

試走を兼ねてBupa London 10,000mというロードレースに

出場。結果、曲がり角が多くてスピードは出難く、また石畳による

脚の負担も大きいと判断。スピードよりもタフなコースに耐えられる

だけの脚を作り上げる必要があると方針転換し、クロスカントリー

や山道中心の練習に切り替えました。

その後も予定通りに練習を消化し、中本選手らしいいつもの

状態でスタートの日を迎えることができました。

8月12日の現地時間11時(日本時間19時)、予想よりも暑い

中でレースはスタートしました。同じ道を3周回る周回コースの

中で、最初の1周目からアフリカ勢が先頭集団を引っ張りました。

自分の走りを信じてペース配分を考えた中本選手は、15km地点

では25位という順位で進みます。その後、20km地点では20位、

25km地点では9位と前から選手が脱落してくる中で、持ち前

の粘りを発揮して順位を上げていきます。そして30km地点では

5名からなる7位集団を引っ張りました。入賞狙いの選手ならば、

ここで集団の後ろについて体力を温存するのですが、中本選手

は自分のペースで積極的に順位を上げようとします。35kmでは

5位争いをしながらも、一旦は4位も視野に入るほどの走りを

見せました。最後はスピードが及ばずに6位(2時間11分16秒)

となりましたが、レース内容は自分の持ち味を発揮した最高のも

のとなりました。

レース後のインタビューで「マラソン

王国日本を復活させたい」と語った

言葉は、多くのマラソンファンに希望を

与えてくれたことと思います。

当社陸上部創部から38年。チームから初のオリンピック代表選手

を出し、そこで6位入賞という輝かしい成果を残すことができ

ました。ゴール後に中本選手が「今までやってきたことが間違い

でなかったことを証明できてよかった」と言ったように、チームの中

にマラソン選手を育成するノウハウが蓄積されたと思います。

今回のロンドンオリンピックの結果を機に、チームとして更なる

飛躍をご期待ください。

歓声、そして日本代表へ

マラソンで戦えるチームへ

ロンドンへ向けての準備、そして本番へ

6位入賞、マラソン王国復活へ

エースの風格、世界の表彰台に立つ

コースの沿道ならびに、日本から多くの声援を送っていただき、

ありがとうございました。皆様の応援の後押しのおかげで、目標の

入賞を果たすことが出来ました。

オリンピックは、世界各国から様々な選手が集まり、日本では出来

ない体験ばかりでした。またレースの沿道は歓声と楽器音がとても

大きく、耳が痛くなるほどで、凄い熱気に包まれていました。

選手も観客もオリンピックをとても楽しんでいると感じましたが、

その中で繰り広げられる真剣勝負が、大きな感動を与えるもの

なのだなと思いました。

今回、貴重な体験ができ、今後の競技人生に大いに役立つと

思います。

これからも世界で戦える選手を目指して頑張っていきます。

中本健太郎選手からのご挨拶

このたびは皆様の応援のおかげで中本が6位入賞を果たす

ことができました。ありがとうございました。7月28日に中本と

英国入りしましたが、現地は蒸し暑い日本と違い20℃前後と

非常に過ごしやすい気候でした。

レースまでの約2週間、郊外にある大学で直前の調整合宿を

行いました。大学内にはグラウンドのほか練習に必要な設備も

充実しており、また、近くには大きな公園もあってロード走など

の練習にも不自由なく取り組めました。

食事の面でも選手にストレスを与えないように日本食に近い

メニューを提供してもらいました。

おかげで中本は当日、万全の状態でスタートラインに立つこと

ができ、レースでは後半に持ち前の粘りの走りで徐々に順位を

上げ、6位入賞を勝ち取ることができました。狙いどおりのレース

運びができたと思います。

終了後は他の日本人選手の方々からビールで入賞のお祝いを

していただいたり、閉会式では大会が無事終了したこともあって、

他種目の選手たちと言葉を

交わしたりと、非常にリラッ

クスして楽しめたようです。

今回オリンピックを経験した

ことで、マラソンで世界と闘う

ことに対する意識もさらに

高められたのではないかと

思います。

今後とも応援よろしくお願

いします。

山頭直樹監督からのご挨拶

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新製品

 ACサーボドライブΣ-Vシリーズは2007年4月の製品リリース以来、お客様にご好評いただいています。このたび、大容量Σ-Vシリーズ (AC400V)のサーボモータ、サーボパックを新規ラインアップし、2012年4月20日より販売を開始しました。 射出成形機および金属加工機市場において、省エネ・クリーンエネルギーに対するニーズにより電動化が確実に進んでいます。また、太陽電池やLEDの需要増加につれてその材料を切り出すワイヤソーを駆動するサーボの大容量化が求められています。今回の大容量Σ-Vシリーズは、これらのニーズに対応するとともに、各種海外規格にも準拠し、ヨーロッパ、アメリカ、アジア各国でお使いいただけます。 さらに、今年9月にAC200V電源対応、高速オープンフィールドネットワークMECHATROLINK-III指令形などの機種拡充を行い、より幅広いお客様のニーズに柔軟にお応えしていきます。

