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1. はじめに

2015幎10月、環倪平掋パヌトナヌシップTrans-Pacifi c Partnership, TPP亀枉の倧枠合意が実珟した1。TPP亀枉の知的財産分野には、著䜜暩保護期間の20幎延長、および著䜜暩䟵害行為の非芪告眪化が含たれる。この合意を受け、日本においおも著䜜暩法の改正が怜蚎されるこずになる2。駒柀倧孊グロヌバル・メディア・スタディヌズ孊郚が蚭立された2006幎圓時、日本の著䜜暩

保護期間を延長する著䜜暩法改正の是非をめぐり、暩利者偎、そしおむンタヌネット瀟䌚を䞭心ずしたナヌザヌ偎ずの間で倧きな議論が起きた3。しかし、䞡者の意芋の隔たりが瞮たるこずはなく、結局、法改正は芋送られた。それから玄10幎、TPPずいう倖圧を受け、保護期間延長が実珟しようずしおいる。䞀方、著䜜暩をめぐる暩利者ずナヌザヌの意芋の察立は、この10幎で収たる気配はない。TPPによる保護期間延長に぀いおも、米囜Creative

著䜜暩法のあり方を経枈孊で考える

A short survey of economic studies on the optimal design of copyright law

絹 川 真 哉※

芁旚

本皿は著䜜暩制床の蚭蚈問題に関する経枈孊研究の成果を簡単に抂芳する。むンタヌネットの

普及ず深化によっお著䜜暩問題に぀いおの瀟䌚的関心は倧きく高たった。しかし、著䜜暩制床を

どのように蚭蚈すべきかに぀いおの経枈孊研究は、特蚱制床の研究ほどには進んでいない。同じ

知的財産ではあるが、著䜜物ず特蚱技術の垂堎の特城は倧きく異なっおおり、制床蚭蚈問題も独

自の分析が必芁である。

Keyword著䜜暩制床、保護期間、フェアナヌス

※ 駒柀倧孊グロヌバル・メディア・スタディヌズ孊郚准教授1 銖盞官邞「環倪平掋パヌトナヌシップ協定亀枉の倧筋合意」http://www.kantei.go.jp/jp/headline/

tpp2015.html、最終アクセス2015.12.82 2015幎11月珟圚、非芪告眪化に関しお二次著䜜は察象倖にし、海賊版にのみ適甚するこずが文化審議䌚で怜蚎されおいる日本経枈新聞朝刊2015幎11月16日“「著䜜暩䟵害の非芪告眪化」二次創䜜は察象倖に 文化審、TPP受け”。

3 圓時の議論の様子ずしおは、䟋えば、INTERNET Watch 2007.03.13「著䜜暩保護期間の延長をめぐり賛成・反察双方が参加の公開トヌク」http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2007/03/13/15061.html、最終アクセス2015.12.8などを参照。

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Journal of Global Media Studies Vol. 17·18

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Commons等の団䜓が反察声明を出しおいる4。暩利者ずナヌザヌの察立が深たる䞭、囜の著䜜暩政策に係る立法および叞法は、どちらかに肩入れするこずなく、䞀囜党䜓の利益を最倧にすべく、著䜜暩制床を蚭蚈すべきである。その際に有効なのが、経枈孊研究の知芋を掻かすこずである。以䞋、本皿では、経枈孊者による著䜜暩制床研究の成果を、むンタヌネット以前第2節ずむンタヌネット以埌第3節に分けお玹介する。最埌に、著䜜暩制床蚭蚈の経枈孊研究における課題を述べ、筆者の最近の研究を簡単に玹介する。

2. むンタヌネット以前

知的財産暩の経枈理論研究は、技術革新ぞの関心から、特蚱を䞭心に倚くの研究の蓄積がある5。しかし、特蚱ず技術革新ぞの関心ず比べ、著䜜暩ぞの関心はあたり匷くはなかったず蚀える。その理由ずしお、著䜜暩ず関わりの深い産業が、経枈孊研究の察象になるこずの少ない゚ンタヌテむメント産業であったこず、そしお、むンタヌネットの商業利甚が普及する前は、耇補品の流通手段が曞籍、ビデオカセット、レコヌド・CDなど物理的な媒䜓に限られ、倧芏暡な著䜜暩䟵害行為も限定的だったこずなどが挙げられよう。この時期の著䜜暩の経枈理論研究の䞻な関心は、暩利者の蚱諟のないコピヌの存圚が、著䜜物䟛絊者の行動や瀟䌚的厚生消費者䜙剰ず著䜜者利最の和にどのような圱響を䞎えるのかである6。保護氎準をどのように決めるべきかず

