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ディレクター求められるパワー&スキルディレクションこれから DIRECTION SEMINOR In FUKUOKA hp-eds.jp 日本ディレクション協会 福岡セミナー@エディス

20140913 ディレクション講演資料(山盛り)

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福岡でやったディレクションセミナーの中身。 4時間ぶっ通しで喋った内容てんこ盛りに入ってるやつ。

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ディレクターに求められるパワー&スキルとディレクションのこれから

D I R E C T I O NS E M I N O RI n F U K U O K A

h p - e d s . j p

日本ディレクション協会 福岡セミナー@エディス

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中村健太

日本ディレクション協会 会長

Webディレクターズマニュアル編集長

Find Job!スタートアップ 著者兼編集

株式会社ビットエー CMO

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普段やってること・企画立案/実行計画作成

・情報設計(コンテンツ設計)

・仕様設計(UIワイヤー/システム仕様)

・アートディレクション

・コードディレクション

・アクセス解析と改善提案

・グロースハック施策提案/実行

・コンテンツ作成

・講演活動(年20回くらい)

・書籍執筆 etc...

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やってきたこと01

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やってきたこと02

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本出ました!

今日持ってきてるんで差し上げます

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株式会社BIT A(ビットエー)

リクルートとかソフトバンクとよく仕事してるWebプロダクション超上流工程(ビジネス検討段階)からの参画が得意

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今回のお題

01:そもそもディレクターって何やるひとだっけ?

02:SNSを味方に!コンテンツマーケティングと感情設計

03:提案の「説得力」を上げるダメ出し&コンセプトシート

04:Google Analyticsの前に。現場で回すグロースハック

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第一章

ディレクションて

なんだ?

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ビジュアルデザイン

プログラミング

以 外 の 全 部by だから、Webディレクターはやめられない―できるWebディレクターの成功戦略(島本大輔)

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細かく書くとこれ※ぶっちゃけもっと多いけど

要件まとめ コンセプト提案資料作成 初期提案と折衝 各種マッピング

ワイヤーフレーム作成 原稿/素材準備 モックアップ作成

コントロール リソース管理

デザイン管理 組み込み仕様指示 動作テスト修正指示

確認と修正変更対応

最終調整 リリース 報告・調整 アクセス解析

運用更新提案 要件まとめ 俺たちの冒険はまだ(ry

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大まかに言えばこういうこと

企画情報設計

制作・開発クオリティ管理

運用グロースハック他

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Q:多くね?大変じゃね?

A:大変です

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でも今、これこそが求められるディレクションスキル

そう、ディレ協は叫んでいる

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なぜか

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今、ディレクションに求められるニーズが

急速に変わりつつある

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採用時の指定年収が上がってきてる

ほぼ間違いない(両方やってるので知ってる)

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企業側も有能なディレクターの重要性

ディレクションスキルの有効性に気づいてきてる

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でも有能なディレクターに1,000万出す!

って言っても採れない(出会えない)からどこも困ってる状態

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なぜなのか

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コンセプト is キングの時代多分コンテンツ is キングよりこっちが正解

・SEOの陳腐化

・能動ユーザーの減少

・受動ユーザーの増加と一般化

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企業はマーケットにおいて

勝たなければならない。

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ユーザーは情報を自ら探して

読み込んでくれない

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企業は無限のお金を

使うわけにはいかない

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だからより効率良く勝たなきゃいけないし

そのためのコンテンツを発信したくてしょうがなくなってる

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ディレクターってなにやる人だっけ

ディレクションの基本はこの3つ

企画情報設計

制作・開発クオリティ管理

運用グロースハック他

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つまり・・・

コンテンツを立案し

情報を精査

実際に作り上げ

そして

グロース

させる

これができるディレクターが必要とされている

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3つを高い次元で実現可能な

ディレクターがいれば・・・

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企画だけ投げっぱなしてサヨウ

ナラな代理店いらないじゃん

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スケジュール引くだけの進行管

理人いらないじゃん

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ダメ出しするだけで手を動かさ

ないコンサルいらないじゃん

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本気でこう考えている

企業が増えてきている

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なら…応えなきゃね

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具体的に

どーやってスキルを

上げるのか

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第ニ章

情報設計と

感情設計 コンテンツマーケとか

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領域でいうとこのへんの話

企画+制作(ちょっと運用)

