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奈良県浄化槽取扱 奈良県浄化槽取扱 奈良県浄化槽取扱 奈良県浄化槽取扱いの いの いの いの手引 手引 手引 手引き 第5版 平成 21 年4月 奈良県特定行政庁連絡協議会

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第5版 平成 21 年4月

奈良県特定行政庁連絡協議会

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用語の意義 基本事項 1) 処理対象人員について 2) 日平均汚水量について 3) 日平均流入水BODについて 4) 1日あたりの排水時間について 5) 浄化槽の性能について 1) 処理対象人員算定基準(JIS A 3302)により算定された人員(端数切り上げ) 重 要 「処理対象人員」は水質汚濁防止法、建築基準法及び浄化槽法の水質基準、構造基準、保守点検の時期等に関する基礎となる数値 2) 浄化槽に1日に流入する汚水の量をいう。 処理対象人員算定基準(JIS A 3302)により、処理対象人員を求め、建築用途別汚水量をそれに乗じたもの。 3) 浄化槽に1日に流入するBODの量をいう。 処理対象人員算定基準(JIS A 3302)により、処理対象人員を求め、建築用途別BOD量をそれに乗じたもの。 4) 建築物の主要な用途に応じて、別表、処理対象人員算定基準(JIS A 3302)の建築用途別排水時間とする。 複合用途の建築物については、それぞれの用途に供する部分が独立して利用することがある場合には、それぞれの用途毎の排水時間を用いてもよい。 5) 法令に規定する排水基準に基づき、当該浄化槽が処理可能な日平均汚水量、日平均流入水BOD等をいう。

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処理対象人員の算定方法について 基本事項 1) 新たに建築物を設置する場合について 2) 建築物の主たる用途に従属した用途に供するために設けられた部分について 3) 同一建築物に2以上の用途を有する建築物(複合用途の建築物)の場合について 4) 既設建築物を増改築(用途変更含む)する場合(建築基準法に基づく建築確認を要する場合)について 5) 既設浄化槽を老朽化等により取替を行う場合(浄化槽法による設置届及び変更届を要する場合)について 6) 既設建築物に新たに浄化槽を設ける場合(浄化槽法による設置届を要する場合)について 1) 原則として JIS 算定式で算定すること。 ただし、処理対象となる建築物の汚水量等について合理的なデータを提出できる場合は特定行政庁と協議の上、算定人員を増減することができる。 2) 主たる用途の一部として、延べ面積に含んで算定すること。ただし複合用途の建築物と認められる場合は、次項のとおりとする。 3) それぞれの用途に供する面積に対し、その用途毎に JIS 算定式により処理対象人員を算定し、その合計とする。 ただし、共用部分については各用途の面積比に応じて按分すること。 4) 増改築部分を含めた当該建築物すべての面積について、前 1)の取扱いをする。 ただし、建築物の用途変更を伴わず、かつ増築部分に給排水設備がない場合で、特定行政庁と協議の上、日平均汚水量その他に増減がないと認められたときは、既設浄化槽の性能に準じることができる。 5) 当該建築物すべての面積について、前 1)の取扱いをする。 ただし、既設浄化槽が適法、適正に管理されていることが書類等により明らかであれば、特定行政庁と協議の上、更新する浄化槽は、既設浄化槽の性能に準じることができる。 また、既設建築物の汚水量等のデータを提出できるものについては次項ただし書きの扱いをしてもよい。 6) 当該建築物すべての面積について、前 1)の取扱いをする。 ただし、既設建築物の汚水量等のデータを提出できるものについては、特定行政庁と協議の上、その汚水量、建築用途に応じて算出できる。 注意事項 前 5)、6)の扱いについて、既設浄化槽が適法、適正に管理されている場合または、汚水量等のデータを提出できる場合であっても、当該建築物の管理者が変更される、または給排水設備が新設される等、日平均汚水量その他に増減があると認められる場合は、前 1)の取扱いとする。 重 要 ①建築確認または浄化槽設置届等の申請内容により浄化槽の処理対象人員を確認しているが、現実に流入する汚水量等が申請時より増加し、当該浄化槽の能力が不足していることが水質検査等により明らかになった場合は、当該建築物を違反建築物として取り扱うこととなるため、処理対象人員の算定に当たっては特に留意すること。 ②建築物の用途に応じて、日平均汚水量、日平均流入水BOD等が異なるため、汚水量等のデータがあったとしても、処理対象人員の計算を行う事になる。

