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Isolation Forest
Fei Tony Liu†,Kai Ming Ting†Zhi-Huz Zhou‡
2008 Eighth IEEE International
Conference on Data Mining
1
研究背景(1/2)
• モデルに基づく検知方法として異常検知がある• 異常:通常のデータとは違う特徴量を持ったデータパターン
• 異常検知の例• クレジットカード処理の異常検知
→クレカの不正利用を発見
• 天体映像の異常検知→今まで見ていない部分を観察し新しい星を発見
• 異常検知の方法• 通常のデータのプロファイルを構成
• プロファイルに則っていないものを異常として検知
2
異常検知では高い検知率と実行の速さが必要
研究背景(2/2)
• 既存の異常検知法の欠点• False Negativeが多い
• 通常のデータのプロファイルに利用されるが、異常検知には利用されない
• 計算がとても複雑である• 低次元のデータやデータサイズの小さいものを使わざるを得ない
• 既存手法と異なる、モデルに基づく異常検知法Isolation Forestを提案• 異常なデータの持つ特徴を利用する
• 異常なデータは正常なデータに対して少数である
• 異常なデータは正常なデータと大きく異なっている
3
データ群
正常なデータ 異常なデータ
データ長16byte
データ長128byte
Isolation Forest(iForest)について
• Isolation Tree(iTree)の結果を統合した検知方法• 作成する木の数、サブサンプリングサイズによって
検知精度が決定する(不定要素はこの2種のみ)
• 既存手法(k近傍法、LOF)で利用される、密度や距離は利用しない
• 計算量は線形時間、メモリ使用量も少ない
• iTreeについて• データ集合の要素を機構増に配置する
• 再帰的にパーティションをランダムに行い要素を分割• 異常なデータはパーティションで早く分割される
• 異常なデータはパーティションの数が少なくなる
4
iTreeの具体的構成方法(1/2)
• 𝑥1を分割するのに必要なパーティションは1つ
• 𝑥2を分割するのに必要なパーティションは5つ• 𝑥1は異常なデータらしいデータ
• パーティションはランダムに選んだ属性の最大値~最小値の間からランダムな値で作成
5
0
2
4
0 1 2 3
𝑥1
𝑥1
𝒙 < 𝟎. 𝟓
𝒚 < 𝟐
𝑥2
x座標 y座標
𝑥0 7 30
𝑥1 5 4
… … …
𝑥𝑖 15 2
𝑥𝑖x座標:5y座標:4
異常検知の判定方法
• データを分割するのに必要なパーティションの数=ルートノードからデータまでの木の深さ• 𝑥1を分割するためのパーティションは1つ
• パーティションの作成はランダム• 1つの木での判断では誤判断がある
• 複数の木を用いてパスの長さを収束させる
• 1000個の木を用いた結果• 𝑥0のパス長は4.02に収束
• 𝑥𝑖のパス長は12.82に収束
6
1
異常検知の問題点
• SwampingとMasking問題• 異常検知において研究され続けている問題
• Swamping• 通常のデータが異常なデータと近いときに
False Negativeが発生
• Masking• 異常なデータが多くあり、
それらが密な集合になり検知できない
7
両問題は多くの学習用データを用いることで発生しやすくなる
iForestでの問題点の解決
• 元のデータからサブサンプリングを行い、部分モデルを作成することによって解決を行う
• 全ての学習データを使用した時のiForestのAUC:0.67
• サブサンプリングを使用した後のiForestのAUC:0.91
• サブサンプルによってswampingとmaskingの影響緩和
8
iTreeの作成方法
• iTreeの定義• iTreeは二分木
• T:iTreeのノード、葉か二つの子を持つ
• X:入力値{𝑥1, 𝑥2, 𝑥3, … , 𝑥𝑛}
• q:Xの持つ属性
• p:Xを分割する値で属性qの最小値から最大値までのランダムな値
• iTreeの構成方法• Xを次の3つの条件になるまで分割
1. 木の高さが事前に決めた最大値と同じ高さになる
2. 𝑋 = 1
3. 𝑥𝑖が全て同じ値を持つ
• 全てのノードが葉になれば木の構成を終了
• 葉のノード数はn,内部ノードはn-1、iTreeは2n-1のノードを持つ
• iTreeのメモリ使用量はO(n)
9
異常検知の方法
• パス長から異常検知のアノマリースコアを算出• ℎ 𝑥 :パス長
• 𝑐 𝑛 :iTree内でのh(x)の正規化
• 𝐻 𝑖 :調和数、𝐻 𝑖 = log 𝑖 + 0.57721
• 𝐸 𝐻 𝑥 :すべてのiTreeのℎ 𝑥 の平均値
• 𝑠 𝑥, 𝑛 :xのアノマリースコア
• アノマリースコアの算出方法
• 𝑐 𝑛 = 𝐻 𝑛 − 1 − 2 𝑛−1
𝑛
†
• 𝑠 𝑥, 𝑛 = 2−𝐸 ℎ 𝑥
𝑐 𝑛
• 異常かどうかの判定方法• sが1に近いとき →異常
• s < 0.5 →異常ではない
• 全ての s = 0.5 →異常なデータはデータセットにない
10†B.R.Preiss. Data Structures and Algorithms with Object Oriented Design Patterns in Java. Wiley,1999
iForestの全体図
• 学習フェーズ• 学習用データからサブサンプリングを行い
iTree群を生成
• 評価フェーズ• iTree群を基にアノマリースコアを算出し異常か判断
11
学習フェーズ 評価フェーズ
学習用データiTree(s)
