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ブロケード WEBセミナーシリーズ 第4“見てわかる” ファイバーチャネルSAN基礎講座 ( 1 ) ~まず理解しよう! 基本の “キ”~

“見てわかる” ファイバーチャネルSAN基礎講座(第1弾)~まず理解しよう! 基本の “キ”~

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ブロケード WEBセミナーシリーズ 第4回

“見てわかる” ファイバーチャネルSAN基礎講座(第1弾)~まず理解しよう! 基本の “キ”~

本日のWEBセミナーの注意点とお願い

• 【質問】タブ、および【チャット】タブで随時質問を受け付けます。

‒ 【質問】タブへの記載は、講師のみが閲覧できます

‒ 【チャット】タブへの記載は、参加者全員が閲覧できます

• セミナー終了後、アンケート画面に遷移します。ぜひご協力お願いします!※メールアドレス記載の上、ご回答いただいた方の中から抽選でブロケードロゴグッズプレゼント!

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Brocade WEBセミナーシリーズ• 最近、いろいろ情報発信しています

‒ Twitter: https://twitter.com/brocadejapan

‒ Facebook: https://www.facebook.com/brocadejapan/

‒ Brocade Japan Blog: http://community.brocade.com/t5/Brocade-Japan/bg-p/Brocade-Japan

‒ YouTube:https://www.youtube.com/user/brocadejapan

‒ SlideShare: http://www.slideshare.net/brocade/tagged/Japanese

• そんななかのWEBセミナー です!3

講師のご紹介

• 辻 哲也 つじ てつや

• 2002年 ブロケード入社

‒ ブロケード日本法人では「古株」です。

‒ 最近はバックエンドの支援業務が中心ですが、昔はいろいろとマーケティング活動もやってました。

• ブログ連載してますので、よろしければアクセスしてみてください。

‒ http://community.brocade.com/t5/Brocade-Japan/bg-p/Brocade-Japan

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(@ITさんより)

“見てわかる” ファイバーチャネルSAN基礎講座シリーズ構成 (案)

• 第1弾 (今回): 「検討」編

‒ まず理解しよう! 基本の “キ”~

• 第2弾: 「設計」編

• 第3弾: 「導入」編

• 第4弾: 「運用」編

※上記は変更される可能性もありますので、あらかじめご了承ください。。。

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本日のテーマ

• テーマ

‒ FC SANを導入する「前」の話

‒ ストレージ・インフラの選定に悩みぬいた、”あるIT管理者の物語”

• セミナーの目的・主旨

‒ “これからの”ストレージ・インフラを検討する上での参考材料をご提供。

‒ Brocadeのセミナーなので、やっぱり「FC SANの良さ」を訴求します!

‒ 今日のセミナーでは、デモはありません。

• 次回以降 (おそらく第3弾くらいから)、デモを行うつもりです。

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“登場人物”のご紹介

• 出得多 千太 (でえた せんた)

‒ とある製造業のIT部門で勤務する、中堅のITインフラ管理者

• 将来のビジネスを支えるIT基盤の選定から構築・運用までを任される見込み

• ストレージ・インフラの更改プロジェクトを担当

‒ 新人時代にはデータセンター内のストレージ・インフラの運用を担当

• 「データセンター内でのみ生きることができる」という謎の人物 (?)と出会う

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千太くんの悩み

• 「仮想化」環境でのストレージ・インフラはどうすればいい?

‒ サーバーは仮想化 (ハイパーバイザー)

‒ クライアントも仮想化 (仮想デスクトップ: VDI)

‒ 自社でプライベート・クラウド環境を構築 (?)

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データ・ストレージの選択肢ITの技術革新に伴い、選択肢が多様化 (2016年時点)

• ブロック・アクセスのストレージ

‒ HDD、フラッシュ、ハイブリッド etc.

• ファイル・アクセス

‒ NAS (スケールアウト型)

• 分散ファイルシステムを使用したSDS (Software Defined Storage)

‒ ハイパー・コンバージド・インフラストラクチャ (HCI)

• Nutanix, VMware Virtual SAN (VSAN) etc.

• クラウド・ストレージ

‒ AWS, Azure, Google, Box etc.

9

HCI?SDS?

フラッシュ?AWS?