4 Creative Commons Blog News, “An Open Letter to TPP Negotiators: Copyright Term Extension Make No Sense, ” Ryan Merkley, July 9th, 2014 http://creativecommons.org/weblog/entry/43256、最終アクセス2015.12.8

5 䟋えばRockett 2010によるサヌベむを参照。6 それらの研究論文は、Landes and Posner 1989で

いう著䜜暩制床の蚭蚈問題に螏み蟌んだ研究は倚くない。埌者の著䜜暩制床蚭蚈に関する研究の䞀぀が、Novos and Waldman 1984である。圌らは、著䜜暩保護の皋床を、消費者による未蚱諟コピヌの費甚に圱響を䞎える倉数ず捉え、瀟䌚的厚生ぞの圱響を分析した。消費者は、著䜜物の正芏耇補品を賌入するか、それを借りおきお自分でコピヌするかを遞択する。䟋えば、著䜜物が小説や音楜の堎合、本やレコヌドを曞店やレコヌド店で賌入するか、それらをどこかから借りおきお自分でコピヌするかを遞ぶ、ずいう状況である。著䜜暩保護の皋床が匷ければ、すなわち、「暩利の幅breadth」が倧きければ、消費者が自分でコピヌする費甚は倧きくなる7。珟実の著䜜暩制床に圓おはめるならば、䟋えば、我が囜の1984幎著䜜暩法改正により創蚭された貞䞎暩26条の3によっお、著䜜暩の暩利の幅は倧きくなり、消費者のコピヌ費甚は増加したず蚀える。さらに、モデルでは、消費者のコピヌ費甚は消費者ごずに異なるず仮定される。䟋えば、レンタル店が近くにある郜垂郚の消費者ず近くにはない地方の消費者など、私的コピヌのために正芏耇補品を借りる際、それが容易にできる消費者は、そうでない消費者よりも䜎いコピヌ費甚をも぀。

Novos and Waldman1984はたず、暩利保護をより匷くするこずで、瀟䌚的厚生が向䞊する可胜性を瀺した。暩利保護の匷化でコピヌ費甚が䞊昇すれば、より倚くの消費者が正芏耇補品賌入を遞択する。結果ずしお著䜜者の利益が増加し、著䜜者がより質の高い䜜品を制䜜するむンセンティブずなるためである。ただし、この結果が成立するのは、異なるコピヌ費甚の消

玹介されおいる。7 「暩利の幅breadth」ずは、ある1぀の著䜜物に関しお、その著䜜暩を行䜿するこずで埗られる収益の倧きさを意味する。著䜜暩法䞊の著䜜物の皮類の倚さではない点に泚意されたい。

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著䜜暩法のあり方を経枈孊で考える絹川真哉

費者が䞀様に存圚する、たたは、コピヌ費甚の高い消費者ほどより倚く存圚する、ずいう条件䞋である。したがっお、コピヌ費甚の䜎い消費者ほどより倚く存圚する堎合、この結果は必ずしも成立しない。倚くの消費者が、高い著䜜暩保護氎準のもずでもコピヌを遞択しうるためである。このため、デゞタル化ずネットワヌク化によっお倚くの消費者のコピヌ費甚が䜎䞋すれば、より高い保護氎準は瀟䌚的厚生の向䞊に結び付かない可胜性がある。䞀方、暩利保護匷化は消費者党䜓のコピヌ費甚増加には぀ながらない。コピヌから正芏耇補品賌入に回る消費者が暩利保護匷化ずずもに増えれば、その分消費者党䜓のコピヌ費甚が䜎䞋するためである。よっお、「正芏耇補品を買わずにコピヌする消費者が負担する費甚」ずしお定矩された瀟䌚的厚生の損倱は、暩利保護匷化ずずもに増加するこずはない。なお、Novos and Waldman 1984の拡匵ずしお、Yoon 2002がある。「むンタヌネット以埌」に登堎した論文であるが、以䞋で説明するように、アナログコピヌを䞻に扱ったモデルの分析を行った論文である。Novos and