企画情報設計

制作・開発クオリティ管理

運用グロースハック他

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情報設計の概要要件定義~仕様定義

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要するに

これを決めること

サイトに何を載せるか

=情報設計

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そして設計して決まったネタを

どうやってカタチにするか

これを決めること

=仕様設計

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先に仕様設計の説明から

施策要件課題・目的・コンテンツの概要など

制作要件必要な素材・制作するページ数

など

機能要件必要な機能など

手続き要件他社サービスの利用に必要な手続

きなど

技術要件対象環境・使用言語など

コスト要件おおよその費用と工数算出など

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ついつい仕様設計から考えたくなるけれど

何ページ構成で・・・

弊社のパッケージなら・・・

CMSを使いましょう!

あのAPIを使ってー

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仕様設計なんて

情報設計なしには決めようがない

(何をどう載せるのか?)

何を? どう作るのか

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多くの人が関わるWebサイト構築

依頼主の担当

依頼主の上長

代理店プランナー

Webディレクター

デザイナー

プログラマー

イラストレーター

フォトグラファー

ライター

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放っておくといろいろ載せたくなってくる

依頼主の担当

依頼主の上長

代理店プランナー

Webディレクター

デザイナー

プログラマー

イラストレーター

フォトグラファー

ライター用語集も載せよう!

ライバルのやってるあの機能を!

フォームは別々がいいのでは?

オウンドメディア!

ソーシャルの反応をコンテンツ化して・・・

フォトギャラリーを作りましょう

ニュースはいるでしょう

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でも、それじゃあユーザーが迷子になってしまうし

なんのサイトなのか分からず誰にも何も届かない

情報過多

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だから、サイトに載せる情報は

選び抜く必要がある

基準になるのは

KGI KPI

この二つの指標

Key Goal Indicator Key Performance Indicator

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KGI最終的な利益目標(数値)

KPI上げ続ければKGIが達成

できる!という数値目標

例:ECサイトで言えば• 商品点数の増加率

• 商品詳細ページのPV数

• 商品購入のCVR

• サービスの成長

売上の継続的増大

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KPIはユーザーの行動(心理・実態)がないと

どうにもならない指標

いつ来ても新しい商品に出会える喜び 商品点数の増加率

アレもこれも見ちゃう 商品詳細ページのPV数

は!また買っちゃった 商品購入のCVR

心理・気持ち KPI

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情報設計とはつまり、KPI達成のために

未来

今から未来にかけてどんな情報をユーザーに提供するか?

これを設計すること

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決して、たくさんの情報を

上手いこと押しこむこと

ではないのですよ

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コンテンツ精査

どうやって載せるべき情報を選び出すのか?

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よく使われる手法

• マーケットでの立ち位置(ベンチマーク)調査

• シーズ&ニーズ調査

• ペルソナ定義

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マーケットでの立ち位置(ベンチマーク)調査

リーダー

フォロワー

チャレンジャー

ニッチャー

トップシェアの競合

模倣戦略の競合(要はリーダーのマネ)

差別化戦略の競合(ちょっと違うことやってる)

独自戦略の競合(狭いとこ狙ってる)

マーケットでの立ち位置(ベンチマーク)調査

独自戦略の競合(狭いとこ狙ってる)

で、今自分がどこにいて、どこを狙うのかそもそもそこにマーケットはあるのか?など考えて

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シーズ&ニーズ調査

シーズ ニーズ

ニーズに対し提供できそうなもの ユーザーのニーズとして

想定できそうなもの

欲されているものと提供できるものをすりあわせ

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ペルソナ定義

想定ターゲットユーザーの人格や人生観を決めてコンテンツを選ぶ

基本情報

行動特徴

意識特徴

武田 良介、36歳、男性、Web系エンジニア、転職経験2回年収560万、持ち家(ローン支払い中)、既婚(嫁は地元栃木の元同級生:スーパーのパート)長女:10歳、長男:7歳

かなり忙しく、帰る日より帰らない日のほうがちょっと多い 仕事は好きでももう少しゆとりのある生活に憧れている

基本的に「中途半端」が嫌いで、やや潔癖より本人にその自覚は薄いが、周囲からは神経質そうと揶揄されることも多い

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もちろんこの考え方も大事

すごく大事

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でも“できそうなもの”から選び出して情報を精査(言い換えればカット)して

それだけでユーザーを動かすコンテンツは完成するんだろうか?