 当社は、サーボドライブ(サーボモータおよび制御装置)のリーディングカンパニーとして1984年8月にACサーボドライブを投入して以来、28年目の今年3月に、ACサーボモータの累積出荷台数が1000万台を突破しました。 1000万台の歩みは、革新的技術を盛り込んだ製品開発の歩みであり、機械の持つ潜在能力をフルに発揮させ、機械の価値を大きく高める道具として、各市場のお客様にご満足いただける製品を提供し続けてきた証でもあります。 

 1992年9月、世界に先駆け、「小さい、速い、やさしい」をコンセプトに、当時の常識を打ち破る小形化、高速・高精度な位置決め、そして抜群に使いやすいACサーボ「Σシリーズ」を市場投入いたしました。その後、1997年9月に「Σ-IIシリーズ」、2002年3月に「Σ-IIIシリーズ」を開発し市場投入しました。そして、環境保護に対する規制への対応や、市場からの更なる高性能化、利便性の改善、安全規格対応へのニーズに応えるため、2007年4月に現行の主力機種である「Σ-Vシリーズ」を製品化し市場投入しました。 「Σ-Vシリーズ」は、世界最高性能・使いやすさ・優れた拡張性をコンセプトとし、市場用途に最適なサーボモータと、制御性能の

向上、新アドバンストオートチューニング等の各種調整機能を標準搭載したサーボパックによって、お客様の装置の性能を最大限に発揮することができます。

 ACサーボドライブを必要とする市場は、当初の繊維機械、工作機械、食品・包装機械、印刷機械など限定された市場から用途が広がり、現在では高性能を重視される半導体製造装置、電子部品実装機や、大トルク・高精度・省エネが要求されるプレス関連、射出成形機などに使用されおり、市場が拡大し続けています。 当社も今後、今までの産業用装置に加えて、エネルギーの効率的な利用が要求される装置や、移動体装置、介護・医療等の非産業用途等、新しい分野へ拡販・展開していきます。 また、省配線化、制御性能などの性能向上に加え、高速ネットワーク化、CPUの高速化など市場の新しいニーズに応え、さらにお客様に喜んでいただけるサーボ製品の提供を目指します。

主な特長

New Products

・高性能モータ20ビット高分解能エンコーダの搭載により、装置の高精度化に貢献。

・コンバータ分離型サーボアンプ電源回生コンバータや共通コンバータに対応可能で、システムの省エネに貢献。

・サイズダウン実現従来機種(Σ-IIシリーズ)に比べサーボアンプ体積比70%を実現。

・Σ-Vの高性能と使いやすさを継承・新アドバンストオートチューニングでシステムに最適なサーボ調整を簡単に実現。

・新調整レス機能や摩擦補償機能で負荷変動の大きな用途に対応。

用途例・射出成形/インジェクションマシン・高分解能エンコーダにより成形品質の向上。・MPシリーズとの組合わせにより、位置制御、トルク制御のシームレスな切り替えで機械のタクトタイム向上。

・太陽電池・LED/ワイヤーソー・高トルクによる切断能力の向上や硬質な素材の切断が可能。・MPシリーズとの組合わせにより、ローラ軸、巻取り軸など高精度同期が可能。

YASKAWA NEWS No. 300  1110  YASKAWA NEWS No. 300

さすが凄腕!使えるサーボ。大好評のΣ-Vシリーズに待望の22~55kW登場

ACサーボドライブ大容量Σ-Vシリーズ ACサーボモータ累積出荷1000万台突破

■ お問い合せ先: モーションコントロール事業部 事業推進部営業推進課 TEL: 04-2962-5470 FAX: 04-2966-0746

Topics

トピックスお客様にご満足いただける製品提供の証

1990 1995 2000 2005 2010

100

500

1000

性能・機能

累計出荷台数

Σシリーズ小形・ローコスト・オールデジタル化・巻線の高占積率・12bitパルスエンコーダ・4,500min-1

Σ-IIシリーズ高性能・拡張性・オールインワン・13~16bit シリアルエンコーダ・5,000min-1

Σ-IIIシリーズ最高性能・制御性の向上・フレーム採用 による小形化・5,000min-1

Σ-Vシリーズさすが凄腕!使えるサーボ・ダントツ性能で使いやすい・セーフティ対応・モータの拡充(中慣性)・20bit シリアル エンコーダ・6,000min-1

1993年100万台突破

2005年500万台突破

2012年2月1,000万台突破

2006 JUNMA・簡単立上げ・調整レス機能

(万台)

