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コンピュテーショナル デザイン 第五回 2016.10.19 20161019 1 Computational Design

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コンピュテーショナルデザイン

第五回

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先週のおさらい

サーフェース系Command のおさらい• 線から面を作る方法• 開いたポリサーフェイスと閉じたポリサーフェース

表示系Command• オブジェクトの表示と非表示• オブジェクトのロックとロック解除• 全体表示と選択オブジェクト表示

グループ系Command• 複数のオブジェクトをグループにする方法

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サーフェース系 Command

Loft l 二つまたは複数の線から面を作る

ExtrudeCrv ext 押し出し(一つの線を立ち上げる)

PlanarSrf ps 閉じた線の内側に面をつくる

ExtrudeSrf exts 押し出し(一つの面を立ち上げる)

SrfPt spt 三点または4点から面を作る

Join j 線をつなげる(ポリライン)、面をつなげる(ポリサーフェース)

Cap cap 開いている面を埋めて、閉じたポリサーフェースにする

Explode exp ポリラインやポリサーフェースをばらばらにする

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開いたポリサーフェースと閉じたポリサーフェース

「開いたポリサーフェース」は完結していない状態です。面が抜け落ちていたり、隙間があったりして、水を入れたらどこかから漏れる様な状態です。

3DCADで3Dのオブジェクトを作っている場合、これが問題になることが良くあります。我々は建築や家具など、物理的な物の設計にライノを使いますので、出来る限り「閉じたポリサーフェース」を組み合わせてモデリングすることが非常に重要です。

繰り返しになりますが、確実に「閉じたポリサーフェース」を作るには正確に作業することが一番の近道です。

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表示系 Command

Hide hi 選択したオブジェクトを非表示にする

Show sh 隠されたオブジェクトを表示に戻す

Lock lo 選択したオブジェクトをロックする

Unlock ul ロックされたオブジェクトを元に戻す

ShowSelected shs 隠されたオブジェクトの中から選択したものを表示に戻す

UnlockSelected uls ロックされたオブジェクトの中から選択したものを元に戻す

Zoom Extents ze ビューを画面にフィットさせる

Zoom Selected zs ビューを選択したオブジェクトに合うようにフィットさせる

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オブジェクトの表示と非表示

線やサーフェースなど、オブジェクトを一時的に非表示にすることができます。

非表示にすることで、その時に必要な最低限のオブジェクトだけを見ながら作業をすることができます。オブジェクトの選択やスナップをする上でのミスや作業の効率を上げるだけでなく、コンピューターへの付加も緩和することができます。

非表示にしたオブジェクトは忘れがちなので、時々何が非表示にされているか確認するようにしましょう。

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オブジェクトのロックとロック解除

線やサーフェースなど、オブジェクトを一時的にロックにすることができます。

非表示と違い、ロックは画面から消える訳ではありません。グレー表示になり、選択が出来なくなります。動かしたり、消したりはしたくないけれど、スナップはしたいオブジェクトにはロックが便利です。

実際には表示・非表示とロック・ロック解除を使い分けるのが一般的です。もうすこし進むと「レイヤー」についても学びますが、それに対しても非表示とロックが使えます。

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グループ系 Command

Group Control + g 選択したオブジェクトをグループにまとめる

Ungroup Control + Shift + g グループを解除

Control + Shift + 選択 グループの中のオブジェクトを個別選択

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複数のオブジェクトをグループにする方法

たくさんのオブジェクトを扱っていると、一部をまとめて管理したくなります。雑誌をまとめて捨てる時に、紐でぐるぐるまとめて出す感じです。

ライノを含めた多くのCADソフトでは、このことを「グループ」と呼びます。グループでまとめられたら、その一部を選択しただけで、グループに含まれるすべてのオブジェクトが選択されます。

部分として完成したものをグループにしておけば、それぞれがばらばらになることなく一括した操作ができます。グループに対しての非表示やロックも可能です。

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課題①:

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今週の流れ

2D・3D・2.5Dでの作業(15分)• 2Dと3Dの違い• オブジェクトスナップと投影を使った2.5D

モディファイ系Command (30分)• カーブの加工と編集• サーフェースの加工• ポリサーフェースの編集

ブーリアン系Command (15分)• ブーリアン演算

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2D・3D・2.5Dでの作業

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2Dと3Dの違い

4つの画面を同時に見ながら、三次元空間の中でモデリングをするライノですが、図面などの二次元的な作業と、3Dモデルの様な三次元的な作業とでは、その進め方が異なります。この二つが混乱しないように、2Dと3Dの違いを良く理解してください。

