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子ども食堂 子どもの居場所 づくり さっぽろ ガイドブック

さっぽろ 子ども食堂 子どもの居場所づくり - Sapporo · 2020-06-02 · さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック 4 きっかけは、ある子どもとの文通でした

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子ども食堂子どもの居場所づくり

さっぽろ

ガイドブック

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*札幌市内には児童会館や子育てサロンなど様々な子どもの居場所が

ありますが、この冊子では、主に地域の方々が運営している「子ど

も食堂など地域の子どもの居場所」で、公的な居場所(補助事業を

含む)以外のものについて記載しています。

みなさんへ

子ども食堂など地域の子どもの居場所って、どんな場所?…01

開設・運営について知りたい方へ

子ども食堂・子どもの居場所の運営方法や工夫…15

みなさんへ

あなたのまちにある

子ども食堂・子どもの居場所…29

自分が開設してみたい!と思ったら

開設に向けた流れ…13

利用や支援をしたい!と思ったら

利用や支援のしかた…11

みなさんへ

札幌市内にある子ども食堂・子どもの居場所の事例紹介…03

事例❶ にじ色こども食堂(NPO法人子どもの未来・にじ色プレイス)…04

事例❷ 西野こども食堂kaokao…05

事例❸ こども食堂りあん…06

事例❹ おかえりひろば(NPO法人ねっこぼっこのいえ)…07

事例❺ ぴらけし子ども食堂…08

事例❻ ゆるきち(NPO法人Kacotam ─カコタム─)…09

事例❼ すすきのこどもCafé わくわく…10

1

5

6

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目次

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はじめに

この冊子は、札幌市子ども未来局が平成29年12月~30年2月にかけて行った「子ども食堂など地域の子どもの居場所」に

関するアンケート調査及びヒアリング調査にご協力いただいた運営団体のみなさんと市内各地域の主任児童委員のみな

さんからの声をまとめ作成したものです。ご協力いただいたみなさんに心よりお礼申し上げます。

 みなさん、ここ数年「子ども食堂」や「子どもの居場所」と

いう言葉を聞くことが増えたのではないでしょうか。

 でも、それが「どんなところなんだろう?」「大人の私も行っ

ていいのかしら?」「子どもたちのために応援したいけど、どう

したらいいだろう?」「子ども食堂や居場所をやってみたいけど、

できるかな?」など、わからないことも多いのではないかと思

います。

 この冊子は、札幌市内の「子ども食堂など地域の子どもの居

場所」について、運営している方々の思いや声をまとめ、広く

みなさんに知ってもらうためにつくりました。

 もし心に響く「子どもの居場所」があったら、まずはのぞい

てみてください。そこで「この活動はいいなあ」と思われたら、

寄付やボランティアで支援したり、新たに居場所をつくってみ

るきっかけとしていただけたら幸いです。

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その理由は

1

「困難に気づく」ことについて (札幌市子ども未来局「平成28年度子ども・若者生活実態調査」から)

1

「子ども食堂など地域における子どもの居場所づくり」が、地域の方々の主体的な活動として広がりを見せてい

ます。様々な運営主体が、工夫を重ねながらいろいろな形で運営していますが、学校や児童会館、家庭以外の

「第3の子どもの居場所」として、子どもの安心や多様な学び・体験の場となり、地域のつながりや見守りの役割も

果たす場所として、関心や期待が高まっています。

子ども食堂など地域の子どもの居場所って、どんな場所?

●地域の子ども・子育て支援の

 状況について

・「子育てサロン」や「子どもが参加する

行事」は「適度に行われている」と評価

されています。

・今後に向けて、

「子どもの居場所づくり」

 子育て世帯への「見守り活動・訪問」

 困難を抱える子育て世帯への「相談支援」

が求められています。

→みんなで食卓を囲み、困難に気づき、相談支援も行う「子ども食堂」や「子どもの居場所」は

 子どもの貧困対策の側面ももっています。

●子どもの居場所づくりの必要性とその理由

地域の子どもの居場所が求められています!

地域アンケート結果から *市内各地域の主任児童委員の方々の回答

9割以上の方が

「居場所が必要」

だと考えています。

参 考

みなさんへ

収入が少ない

世帯やひとり

親世帯では…

出典:札幌市子ども未来局「子ども食堂など地域の子どもの居場所」に関する

アンケート(以降、表記がない場合はこの調査を出典元とする)

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2さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

子ども子育て世帯

地域

 全国では、平成24年開設の東京都大田区の「気まぐれ八百屋だんだん こども食堂」が最初の子ども食堂とさ

れています。札幌市内では、平成27年の「にじ色こども食堂」(豊平区)の開設以来、現在およそ50か所を数えま

す。運営主体は、飲食店やNPO法人、福祉施設、地域のコミュニティサロンなど様々です。

運営団体や地域の方々の多くが「子どもの多様な学びと交流」と「困難

を抱える子どもへの支援」の両方を大切に思っています。そんな居場所

の基本機能を4つにまとめました。

「食」は生きる基本=衣食住の一つですが、なぜ「食」なのか、活動を支える3要素をまとめました。

地域の大人や子どもの交流と活動の場として、子どもの居場所は多くの可能性を秘めています。

・安心できる居場所

・遊び、体験

・食育、食事の支援、孤食防止

・多様な学び(人・交流・生活習

慣・価値観・将来のイメージ)

・学習支援  

・悩みや不安の共有、相談支援

家庭料理などおいしい食の

経験は、食への関心や「食育」

につながります。

子どもが安心して過ごし、

地域で子どもを育て、見守る場

子どもが交流や活動を通して、

いろいろなことを経験し学ぶ場

子どもや子育て世帯の抱える

困難に気づき、働きかけ、

支援につなげる場

子どもだけでなく、大人も交流を

深める地域コミュニティの拠点

としての場

・保護者の休息

・食事の支援

・様々な人との交流

・情報収集

・フードバンクやおすそわけ会

・悩みや不安の軽減、相談支援

食事の時間や楽しさを人と

共有すると、関係性が深まり

ます。

・地域の見守り・支え合い

・多世代交流の場

・情報共有・勉強会

・コミュニティ拠点

・子どもの参加

・社会参加の場 ・まちづくり

・市民活動の活性化

みんなでメニューを考えたり、

食事をつくる経験は、達成感

や連帯感にもつながります。

子ども食堂・子どもの居場所の現在

子どもの居場所の機能と可能性

子どもの居場所の可能性

運営団体アンケート結果から

子どもの居場所の機能とは?

*市内で子ども食堂・子どもの居場所を運営されている方々の回答

~子ども食堂のキーワード「食」について~

・「保護者や子どもの交流の場・居場所として」

・「地域の居場所として」

・「貧困・孤食対策として」

 が多く挙げられています。

活動内容・今後実施したい活動開設のきっかけ

・多く実施されているのは「食事の提供」や「遊び・体験

プログラム」

・今後実施したいものは「学習支援」「多世代交流」「悩み

相談、相談支援機関との連携等」が多いです。

食を楽しむ食事の楽しさを共有する

つくる楽しさを共有する1 2 3

1 3

2 4

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2札幌市内にある子ども食堂・子どもの居場所の事例紹介 札幌市内で子ども食堂・子どもの居場所を運営している7つの団体に、ヒアリング調査のご協力をいただきまし

た。活動を始めたきっかけから、運営の工夫、課題、今後の展望についてなど様々な内容をうかがいました。この

章では、各団体の活動概要や特徴を事例紹介としてまとめています。

 お忙しい中、長時間のヒアリングにご協力いただいたみなさんに心よりお礼申し上げます。

*平成30年3月現在の情報です。6章には各事例の開催概要を掲載していますので、併せてご覧ください。

事例❶ にじ色こども食堂(NPO法人子どもの未来・にじ色プレイス)

    …………………………………………………………………… 代表 安田 香織 氏

事例❷ 西野こども食堂kaokao    …………………………………………………………………… 代表 堀川 淳子 氏

事例❸ こども食堂りあん    ……………………………………………………………………… 西本香奈江 氏

事例❹ おかえりひろば(NPO法人ねっこぼっこのいえ)

    …………………………………………………………………… 代表 小林 真弓 氏

事例❺ ぴらけし子ども食堂    …………………………………………………………………… 代表 塚本  薫 氏

事例❻ ゆるきち(NPO法人Kacotam ─カコタム─)

    …………………………………………………………………… 代表 高橋 勇造 氏

事例❼ すすきのこどもCafé わくわく    ……………………………………………………………運営チーム 富塚 とも子 氏

みなさんへ

事例および回答者一覧

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4さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

きっかけは、ある子どもとの文通でした

 縁があって手紙を交わしていた子どもが、孤独の中でいろい

ろと大変な出来事を乗り越えてきたことを知りました。“私たち

大人は何ができるのか?…子どもが近所の大人と気軽に付き合

い、話し合える場所があればいいのに。”

 そんなときにテレビで子ども食堂の特集を見かけました。“こ

れだ!新しい形の地域コミュニティをつくろう!”と思ったのが

すべての始まりでした。

活動の一歩目は、仲間探し

 開設の方法すらわからないところからスタートした活動も、

3年目を迎えました(平成27年11月開設)。

 にじ色プレイスでは、月2回の子ども食堂のほかに、月1回

のフリースペースや学習スペース(予約制)の開催、学び舎(出

張する場合もあり)として自由研究や社会体験も行っています。

 もちろん、最初からすべてが上手くいったわけではありませ

ん。一緒にやっていく仲間探しから始まり、開催場所の確保の

ために奔走しました。

 また、学校や区役所・保健センターなどへの相談や、運営を

学ぶために全国の子ども食堂にも足を運びました。

子どもたちのために、次のステップへ

 子どもたちのニーズに応えるために、活動ごとにリーダーを

立てチーム体制で企画・運営を進めています。

 平成29年にはNPO法人格も取得したことで、社会的信用を

得ることもでき、民間企業や様々な団体ともより連携を図りや

すくなりました。

 今後は、子ども食堂を継続しながら、学習スペースやフリー

スペースの毎日開催を目指しています。

 にじ色プレイスが、

子どもたちの「第二

のふるさと」になれ

たらという思いを込

めて、準備を進めてい

ます!