Waldman 1984のモデルにおいおは、消費者にずっおの著䜜物の䟡倀は䞀定で、コピヌ費甚がそれぞれ異なる。そしお、消費者の遞択肢は正芏耇補品賌入たたはコピヌである。䞀方、Yoon 2002のモデルでは、消費者にずっお著䜜物の䟡倀はそれぞれ異なり、コピヌ費甚が䞀定である。そしお、消費者の遞択肢は正芏耇補品賌入、コピヌ、著䜜物を消費しないの぀である。さらに、Yoon 2002では、コピヌの䟡倀は正芏耇補品の䟡倀よりも䜎いずいう仮定が眮かれ、その結果、パラメヌタヌの倀によっおは、非垞に䜎いレベルの著䜜暩保護が瀟䌚的厚生䞊最適になりうる。

Yoon 2002は、コピヌの䟡倀が正芏耇補品の䟡倀を䞋回る䟋ずしお、コピヌによる質の劣

化、そしお、マニュアルやテクニカルサポヌト等の欠劂を挙げおいる。しかし、埌者のマニュアルやテクニカルサポヌトは著䜜物に付随する補完財であっお、著䜜物自䜓ずは異なる財である。デゞタル著䜜物に぀いおは、正芏耇補品からのコピヌ時にアナログコピヌのような質劣化はないので、「コピヌの䟡倀が正芏耇補品の䟡倀を䞋回る」のは䞻にアナログコピヌであるず解釈するのが自然であろう8。「むンタヌネット以前」における著䜜暩制床蚭蚈の論文ずしおは、もう䞀぀、Landes and

Posner 1989がある。圌らのモデルにおいお、暩利保護の匷さ、すなわち暩利の幅は、非正芏コピヌの䟛絊量のみならず、原著䜜の制䜜費甚にも圱響する9。ある著䜜物が制䜜される際、倚くの他の著䜜物が参照・匕甚されるからである。したがっお、暩利保護匷化の著䜜者利最ぞの圱響は、正芏耇補品䟛絊増によるプラスの効果ず、䜜品制䜜費甚増加によるマむナスの効果の䞡方が存圚する。さらに、各䜜品はそれぞれ独自にその耇補品垂堎を圢成する。䌌た䜜品同士でも、それらは代替品にはならず、それぞれに需芁があるからである10。このずき、䜜品を䟛絊する䌁業の参入は、䜜品の正芏耇補品䟛絊による利

8 Gayer and Shy 2006のモデルでは、著䜜物に付随するマニュアルやサヌビスをその著䜜物の「サポヌト財」ずしお著䜜物そのものずは分けおいる。そしお、著䜜物ずずもに「サポヌト財」を必芁ずする消費者ず䞍芁ずする消費者が混圚、さらに著䜜物の消費にはネットワヌク倖郚性が存圚するずいう仮定のもず、アナログコピヌずデゞタルコピヌの圱響に぀いお分析を行い、違法コピヌによっお著䜜者の利最が増加しうるこずを瀺しおいる。

9 Landes and Posner 1989では、暩利保護の匷さは「保護期間の長さ」を含むず説明されおいる。しかし、

1期間のみの静孊モデルずしお蚘述された圌らのモデルは、保護期間の倉曎を明瀺的に分析できるようにはなっおおらず、実質的には「暩利の幅」のみを扱うモデルである。

10 䟋えば、ポピュラヌ音楜においお、ある歌手の有名な曲が、他の歌手によっお「カノァヌ」されるこずがあるが、倚くの堎合、消費者にはそれぞれ別の䜜品ずしお受け止められおいる。

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最ず䜜品制䜜費甚ずが等しくなるたで続く。そしお、党おの䜜品の垂堎からなる瀟䌚的厚生党䜓は、䜜品数の増加関数である。消費者が倚様性を奜むためである。

Landes and Posner 1989は以䞊の状況をモデル化、瀟䌚的厚生党䜓ず暩利保護の匷さの関係に぀いお分析し、いく぀かの政策的含意を埗おいる。䟋えば、より倧きな総䜙剰個々の耇補品垂堎における消費者䜙剰ず生産者䜙剰の和を生む䜜品に察しおはより匷い暩利保護が望たしい、経枈成長や技術進歩によっお䜜品需芁が倧きくなったりコピヌ費甚が䜎䞋する堎合、個々の䜜品の総䜙剰が䞊昇する、などである11。これらの結果から、むンタヌネットずデゞタル技術によっおコンテンツ需芁が増加し、たた、コピヌ費甚が䜎䞋する堎合、著䜜暩保護は匷めた方が良い、ずいう含意が埗られる。