ACサーボドライブの進化----技術革新

ACサーボドライブの市場----顧客指向

ACサーボドライブの進化

1992 1997

2002

2007

現在の主力機種Σ-Vシリーズ

大容量Σ-Vモータ(SGMVV形)

大容量Σ-Vサーボパック

0.2~3kWSGMZS形

SGMGV形

SGMSV形

SGMPS形

SGMAV形

SGMJV形

SGMMV形

防爆モータ

中慣性・中容量

低慣性・中容量

中慣性・小容量

低慣性・小容量

中慣性・小容量

超小形

低慣性・大容量 22~55kW

0.3~15kW

1~7kW

0.1~1.5kW

50W~1kW

50W~750W

3.3W~30W

10W1W 100W 1kW 10kW 100kW

SGMVV形

狙いの市場(用途)・射出成形(インジェクションマシン)・金属加工(プレス機)・太陽電池・LED(ワイヤーソー)

Σ-Vの回転型モータラインアップ3.3Wから55kWのフルラインアップであらゆるニーズに応えます!

AC400V

AC200V22~55kW

22~37kW(予定)

シリーズ 大容量

各種海外規格に準拠

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新製品 新製品

 世界的に風力発電への関心が高まる中、昨今ではより高い効率と発電コスト低減を求め、風車の大型化・洋上化が加速しています。当社は、このようなニーズに対応するため、大型風力発電用液冷コンバータEnewin-MX1をEnewinシリーズのラインアップとして2012年7月より販売を開始しました。 Enewin-MX1はマトリクス方式コンバータの機能・性能を継承し、さらに冷却方式を液冷化することにより、洋上風車の電気品に求められる小型化や耐環境性を実現しました。

New Products New Products

主な特長・小型化(コンパクト)液冷方式により小型化、耐環境性を実現。空冷方式に比べ、据付面積35%減(当社比)。

・FRT機能*を搭載電力系統の電圧が低下した場合にも運転を継続。同時に無効電流の制御が可能。

・高効率運転高圧マトリクスコンバータ技術を風力発電コンバータに採用。AC-AC直接変換を可能にし、電力変換効率約98%を実現。

・良質な電力供給発電機側波形・電力系統側波形ともに正弦波を実現。高調波対策を行わずに、良質な電力供給が可能。

・微速から発電可能速度制御範囲の制限がないため、微速回転域からの運転が可能。発電量増大に貢献。

・省メンテナンスシンプルな回路構成により部品点数を削減。メンテナンスが容易。ランニングコストの低減に貢献。

YASKAWA NEWS No. 300  1312  YASKAWA NEWS No. 300

小型化、耐環境性を実現

大型風力発電用マトリクスコンバータ「Enewin-MX1」 環境エネルギー問題への関心の高まりから、自動車のみならず、小型建設機械や小型船舶などの駆動部においても電動化の検討・開発が急速に進められており、モータドライブシステムの役割は益々重要となってきています。このような背景から、当社は長年培ってきたモータドライブ技術ならびにパワー変換技術を生かしたモータドライブシステムの開発・製品化を進めています。 2009年6月に製品化したQMET(クメット)ドライブに続き、このたびさらに進化したQMET-II (クメット・ツー)を開発し、

2012年4月からサンプル提供を開始しました。 QMET-IIは、独自の電子式巻線切替技術により高効率で広い定出力範囲をもつQMETの特長を継承しつつ、効率的な製品展開を図るため、徹底的に部品や機能を標準化・共通化したプラットフォーム構造を実現しました。これにより、電気自動車をはじめとした多様な用途にお応えし、お客様のご要望に合った最適なシステムを提供します。

主な特長

・低速モータと高速モータの二つのトルク特性を併せ持ち、EV・HEVなどの電動車両に求められる広い定出力範囲を確保。

・高効率の動作範囲が広いので、電動車両の実使用領域での電費向上に貢献。

・スタンダードタイプは、電気駆動用モータドライブシステムとして必要とされる標準的な機能・性能を備えており、一般的なEV駆動用として、十分に実力を発揮。

・セミカスタムタイプは、減速機との取合いや車両制御ユニット(VCU)とのインタフェースなど、お客様のご要望に合わせて、最適なシステムを提供。

脱レア・アースを実現し、巻線の最適化やリラクタンストルク有効活用技術などにより、従来のネオジム磁石を用いたモータと遜色ないサイズと効率を実現。

EV・HEVなどの電動自動車駆動用、小型建設機械の駆動・旋回用、農業機械の駆動用、小型船舶の推進用など。

電気自動車(EV)をはじめ、多様な電気駆動用途に対応可能

進化したモータドライブシステム「QMET-II」

主な用途

QMET-II モータ

QMET-II インバータ

・低速モータと高速モータの特性をひとつのモータで実現。 しかも、高効率範囲が広い。

・スタンダードタイプとセミカスタムタイプを準備

・脱レア・アース(サンプル提供は2012年度11月予定)