事例❶ にじ色こども食堂(NPO法人子どもの未来・にじ色プレイス)

札幌の子ども食堂のパイオニア

NPO法人格を取得し、活動の幅を拡大中

●運営場所

・子ども食堂:民家を活かした飲食店舗をレンタル

・フリースペース・学習スペース:戸建て住宅

(事務局)

●運営体制

 コアメンバー5名、ボランティア10~15名の

シフト制

 *受付や見守り担当、調理担当、配膳担当に

  分担

●利用者(定員約40人)

 子ども約20~30人、大人約5人

●利用料(子ども食堂)

 子ども0~200円、大人300~500円

●資金・支援

・支援制度による寄付

・企業・団体・農家から米・野菜・菓子などの

協賛

●就学援助を受けているご家庭に、年3回食

材を配達する「おすそわけ事業」を実施(小

学校と連携)。

●子ども食堂と別日開催プログラムも用意し交

流を深めている。

●子どもが不安や悩みをつぶやきやすい少人

数での送迎を実施。

●スタッフが子どもや保護者の悩みに気づけ

るよう傾聴講座を実施。

・正会員/年50,000円

・ファンドサポート会員/1口2,000円~

・ボランティア会員/活動支援

・フードサポート会員/食材等の提供支援

  にじ色こども食堂

【開催日時】第2・第4火曜

17:30~19:30

【開催場所】豊平区月寒東2条7丁目9-3

(野草茶房蓬ほう)

【連 絡 先】 090-9439-3748

[email protected]

実施概要

支援・寄付

運営の特徴

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子どもと高齢者の憩いの家

 高齢者を対象としたコミュニティカフェ「西野厨房だんらん」

を10年間やってきました。

 「子どもの居場所を考える」活動を続けているスタッフから子

ども食堂開設に関する相談を受けました。

 高齢者にとっても子どもと触れ合える機会があることは貴重

なことです。そこで毎週水曜日を「西野こども食堂kaokao」

として開設することになりました。

 地域の子どもは地域で見守ろうという思いを共有したわけ

です。

地域の信用を得る = 安心・安全

 「思い」だけではなく、地域における必要性を調査したり、地

域の方々の理解を得ることは開設にあたっての重要なポイント

です。

 そのために、中心メンバーは町内会や学校・幼稚園・保育園

へのニーズ調査、保護者へのヒアリングなど、状況把握ととも

に挨拶・周知を行いました。

 メンバーは食品衛生責任者資格者養成講習会を受講して、安

全衛生管理には注意を払っています。

子どもとの触れ合い

 住宅地でもあり、隣近所との付き合いも薄い中、子どもが一

人でも来られて、先生でもない、親でもない大人、様々な世代

の人と、気楽に触れ合えて伸び伸びできる場所があることは、

子どもたちにとってよい経験になると思います。

 子どもたちにとって、安心できて、楽しい場所でありたいと思っ

ています。特別なことをするのではなく、普通に当たり前に接し

ています。

活動は定期的に見直しをします

 「無理なく活動を続ける」ために、

現状の活動期間の区切りを設けるこ

とも大切だと思っています。私たち

はまず最初の2年間で大きなふりかえ

りをし、今後につなげていきたいと考

えています。

事例❷ 西野こども食堂kaokao

コミュニティカフェが毎週水曜日は

「西野こども食堂kaokao」に!

●運営場所

 戸建ての多い住宅街にある一軒家

●運営体制

 コアメンバー5名、地域ボランティア3名、

企業の社会貢献ボランティア(CSR)4名

 *8名前後のシフト制で運営

●利用者(定員約60人)

 子ども約50人、大人約10人

●利用料

 子ども300円、大人500円

●資金・支援

・食堂応援団による食材の定期的なサポート

・企業・団体・農家から米・野菜・菓子などの

協賛

●開設前にプレオープンとして内覧会を実施。

町内会など地域の方を招待。活動体験や意見

交換会などを行い理解や協力をお願いした。

●毎週1回、定期開催。

●地域活動団体と保護者を中心としたボラン

ティアによるコラボで運営(NPO法人ぐ

るーぽ・ぴの、子どもの居場所を考える会、

kaokaoサポーターズ)。

●民間企業が社会貢献事業として運営をお手

伝い。毎回社員の方が運営ボランティアに

参加。

●食堂応援団/一口2,000円~

●人・物・食材などの寄付やボランティアの依

頼をFacebookで発信(不定期)

  西野こども食堂kaokao

【開催日時】毎週水曜14:00~20:00

【開催場所】西区西野8条9丁目18-67

(西野厨房だんらん)

【連 絡 先】 671-1443

実施概要

運営の特徴

支援・寄付

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6さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

2札幌市内にある子ども食堂・子どもの居場所の事例紹介

商店街振興組合が旗揚げ

 テレビや報道の「子どもが安心できる居場所がない」という

ニュースが他人事には思えませんでした。

“麻生の地域でも、子どもの健やかな成長を商店街と地域で見

守ることができれば、まちの力になるはず!”すぐさま商店街

理事会に提案をしました。

「麻生キッチンりあん」だからできること

 藤女子大学食物栄養学科(隈元ゼミ)、 NPO法人Kacotam

(P.9)、NPO法人ぱすとらる、地域コーディネーターかどまー

るが運営するコミュニティスペース「麻生キッチンりあん」。こ

こでは、日替わりのシェフによるランチ営業や定期的な食と学

習支援、「まちの教室」などを続けています。

“ここに、子どもが一人でも来られて、みんなで一緒に温かい

ご飯を食べる居場所ができればもっといいんじゃないか”それ

が「こども食堂りあん」です。

子どもの受け入れには「覚悟」も必要

 こども食堂りあんでは、親の連絡先などは確認していません。

会員制のように敷居が高くなり、子どもが来にくくなることを

懸念したためです。

 ただし、もし子どもが急に体調を崩したら…、親が迎えに来

ないときは…などについても、しっかり考えています。

商店街発信で北区にこどもネットワークが発足

 平成30年2月に「麻生発・こどもネットワーク会議」を立ち

上げました。

 連合町内会や、学校、児童会館、保健師、民生委員、NPO

など地域で子どもに関わる方々の横の連携を強め、子どもや親

たちの困り事に気づいた際に相談や対応につなぐためです。

 私たちは、顔の見える関係をつくり、さらに「あさぶ」が互

いに支え合う温かい地域になれ

ばと思います。

 これからも、子ども食堂を続

けて、地域のみなさんと子ども

たちを見守っていくつもりです。

事例❸ こども食堂りあん

麻生商店街×地域交流=りあん

子どもたちが「よくまなび、よくあ・

さ・

ぶ・

」場所

●運営場所

 麻生商店街区内の空き店舗を改装

●運営体制

 団体スタッフ3名、地域ボランティア6名、

 学生ボランティア3名のシフト制

 *調理・ホール・片づけ隊で分担

●利用者(定員約50人)

 子ども約40人、大人約10人

●利用料

 子ども100円、大人500円

●資金・支援

・寄付金

・商店街店舗に募金箱設置

・商店街・お寺・ご近所から米・野菜・菓子な

どの協賛

●麻生キッチンりあんの協力団体からも助言を

受けて、商店街とボランティアの力で運営。

●名簿管理はなく、コミュニケーションをとり

ながら名前や学校名などを確認。

●ひとり親家庭などのお子さんの食支援、

NPO法人Kacotamと連携した学習支援

(へるすたでぃ)も行っている。

●振込での寄付

●夢のピース募金

 一口1,000円で、麻生キッチンりあん内に

飾っている大きなジクソーパズルのピースを

1つお渡しします。みなさんからの支援で

1枚の絵を完成させてください!