3 むンタヌネット以埌

むンタヌネットの登堎により、著䜜暩に察する経枈孊者の関心は高たったず蚀えよう。ずりわけ、米囜ナップスタヌの登堎により消費者による耇補行為が急速に広がったこずから、デゞタルコピヌがコンテンツ䟛絊者に䞎える圱響に関する研究が実蚌研究を䞭心に盞次いだ12。䞀方、著䜜暩制床自䜓に関する経枈理論研究ずしおは、たず、最適保護期間を明瀺的に分析する論文が登堎した。たた、「リミックス」や「マッシュアップ」など既存著䜜物を利甚した䜜品の制䜜ず発衚がナヌチュヌブなどの登堎で拡倧したこずから、暩利の幅に関しおも、「フェアナヌス」を䞭心に泚目されおいる。

11 ただし、これらの結果は定理ずしお導かれたものではなく、瀟䌚的厚生最倧化䞀階条件匏の解釈ずしお蚘述されたもので、厳密な怜蚌を欠くものもある。

12 実蚌研究に぀いおは、䟋えば、山口2015が倚くの論文を玹介しおいる。理論研究ずしおは、Gayer and Shy (2003, 2006)などがある。

3.1 保護期間

著䜜暩保護期間ぞの関心の高たりの盎接の契機は、1998米囜著䜜暩保護期間延長法Copyright Term Extension Act of 1998, CTEAを巡っお起きた裁刀Eldred v. Ashcroftであろう。むンタヌネット䞊で著䜜暩切れ小説䜜品を無償公開しおいたEric Eldred氏らが、CTEAを違憲ずしお蚎えた裁刀である13。むンタヌネットによっお著䜜物の公開が誰でも自由に行えるようになったこずで、著䜜暩保護期間に察する瀟䌚的関心が倧きくなったず蚀えよう。著䜜暩保護期間延長問題に察する経枈分析ずしおは、たず、Eldred v. Ashcroftに察しおGeorge Akerlofら17名の著名経枈孊者が提出した意芋曞がある14。圌らは、著䜜物䟛絊で将来埗られる収益を珟圚䟡倀に割り匕くず、保護期間延長で埗られる収益の増分が限りなくれロに近いこずを䟋で瀺し、新䜜䟛絊のむンセンティブにはなりえないず䞻匵した。䞀方、圌ら17名の経枈孊者の意芋に察し、Liebowitz and

Margolis 2005は、新䜜䟛絊の利最匟力性が高い堎合、将来利最が小さくおも新䜜䟛絊は増加するので、保護期間延長の瀟䌚的厚生ぞの圱響は実蚌分析によっお評䟡すべきずの反論を行っおいる。経枈理論モデルを甚いお明瀺的に最適保護期間を分析したものずしおは、たず、Yuan 2005がある。モデルでは䞀定の有限期間が蚭定され、保護期間はれロから最倧期間の間の倀を取るパラメヌタヌである。䜜品䟛絊者は耇数存圚し、著䜜暩保護期間䞭、本やCDなど耇補品垂堎は各䜜品䟛絊者の独占的競争垂堎である。すなわち、ある䜜品の耇補品垂堎は、その䜜品の耇補

13 詳现に぀いおは、䟋えば、Liebowitz and Margolis 2005などを参照。

14 Brief of George A. Akerlof et al. as Amici Curiae in Support of Petitioners at 12, Eldred v. Ashcroft, 537 U.S. 186 2003 No. 01-618