出す 出す カット

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ムダなものがなく、分かりやすい

それってつまり

ユーザーに「なるほど」としか感じてもらえない

とも言えてしまうから

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マインド設計多分、これから必要なのはこの部分

~Find Job! 会社訪問メディアの話~

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すべてのサイト、サービスに共通していること

ユーザーに サービスを通じて何かを感じてもらい

何かをしてもらう

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サービスを通じて感じてもらうべき感情が

「なるほど」や「分かりやすい」で成功していたこともある

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今もそのままの考え方で良いのか?

あるいは

あの巨人達と同じ戦い方で勝てるのか?

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事例紹介

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Find Job ! 好きになれる会社を見つけよう

■コンテンツ的特徴

・インタビュー形式の求人記事・応援ボタンを押すとシェア・話を聞きに行くボタンで応募

■数値的特徴

・1記事あたりのPV:約10,000・イイネ数:平均500~700・ツイート数:平均100~200・はてなブックマーク:約70~90

恐らく単体での求人記事としてはかなり高水準 これをリリースして1日で達成

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何をやったのか

ユーザーのマインド を設計し

設計した マインドを分解 して

それに合わせて コンテンツを作った

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ユーザーのマインド設計

「〇〇!!!」「なるほど」でも「使いやすい」でも「理解しやすい」でもなく、

ユーザーが驚きを持ってその感情に触れる設計が必要だと考えた

このメディアの場合「この会社応援したい!!!」

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マインドの要因分解

何があればそんな感情を持つのか?感情を生み出す要因を分解

応援したい!!!

ゴールへの共感 プロセスアプローチへの共感

タレント(ヒーロー)への憧れ

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この3つの要素を取りに行くために

・対象となる企業と人を分析し

・インタビューの質問内容を決め

・3つの要素を分かりやすく伝えるコンテンツに作り変えた

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関わる人の数だけ、それを想定した

Share Share

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結果として・・・

・多くの人が「応援する」をクリックしてくれた

・シェアが爆発的に広まった

・PVも大きく跳ねた

※KPI

・もちろん応募も集まった

※KGI

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これまでの「情報精査方式」は

出す 出す カット

これはこれで大事なことだった

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でも・・・良くも悪くもユーザーは“慣れ”てしまった

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ただ「なるほど」や「使いやすい」だけでは

“次の行動”へ移りにくくなってしまった

使いやすくてあたりまえ

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ユーザーに行動してもらいたいなら

「感動!!!」してもらうしかない

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だから、「感動!!!」そのものを

設計してコンテンツ化する必要がある

■ゴールへの共感・何かをなそうとする熱意・反体制(対社会悪など)・大きな理想・誰もなしえていない事への挑戦

■プロセス、アプローチへの共感・どん底からのサクセス・ひたむきな努力・仲間のための努力・積み重ねた下積み・徹底的なこだわり

■個人へのフォーカス・ブレない信念に従った行動・不利と言われる戦いを挑む姿勢・キャラクターのギャップ

コンテンツ

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膨大な情報をまとめるだけではもったいない

いらない情報をカットするだけではまだ足りない

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これから必要なのは

人の感情を分解して狙った感情を「○○!!!」と呼び起こすコンテンツ

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人の感情を動かすコンテンツがあれば…

コンテンツ

SNSバイラル

結果的にSEOに

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人の感情もまた

設計するべき情報なのです

戦略として

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質疑応答

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ちょっと休憩しようず

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第三章提案の「説得力」を上げる

ダメ出し&コンセプトシート

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領域でいうとこのへんの話

企画+制作(ほぼヒアリング)

企画情報設計

制作・開発クオリティ管理

運用グロースハック他

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ヒアリングってなんだっけ?

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一般的な解釈

ディレクター 依頼者

何がやりたいの? あの…なんかあれだよ

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でこうなる

依頼者

依頼内容

ディレクター デザイナープログラマー

実現するために頑張る

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でも本来はこうあるべき

デザイナープログラマー

ディレクター

依頼者

Webで最高の結果だそうぜみんな!

