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ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ ヒヒヒヒヒ ヒヒヒヒヒ 2023009 ヒヒ ヒヒ

ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

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ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験. 工学研究科 建築学専攻. 2023009   中山 康孝. 研究背景. ヒートアイランド 対策として. 屋上緑化や都市緑化が注目. 屋上緑化建物:アクロス福岡. 植生からの 蒸散効果. 近年. 蒸発効果をもたらす 舗装材 が注目. 保水性舗装. 都市内緑地:新宿御苑. 保水性舗装. 既往の研究例として. セラミック系 保水性舗装の有効性が報告. しかしながら. 道路舗装材としての 強度不足 、 コスト が問題. 幹線道路への本格的な適用には至っていない. 今日では. - PowerPoint PPT Presentation

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Page 1: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

ヒートアイランド対策としての         保水性舗装の性能評価試験

工学研究科 建築学専攻 2023009   中山 康

Page 2: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

研究背景

屋上緑化建物:アクロス福岡

都市内緑地:新宿御苑

ヒートアイランド対策として

屋上緑化や都市緑化が注目

植生からの蒸散効果

近年

蒸発効果をもたらす舗装材が注目

保水性舗装

Page 3: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

保水性舗装

既往の研究例としてセラミック系保水性舗装の有効性が報告

道路舗装材としての強度不足、コストが問題しかしながら

幹線道路への本格的な適用には至っていない

今日では

・強度やコストの問題をクリア

・幹線道路に施工可能保水性舗装

Page 4: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

保水性舗装

◆  性能評価手法は未確立

◆  性能評価を行ったデータは十分ではない

単にアスファルト舗装と保水性舗装の表面温度             を比較して優劣を評価する例が多い

熱収支、放射収支、保水性能などを踏まえた評価が必要

性能評価手法を確立

Page 5: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

研究目的

(株)竹中道路が開発幹線道路に施工可能な保水性舗装を対象

☆ 保水性能の評価蒸発効率を推定し、保水の持続性を考察

降雨や散水

表層

路盤保水

蒸発

☆ 性能評価手法の検証放射収支特性、熱収支特性の把握

Page 6: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

実験概要保水性舗装試験体の組成

従来より多くの空隙を持たせた舗装材空隙率20%

保水材(主に粘土、セメント)を充填

保水性舗装試験体の材料配合表セメント 混練水 界面活性剤 ( )増量材 粘土 /  W C

3比重 1比重 1比重 2.7比重 (%)

g 1111.0 2570 26 999.9 4707

cm3 370.3 2570 26 370.3 3337

単位 比重合計

1.41 123

Page 7: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

実験方法と測定項目

事務所

保水性5cm

5000

階段階段

密粒度

2500 2500 25001000 1000

実測現場の平面図

保水性10cm

3種の試験体を現場に施工

路盤

密粒度保水性 5cm

5cm

保水性舗装 5cm

路盤

保水性2.5cm5cm

保水性舗装 10cm

路盤

密粒度 10cm

密粒度舗装

(株)竹中道路東京工場(八王子市)

埋設熱電対

Page 8: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

長短波放射計超音波風速計

ディジタル温湿度計熱流計熱電対

750750

3500

750 750500 500

1300

1700

1650

2450

2550

750 750500 500 750 750500 500

事務所

保水性 5cm 保水性 10cm 密粒度

測定機器配置図

Page 9: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

測定項目と使用機器使用機器

  1地中温度 (分)  1地中熱流量 (分)

85cm     (0.1 )風速・風向(測定高さ: ) 秒

測定項目・サンプリング間隔  1気温・湿度 (分)

  1長短波放射量(上向き、下向き) (分)

精密型ディジタル温湿度計熱電対・赤外線放射カメラ熱電対

50mm×50mm×0.7mm熱流計( 厚)3次元超音波風速温度計精密長短波放射計

  1   30表面温度 (分) 熱画像( 分)

Page 10: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

実験スケジュール期間: 8月 20日~ 9月 5日

保水性能の評価 5日間は人工散水を実施

毎分6ℓ( 8時~ 9時の 1時間)

