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理解型インプットタスク を用いた授業実践 2015 9 12 21 回日・英英語教育学会研究大会 於 法政大学

理解型インプットタスクを用いた授業実践

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理解型インプットタスクを用いた授業実践

2015年9月12日第21回日・英英語教育学会研究大会

於 法政大学

概要• はじめに• 実践背景• 研究背景• 実践内容• 結果• 考察• 結論

2

概要• はじめに• 実践背景• 研究背景• 実践内容• 結果• 考察• 結論

3

• 理解型インプットタスクを用いた授業実践を共有すること

• タスクを用いた言語指導による学生の反応を記述し,記録し,共有すること

• 授業をよりよいものにしていくためのヒントを得ること

はじめに4

本発表の目的

• タスクを用いた言語指導とそれ以外の指導法の効果を比較すること(いわゆる指導法効果研究ではない)

• タスクを用いた言語指導によって,学習者の言語能力が伸びたのか伸びなかったのかを検証すること(そもそも,測定具の選定が非常に難しい)

※ただし,言語データの分析が必要ではないという意味ではない(今後の課題)

はじめに5

本発表の目的ではないこと

田村 祐名古屋大学大学院

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概要• はじめに• 実践背景• 研究背景• 実践内容• 結果• 考察• 結論

7

• 発表者の経歴 ー 誰が

• 発表者の授業環境 ー どんなところで

• 学生観・英語熟達度 ー 誰を対象に• 本実践の動機

実践背景8

実践背景

• 発表者の経歴 ー 誰が

• 発表者の授業環境 ー どんなところで

• 学生観・英語熟達度 ー 誰を対象に• 本実践の動機

実践背景9

実践背景

• 2011.3. 某地方国立大教員養成課程卒(小中高1種免許取得)

• 2013.6. 北米大学院にて英語教授法修士号取得

• 2013.8. 帰国後,臨時的任用教員としての公立中学校で8ヶ月間勤務(担当は2年生)

• 2014.4. 名古屋大学大学院博士後期課程入学法律系専門学校にて英語の非常勤講師

実践背景10

発表者の経歴

• 発表者の経歴 ー 誰が

• 発表者の授業環境 ー どんなところで

• 学生観・英語熟達度 ー 誰を対象に• 本実践の動機

実践背景11

実践背景

• 法律系専門学校の一般教養科目としての英語(通年)

• 英語A,B,C,Dと4科目開講されている中のAとBを担当(AとBはセットでの履修を推奨)

• 基本的には必修ではないが,提携大学との単位互換制度を利用する学生(8割くらい)にとっては事実上の必修

• 指定教科書はあるものの,使用は義務ではなく,カリキュラムやシラバスもない(講師次第)

実践背景12

発表者の授業環境

• 教科書は基本的に使用しておらず,毎時間の単語テストのために単語帳のみ指定して購入させている(TOEIC系)

• 2コマ連続90分×2

• 1コマ目の英語Aでは,リーディングやリスニングを中心としたインプットタスク(後述)

• 2コマ目の英語Bでは,Aで扱ったインプットタスクを元にしたインタラクションタスク(またはライティングタスク)

実践背景13

発表者の授業環境

• 発表者の経歴 ー 誰が

• 発表者の授業環境 ー どんなところで

• 学生観・英語熟達度 ー 誰を対象に• 本実践の動機

実践背景14

実践背景

• 全員が新入生(1年生)※昨年度は再履修生も

• 4月の初回授業時:26名(男子:14,女子:12) -> 7月の試験時:19名

• 年齢はややばらつきあり(M = 19.42, SD = 2.50)• 真面目でおとなしい学生が多い• 英語熟達度のばらつきは大きく,基本的な語順等でつまづいている学生もいる一方で,英検準2級取得者もいる

• 法律系専門学校といえど,学習者の希望する進路は法律系に限られるわけではない-> ニーズも様々

実践背景15

学生観

実践背景16

自己申告の英語熟達度(7 段階)

1 2 3 4 5 6 7

0.00

0.15

0.30

reading

1 2 3 4 5 6 7

0.0

0.2

0.4

writing

1 2 3 4 5 6 7

0.0

0.2

0.4

listening

1 2 3 4 5 6 7

0.0

0.2

0.4

speaking

1 2 3 4 5 6 7

0.00

0.15

0.30

vocabulary

1 2 3 4 5 6 7

0.0

0.2

0.4

grammar

Note. N = 26.

