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原則持ち出し禁止だったノートPCと PCの代替にはなれないiPad
累計約29億冊の販売冊数を誇る「キャンパスノート」をはじめとする文具、事務用品を製造・販売するステーショナリー関連事業、オフィス家具、公共家具の製造・販売、オフィス空間構築などを行うファニチャー関連事業、オフィス用品の通販とインテリア・生活雑貨の販売を行う通販・小売関連事業から成るコクヨグループ。コクヨ株式会社 経営管理本部 情報システム部では、グループ全体で使われるPCやiPadなどのクライアントデバイスの管理を一手に引き受けています。
同部、インフラプランニングユニット 課長 矢田哲也氏は従来のクライアントPC、特に営業担当者のPC社外使用について課題があったと振り返ります。「コクヨグループでは、情報漏えい対策、データ保全の観点から、社外におけるPCの使用を厳しく制限してきました。具体的には、社外で業務を行う際はiPadを使用することとし、PCの持ち出しは申請承認プロセスを必須としていました。しかし、iPadで編集業務を行う場合は、非効率で生産性が上がらないという問題があり
ました。かつ、やむを得ず持ち出し承認を得たPCについても、紛失・盗難による情報漏えいリスクと隣り合わせでした。
iPadではPCの代替にはなりきらず、PCとiPadを併用する社員も増加し、業務効率化とコストという点から望ましいことではなく、情報システム部門としても何らかの対策を講じる必要性を感じていました」。
PCリプレースを機に、PCの持ち出し環境を検討
既存のWindows 7 PCをWindows 10 PCにリプレースする計画を進めていく中で、情報システム部ではクライアントデバイスのあるべき姿の見直しを行いました。「当初は、シンクライアント専用PCとリモートワイプ可能なPCのソリューションを検討しました。しかし、シンクライアント専用PCは導入・運用にかかるコストが高く、利用するにはリモートアクセスの上、常にオンライン状態である必要があるため、営業担当者が使用するには向かないという点で導入を見送りました。リモートワイプは、コスト面ではシンクライアント専用PCと比較して安価に導入できますが、PC自体に通信環境が必要で機種が限定されました。また、重要情報の紛失・消失の点でも問題がありました。PC紛失時にリモートワイプによりディスクが消去されるため、重要情報の消失リスクがあると判断。こちらも導入を見送りました」。(矢田氏)
「クライアントPCにデータが残らない」という安心感
リプレースするクライアントPCの仕様など検討していた同インフラプランニングユニットの金城和成氏は、「さまざまなソリューションを探している
タイミングで、横河レンタ・リースからFlex Work Place Passage(以下Passage)の紹介がありました。実はPassageと近い別のソリューションも検討していたのですが、Passage同様にクライアントPCには全くデータを残さない仕組みであったものの、ユーザー視点で分かりづらく導入基準を満たせないと判断しました。一方、Passageは操作性がシンプルで、サポート体制についても仕組みがしっかりとしていると感じ、導入を決定しました」。
動作検証、OSアップデートでサポートの良さを実感
同社では多数の業務システムが稼働しており、その一つ一つに動作検証が必要でした。「検証で不具合が起こるとサポートの方に連絡し、対応してもらったのですが、毎回すぐに対応してもらい、サポートの良さ、改修対応のス
ピード感を実感することができました。検証には数カ月かかりましたが、ごく一部の修正対応が難しいものに関しては、次のバージョンで組み込むという形で反映していただきました。また、Windows 10はシステムの仕様が変わる大型アップデートがあります。つい最近も大きなアップデートに対応したPassageの新バージョンの提供があり、弊社環境で検証中に不具合が出たのですが、迅速に対応していただき、導入には影響を与えることなく展開することができそうです。これは今後の安心にもつながります」。(金城氏)
ユーザーからは想定以上に好評
2017年6月から始まった同社のWindows 10へのPCリプレース。今後約3年間にわたり、国内グループ会社の全PCを置き換えていきます。矢田氏は「PCの機種選択やPassageの有無は、当部で事前選定した選択案を各部門や事業会社にて確認し、選択してもらっています。当初の想定では、安全にPCを社外持ち出しできる仕組みとして社外でPC業務をすることが多い営業担当者を中心に、Passage導入PCを選定していまし
