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月刊現代ギター (gendaiguitar) - [ Lite版 ] 2011年4月号

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GENDAI GUITAR MAGAZINEVol.45 No.4 April2011 No.564

A p r i lPHOTO REPORT

16 コンサート・フォト・レポート GGスペシャル ニューイヤーコンサート 2011

TOKYO ACOUSTIC14 GUITAR PROJECT

新世紀ギターの潮流Ⅱ

今井勇一還暦記念コンサート

朴 葵姫

川井善晴

ヤングプラハ in 東京 ガラコンサート

ギタリストが見る/見た世界

いちむじん & ウェイ・ウェイ・ウー

クロスロード 2010

荒井史郎氏『ギターに魅せられて』

 出版記念パーティー

REPORT

26 第1回イーストエンド国際ギターフェスティバル32 第37回ニューイヤーコンサート

READING/ESSAY

34 ベネズエラのギター音楽(アレハンドロ・ブルスアル)

38 濱田滋郎・鑑賞術[13] ファリャからロルカへ②

46 ロンドン便り[23]

48 ニューヨーク便り[7]

52 セゴビアとパキータ[新連載](A. エスカンデ/訳:平野雪子)

57 南米のロッシーニ、ペドロ・ヒメネス[新連載](D. カポネ/訳:富川勝智)

62 ギター編曲と原作への旅[新連載](朝川 博)

64 渡辺和彦の a tempo 日記[13](渡辺和彦)

TALK & LECTURE

12 愛器を語る[25]

井上仁一郎(ウィリアム & ジョン・ギルバート)

66 動画をクリック! テクニックレシピ[13]

(坂場圭介)

68 ムキムキ・ウォーミングアップ・エクササイズ[新連載](金 庸太)

INFORMATION

44 めもらんだむ45 コンクールインフォメーション50 書評 『アンドレス・セゴビア~生涯と業績』

70 新譜案内72 外盤案内

EMSEMBLE

アンサンブルの広場74 あんさんぶる今月のイチオシ

75 ホットトーク&掲示板

4 特 集 タブ譜 vs 五線譜      記譜法の歴史/タブ譜のいろいろ(津田昭治)インタビュー

28     佐藤紀雄

31     岡本拓也

42     アンドリュー・ヨーク

C O N T E N T S表紙:佐藤紀雄

写真:満田 聡

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4 Gendai Guitar

●はじめに ギターを弾いていらっしゃる皆さんに質問です。譜例 1 のどちらの譜に目がいくでしょうか? タブ譜の方

ですか? それとも五線譜? あるいは楽譜は苦手なので、見よう見まねで弾いている人や、音を耳で聴いて指使いを探しながら弾いている人もいらっしゃるかと思い

タブ譜 五線譜vs

 あなたが使っている楽譜は、タブ譜ですか? それとも五線譜? ギター弾きが集まると、しばしば論議の対象となる「タブ譜擁護論」と「五線譜絶対論」。各々の利点を挙げて、互いに一歩も退かぬ白熱の舌戦が繰り広げられる……。と、そこへ「楽譜不用論」が割って入ったりして……。TAB で記譜された〈サンバースト〉や〈タンゴ・アン・スカイ〉が存在する今日この頃、そもそもタブ譜って何? 五線譜は本当に万能なの? クラシック音楽はもとより、ジャズ、ポップス、ラテン、果てはウクレレまでこなし、作・編曲、楽理、音楽史にも精通したマルチ・ギタリスト津田昭治が、この楽しくも飽くなき命題に一石を投じる!

タブ譜 五線譜●執筆:津田昭治

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譜例 1:〈禁じられた遊び〉冒頭部分の五線譜とタブ譜

津田昭治幼少より管・弦楽器に親しむ。学生時代にはジャズクラブなどに所属し、ギターを鈴木 巌に師事。早稲田大学卒業後は、ヤマハに所属し、作・編曲などを研究しつつテキスト編纂等に携わる。ヤマハ銀座店を事務局として GLC 学生ギターコンクールを発足、現在に至る。ウクレレをハーブ・オータに学び、ヤマハウクレレ教室を全国に展開する。ライブ、録音、著書多数。現在、ヤマハ指導スタッフ、ヘルマン・ハウザー財団委員などを務める。

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愛器を語る

井上仁一郎 ◆ウィリアム&ジョン・ギルバート

(1994)

写真:木田新一

井上仁一郎 Jin-ichiro Inoue1981 年福島県出身。福島県立福島高等学校、日本大学芸術学部音楽学科を卒業。3歳からピアノ、6歳からヴァイオリン、16歳からクラシックギターを始める。ギターを秋山智樹、原 善伸に師事。国内外の講習会に数多く参加。第33回神奈川新人ギタリストオーディション、第15回名古屋ギターコンクール、第39回クラシカルギターコンクールで第1位の他、国内外多数のコンクールで上位入賞。現在、井桁ギター教室講師、順心広尾学園中学校・高等学校非常勤講師、港区高陵中学校委嘱指導員を務める傍ら、日本各地、韓国、スペインなどで演奏を行なっている。 日本ギタリスト協会委員。神奈川ギター協会委員。

