つきあい方…ゲーム理論とは?
世の中、1人で生きているのではない
世の中も人間も、どちらも複雑である
利害関係のある相手がいる社会
「かけひき」と「戦略」の理論交渉を有利に運ぶ…元は戦闘的な理論
経済学の理論として出発した
ジョン・フォン・ノイマン(1944年)
源流は「室内遊戯」の数学(1926年)
従来の科学と異なり、一筋縄でいかぬ
明快な解答のない問題が多い
つきあいはWin-Win協力
戦闘型の生兵法は危ない!実社会ではなかなかうまく使いこなせない
何が勝ちか?世の中は非常に複雑であるため決めにくい
因果応報…巡り巡って結局負けるなど ホリ●モン?
Win-Winの協力型ゲームがより安全である自:他=100:120くらいで相手は公平と思う
『他人を見下す若者たち』(現代新書)…風潮?やる気がなく、他人を軽視し、すぐキレる、自分に甘い
自分に厳しくないとゲーム巧者になれないかも
柔軟で視野が広く、漏れのない発想を養うべしいろいろな作戦・戦略・アイデアがある 頭の体操として
答えはたくさん発見すべし
織田信長 尾張の「うつけ」
今川義元が攻めてきた。
織田軍2000余り 今川軍4万
「殿、今川軍が攻めてきました」
「うむ」
「戦いますか? それとも逃げますか?」
★二分法でなく答えを考えてください
答えの例
戦う
逃げる
城にたてこもる
今川軍と交渉して取引する
どこかへ援軍を頼みに行く
とりあえず時間稼ぎをする
部下の質問には答えない
◎信長は答えなかった部下を観察、覚悟を見る
スパイのおそれ、敵を欺く
答えをたくさん考える重要性
自然科学では答えが1つだと思いがち
理科系の欠点?
技術系企業で文科系の役員が多いなど
人間相手の生のゲームでは「無数の解」
ゲーム理論はオモチャのような問題を扱うが
多数の解を研究者が研究する
ゲーム理論の本では典型的な解しかない
読んだだけでは生兵法 視野を広く
研究者がゲーム巧者であるわけではない
9歳で奉公に出て(松下幸之助氏)
給料は月10銭
親方の赤ん坊の守りをしつつバイ競技力を入れすぎた拍子に赤ん坊を落とす
コブをつくり泣きやまない みんな見ている
ひどくしかられる?
菓子屋で饅頭を買って与えた給料3日分の1銭
帰って正直に話したらたいして叱られず「えらい散財をしたもんやなあ」と笑われた
◎人間同士の信頼関係の構築
松下電器の遵奉すべき精神
産業報国の精神(昭和8年・命知2年)
公明正大の精神
和親一致の精神
力闘向上の精神
礼節謙譲の精神(礼節を尽すの精神)
順応同化の精神(昭和12年)
感謝報恩の精神(昭和12年)
◎シナジー効果の出る人材 ピンチのとき
ゲーム理論の大枠
ケインズ以来の最も重要な経済学の業績
関連研究でノーベル経済学賞が多数
対戦相手も合理的に考える 賢い
完全合理性?
基本は利己性 利益追求
各人が利己的だと社会は発展? 利他性にも
対戦のしかたは多数
協力、インセンティブ
脅し、ペナルティ
交渉、信用
くせの悪い同僚(松下幸之助)
自転車屋の丁稚時代 店の品物を盗む同僚
主人 発覚したが一度は許してやろう
幸之助 主人と掛け合う「そういう不都合な者とともに働くことはできません。
おいておくのであれば、私はお暇をちょうだいします」
公明正大の精神宅急便のミカン ヤマト運輸・小倉昌男
瀬戸際戦略勝てると読めなければやってはいけない
交渉相手についてもよく知るべし 人間学
めったに使わない手
アクセルロッドの結果
「しっぺ返し」が優勝最初は協調で始める
相手が裏切ったときは次回に裏切る
心理学者ラポポートたった4行のプログラム
最初は協調
後は相手をまねるだけ
2回目のコンテストでも優勝
63プログラム(200回に近い不定回に設定)
「しっぺ返し」は最強か?
総合点で優勝
「紳士的」で「憤慨」し「寛容」(アクセルロッド)
「しっぺ返し」はどの相手にも勝たず
「負け」か「引き分け」ばかり
他者の総合点が低かったので僅差で優勝
誰にも勝たないが最強という戦略
しっぺ返し型同士ひたすら協調し続ける
他は強者に勝つが総合点で負ける者など
いくつかの教訓
無抵抗主義ではいけない
相手が忘れないうちに反撃せよ
「仏の顔も三度」戦略もよい
相手からの情報が間違って伝わる場合
誤解によるいさかいを避ける
人間同士のゲームは裏切る傾向が強い
経済学部の学生で実験すると裏切る
正解のない世界
ゲーム理論の宿命である
これほど矛盾の多い理論体系はなかった
社会も人間も無矛盾ではない
矛盾をてなずけ、矛盾と同居する
ユートピアはどこにも存在しない
譲歩をどこまでするか
互いに裏切らない