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Sangyo2008 03

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情報産業・職業論  3

情報 ( 知識 ) 産業のとらえ方

http://aka.oops.jp/

情報産業とは 情報産業=知識産業 情報産業論=産業活動全体の中で

,情報 ( 知識 ) 産業の%は ? 情報 ( 知

識 ) 産業が経済活動にどれだけ貢献しているか ? などについて数量的 ( 統計的 ) に把握する学問分野

情報産業の規模の把握 コリン = クラークの産業分類 ( 第

一次~第三次 ) に準じ,産業の中から「これは情報産業に該当する」と認定し,個々の産業の売上を足し算していくしかない

当該産業の従事者が基本的には「情報産業従事者=情報職業」となる ( はず )

コリン・クラーク 農業 ( 一次産業 ) じゃがいもの生

工業 ( 二次産業 ) ポテトチッ プスの製造 商業 ( 三次産業 ) 商品の流通・販

情報の生産・流通 情報の生産 アーティスト

情報の“製造” レコード会社

情報の流通 CD ショップ

三次 ( 芸能プロダクション )

二次 ( 音盤製造業 )

三次 ( 音盤小売業 )

情報 ( 知識 ) 産業とは何か 「情報とは組織化され,伝達され

るデータである。情報活動には情報財・情報サービスの生産,処理,流通において利用されるすべての資源を含む」

マーク = ポラト『情報経済入門』

① 情報の産業化

情報 ( 知識 ) の専門集団として,企業や消費者に情報 ( 知識 ) を最終消費財として提供

システム・インテグレータ (SI)は企業の情報システム構築・運用を請負い,顧問弁護士は法務サービスを提供

マッハルプの「知識産業」

教育 研究開発 コミュニケーション・メディア 情報機器 情報サービス

フリッツ・マッハルプ『知識産業』 (1962)

マッハルプの定義 旅行代理業,不動産仲介業などを

「専門的知識サービス」に分類 いずれも「認定資格」が必要で,

物の売買を直接に扱わず,知識の運搬・処理の仲介・代理を司るから

卸売業 ( 商社 ) ・金融 ( 銀行・証券・保険 ) も含むが,論争点に

コリン = クラークとの対照 第二次産業において,知識関連

機器の製造 ( 文房具から計算機まで ) を「知識産業」として扱う

第三次産業において,物財の流通に携わる産業は除外し,「知識サービス」に関わる業態を扱う

つまり

一次 二次 三次

情報 ( 知識 ) 産業

旅行代理店の仕事 顧客のコンサルティング 交通機関や宿泊施設のチケット取得代行。ツアー旅行商品の企画

添乗・ガイド ( の手配 )旅行業務取扱管理者 ( 国家試験 )

の資格取得者が常駐することが条件

総合商社の仕事 商品流通のデザイン 商品調達・流通・販売を総合的に

プランニングし,関係する企業をコーディネート

代金決済のタイムラグを吸収する“金融機能”

リスクに備える“保険機能”

銀行の仕事預金・為替決済・資金の貸付け・手形の割引・貸出し金庫・両替…

ファンド・マネジャー ( 資金管理者 )

貨幣 ( 記号 ) をデータとしてやりとり ( 最終的アウトプットは現金 )

宗教 最も古典的な情報産業現世と来世とをつなぐ世界観 ( 教

義 ) の構築。信者の救済 教義を多様なメディアを通じて,信者に布教していく

その対価として「お布施」や「喜捨」を得る

知識産業生産額 (‘58)教育 601.9億$ 44.1 %研究開発 109.9 8.1コミ・メディア

383.7 28.1

情報機器 89.2 6.5情報サービス

179.6 13.2

合計 1364.4 100

マッハルプの分析 1958年段階で,米国知識産業の総生産額は国内総生産 (GNP) の29 % (GNP:付加価値の創出額 )

知識生産職業所得は国民総所得の32 %

1947→58 の平均成長率は 10 %。GNP の伸び率の約2 倍。

②産業の情報化

企業内部に情報 ( システム ) 部門。企業活動全般に情報システムを利用。情報 ( 知識 ) 職業としてのシステム・エンジニア(SE) などを雇用

あるいは法務部を設けて,知的財産権の管理を社内で行う

物財と情報財

  自動車=物財のコスト

研究開発費 広告費

社内教育費 管理費

バランスとサイクル

〈情報の産業化〉で情報が外部サービスとして提供される

〈産業の情報化〉で情報サービスを社内で賄おうとする

情報サービス部門を分社化し,新たな収益部門に ( 情報の再産業化 )

マーク = ポラトの三区分 産業→最終生産物により,情報部

門と非情報部門 (+政府 ) に区分 情報部門→第 1次:第 2次 第 1次:情報 ( ハード・ソフト )

をアウトプットする部門 第 2次:情報を扱う部門だが,

情報以外のものをアウトプット

ポラトの連関図

第 1次情報部門 ①情報財製造業,②情報財の

卸・小売業,③情報流通 ( 通信 )産業,④情報処理・伝達サービス,⑤調査産業,⑥研究開発・発明産業,⑦リスク・マネージメント業 ( 保険 ) ,⑧情報活動への支援施設,⑨政府活動の一部 ( 教育・郵便など )

第 2次情報部門政府や非情報企業内部によって,内部消費のために生産されたすべての情報サービス。研究開発,データ処理,マネジメント,会計など,「産業の情報化」の部分

OA 化・ FA 化の進展。産業内の基幹業務のコンピュータ化

産業連関分析1次 2次 非 最終需要 GNP比

1次 69754 78917 --- 174585 21.9

2次 --- 616 227778 27440 3.4

非 59538 571503 593363 74.6

付加価値 199642 167826 427920

GDP比

25.1 21.1 53.8

ポラトの分析市場で売られない「第 2次情報部

門」の情報サービスのコストは生産物の市場価格に含まれた“隠れたコスト”。情報労働者の雇用経費,情報財の減価償却費など。

1977年,労働所得の58 %, GDP の 38.7 %が“情報”による

ポラトの指標

ポラトの考え方は,米商務省が情報産業統計を発表する際の準拠枠となる

同様に, OECD の統計にも採用され,国際比較の基準にもなっている

日本の GDP比の推移