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16 Gendai Guitar

毎年恒例の福田進一によるニューイヤー・コンサート、今年は福田門下の鈴木、村治、大萩を迎えて「ジャパン・ギターカルテット」として、昨年新装オープンした銀座のヤマハホールで華やかに開催された。全員黒のスーツで統一し、各自が一言コメントを挟みながら、独奏から二重奏、四重奏と人数が増えていく。多彩なプログラム、最高の顔ぶれ、最高のホール……まさに新年にふさわしい“ギター初め”を、満席の聴衆は堪能したに違いない。プログラム:福田/《テルプシコーレ》より3つの舞曲~クーラント、

バレー、ラ・ヴォルタ(プレトリウス)、福田・大萩/イチジクとザクロ第 1、3楽章(渡辺香津美)、大萩/ 12月の太陽(ゲーラ)、大萩・鈴木/リキアの王女(サイ)、鈴木/追憶のショーロ(バリオス)、村治・鈴木/フール・オン・ザ・ヒル(レノン&マッカートニー)、村治/アランブラの想い出(タレガ)、全員/ウアレケーナ(アサド)、序奏とファンダンゴ(ボッケリーニ~スパークス)。

〔1月22日/東京・ヤマハホール〕

GGスペシャル

ニューイヤーコンサート2011

写真:東 昭年

New Year Concert 2011

鈴木大介&村治佳織 福田進一

鈴木大介、村治佳織、大萩康司、福田進一

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還暦を前に

――音楽家にとっては還暦は新たなスタート地点に過ぎないと思うのですが、一区切りというところで、今までの音楽人生を振り返っていかがでしょうか?佐藤 自分では思いつくことを好きなようにやっていたつもりだったのですが、結果的にそれが自身の個性を築くことになったのかなと。国内外、いろいろなアーティストたちと出会う機会がありますが、この歳になって、そういったときに、自分がどういう音楽家なのかを意識するようになりました。自分で言うのもなんですが、僕はわりと変わった音楽家なのかなと思います。――紀雄さんと最初お会いした頃から普通のギタリストではないという印象でした。佐藤 僕にとってギターは、“音楽”と出会うきっかけだったんですが、それを機にいろいろな音楽に触れるようになりました。小学生の頃はギターを夢中で弾いていましたが、中学で吹奏楽部に入って、クラリネットやトランペットなどの楽器もやって、そんな中で校歌を自分なりにアレンジして文化祭や体育祭で演奏したりしてい

ました。――アンサンブル・ノマドと同じような感じですね。佐藤 そう。中学校の友達なんかと会うと「お前、今だに同じことやってるな」なんて言われたりして(笑)。指揮をしたりアレンジしたりといったことはその頃からずっとやっていますね。そうは言ってもギターをやめたことはもちろんないし、僕の音楽活動の中心には常にギターがありました。アレンジや指揮をする時もいろんな音楽を考えるのもギターという楽器を通してイメージをしている感覚があります。――音楽をやる上でギターが一番使いやすかったということでしょうか?佐藤 それは自分でもよくわからないです。ギターはあまりにも身近な存在で弾いているのが当たり前で、それ以上のことは想像できないから。幸い、僕は音楽で食べていくことができるようになって、学校で教えたり、演奏したり、いろいろな企画をしたりとか……。自分の好きなことをやっているにも関わらずそれが仕事になっているということは、考えてみたら奇跡のようなことだなと思います。

28 Gendai Guitar

佐藤紀雄

Pro� le Norio Sato1951年生まれ。1971年(現)東京国際ギターコンクール優勝。以後、ギター演奏と教授指揮活動を広範囲に行なっている。クラシックの他、多くの作品の初演を務め、演奏家、指揮者として世界各地で音楽活動をしている。1997 年、アンサンブル・ノマドを結成。音楽監督として毎年定期演奏会を開く他、アンサンブル・ノマドとしても海外から招聘され、主要な音楽祭で演奏している。1990 年、京都音楽賞(実践部門賞)、1994 年、中島健蔵賞。1996 年、朝日現代音楽賞、2002 年、アンサンブル・ノマドとして第 2回佐治敬三賞受賞。ギター・ソロ、アンサンブル・ノマドそれぞれ多数CDをリリースしている。現在、広島エリザベト音楽大学、日本大学、桐朋芸術短期大学で後進の指導にあたっている。

2011 年 5 月 4 日に還暦を迎える佐藤紀雄氏。それを記念して5 月に「佐藤紀雄 還暦記念コンサート」が開催される。自身が主宰するアンサンブル・ノマドはもちろん、いちむじん、山田 岳など彼の弟子を中心とした実力派ギタリストたちが集結した豪華なコンサートである。独創的なアーティストとして定評のある佐藤紀雄氏に還暦記念コンサートについて、そしてこれまでの音楽活動を振り返り語っていただいた。

Norio SatoInterview

2011 年 2月 10日 インタビュアー:中里精一 写真:満田 聡