たが、若干利用環境が変わってしまうことを懸念していました。しかし、実際に導入してみると、ユーザーからは想定以上に好評でした。あわせて、情報セキュリティーに対する意識の高まりが社員にも芽生えている事を実感しました」。金城氏は「Passageを導入したPCは社外持ち出しをしても良いというルールに変更したので、それがひと目で識別できるように、横河レンタ・リースに協力してもらい『データレスPC』のオリジナルステッカーを作りました。このような柔軟な対応も感謝しています」。
働き方改革の原動力にも
矢田氏は導入効果について、「まだ導入途中ということもありますが、iPadとノートPCの重複使用の削減、そして持ち出し申請の手続きと承認の工数などは確実に削減できているようです。懸案だった営業担当者の業務効率も向上していると推測しています。また、今後は在宅勤務など、新しい働き方の可能性を広げる仕組みとして、社内でのニーズはますます高まっていくのではないかと思います。今後も高いサポートレベルの維持と、操作感・使用感の向上に期待しています。」と、セキュリティー強化や業務効率化だけではなく、働き方改革の原動力にもつながっていくと語りました。
コクヨ株式会社
矢田 哲也 氏
インフラプランニングユニット課長
「キャンパスノート」をはじめとする文房具、そしてオフィス家具の製造・販売を手がけるコクヨ株式会社。従来、同社ではパソコンの社外持ち出しを原則禁止しており、社外でも利用できる端末としてiPadなどを用意していました。しかし、営業担当者が行うプレゼン資料や見積書などの編集業務では非効率なケースが内在していました。クライアントPCのWindows 10へのリプレースを契機に、主に社外で編集業務の多いユーザーのクライアントPCにFlex Work Place Passageを導入し、社外PC利用における利便性とセキュリティー強化を両立し、業務効率化やiPadとノートPCの2台持ちなど重複機器の削減に成功しています。
評価ポイントシンクライアントと比較して、接続環境に柔軟性があり、導入コストも安価
PCリモートワイプと比較して、PCにデータを残さない確実な保全性
横河レンタ・リースの充実したサポート体制
導入事例データレスPCTMソリューション
クライアントPCのWindows 10へのリプレースをきっかけに、データレスPCで社外でのクライアント環境を改善。セキュリティー強化と業務効率化の両立に成功。
原則持ち出し禁止だったノートPCと PCの代替にはなれないiPad
累計約29億冊の販売冊数を誇る「キャンパスノート」をはじめとする文具、事務用品を製造・販売するステーショナリー関連事業、オフィス家具、公共家具の製造・販売、オフィス空間構築などを行うファニチャー関連事業、オフィス用品の通販とインテリア・生活雑貨の販売を行う通販・小売関連事業から成るコクヨグループ。コクヨ株式会社 経営管理本部 情報システム部では、グループ全体で使われるPCやiPadなどのクライアントデバイスの管理を一手に引き受けています。
同部、インフラプランニングユニット 課長 矢田哲也氏は従来のクライアントPC、特に営業担当者のPC社外使用について課題があったと振り返ります。「コクヨグループでは、情報漏えい対策、データ保全の観点から、社外におけるPCの使用を厳しく制限してきました。具体的には、社外で業務を行う際はiPadを使用することとし、PCの持ち出しは申請承認プロセスを必須としていました。しかし、iPadで編集業務を行う場合は、非効率で生産性が上がらないという問題があり
ました。かつ、やむを得ず持ち出し承認を得たPCについても、紛失・盗難による情報漏えいリスクと隣り合わせでした。
iPadではPCの代替にはなりきらず、PCとiPadを併用する社員も増加し、業務効率化とコストという点から望ましいことではなく、情報システム部門としても何らかの対策を講じる必要性を感じていました」。
PCリプレースを機に、PCの持ち出し環境を検討
既存のWindows 7 PCをWindows 10 PCにリプレースする計画を進めていく中で、情報システム部ではクライアントデバイスのあるべき姿の見直しを行いました。「当初は、シンクライアント専用PCとリモートワイプ可能なPCのソリューションを検討しました。しかし、シンクライアント専用PCは導入・運用にかかるコストが高く、利用するにはリモートアクセスの上、常にオンライン状態である必要があるため、営業担当者が使用するには向かないという点で導入を見送りました。リモートワイプは、コスト面ではシンクライアント専用PCと比較して安価に導入できますが、PC自体に通信環境が必要で機種が限定されました。また、重要情報の紛失・消失の点でも問題がありました。PC紛失時にリモートワイプによりディスクが消去されるため、重要情報の消失リスクがあると判断。こちらも導入を見送りました」。(矢田氏)