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処理対象人員算定緩和届及び誓約書 平成 年 月 日 特定行政庁 殿 建築主事 設置者 住 所 氏 名 印 この度、下記敷地に浄化槽を設置するにあたり、「建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準 JIS A 3302」のただし書きの適用を受けたいので申請します。 なお、ただし書きの適用を受けるに伴い、以下のことを誓約します。 1. 浄化槽法、水質汚濁防止法等関係法令に基づき適正・適法な管理を行います。 2. 前項において、適正・適法でないことが明らかになった場合は、関係諸機関の指導を厳守します。 3. 将来、所有者又は管理者を変更する場合は、変更後の所有者又は管理者に対し以下のことを説明します。 「当該浄化槽の処理対象人員について実情に応じた緩和を行っているため、浄化槽の使用に当たっては、処理対象人員の再検討を行う必要があり、場合によっては、浄化槽の再設置、改造等が必要になること」 記 ○ 設置場所 ○ JIS算定式による処理対象人員 人 ○ ただし書き適用による処理対象人員 人 ○ ただし書きの適用を受ける理由

※当誓約書は、浄化槽設置(変更)届及び浄化槽設計書に添付する

設置者が個人の場合は直筆で記入 法人又は各種団体の場合は公印を使用すること

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既設浄化槽について(再使用に関すること) 基本事項 1) 既設建築物を増改築等行った場合の既設浄化槽の扱いについて 2) 既設単独処理浄化槽について 3) 既設浄化槽を継続使用する場合について 4) 既設浄化槽を改造して使用する場合について 1) 日平均汚水量、日平均流入水BOD等について、現行基準に基づき再検討し、既設浄化槽の設置時の法令に基づく性能がその増改築等に伴うそれらの増減に対し充分なものである場合は、既設浄化槽を継続して使用することができる。 再検討の結果、設置時(設置届・建築確認時)の性能を超える場合は、現行法に基づく改造もしくは浄化槽の更新等を行うこと。 2) 単独処理浄化槽を設置している建築物について、増改築等(建て替えを除く)を行った場合は、日平均汚水量、日平均流入BOD等について現行基準に基づき再検討(単独浄化槽に流入する汚水、BODは、処理対象人員1人1日当たり 50リットル、13gとする)し、既設単独処理浄化槽の設置時の法令に基づく性能が、その増改築等に伴うそれらの増減に対し充分である場合は、継続して使用することができる。 ただし、既設浄化槽の移設再使用は認めない。 注意事項( 1)、2)取扱補足) ① 昭和 44 年建設省告示第 1726 号の浄化槽(以下「旧構造浄化槽」)の扱いについて旧構造浄化槽を設置する建築物は既存不適格となるが、運用上、処理対象人員、日平均汚水量、日平均流入水BOD、放流水BOD量等について再検討し、既設浄化槽の性能が充分である場合は既設浄化槽を継続して使用することができる。 さらに、以下のことに適合すること イ) 建築物の改築(建て替え)については、継続使用は認めない。 ロ) 旧構造浄化槽の移設再使用は認めない。 ② 既設浄化槽を継続使用する場合の検討は、日平均汚水量、日平均流入水BOD等、流入する水量、水質に関する項目についてのみ行うものとし、処理対象人員の増減による構造、及び排水時間については検討を行わなくても良いものとする。 ただし、浄化槽の改造、更新が必要な場合は現行基準に適合させること。 3) 既設浄化槽を継続使用する場合は、以下の書類を確認申請書等に添付し審査を受けること。 ① 今回計画の処理対象人員、日平均汚水量、日平均流入BODの算定式 ② 既設浄化槽の設置届等(処理対象人員、日平均汚水量、日平均流入BOD、放流水質、設置年が確認できるもの)の写し ③ 既設浄化槽が適法、適正に管理されていることが判る書類(浄化槽法第 11条の規定による水質検査証の写し等) 4) 既設浄化槽を改造して使用する場合は、建築基準法の適用により確認申請等を要する場合については新設浄化槽と同様の手続きを行うこと。 建築基準法の適用を受けない場合は、浄化槽法に基づく手続きを行うこと。 なお、現行基準により人槽が増加している場合は、必要に応じて水質汚濁防止法に基づく手続きを行うこと。

