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保険請求の基礎 知識

特定薬剤治療管理料に包括される

血液採取の算定について

事例❷

医科

 本事例については、診療実日数1日でタクロリムス製剤投与中の患者に対して特定薬剤治療管理料及び血液採取が算定されていますが、平成28年3月4日付け厚生労働省通知保医発0304第3号に「本管理料には、薬剤の血中濃度測定、当該血中濃度測定に係る採血及び測定結果に基づく投与量の管理に係る費用が含まれるものであり、1月のうちに2回以上血中濃度を測定した場合であっても、それに係る費用は別に算定できない。(略)」と記載されていることから、血液採取は算定できませんので、ご留意ください。

【告示 平成28年3月4日付け厚生労働省告示第52号】別表第一 医科診療報酬点数表  第2章 特掲診療料   第1部 医学管理等    B001 特定疾患治療管理料

2 特定薬剤治療管理料

注1 ジギタリス製剤又は抗てんかん剤を投与している患者、免疫抑制剤を投与している臓器移植後の患者その他別に厚生労働大臣が定める患者に対して、薬物血中濃度を測定して計画的な治療管理を行った場合に算定する。

注2~ 6 (略)【通知 平成28年3月4日付け厚生労働省通知保医発0304第3号】別添1 医科診療報酬点数表に関する事項  第2章 特掲診療料   第1部 注射医学管理等    B001 特定疾患治療管理料

2 特定薬剤治療管理料⑴~ ⑸(略)⑹ 本管理料には、薬剤の血中濃度測定、当該血中濃度測定に係る採血及び測定結果に基づく投与量の管理に係る費用が含まれるものであり、1月のうちに2回以上血

中濃度を測定した場合であっても、それに係る費用は別に算定できない。ただし、別の疾患に対して別の薬剤を投与した場合(例えば、てんかんに対する抗てんかん剤と気管支喘息に対するテオフィリン製剤の両方を投与する場合)及び同一疾患について⑴アからタまでのうち同一の区分に該当しない薬剤を投与した場合(例えば、発作性上室性頻脈に対してジギタリス製剤及び不整脈用剤を投与した場合)はそれぞれ算定できる。

 特定薬剤治療管理料に包括される血液採取の算定については、平成28年3月25日付け厚生労働省通知保医発0325第3号「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」に「本管理料には、薬剤の血中濃度測定、当該血中濃度測定に係る採血及び測定結果に基づく投与量の管理に係る費用が含まれる(略)」と記載されています。

月刊基金 October 201723

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