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著䜜暩法のあり方を経枈孊で考える絹川真哉

品䟡栌だけではなく、他䜜品の耇補品䟡栌の圱響を受ける。瀟䌚的厚生は、各期の消費者䜙剰ず䌁業利最の和を珟圚䟡倀に割匕き、党期間分足し合わせたものである。以䞊のモデルを甚い、Yuan 2005は瀟䌚的厚生を最倧にする保護期間ずモデルのいく぀かのパラメヌタヌの関係を分析しおいる15。䟋えば、最適保護期間は、耇補品䟛絊限界費甚の増加関数であり、需芁氎準の枛少関数である。よっお、耇補品䟛絊が䜎コストであれば、たた、コンテンツの需芁氎準が倧きければ、短い保護期間が最適ずなる。むンタヌネットは耇補品の䟛絊コストを倧きく䞋げた。たた、様々なコンテンツぞのアクセスを容易にしたこずから、コンテンツ自䜓ぞの需芁も倧きくなったず蚀えるかもしれない本やCDなど䞀郚の耇補品需芁は䜎䞋したが。したがっお、むンタヌネットがコンテンツ䟛絊のプラットフォヌムになるのであれば、著䜜暩はより短い方が瀟䌚的厚生䞊は望たしく、保護期間の延長は瀟䌚的厚生を損ねるずいう含意が埗られる。しかし、以䞊のYuan 2005の結果は、モデルの仮定に倧きく䟝存しおいる。保護期間は䜜品䟛絊者の独占期間を決定するのみで、耇補品䟛絊費甚が䜎く、需芁氎準が高ければ、䜜品䟛絊者は短い独占期間でも䜜品制䜜費甚を回収するための十分な利最を埗られる。したがっお、保護期間は短い方が死荷重による瀟䌚的厚生の損倱を枛らせるので望たしいずいう結果が埗られる。

Adilov and Waldman 2013は、保護期間が䜜品䟛絊者の独占期間を決めるだけでなく、䜜品制䜜ぞの初期投資、および、䜜品公衚埌の質の維持・向䞊のための远加投資にも圱響を䞎え

15 モデルを解析的に解くこず、すなわち最適保護期間をモデルのパラメヌタヌで蚘述するこずが、モデルの耇雑さゆえに難しく、数倀シミュレヌションを甚いお分析が行われおいる。

るモデルを甚い、保護期間延長が瀟䌚的厚生ぞ䞎える圱響を分析した。䜜品䟛絊者は、著䜜暩保護期間䞭、毎期ごず、远加投資の額を決定する動孊最適化問題を解き、保護期間䞭の利最を最倧化する。このような䜜品䟛絊者の行動の実䟋ずしお、圌らはりォルト・ディズニヌ瀟の人気キャラクタヌ「ミッキヌマりス」を挙げる。ミッキヌマりスがスクリヌンデビュヌを果たしたのは1928幎公開「蒞気船りィリヌSteamboat

Willie」であるが、その埌しばしば、ミッキヌマりスは時代の流行に合わせお姿を倉えおいる。政策決定者は、䜜品䟛絊者のこのような行動を考慮した䞊で、瀟䌚的厚生を最倧化する保護期間を決定する。

Adilov and Waldman 2013は、䞊蚘モデルの分析結果から、より長い著䜜暩保護期間はより高い氎準の远加投資を促し、䜜品の質を高めるこずによっおより高い氎準の瀟䌚的厚生を実珟しうるこずを瀺した。たた、有限保護期間ず無限に曎新可胜な保護期間ずを比范し、远加投資から埗られる利最が十分倧きい堎合、埌者が最適になりうるこずも瀺した。著䜜暩保護期間に関する議論は、George

Akerlofら17名の著名経枈孊者による意芋曞をはじめ、䞀般的には「むンタヌネット時代においおは短い方が望たしい」ずいう意芋が支配的に芋える16。Adilov and Waldman 2013の理論

16 䟋えば、田䞭・林2008を参照。たた、本文で玹介しなかった著䜜暩保護期間の経枈分析論文ずしお、Pollock 2009がある。むンタヌネットニュヌスサむト「Ars Technica」で玹介され"Researcher: Optimal copyright term is 14 years,” http://arstechnica.com/uncategorized/2007/07/research-optimal-copyright-term-is-14-years/, 最終アクセス2015.12.8、「瀟䌚的に最適な保護期間は14幎」ずいう明快な結論がネットでも泚目された。しかし、圌の分析には臎呜的な問題があるずいうのが筆者の芋解。たず、理論モデルにおいお、著䜜物垂堎の動孊プロセス等のモデル化を䞀切省き、瀟䌚的厚生の長期均衡論文では“Steady-State Welfare”ず呌ばれおいるを恣意的に定匏化しおいる。そしお、最適保護期間の蚈算は、

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Journal of Global Media Studies Vol. 17·18

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モデルは、远加投資ずいう芖点から、著䜜暩者が求める保護期間の延長にも合理性があるこずを瀺しおいる17。たた、経枈理論モデルによる厳密な議論ではないが、Liebowitz and Margolis

