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[2] 開発したロボット
屋外/屋内両用で活動できる生活支援ロボットの研究開発石川県立金沢泉丘高等学校理数科
発表者 出村 賢聖(2年) 担当教員 相山 康道 望山 洋
1. 研究動機 参考文献[1] 2015/2/10(火)記録 http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2013/gaiyou/s1_2_1.html
現在高齢化問題で生活支援ロボットの需要が高まってきているが、現在市場に存在する全自律
型生活支援ロボットは居住空間の中でしか人間の支援ができない。高齢者の方々は決して居住空
間の中でしか活動しないことはなく、買い物をしたり友人と会ったり等、居住空間外である屋外
でも長い時間活動する。最近[1] 一人暮らしの高齢者が増加傾向にあるが現在の自律型生活支援
ロボットのハードウエア能力ではものを運んでくる、取ってくる等、一人暮らしの高齢者の屋外
での活動を支援できない。そこで、ロボットが高齢者をより支援できるように、屋外/屋内両用
で活動できる生活支援ロボットの研究開発を行う。
2. ハードウエア
以下の5点を屋外・屋内両用である生活支援ロボットのハードウエアの設計概念とした。1つ
目は居住空間で活動するために必要である物体と物体の間を通り抜けられる小ささと小回りだ。
2、3、4つ目は屋外で活動するために必要な能力である、複雑な地形で
も走行できる走行性能、外光に強いロボティクスの感覚系と、防塵・防
水・耐振性だ。5つ目は屋外と屋内の両方で活動するために必要である重
量や収納性を含めた運びやすさだ。この[2]5つの要求を満たす生活支援
ロボットを開発した。ロボットの直径は35cm,高さは60cmである。段差が
あってもロボットが転倒しないよう最も重量が大きい部品であToughbook
をできるだけ下に配置することによって低重心を実現する。位置判定と人
間認識用の感覚系には外光に強いレーザー式測域センサである北陽電気
UTM-30LXを採用する。司令部は防塵・防水・耐震性のある Panasonic
Toughbookを採用する。このロボットは分解すると53cmx33cmx22cmの大き
さのスーツケースに収納して持ち運び可能だ。
3.ハードウエアの実験
屋外環境での実験として、つくばチャレンジ実験走行会で摂氏 10度くらいであった 、
2014/11/14~16の 19:00~16:00にこのロボットを落ち葉や木の枝がたくさん落ちている大清水公
園の歩道で10回ほど走行実験を行った。結果はオドメトリを用いた地図生成の情報に影響を与
えず落ち葉、砂土、木の枝の上を減速することなく進むことが目視により確認できた。室内環境
での実験として、2014/12/6の 9:00~15:00に開かれた Intelligent Home Robotics Challengeで
の計測では大理石のタイルの上で家具のある居住空間の中で家具に衝突せず動くことが可能だと
目視で確認できた。このロボットは絨毯の上でも動くことを確認した。このことからこのロボッ
トはハードウエア面で雨の降っていない秋の屋外と家環境では活動できる能力を持っている。
4. 今後の課題
今回は家環境や雨の降っていない秋の屋外ではこのロボットが環境に左右されずに動くことが
確認できたが、夏,春,雨天時での屋外での走行実験を行うことによってこのロボットの能力が一
般的に天気や季節に左右されないことを示す必要がある。