一般的には、すべて2Dからスタートし、その後必要に応じて高さを与えて3Dにしていく方法を取ります。つまりTopビューで平面を描き、それを3Dモデルにしていく方法です。こうすることでxy平面を基準にしてモデリングすることになり、地面などを想定しながら3D作業ができます。

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オブジェクトスナップと投影を使った2.5D

オブジェクトスナップのツールバーに含まれる「投影」は2Dと3Dを理解する上で非常に重要です。

• 投影がOffの場合 → 三次元空間上の点にスナップする(3D)• 投影がOnの場合 → スナップした点は強制的にxy平面に投影される(2.5D)

いつも2D→3Dの作業を統一させるには「投影」をOnにした状態で作業するのがベストです。三次元空間の点にスナップしたい場合のみ「投影」をOffにする様にしてください。

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オブジェクトスナップと投影を使った2.5D 2.5Dでの作業を試すため、高さの違う二つのボックスを作ります底面のサイズを入力したい場合は、最初のコーナーを指定した後[@50,50]という様に

@の後に縦と横のサイズを入れることができます。一つは高さ30、もう一つは50とします

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オブジェクトスナップと投影を使った2.5D Osnap(オブジェクトスナップ)がOnになっていることを確かめ端点、点、中点、中心点、垂直点、四半円点、頂点にチェックを入れます

投影がOffになっている状態にします

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オブジェクトスナップと投影を使った2.5D ポリライン[pl]を使い、Topビューでボックスの中点にスナップさせながらひし形を描きますボックスの上部にひし形が描かれました

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オブジェクトスナップと投影を使った2.5D 今度はPerspectiveビュー内で、二つのボックスの間にかかる長方形を描きます普段はあまりやりませんが、 Perspectiveビュー内で三次元空間上の点にスナップします

これが投影がOffの「3D」の状態です

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オブジェクトスナップと投影を使った2.5D 次に投影をOnにし、先ほどと同じ様にポリライン[pl]を使い、Topビューでボックスの中点にスナップさせながらひし形を描きます

今度はひし形が底面の高さに書かれていることがわかります

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オブジェクトスナップと投影を使った2.5D 先ほどと同じ様にPerspectiveビュー内で、二つのボックスの間にかかる長方形を描きます今度はPerspectiveビュー内で三次元空間上の点にスナップしつつも、

すべての点がxy平面に投影され、2Dで書かれています。これが投影がOnの「2.5D」の状態です

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オブジェクトスナップと投影を使った2.5D

オブジェクトスナップのツールバーに含まれる「投影」は2Dと3Dを理解する上で非常に重要です。

• 投影がOffの場合 → 三次元空間上の点にスナップする(3D)• 投影がOnの場合 → スナップした点は強制的にxy平面に投影される(2.5D)

いつも2D→3Dの作業を統一させるには「投影」をOnにした状態で作業するのがベストです。三次元空間の点にスナップしたい場合のみ「投影」をOffにする様にしてください。

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投影のOnとOffを切り替え、2.5Dと3Dの作業の違いに慣れてください

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モディファイ系Command

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モディファイ系 Command

Trim tr トリム(切り取る)

Split spl スプリット(切り分ける)

Offset o オフセット

Fillet f フィレット(交わる線のコーナーを丸める)

Connect co 交わる線をつなげる

PointsOn Fn10 カーブやサーフェースのコントロールポイントを表示

OffsetSrf os サーフェースのオフセット

FilletSrf fs サーフェースのフィレット

MoveEdge me ポリサーフェースのエッジを移動

MoveFace mf ポリサーフェースの面を移動

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Trim(トリム) 交差する線を描き、飛び出ている部分を消しますトリム[tr]を実行し、消したい部分に関わるすべての線を選びます

すべて選び終わったら右クリックで次に進みます

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Trim(トリム) 不要な部分をクリックすると消去できます

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Trim(トリム) すべて消しおわったらESCキーを押してコマンドを終了させます

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Split(スプリット) トリムの場合は選んだ部分が自動的に消去されますがもしも線を切り分けたいだけならスプリット[spl]を使いますまずは切り分けたい線を選び、右クリックで次に進みます

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Split(スプリット) 次に切断する線を選び、選びおわったら右クリックしてコマンドを終えます

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Split(スプリット) 切断する線によって元の線が二分割されています

