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Page 1: ぐる子さんの便り Noぐる子さんの便り No.22【自己血糖測定(SMBG)について】 SMBGって何の略?1.なぜ測る? どんな時に血糖値が高くなり、どんな時に血糖値が低くなるか、まずこれを知る事が大切です。

ぐる子さんの便り 【自己血糖測定 (SMBG) について】No.22

SMBGって何の略?

1.なぜ測る?

●どんな時に血糖値が高くなり、どんな時に血糖値が低くなるか、まずこれを知る事が大切です。 そしてその血糖値が良かった場合は何故良かったか、悪かった場合は次に何をすれば良いか 医師と相談し、対策を考える事が大切です。

●インスリン治療を受けている方の場合、まずその治療効果を確認する事が必要です。それに よって医師との相談の上、インスリン注射の調節をすることになります。また、インスリン は血糖値を下げるので、低血糖にならないように対処するためにも必要です。

●インスリン治療をしていない方の場合では、自身の生活のリズムと血糖値の変化との関係 を知ることができます。また、食事療法、運動療法、薬物療法の効果を確認する事が出来ます。 これらを通して、自身の生活習慣の見直しや改善に継げる事が出来ます。

2.どうやって測る?

●具体的な測定方法や機器・器材の取り扱いについては、各々の取扱 説明書をお読み下さい。 当院の採用機器の場合は、受診時に説明ができます。

●測定に際し、共通していることがあります。多くの場合は指先から 採血をしますが、まず機器や器材がすぐ使えるように準備をしてお くこと、キチンと採血する場所を消毒すること、血液が出てきたら 機器に吸い取らせること、所定の時間が経てば血糖値が表示される ことなどです。

●また、採血(穿刺)に使用した針と血液がついた試験紙(センサー)は再使用せずに捨て る事も注意事項として共通です。

かつては血糖値といえども、病院やクリニックを受診した時にしか測定できませんでしたが、今では患者さん自身が小さな機械で自分で血糖値を測定できる時代になりました。

とは言っても機械が小さいということは、それだけ精密になっているということでもあります。落としたりぶつけたりすれば、すぐに壊れてしまいますので、取り扱いは丁寧にお願いします。

また、今では血糖以外にもたくさんの検査ができるようになり、糖尿病の状態が把握しやすくなっています。定期的に受診をしていただいて、血糖値の状態や糖尿病のコントロールの様子を確認していただければ、病気の進行を抑える事が可能です。

SMBG:self-measurement of blood glucose(自分で血糖値を測定する)という意味です。

gluco

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発行: 医誠会病院 糖尿病・代謝センター 2016 年 4月

3.測ったらどうする?

●その結果を記録しましょう。

●どんなタイミングで測定したか、血糖値がどれくらいだったかを記録 しましょう。自己血糖測定をしている患者さんには自己管理ノート をお渡ししています。ご自分で測定した血糖値をご自分で記入して 頂くことで、自分の血糖値がどれくらいか、自分の身体がどんな状 態かに注意を向けると同時に、血糖値が良ければそれを維持し、良くなければ改善するた めの意識付けにして頂くと、非常に役立ちます。

4.いつ測る?●測定のタイミングは人それぞれです。具体的な時間やタイミング  は主治医と相談して決める事になります。

●食事の前後や寝る前に測定するという事が多いようですが、それ  以外でも体調が悪い時やインスリン注射の前後、運動時などが血  糖値測定のタイミングになり得ます。

●その他にも、低血糖かなって思った時や、お薬が変わった時等に  も測定する事があります。

●飲食によって血糖値が上がりますので、食事の前と後では血糖値が大きく異なる事になり ます。測定のタイミングを考える上では、食事を含めてご自分の普段の生活リズムを思い 出すことも重要です。そのために一律に○時というような決め方はしません。

5.血糖値はさまざまな要素で変化します。何がその要素か、  詳しい事は主治医や栄養指導をしてくれる管理栄養士さんにお尋ね下さい。

① 口にするもの(食べもの、飲みもの)② 運動量(スポーツだけでなく、身体を使う程度)③ 糖尿病薬(インスリン、内服薬)の量、使用時間④ 血糖測定のタイミング⑤ ストレス(発熱など病気のとき、精神的ストレス)⑥ 血糖に影響ある治療(ステロイド薬、点滴など)のあるなし


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