• 発表者の経歴 ー 誰が

• 発表者の授業環境 ー どんなところで

• 学生観・英語熟達度 ー 誰を対象に• 本実践の動機

実践背景17

実践背景

• 学生の英語使用の機会が少ないのではないかという昨年度の実践に対する反省

• 教師自身の英語使用量の少なさに対する自己嫌悪(できないのではなくやろうとしていないのでは)

実践背景18

本実践の動機

理解型のインプットタスクを用いることによって,習熟度の高くない学生にも英語使用の機会を与えられるのでは?また,教師自身が英語を積極的に使うことにもつながるのでは?

概要• はじめに• 実践背景• 研究背景• 実践内容• 結果• 考察• 結論

19

• インプットを処理する機会をできるだけ増やすための試み

• タスクを用いた言語指導について

研究背景20

研究背景

• インプットを処理する機会をできるだけ増やすための試み

• タスクを用いた言語指導について

研究背景21

研究背景

• 言語習得はまず大量の理解可能なインプットが大前提(Krashen, 1982)

• 「英語の授業は英語で」の波(文部科学省, 2011)

• Willingness To Communicate (WTC)は英語のインプットが豊富な授業を通して向上(Koga & Sato, 2013; Sato & Koga, 2012)

• Total Physical Response (TPR)を用いた授業で英語スピーキングに対する抵抗感が軽減(Amano, 2014)

• 教師がまずは英語を使用し,できるかぎり多くのインプットを学習者に与えるようにつとめるべき(Sato, 2015)

研究背景22

インプットの機会の確保

• インプットを処理する機会をできるだけ増やすための試み

• タスクを用いた言語指導について

研究背景23

研究背景

• Ellis (2003); Ellis & Shintani (2013); 松村 (2012)

1. 基本的な焦点が意味にあること(多くの場合そこにはギャップが伴う)

2. 学習者が自身の言語的・非言語的リソースに頼ること(使うリソースを指定されない)

3. 言語使用以外の面でタスクの達成が評価されること

4. 学習者が課題に対して主体的に関与している研究背景

24

タスクとは

• Task-based Language Teaching (TBLT)• 意味交渉(negotiation of meaning)が言語習得のカギ(e.g.,

Long, 1990)

• 学習者は教授した知識をすぐに習得するわけではない(e.g., Pinemann, 1989)

• 1つマスターしたら次へ,ではなく,たくさんのことを少しずつ同時にマスターしていくのが言語学習(Nunan, 2004, p.114)

• そもそも言語指導のゴールは?• 目標言語を用いて学習者が直面する課題を解決できるようにすること

研究背景25

TBLTの理論的基盤

• Ellis (2003); Ellis & Shintani (2013); 松村 (2012)

1. 基本的な焦点が意味にあること(多くの場合そこにはギャップが伴う)

2. 学習者が自身の言語的・非言語的リソースに頼ること(使うリソースを指定されない)

3. 言語使用以外の面でタスクの達成が評価されること

4. 学習者が課題に対して主体的に関与している研究背景

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タスクとは(再掲)

• Ellis (2003); Ellis & Shintani (2013); 松村 (2012)

1. 基本的な焦点が意味にあること(多くの場合そこにはギャップが伴う)

2. 学習者が自身の言語的・非言語的リソースに頼ること(使うリソースを指定されない)

3. 言語使用以外の面でタスクの達成が評価されること

4. 学習者が課題に対して主体的に関与している研究背景

27

タスクとは(再掲)

リーディングまた

はリスニングを通

してでも

これらの定義を逸

脱しない活動は可

概要• はじめに• 実践背景• 研究背景• 実践内容• 結果• 考察• 結論

28

実践内容29

授業のおおまかな流れ

10 - 15分 5分 10 - 15分 20 - 30分 10分 5分

単語テスト 活動の導入と説明 プレタスク メインタスク ポストタスク 振り返り・感想記入

1コマ目

2コマ目

10分 10 - 15分 30 - 40分 15分 5分

活動の導入と説明 プレタスク メインタスク ポストタスク 振り返り・感想

記入

実践内容30

授業のおおまかな流れ

10 - 15分 5分 10 - 15分 20 - 30分 10分 5分

単語テスト 活動の導入と説明 プレタスク メインタスク ポストタス

ク振り返り・感想記入

1コマ目

2コマ目

10分 10 - 15分 30 - 40分 15分 5分

活動の導入と説明 プレタスク メインタス

ク ポストタスク 振り返り・感想記入

基本的には”All in English”