注意事項 前 3)、4)の適用にあたっては、別に定めている「建築基準法施行令第 32条第3項の取扱いについて」の事項に留意すること

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浄化槽の処理水を敷地内で処理する場合について 基本事項 1) 地下浸透方式による浄化槽について 2) 浄化槽の処理水を地下浸透により放流する場合について 1) 地下浸透方式の浄化槽は、昭和 55 年建設省告示第 1292 号第5に規定されているが、奈良県では建築基準法施行令第 32条第2項でいう区域を指定していないため、設置は不可である。 2) 浄化槽(昭和 55 年建設省告示第 1292 号第5の構造以外)の処理水を地下浸透により放流する場合は、建築基準法に違反するものではないが、衛生上の観点から、保健所等衛生部局と協議を行い承認を得ること。 なお、当然のことながら、地下浸透施設が排出される処理水に対し、充分な能力を有している必要がある。 重 要 ① 2)について、処理施設の能力が不充分であって、有効に排水できない場合は、建築基準法施行令第 129 条2の5第3項第3号の規定に違反することになるため、浄化槽の処理対象人員及び処理施設の設計にあたっては特に留意すること。 ② 地下浸透方式により処理水を敷地内にて処理する場合であっても、建築基準法第 31条第2項でいう放流(地下放流)となるため、その処理設備(地下浸透する部分を除く)の構造は、建築基準法の浄化槽の構造を有すると同時に、その水質は建築基準法及び水質汚濁防止法の規制を受ける。 また、設置にあたっては、必要に応じ建築基準法及び浄化槽法の適用を受ける。

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合併処理浄化槽以外により汚水(雑排水)を処理する場合について 基本事項 1) 単独処理浄化槽を設置する場合について 2) 排水再利用装置を設置する場合について 3) ディスポーザーを設置する場合について 4) くみ取り便所とする場合について 1) 浄化槽法第3条の2第1項によれば、下水道処理予定区域については単独処理浄化槽を設置することができる。ただし、この場合の浄化槽は建築基準法第 31条第2項の規定に基づき、国土交通大臣の認定を受けたものに限られる。 重 要 昭和 55 年建設省告示第 1292号第4に単独処理浄化槽の構造が示されているが、本構造は、建築基準法施行令第 32条第1項第1号に規定する「特定行政庁が衛生上特に支障がないと認めて規則で指定する区域」に設置する場合の構造であり、奈良県においては当該区域を設定していないため設置できない。 2) ① 排水再利用配管設備の構造は、昭和 50 年建設省告示第 1597 号第2第6号の規定に基づくこと。 ② 排水再利用水の用途については、昭和 50 年建設省告示第 1597 号第2第6号ハに適合する範囲で、建築主事及び衛生上の観点から保健所等衛生部局と協議を行い決定すること。 ただし、便所汚水を再利用する場合は、衛生上の観点から、便所洗浄水にのみ利用すること。 ③ 排水再利用水を植木の散水等に利用することで実質的に放流することになる場合は、建築基準法上、公共下水道以外に放流するための設備として浄化槽以外のものを認めていないことから、排水再利用装置の一部または全部について、建築基準法の浄化槽の構造を満たすか、浄化槽として大臣認定を受ける必要がある。 なお、この場合、建築基準法の浄化槽の構造を満たす部分のみで建築基準法施行令第 32条の規定による水質基準に適合する必要がある。 ④ 下水道処理区域に循環式の排水再利用装置を設置する場合で、便所汚水を下水道に放流しない時は、下水道管理者に下水道法第 10条ただし書きの許可をうけること。 ⑤ 排水再利用装置に流入する計画汚水量、BOD量は、浄化槽の汚水量及びBOD量算定と同様に行うか、汚水の利用計画に配慮して決定すること。 3) ディスポーザーを設置することをもって建築基準法に違反するものではないが、浄化槽に過大な負荷がかかるものと推測される。 そのため、ディスポーザーからの排水を浄化槽に流入させることについては、浄化槽廃棄物の処理等ついて、環境部局(県環境政策課または、奈良市環境保全課)及び市町村と協議が必要。 なお、ディスポーザーからの排水を下水道に流入させることについては、下水道課及び下水道管理者(市町村)との協議が必要となる。なお、処理性能について、大臣の認定を受けたものについてはこの限りではない。 4) 浄化槽法第3条の2第1項により合併処理浄化槽の設置義務があることから、くみ取り便所を設置するとしても、その他の雑排水は浄化槽で処理するか雑排水を含めてくみ取りとすることが望ましい。