■ お問合せ先:インバータ事業部 電気駆動システム事業統括部 TEL 0930-23-5184

■ お問合せ先:システムエンジニアリング事業部 風力発電システム事業統括部 TEL 0930-23-5246 E-mail: [email protected]

要求I/F

標準I/F

要求構造

標準構造

コア機能

モータドライブコア技術

コア機能コア技術

要求構造

モータコア技術

巻線切替コア技術

標準構造

モータコア技術

巻線切替コア技術

セミカスタムタイプ

スタンダードタイプ

: お客様の 要求仕様

インバータ モータ

車両駆動用、旋回用など

車両駆動用

船体推進用

車両・ワーク駆動用など

大型バス、トラック

軽自動車1~1.3Lクラス

1.3~1.5Lクラス

1.6~2Lクラス

2~3Lクラス

30kWクラス

50kWクラス

80kWクラス

120kWクラス

◆ EV・HEV

◆ 建設機械

◆ 小型船舶

◆ 農業機械

◆ 構成

◆ モータの仕様

最大トルク

150N・m

最大出力

75kW

最高回転数

12000min-1

適用風車容量発電機側電圧

2.5MW、3.8MW (4.0MW開発予定)

3kV級

150kWクラス

電池 減速機インバータ モータ

当社が供給するモータドライブシステム

マツダ株式会社様の「デミオEV」に当社のモータドライブシステムが採用

低速モータ特性

高速モータ特性

低速時のトルクが大きい定トルク範囲 定出力範囲

高速回転が可能

高効率範囲

高効率範囲

高効率範囲

トルク

トルク

トルク

モータ回転速度

モータ回転速度モータ回転速度

巻線切替技術

 マツダ株式会社(以下マツダ)様が開発、2012年10月から販売を開始するデミオEVの駆動システムに、当社のモータドライブシステムが採用され、デミオEVの力強く伸びやかな走行性能の実現に貢献します。

■ お問合せ先:インバータ事業部 電気駆動システム事業統括部 TEL 0930-23-5184

*FRT (Fault Ride Through)機能:瞬時電圧低下・停電時運転継続機能です。

Topics

トピックス

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少量の液体を一定容積で吸い取って計量・移動します。

ピペット*による試薬分注

・定形作業の繰り返しできつい、汚い。

・人体に有害物も扱うから、危険。

・データのバラツキで実験結果の足かせに。

・人が使っていた作業環境をそのまま使用可能。

・危険な作業の無人化が可能。

・熟練の作業者よりも高速・高精度な作業を実現。

Point !

*少量の液体を一定容積吸い取って計量・移動する実験機具の総称で、スポイトに近似。

ここでは紹介できません

でしたが、他にも

さまざまな工程をロボットが

行なっていますよ!

■ お問い合せ先: ロボット事業部 事業企画部 TEL 093-645-7703 FAX 093-631-8140

ロボットシステム   医薬分野で活躍する双腕ロボット

 これまで、医師・薬剤師・研究者など専門的で高いスキルを持った

人材が、検査・実験及びその結果確認など定型的な分析作業を手作

業で行っており、手間と時間を取られています。

 また、手作業であるがため、「経験による技の熟練度」「長時間同じ

作業を繰り返す忍耐力・集中力」など、作業者によるバラツキが発生し、

高い精度で平準化した結果が得られにくい場合がありました。

 さらに、取り扱う材料には病原性ウイルスなど、人体にとって有害

あるいは危険なものが含まれている場合があります。こうした理由

から分析作業の自動化と効率化が望まれています。

 白衣を着た方々が清潔な環境でスマートに働くイメージがある医療

分野の職場は、実は3K(きつい・汚い・危険)なのかもしれません。

国・大学・企業の研究施設、製薬会社、臨床検査センタでなどの

医療分野にも、当社が得意とするロボット技術の活躍の場を拡げて

いければと考えています。

 今回紹介するロボットシステムは、独立行政法人産業技術総合研

究所様と共同研究により開発しています。大きな特長は人が使って

いた作業環境をそのまま使用し、実験作業を行うことです。各アーム

に人と同じ7軸関節を持つ双腕タイプのロボットを使い、力センサ、

レーザ測長センサなど各種センサを組込み、複数の作業工程を1台で

実現しています。

当社は産業用ロボットを中核としながら、より使いやすく、より身近な領域へ、

ロボットの適用分野を広げることを目指しています。

今回は、医薬分野で当社双腕ロボットを使った自動化への取組みを紹介します。

ロボットは アシスタント? 多能工? 職人!?事例紹介

3K職場? ロボット化に期待!

