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(令和元年 6 月 29 日実施) 試験問題(専門) 1. 問題と答案用紙は別になっています。必ず答案用紙に解答してください。 2. 問題は全部で 30 題です。 3. 解答時間は 1 時間 30 分です。 4. この問題冊子は持ち帰ることができますが、 答案用紙は絶対に持ち帰らない でください

東 京 都 職 員 採 用 選 考 【 理学療法】...東 京 都 職 員 採 用 選 考 【 理学療法】 (令和元年 6 月 29日実施) 試験問題(専門) 注

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  • 東 京 都 職 員 採 用 選 考

    【 理 学 療 法 】

    ( 令 和 元 年 6 月 2 9 日 実 施 )

    試 験 問 題 ( 専 門 )

    注 意

    1. 問題と答案用紙は別になっています。必ず答案用紙に解答してください。

    2. 問題は全部で 30題です。

    3. 解答時間は 1時間 30分です。

    4. この問題冊子は持ち帰ることができますが、答案用紙は絶対に持ち帰らない

    でください。

  • - 1 -

    【問題1】

    Willis 動脈輪を直接構成する血管で、誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 内頸動脈

    2 中大脳動脈

    3 前交通動脈

    4 脳底動脈

    5 後大脳動脈

    【問題2】

    後頭葉の病変で生じる徴候で、誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 Gerstmann 症候群

    2 失読

    3 観念運動失行

    4 顔貌失認

    5 同名半盲

    【問題3】

    頸椎の記述で正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 成人の静止立位で頸椎は後弯している。

    2 横突孔から脊髄神経が出ている。

    3 鉤状椎体関節(Luschka 関節)がある。

    4 環軸関節には椎間板がない。

    5 椎間孔には椎骨動脈が通っている 。

  • - 2 -

    【問題4】

    運動単位について誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 運動単位には求心性線維は含まれない。

    2 神経線維の接合部から伝達物質を放出する。

    3 一つの筋は複数の運動単位に支配される。

    4 一つの運動単位が支配する筋線維数は同じである。

    5 運動神経終末の神経線維は軸索のみとなる。

    【問題5】

    人の体温調節で誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 皮膚血流量を減少させ、体温を下げる。

    2 筋肉を収縮させ、熱を発生させる。

    3 運動による発熱は、熱放散システムである。

    4 発熱するときは、ふるえの反応を起こす。

    5 深部体温は腋窩温より低い。

    【問題6】

    医療機関における患者の個人情報の取り扱いについて、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 本人を名乗る電話での問い合わせにそのまま情報を伝えた。

    2 情報共有が出来るよう誰でもアクセスできる環境に保存した。

    3 意識不明患者の情報を関係機関(警察など)に照会した。

    4 患者の同意を得ずに学会発表でレントゲン写真を使用した。

    5 病院内で個人情報を使用する場合は、利用目的に制限はない。

  • - 3 -

    【問題7】

    脳脊髄液の説明で正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 脈絡叢で産生、吸収される。

    2 黄褐色で弱アルカリ性である。

    3 細胞成分はほとんど含まれない。

    4 減少しても特に症状は出現しない。

    5 主な役割は脳・脊髄への栄養供給である 。

    【問題8】

    外胚葉から発生するもので、誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 肺

    2 脳

    3 脊髄

    4 網膜

    5 表皮

    【問題9】

    骨格筋の説明で正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 白筋にはタイプⅠ線維が多い。

    2 タイプⅠ線維は脂肪顆粒を多く含む。

    3 姿勢保持筋はタイプⅡ線維が多い。

    4 タイプⅡ線維は収縮速度が速い。

    5 タイプⅡ線維はミトコンドリアが多い。

  • - 4 -

    【問題10】

    変形性膝関節症に関する記述として、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 頻度は変形性股関節症よりも高い。

    2 膝関節液は混濁している。

    3 内側楔状足底板が有効な場合が多い。

    4 初期の疼痛は動作開始時に出現しやすい。

    5 エックス線像では外側関節裂隙が狭小化している場合が多い。

    【問題11】

    パーキンソン病の Hoehn&Yahr の重症度分類ステージで、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 ステージⅠでは両側の機能障害がみられる。