2005は、䜜品䟛絊の将来利最匟力性ずいう芖点から、保護期間延長が新䜜䟛絊のむンセンティブになりうる可胜性指摘するずもに、既存䜜品の保護期間延長にも、負の倖郚効果を抑えお䜜品の質を維持する効果がありうるこずを指摘した18。保護期間延長が著䜜物䟛絊に䞎えた圱響に関する実蚌研究も存圚する。Png and Wang 2006は1991幎から2002幎の間に著䜜暩保護期間を延長したOECDの19カ囜においお、保護期間延長埌に映画補䜜本数が9前埌で増加したこずを瀺した。䞀方、田䞭・䞭2008は、Png

and Wang 2006のデヌタをOECDの党加盟囜に広げ、分析期間も拡匵、さらに掚蚈モデルの倉数もいく぀か加えおPng and Wang 2006の掚蚈結果の頑健性を怜蚌、統蚈的に有意な映画補䜜本数の増加は芳枬されないずいう結果を埗おいる。そしお、今西・倧西2012は、映画の需芁・䟛絊関数の掚定をもずに保護期間延長が映画垂堎の瀟䌚的厚生に䞎える圱響を分析、

音楜など特定分野に関する他の実蚌研究で埗られたパラメヌタヌの倀をもずに行われおおり、䞀般性を欠く。

17 著䜜物䟛絊における远加投資の圹割に最初に泚目したのはLandes and Ponsner 2003で、過去䜜品の保護期間延長によっお远加投資が促されれば、䜜品の質の維持・向䞊によっお瀟䌚的な利益が埗られうるずし、ミッキヌマりスを含むいく぀かの䟋ずずもに説明されおいる。

18 著䜜暩保護期間を分析するモデルを、筆者も過去に提案しおいる絹川2006。Adilov and Waldman 2012ず異なり、䜜品䟛絊者の投資は最初の䜜品制䜜時のみだが、䜜品䟛絊埌に䜜品に関連した商品等が継続的に䟛絊されるずいうモデルで、それら関連商品が将来に生む利最が初期投資に圱響を䞎える。分析の結果、Adilov and Waldman 2012同様、長期の保護期間が瀟䌚的厚生を最適化しうるこずが瀺された。

保護期間延長による消費者䜙剰枛少が生産者䜙剰増加を䞊回るため瀟䌚的厚生は枛少するずいう結果を埗おいる。3.2 暩利の幅

「フェアナヌスfair use」は米囜著䜜暩法107条の芏定で、著䜜暩者の暩利を制限する䞀般的なルヌル䞀般芏定である19。原著䜜の垂堎を倧きく損ねない範囲での耇補が、フェアナヌスずしお著䜜者の蚱諟なしで認められる。フェアナヌスずしお認められる耇補等利甚の適甚範囲が広ければ、それだけ暩利の幅は瞮小する。フェアナヌスの経枈理論分析ずしおは、たず、Miceli and Adelstein 2006がある。圌らは、著䜜物の正芏耇補品の質を1、そのコピヌの質を0から1の間の倀ず蚭定した。そしお、フェアナヌスを、合法的な無蚱諟コピヌの質の䞊限ず定矩した。フェアナヌスのもず、消費者はある䞀定氎準たでの質のコピヌを無蚱諟で入手できる。䟋えば、本䞀冊賌入する代わりに、その本の数ペヌゞ分だけをコピヌするなどである。このずき、コピヌは著䜜物の䞀郚分だけなので、正芏耇補品である本䞀冊よりは「質」が䜎いずいう解釈である。どの皋床の質のコピヌを消費者が欲しおいるのかは、消費者によっお異なる。たた、コピヌには費甚がかかり、コピヌの質が高いほど、費甚も倧きくなる。コピヌの質1単䜍増加にずもなうコピヌ費甚の増分は䞀定で、か぀党おの消費者で同じである。以 侊 の モ デ ル か ら、Miceli and Adelstein

2006は、最適なフェアナヌスの氎準、぀たり、消費者による合法コピヌの質が、著䜜者の利最が䜜品制䜜固定費甚を䞋回らない範囲で、コピヌ費甚の枛少関数であるこずを瀺した。぀たり、コピヌ費甚が小さくなるほど、瀟䌚的に望たし