  こども食堂りあん

【開催日時】第3金曜18:00~20:00

【開催場所】北区北39条西5丁目2-12

(麻生キッチンりあん)

【連 絡 先】 707-9923

実施概要

運営の特徴

支援・寄付

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7

「多世代型子育てサロン」を始めて10年

 平成19年から「ねっこぼっこのいえ」として、赤ちゃんから

お年寄りまでくつろげる子育てサロンを運営してきました。活

動を続けて10年目を迎えたときに、ふと思いました。“なんで

昼間の居場所しかないんだろう?”

前例がなくても、必要だと思うから始めてみる

 今の時代、共働きで忙しい子育て世代も多く、日中は仕事に

追われ、夜は家事に追われ…。

 「たまには食事の用意を気にせず、気楽に帰れる居場所があっ

てもいいじゃない」「ついでに悩みや愚痴を言い合おうよ」そん

な企画書がドコモさんの目に留まり、「おかえりひろば」のスター

トとなりました。夜間に子育てサロンを開催するのは全国的に

もあまり例を見ない取組です。

自宅以外の「ただいま。」を言える居場所

 始めてみると毎回満員御礼で、用意していた食事もすぐに売

り切れてしまいます。夕方からの開催が功を奏したのか、仕事

帰りのお父さんも多く参加しているのが特徴です。

地域で見守る力は大きくて「長い」

 子どもも保護者も、気軽に集える場所で、同じ悩みや不安を

共有し合うだけでも、気持ちは楽になるはずです。

 大切なのは独りで抱え込まないこと。もし必要だったら、数

ある支援の中から状況に合っ

たものを一緒に探したり、公

的機関につなぐお手伝いもし

ています。

 地域の中に居場所をつく

るからこそ、子どもたちの

成長を側でずっと見守り続

けられます。

 地域に「ねっこ」を張り、

支え合う。それが何よりも

価値のあることだと感じて

います!

事例❹ おかえりひろば(NPO法人ねっこぼっこのいえ)

みんなが助け合い育ちあえる心のよりどころ

「夜の多世代型子育てサロン」を試行中

●運営場所

 商店街や公共施設近くの教会・幼稚園敷地

内の一軒家

●運営体制

 団体スタッフ1名、調理担当4名、

 ボランティアスタッフ3名のシフト制

 学生は主に学習支援2名

●利用者(定員約50人)

 子ども約20人、大人約30人

●利用料(夕食代)

 子ども100~300円、高校生以上300円

●資金・支援

・ドコモ市民活動団体助成事業

・フードバンクも活用(1割程度)

●専門員個別相談日(予約制)を設け、日常的

な悩み事や困り事から、支援制度などの相

談まで可能(しんぐるまざあず・ふぉーらむ

北海道と連携)。

●ひとり親向け講座やおさがり会、中高生向け

講座、読み聞かせなどのイベントも開催。

●学生ボランティアによる学習支援。

●日中(月・水・金)は「札幌市常設子育てサロ

ン『ねっこひろば』」を開催。

●ひろば保険に加入。

●賛助会員/1口1,000円以上

  おかえりひろば

【開催日時】第3金曜17:00~20:00

【開催場所】豊平区月寒東1条2丁目10-9

(しののめ幼稚園隣)

【連 絡 先】 852-1100

[email protected]

実施概要

運営の特徴

支援・寄付

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8さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

2札幌市内にある子ども食堂・子どもの居場所の事例紹介

立上げに「思い」は大切

それを具現化するための準備はもっと大切

 “自分の子育て時代に子ども食堂があったら、絶対利用してたな”

自分自身が共働きで、わが子には一人でご飯を食べさせてしまっ

たという自責の思いがありました。

 地域交流サロンのボランティアの「子ども食堂をやってみた

い」という一言が後押しになり、すぐさま立上げを決断しまし

た…が「思い」だけで突っ走ってはいけません。まずは先輩子

ども食堂「にじ色こども食堂」(P.4)の門を叩き、経験を積ま

せてもらいました。

 安全な居場所づくりのためには、多少時間をかけて土台を固

めることが必要だと思っています。

子どものために、頼るべきところは頼る

 顔見知りが来てくれる際には「○○を持ってきてくれたら嬉

しいな。」、漁師の友人には「子どもにおいしい魚を食べさせて

あげたいな。」とお願いしています。

 みなさん「子どもたちのためなら!」と快く協力してくれます。

中には、体験講座を企画してくれる方もいます。

 何でもかんでも一人ではできません。周囲の人に頼ることも

運営する上で大切なポイントです。

企業プロジェクトとしての子ども食堂

 子ども食堂の継続のためには、ある種の経営感覚をもって運

営を回す必要があると思っています。

 どうしても赤字になりがちな子ども食堂。母体となる地域交

流サロン「ぴらけし」の事業性を上げるなど、助成金などに頼

らずとも、自分たちの団体の中で上手く運用するという感覚は

意外と重要です。

中学生にフォーカスを当てた居場所を検討中

 子どもの抱える悩みが周りに見え

にくくなる世代だと思います。静か

で落ち着いた環境で学習したり、将

来の夢を話したりできればいいな

と、大学に相談をもちかけるなど、

少しずつ準備を始めています!

事例❺ ぴらけし子ども食堂

コミュニティFM「FMアップル」が運営する地域交流サロン

地域密着型企業による子どもの居場所づくり

●運営場所

 ビジネスビルの1階路面店

●運営体制

 団体スタッフ4名(うち調理担当2名)、地域

ボランティア3名

●利用者(定員約50人)

 子ども約30人、大人約20人

●利用料

 子ども200円、大人300~500円

●資金・支援

・寄付金

・漁師・商店街・企業や団体の経営者からの

協賛

●企業の運営する子ども食堂。

●コミュニティFMということで、学校・商店街

などとの連携が強い。

●大人の利用者が経営者やアーティストなど

多様。

●多様な利用者が子ども食堂で体験講座を実

施することもある。

●仕組はまだありませんが、随時受け付けてい

ます。

  ぴらけし子ども食堂

【開催日時】第4火曜17:00~19:00

【開催場所】豊平区平岸3条5丁目

平岸グランドビル本館

【連 絡 先】 813-2233(FMアップル)

実施概要

運営の特徴

支援・寄付

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9

家庭教師をしていたことがきっかけです

 教え子の様子から子どもが抱える不安や悩み事に関心をもつ

ようになりました。平成23年4月から一人で活動を始めて、平

成24年1月から任意団体としての活動をスタート。NPO法人格

は平成26年に取得しています。

スタサポ事業

 カコタムでは、主にひとり親世帯・生活保護世帯の子どもを

対象とした学習支援を行っています。ボランティアと子どもが

普段使用している教科書などを中心に学習します。その中でも、

「実験をやりたい」という声が出たら、一緒にできる方法を考え

るなど、子どものニーズに合わせた総合的学習支援を心掛けて

います。

 子どもが興味のある職業の方にお話を聞きに行く「お仕事カ

コタム」を実施することもあります。

中高生に向けた「ゆるきち」を開設

 子どもたちの“カコタムメンバーともっと話したい”、“もっ

とカコタムにいたい”という声に応え、ゆるく集まれる基地(ゆ

るきち)をつくりました。中学1年生~18歳までの子どもを対

象としています。

 子どもたちがここに来る理由は「安心できるところ」だから

です。学びや交流はその後のことです。何をするにも、まずは

居場所としての居心地のよさが大切だと思っています。

 ここで提供している食材は10割寄付。お米はテレビを見た農

家さんが申し出てくれました。

子どもの主体性は大切に

 子どもの困り事に気づくことはありますが、子どもは公的機

関への相談を望んでいないこ

とのほうが多いです。

 支援の必要性を感じた場合

は、一緒に解決の方向を探っ

ていきます。

事例❻ ゆるきち(NPO法人Kacotam ─カコタム─)

ボランティアによる子どもたちへの学習支援を展開

新たに「居場所」として、食事の提供も開始

●運営場所

 大学に近い住宅街の一軒家

●運営体制

 団体スタッフ10名、学生ボランティア8名の

シフト制

●利用者(定員15人)

 子ども約7人

●利用料

 子ども100円

 *中学1年生~18歳以下対象

●資金・支援

・助成金(民間団体)

・寄付金

・企業・団体から菓子・飲料などの協賛、お仕

事カコタムへの協力

●カコタムではゆるきち以外にも、ねっこぼっ

このいえ(P.7)や麻生キッチンりあん(へる

すたでぃ:P.6)など16か所で学習支援(学

ボラ・スクールサポートなど)を実施。

●ボランティア登録は122名(平成28年時

点)。チーム制で運営。

●企業・団体から協賛・寄付が寄せられている。

●カコタムメイト(継続寄付)

 月1,000円、3,000円、5,000円、10,000円

●自由な金額による寄付

 一口1,000円~

  ゆるきち

【開催日時】毎週火曜16:00~20:30

毎週金曜16:00~18:00

【開催場所】東区北25条東6丁目3-2 

【連 絡 先】 299-2545

[email protected]

運営の特徴

実施概要

支援・寄付

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10さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