ストレージ・インフラの要件“とある製造業”の場合

• 「データ = 企業ノウハウ」の塊

‒ 設計情報や顧客情報の消失や流出は、絶対に避けたい。

‒ “ストレージ (=データ)アクセス”のためのネットワークには、高いパフォーマンスと信頼性が欲しい。

• データの増加量は予測不可能

‒ 無尽蔵 (?)に増え続けるデータを、効率よく管理できるインフラが必須。

• 運用・保守の負荷を最小化

‒ 「より少人数の管理者」で「より大規模」なインフラを管理したい。

‒ ネットワークに関わるオペレーションは、出来る限り自動化したい。

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ストレージ・インフラの要件 (続き)“とある製造業”の場合

• 技術の変化は予測不可能

‒ 今後登場する新技術にも、柔軟に対応できるインフラが望ましい。

• インフラ投資の「見える化」

‒ インフラに関わるさまざまなデータを可視化し、投資効率を最大化したい。

‒ 投資計画の判断材料となる情報を取得したい。

‒ 初期コストだけではなく、運用コストも含めたコスト総額を抑えたい。

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結局、千太くんが選んだのは・・・

12

結局、千太くんが選んだのは・・・

13

FC SAN (スイッチ)とオール・フラッシュ・ストレージをベースにした、ストレージインフラ

千太くんはなぜ、FC SANとフラッシュ・ストレージを選んだのか?

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1. なぜファイバーチャネル?

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「クラウドからオンプレミス」への動き

• 世の中の流れ (主流)は、「オンプレミスからクラウド」

• 一部には「クラウドからオンプレミス」への動きも・・・

‒ 大規模になってくると、クラウドはコスト面でデメリットも。

‒ 大規模になってくると、クラウドは管理面でデメリットも。

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サーバー仮想化環境でのパフォーマンス高パフォーマンスを求めるならFC (VMmarkベンチマークより)

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VMmarkのトップ20の構成は、すべてファイバチャネル (FC)を使用

Source: VMware VMmark 2.x— www.vmware.com/a/vmmark/

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VDIのアクセスにおける問題

• 多数の仮想マシン (VM)からストレージに対して、同時に大量のRead/Writeアクセスが発生

‒ 「ブートストーム」: 始業時などに、大量のクライアントVMが一斉に起動

‒ クライアントVMの定期的なメンテナンス

• Windows Update

• ウィルス・チェック、パターンファイルの更新 etc.

• ストレージリソースはCPU、メモリと異なり、共有ストレージ上に存在

‒ 「複数のハイパーバイザー (=物理リソース)」間で共有

• 「インフラ全体として」高いパフォーマンスを発揮するには、低遅延かつ高スループットのストレージと十分なパフォーマンスを確保できるネットワークが必要

‒ 複数のドライブ/コントローラーにアクセスを分散することで、仮想デスクトップのI/O負荷を平準化 (HDD)

‒ ストレージ自体の高速化 → フラッシュベースのストレージ

• シーク動作がないために、ランダム・アクセスが高速

• HDDベースのストレージに比べて高いIOPS性能

‒ より広帯域のネットワーク・インフラ: 16Gbps Fibre Channel

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インフラに求められるパフォーマンスどのようなストレージ・テクノロジーを使用すべきか?

• 高速なストレージアクセスを実現するには、ネットワーク (I/Oトランスポート)とストレージの両方が高パフォーマンスであることが必要

‒ ネットワーク帯域: 8-16Gbps (Fibre Channel), 1-10Gbps (Ethernet) etc.

‒ ストレージ (IOPS): 100-200 (HDDベース), 数千-数万 (SSDベース) 1,000,000+ (All Flashベース)

• I/Oトランスポートに求められる帯域 (bps) = IOPS x 転送サイズ

‒ より省スペース/統合されたインフラを実現するには、高IOPSのストレージと広帯域のネットワークが必要

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低IOPSストレージ (HDD)→ ディスク/コントローラーの分散による性能向上

低帯域ネットワーク (1Gbps Ethernet)→ 多数のスイッチ/ケーブルによる性能向上

高IOPSストレージ (フラッシュ)→ 少数の筐体で高性能

広帯域ネットワーク (16Gbps FC)→ ケーブル本数の減少

“フラッシュ化”でボトルネックが変わった!!1回の読み込みアクセス処理にかかる時間の積み上げ比較

アプリの処理

プロトコルの処理@Server

ネットワーク遅延

プロトコルの処理@Storage

ストレージアクセス処理

ネットワーク遅延

プロトコルの処理@Server

アプリの処理

プロトコルの処理@Storage

ストレージ内

アプリの処理

プロトコルの処理@Server

ネットワーク遅延

プロトコルの処理@Storage

ストレージアクセス処理

ネットワーク遅延

プロトコルの処理@Server

アプリの処理

プロトコルの処理@Storage

従来型ストレージ

フラッシュストレージ

サーバ内

サーバ内

ストレージが高速なほど、この色の部分の処理を高速化する必要がある

※図中の処理の割合は、イメージです 20

どのように改善するか?

