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SDGs 実施にあたってのネクサスの視点
2016/1/15
1
国立環境研究所循環型社会システム研究室長
田崎 智宏
Source:
「ネクサス」とは? ラテン語の’ nexus’
何かをつなげる行為、あるいは何らか関連しているものを意味する。「連環」「関連」「関連性」
ネクサス・アプローチ( Hoff 2011 ) 分野( sector )や空間範囲( scale )を超えてマネジ
メントやガバナンスを統合するアプローチ
(これらの間の)トレードオフを減らし,相乗効果を生み出すアプローチ
ネクサスの定義 国際的にも学術的にも合意された定義は(まだ)存在し
ない。2田崎・遠藤( 2016 )ネクサスと SDGs (公表準備中の文書)を
もとに作成
Source:
「ネクサス」とは? これまで注目されてきたネクサス
食料・エネルギー( UNU’80s )、水・食料・貿易(世銀’ 90s )、水・エネルギー・食料(ボン会議2011 、地球研 2013- )、水・土地・エネルギー( SEI )、水・廃棄物・土壌( UNU-FLORES2014 )、エネルギー・環境・生態系( 3E Nexus Initiative PJ, Takeuchi )、資源ネクサス( UNEP IRP )
見えてくる特徴1. 開発の文脈2. 国際貿易の文脈
3田崎( 2016 )シンポジウム「 2030 年持続可能な発展目標:日本と世界の変革へ向けて」での講演
Source:
なぜ今ネクサスか?1. 開発の文脈:問題の顕在化・深刻化
ヒューマンニーズの充足と環境問題の統合的解決・食料、水、エネルギー等へのアクセス確保・資源開発者の競合、複数の資源利用圧力の増大・これらの生産・供給の増大によって引き起こされる環境 負荷の増大
2. 国際貿易の文脈内包( embedded )された環境負荷のコントロール・バーチャル・ウォーターなどで重要性が再認識・国際化されたサプライチェーンのなかでの環境負荷低減 4田崎( 2016 )シンポジウム「 2030 年持続可能な発展目標:日本と
世界の変革へ向けて」での講演
SDG s:( a )先進国と途上国がともに解決に取り組む世界目標 ( b )開発目標と環境目標
Source:
日本と世界に期待すること 国際化されたサプライチェーンのなかでの
環境負荷低減に取り組むこと 「 SDG12 :持続可能な生産と消費」に大きく関連
各主体への期待 事業者:原材料や製品の「責任ある調達と生産」 消費者への情報提供 消費者:「責任ある消費」の実践 (国・自治体にも期待)
行政・ NPO :国外での環境汚染やサプライチェーンにおける社会問題等に対する情報提供と国民的な問題認識の醸成
5田崎( 2016 )シンポジウム「 2030 年持続可能な発展目標:日本と世界の変革へ向けて」での講演