2札幌市内にある子ども食堂・子どもの居場所の事例紹介

ホテルと子ども食堂がタイアップ

 ホテルリリーフから、CSR活動として子ども食堂をやりたい

と西野こども食堂kaokao(P.5)に相談のあったことがきっか

けで、市内にある子ども食堂スタッフが集まって運営が始まり

ました。

 会場提供と光熱費をホテルが、その他運営に係る費用と人員

の手配を子ども食堂スタッフが、分担しています。

「子どもは10円」の意味

 中学生以下の利用料は10円としました。無料も検討しました

が、来てくれる子どもは「お客さま」であり、お金を払って食

事する経験やマナーを意識してもらうためです。

 実のところ赤字ですが、運営方針は崩せません。運営費の節

約や寄付などの支援で、しっかりと安定した活動を継続させる

観点も外せません。

魅力はホスピタリティと大浴場

 ホテルが会場なので、仕事中のホテルスタッフなど、働く大

人の姿を間近に見ることができます。

 また、全国的にも珍しいのが「お風呂」にも入れる点です。

ホテルスタッフが浴室内外に常駐して見守ってくれるので子ど

もたちも安全に入浴することができます。特に銭湯体験がない

子どもたちにとってはよい経験になっているようです。

徹底した安全・衛生管理

 ホテルの飲食店営業許可のもとで運営しているため、消毒を

徹底し、まな板・冷蔵庫などの使い分け等、リスク管理は特に

意識しています。

 また、会場が繁華

街にあり交通量も多

いので、子どもが一

人で来たら送るよう

にしています。

事例❼ すすきのこどもCafé わくわく

ホテルが全面バックアップする、ニュータイプの居場所

すすきのから全国へ。ホテル界にも、広がれ、子ども食堂の輪

●運営場所

 すすきの鴨々川近くのデザイナーズホテル内

のカフェ

●運営体制

 団体スタッフ5名、地域ボランティア10名、

学生ボランティア1名のシフト制

●利用者(定員約100人)

 子ども約60人、大人約40人

●利用料

 子ども10~100円、大人200~500円

●資金・支援

・募金箱への寄付

・カフェの賃料・光熱費はCSR活動としてホテ

ルが負担

・飲食店から食材の寄付

・農家から米やじゃがいもの寄付

●すすきの繁華街のホテルにある。

●ホテルスタッフには外国人も。

●ホテルはデザイン性が高いため、おでかけ

感が強い。

●お風呂がある。

●町内会の児童委員さんの見守りを受けている。

●町内会の児童委員さんからアドバイスを受

け、運営に反映している。

●振込での寄付

●会場での募金箱

  すすきのこどもCafé わくわく

【開催日時】第3火曜15:00~20:00

【開催場所】中央区南8条西3丁目1-4

ホテルリリーフ札幌すすきの1階

【連 絡 先】 520-6550(ホテル代表番号)

実施概要

運営の特徴

支援・寄付

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11

「のぞいてみようかな」と思った方へ

「支援してみようかな」と思った方へ

3

 子ども食堂や子どもの居場所の活動は、利用者の参加費や寄付などの支援によって支えられています。

 「行ってみたい! 支援したい!」と思った方に向けて、利用や支援の仕組みについてご紹介します。

●各団体のホームページなどで、

 開催概要を確認

 チラシやSNSでお知らせしている団体もありま

す。(5章・6章参照)

●開催日時に合わせて、直接うかがう

 利用登録や受付をしたあとは、みんなでご飯を

食べたり、楽しみましょう。学習支援もあるか

もしれません。

●イベントをきっかけに

 子どもの学習支援やライブ、季節の行事など、

様々なイベントが行われているので、それらに

参加するのも楽しいと思います。

●「おすそわけ会」「おさがり会」など

 食材の「おすそわけ会」、制服など「おさがり会」

を開く団体もあります。開催前には物品仕分け

ボランティアの募集が出る場合がありますので、

そこから参加してみてはいかがでしょうか。

●大人のみの参加について

 大人が参加をして、子どもと楽しく過ごすこと

も支援の一つです。子どもは様々な人との出会

いを通じて成長していきます。

*大人のみの参加ができない居場所もあるので事前に確

認しましょう。

▶各団体のホームページや資料をご確認ください

各団体のホームページや資料には「ご協力のお願い」「協力・協賛」「賛助会員の募

集」などが掲載されています。内容を確認して、支援したいと思ったら、ご協力く

ださい。

また、多くの子ども食堂・子どもの居場所が寄付募金箱などを設置しているので、

参加したときに寄付をすることもできます。

利用や支援のしかた

利用や支援をしたい!と思ったら

お金を

寄付する

運営団体に

聞きました ▶必要としている「支援や寄付」は何ですか?

一番はやはり「お金」で、

次が野菜です。

肉・魚や米、人材は団体

によって異なります。

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12さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

▶どんな「食材や物品」が必要かどうか、必ず事前に確認しましょう

▶寄付や支援のための会員制度

会員の仕組みをつくっている団体も多いです。会員になると定期的な寄付が

しやすくなったり、イベント情報などをお知らせしている団体も多いです。

▶各団体に問い合わせてみましょう

団体によって、事前に面談が必要な場合もありますし、人手が足りている

団体もあります。

▶いろいろな団体を見てみましょう

運営の仕方にはそれぞれ特色があるので、いろいろな場をのぞいてみてか

ら、どこでボランティアがしたいか検討すると活動しやすいと思います。

▶気軽な活動から参加してみましょう

CSR活動の事例

・社員が交代で毎回子ども食堂の配膳や清掃をしたり子どもと外遊びをします。

・会社の製品を1年間、定期的に提供しています。

・農業・畜産・漁業でとれた新鮮な食材を子どもたちのために提供しています。

・大学の先生が大学生をつれて、学習支援やボランティアに来ています。

・いろいろな職種や立場の職業人が定期的に遊びにきて、子どもたちに職業の話をします。

・芸術関係の団体や企業・個人が、子どもたちに体験授業をしています。

みなさんからの「気持ち」に、子どもたちが最高の笑顔で応えてくれます!

企業のCSR活動として、取り組んでみませんか?

企業の方も!

食材

●特に冬場は「野菜」が不足しがちです。

●「米」は主食になり、保管しやすいので

喜ばれます。

●「肉・魚」は特に衛生的な取扱が必要な

ため、消費期限や保管方法を確認・伝達

の上で寄付をしましょう。

その他の物品

●調理器具や食器類

●その他、子どもたち

が使うおもちゃや絵

本、 カ ード ゲーム、

ボードゲームなど

会員になる

ボランティアとして

参加してみる

食材や物品を

寄付する

*衛生的観点から冷凍食材のみのご提供をお願

いしている場合もあります。

*送付される場合は、団体と送料負担や到着日時についても確認しておきましょう。

他にも…

「社員食堂に子どもたちを招待」、「職場見学などの社会体験プログラムの提案」「子ども食堂を開催するための場所の提供」などはいかがでしょうか?

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13

4

「思いがあれば、子ども食堂や子どもの居場所はできる」ともいわれますが、誰もが順調にできるわけではあり

ません。そこで開設に向けた大まかな流れを、運営団体のみなさんの声からまとめました。

*詳しい内容については5章をご覧ください。

▶自分の思いや考えを整理・確認することは大切です

なぜ他の取組ではなく、子ども食堂・子どもの居場所なのか?

実際に開設した団体はそれを明確にしています。

▶まわりの人に、考えていることを話してみる

まわりの人に話をすると質問が出てくると思います。答えているうち

に「なぜなのか」「どうしたら始められるか」具体的な姿が見えてくる

でしょう。

▶一人でできることには限界があります

仲間ができると、その友人、さらにその友人から力を借りることがで

きます。

▶いつ、どこで、いくらで、どうやって

仲間と一緒にやりたいこと、できることを考えてみると様々なアイデ

アが出ると思います。

できない理由でなく、できる手段がないか考えるようにしていくこと

で、「企画」が練り上げられてい

くはずです。

●目的・目標

●開催日時

●開催場所

●資金

●人手

●安全管理

企画書(案)

▶いろいろな子ども食堂や子どもの居場所をのぞいてみましょう

実際に利用してみると、新聞やテレビで見ていたことと、違うものが

見えてくるかもしれません。まずは普通に利用して、一緒にご飯を食

べたりしてみましょう。

その中で「この活動が好きだなあ」と思ったら、できればボランティ

アとして参加してみましょう。利用する側と運営する側でも見えるこ

とは変わってきます。そこで「思い」がさらに整理・具体化されるは

ずです。

開設に向けた流れ

自分が開設してみたい!と思ったら

なぜ始めて

みたいのか?