19 フェアナヌスの詳现、および、暩利制限芏定の囜際的な動向に぀いおは、䟋えば、城所2013などを参照。

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著䜜暩法のあり方を経枈孊で考える絹川真哉

いフェアナヌスの氎準は高くなる暩利の幅は小さくなるずいう結論である。特に、著䜜者の利最がフェアナヌス導入によっお枛少する堎合でも、消費者を含めた垂堎党䜓ではフェアナヌス導入が望たしいこずが瀺される。次に、Gans 2015は、フェアナヌスに加え、クリ゚ヌタヌがコンテンツ制䜜時に他者の著䜜物を金銭の支払ず匕換に自由に利甚リミックスするための暩利ずしお法孊者等が提案しおいる「リミックス暩remix right」に぀いおも分析を行っおいる。ある䞀぀の著䜜物のうち、どれだけの割合をリミックスずしお䜿甚を認めるかは、著䜜暩者ずリミックス者ずの亀枉によっお決たる。䜜品党䜓のうちリミックスに䜿われる割合をsずおくず、著䜜暩制床は、sを通じお䞡者の亀枉に圱響を䞎え、䜜品制䜜投資およびその結果ずしおの利最を倉化させる。フェアナヌスがない著䜜暩制床においお、著䜜暩者はsを自由に決められる。フェアナヌスのもずでは、著䜜暩者はある䞀定氎準以䞊のsしか自身では決められない。そしお、リミックス暩においお、sを決めるのはリミックス者だが、同時に著䜜暩者ぞの支払いも発生する。

Gans 2015は、これら耇数の制床のもず、著䜜者及びリミックス者の利最を分析、フェアナヌスやリミックス暩の導入が垞に最適であるずは限らないこずを瀺した。フェアナヌスやリミックス暩がない堎合でも、著䜜物のリミックス利甚を認めおラむセンス料を埗るこずが著䜜暩者にずっお最適になりうる。䞀方、フェアナヌスやリミックス暩によっお著䜜暩者のリミックス者ずの亀枉における自由床が䞋がるず、著䜜者の投資氎準も䜎䞋しうるためである。フェアナヌス導入の最適性に぀いおは、Arai

and Kinukawa 2014においおも議論されおいる。圌らのモデルは、日本のアニメ・マンガず、それらの二次創䜜である「同人誌」の関係を説明するものである。原著䜜者が二次著䜜者に察

しお著䜜暩を行䜿せず、圌らの自由な創䜜掻動を攟眮するこずで、新たな創䜜のアむデアが生たれ、それを今床は原著䜜者が䜜品制䜜に利甚するこずができる。このような利益があるため、「二次著䜜者に察しお暩利を行䜿しない」こずが原著䜜者の利最最倧化行動から生じうる。

Arai and Kinukawa 2014は、たず、原著䜜者が自らの利最最倧化のために二次著䜜者に察しお暩利行䜿しない堎合、それが瀟䌚的厚生䞊も最適になっおいるこずを瀺した。そしお、二次著䜜物の垂堎が非垞に倧きくなった堎合、原著䜜者にずっおは暩利を行䜿しお二次著䜜者の自由な創䜜を制限し、代わりに蚱諟料を取る方が最適になる䞀方、垂堎党䜓では、二次著䜜者が蚱諟に瞛られずに自由に創䜜を行った方が最適になりうる。このように、原著䜜者ず垂堎党䜓の利益が乖離する堎合、フェアナヌス導入によっお原著䜜の自由な利甚をある皋床認めるこずは、瀟䌚的厚生の改善に぀ながる。以䞊で玹介したいく぀かの理論研究は、あくたで、暩利の幅の倉曎が著䜜物のより正確にはその耇補物の垂堎ぞ䞎えうる圱響を分析したものである。これに察し、暩利の幅の倉曎が、呚蟺産業を含むより広い範囲で実際にどのような圱響を䞎えたかに関し、実蚌研究も行われおいる。たず、米囜型フェアナヌスが著䜜暩制床に導入された結果、その囜のコンテンツ産業党䜓の付加䟡倀がどのような圱響を受けたかに぀いお、シンガポヌルGhafele and Gibert, 2014ず台湟田䞭2014に関する研究があり、いずれもフェアナヌス導入は経枈にプラスの圱響を䞎えたずいう結果を埗おいる。たた、Lerner

and Rafert 2015は、コンテンツの著䜜暩者ず配信者ずの間のクラりドサヌビスを巡る米囜の裁刀The Cartoon Network, et.al. v. Cablevisionで埌者に有利な刀決が出た結果、米囜におけるクラりドサヌビス䌁業に察するベンチャヌ投資が倧きく䞊昇したずいう分析結果を埗おいる。

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Journal of Global Media Studies Vol. 17·18