• (例)理想の英語の先生はどんな人?• 全体の目標(ここまでできればOK):3人の英語の先生の紹介文を聞き,自分が英語を教えてほしいと思う順番で3人をランク付けする

• さらなる目標(できる人用):1位になぜその先生を選んだのかの理由を述べる(英語が難しければ日本語も可とする)

実践内容31

理解型インプットタスク

• (例)理想の英語の先生はどんな人?• プレタスク(語彙の拡充)

• 人の特徴を表す単語(形容詞)をできるかぎりリストアップする(e.g., cute, kind, tall, etc.)

• リストアップされた単語を,外見(appearance)に関するものと,内面(characteristics)に関するものに分類

• 「理想の英語の先生はどんな人か」について話し合わせるようなプレタスクも可能(ただし使用言語が英語だと難しく日本語になってしまうと…)

実践内容32

理解型インプットタスク

• (例)理想の英語の先生はどんな人?• メインタスク

• 3人の英語の先生の紹介文を,メモを取りながら聞く

• 聞き取った内容をもとに,自分が先生を選べるとしたら誰がいいかという視点で順位をつける

• 評価は,順位がつけられたかどうかと,理由が言えたかどうか(日本語でOK)

実践内容33

理解型インプットタスク

• 提示する英語のインプット(これを元にして,繰り返したり,適宜補足,言い換えなどしながら教師自身が話す)

Teacher A: His name is Joe. He is 26 years-old. He is tall and thin. He is good at speaking English with good pronunciation. He is very kind. He used to play basketball and soccer.

Teacher B: His name is Jun. He is 22 years-old. He is short, and he is very smart. He likes to have students communicate in English. He loves rock music and often goes to karaoke bar.  

Teacher C: His name is Jey. He is 36 years-old. He’s of average height. He is not tall but not short. He is a knowledgable person and many students like him. He likes to watch movies. His job is to have the students think the grammar is interesting. 

実践内容34

理解型インプットタスク

• (例)理想の英語の先生はどんな人?• ポストタスク

• 自分がつけた順位に対する理由を述べさせる(ライティング)

• 「うまく言えなかった事」をメモさせ,必要であればリアクティブなフィードバック• becauseの使用 (e.g., I like Jun because…

• 比較級,最上級の使用(e.g., I like Jun the most….)

• 関係詞節の使用(e.g., I like teachers who….)

実践内容35

理解型インプットタスク

• (例)絵の選択タスク(松村,2012)• 目標:教師の発話を聞き内容に合致する絵を

選ぶ(2択)• インタラクション型のインフォメーションギャップタスクとして用いられることの多い間違い探しタスクへの橋渡し

実践内容36

理解型インプットタスク

• (例)絵の選択タスク(松村,2012)• プレタスク

• 辞書で英単語を調べさせる• 音声のインプットを受けるので各自で発音の確認もして,あとで全体で再度確認

実践内容37

理解型インプットタスク

• (例)絵の選択タスク(松村,2012)• メインタスク

実践内容38

理解型インプットタスク

• 教師の発話を聞き,AかBを選択

• 発話をボイスレコーダーで録音しておき,それを再生しつつ答え合わせ

間違い探し素材:『幼児の学習素材館』 http://happylilac.net/machigai-h.html

画像は削除

• (例)絵の選択タスクの類似型として,隠し絵を用いたタスク

実践内容39

理解型インプットタスク

隠し絵素材:『幼児の学習素材館』 http://happylilac.net/machigai-h.html

画像は削除

• (例)折り紙タスク(Amano,2014)• 目標:教師による英語の指示を聞き,折り紙で

様々なものを作る(箸袋で箸置きとかも)• プレタスク

• 表面 (face),裏面 (back), turn the paper face up (表面を上にむける), turn the paper face down (裏面を上に向ける), fold (折る), unfold (折ったのをひらく), make a triangle (三角形を作る), corner (角), などを実際に見せながら導入