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浄化槽に付加装置を設ける場合 基本事項 1) 自主的に付加装置を設ける場合について 2) 建築基準法及び水質汚濁防止法の排水基準に適合させるため設ける場合について 1) 浄化槽が建築基準法施行令第 32条に規定する水質基準に適合しているが、自主的に付加装置を設置する場合は、以下のいずれかとすること。 ① 付加装置を含めた浄化槽全体で昭和 55 年建設省告示第 1292 号に適合していること。もしくは、大臣認定を取得していること。 ② 浄化槽自体で建築基準法に規定するに構造に適合することを示し、付加装置の仕様その他については審査の参考として資料を添付すること。 2) 浄化槽が建築基準法及び水質汚濁防止法の排水基準に適合していないことにより、付加装置を設けなければならない場合は、以下のいずれかとすること。 ① 付加装置を含めた浄化槽全体で昭和 55 年建設省告示第 1292 号に適合していることもしくは、大臣認定を取得していること。 ② 浄化槽の付加装置として大臣認定を取得していること。

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建築確認後に浄化槽の変更をする場合 基本事項 1) 人槽の変更を伴わない浄化槽の変更について ① 浄化槽法に基づく型式認定又は建築基準法に基づく型式適合認定を受けた浄化槽で、メーカーまたは型式の変更 ② 現場打ち浄化槽 2) 人槽の変更を伴う浄化槽の変更について 3) 浄化槽の位置の変更について 1) ① 処理対象人員 50 人以下として認定を受けた浄化槽については、処理方式の変更が無い限りは、計画変更を要しない軽微な変更とする。 ただし、処理方式の変更のある処理対象人員 50人以下として認定を受けた浄化槽及び、51人以上の浄化槽については、浄化槽各槽の容量の審査等が必要なため計画変更を要する。 注意事項(理由) 処理対象人員 50 人以下として浄化槽法に基づく型式認定又は建築基準法に基づく型式適合認定を受けた浄化槽は、処理対象人員1人1日あたり 200 リットル、BOD40gとして製造されていることによる。 ② 計画変更を要する。 2) 計画変更を要する。 3) 計画変更を要しない軽微な変更である。 注意事項 建築確認後に浄化槽を変更した場合、計画変更の要否にかかわらず浄化槽設計書の変更手続きが必要となるので留意すること。