考えてみる

一緒に運営できる

仲間をさがす

子ども食堂や

子どもの居場所に

参加してみる

企画を考える

始めてみたい、と思ったら

やっぱり子ども食堂や子どもの居場所を始めよう!と思ったら

STEP

STEP

1

2

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14さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

▶企画書を具体的にして、外部の人たちに見てもらえるようにします

▶1回目終了後に、できるだけ早く「ふりかえり」を行います

・よかったことや、課題・問題を整理して、次回以降に活かします。

・アンケートを集め、結果をまとめてスタッフや地域の方にお知らせ

します。

▶チラシやSNSなどで1回目の報告を行い、地域のみなさんにお礼を伝え、2回目に向けた準備を始めます

▶人手不足のときは、参加いただいた地域の方々をボランティアにお誘いしてみてはいかがでしょうか

▶地域の学校や町内会、民生委員・児童委員さんなどに、挨拶や相談をして、活動への理解を得ます

▶運営場所のようすがわかるものをもって、区の保健センターや保健所等に相談します(食品衛生法による営業許可が必要な場合もあるため)

▶様々な意見や、アドバイスを受けて、企画を練り上げて、初日に向けた準備を進めていきます

前日に最終打合せ、段取りや流れ、備品の最終確認を行って、

当日を迎えます(5章参照)。

▶主な準備

外部に向けた企画書を

つくってみる

企画書をもって地域の

みなさんや保健センター・

保健所に相談する

運営初日に向けて

準備する

2回目以降に向けて

1回目開催に向けて準備をする!

1回目が終了したら

3

4

STEP

STEP

□ 予算や収支を考え、利用料

を決定する

□ 備品・消耗品を用意する

□ 会場レイアウトを決める

□ 運営のルール・受付の手順

を決める

□ 運営初日の企画を決め、進

行表をつくる

□ スタッフの体制を整える

□ 必要な保険に加入する

□ 看板やチラシ、SNSなどを

用意し、地域にお知らせする

□ 子ども食堂・子どもの居場

所の仲間にお知らせする

□ アンケートを用意する

□ 地域に向けて、プレオープ

ンしてみる

  …など

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15

5

 運営団体のみなさんから寄せられた、運営の基本情報や工夫、大切にしていることなど、開設・運営にあたっ

てのポイントやヒントをご紹介します。

 開設してみたい方、運営されている方は、この冊子に、自分なりの工夫や気づきをつけ足しながら役立て

ていただきたいと思っています。

●月1回の実施が多いです

・自分達が無理せず継続できる回数を設定して

います。

・今後、回数や受入人数を増やしたいと考えて

いる運営団体も多いですが、場所や資金・人

材の問題により難しいこともあるようです。

・週2~3回実施しているのは、飲食店経営が

ベースにあるところや、学習支援の会場など

です。

●火曜・木曜・土曜の実施が多いです

・平日の夜に保護者と子どもが少しゆっくりくつ

ろげるように設定している場合が多いです。

・土曜日はちょっと「お出かけ」する場、ちょっ

とした居場所として運営されています。

子ども食堂・子どもの居場所の運営方法や工夫

開設・運営について知りたい方へ

開設のポイント

実施の頻度

実施の曜日

開催時間

●平日は17~20時前後●週末は11~14時前後

・大体、2~3時間くらいの実施が多いです。

●フリースペースや学習支援の実施

・平日の14~15時ころから、フリースペースとし

て開放している場合もあります。

・学習支援中心の団体では、日曜日に10時~夜ま

で、自由に勉強できるようにしています。

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16さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

●利用料で多い設定

・小学生以下:無料か100~200円

・中学生:無料か100~200円

・高校生:100~300円

・保護者:300円

・その他の大人:500円

●いろいろな会場が居場所となります

・一般住宅を活用する(自宅・空き家賃貸など)。

・厨房設備の整っている施設を借りる。

(公営)地区センターやコミュニティセンター

(民間)飲食店舗や高齢者施設、寺社、教会、

    町内会館など

・地域の居場所・コミュニティカフェと併設する。

・会社や団体の施設を活用する。

●会場使用料や賃料

・使用料の負担は運営にあたって大きなウェイ

トを占めるものです。

・場所についてはできるだけ、貸主の理解や協

力を得たり、比較的安価な公的施設の活用が

望ましいです。

・ 開設当初は賃料を無料にしてもらっていたが、

今は払えるようになったという例もあります。

利用料は「運営者の思い」とのバランスを考えた設定が必要です。例えば「子どもも大人も無料にした

い」という思いもあれば、「お金を払って食べる経験をしてもらいたい」という考え方もあります。

どちらが正解ということではありません。経費とのバランスの中で検討してみましょう。

●他の設定もあります

・利用者全員無料、子どもは10円などの設定も

あります。

・高齢者割引、親子料金などの設定をしている団

体もあります。

利用料の設定

1日のスケジュールの例

運営場所

15:30

16:30

17:00

18:00

19:00

19:00

20:00

20:30

21:00

調理担当者が先に集合し、調理を始める

運営スタッフ全員で打合せ、受付や備品類の準備

子ども食堂・子どもの居場所スタート

 ・受付 ・初回登録作業 ・利用料受取

 ・名札テープの記入、貼付

 ・乳幼児~小学生までは自由な遊びや宿題

 ・中学生・高校生の学習支援スタート

夕飯タイム

子どもだけで来ている中学生・高校生が帰宅(送りなし)

自由時間・イベントタイム・ゲームや遊びの時間

終了 ・利用者帰宅 ・一人で帰宅する子の送り

後片付け・清掃

ふりかえり会、記録タイム

メモ

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17

●開設資金は1~5万円未満が多いです。

・開設資金は団体によってばらつきが大きく、

不要だった例もあります。

●開設資金の内訳

・設備・物品購入費→0円が多い。

・広報費→1万円未満、1~5万円未満が多い。

・その他→0円が多い。

●1年間の収入・支出は、多くが10~20万円くらいです。

・収支も団体によってばらつきがあります。

●寄付や補助金・助成金による収入

・これらの収入が10万円以上ある団体は、

赤字になりにくいようです。

・寄付については、寄付会員制度や周りの

商店等に募金箱を設置したり、企業・団

体に協賛の依頼をしたり、クラウドファ

ンディングを利用したり、それぞれ様々

な工夫をしています。

・補助金や助成金についてはP.25を参照く

ださい。

●調理設備

・手洗い場  ・冷蔵庫

・調理台や配膳台、シンク

・換気扇や窓(網戸付)

・防水の床        など

●備品・消耗品

・食器・カトラリー類

・手洗い薬用洗剤 ・消毒用アルコール

・台拭き ・雑巾  ・皿拭き

・キッチンペーパー ・ビニール手袋

・ウェットティッシュ ・ごみ袋    など

●受付等の事務用品等

・看板     ・案内チラシ(配架用)

・約束事などの説明書き

・受付名簿   ・登録カード

・釣り銭    ・整理番号札/食券

・名札     ・カメラ(運営の記録)

                 など

●遊び・交流グッズ

・おもちゃ   ・絵本   

・カードゲーム、ボードゲーム   など

開設の資金

運営の収支

必要な備品の例

開設資金のうち「その他」にあげられたものは、「飲食業営業許可申請登録とその準備(1~ 5万円未満)」、

「食材費等(1~ 5万円未満)」、「人件費等(10万円以上)」です。メモ

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18さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

5子ども食堂・子どもの居場所の運営方法や工夫

●居場所によって異なります

現場を運営する要の一つで、番頭さんのような

存在です。

安全衛生管理のため、調理担当者を固定し、「食

品衛生責任者」資格などを有する調理リーダー

がいるとさらに安心できます。(P.20参照)

●募集の仕方もいろいろ

・ボランティア募集チラシを運営場所に置いた

り、SNSやホームページで募集もするなどが

多いようです。

・事前に面談を行う団体もあります。一方で、

誰にでも来てもらえる場所なので、希望する

方は概ね受け入れる団体もあります。

●ボランティアが不足していたら

・友人のそのまた友人などに声をかける。

・地域の信頼できる方に紹介してもらう。

・利用者の方に声をかけてみる。

・臨時で困ったら親しい子ども食堂や子どもの

居場所で協力し合うこともあるそうです。

・札幌市社会福祉協議会や大学のボランティア

センターなどに相談してみる。

●ボランティアが多すぎても大変??