21

プロトコルの処理@Server

アプリの処理サーバを速くすることで改善

ネットワーク遅延スイッチのカスケードが増えると悪化パケットドロップや入れ子で大幅に悪化(特にIP系はここが保証外)

プロトコルの処理@Server

プロトコルの処理@Storage よりストレージ処理に適した低遅延なプロトコルの選択

ファイバーチャネルを使用することで改善

FCストレージ/SANに対するよくある”誤解”

• 「そんなに広帯域のネットワーク、要らないんじゃないの?」

‒ [回答] そんなことはありません。なぜなら、FCネットワーク (ファブリック)に対するニーズはますます高くなっているからです。

• “オール・フラッシュ”ストレージの普及

• 仮想サーバーのさらなる高密度化

• 「ファイバーチャネルって、高いんじゃないの?」

‒ [回答] ファイバーチャネルは高信頼・低遅延のネットワークを提供することができ、高い付加価値があります。

• 「ファイバーチャネルって、難しいんじゃないの?」

‒ [回答] ファイバーチャネルは、実はとっても簡単です。

22

2. なぜFC SAN?

23

なぜFC”スイッチ”をつけるのか?FCスイッチがあるからこそのネットワークの”見える化”

• よく言われる話: “サーバーとストレージを直結すればいいんじゃない?”

‒ Direct Attached Storage (DAS)での構成

‒ 「FCスイッチを買わなくていいから、コストが下がる!」

‒ 「最近はストレージ装置にもたくさんFCポートがあるから、スイッチは不要!」

‒ 「FCスイッチがつくと、障害点が増える!」

‒ 「FCスイッチがつくと、遅延が増加する!」

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???

なぜFC”スイッチ”をつけるのか?FCスイッチがあるからこそのネットワークの”見える化”

• よく言われる話: “サーバーとストレージを直結すればいいんじゃない?”

‒ 「FCスイッチを買わなくていいから、コストが下がる!」

• 【回答】初期コストだけではなく、運用・保守コストも検討に入れましょう。

‒ 「最近はストレージ装置にもたくさんFCポートがあるから、スイッチは不要!」

• 【回答】ストレージは1台だけでいいですか?用途に合わせて、ストレージ・ベンダーや機種を使い分けませんか?

‒ 「FCスイッチがつくと、障害点が増える!」

• 【回答】設計によって障害点は排除できます。そもそも、ネットワークの世界ではノード間を”直結”していませんよね?

‒ 次回、詳しくご説明する予定です。

‒ 「FCスイッチがつくと、遅延が増加する!」

• 【回答】ストレージの遅延と比べれば、スイッチの遅延は無視できるレベルです。25

SANスイッチ = ネットワーク監視の「窓」

• DAS (Direct Attached Storage)

‒ ネットワーク (SCSI/ファイバケーブル)で障害、パフォーマンスを確認できない

• SAN環境

‒ ネットワーク (=ファブリック/スイッチ)から障害、パフォーマンスを確認可能

26

SCSI/ファイバケーブル

??

SAN

実は簡単なFC SAN

• 「プラグ・アンド・プレイ」での構成

‒ 「ケーブルをつなぐだけ」で、以下の全ての手続きを”自動的に”実行して構成

• ノード (N_Port) - スイッチ (F_Port)間接続

‒ デバイスのファブリックへの参加: スイッチがFCアドレスを付与

‒ デバイスがファブリックに情報を登録 (ネームサーバー)

‒ ファブリックを通じて、通信したいデバイスを認識

‒ 設定したアクセス制御リスト (=ゾーン)に基づいて、デバイス間通信をフィルタリング

• スイッチ (E_Port) – スイッチ (E_Port)間接続

‒ スイッチ間で識別番号 (ドメインID)の重複の有無を確認

‒ ファブリックにおける“プリンシパル”スイッチの決定

‒ 経路情報の交換・決定 (FSPF: Fabric Shortest Path First)

‒ アクセス制御情報 (=ゾーン情報)を交換、統合

27

FCスイッチ

FCスイッチ

“ファブリック”を

自動形成!