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Offset(オフセット) 線を平行に移動させ複製をつくるのがオフセット[o]です。壁を描く時などに使いますコマンドを実行したら、どれだけ離れたところにオフセットするか距離の入力します

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Offset(オフセット) 次にオフセットしたい線を選び、オフセットしたい方向でクリックします

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Offset(オフセット) オフセットの距離を10としたので、元の線から10はなれた所に複製がつくられましたサーフェースのオフセットを作るオフセットサーフ[os]も同じ要領でサーフェースの複製を作れます

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Fillet(フィレット) 二本の交わる線の交点にRをつけたいときにはフィレット[f]を使いますコマンドを実行したら、Rのサイズを入力します

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Fillet(フィレット) 二つの線が交わる部分が円弧でつながりました二つのサーフェースをフィレットでつなげるフィレットサーフ[fs]も同じ要領ですでできます

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Connect(コネクト) 単純に直角でつなげる場合はコネクト[cn]が便利です二本の線を順に選びます

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Connect(コネクト) 直角でつながり、不要な部分は消去されます

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PointsOn(ポイントオン) カーブや線はコントロールポイントによって定義されていますこのコントロールポイントを編集することでカーブや線の形状を変えることができます普段は表示されていないコントロールポイントはポイントオン[Fn10]で表示されます

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PointsOn(ポイントオン) 線のコントロールポイントが表示され、普通の点の様に扱うことができますカーブだけでなく、サーフェースも同様にコントロールポイントによる編集ができます

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MoveEdge(ムーブエッジ) ポリサーフェースはコントロールポイントによる編集ができません代わりにつかえるのがムーブエッジ[me]とムーブフェイス[mf]ですムーブエッジ[me]を実行し、ポリサーフェースのエッジを選びます

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MoveEdge(ムーブエッジ) 選んだエッジを引く様にポリサーフェースの形状が変形します

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MoveEdge(ムーブエッジ)

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MoveFace(ムーブフェイス) 同様にムーブフェイス[mf]を実行し、ポリサーフェースの面を選びます

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MoveFace(ムーブフェイス) 今度は面を引く様にポリサーフェースが変形します

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MoveFace(ムーブフェイス) 閉じたポリサーフェースはこういった形で変形させることで閉じた状態のまま形状の編集を行うことができます

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要らない線などを整理し、ベンチの平面図を完成させてください

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ブーリアン系 Command

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ブーリアン演算

ブーリアン演算は立体形状(ソリッド)同士の和や差や積を求める方法です。様々な3DCADで使われている基本的な方法ですが、これを応用させて様々な形状を作ることができます。

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ブーリアン系 Command

BooleanUnion bu 複数のポリサーフェースを合体(和)

BooleanDifference bd ポリサーフェースから一部を削り取る(差)

BooleanIntersection bi 複数のポリサーフェースが重なる部分を残す(積)

BooleanSplit bspl ポリサーフェースを切り分ける

※ブーリエンで加工するポリサーフェースは「閉じたポリサーフェース」であること!

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課題①:ベンチのモデリング

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ベンチの平面図や立面図をベースに、各部材を作り、配置していってください

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来週の授業について

今週で学んだコマンドの数も50を超えました。実は普段のモデリングで使うコマンドの多くはこの中に含まれます。つまり、ここまでの内容を理解すれば、大抵のモデリングには対応できるということです。来週はモデリングからは一歩下がり、ライノの作業環境についてもうすこし詳しく説明していきます。

• レイヤーとプロパティー• アノテーション系Command• セレクト系Command

再来週には課題①の提出になります。各自で課題を進めてください。

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授業の復習について

授業の復習に関しては、HDLのHPにアップするスライドならびに録画映像を活用してください。

HDLのHPにアップされている教材www.hiroshima-d-lab.com/class

これらの内容で不十分な場合は「 Rhinoceros+Grasshopper建築デザイン実践ハンドブック(著:ノイズアーキテクツ)」の購入をお勧めします。この授業の後に続く「デジタルファブリケーション(2年前期)」では教科書とする予定の書籍です。

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お勧めする参考書

「 Rhinoceros+Grasshopper建築デザイン実践ハンドブック」ノイズアーキテクツ 著

彰国社ISBN-10: 4395241239

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授業時間外の対応について

授業の中では説明しきれない機能も多くあります。もし「こういった事をやりたいけど、授業で習っていない」などという場合は、授業日の夕方に研究室で対応します。どんどんと新しい事を学びたい学生は是非、新3号館5Fの研究室に来てください。