MLC Transmission の変更方法 【変更する前に】
MLC transmission (MLC透過率)と Collimator Transmission(コリメータ透過率)は、MLCによる IMRT専用ビームをモデリングする際に必要になるノンスキャンデータです。光子線の通常ビームをモデリングする際は、ご提出頂いたプロファイルの裾の部分を
合わせるように調整するパラメータですが、IMRT専用ビームの場合は実測した透過率を入力します。さまざまな要因があって、登録されているMLC Transmissionは適切な値でない場合があります。この場合、照射野外の線量計算値が実測値からずれますので、XiO に登録しているMLC Transmissionを調整することを検討してください。 ※通常ビームの MLC transmission は既に十分調整されているため、この作業を行なう際にはMLCによる IMRT専用ビームであることをご確認ください。 ※MLC transmission を変更しますと、ビームの Validation が外れてしまいます。同じMachine IDで作成された計画については再計算となりますのでご注意下さい。
Telethrapyビーム作成画面において、Minimum TERMA extentsを設定することができます。(Conv/Superのみに対応する項目であるため、通常ビームの Clarksonでは当該項目はありません)CollimatorのエッジからMinimum TERMA extentsで設定した範囲、あるいは Calculation Region Dimensionsで指定した範囲の、いずれか小さい方まで TERMAの計算が行われます。照射野外の計算をどこまで考慮するかによって Minimum TERMA extents の設定数値を変更してください。Default 値は 4cm となっており、4~10[cm]の範囲で変更可能です。Default値を変更するには、SFMにて行います。
Minimum TERMA extentsは 4~10[cm]の範囲で 0.1[cm]間隔で設定可能であり(上左図)、4[cm]未満ではエラーとなり項目欄が赤く表示されます(上右図)。
Minimum TERMA extentsを 4[cm](デフォルト値)に設定した場合
Minimum TERMA extentsを 10[cm]に設定した場合
Minimum TERMA Extents(cm)の Default値変更箇所 SFM→Telethrapy→Machine ID→Enter/Edit→Conv/Super
→Algorithm Parameters→Default Minimum TERMA Extents(cm)
【流れ】 ①MLC Transmissionを変更したいビームのコピーを作成します。 ②コピーした新しいビームのMLC Transmissionを変更します。 ③新しいビームを Validateします。 ④プラン作成時は、新しいビームを使用して計算してください。 1. XiO初期画面で“Source File Maintenance”をクリックします。
XiO4.33.03以降の画面 XiO4.3.1以前の画面
2. 下記のような画面表示になりますので、“Teletherapy”をクリックします。
3. 次に表示される画面で“Machine ID”の空欄を真ん中クリックします。MLC Transmissionを変更したいビームを選択し、“Done”をクリックします。
4. 次のような画面が表示されます。“Copy/Duplicate”をクリックします。
5. “Copy to Create New Machine”(新しくビームを作成)をクリックします。
6. “Copy to Machine ID”に新しく作成するコピービームの名称を入力します。“Description”はメモを入力することができます。(空欄のままでも問題ございません)“Energy[MV]”にエネルギーを入力します。
7. 『新しくコピーして作成したビームの画面に移ります』という警告がでます。“ACKNOWLEDGE”をクリックして進みます。
8. 下記の画面が表示されます。“Machine ID”が新しくコピーして作成したビームであることを確認し、“Enter/Edit”をクリックします。
9. “Conv/Super”をクリックします。
10. 数値の変更は計算値に影響を与えるため、『モデリングの知識を持って変更して下さい』という警告です。下記の手順に従って、他のファクターを変更されないようにご注意くだ
さい。
11. “Algorithm Parameters”をクリックします。
12. “MLC Tran”と表示されている値が、MLC Transmissionとなります。この数値以外は変更しないようにご注意ください。白い欄にマウスを持っていくと、その欄に数値を入
力することができます。欄をクリックされる必要はありません。変更後、“DONE”をクリックします。
もしも他の項目を変更してしまった、もしくは、消してしまった場合は、“CANSEL”をクリックすれば、数値を変更せずに前の画面に戻ることができます。
13. 変更が完了すると、前の画面に戻ります。“CANSEL”をクリックします。
16. “Validate”をクリックします。
17. プランでビームを使用するにはこの Validateという作業が必要になります。『Validateしてプランを作成し照射を行う前に、計算値と実測値の比較(コミッショニング)を十分
に行ってください』という警告です。MLC Transmission を変更された後は、コミッショニングを必ず行い、ビームの使用に関してはご施設でご判断ください。
18. “Validate Machine”をクリックします。
19. Validateが完了すると、下の画面になります。“Machine Status”が“VALIDATED”になっていることを確認してください。“CANSEL”をクリックします。