実践内容40

理解型インプットタスク

• (例)折り紙タスク(Amano,2014)• メインタスク

• 教師の説明を聞き,紙飛行機を作る• iPadのカメラ機能を書画カメラ的に使用して,スクリーンに映しながら

• 教師は,学生の様子を確認しつつ手が止まっていたりしたら手順を確認しつつ進める

実践内容41

理解型インプットタスク

• (例)折り紙タスク(Amano,2014)• ポストタスク

• 手順を思い出しながら,折り紙の折り方を説明する文を作成(日本語でもOK,できる人は英語でやってみる)

実践内容42

理解型インプットタスク

• 学生は,理解型インプットタスク中心の授業をどのように感じているのか• 毎授業時間後のリアクションペーパーの記述

• 今回は,2コマとも別々に記入させているが,今回は1コマ目のインプット中心の授業の後に書いたもののみが対象

結果43

データ収集法

結果44

リアクションペーパー 授業終了後にコメントをつけて次の授業開始時に返却

分析の対象はここ

概要• はじめに• 実践背景• 研究背景• 実践内容• 結果• 考察• 結論

45

• 授業はとてもおもしろかった• 難しかったけど、楽しかった• とても楽しく学べそうだったのでこれからも楽しみ

• あまりかたくない授業だったので私もかしこまりすぎずに授業に臨めそう

• 楽しい授業で次の時間の英語が楽しみになった

結果46

全般的な肯定的意見

達成感・充実感

授業に対する期待感・肯定的

態度

• 今まで受けてきた授業とは全く感じが違ったのでびっくり

• 英語はすごく苦手だが、少しでも理解出来るように頑張りたい

• 英語は苦手ですが頑張ってついていこうと思う

• 自分でも英語を話せたら格好いいと思うので頑張りたい

• 英語で沢山話せるように頑張りたい

結果47

全般的な肯定的意見驚き

英語学習への前向きな姿勢

話すことに対する意欲

教師が良いモデルになった?

否定的かもしれないが…

• 正直わからないことばかりだったので、自分の英語力の無さを痛感

• やっぱり難しい• やはり英語は難しい• 全然ダメなので,少しずつ頑張ります

結果48

全般的な否定的意見

苦手意識の増幅

やる気が完全に削がれてしまうというわけでもない?(※個人のトレートに依存してるのは間違いない)

• おりがみ楽しかった!今度はもっと難しいやつにみんなで取り組んでみたい

• 折り紙で紙飛行機と箱を上手く作れてよかった

• 実用的なことも学べたのでとても役に立ちそう。英語で紹介できるようにしたいと思う

• むずかしかったけど楽しかった• しっかりと折り紙の説明を聞いて折ることができたので,自分の中ではよくできたな,と思う

• 折り紙で折ったりするのは楽しかった。またこういうのをやりたい

結果49

折り紙タスクに関して

達成感・充実感

向上心

• 英語でおっていくのは難しかった• 折り紙がとてもむずかしかった。要領の悪さが目立った

• 折り紙がとっても難しかった• 英語の意味を理解しても,折り紙で折るのが難しく,苦戦した

• 折り紙がきれいに折れなかった• 英文を読んで折るのは難しかった• 今日の折り紙は難しかった。複雑になればなるほど意味がわからなくなった

• 折り紙かんべんしてください

結果50

折り紙タスクに関して

挫折

拒否・否定

• 最初の30分間英語が聞き取られなかった

• 先生が言う英語が全部理解できない。1年後には全部理解できるように

• 最初の英語しか話さない時間がしんどかった

• もう少し先生の英語を聞き取る時間を増やしてもいい

結果51

英語の聞き取りに関して

挫折

教師への要望

苦痛

これ以降聞く回数を増やした

• 前回の授業よりは英語が聞き取れたような感じがした

• 初めより,少しだけ英語で何を話しているか理解できた感じがした

• だんだん先生の言っていることがわかってきた気がする

結果52

英語の聞き取りに関して

達成感・充実感

概要• はじめに• 実践背景• 研究背景• 実践内容• 結果• 考察• 結論

53

• 聞いて(または読んで)理解するだけにとどまらず,主体的な関与や評価が求められる

• 言語が学習の目標ではなく,言語を使って課題を達成することが目標• 英語を使ったという達成感や充実感を味わえる?→ 英語学習への前向きな姿勢,もっと難しいことにチャレンジしたいという向上心につながるのかも