写真提供:独立行政法人 産業技術総合研究所 バイオメディシナル情報研究センター様

とても小さい蓋も、上手に開けられます。

Point !

*少量の試材を取扱う時に使用する樹脂製の小形試験管で、そのまま遠心分離に使える。

振動するゴム状パッドの上にマイクロチューブを押し当て、マイクロチューブ内の試料を撹拌します。マイクロチューブを潰さず・落とさずに把持します。

マイクロチューブ攪拌

Point !微妙なつかみ方を正確に再現。

人が操作するように蓋を開け、マイクロチューブをセットし、蓋を閉めて、スタートボタンを押します。

遠心分離機(周辺機器)の操作

Point !

人が扱う装置をそのまま操作可能。

作業台及びロボット周辺に各種分析機器を配置することで、様々な作業工程に対応できます。特定作業に特化した自動化装置とは違い、拡張性と汎用性を備えています。

人間の手作業風景

ロボットシステム

高速・高精度!フレキシブル!コンパクト!

細かい作業が得意。

マイクロチューブ*蓋開け

高速・高精度に試薬注入。

向け

YASKAWA NEWS No. 300  1514  YASKAWA NEWS No. 300

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 命令に忠実に動くサーボモータ、直線に

動くリニアモータ、携帯電話で振動により

着信を知らせる振動モータ、減速機構を

組合せたギヤードモータなど、機能や構造

など様々な分類によって、モータの名前は

付けられています。

 また、同一構造のモータでも、いくつか

の名前に分けることができます。例えば

下表のように、電気自動車用モータに付け

られる名前を挙げてみました。

 このように他との違いが分かるように

名前がつけられていった結果、モータの

名前は数多くなってしまいました。ややこしい

話ですが、これも、「モータが多種多様に

なった証」と言えます。

 モータの分類方法はたくさんありますが、

今回は、右図のようにモータへの通電方式の

違いを基に大きく分類し、紹介していきます。

 モータに直流(DC: Direct Current)通電

するものはDCモータ、それに対し交流通

電するものはACモータです。ブラシレス

DCモータはDCモータのブラシと整流子

を半導体スイッチ素子に置き換え、ブラシ

を無くしたモータのことをいいます。ユニ

バーサルモータはDCモータと同じブラシ

と整流子を持ちながら、家庭用AC100V

を通電して高速に回すことができるモータ

です。他には矩形波状の電流を通電して

回すステッピングモータや、スイッチトリラク

タンスモータがあります。超音波モータは

圧電セラミックスに高周波電圧をかけて

振動させて動かす特殊なモータです。

 私たちが小学校の理科の実験で使った

モータはDCモータです。模型や家電、携帯

電話の振動モータにも使われており最も

親しみのあるモータです。

 モータの構造は大雑把に言うとロータと

ステータに分かれます。ロータはシャフトと

つながって回る部分、ステータはモータの

外観を構成する動かない部分のことを言い

ます。DCモータのステータには永久磁石

と電流をロータへ供給するブラシがあり、

ロータには巻線と整流子があります。ブラシ

から整流子へ直流電流が供給されると、

整流子に接続された巻線に電流が流れ、

トルクが発生します。ここで、巻線と整流子

はトルクがいつも同じになるように電流が

流れる仕組みになっています。

 DCモータの特長は何といっても乾電池

でも動く手軽さです。モータの線をつなぎ

変えるだけで、簡単に回転方向を変える

ことができます。これが多く利用されて

いる理由です。

 ブラシレスDCモータを一口で言うと

「DCモータと同じような特性を持ちながら

ブラシが無いモータ」になります。その構造

はステータに巻線、ロータに永久磁石があ

ります。DCモータにあったブラシと整流子

は無く、代わりに半導体スイッチ素子が

モータの外部にあります。半導体スイッチ

素子はU相、V相、W相

の三相巻線のうち常に

2相分の巻線のみに直流

通電するように動作しま

す。このときホール素子

などで検知した永久磁石

の位置に合わせて通電

を切替え、常に同じトル

クを発生するようにして

います。

 一方、同期モータは

ロータの一端に取付けら

れた角度センサの情報

たくさんあるモータの名前

モータの分類

DCモータ

ブラシレスDCモータと同期モータ 

YASKAWA NEWS No. 300 1716 YASKAWA NEWS No. 300

 開催のたびに大きな話題と経済効果をもたらす、ご当地グルメ祭「B-1グランプリ」。 今年は北九州市で開催されることをご存知ですか? 10月20日・21日に、小倉北区の勝山公園(北九州市役所・小倉城近く)と、あさの汐風公園(小倉駅北口・西日本総合展示場近く)の2会場で開催されます。両会場を数十万人の来場者が行き交い、小倉の街は大変なことになりそうです! 開催100日前の7月12日には実行委員会関係者らによる「決起大会」が行われました。前回の姫路大会でゴールドブランプリを受賞した「ひるぜん焼きそば好いとん会」