・最近は子ども食堂や子どもの居場所に関する

報道が増え、ボランティア希望者も多いそう

です。

・ボランティアにシフトで入る方は10人前後く

らいのほうが運営しやすいというお話もあり

ました。シフト管理や役割分担の仕方を工夫

することが必要です。

・ただし、活動目的やプログラムによって必要

な人数は異なります。例えば学習支援や体験

学習などは、人材を多く確保するほうがよい

ようです。

運営スタッフの体制

ボランティアの募集

*ほか体験プログラムの運営者など→運営団体から依頼したプロやセミプロの方や、学生の時もあります。

*スタッフ全員で→キッチン・トイレ・使用した部屋の清掃をする。

子どもたちに配膳をしたり、食事の様子を見

守ったり、適度な声かけや会話をします。

子どもたちは様々な大人と接することで、さら

に成長していきます。参加者でもあり、貴重な

人材でもあります。

受付担当:1~2名くらい 配膳担当:3~4名くらい

調理担当:2~4名くらい 参加している大人たち

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居場所の運営は、必然的に子どもを預かっている時間でもあり、安全への配慮がとても大切です。

子どもは、遊んでけがをしたり、熱を出して急に体調を崩したりすることもあります。

食事のアレルギー対応や衛生管理についてしっかりと考える必要もあります。

安心と安全にしっかり取り組んでいることは、周囲から理解を得るためにも必要です。

●以下の保険に加入している団体が多いです

●子ども・保護者の名前や連絡先を把握

・夜に帰宅すること、万が一のけがや病気のこ

とを考え、子ども・保護者の名前や連絡先を

確認しておきましょう。

・受付で名前と保護者の迎えの有無なども確認

し、名簿に記録しておくことも大切です。

・個人情報の管理は厳重に行います。

●夜間は、親が迎えにくることを確認するか、必要に応じて家まで送る

・子どもたちは、概ね近所に住んでいるので、保護

者が迎えに来て一緒に帰宅することが多いです。

・もし、一人で帰る子どもがいたら、スタッフや

ボランティアが家まで送ってあげると安全です。

・送りは運営上の負担にもなりかねないので、

無理をしない方法をとることが大切です。

●子どもが来やすくするために

・子どもが自由に一人でも来やすいようにとの

理由から、子どもの名前と通学先を口頭で確

認するにとどめ、あえて保護者の連絡先を聞

かない居場所もあります。

*この場合、万が一迎えがないときにどうするのかなど

の対策と覚悟が必要だという声もあります。

●送り=子どものつぶやきが聴こえる時間

・帰りの送りは、車や歩きで少人数の環境にな

るため、子どもが安心して、悩み事をぽろっ

ともらすこともあるそうです。

・送りは大切な時間と捉えているというお話も

あります。

〈子どもたちの万が一に備えて〉

イベント傷害保険やレクリエーション保険

・民間保険会社などにあります。

・1回の行事の中で発生した参加者の活動による

けがなどへの損害を補償するものです。

・加入にあたっては「参加者数が20人以上であ

ること」などの制限があります。

〈ボランティアの万が一に備えて〉

(社福)札幌市社会福祉協議会 623−4000

ボランティア活動保険

・ボランティア1名につき1年間の掛金を支払い

ます。

・活動中のボランティア本人のけがや、ボラン

ティアが利用者などに与えた損害を補償する

ものです。

〈食の安心・安全の万が一に備えて〉

生産物賠償責任保険

・民間保険会社などにあります。

・事業活動の結果により発生した損害を賠償す

るものです。例えば食中毒や配膳時にやけど

を負わせた場合などに補償が受けられます。

・加入にあたっては飲食店営業許可が必要な場

合もあります。

安心と安全の確保

子どもを預かる上での配慮

万が一に備えて、保護者や子どもの連絡先を確認しておく

子どもの送迎

保険の加入

子どもたちが多く参加する場です。

安全に活動するためにも、運営に応じた保険に加

入することは、とても大切なことです。

*保険の対象や人数、加入期間、補償できない事象、コー

スなども様々です。まずは各所にご相談の上、見積を

とるなど比較検討することをオススメします。

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20さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

5子ども食堂・子どもの居場所の運営方法や工夫

・調理担当者はできるだけ固定し、食品衛生責任者を置くなど衛生管理の水準を一定に保つ。

・無理のない数量や献立にする(無理をすると管理はおろそかになりがち)。

「つけない・増やさない・やっつける!」&「持ち込まない」

●つけない

・調理前やお手洗いの後、清掃後などに、念入

りに手洗いを行う。

・肉、魚、野菜、調理済食品でまな板や包丁を

使い分ける(難しければ、必ず洗浄・消毒し

てから使用する)。

・冷蔵庫で肉や魚を保管するときは液がもれな

いように容器にいれる。

など

●増やさない

・前日調理をしない。

・自然解凍をしない。冷蔵庫や電子レンジで解

凍する。

・冷蔵庫は10度以下に保ち、生鮮食品・調理済

み食品を保管する。

など

●やっつける

・食品の中心部まで火を通す。

・温めなおすときは全体が沸騰するまで加熱する。

・野菜や果物を調理しないときは、十分に洗浄す

る(必要に応じて殺菌・すすぎ洗いも)。

・使用した調理器具は漂白剤・熱湯で消毒し、

乾かし、保管する。

など

●持ち込まない

・体調が悪い(熱・嘔吐・下痢など)ときは調理

をしない。

・手指に傷があるときは調理しない。

・指輪や腕時計を外す。

・爪を短く切る。

・清潔なエプロン・三角巾を身に付けて調理する。      

など

調理の全般的なことについて

調理担当者の安全衛生管理ルール

合い言葉は

子ども食堂・子どもの居場所も「食品衛生法による営業許可」が必要になるときがあります。子どもたちの安心・安全のためにも必ず相談し、適切なアドバイスを受けましょう。

中央保健センター 健康・子ども課

中央区南3条西11丁目

511−7227

北保健センター 健康・子ども課

北区北25条西6丁目

757−1183

東保健センター 健康・子ども課

東区北10条東7丁目

711−3213

白石保健センター 健康・子ども課

白石区南郷通1丁目南

862−1883

厚別保健センター 健康・子ども課

厚別区厚別中央1条5丁目

895−5921

豊平保健センター 健康・子ども課

豊平区平岸6条10丁目

822−2478

清田保健センター 健康・子ども課

清田区平岡1条1丁目

889−2408

南保健センター 健康・子ども課

南区真駒内幸町1丁目

581−5213

西保健センター 健康・子ども課

西区琴似2条7丁目

621−4247

手稲保健センター 健康・子ども課

手稲区前田1条11丁目

681−1211

保健所 食の安全推進課

中央区大通西19丁目

622-5170

保健所 広域食品監視センター

中央区北12条西20丁目

641-0635

まずは、各区保健センター・保健所に相談しましょう

〜食品衛生責任者資格者養成講習会のご案内〜

飲食店などの営業施設で衛生管理を担う責任者の資格を取得することができる講習会です。食品の衛生管理全般について

学ぶことができます。

http://www.city.sapporo.jp/hokenjo/shoku/sekininsha/sekininsha.html

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21

実施している・実施したいプログラム

プログラムの内容や展開メニュー

●全員に確認し、個別に対応する もしくは●対応していないことを全員に伝える

・対応・説明方針を決め、スタッフ間で共有します。

・チラシや食堂の看板、パンフレットなどに注意書きを加えて、ア

レルギー対応の考え方を事前にお知らせします。

・個別の対応が難しい場合は「アレルギー対応はしていないこと」

を全員にしっかり伝えます。

・アレルギーをもつ子どもが定期的に来ている場合は、「○○ちゃん

用に、代わりのものを用意しておこうか」など臨機応変に対応し

ている例もあります。

アレルギーについて

札幌市には、オリジナルのアレルゲンピクトグラムがあります。

この冊子で使用したのはその一例です。メニュー表をつくるときや、食育体験などに活用してみては

いかがでしょうか。

http://www.city.sapporo.jp/hokenjo/shoku/shokumachi/allerpict.html

*使用にあたって届出は不要ですが、色やデザインを改変することは基本的にできません。

*「このアレルゲンピクトグラムは、札幌市立大学の協力により、札幌市が作成しました。」の表記が必要です。

 子どもの居場所では、食事の提供以外にも様々なプログラムが実施されています。

 現在、多く提供されているプログラムは、「食事の提供」、「遊びや体験」です。

 今後の実施を含めると「学習支援」、「多世代交流」、「悩み相談や相談支援機関との連携」への意識の高さ

がうかがえます。

札幌市オリジナル「アレルギー原因食品(アレルゲン)ピクトグラム」

特定原材料7品目

(アレルギーのある人が多く、

症状が特に激しいもの)

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22さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

5子ども食堂・子どもの居場所の運営方法や工夫

自由時間(フリースペース)大勢で遊んだり、一人で本を読ん

だり、ときにはケンカをしたり。

そんな姿を大人が見守って、一緒

に遊んだり…みんながいきいきし

ている時間です。

学習支援子どもが集まって宿題をしたり、

中高生や大人も交じって教え合っ

たり…それも大切な学習支援。学

生ボランティアなどによる学習支

援も行われています。

(P.26参照)

フードバンク学校が休みの期間に、必要な家庭

に食材を提供したりと子ども食堂

がフードバンクになることもあり

ます。

遊び・体験運営のお手伝いやイベント企画へ

の参加も体験です。また、科学の

実験やアート体験、職業の話など、

特色や人脈を活かした多様な学び・

体験があります。

多世代交流子どもや大人が集まればもう多世

代交流ですが、高齢の方々も参加

しての「昔遊び」や「まちの今昔話」

は、子どもも大人もみんな大好き

です。

(P.26参照)

おすそわけ会・おさがり会みんなで持ち寄ったり寄付のあっ

た衣服やスキー用品などを集めて、

必要な方に提供する日があれば、

もの・ひとの交流拠点としての機

能が発揮されます。

食育魚や野菜の話を聞いたり、子ども

も調理に参加したり、配膳や片づ

けのお手伝いをするだけでも、食

についての学びや関心、生きる力

につながります。

子ども・保護者の悩み相談

相談支援機関との連携つぶやきに気づいたり、声をかけ

たりすることが悩みや困りごとに

寄り添った相談支援につながりま

す。日頃の信頼関係が大切です。

(P.27参照)

その他にも・・・お風呂の開放、プレーパークなど、

それぞれの団体がいろいろなアイ

デアと資源を活用して、活動を展

開しています。みなさんも考えて

みませんか?