• 英語で授業を行うことにより,教師の発話量が増える• 話すことに対する意欲が芽生える?• スピーキングに対する抵抗感が減少?(別途質問紙のデータはあるが今回は割愛)

考察54

感想記述のまとめ

• 英語が苦手な学習者に対しては,英語のインプットを浴び続けることがそもそも苦痛を与えている可能性• 個別的なフォローでこっそり日本語を使うことで,課題自体には取り組めるような配慮が必要(少人数だからできることではある…)

• 英語が「できない」という印象を与えてしまう• 課題の難易度設定には特に慎重に• 折り紙タスクに関しては,2 度目で少し難しいものに挑戦したときに否定的なコメントが続出し,大反省した

考察55

感想記述のまとめ

• 「課題はできた」=「目標を達成した」学習者でも,「できない」,「難しい」という感想を書いている

• 目標設定とそこに至るプロセスの問題?• ペアやグループ活動にすると,「人に頼ってしまった」「助けがないとできない」ということにも(それぞれの貢献度に差が出ないような活動の組み方の工夫)

• 「できたことを評価する」,「100%理解できなかった」ではなく,「理解できた部分に目を向ける」といったコメントを返すようにはしているが…

• 教師自身の英語使用は確実に増えている実感はある,ただし• 教師-学習者のインタラクションにどうやって発展させていくか

• いわゆる「講義型」「試験対策型」の講義を趣向する学生のニーズにどうしても合わせられない

考察56

実践者として感じている課題

概要• はじめに• 実践背景• 研究背景• 実践内容• 結果• 考察• 結論

57

• データの収集方法は適切だったか• 感想の記述を細かく活動ごとにさせるべき?• 後期終了時に半構造化インタビューなどで追加データ収集

• 英語でのインプット(特にリスニング)が多いので,リスニングに対する言語面・情意面での変化はないか• リスニング不安・ストラテジー等の質問紙

結論58

本研究の限界と今後にむけて

Amano, S. (2014). Reducing unwillingness to speak English by using total physical response activities in a Japanese university context. CELES Journal, 43, 153–160.

Ellis, R. (2003). Task-based language learning and teaching. Oxford University Press.Ellis, R., & Shintani, N. (2013). Exploring language pedagogy through second language acquisition

research. Routledge.Koga, T., & Sato, R. (2013). Effects of a debate task on changes of communication variables. Annual

Review of English Language Education in Japan, 24, 295–306.Krashen, S. D. (1982). Principle and practice in second language acquisition. Pergamon Press Inc.Long, M. H. (1990). The least a second language acquisition theory needs to explain. TESOL Quarterly,

24, 649–666. doi:org/10.2307/3587113松村昌紀. (2012). タスクを活用した英語授業のデザイン. 東京: 大修館書店.

文部科学省(2009) 「高等学校学習指導要領」Retrieved from http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/30/1304427_002.pdf

Nunan, D. (2004). Task-based language teaching. Cambridge University Press.Pienemann, M. (1989). Is language teachable? psycholinguistic experiments and hypotheses. Applied

Linguistics, 10, 52–79. doi:org/10.1093/applin/10.1.52Sato, R. (2015). The case against the case against holding English classes in English. The Language

Teacher, 39, 15–18.Sato, R., & Koga, T. (2012). Examining the effects of all English class on learners’ affective aspects:

variations of willingness to communicate, communication anxiety and perceived communication competence. CELES Journal, 41, 183–190.

References59

理解型インプットタスクを用いた授業実践

contact info 田村 祐名古屋大学大学院生

[email protected]://www.tamurayu.wordpress.com/

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学生の反応

達成感・充実感

授業・学習への前向きな姿勢

話すことに対する意欲

わからない 難しい

苦手意識の増幅 挫折

• タスクの適切な目標設定 • 共同学習の中での個人の達成感 • インプットから教師-学習者間のインタラクションへ

課題