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依頼を受けてから企画を考えて実現する

ではなく

依頼者と一緒に「何を実現するべきか」までさかのぼって考える

=企画前の最上流まで食い込む

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クライアントが何をやりたいかベース

ユーザーが何を求めているかベース

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クライアントが何をやりたいかベース

ユーザーが何を求めているかベース

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ダメな企画や依頼なら

「ダメだよ」て言ってあげなきゃいけない

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そりゃそれが出来たら楽しいしラクだろうけど

できないから皆悩んでるわけで・・・

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でも前提として…

ディレクターはプロジェクトにおける上の人であるべき

・サイトコンセプト決めるのも・設計を決めるのも・レイアウトを考えるのも・コンテンツ案を出すのも・原稿や素材を手配する(あるいは作る)のも

全部実際に現場レベルでやるのはディレクター

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じゃあ・・・

その企画やコンセプトの前提になる条件が

おかしかったらどうなると思う?

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前提がおかしいことの例

・期間設定がおかしい

・価格設定がおかしい

・やろうとしてる事とリリース方法があってない

・ユーザーのことガン無視してる

このままコンセプト引いてプロジェクト動かしたら

・・・死ぬよね ※主にデザイナーやコーダー、プログラマー、ライターが

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ダメな事には「それダメだわ」て言えると

ディレクターとしては仕事がしやすくなる

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いきなり依頼者にダメ出ししろって言われても・・・。

無理じゃね? 入れなくね?いきなりそんな話

聞いてもらえるわけなくね?

でも

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実際、そんなことないです聞いてくれますし、聞きたいと思ってくれます。

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最上流に無理やり食い込むダメ出しシートのすごい力

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中村がどうやってるか

・最初の相談段階で企画や現行サイトや企画にダメ出し

・それをチームでレポート化して依頼者にぶつける

・そこから返ってきた反論からヒアリングを始める

・コンセプト~プロジェクト骨子を「一緒に決めてしまう」

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最初の相談段階で企画や現行サイトにダメ出し

依頼者

こういうサイト作ってよ

こういうサイトにリニュしてよ

ディレクター

デザイナープログラマー

それじゃダメだよねこうあるべきだよね

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チームでレポート化して依頼者にぶつける

依頼者

!ディレクター

デザイナープログラマー

これなら行ける!

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返ってきた反論からヒアリングを始める

依頼者

そういうことじゃないのだよ!

ディレクター

デザイナープログラマー

じゃあどうなの?

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コンセプト~プロジェクトの骨子を「一緒に決めてしまう」

依頼者

ディレクター

デザイナープログラマー

企画

コンセプト

スケジュール

具体施策

設計

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具体的には何をするの?

・ダメ出しレポート提出

・コンセプトの案も一緒に出す

・提案書も一気に出す

・要件定義を一緒に作る

・んで、詰める

コンセプトシートの作り方:http://goo.gl/T5wbNRFPの作り方:http://goo.gl/eQEfO

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コンセプトの重要性と作り方

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コンセプトて何?

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情報設計、仕様設計、デザイン、原稿

提供する体験を構成する全要素をつらぬく

1本の柱…みたいなもの

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たとえば?

ディズニー「夢と魔法の国」

ナナピ「7分でできるライフレシピ」⇒「みんなで作るくらしのレシピ」

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コンセプトは神輿が目指すべき「誰にでも分かる場所」

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ちなみに中村はこんな感じで書きます

要素A 要素B

つまり〇〇ならいいんじゃね?

てことは「〇〇」ってことだよね。

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本来の目的 課題項目

つまりどうなればいい?

他会場がやってないことをやる。だからユーザーが知る。見る。共有する。そして、買う。

そのため、コンセプトは「当日まで観る価値のあるサイト」と提唱します。

GTの本体サイトにあるコンテンツだからもてぎには要らない。ではなく、一定期間だけでも

「本体サイトよりももてぎのサイトを見る」という状況を作れば目的は達成しやすくなる。

・より多くのチケットを販売し、来場者数を増やしたい。

・単品より複数人(ファミリー)で来場して欲しい。

・予選から決勝まで、できれば泊まり込みで来て欲しい。

・既に国内最高の観客動員数を誇るレースシリーズだけど、もてぎでの最終戦こそが最高に面白い!と認知を広める。

・チームやドライバーの情報が見れる(もてぎ戦を見るかどうかを検討しているユーザーに他サイトへの移動を勧めるのはナンセンスなので)

・基本的なルール、楽しみ方をしっかり伝える。(辺にPOP路線を狙う必要ななし。イベントのあり方がハードなのだから)

・チケットの販売数増加(前年比150%取りたい)

必要なのは・・・チケットが買いやすいことイベントやおトクなプランが分かりやすいこと予選日の楽しさが伝わること

例:2012年度 SUPER GT サイトの時に書いたもの

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• ワイヤーも• デザインも• 原稿も• インタラクションも• UIも

基本的には全部「コンセプト」を拠り所にして判断する。

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何も知らないほうが自由に発想できる

それただの偶然じゃん?