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敷地内に浄化槽を複数設置する(している)場合について 基本事項 ○ 1敷地に浄化槽を複数設置する(している)場合の設置基準とその性能について ○ 一つの敷地内に設置する浄化槽は、原則として一つとする。ただし、以下の各号に該当する場合は、特定行政庁と協議の上のうえ、複数設置することができる。 ① ゴルフ場、公園、遊園地、学校、事業所等で、敷地が広大なため又は敷地内の地形に高低差がある場合で、排水の処理が困難であると認められる場合。 ② 浄化槽の維持管理上、浄化槽を複数設置する合理的な理由がある場合。 イ) 長屋建て住宅等で、建築物のそれぞれの区分について管理(所有)者が異なるため、管理(所有)区分毎に浄化槽を設置することが維持管理上適切であると認められる場合 ロ) 増築等の場合で、敷地の利用状況等から浄化槽の設置場所に制約がある等、浄化槽を更新することが困難と認められる場合 ○ 一つの敷地内に浄化槽を複数設置する(している)場合のそれぞれの浄化槽の性能等は、以下の各号に適合すること。 ① それぞれの浄化槽は、敷地内のすべての建築物の人槽に応じて現行の建築基準法施行令第32 条の規定による排水基準(全ての浄化槽を合計した1個の浄化槽と仮定した排水基準)を満足する構造を有していること。 ただし、既存浄化槽がある場合で、これを継続利用する場合にあっては、既存浄化槽に対してはこの限りではない。 注意事項 既存浄化槽の能力が不足する等により後記する分流槽(分配槽)等の設置等により既存の排水系統の変更を行った場合。または既存浄化槽の構造・性能を変更する場合にあっては、当該浄化槽に対しても新設の浄化槽として取扱い、敷地内のすべての建築物の人槽に応じて、現行法令に基づく構造を求めることとする。 ② 排水が明確に分離され、かつ、それぞれの浄化槽について負荷の偏りを考慮した処理対象人員算定がなされていること。 または、浄化槽の前段で流量調整を行う分流槽(分配槽)等の設置等により負荷の偏りが生じないように措置されていること。 ③ 既存の浄化槽がある場合は、適正に維持管理されていること。 ※留意事項 浄化槽を複数設置しても敷地から排出される日平均汚水量が 50㎥以上となる場合水質汚濁防止法(201 人槽以上)及び瀬戸内法(501 人槽以上)の規定による届出及び許可が必要となる場合があるので環境部局(県環境政策課または、奈良市環境保全課)と協議すること。 備考 平成9年8月6日付け事務連絡「長屋建て住宅、重ね立て長屋住宅に設置する浄化槽の取扱いについて(通知)」廃止する。

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別敷地に浄化槽を設置する場合について(1/2) 基本事項 ○ 二以上の敷地から排出する汚物を処理する浄化槽(集中処理浄化槽)を共同で設置する場合、または別敷地に浄化槽を設置する場合の取扱について 1) 性能について 2) 必要な手続き等について 1) 建築基準法施行令第 32条の規定に基づく排水基準を満足すること。 2) 開発行為を伴う場合は、開発許可の所轄部署の指導によるが、それ以外の場合については、以下の各号のとおりとする。 なお、道路を占用し浄化槽を設置する場合は、別途、建築基準法第 44条の適用を受けることがあるので留意すること。 ① 都市計画区域外(建築基準法第 48 条による規制が係る場合を除く)の場合は、建築確認申請及び浄化槽設置届等に次の各号に掲げる書類を添付すること。 イ) 将来にわたって規模、性能、または構造の変更が必要な場合、建築基準法の規定に従い当該浄化槽の更新及び改造等を行う旨の設置者連名の誓約書 ロ) 浄化槽を設置する敷地の所有者の承諾書 ハ) 浄化槽法の規定に基づく維持管理に係る設置者連名の誓約書 ニ) 汚水管及び浄化槽本体が公道等を占用する場合、管理者の占用許可書 ホ) その他建築主事が必要とする書類 重 要 浄化槽の道路占用においては、工作物の確認申請(上屋がない場合)の場合は、建築基準法44 条の適用外であるが、建築物の確認申請(上屋がある場合)の場合は、上屋部分(地盤面下に建築する浄化槽を除く)が、建築基準法 44条の適用を受けることとなるので留意すること。