「クライアントPCにデータが残らない」という安心感
リプレースするクライアントPCの仕様など検討していた同インフラプランニングユニットの金城和成氏は、「さまざまなソリューションを探している
タイミングで、横河レンタ・リースからFlex Work Place Passage(以下Passage)の紹介がありました。実はPassageと近い別のソリューションも検討していたのですが、Passage同様にクライアントPCには全くデータを残さない仕組みであったものの、ユーザー視点で分かりづらく導入基準を満たせないと判断しました。一方、Passageは操作性がシンプルで、サポート体制についても仕組みがしっかりとしていると感じ、導入を決定しました」。
動作検証、OSアップデートでサポートの良さを実感
同社では多数の業務システムが稼働しており、その一つ一つに動作検証が必要でした。「検証で不具合が起こるとサポートの方に連絡し、対応してもらったのですが、毎回すぐに対応してもらい、サポートの良さ、改修対応のス
ピード感を実感することができました。検証には数カ月かかりましたが、ごく一部の修正対応が難しいものに関しては、次のバージョンで組み込むという形で反映していただきました。また、Windows 10はシステムの仕様が変わる大型アップデートがあります。つい最近も大きなアップデートに対応したPassageの新バージョンの提供があり、弊社環境で検証中に不具合が出たのですが、迅速に対応していただき、導入には影響を与えることなく展開することができそうです。これは今後の安心にもつながります」。(金城氏)
ユーザーからは想定以上に好評
2017年6月から始まった同社のWindows 10へのPCリプレース。今後約3年間にわたり、国内グループ会社の全PCを置き換えていきます。矢田氏は「PCの機種選択やPassageの有無は、当部で事前選定した選択案を各部門や事業会社にて確認し、選択してもらっています。当初の想定では、安全にPCを社外持ち出しできる仕組みとして社外でPC業務をすることが多い営業担当者を中心に、Passage導入PCを選定していまし
たが、若干利用環境が変わってしまうことを懸念していました。しかし、実際に導入してみると、ユーザーからは想定以上に好評でした。あわせて、情報セキュリティーに対する意識の高まりが社員にも芽生えている事を実感しました」。金城氏は「Passageを導入したPCは社外持ち出しをしても良いというルールに変更したので、それがひと目で識別できるように、横河レンタ・リースに協力してもらい『データレスPC』のオリジナルステッカーを作りました。このような柔軟な対応も感謝しています」。
働き方改革の原動力にも
矢田氏は導入効果について、「まだ導入途中ということもありますが、iPadとノートPCの重複使用の削減、そして持ち出し申請の手続きと承認の工数などは確実に削減できているようです。懸案だった営業担当者の業務効率も向上していると推測しています。また、今後は在宅勤務など、新しい働き方の可能性を広げる仕組みとして、社内でのニーズはますます高まっていくのではないかと思います。今後も高いサポートレベルの維持と、操作感・使用感の向上に期待しています。」と、セキュリティー強化や業務効率化だけではなく、働き方改革の原動力にもつながっていくと語りました。
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コクヨ株式会社 Flex Work Place システム構成図
ファイルサーバー
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インターネット VPN接続
社外持出PC(Win 10)
Active Directoryサーバー
Passage ライセンスサーバー
Flex Work Place導入事例
コクヨ株式会社本社所在地:大阪市東成区大今里南6丁目1番1号資 本 金:158億円従業員数:連結 6,596名、 単体 1,999名(2016年12月末現在)U R L:http://www.kokuyo.co.jp
金城 和成 氏
インフラプランニングユニット