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理想

クライアント

しっかりとしたコンセプト提示

発注

ディレクター

コンセプトを元にサイトを設計

クライアント

コンセプトが曖昧もしくは無い

発注

ディレクター

え?と?何がしたいん?

クライアント

ビジネスの目的(理念や目標)を提示

発注

ディレクター

サイトコンセプトを提示した上でその了承を取っ

て設計をスタートさせる。

なぜディレクターがコンセプトを作るのか

よくあるケース だからこうやる

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根拠含めて、

クライアント(依頼者)と制作チーム全員がコンセ

プトを共有し、指標としなければプロジェクトは動

かない。

つか途中で止まる。

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で、ここで質問いきなり開口一番で…

僕はこのサービスのコンセプトはこうだと思います!

とか言って通用するでしょうか?

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多分かなりキツイ

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だからこうやる

マイナスの共感誘導

課題意識の共有

理想型の提示

コンセプトの提唱

ダメ出しシートで「だよねー」の共感を刺激。

解決するにはこうやるべき。企画はこれ。全てはこのコンセプトの元に。

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ダメ出しシートやってみよう

今回やるのはリニューアルのケース

ビジュアル上の問題点

導線設計上の問題点

コンテンツ展開上の問題点

各課題項目に対する改善施策案

要綱構成

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ビジュアル上の問題点

導線設計上の問題点

コンテンツ展開上の問題点

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本来やりたいこと(KGI or KPI) 課題項目

理想型

コンセプト

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まとめ

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制作のフローってとにかくやること多い。

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関わる人の数もまぁ多い

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どれだけマーケットを見て

いい企画を立てても

メンバーの意識を統一できなけ

れば結局なにも起こせない

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そうかと言って「空気読めよ」ばかりでは仕事にならない

だからコンセプトを使う説得するためにダメ出しシートを使う

ディレクターが上手く導けなければ、どんなプロジェクトだって成功なんてしないんだから

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質疑応答

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第四章Google Analyticsのその前に

現場で回すグロースハック

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まず前提として

Webサイトは完成しない

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作って終わり ⇒ ×作ってからが本番 ⇒ ○

Plan企画して

Do実行して

Actionんで次の一手を・・・

Check上手く行ってんのか判断して

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中でもとにかく大事なのが

Actionんで次の一手を・・・

Check上手く行ってんのか判断して

ここにナイスパスが無いと、

そこでプロジェクトの成長・進行が止まる。と思う。

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Webに当てはめて言うと

Checkアクセスを解析して

Action改善施策を決める

てこと※すげー大雑把だけど・・・

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さてここで質問

アクセス解析って好きですか?

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大抵はこんな感じのリアクションになる

え?そーいうのは私の仕事じゃないから

いやほら忙しくてさ

ディレクター デザイナー プログラマ

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データへの興味はすべてのスタッフが持っていたほうが色々と効率がいいんです。

ダメです。

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解析の目的

サイトを改善する理由を見つけ成長させる

ユーザーニーズを把握して次の施策を考える

上手くいってる施策の加速と上手くいってない施策の原因究明と改善

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と、言い切るためにやる

平たく言うとこのサイトって○○じゃね?(仮説)

△△△したほうが良くない?(提唱)

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そう。仮説を取りに行く行為なのよ。

数値データを調べる仕事じゃ

無いんだよ。

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仮説が立てばやるべきことが見えてくる

このサイトコンバージョン低くね?(課題)

フォームがグダグダだからじゃね?(仮説)

じゃフォームの導線改善しようか(やるべきこと)

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やるべきことが見えてくれば、項目をまとめて行動が起こせる。

フォームのどこが悪いんだ?(調査)

そうか。長すぎて途中で逃げちゃうのか(問題発見)

じゃ短くしよう(方針決定)

これとこれとこれはカットしても問題ないな(施策草案)

じゃ短くなったバージョンのワイヤー書くわ(設計)

デザインやり直しだから3営業日はかかるな(工数算出)

プログラムは処理変えるだけだから1日だな(工程決定)

じゃやるか!(実行)

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アナリストやディレクターだけが数字を追ってたんじゃこうはいかない

全職種の人間が「興味」を持っていることが結構重要だったりする。

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大事なことなのでもう一度

解析は、PDCAサイクルのCからAに

つなげる大事なポイント。

P D C A

Cで止めちゃう=膨大な数値データをキレイに並べて満足しちゃう

Aにつながらない=「このサイトじゃダメです」みたいなどーにもならん結論を出しちゃう

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Web解析の基本的なやりかた

具体的に何をどうすればいいんだろ?