をはじめ、全国各地の名だたるB級グルメ全63団体が参加し、熱い戦いになること間違いなし。 もちろん、北九州発祥の「焼きうどん」も参加します。(残念ながら開催地団体なので、投票対象外になります。) また、出展団体やチケット情報、アクセスなどについて大会ホームページにてご確認ください。 ぜひ北九州市に足を延ばし、その目と舌で、B級グルメをとことん楽しんでください。

写真提供 : 「B-1 グランプリ in 北九州」実行委員会

B-1 グランプリ in 北九州

誘導モータ

モータの種類と特徴

を使って正弦波駆動されます。三相巻線が

作る磁界の回転とロータの回転が同期する

ので同期モータと呼ばれます。同期モータ

の構造は基本的にブラシレスDCモータと

同じです。そのため、両者が混同して扱わ

れることがよくあります。

 ブラシレスDCモータや同期モータの

特長はDCモータの問題であるブラシの

磨耗や電気ノイズを解消できることです。

強力なレアアース磁石を使って小形化や

高出力化、高効率化を図ることもできます。

このため、情報機器、家電、車載用モータ、

サーボモータなど幅広く使われています。

小型モータの生産台数のうちDCモータ

が70%、ブラシレスDCモータと同期

モータが20%を占めるとまで言われてい

ます。

 誘導モータの回転原理はフランスの物理

学者アラゴーによって発見された「アラゴ

の円板」が基になっています。アルミ円板

をU字型磁石で挟み、そのU字型磁石を

回転方向に動かすとアルミ円板も同じ方向

に少し遅れて回転するという現象です。U字

型磁石の磁界がアルミ円板上で変化する

ことでアルミ円板に渦状の電流が流れ

(電磁誘導の法則)、その電流とU字型

磁石の磁界との作用で電磁力が発生しま

す。誘導モータはこのアラゴの円板を応用

して発明されました。

 誘導モータのステータも三相巻線で

構成されます。ロータにはかご状のアルミ

部分(かご型導体)があります。三相巻線を

正弦波駆動する

と、その周波数で

回転する磁界が発

生します。するとア

ラゴの円板の原理

のとおり、磁界の

変化を受けるかご

型導体には電流が

流れ、ロータは磁

界の回転よりも少し遅れて回ります。

次回は、暮らしの中のモータについて学びましょう。

誘導モータは永久磁石を使うブラシレス

DCモータや同期モータに比べ効率が劣っ

ています。しかし、三相AC200Vの商用電

源でも回せる、ホール素子や角度センサが

なくても回せる、壊れにくい、インバータ

駆動で高効率な運転も可能、大きなモータ

で大出力を出せるなどの特長を持っていま

す。そのため、産業分野や乗り物に数多く

使われています。

 多種多様になったモータの様は生物多様

性に似ており、構造や材料の配分の違いで

幅広い性質を持っています。モータはこの

先どんな進化を遂げるのでしょうか?

ACモータ、IPMモータ、EVモータ・・・モータの前にアルファベットが書かれている名前をよく目にします。どんなもので何が違うのでしょうか?約180年前に発明されたモータも、現在では多種多様になっています。今回は、モータの種類や特徴について解説していきます。

第2回モータ ゼミナール             

用途名 EVモータ

ACモータ

同期モータ

IPMモータ

他の

分類

通電方法の違い

同期、非同期の違い

ロータ構造の違い

EV:Electric Vehicle(電気自動車)AC:Alternative Current(交流)IPM:Interior Permanent Magnet(埋込磁石)

モータ

ACモータ

同期モータ IPMモータ

リラクタンスモータ

SPMモータ

単相誘導モータ

三相誘導モータ

ユニバーサルモータ (交流整流子モータ)

ステッピングモータ

スイッチトリラクタンスモータ

超音波モータ

DCモータ

ブラシレス DCモータ

誘導モータ

シャフト

ロータステータ

巻線永久磁石ブラシ

電流

整流子

半導体スイッチ素子

マイクロプロセッサ/制御回路

ホール素子 (3個 )位置情報

ホール素子

永久磁石

巻線

S N

N

S

軸受

銅板またはアルミ板

かご型導体

エンドリング(短絡環 )