    2 ステージⅡでは姿勢反射障害がみられる。

    3 ステージⅢでは機能障害の左右差が顕著となってくる。

    4 ステージⅣでは日常生活に制限があり、転倒しやすい。

    5 ステージⅤでは日常生活に制限が大きいが、手すり歩行は可能である。

    【問題12】

    筋萎縮性側索硬化症で生じにくい症状として、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 舌萎縮

    2 構音障害

    3 上下肢麻痺

    4 眼球運動障害

    5 摂食嚥下障害

  • - 5 -

    【問題13】

    60 歳女性。脳梗塞右片麻痺 発症 3 日目。意識レベルは JCS(Japan coma scale)Ⅰ-2

    酸素離脱し全身状態は安定してきており、麻痺の進行も 24 時間以上認めないため、リスク

    管理(リハビリテーション医療における安全管理・推進のためのガイドライン第2版に基

    づく)を行いながらベッドアップを開始することとした。適切なのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 ベッドアップ前、安静時 SpO2 が 85%であったので実施する。

    2 ベッドアップ前、胸部不快感の訴えがみられたが、胸痛の訴えはなかったため実施する。

    3 ベッドアップ後、脈拍が 100 回/分なので中止する。

    4 ベッドアップ後、呼吸数が 20 回/分なので中止する。

    5 ベッドアップ後、収縮期血圧が 100mmHg から 60mmHg に低下したので中止する。

    【問題14】

    物につかまらずに立てる乳児においてみられるのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 Moro 反射

    2 自動歩行

    3 非対称性緊張性頸反射

    4 手掌把握反射

    5 パラシュート反応

    【問題15】

    発達障害に関する記述として、誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 知的障害とは、IQ70 未満をいう。

    2 ADHD は行動障害であるが、幼児期には言語障害を伴うことがある。

    3 学習障害は社会性は良好だが、聞く話す、読む書くあるいは計算に不得意がある。

    4 自閉症(広汎性発達障害)は相手の心理を読み取ることはできるが、言語表現ができな

    い。

    5 Asperger 症候群では幼児期に言語遅滞を伴う。

  • - 6 -

    【問題16】

    せん妄に関する記述として、誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 高齢者では夜間の発現が多い。

    2 症状は動揺性である。

    3 経過は慢性持続性である。

    4 失見当識を伴う。

    5 錯視や幻視を伴う。

    【問題17】

    双極性障害に関する記述として、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 発症率は女性が男性の2倍である。

    2 気分安定薬が用いられる。

    3 Ⅱ型では重度の躁状態がみられる。

    4 単極性うつ病よりも遺伝的要因が少ない。

    5 同一個人では躁病相の回数はうつ病相の回数より多い。

    【問題18】

    FIM に関する記述として、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 FIM は実際の生活の中で「している ADL」ではなく、その ADL 動作を行わせてみて

    「できる ADL」を測定する。

    2 運動項目の一つに、排尿管理がある。

    3 認知項目の一つに、問題解決がある。

    4 補装具を使用して動作が自立していれば完全自立とする。

    5 全ての評価項目が全介助の場合、評価点は 0 点となる。

  • - 7 -

    【問題19】

    両側支柱(金属支柱)付き短下肢装具に関する記述として、誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 下腿半月の上縁は、腓骨頭上端部で正中基準線に直交している。

    2 半月の幅は、約 4cm となっている。

    3 足継ぎ手の位置は、内果の下端と外果の下端を結ぶ線となっている。

    4 支柱あるいは継手と皮膚との距離は、約 5~10mm となっている。

    5 内反矯正には T ストラップ、外反矯正には Y ストラップが使用される。

    【問題20】

    運動障害と評価方法の組合せで、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 錐体路障害 - Romberg 試験

    2 錐体外路障害 - Babinski 反射

    3 運動失調 - 踵膝試験

    4 筋力低下 - Brunnstrom ステージ

    5 筋力低下 - TMT

    【問題21】

    関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)の

    運動方向と基本軸の組合せで、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 肩甲帯屈曲 - 頭頂と肩峰を結ぶ線

