「禅とオートバイ修理技術」に学ぶ
エンジニア魂
田 中洋介 40 歳 独身。
現在オートバイ 4 台持ち。最大同時 7 台所持。通算 50 台弱。88JOG ・ 88NSR50 ・ 90FZR250 ・ 89FZR1000 ・ 95Steed600 ・ 88BROS650 ・ 90R1-Z ・ 88RG50γ ・99GSF1200 ・ 90NSR250R ・ 91NSR250SP ・ 90NSR250R ・ 93CBR600F ・ 95Majesty250 ・ 99XJR1200 ・02DR-Z400S ・ 99ZX-9R ・ 90Degree ・ 06DR-Z400SM ・ 96RM125 ・ Zephyer750 ・ Zephyer750 ・ 99D-TRACKER ・ 99FTR223 ・ 06CRF250 ・ 08KX250F ・ 10RM-Z250 ・ 12CRF250R ・ 00D-TRACKER ・95SR400 ・ 14CRF250R ・ 15CRF250R ・ 02Address125 ・ 15KX85 ・ 07RM125
バイク整備のために家買った。後悔はしていない。
登壇者紹介
本の概要 ・ 1974 年に刊行されたエンジニアのバイブル。 分類は哲学書。
あらすじ ①西洋文化をバックボーンに持つ筆者 ( 大学教授 ) が、東洋哲学的な思想に たどり着き、周囲との軋轢により分裂病を発症する。
②治療という名の電気ショックにより記憶を失い、一見マトモに戻る。
③ツーリング ( バイク旅)、シャトーカ ( 哲学的対話 ) をしながら、失われた記憶を探る。
④分裂していた時にたどり着いた考えが、実は世界の本質であったことに気付く。
⑤フィクションではなく自伝だった。
「禅とオートバイ修理技術」
禅に興味が出たので学んでみた
禅宗とは 仏教の一宗派
仏教 人が本質的に持っている「苦」克服の「考え方」を説く、お釈迦様の教え。
禅のポイント 「悟り」にフォーカスし、体験 ( 修行 ) によって「苦」の克服を図る。
なんのこっちゃ分からんので実践
京都に行く ・宿坊 ( 禅寺に泊まる ) を 5 日 × 2 回くらい実施 ・住職は社会人経験があって、話のわかる人物。日本大好き。自衛隊大好き。 IT リテラシ高く、 iPhone とブログを使いこなす。英語しゃべれる。
修行 すごくシステマティックなもの。勤行、写経、座禅、食事。 日々の生活の繰り返しだが、作法はとても厳しい。食事とか特に。 茶碗や、箸の置き方、下げ方に全てルールがあり、間違うと怒られる。 スケジュールも厳密。
座禅 自分との対話の時間。昔のケガで膝が固いので死ねた。 10 分は立てない。
実は足の痛みにすら意味がある。
住職との対話 「禅問答」に対するコメントが印象に残った。言葉は本質を制限しているの
で、 体験を持ってしか本質を理解できないことを知らしめる儀式。
例えば ・「禅とオートバイ修理技術」の原題は「 Zen and the art of Motorcycle Mentenance 」
だが、この場合 art は「技術」だけではなく、芸術や哲学的要素を多分に含む。
田中的な「禅」の理解 「瞑想や日々の所作の中で、心や身体の動きを体験、徹底的に観察し、 自分の中に世界 (宇宙 ) の法則を構築 する」
内的なものに世界を見出すのは、 The ・東洋哲学という感じ。
オートバイ修理技術☆
オートバイとは
数千にも及ぶ部品は、「サーキットを速く走りたい」「土の上を速く走りた
い」 「風を切って走りたい」等、目的を達成するためにある。
新車のオートバイはメーカーの「想い」の表現そのもの。
オートバイ修理の要諦
部品一つ一つを分解、観察し、全体をイメージして組み上げることにより、
オートバイは、全く性質の異なる乗り物に変貌する。
【例えば】 ・機械で組み上げられた新車を、熟練の職人の手で組み直すとどうなるか?
【定量的な答】 ・1周 100秒のサーキットで 2 秒、タイムが短縮した。 ・エンジンのメンテナンスサイクルが 150%向上した。 ※感覚的にも全く違う乗り物です!
部品を観察する
・ピストン形状、リング本数から 2 ストローク。レース用エンジン。・ポート穴がないことから高回転型ではなく、中回転トルク重視。・ピストンの表面加工から、 1990 年後半~現代のモデル。・モデル年代からすると多気筒は存在しないため、単気筒モデル。・おそらく小排気量モトクロッサー(レーサー)。
・トップのカーボン湿り具合、ピストンピンの焼け具合から 初心者~中級者が利用。・傷の状態、リングの吹き抜け具合から 15~ 20 時間程度走行。・メンテサイクルを考えると、マメにメンテナンスするタイプ
のオーナーと 思われ。
※この車両が中古で出てたら「買い」。※手に持って見たり、マイクロメーター使えたら、 もっと色々なこと分かります。
インターネットで部品の画像拾って
みた。
オートバイ修理 = 自己の表現
まとめ
禅は心と身体を丁寧に観察する体験により、自分の中に世界 (宇宙)を創
る。
オートバイ修理は、分解した部品を丁寧に観察し、手を加える体験から、
自分のイメージ (宇宙 ) を表現したオートバイを創る。
前提は「我を忘れ没頭すること」。エンスージアズム。無我。
システム屋は・・・?
プロセスは「忘我」「体験」「観察」「構築」。そして「表現」。
オ ートバイ修理、禅のプロセスで得た「西洋哲学 or 東洋哲学」「主観 or 客観」 「精神 or 物質」の境界を超えた価値のことを、パイドロス
(筆者)は言葉に表しが たいと前置きした上で「クオリティ」と呼んだ。
=エンジニア魂
=悟り?
おまけ
コレ言うとこじらせレベルが格段に上がった気がする・・・