DCモータの構造

通電方式によるモータの分類

ブラシレスDCモータの構造

アラゴの円板

誘導モータのロータ

◆ 大会ホームページ:  http://b1-kitakyushu.jp/

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 「日本マーケティング大賞」は、厳しい経済環境の中でも企業組織における新しいマーケティングやコミュニケーションの手法、もしくはビジネスモデルの開発を積極的に促すことで、消費者の生活の向上と経済・社会の活性化に資する活動を奨励し、マーケティングのプレステージを高めることを目的として2007年の日本マーケティング協会創立50周年を機に設立されました。

 4回目を迎える2012年は、応募総数197件のうち、最終選考会で大賞1件、奨励賞5件が選定され、当社のみんなの最先端ロボット「やすかわくん」が奨励賞を受賞しました。選考委員会では、「単なる商品の人気ランキングではなく、しっかりとしたマーケ

ティングに裏付けられた耐用年数の長いプロジェクト」を選ぶことを念頭において討議されたということです。 今回の受賞理由として、BtoB企業が「やすかわくん」を通して消費者に優れた技術力を分かりやすく伝えるBtoC活動を行うことにより、新たなサービスロボット事業を立ち上げるなど、本来のBtoB事業拡大に貢献したことが高く評価されました。 

 当社は新パワーデバイスとその活用技術によって、インバータ、サーボドライブやこれを組込む機械システムのサイズや形態、性能に画期的な変化を生み出す「メカトロパラダイムシフト」を提唱します。 世界で初めて「メカトロニクス」の用語と概念を業界に提唱し、定着させたドライブのスペシャリストとして、当社はこの「メカトロパラダイムシフト」により製品革新を一段と加速させていきます。 その一環として、今回、新パワーデバイスで注目されているSiC(Silicon Carbide)を適用した高パワー密度(当社従来比25倍)の次世代ドライブシステムを開発しました。 このドライブシステムは正弦波PWMコンバータとPWMインバータを一体にしたAC-AC変換器から構成されます。SiCパワーデバイスを採用することで、高温動作、高速スイッチング、かつ低導通抵抗による動作を可能にしました。これにより、冷却器の小形化、主回路受動部品の小形化、低損失化ができ、変換器の高パワー密度化、超小形化を実現しました。 今後、今回開発した技術をベースに、電気と機械の融合が一段と進化した、新しいメカトロニクスの創出に取組んでいきます。

* 本技術の詳細は、8月21日~23日まで千葉工業大学で開催された電気学会産業応用部門大会にて発表を行いました。

 

「やすかわくん」が日本マーケティング大賞奨励賞を受賞

メカトロパラダイムシフトを提唱します。高パワー密度の次世代ドライブシステムを開発

Topics

トピックス

18  YASKAWA NEWS No. 300

■ お問い合せ先 東京管理部 広報・IRグループTEL 03-5402-4564 FAX 03-5402-4580

主な技術内容・フルSiCデバイス搭載コンバータ・インバータ一体型

AC-AC変換器 (出力45kVA)・業界最高レベルのパワー密度と超小形化の実現全体パワー密度:15kW/Lインバータユニット部密度:128kW/L当社従来体積比:25分の1(水冷)、21分の1(空冷)

・SiCパワーデバイス利用の要素技術の開発

従来製品

次世代ドライブシステム

インバータユニット部 (パワー密度128kW/L)

やすかわくん

贈呈式

■ お問い合せ先 技術開発本部 開発研究所 開発企画グループ TEL 093-571-6644 FAX 093-571-6028

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 トラック・ロードでスピードを強化した2月~ 6月、多くの選手が自己新記録を達成しました。 フルマラソンには今シーズン5名の選手が出場。びわ湖で活躍した中本健太郎選手の他にも、黒木文太選手が東京国際マラソンで30kmまで日本人トップ争いを演じ、大幅な自己新記録で11位となりました。少しずつですが、マラソンで成果が出せるチームに成長しています。 ロードにおいても香川丸亀国際ハーフマラソンで、出場4選手全員が自己新記録を達成。中でも平野護選手は15km付近まで日本人トップを争うレースを見せてくれました。 トラックレースにおいて、特に種子野輝夫選手の今シーズンにかける意気込みは強く、5000mでは金栗記念選抜中長距離熊本

大会で自己新記録、さらにゴールデンゲームズ inのべおか(以下GGN)でも、終始積極的なレースを見せ、13分44秒の自己新記録を達成しました。また、九州実業団陸上競技選手権では自身初のトラック10000mで28分台を記録しました。この勢いを保つかのように、7月には欧州で2レースに挑戦し大きな成長が期待できます。 また、北島寿典選手も

