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ゲーム学習の主要テーマ・トピック例
• ゲーム教材の開発・実践
• 教育シミュレーション・ゲーミング研究
• シリアスゲーム研究
• 教育現場へのゲーミフィケーション導入
• ゲーム開発を通した学習
• 遊びのゲーム活動中の学習
ゲーム学習のフィールド
フォーマルな学習環境で利用するゲーム教材の
開発・実践
インフォーマルな学習環境で利用するゲーム教材の開発・実践
フォーマルな学習活動を支援する仕組みのゲーム化(ゲーミフィケーション)
インフォーマルな学習活動を支援する仕組みのゲーム化(ゲーミフィケーション)
学習を意図しない場での学習に関する研究(娯楽ゲームの中の学び)
エデュテインメント1990s’
シリアスゲーム2000s’
ゲーミフィケーション2010s’
ゲーミング・シミュレーション〜1990s’
エンターテインメントエデュケーション
模擬体験・システム的側面を重視
楽しさの要素を重視
ゲームの社会的利用の変遷
近年注目される取り組み
• 教育活動へのゲームデザインの適用
–ゲーム開発者と教育開発者で連携した学習環境デザイン
• 評価ツールとしてのゲーム
–ゲーム環境でのパフォーマンス評価
–プレイログ分析による適応型ゲーム学習環境
• 市販ゲームを利用した教育実践
– SimCityEdu, MinecraftEdu
教室へのゲームデザイン・ゲーム的手法の導入
• Quest To Learn:ゲームデザイ
ナーと教育専門家チームによる学校カリキュラム開発と学習環境デザイン
• 6年生から12年生対象の
ニューヨーク市の公立学校(中高一貫校、2009年開設)
• 非営利財団の支援を受けた産学官連携の学校改革プロジェクト
2013/3/14 (c) 2013 Toru Fujimoto 10
3D Game Lab: クエスト授業支援SNS
2013/3/14 (c) 2013 Toru Fujimoto 13http://fastapps.hri.uci.edu/files/1311/images/Figure%202(1).png
オープンエデュケーションとは
• オープンエデュケーションとは–教育を「オープン」にし学習機会を促進する活動
–あらゆる人々が教育・学習に参加
–社会から広い支持を集める(寄付財団の支援)
• オープンエデュケーション誕生の経緯– 1990年代:eラーニングの普及
• 有料モデルの頓挫(大学による教材販売サイトの失敗)
– 2001年:オープンコースウェア(OCW)の開設• オープン教材(OER)を個人や非営利団体の増加
オープンエデュケーションの特徴(1)教材をオープンにする活動
• 無料の教材・教科書をインターネット上で公開
教科書・教材
学びたい人
インターネット上の無料教材・教科書
学びたい人
お金がかかる…
無料で学べる!
OER(Open Educational Resources)
• インターネットで公開された教育用素材
–文書資料、画像、動画、電子教科書
• 「再利用」で多様性を促す
– クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
• 国際的ムーブメントによる普及
– UNESCO 2012 「世界OER議会」
• OERは誰でも作れる
–個人、企業、非営利組織、大学…
オープンエデュケーションの特徴(2)教材を探せるウェブサイト
• 学びたい目的に即して、適切な教材を取得
学びたい人
どれを使えばいいんだ…??
学びたい人
目的に合った教材が探せる!
検索・統合・分類
オープンコースウェア(OpenCourseWare: OCW)
• 正規講義のシラバスや教材、講義ビデオを無償公開 単位認定なし (Publication=出版)
• 世界規模の活動へ
– OCWC
– JOCW
• 発展途上国向けに教材を翻訳(国際教育協力)
オープンエデュケーションの特徴(3)共に学び教え合うコミュニティ
• 学び教え合うことで学習の意欲と成果を高める
学びたい人
学び合う学習コミュニティ
学びたい人
分からない所を聞けない…
一人で学ぶのは大変…
学びたい人一緒に学ぼう!