プログラムの事例

●SNS・ブログ・ホームページ

・多くの保護者がSNSを利用しています。周知

も更新もしやすい媒体です。

●チラシの配布・回覧

・事前に相談をして、学校などの公的機関や町

内会の回覧版などで配布・回覧しています。

●その他

・許可をもらって学校前でチラシを配布する、

スーパーに設置してもらう、新聞折込み広告

など。

●子どもたちの口コミ

・徐々に、子どもが友人を連れてくるようになっ

て、特別な周知をしていない団体もあります。

●実施場所の看板・明かり

・看板の設置が目立ちました。手書きで温かみ

があります。

・会場の明かりや、中のにぎやかな様子が目に入

ると、興味をもってくれる人も増えてきます。

子どもたちなどへの周知の仕方

利用者の募集

チラシの配布や回覧などのお願いをするにあたっても、事前のご挨拶や許可をいただくなど、地域とのつ

ながりづくりが重要です。メモ

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●地域の理解を得る

・安心して利用してもらうため、また、安心し

て寄付や支援をしてもらうためにも、活動内

容を周囲に積極的にお知らせし、理解や信用

を得ることが大切です。

・活動内容やスタッフ・ボランティアの構成の

ほか、特に子どもが集まる場としての安全対

策を周知することで、保護者や地域の安心や

支援の機運にもつながり、活動もしやすくな

ります。

●開設前にご挨拶などをした箇所数

・多くの団体が「4~6か所」以上に開催前の挨

拶や周知をしています。

・周知だけでなく、子どものためのプログラム

についてアイデアやアドバイスを受けること

もあります。

地域へのご挨拶や相談

開設前にご挨拶などをした先

挨拶・チラシを配布した先:ベスト3

学校、町内会・自治会、児童会館

相談をした先

区役所(保健センター) など

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24さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

5子ども食堂・子どもの居場所の運営方法や工夫

●事業の幅を広げようとするとき、

 NPO法人格の取得はメリットがあります

・団体名義での賃貸契約などが結べます。車や

不動産を所有することもできます。

・銀行口座を団体名でつくることができます。

・NPO法人格を取得することで助成金などを受

ける機会が増える可能性があります。

●メリットがあれば、義務もあります

・法人税法や労働関係の法律などに従って運営

する必要があります。

・定款や事業報告書などを公開する必要があり

ます。

・決算や活動報告を毎年所轄庁に提出します。

・運営や活動等について、理事会や総会などで

決めていく必要があります。

運営や活動展開のヒント

運営のヒント

 すでに開設されている子ども食堂や子どもの居場所では、関わる方々が、様々な工夫を積み重ねながら運

営しています。

 子ども食堂や子どもの居場所が多くの可能性を秘めた場所となっているのは、みなさんの工夫やヒントに

あります。特徴的・先進的な取り組み事例の一部を、今後の展開メニューとして紹介させていただきます。

NPO法人格の取得

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●すでに複数の団体が助成を受けています

  助成が受けられれば、それだけできる事業が増えますし、成果報告などを通じて、人脈も広がります。

  企画書や応募書類の作成に時間や手間がかかる場合もありますが、自分たちの団体、活動内容にあった

補助金・助成金情報をキャッチし、活動の幅を広げるためにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

札幌市市民活動サポートセンター 728−5888

センター内やホームページで現在募集中の助成金情報を紹介しています。運営に関する相談窓口もあります。

http://www.shimin.sl-plaza.jp/

北海道総合政策部地域振興局地域政策課地域政策グループ

「地域づくり支援制度のご案内」のページで、地域づくりを進める支援制度について、国の支援制度、北海

道の支援制度、道内の民間団体の支援制度、道外の主な民間団体の支援制度に分けて紹介しています。

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/ckk/chicho/sien/support00.htm

公益財団法人助成財団センター 03−3350−1857

「助成金情報」のページで、助成プログラム約3,000件を収録したデータベースを公開しており、事業形態

や事業分野、募集時期、キーワード(フリーワード)等による検索ができます。http://www.jfc.or.jp/

CANPANプロジェクト(日本財団及び特定非営利活動法人CANPANセンター)

「助成制度」のページで、公益活動団体が活用できる、主に全国規模で申請募集を行っている助成制度を紹

介しています。http://fields.canpan.info/

さぽーとほっと基金(札幌市市民文化局市民自治推進室/ 211−2964)

市民や企業からの寄付を札幌市が募り、町内会・ボランティア団体・NPOなどが行う札幌のまちづくり活

動に対する助成を行っています。

http://www.city.sapporo.jp/shimin/support/kikin/josei/index.html

地域活動の場整備支援事業(札幌市市民文化局市民自治推進室/ 211−2253)

札幌市内の地域課題解決に向けた活動の場として活用するための町内会館や空き家・空き地などの整備・

改修等を支援しています。http://www.city.sapporo.jp/shimin/jichi/machizukuri/seibi/

北海道ろうきん社会貢献助成制度(北海道労働金庫社会貢献制度事務局/ 271−2101)

地域福祉活動、市民活動等に励むNPO団体やボランティア団体に対する助成を行っています。

https://www.rokin-hokkaido.or.jp/contribute/shakaikoken.php

地域福祉助成事業(公益財団法人コープさっぽろ社会福祉基金/ 671−5719)

地域で活動している障がい者福祉団体や福祉ボランティア活動、社会福祉団体、助け合い活動等への助成

を行っています。http://www.csap-f-kikin.org

子供の未来応援基金(独立行政法人福祉医療機構 NPOリソースセンター/ 03−3438−4756)

社会全体で子どもの貧困対策を進める環境を整備することを目的に、貧困の状況にある子ども等に寄り添っ

て草の根で支援を行っているNPO等に対して支援を行っています。

http://www.wam.go.jp/hp/guide-jyosei-miraiouen-tabid-2620/

ドコモ市民活動団体助成事業(NPO法人モバイル・コミュニケーション・ファンド事務局/ 03−3509−7651)

将来の担い手である子どもたちの健やかな育ちを応援する活動に取り組んでいる全国の市民活動団体に対

して助成事業を行っています。http://www.mcfund.or.jp

*上記の助成などは、必ずしも対象を子ども食堂・子どもの居場所に限定したものではありません。

 助成内容や対象、条件等の詳細については、各所に確認・お問合せください。

補助金・助成金に応募する

補助金・助成金の情報を提供している主な団体

札幌市の助成や補助制度

その他、企業などによる助成や補助金の例(他にもたくさんあります)

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26さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