    2 手伸展(背屈)- 尺骨

    3 胸腰部回旋 - 両側後上腸骨棘を結ぶ線

    4 股外旋 - 下腿中央線(膝蓋骨中心より足関節内外果中央を結ぶ線)

    5 足部内がえし - 下腿軸への垂直線

  • - 8 -

    【問題22】

    がんのリハビリテーションに関する記述として、誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 肺がんでは呼吸介助は禁忌となる。

    2 骨転移の有無に合わせて理学療法の内容を変更する。

    3 QOL より機能回復を優先する。

    4 患者の意思に合わせて理学療法の内容を変更する。

    5 乳がん術後早期からの訓練は、seroma やドレーンからの排液量を増加させるおそれが

    あるので慎重に行う必要がある。

    【問題23】

    物理療法に関する記述として、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 骨セメントを使用している部位に対して超音波療法は適応である。

    2 金属プレート挿入部に対して極超短波療法は適応である。

    3 寒冷療法によって痛覚閾値は低下する。

    4 金属プレートによる骨折固定部位に対して超音波療法は禁忌である。

    5 寒冷療法によって組織の酸素需要量は減少する。

    【問題24】

    糖尿病患者の運動療法に関する記述として、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 ペースメーカー植込み後は運動療法は禁忌である。

    2 運動後に低血糖症状を起こしやすい薬物治療中の患者は、運動の頻度を週 1 回とする。

    3 尿ケトン体が陽性の場合においても推奨される。

    4 実施にあたってはインスリンが十分に補充されている必要がある。

    5 増殖性網膜症を合併している場合は運動療法は禁忌である。

  • - 9 -

    【問題25】

    各動脈系の血流障害と症状の組合せで、誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 後大脳動脈 - 対側同名半盲

    2 椎骨動脈 - ホルネル症候群

    3 脳底動脈 - 運動失調

    4 中大脳動脈 - 対側半身感覚障害

    5 前大脳動脈 - 左半側無視(劣位半球のみ)

    【問題26】

    脳血管疾患に関する記述として、誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 正常圧水頭症の症状として自発性の低下がみられる。

    2 伝導失語の言語的特徴は音韻性錯語である。

    3 慢性腎臓病は脳卒中の危険因子である。

    4 弛緩性麻痺に対してボツリヌス毒素療法を行う。

    5 脳卒中片麻痺患者の内反尖足の予防目的で斜面台を用いて立位訓練を行った。

    【問題27】

    心電図の波形に関する記述として、誤っているのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 P 波は心房の興奮を意味する。

    2 PQ 間隔は房室伝導時間を意味する。

    3 QRS 波はプルキンエ線維の興奮を意味する。

    4 ST 間隔は心室が興奮から解放されるようすを意味する。

    5 T 波は心室の脱分極を意味する。

  • - 10 -

    【問題28】

    循環機能、反応に関する記述として、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 血圧=心拍数×末梢血管抵抗

    2 EF(駆出率)は心筋収縮力を表している。

    3 起座呼吸は右心不全の症候である。

    4 下肢の浮腫は左心不全の症候である。

    5 運動時は脳血流量が減少する。

    【問題29】

    呼吸に関する記述として、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から二つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 呼気時の気道内圧は陽圧である。

    2 呼気時に外肋間筋の収縮がみられる。

    3 口すぼめ呼吸は全肺気量を増加させる。

    4 口すぼめ呼吸では呼気は吸気の2~3倍の時間をかけるようにする。

    5 胸郭下部は左右方向の動きより、前後方向の動きの方が大きい。

    【問題30】

    換気障害の組合せで、正しいのはどれか。

    下記の 1~5 の中から一つ選び、その番号を答案用紙に記入しなさい。

    1 FEV1.0%<80% - 拘束性障害 - 気管支喘息

    2 FEV1.0%<70% - 拘束性障害 - 間質性肺炎

    3 FEV1.0%<70% - 閉塞性障害 - COPD

    4 %VC<80% - 閉塞性障害 - 肺腺維症

    5 %VC<70% - 拘束性障害 - 気管支喘息