OpenStydy / Mozilla Open Badge
• デジタルバッジ(認定証)を交付する仕組み
• 学習経験を示す「リンク」
• 知識技能を示すシグナル
• オンラインで学び教える学習コミュニティ
• OCWと連携 同じ教材を共に使って学ぶ
オープンエデュケーションが広まる背景:「理念」と「実利」の共存
• 社会貢献活動として
–教育格差の是正:発展途上国への「国際教育協力」
• 「知」へのアクセス改善
– 「公共財」としての大学:大学の理念に沿う
• リクルーティング(高校生・留学生・社会人)
–グローバル対応(英語での教材公開)
• コスト削減と質向上
–電子教科書の無償配布
–講義教材にOERを使い授業改善
反転授業(Flipped Classroom)
• 知識習得はオンライン(講義ビデオを視聴)
• 知識確認やディスカッションを教室で行う– ドロップアウト(米国では30%)を低減する効果
– OERやMOOCsを教材として使う
The Flipped Classroom: Turning the Traditional Classroom on its Head - http://www.knewton.com/flipped-classroom/
大学の抱える課題ニーズ増大・学生の変化・持続性
• 大学卒の人財ニーズ急増
–先進国:成人の大学卒人口はまだ1/3程度
–発展途上国:若年人口爆発とキャンパスと教員不足
• 「非伝統的」な学生の増加
–社会人入学・働き家族を養いながら学ぶ
– ドロップアウトの増加
• 米国では非伝統的な学生の修了率が24%
• 米国における大学の持続性への懸念
–公立大への補助金削減→財政悪化と学費高騰
社会が支えるオープンエデュケーション
• 慈善寄付団体– ヒューレット財団・ゲイツ財団など
– 社会貢献事業の一環とし数十億ドル規模を調達
– 大学や非営利団体のオープン化事業を支援
• 政府– 米国:労働省
• 社会人の再教育
– アジア・アフリカ・南アメリカ• 教育機会の不足を補う
• 大学は活動の「媒体」
MOOC(大規模公開オンライン講座)
学習コミュニティ受講者 受講者
講師
数週間の学習コースを共に受講する
認定証
MOOC
• 教材の公開+教育サービスの提供
• MOOCプロバイダ
–教育ベンチャー企業
– Coursera Udacity
• MOOCコンソーシアム
–大学連合
– edX FutureLearn
MOOCの「学習コース」とは?
• テーマ:学部生レベルの入門講義特殊性の高い講義(例:ロボットカー制作)
• 構造:eラーニング教材+コミュニティ機能
–ビデオや資料、クイズを使い順序を追って学ぶ
–シミュレーション教材
–レポートのピアレビュー
–ディスカッションボード
• 修了者に認定証交付
MOOCのアドバンテージ:持続性の高いオープンエデュケーション• ビジネスモデル
–修了証発行による手数料徴収(数十ドル)
–優秀な学生を企業に斡旋(Coursera,Udacity)
• 「Massiveさ」がもたらすメリット–学生獲得の機会に(優秀な受講者を発掘)
–学習履歴データを取得 →ビッグデータ活用
• 企業もMOOCを開設できる–企業内研修(Yahooが社内教育にCourseraを活用)
– Open Education Alliance(企業主体でIT人財育成)
大学単位を取れるMOOC認定証
• Courseraの認定証「Signature Track」–ウェブカメラで写真付き身分証明書を確認
– タイピングのパターン認識によるなりすまし防止
• 認定証で大学単位を取る– ACE Credit (米国大学の単位推薦サービス)
–米国2000の大学で単位に置き換えることができる
–認定証を別の大学の単位を補充する手段に利用できる
MOOCの特徴
• これまでの大学による「eラーニング」との違い–誰でも受講できる(学生である必要はない)
–無料(学費不要)
–単位は与えられない ※例外あり
– コース完了は必須でない(修了率 10%程度)
• 世界規模で拡がる学習コミュニティ–数百万人の学習者が出会う
–世界中で行われるオフ会「ミートアップ」
SPOC(Small Private Online Courses)小規模非公開オンライン講座
MOOC SPOC
だれを教えるのか?
全世界のあらゆる人々 大学または企業の学習者
何を目指すのか?
教育機会の拡大 教育の質向上(反転授業)
メリット受講者のつながり形成広報・リクルーティング
教育ノウハウの蓄積持続性の高さ(効果が見えやすい)
課題持続性
ビジネスモデルオープン性に欠ける
「eラーニング」との違いは?
共通するものオープン(アクセス+ライセンス)な教育コンテンツ
(将来的な)教育コストの削減学習履歴データの取得
SPOCとMOOCの組み合わせが可能?