評価用データ
正常 異常サブサンプリング
iTree(s)
アノマリースコア算出
学習フェーズのアルゴリズム詳細
• 学習フェーズ
• 必要なパラメータ• サブサンプリングサイズ:φ
一定のところで効率が打ち止め、以降は時間とメモリ消費量が上昇
• iTreeの数:tt=100でパス長が収束
• 計算量• 𝑂(𝑡φ logφ)
12
評価フェーズでのアルゴリズム詳細
• 評価フェーズ• xが外部ノードに着くまで
木をたどる
• 外部ノードまでのエッジを数えh(x)を算出
• パスレングスを求めアノマリースコアを算出
• 計算量• 𝑂 𝑛𝑡 logφ
• n:評価データのデータサイズ
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評価環境
• 動作環境• シングルスレッド
• CPU:2.3GHz
• 評価項目• 処理時間(学習時間と評価時間の合計)とAUC
• 評価対象• 11個の実データセットと1個の人工的データセット
• n:データの総数
• d:パラメータの数(次元数)
• Satelliteより上はデータ数1000以上
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評価内容
• 4種の実験を行った• 既存手法である、ORCA、LOF、RFと提案手法のiForestを
AUCと時間に関して比較• ORCA:距離をベースにしたk近傍法を用いた異常検知法
• LOF :密度ベースの異常検知法
• RF :木を利用した異常検知法
• 大きいデータセットに対してサブサンプリング数を変更• サブサンプリング数が異常検知にどのような影響を与えるのか
• 高次元データを扱うデータセットに対し、余分なデータを追加• データセットに検知には必要のないデータがあっても検知可能か
• 通常のデータのみで異常検知を行う• 異常なデータを集めるのは大変なため、
通常のデータのみでどこまでの性能を出せるのか
15
ORCAとの比較結果
• AUCに関して• 多くのデータセットにおいてiForestの性能のほうがよい
• 時間に関して• データ数が1000以上のデータに関してはiForestの方がよい
16
LOFとRFとの比較結果
• AUCについて• LOF :7/8のデータセットにおいてiForestの性能が上
• RF :全てにおいてiForestの性能が同等or上
• 時間について• 殆どのデータセットにおいてiForestの性能が上
17既存の異常検知法よりもiForestは良い結果を出している
サブサンプリング数の変更
• サブサンプリング数φを2,4,8,…,32768まで変更• グラフについて
• データセットはデータ数の多いHttpとForestCoverを利用
• 実線がAUC、点線がiForest実行時間
• 左軸:時間、右軸:検知精度、x軸:サブサンプリング数
• φがちいさくてもAUCは収束する
• Http :φ=128で最もよいAUC値と誤差0.00045
• ForestCover :φ=512で最も良いAUC値と誤差0.00018
• φが大きくなると実行時間が長くなる
• φを大きくすることは必要ではない 18
高次元データの異常検知
• 高次元のデータにはノイズが存在• 506個の無関係の属性を追加しiForestを実行
• 尖度を利用、分類するのに重要な属性のランキングを作成
• 尖度:確率変数の確率密度関数や頻度関数の鋭さを示す。
• iForestの実行に使う属性の数を決め、ランキングから属性を選択
• 実行結果• 属性の多いMammography
,Annthyroidを利用
• 実線がAUC、点線が時間
• x軸:iForestに使う属性の数左軸:時間、右軸:AUC
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iForestは余分なノイズや属性があったとしても検知可能しかし除いたほうがよい結果が出るため尖度の利用を推奨
通常のデータのみのiForest
• 異常なデータの収集は難しいケースが多い• 通常のデータのみで異常検知が可能であるか検証
• データセットはHttpとForestCoverを使用• データセットから異常なデータを除外しiForestを実行
• 異常なデータを除外すると検知率が下がる• サブサンプリング数を大きくすると問題がなくなる
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データセット 元のAUC 通常のデータのみ(φ=256)
通常のデータのみ(φの値変更)
Http(KDDCUP99) 0.9997 0.9919 0.9997(φ=8192)
ForestCover 0.8817 0.8802 0.884(φ=512)
通常のデータのみでiForestを行う場合サブサンプリング数を挙げたほうが良い結果となる
まとめ
• 異常検知法としてIsolation Forestを提案した• 異常なデータの持つ「少なく、違っている」点を利用し、
木を構成する
• 異常なデータは構成した木の根から近いところに存在
• iForestはサブサンプリングや少ないデータでも検知可能なことにより処理時間やメモリ使用量が少なく済む
• 評価の結果• データサイズが大きくなるほど既存手法より性能が良い
• 異常検知に関係のないデータが含まれている場合でも尖度を利用することにより検知が可能となる
• 通常のデータのみを用いても異常検知が可能である• 通常のデータのみの場合であればデータサイズは大きくするべき
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