技術指針に準拠

人工散水以外の日降雨を対象とした自然状態

8/20 21222324252627282930319/1 2 3 4 5

自然 散水 自然 散水 自然 散水 自然散水のスケジュール

Page 11: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

20253035404550556065

6 8 10 12 14 16 18 20 22 0 2 4 6JST〔h〕

℃表

面温

度〔〕

密粒保水10cm

保水5cm

8 25 26/ ~

20253035404550556065

6 8 10 12 14 16 18 20 22 0 2 4 6JST〔h〕

℃表

面温

度〔〕

密粒保水10cm

保水5cm

8 23 24/ ~

舗装材の温度特性と放射収支表面温度の実測結果

散水を実施した日と実施していない日に分けて考察

各試験体の表面温度散水を実施していない日 散水を実施した日

散水なし→約12℃の差異 散水あり→約15℃の差異

散水

Page 12: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

0.00.51.01.52.02.53.03.54.0

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

積算

日射

量〔M

J /㎡〕

0816243240485664

℃表

面温

度〔〕

積算日射量 表面温度

8/23

密粒度舗装

0.00.51.01.52.02.53.03.54.0

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

積算

日射

量〔M

J /㎡〕

0816243240485664

℃表

面温

度〔〕

積算日射量 表面温度

8/25

密粒度舗装

積算日射量と表面温度の関係(密粒度舗装)散水なし 散水あり

日射量散水なしの日 < 散水ありの日

表面温度散水なしの日 = 散水ありの日

Page 13: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

0.00.51.01.52.02.53.03.54.0

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

積算

日射

量〔M

J /㎡〕

0816243240485664

℃表

面温

度〔〕

積算日射量 表面温度

8/23

5cm保水性

0.00.51.01.52.02.53.03.54.0

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

積算

日射

量〔M

J /㎡〕

0816243240485664

℃表

面温

度〔〕

積算日射量 表面温度

8/25

5cm保水性散水あり散水なし積算日射量と表面温度の関係(保水性舗装5 cm)

日射量散水なしの日 < 散水ありの日

表面温度散水なしの日 > 散水ありの日

散水の効果あり

Page 14: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

放射収支の実測結果

0

200

400

600

800

1000

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

日射

量〔W/㎡〕

0.0

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

アルベ

Q↓ アルベド

8 25/

密粒度舗装散水あり

0

200

400

600

800

1000

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

日射

量〔W/㎡〕

0.0

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

アルベ

Q↓ アルベド

8 25/

5cm保水性散水あり日射量とアルベド(日射反射率)の関係

散水によりアルベドが低下する

散水

放射面では、表面温度上昇の抑制にマイナスの効果

Page 15: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

放射収支の実測結果

0

200

400

600

800

1000

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

日射

量〔W/㎡〕

0.0

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

アルベ

Q↓ アルベド

8 23/

密粒度舗装

0

200

400

600

800

1000

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

日射

量〔W/㎡〕

0.0

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

アルベ

Q↓ アルベド

8 23/

5cm保水性散水なし 散水なし

今回用いた保水性舗装 日射を高反射

表面温度の上昇を抑制する効果

・散水をしない場合の表面温度の差異アルベドが要因

Page 16: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

舗装材の保水性能評価熱伝達率の現場測定とその検証

舗装材の蒸発効率( β)の推定をねらいとして

xEk /⊿ (式 1)βの算出に必要

k:物質伝達率〔 kg/(㎡・ s・( kg/ kg’))〕E:蒸発速度〔 kg/㎡・ s〕 ⊿ x:表面と大気の絶対湿度の差〔 kg/ kg’〕

濾紙を用いた物質伝達率の測定

濾紙

アクリル板

濾紙 :1mm

アクリル板 :5mm

寸法 :60cm×60cmサーミスタ温度計

Page 17: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

k83.0C α/ (式 2)

)(H as θθα (式 3)

LEGHRn (式 5)

α:熱伝達率〔W/㎡・ K〕C:湿り空気の比熱〔 J/ kg・ K〕

H:顕熱輸送量〔W/㎡〕 θs:表面温度〔℃〕 θa:外気温度〔℃〕

Rn:正味放射量〔W/㎡〕G:地中熱流量〔W/㎡〕LE:潜熱輸送量〔W/㎡〕

s2400105.2L 6 θ (式 4)

