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博⼠学⽣キャリアパスセミナー @慶應義塾⼤学⽮上キャンパス
⽚岡 裕雄, Ph.D. 産業技術総合研究所
知能システム研究部⾨ コンピュータビジョン研究グループ (CVRG)
http://www.hirokatsukataoka.net/
⾃⼰紹介
産業技術総合研究所 コンピュータビジョン研究グループ 研究員 ⽚岡裕雄(かたおか ひろかつ)
2014年慶應義塾⼤学⼤学院理⼯学研究科修了,博⼠(⼯学).2013,2014年 ミュンヘン⼯科⼤学Visiting Scientist,2014年東京⼤学博⼠研究員,2015年産総研特別研究員.2016年4⽉より現職.画像認識,動画解析,⼈物⾏動解析に興味を持つ.cvpaper.challenge主宰.2011年ViEW⼩⽥原賞,2013年電気学会誌論⽂奨励賞,2014年藤原賞,2016年ECCV WS Brave New Idea Award. mypage: http://www.hirokatsukataoka.net/ cvpaper.challenge: https://sites.google.com/site/cvpaperchallenge/
慶應義塾には2009〜2014在籍(MとD) 電⼦⼯学科 ⻘⽊義満研究室修了
なぜ、博⼠課程に進学したか?
研究者になりたかった!
なぜ、研究者になりたかった?
• 新たな概念(コンセプト)を世に出したい
– 今あるものだけでなく、ないものを⽣み出す
• 100年以上⽣き続けるコンセプトってカッコイイ!
• e.g. 電話の概念は19世紀後半以降、現在も受け継がれている
– コンピュータの視覚が⼈の視覚を超えるところにそれがある?
• ⼈の視覚を超えるCV技術を実装し続ける
– (⼤きく⾔うと)⼈類のブレークスルーがありそう
– 昨今のAIブームがそれを象徴している?
慶應大 (M・D) 東大(PD) 産総研(PD・RS)
コンピュータビジョンとの出会い[1] – ⼤学3年⽣、⻘⽊義満先⽣(当時芝浦⼯⼤准教授)の授業を受けた – 「⼈命を救えるビジョン」というところが引っかかった – 頼み込んで、夏頃には研究室に出⼊りしていた
[1] コンピュータビジョンとの出会い
芝浦工大(B)
学部・修⼠時代の研究
慶應大 (M・D) 東大(PD) 産総研(PD・RS)
博⼠課程に進学した経緯[2] – M2春に内定が決まっていた! – 「研究部⾨に配属できない」と⾔われ内定は辞退、進学希望
[1] コンピュータビジョンとの出会い [2] 博⼠課程に進学した経緯
芝浦工大(B)
慶應大 (M・D) 東大(PD) 産総研(PD・RS)
博⼠課程進学後、(いきなり)産総研への道が開ける[3] – 国際会議に参加、今の上司からインターンのオファー – 奈良のカフェでお昼を⾷べながら説明を受けた
[1] コンピュータビジョンとの出会い [2] 博⼠課程に進学した経緯 [3] 産総研への道が開ける
芝浦工大(B)
ところで、博⼠進学後は何をしていた?
• 慶應に(ほとんど)いませんでした!
– 在籍は2011〜2014年
– うち2年半は外部機関で研究していた(もしくは準備していた)
– 落ち着いたのは最後の半年、博⼠論⽂を書いていた時くらい
– 指導教官、研究室の理解があったからできた
博⼠修了後の進路[4]について
• ⼆つの選択肢があった
– 産総研の常勤職員
• 2年間準備するも0次⾯接で落とされる
– 学振DCから学振PDに切り替え
• 慶應か?他機関か?
• 最後は東⼤の研究室へ
慶應大 (M・D) 東大(PD) 産総研(PD・RS)
[1] コンピュータビジョンとの出会い [2] 博⼠課程に進学した経緯 [3] 産総研への道が開ける [4] 博⼠終了後の進路
芝浦工大(B)
修了後すぐ常勤?ポスドク(PD)で修⾏?