自己新記録達成こそはなりませんでしたが、兵庫リレーカーニバル、GGN、日本陸上競技選手権大会で10000mに挑戦し、トラックシーズンを安定した結果で終えることができました。 他にはデスタ・アレム選手も鞘ケ谷記録会5000mで余裕の走りを見せて1位。秋からの駅伝シーズンに期待が持てます。 今後も変わらぬ応援をよろしくお願いします。

◆ 2012年2月~2012年7月の主な戦績日 程 大  会  名 実 績

香川丸亀国際ハーフマラソン東京マラソンびわ湖毎日マラソン

金栗記念選抜陸上中長距離熊本大会兵庫リレーカーニバルゴールデンゲームズinのべおか九州実業団陸上競技選手権第2回鞘ヶ谷記録会日本陸上競技選手権大会

平野、黒木、立石、種子野選手が出場し、全員自己新。黒木選手2回目のマラソンで大幅自己新。中本選手、安川新記録の5位で五輪日本代表。小畑選手19位、立石選手61位。種子野選手5000mで自己新。北島選手46位。北島選手10000mで12位。5000mB組で種子野選手、大幅自己新で2位。10000mで北島選手12位。10000m3組で黒木選手4位、種子野選手自己新で6位、中本選手自己新で9位。5000m2組で小畑選手1位。5000m11組で、デスタ・アレム選手1位。5000mで種子野選手16位。10000mで北島選手8位。

2月

2月3月

4月

4月5月

5月

6月6月

5日

26日4日

7日

21日12日

18日19日

2日8~10日

今期は春先から調子が良くGGNでは大幅に自己記録を更新し1週間後の九州実業団では、初の10000mでも28分台と順調に走れました。しかしその後の、日本選手権では調子が上がらず不甲斐ない走りでした。GGNにコンディションのピークがきてしまい、一番大切な日本選手権で満足な走りが出来なかった点をいかに改善するかが今後の課題です。秋以降の駅伝シーズンに生かしていきたいと思います。

種子野 輝夫

選手の声:

http://www.yaskawa.co.jp/activities/track-field/index.html NEWS

YASKAWA NEWS No. 300  19

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自己新記録を更新し続ける種子野選手(GGN)

 2012年5月8日、当社は福岡県からグリーンアジア国際戦略総合特区の指定法人に指定されました。 グリーンアジア国際戦略総合特区は、内閣府の定める「総合特区制度」に基づき、2011年12月22日に福岡県、北九州市、福岡市が国から指定を受けました。 「アジアと環境」を軸に、地域に蓄積された産業・技術・人材・ネットワーク等の強みを生かし、「都市環境インフラのパッケージ化によるアジア展開」、「環境配慮型製品の開発・生産拠点の実現」、「資源リサイクルシステムの確立」、「アジアとのシームレスなビジネス環境の実現」の4つの柱に沿って事業が展開されています。

 当社は現在、グリーンエネルギー分野に注力し、環境エネルギー事業領域の拡大を加速しています。当社の活動が「グリーンアジア国際戦略総合特区」の事業趣旨に合致することから、指定法人の指定を受けることとなりました。なお、全国7つの国際戦略総合特区のうち、指定法人として指定を受けるのは当社が第1号となります。 今回の指定により、当社は今後一定の条件を満たす設備投資などを行った場合の課税において、特例措置を受けることが可能となります。

 

「グリーンアジア国際戦略総合特区」指定法人

環境エネルギー事業領域の拡大に向けて

Page 12: YASKAWA NEWS NoDCマルチリンクドライブ なぜ、回生エネルギーが省エネ?ワイドレンジ制御による風量増加 IPM モータは定出力範囲が定格回転数の100

次のドライブは、電気自動車で。

安川モータドライブシステム

QMET-II モータQMET-II インバータ

産業用ドライブのスペシャリスト安川電機は、

次は電気自動車へと動き出します。

独自の電子式巻線切替技術を搭載したモータドライブシステムQMETは、

1つのモータで低速用と高速用モータの特性を持ち合わせ、

電気自動車に求められる広い定出力範囲を確保し、実使用領域での電費を大幅に向上。

さらに標準化とセミカスタム化を追求したQMET-IIは、

電気自動車の普及を加速させていきます。

クメット

http://www.yaskawa.co.jp インバータ事業部 電気駆動システム事業統括部 TEL 0930-23-5184

発行 平成24年9月18日/発行所 株式会社 安川電機 東京都港区海岸1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワー8階 〒105-6891 TEL(03)5402-4665/編集責任者 山縣 則康/制作 安川オビアス株式会社

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