オープンエデュケーションがもたらす「ボーダレスな教育」の実現
• 複線的なキャリアや学び直しを前提とする
• 制度の「外側」を支えるオープンエデュケーション
• 誰でも「自由に教え・自在に学べる」社会へ
オープン教材を用いた教育実践の意義
• Project Kaleidoscope(米複数大学)
–教員グループがSTEM(理数教育)教材を制作 教材の評価や改善を継続
–授業改善(FD)・教育の質向上に寄与
• dScribe (米ミシガン大学)
–学生が教材を制作し使う
–教材を制作することで学生が学ぶ
• Open Education “Practices”
–教育の質向上、多様化が期待される
オープンエデュケーション研究のチャレンジ
• 適用範囲の広さ–学校・大学におけるOER活用(反転授業)MOOC開講
– インフォーマルラーニングにおける教育実践
• 効果と意義の検証–オープンエデュケーション実践の学習評価
– ラーニングアナリティクス
–高等教育・社会との効果的な接続の提案(実践)
–教育におけるオープン性の理論構築
ゲーム学習 x オープンエデュケーション
• オープンエデュケーション環境での学習継続支援
–オープンバッジシステム
– MOOCにおけるオンラインゲーム教材活用
• ゲーム学習プラットフォームのオープン化
–開発した教材や授業計画の共有
活動方針
• 情報発信
–テーマ:両分野の最新動向と研究の可能性
–国内外の先端事例レビューと調査分析→社会的意義、関心の高い研究トピックを抽出
• 研究領域の確立
– 「ゲーム学習×オープンエデュケーション」で創発する新しい研究領域
• 研究者コミュニティの形成
Horizon Reportのトピック
• 2012– Mobile Apps / Tablet Computing / Game-based
Learning / Learning Analytics / Gesture-based Computing / Internet of Things
• 2013– MOOC / Tablet Computing / Games and Gamification
/ Learning Analytics / 3D printing / Wearable Technology
• 2014– Flipped Classroom / Learning Analytics / 3D Printing /
Games and Gamification / Quantified Self / Virtual Assistants
活動スケジュール
今年の全国大会 研究会
来年の全国大会
・自己紹介・キーワードの抽出
・作業割り振り・構成の決定
編集会議
本日
来年へ繰り返し
SIGレポート
夏頃発行
興味関心の共有
制作に着手
成果発表次期の企画
年明け
※来年度以降の
研究会で研究発表を企画?
来年
SIGメンバーに期待すること
• 趣旨と方針に賛同して参加いただく方は
どなたでも歓迎
– 「情報の発信者」として一緒に活動できる方
–研究・実践コミュニティ形成、研究領域確立
– 「道を切り拓く楽しさ」
• 具体的な研究成果を出すべく活動します
–レビュー論文発表
–共同研究グループ結成
–研究資金獲得
ワーク
• 問題意識・関心の共有
– これまでの活動
– これまでの経験(調査/開発/評価/実践)
–関心のある研究テーマ・研究キーワード
• 研究としてこの分野で取り組んでいきたいこと
• 誰のどういう学習や問題に対する
テーマ・キーワード
• 作ったものの評価• 制作(作ること)の技術• 授業設計 面白くするvs効果• ゲーム開発のデザイン手法• ポートフォリオ• 学習意欲、継続 動機付け• コンテンツ活用• MOOCと大学の違い• MOOCを面白くする工夫• ゲーム(学習)の知見• 学校放送・通信教育との関連• 企業内教育、ポスト大学教育、他領域との教育(道徳、福祉)• ゲーミフィケーションの活用• Why Open? 原点共有• ゲーム専門家と教育学者とのコラボレーション
レビューのテーマ案• 講義映像の画面構成分類
– 学習内容(知識取得型、など)とのマッチング
• 今に至るまでの「歴史」• 内発的動機付けにつなげるための工夫?• 様々な学習領域におけるゲーム• ゲーム適用にあたっての調整?について• メディアの変遷 ラジオ、テレビ‥
– これまでのメディアにおける手法の整理
• ゲーム活用の教育評価(体系化)• MOOCの教育・キャリア接続の事例• 学習動機の継続方法• 「見取り図」 概要、変遷‥ 一目でみて分かるもの• 海外の主要カンファレンスのテーマから見た最新動向• 事例集• MOOCから見たゲーム学習、ゲーム学習から見たMOOC• ゲーミフィケーションの有用性 教える側にとってのメリット• 教育内容・手法につきまわる「世界観」• ゲーム学習からみた教育研究、教育研究からみたゲーム学習