• (今から思えば)2年間修⾏できたのが良かった
– 2014年@東⼤
• 他分野の⽂化や知⾒を学ぶことができた
• ⼈脈を作ることができた
– 2015年@産総研
• プロの研究者と議論することで磨かれた
• 論⽂を膨⼤に読み、知識量が増えた (年間600本くらい)
– プレッシャーを楽しむことができた
PD時の就職活動
• ⾝の回りの就職先から始めた
– ミュンヘン⼯科⼤学PD
• 海外に数年⾏ってから⽇本のポストを狙うプラン
• 結果的に、グループリーダーの移籍によりお⾦が⽤意しづらい状況
– 産総研PD(をしながら常勤職員の審査を受ける)
• ポスドクになって業績を貯めてから常勤へトライ
• 幸運にも⼀年⽬でポストを獲得
結局、何が就活に良かったのか?
• まず成果を出す、その次に⽬⽴つ!
– 成果:学術論⽂誌の本数を増やしたのが良かった
• D3までで5本の学術論⽂誌に再録
• その後、現在まで国際会議にフォーカス
– ⽬⽴つ:毎年(必ず)参加する学会を作る + 成果をアピール
• 成果があっても⽬に留まらないといけない
• ⽬⽴ち⽅も、戦略的に!
現在の状況:産総研 研究職員
• 2016年4⽉より現職
– 産総研、めっちゃ楽しいですよ!
– ⼈・設備・制度の⾯で研究体制が整う
– インターン・ポスドク含め2年間所属したので慣れた環境
研究者としての活動
• cvpaper.challengeというプロジェクトを推進
– CV及び周辺分野の論⽂を読破・まとめ・アイディア考案・議論・実装・論⽂執筆(・社会実装)に⾄るまで取り組む集団
– 2015はトップ会議の全602本、2016は1,000論⽂を読破しまとめを共有
– 2017はアウトプットに拘り、洗練された問題設定を投稿予定
Twitter: @CVpaperChalleng SlideShare: @cvpaperchallenge HP: https://sites.google.com/site/cvpaperchallenge/home
1,000 計
本を達成
@2016 論⽂1,000本読破 + 上位会議への投稿
1,000 計
本を達成
@2016 論⽂1,000本読破 + 上位会議への投稿
2 papers@ECCV 2016 Workshop Oral presentation at BNMW
1,000 計
本を達成
@2016 論⽂1,000本読破 + 上位会議への投稿
2 papers@ECCV 2016 Workshop Oral presentation at BNMW
Accepted 4 papers
Submitted 4 papers
(2 top conferences)
Preparing 3 papers
1,000 計
本を達成
@2016 論⽂1,000本読破 + 上位会議への投稿
2 papers@ECCV 2016 Workshop Oral & Best Paper at BNMW
Accepted 4 papers
Submitted 4 papers
(2 top conferences)
Preparing 3 papers ViEW若⼿奨励賞
Best Paper Award@BNMW
今後の展望
• 追従型の研究よりも、⾃ら問題設定を作る研究へシフト
– 以前(〜博⼠課程・ポスドク)
• 従来技術の改良
• 基本的に⼀⼈で研究を進めていた
– 現在(常勤職員〜)
• 「新しい問題を作るには?」という問いへ挑戦
• 論⽂を年間数百本単位で読んで、アイディアを研究グループ内で議論、常に複数のプロジェクトを並⾏
博⼠課程の進学や修了後にリスクや不安があるのは当然ですが,プレッシャーを楽しめるくらい努⼒する覚悟があるならリスクをチャンスにできます.分野を変えるくらいの意気込みと,フィロソフィー(Ph.D.)を持って,新しい概念を作りに⾏きましょう!
おまけ
• 12年ルール?:やりたいと思ったことが12年で実現
– 海外で勉強がしたい!(12歳:⼩学6年⽣)
• 24歳の時に⽶国留学が決定 [Completed!!]
– つくばで働き(勉強し)たい!(17歳:⾼校2年⽣)
• 29歳の時に現職に就いた [Completed!!]
– その他のプロジェクトも稼働中。。。