実測 実測計算 計算

L :気化の潜熱〔 J/ kg〕

)xx(kE as (式 6)

xs :表面の絶対湿度〔 kg/ kg’〕xa :外気の絶対湿度〔 kg/ kg’〕

Page 18: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

y = 4.7 x + 1.0

0

1

2

3

4

5

6

7

8

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6Uxyz〔m/s〕

α〔W/㎡

・K〕

熱伝達率( α )と風速の関係

y = 22.9 x + 4.7

0

5

10

15

20

25

30

35

40

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6Uxyz〔m/s〕

k 〔kg/

(㎡・s

・(kg/

kg' )

)〕

物質伝達率( k )と風速の関係

風速は弱かったが

伝達率測定の精度が確認できた

物質伝達率、熱伝達率と風速 対応関係を確認

Page 19: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

-100-50

050

100150200250

6 9 12 15 18 21 0 3 6JST〔h〕

熱流

量〔W/㎡〕

Rn-G H

8 23 24/ ~

密粒度

-100-50

050

100150200250

6 9 12 15 18 21 0 3 6JST〔h〕

熱流

量〔W/㎡〕

Rn-G H

8 30 31/ ~

密粒度

Rn- Gと Hの関係(散水を実施していない日)

Rn- G:熱収支式(式5)の残差

H:濾紙の試験をもとに(式3)から算出した若干の差異が見られたが、ほぼ同程度の値であった

伝達率測定と熱収支の精度が確認できた

Page 20: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

蒸発効率を用いた保水性能評価

-100

0

100

200

300

400

500

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

熱流

量〔W/㎡〕

-0.5

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

蒸発

効率

H LE Rn β

10cm保水性8 24/

-100

0

100

200

300

400

500

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

熱流

量〔W/㎡〕

-0.5

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

蒸発

効率

H LE Rn β

5cm保水性8 28/

蒸発効率の検証(散水を実施していない日)

乾燥時の蒸発効率( β)

おおむね0となることが確認できた

Page 21: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

-1000

100200300400500

6 7 8 9 1011121314JST〔h〕

熱流

量〔W/㎡〕

-0.50.00.51.01.52.02.5

蒸発

効率

H LE β

10cm保水性8 22/

-1000

100200300400500

6 7 8 9 1011121314JST〔h〕

熱流

量〔W/㎡〕

-0.50.00.51.01.52.02.5

蒸発

効率

H LE β

5cm保水性8 22/

蒸発効率の変化(上:散水、下:降雨)

-1000

100200300400500

6 7 8 9 1011121314JST〔h〕

熱流

量〔W/㎡〕

-0.50.00.51.01.52.02.5

蒸発

効率

H LE β

10cm保水性8 27/

-1000

100200300400500

6 7 8 9 1011121314JST〔h〕

熱流

量〔W/㎡〕

-0.50.00.51.01.52.02.5

蒸発

効率

H LE β

5cm保水性8 27/

Page 22: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

25

30

35

40

45

50

55

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

℃表

面温

度〔〕

-0.5

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

蒸発

効率

Ts β

5cm保水性8 25/

25

30

35

40

45

50

55

6 7 8 9 10 11 12 13 14JST〔h〕

℃表

面温

度〔〕

-0.5

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

蒸発

効率

Ts β

10cm保水性8 25/

保水の持続性

散水終了 :9時 乾燥状態(蒸発効率0) :11時

おおむね2時間の保水持続性

Page 23: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

結論

・密粒度舗装と保水性舗装日中の表面温度に顕著な差異

散水を行わない場合:アルベドが大きな要因

・濾紙面蒸発量→物質伝達率、熱伝達率→熱収支の検証

Rn- Gと Hの値はほぼ同程度であった伝達率測定の精度が確認できた

・保水性舗装に毎分6ℓで1時間の散水

保水持続性はおおむね2時間程度

Page 24: ヒートアイランド対策としての          保水性舗装の性能評価試験

・本実験で用いた保水性舗装の性能を踏まえると

夏季日中の路面温度上昇を長時間抑制するには難しい

散水の量を増加させる必要

効果を期待した実用化には検討の余地

しかしながら今回の一連の測定方法により

保水性舗装の保水性能評価ができる

一つの成果