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4. 結語最適な著䜜暩制床の蚭蚈ぞ向けお

これたで解説しおきた著䜜暩制床蚭蚈に関する経枈理論研究は、いずれも、保護期間たたは暩利の幅のどちらかに焊点を圓おたものであった。これに察し、最適な特蚱制床の理論分析で焊点が圓おられおいるのは、保護期間ず暩利の幅の組合せである。䌁業ぞ同等の利最をもたらす「短くお広い特蚱」ず「長くお狭い特蚱」のうち、どちらがより瀟䌚的厚生を䞊昇させるかが䞻な関心事であるRockett, 2010。最適な著䜜暩制床を論じる際にも、特蚱同様、暩利の長さず幅を同時に分析するこずが望たしい。著䜜暩においお特蚱ず同様の制床蚭蚈分析が難しい理由ずしお、筆者は、著䜜暩の分析においお保護期間ず暩利の幅を同時に扱う際、その動孊プロセスが非垞に耇雑になる点を挙げたい。著䜜物は、投資の結果生たれるアりトプットであるず同時に、他の著䜜物の制䜜に察するむンプットでもある。珟実の著䜜物制䜜においお、他の䜜品の圱響を党く受けおない䜜品を探すのは非垞に困難であろう。それらむンプットをどの皋床、どれだけの費甚で利甚できるかは、暩利の幅のみならず、保護期間にも䟝存する。保護期間が有限である限り、保護期間が継続しおいる䜜品ず切れおいる䜜品は同時に存圚する。そしお、圱響力があっおか぀保護期間が継続しおいる䜜品の数は毎期ごずに䞀定ではないので、制䜜費甚が時点そのものに䟝存する。このため、毎期ごずの著䜜者の投資決定を再垰的な動孊プロセスずしお蚘述するこずは適切なモデル化ずは蚀えず、動的蚈画法Dynamic

Programmingを単玔に適甚するこずはできない。そこで筆者は珟圚、䞊述のような著䜜物垂堎の特城はそのたたに、数倀シミュレヌションによっお、異なる著䜜暩制床の䞋での瀟䌚的厚生

の違いを分析するずいう研究を行っおおり、その成果を2015幎床「法ず経枈孊䌚」党囜倧䌚で発衚した20。保護期間を「長い」ず「短い」、暩利の幅を「広い」ず「狭い」ずに分け、合わせお4぀の組合せで瀟䌚的厚生を比范したずころ、瀟䌚的厚生の違いはほが暩利の幅によっお決たり、「広い」方が望たしい、そしお、暩利の長さは「どれだけ倚くの䜜品数が䟛絊されるか」に圱響を䞎え、「短い」方が望たしい、ずいう結果を埗おいる。研究はただ途䞭段階であり、今埌は、モデルを芋盎しお修正を行うず同時に、著䜜暩制床以倖のパラメヌタヌの倉化に察しおも、䞊蚘の結果が頑健であるかどうかを怜蚌しおいく予定である。

20 論文草皿は法ず経枈孊䌚ホヌムペヌゞ「2015幎床第13回党囜倧䌚開催のお知らせ」より入手可胜http://www.jlea.jp/index900.htm、最終アクセス2015.12.8

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著䜜暩法のあり方を経枈孊で考える絹川真哉

参 考 文 献

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今西頌倪・倧西宏䞀郎2012「存続期間延長による映画著䜜物の収益性䞊昇効果の実蚌的考察」『知的財産法政策孊研究』第37号城所岩生2013『著䜜暩法が゜ヌシャルメディアを殺す』PHP新曞

絹川真哉2006「メディア・コンテンツの最適著䜜暩期間ガンダム・アプロヌチ」富士通総研研究レポヌトNo. 274田䞭蟰雄2014「フェアナヌス導入はコンテンツ産業にプラスかマむナスか」囜際倧孊グロヌバル・コミュニケヌション・センタヌ GLOCOM Review, Vo. 11, No. 182

田䞭蟰雄・䞭裕暹2008「保護機期間延長は映画制䜜を増やしたのか」田䞭蟰雄・林玘䞀郎線著『著䜜暩保護期間 延長は文化を振興するか』勁草曞房 第6ç« 

田䞭蟰雄・林玘䞀郎線著2008『著䜜暩保護期間 延長は文化を振興するか』勁草曞房

山口真䞀2015「有料・無料ネット配信がパッケヌゞ補品販売に䞎える圱響深倜アニメ垂堎の実蚌分析」情報通信孊䌚誌第114号第33å·»1号pp15-27.


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