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具体的なやりかた4ステップ。

理想の導線を考える

仮説と取るべき数値を決める

何をどの順番でやるのか決める

このサイトはダメだ!と決める

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サイトは完成しない

であれば完璧なサイトなんて存在しない

だから、まずは「未完成なものである」

という前提で数字に向きあいます

このサイトはダメだ!と決める

いいサイトなのにねぇなんで上手くいかない

んだろうねぇーこの考え方を捨てる

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検索 一覧 個別ページ フォーム 完了画面

そのサイトにおける「こういう道筋を辿ってくれたらいいなー」

という導線を考えて、そのパターンを洗い出す

理想の導線を考える

初見 2回目 3回目

男女 会員 流入元別

広告

乖離日数

別アクション

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もしかしてこのサイトがダメなのって

〇〇が▲▲だからじゃない?

仮説と取るべき数値を決める

これが仮説

〇〇 取るべき数値の項目

▲▲ その数値の実測データ

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〇〇 取るべき数値の項目

▲▲ その数値の実測データ

=これがいわゆるKPI

てやつなのよ

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問題は

どのデータをとるのか?

その選別が難しい

ということ

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アナリティクスでは取れないデータが

本当のKPIって場合もある

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まだデータになっていない

でも確かに

その数値が分かればビジネスを加速させるもの

これを仮説で想定できるようになると

すんげー強い

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Twitterの事例

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スヴェンソンの事例

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重要なのは

無限にあるデータ項目の

どこに注目するか

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そのビジネスにとって

どの数字を伸ばせば成長につながるのか(=KPIの把握)

その数字を伸ばすために知るべき項目はなにか(=課題数値の把握)

これをやらなきゃ解析なんてできない。

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解析結果データに書いてある数字は数字じゃない

誰かが、それぞれの事情や悩みや欲求にそって行動したその履歴だもの

数字の向こう側に人間を見なければ、解析はうまくいかない

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その答えは、

実は情報設計の分解にある

具体的にどうやってKPIを見つける?

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膨大な情報を

ターゲットに合わせて

取捨選択すること

情報設計ってなんだっけ?

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つまり・・・

どんな競合がいるマーケットで

なにをウリとしていて

誰に価値を感じて貰うのか

すべての勝ちサイトにはこれがちゃんと定義されてるってこと。

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何度も言うようだけど

ただ解析するだけならいらない

欲しいのはキレイなデータじゃなくそのサイトを成長させる

提案なのよ

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だから、まず分解する

このサイトは

・どこのマーケットで

・何をウリとしていて

・誰をターゲットに

・なにをしようとしているのか

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すると・・・

何がKPIなのか見えてくる

あとはそのKPIをどうやってあげるのか?を仮説と合わせて提案すればいい

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その仮説を「なんとかする」ために

「何をするべきか?」を考える

考えた結果を並べて、優先度を付ける

何をどの順番でやるのか決める

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中村が良く使う判断基準

・ユーザーに届くスピード

・数字に対するインパクトの大きさ

・施策の簡易さと実装の早さ

ようするに安く早く出来る順てことよ

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んじゃ実際やってみよう(ワークショップ)

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まとめ

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Web解析に必要なのは、

アナリティクスを手足のように

使えるテクニックじゃない。

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数字の先にあるユーザーの

気分と気持ちと想いと理由を妄想できる

イメージング能力。

それが最も重要

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Photoshopの機能を全部使える奴が全員「良いデザイン」をあげられますか?

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ドリーム・ウィーバーの機能を全部使えるからって、セマンティックなマークアップが実現できますか?

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「なんのデータがそのサイトの成長に必要なのか」がわかってない状態でGA使えるようになったって、なんにもならないんです。

つまり、そういうこと。

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以上ご清聴ありがとうございました。

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質疑応答

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