E_Port

E_Port

N_Port

F_Port

サーバー/HBA

ケーブルを

つなぐだけ!

ファブリックに

ログイン!

FC SANの技術的な話FCファブリックにおけるデバイスの”ログイン” (ノード-スイッチ間)

• ネットワークへのログイン

‒ Fabric Login (FLOGI)

• FCネームサーバーへの登録

‒ Port Login - PLOGI

• 通信する許可を得る

‒ Port Login - PLOGI

28

ファブリック

(F_Port)

ネームサーバー(FCスイッチ)

ログインサーバー(FCスイッチ)

サーバー

(N_Port)

ストレージ

(N_Port)

PLOGI

Accept

FC SANの技術的な話FCファブリックの形成プロセス (スイッチ-スイッチ間)

29

Ste

p 1:

リンクの初期化

ファブリック初期化

Ste

p 2

:

ポート操作モードの検出

Ste

p 3

:

プリンシパルスイッチ選択

Ste

p 4

:

ドメインアドレス配布

Ste

p 5

:

経路選択(F

SP

F)

ファブリック作動可

CLASS F通信(Switch Fabric内部リンクサービス)

FC SANの技術的な話Fabric Shortest Path First (FSPF)

FSPFはリンクにおけるパス選択プロトコル(OSPFから派生)

‒ リンクコスト/ウェイトを使用

‒ ホップカウントの考慮

‒ 利用可能な帯域の認識

‒ 複数の同コストリンク間で負荷分散

• ファブリックアドレス (スイッチのドメイン番号)によるルーティング

容易な6つのステップ

1.隣接スイッチ間で“Hello”

2.全体のリンク状況を隣接ノードと交換

3.リンク状況記録を更新

4.ソースと宛先間の最短パスを計算

5.ルートをセットアップ

6.稼働 ! 30

Hello!

Hello!

Hello!

Hello!

Hello!

1000

1000

1000

500

500

※パスコストは横切るリンクコストの合計

すべてのスイッチが他のスイッチへの最短パスを計算

※それぞれの丸はスイッチを表す

FC SANの技術的な話ゾーニング

•ゾーン (Zone)とは?

‒ 「アクセスを互いに可能にするFCノード群」を1つにまとめたグループ

‒ ゾーンを構成すること = ゾーニング (Zoning)

• ファブリック内の任意のノード間のアクセスを制御

‒ 1つのファブリックを論理的なアクセスグループに分割

• Ethernet (L2スイッチ)におけるVLAN (Virtual LAN)と似た機能

•ゾーニングの目的

‒ セキュリティの向上

• ストレージへのアクセスを制御することでデータの一貫性を保証

‒ 障害伝搬範囲の低減

• RSCNやLIPの伝達範囲を、影響のあるゾーン内に制限 31

0 1 2 3 4 5 6 7

8 9 10 11 12 13 14 15

zone2 zone3

zone4zone1

本日のまとめ

• 千太くんがFC SANベースのフラッシュ・ストレージを選択した理由

‒ サーバー仮想化環境に最適

‒ デスクトップ仮想化環境に最適

‒ ストレージに対する高パフォーマンスのニーズ

‒ ネットワーク・インフラの可視化

• ファイバーチャネル (FC)で、かつSAN (Storage Area Network)だからこそ実現

‒ ネットワーク・インフラ構成の自動化

‒ 過去20年に渡る実績と安定性

• メインフレームにおけるストレージ・インフラとしても使用

32

!!!

次回の予告

33

• FC SANをベースにした、オール・フラッシュ・ストレージ環境を構築することを決定した千太くん。

• FC SAN/ストレージ・インフラの設計に際して、気をつけるべきポイントとは?

• 次回 (第2弾)は「設計」編!

‒ 開催日時は、別途ご案内します。

‒ 是非、お楽しみに!

???

Q&A

34

Thank you

本件に関するお問合せ

http://www.brocade.com/ja/forms/contact-us.html

ブロケード コミュニケーションズ システムズ株式会社