Ai game design

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AI対戦型ゲームの ゲームデザイン

東京工業大学 細野裕章

自己紹介2010年 早稲田楽天主催のコンテストで準優勝

翌々年より開発チームに参加

2012SamurAI Coding フロントサイド実装

テーマ

CEDEC 2013 AI-CHALLENGE

Java Challenge 2012

共通するテーマ

六角形のフィールド

多人数プレイヤーが毎ターン行動

星を開拓する陣取りゲーム、SLG

ゲームの比較JavaChallenge 2012 CEDEC 2013

AI Challengeフィールド 頂点と辺を使用 面を使用一辺の大きさ 9 7プレイ人数 6人 3人

初期配置 40の基地から選択 対称に自動配置

ロボットの生成すべての拠点より生

成決まった建物より

生成

コマンド侵攻/取引 資源の使用

侵攻/建設

JAVA CHALLENGE 2012

ルール所有者のいる拠点から毎ターン資源とロボットが生まれる

各資源は銀行やユーザー間で取引できる

拠点選択フェーズの後、各プレイヤーが順に200ターンの行動を行い、最も発展しているプレイヤーが勝利

拠点選択フェーズ拠点を”player1→player2→…→player6→player6→…→player1"の順で2つ選択

各拠点は初期ロボット数、産出される資源数、産出されるロボット数が異なる

行動フェーズロボットの移動(侵攻)

ユーザー間交渉の値段提示と取引

銀行との売買

拠点のグレードアップ

侵攻!

ロボットを他のプレイヤーのロボットの地点に送ると、対になって消失し、多い方のプレイヤーのロボットが残る。

拠点にある他プレイヤーのロボットより1個以上多くのロボットを送ることで拠点の所有者が交代する

侵攻

3

3

8

5

3

5

5

8

2

5

5

草案

コンセプト

拡大再生産型(富める者が富む)

見た目を派手にする

序盤で差がつくと取り返しがつかない

コンセプト

交渉、初期配置、侵攻といった、3つの異なるAIを記述

評価関数が重要

サンプルAI試合時間が2時間しかないため、サンプルAIは重要

ゲームに使用するAPIを一通り呼び出し、便利なアルゴリズムを実装済み

プレイヤーの工夫でどんどん強く出来る

コンテストでの反省点交渉要素が死んだ

2チームほどしか実装せず

サンプルAIが強すぎた

サンプルAIより強いAIを作れたチームが3割ほどしかいなかった。

CEDEC 2013 AI-CHALLENGE

CEDEC 2013 AI-CHALLENGE

ルール毎ターン2つの行動のどちらかを選択する

ロボットを移動しマスを所有する

所有しているマスに基地を建造する

所有、建造には勝利点が与えられる

ゲーム終了時の勝利点により順位を決定する

地形

地形地形の種類 所有マスからの

移動 マスへの進入 所有マスに建造

荒野 — ○ —

開拓地 ○ ○○(橋以外)

基地 ○所有する基地のみ

×

穴 × ○ 橋のみ

侵攻

3

3

8

5

3

5

5

8

2

5

5

建造の条件1. 建造したい土地がプレイヤーの開拓地である

• →開拓地マスから基地マスに変化

2. 周囲に「資源」が一定数存在する→消費されない

3. 「ロボット」が一定数存在する→消費

4. 建造はターンに一ヶ所のみ

資源プレイヤーの開拓地にのみ存在

掘削機(下の画像のつるはし)の周囲は資源が+1される

建物の種類 1/2ロボットに関わる建物ロボット製造機:建設した土地からロボットを産出する(初期5/建設1)

塔:周囲の敵ロボットを2減らす

移動に関わる建物橋:穴に建設出来る

資源に関わる建物

得点に関する建物家:何もしない(壁としての利用)

街:周囲の資源数に応じた得点を獲得/周囲の開拓地を家に変更

掘削機:周囲の資源を1増加する

建物の種類 2/2

街の建設

資源が9必要

掘削機を周囲に建てる必要がある

ゲームの特徴資源数を周囲のマスによって決定

情報をマップ内だけで完結

拡大再生産を回避

掘削機と街の配置にパズル要素

ゲームの特徴建造による、コマンドインタフェースの共通化

侵攻の自由度が高い

次はどちらかに絞りたい

ゲームの分類三人零和有限確定完全情報ゲーム

なぜ多人数なのか?二人にすると完全な先読みが理論上可能になる一方で敷居が上がる

多言語対応等で間口を広げたかった

反省点

いくつかの基地が要素として死んだ

塔、ロボット製造機が使われなかった

キングメイカー問題が発生した

キングメイカー問題とは

多人数ゲームの一位争いに加われない者が、その行動の違いにより勝者を変化させること

多人数ゲームで直接攻撃が出来るルールは 特にAIゲーム対戦ではマズい

解決策プレイヤーを二人にする

不確定または不完全情報ゲームにすれば先読みは難しくなる

特定プレイヤーに対して攻撃するAIを簡単に書けなくする

行動によって他のプレイヤー全員が共通して影響を受ける

AIゲームのデザインUIを考えなくても良いため演出面での制約が緩い

見て楽しめるゲームの実現

自動でゲームの見せ場を抽出し、編集するシステム等が考えられる

試行回数を増やすことで紙一重の差を明らかに出来る。

AIゲームのデザイン人間同士の対戦に比べて静的なゲームになりやすい

相手に依存する動的な要素はよほどでないと実装されない

ルールから最良の行動を導くパズルに近い