医療シミュレーション教育世界の動向とわが国の対応について

140719池上敬一

獨協医科大学越谷病院救急医療科

医学教育学会＠和歌山

日本医学教育学会大会

COI 開示筆頭演者名：池上　敬一

演題発表に関連し、開示すべきCOI 関係にある

企業などはありません。

シミュレーション医療教育・1999−2013年

1999年　“To Err Is Human”● フライトシミュレーターへの言及

● Patient Safety and Simulation（high-fidelity）● 第一世代スタート（Gabaの定義）

2000年-2013年● 「USシミュレーションセンター」モデルが増殖

● シミュレーションのテクニック先行

● ビジネスモデル化

第一世代のシミュレーション・トレーニング

See one, Do one, Teach one↓

See one, Simulate many, Do one competency and Teach everyone

シミュレーション医療教育・2014年

予想ほど普及していない

普及しない理由

● シミュレータ販売先行

● 成果がみえない

今後の方向性

● シミュレータ中心から教育

的シミュレーションへ

● 学習のパッケージ化

シミュレーション教育

従来：Gabaの定義 ● シミュレーションは医療行為を再現するテクニック

● ベッドサイドティーチングの代用

これから：Gibbonsのモデル

● インストラクショナル・シミュレーション

● パフォーマンス能力を完全履修するモデル

● シミュレータはオプション

● 卒前教育・卒後研修で共有・役割分担

シミュレーション卒前教育・卒後研修

See one, Do one, Teach one↓

See one, Simulate many, Do one competency and Teach everyone

↓構成主義主体の折衷主義・学習科学を応用

インストラクショナル・デザインで学習を処方

わが国におけるシミュレーション教育

前提

● 人がいない、時間がない、予算がない

● 米国型「シミュレーションセンター」は導入困難

方向

● 共通言語、テクノロジーの共有

● 卒前教育・卒後研修・生涯発達の共通システム構築

● 学習活動のパッケージ化

● テクノロジー応用と資格制度

テクノロジーとパッケージ

共通言語、テクノロジーの普及

● 教授システム学

● インストラクショナル・シミュレーション

卒前教育・卒後研修・生涯発達の共通システム構築

● 学習プログラムのパッケージ化と学習システム化○ 「総合救急医療学習プログラム」

○ 「新人看護職員研修プログラム」

○ 「急性期看護実践能力学習プログラム」

○ 生涯発達共通プログラム

卒前教育・卒後研修で医療職の能力開発

教育パッケージの共有化

● 臨床から素材

● 教材としてデザイン○ 知識ブック・クイズ

○ 手技のトレーニング

○ シミュレーション

○ シミュレーター

➢ スペック

➢ プログラム

卒前教育・卒後研修で医療職の能力開発

教育パッケージの共有化

● 臨床から素材

● 教材としてデザイン○ 知識ブック・クイズ

○ 手技のトレーニング

○ シミュレーション

○ シミュレーター

➢ スペック

➢ プログラム

学習者の成長を支援するイン

ストラクション

● インストラクショナル・デザ

イナー○ 教材の構成・意図を理解

● インストラクター○ インストラクター・コンピテン

シー

卒前教育・卒後研修で医療職の能力開発

教育パッケージの共有化

● 臨床から素材

● 教材としてデザイン○ 知識ブック・クイズ

○ 手技のトレーニング

○ シミュレーション

○ シミュレーター

➢ スペック

➢ プログラム

インストラクション

● インストラクショナル・デザ

イナー○ 教材の構成・意図を理解

● インストラクター○ インストラクター・コンピテン

シー

医療者教育認定資格

まとめ・シミュレーション教育モデル

基盤となるテクノロジー

● 教授システム学（インストラクショナル・デザイン）

インストラクショナル・シミュレーション

● Gibbons, 1997教材パッケージと学習システム（卒前教育・卒後研修）

● 必要なツールのスペック指定・プログラム提供

医療者教育認定資格（デザイナー・インストラクター）