5子ども食堂・子どもの居場所の運営方法や工夫

●学習支援のかたち

みんなで宿題をして、大人や中高生も教えます。

一人ひとりの授業のつまずきや苦手部分に即し

て、根気よくやさしく教えます。

理科の実験や歴史の話など興味や関心をもてる

工夫を通して、学習意欲の向上につなげます。

中高生の進学等に向けた学習を支援します。

●話す・遊ぶ

・昔遊び(折り紙、コマ、将棋)は、やり方を

教わるところから。

・ちょっとしたこつや工夫を楽しみながら交流

が深まります。

●学ぶ・体験する

・「まちの今昔話」(こんなまちや暮らしだったな

ど)を聞いて、実際に地域を回ったり、体験し

たり。

・味噌づくり体験をしている居場所もあります。

●大人がゆっくり過ごしたいときもあります

・毎回一緒もいいですが、交流の日にちや時間を

決めたり、子どもスペースを少し区切ったり、長

く続けるための工夫が必要なこともあります。

・「まちの今昔話」は子どもも大人も好きなので、

大人向けを別日にもう一度開催する例も。

●スタッフを集める

チラシやSNSで大学生などを募集します。

子どももボランティアも安心できるように、事

前に面接を行い、ルールやマナーを共有します。

NPO法人Kacotam(P.9)のように学習支援を

中心とした活動をしている団体もあります。

近隣の大学のボランティアセンターや地域貢献

室などに相談してみてはいかがでしょうか。

●運営の仕組みを考える

・いつ、誰が、誰に、どんな内容を教えるのか考えてみます。

・すでに実施しているところに見学や相談をしてみます。

 子どもや大人が集まるだけで多世代交流ですが、高齢の方々も参加して、ともに過ごし、遊び、体験する

ことで、交流や経験の幅が広がります。

活動展開のヒント

学習支援

多世代交流

宿題をする ボランティアを募集する

基礎理解を手伝う

学生ボランティアについて相談する

知る楽しさを知らせる

進学に向けた学習を支援する

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●悩みや不安に気づく

 「家にいたくない」「いつも一人なんだ」「高校も

行きたくない」「どうせだめなんだ」・・・そんな

つぶやきや表情、服装、しぐさへの気づきが大

切です。気づくためにも、日頃の信頼関係が重

要です。

●話を受け止める

 まずは話を聴き、受け止めます。それだけでも

子どもの気持ちが軽くなることがあります。

●気づくため・話を聴くために

・傾聴の講座を受けている団体もあります。

・家に送るとき悩みや不安を打ち明ける子どもも

多いようです。その時間の大切さを意識してい

る団体もあります。

・繊細な対応が必要なため、特定のスタッフに対

応を集約している団体も多くあります。

●支援が必要な場合

 子どもが言い出せない、子どもや家族自身は支

援が必要な自分たちの状況に気づいていないと

いうこともあります。丁寧に話をしながら、必

要となれば、相談先を案内したり、了解を得て

相談先に情報提供します。

●支援機関につなげる

 普段から地域の学校や民生委員・児童委員の方々

と連携がとれていれば、情報共有を進めながら

対応を一緒に考えていくことができます。

困難に気づく・相談支援につなげる

子どもや家庭のプライバシーに十分配慮し、

情報の管理をしっかりとする必要があります。

札幌市子どもの権利救済機関

「子どもアシストセンター」

18歳未満の子どもに関する相談

必要に応じた調整等を行う公的第三者機関

月~金曜10:00 ~ 20:00

土曜10:00 ~ 15:00

(子ども用)0120−66−3783

(大人用)211−3783 [email protected]

札幌市児童相談所

18歳未満の児童に関する養護、障がいなどの

様々な相談

月~金曜8:45 ~ 17:15

(虐待相談24時間365日対応)

622−8630 [email protected]

いじめ電話相談(札幌市教育委員会少年相談室)

子どものいじめの問題や不登校など

0120-127-830(平日9:00~20:00)

(時間外及び土日等には、その時間に対応できる

窓口の電話番号が案内されます)

札幌市教育センター ちえりあ教育相談室(札幌市教育委員会)

不登校、いじめ、発達についての心配、子育

ての悩みなど、教育についてのご相談をお受

けします。

月~金曜8:45 ~ 17:15 

671−3210

24時間子供SOSダイヤル

子どものいじめの問題や不登校など

0120-0-78310(24時間 年中無休)

チャイルドラインほっかいどう

18歳までの子どもが、話したいことを何でも

話せる専用電話。電話を通じた「心の居場所」

です。

毎日16:00 ~ 21:00

0120-99-7777

ネットでのチャットも可能な日があります。

詳しくは、下記ホームページをご覧ください。

http://www.childline.or.jp

相談窓口は他にもあります。下記サイトをご参照ください。

札幌市内の他の相談機関(札幌市役所公式ホームページ)

http://www.city.sapporo.jp/kodomo/assist/takikan.html 

札幌市内の子どもに関する相談機関

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28さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

5子ども食堂・子どもの居場所の運営方法や工夫

●運営団体の8割が当日の開催前や運営終了後にミーティングや反省会を実施しています

・ミーティングや反省会では、気づいた課題・問題を報告し合います。

・記録を残し、情報共有がしやすいように、日誌を用意しているところもあります。

・子どもの悩みなどのプライバシーについては、特定のスタッフに留めるなど情報管理を厳重に行います。

●よいと思ったことは、とり入れて改善する

・より居心地のよい場になるのなら、思い切った変更をする柔軟性も重要です。

・期間(2年など)を決めて、活動の継続を含め見直す区切りとしている団体もあります。

●子どもの力を信じる

・注意し過ぎたり助言し過ぎたりしても、子どもの居心地は悪くなります。

・子ども同士のいざこざもまずは自分たちで解決するよう見守ります。

・子どもが自分で考え課題を乗り越えていく力を信頼することも大切です。

・さりげなく見守る、必要なときに声をかけ、教え、支える。新しいことをするときに子どもに意見やア

イデアを考えてもらい、子どもと一緒に実現するのも楽しいかもしれません。

●誰もが安心できる居場所にする

・子どもの悩みや家庭の困りごとなどプライバシーに関わる情報は厳重に管理し、口外しない。

・安心や安全のために「子どもと個人的に連絡先を交換したり、出かけたりしない」「暴言や暴力はどんな

ときも決してしない」「万が一○○が起こったときは○○の対応をする」などルールを話し合います。

ルールを記録して共有している団体もあります。

運営のために大切なこと

ミーティング・ふりかえりを欠かさない

日々、運営の改善を考える

子どもの主体性を大切に

大人もルールを共有し、マナーを守る

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6あなたのまちにある子ども食堂・子どもの居場所

みなさんへ

 ここで掲載している情報は、札幌市で行った「子ども食堂など地域の子どもの居場所調査」にご協力と情報

掲載許可をいただいた団体の情報を掲載しています。

 なお、掲載内容は平成30年3月現在のものとなります。

 また、札幌市役所子ども未来局のホームページ(最終ページ参照)でも、一覧情報を掲載していますのでご活用ください。

★一覧表の見方と留意事項 参加費は各団体や参加する年齢によって

異なりますのでご確認ください。

各団体では一般の方からの寄付を受け付けています。

*食べ物については、団体に相談をしてからお送りください。

●寄付のお願いマーク

事前申込が必要な場合は「要申込」と記入してあります。

記入がなければ「当日受付」で大丈夫です。

*取材やボランティア希望の場合は、申込不要の場合も事前に

団体へのご連絡をお願いいたします。

(□□□□□)

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30さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

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 寄付や食材の提供を受けること、場所を借りること、ボランティアとして参加してもらうことなど、子

どものために活動する人たちをさらに支える人たちがいて、子どもの居場所の活動ができあがっています。

 運営団体の方々は、相互に情報共有や食材の提供、共同調達などをされています。

 また、運営団体の活動発表や情報交換を行う子ども食堂のフォーラム(北海道「こども食堂」フォーラ

ム in Sapporoなど)が随時開催されています。

 平成30年3月には、全国的な取組である「広がれ、こども食堂の輪!全国ツアー」in 札幌・道央が開催

されるなど、子ども食堂など関係の団体がつながり、子ども支援の輪を広げるための活動も活発に行われ

ています。

●こども食堂北海道ネットワーク

札幌市内外の子ども食堂と事業者、行政が集い、学習と情報交流を軸に子どもたちの安心・安全と笑顔

の実現に向けて意見交換を行っています。

https://ameblo.jp/kodomosyokudo-hokkaido/

●子ども食堂ネットワーク in 北海道

Facebookで子ども食堂・子どもの居場所の情報がシェアされており、多くの団体の運営情報を見るこ

とが可能です。

https://ja-jp.facebook.com/子ども食堂ネットワークin北海道-1572609183066480/

●つきさっぷプロジェクト

豊平区内で子ども・子育て支援に取り組む多様な団体の実践者によるネットワーク。同じ地域ゆえの密

度濃い情報・意見交換・実践のできる場でもあります。子どもが育つ地域づくりを目指しています。

https://ja-jp.facebook.com/tsukisapp/

●麻生発・こどもネットワーク会議

北区内で子ども・子育て支援に取り組む団体や従事者が実践的な内容について語り合う会議を麻生商店

街の呼びかけで平成30年2月からスタートしています。

http://asabu.or.jp(麻生商店街)

●NPO法人北海道NPOサポートセンター

北海道の市民活動団体・NPO法人の運営や組織基盤の強化、法人設営・運営の支援を行っている団体

です。近年は子ども食堂・子どもの居場所をテーマにした立ち上げ講座・ボランティア体験の説明会な

ども開催しています。

http://npo.dosanko.org

子ども食堂・子どもの居場所のネットワーク

子どもの居場所の活動は、人と人のつながりからできています

子ども食堂・子どもの居場所間のつながりもあります

子ども食堂・子どもの居場所に関わるネットワーク組織もあります

子ども食堂・子どもの居場所の活動を支える組織もあります

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6あなたのまちにある子ども食堂・子どもの居場所

さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック

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おわりに

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 この冊子は、「子ども食堂など地域の子どもの居場所」の活動

内容を紹介し、ご理解をいただくことで、広く利用や参加、寄

付などの支援につなげるとともに、これからの開設を考えてい

る方々や運営されている方々の参考にもなるようにつくったも

のです。

 実際に運営されている方々は、子どものために日々悩んだり、

工夫したり、一緒に楽しんだりしながら活動されています。

 地域で子どもを見守り、育てていく活動は、子どもが健やか

に育ち、子育て家庭が安心して子どもを育てられる環境づくり

のため、とても大切なものと考えています。

 これからもみなさんとともに、札幌をよりよいまちにしてい

く取組を進めていきたいと考えておりますので、引き続きご理

解とご協力をよろしくお願いいたします。

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01-G01-18-733

30-1-82

さっぽろ市