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別敷地に浄化槽を設置する場合について(2/2) 基本事項 ② 都市計画区域内(都市計画区域外で、建築基準法第 48 条による制限が係る場合を含む。)の場合は、浄化槽の処理能力及び形態に応じて、イ)の表に示す手続きを行い、ロ)に示す書類を提出すること。 イ) 設置に係る手続き(表中、法とは建築基準法をいう) 形態 人槽 ・上屋がある場合 ・上屋がない場合 3,000 人以下 ・ 建築物の法第 48条許可(注2) ・ 建築物の確認申請 ・ 工作物の法第 48条許可(注2) (法第88条第2項による準用) ・ 工作物の確認申請 3,001~ 10,000 人 ・ 建築物の法第 48条許可(注2) ・ 敷地位置の法第 51条許可 ・ 建築物の確認申請 ・ 工作物の法第 48条許可(注2) ・ 敷地位置の法第 51条許可 (法第88条第2項による準用) ・ 工作物の確認申請 10,000 人以上 ・ 都市計画法に基づく位置決定 ・ 建築物の法第 48条許可(注2) ・ 建築物の確認申請 ・ 都市計画法に基づく位置決定 ・ 工作物の法第 48条許可(注2) ・ 工作物の確認申請 (注 1) 上屋がなくても、機械室等が地下室にある場合は、上屋がある場合として取り扱う。 (注 2) 用途地域による制限が係らない場合は、法第 48 条許可は不要 (注 3) 都市計画区域外であれば、法第 51条許可は不要 (注 4) 法第6条第1項第4号に規定する建築物で、都市計画区域外にあるものは、建築物の確認申請は不要 ロ) 必要書類について 建築(工作物)確認申請及び浄化槽設置届等に前①の各号に掲げる書類を添付すること。 ただし、建築基準法第 48 条及び同法第 51条の設置位置の許可、都市計画法の基づく位置決定がなされている場合は ロ)、ニ)に掲げる書類は不要

重 要(申請に関して) 奈良県において別敷地に設置される浄化槽は、建築基準法施行令第 138 条第3項第5号に規定する汚物処理場として取扱うため、建築基準法第 48 条許可、建築基準法第 88 条第2項による工作物申請等が必要になる。

槽 槽

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現場組立式浄化槽について 基本事項 ○ 現場組立式浄化槽の取扱について 使用材料 コンクリート二次製品等 接 合 面 パッキン、シート防水、接着剤他 構 造 面 RC構造と同等強度(接合部分)を有すること。 (凸凹、アンカーボルト、鉄筋溶接、接着剤等でズレ、漏水が生じないこと) 施 工 面 各槽とも不等沈下の生じないこと (底盤一体ベースがあること等。潜函工法は不可である。) 以上がすべて確認できれば、RC構造の浄化槽として扱う。

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建築基準法施行令第 32条第3項の取扱いについて 基本事項 1) 201 人槽以上の浄化槽の排水基準について 2) 既設浄化槽の排水基準について 1) 201 人槽以上(日平均汚水量が50㎥以上のものに限る)の浄化槽を新たに設置する場合は、水質汚濁防止法第3条第3項の規定による排水基準を定める条例(平成2年3月 30 日奈良県条例第 24号)の規定に適合させること。 ただし、201 人槽以上 500 人槽以下の場合は、瀬戸内海環境保全特別措置法第5条第1項に規定する区域にのみ適用する。 2) 既設建築物の増改築等を行った場合の既設浄化槽の排水基準を下記フローのとおり運用するものとする。 浄化槽の再検討、更新及び改造を行い人槽が 201 人以上になれば、水濁法の届け(501 人槽以上になれば瀬戸内法の許可)が必要になる。 ただし、既設浄化槽の継続使用をする場合で、設置時の性能を超えないときはこの限りでない。 注1)水質汚濁法及び瀬戸内法の内容については、環境部局(県環境政策課または、奈良市環境保全課)に問い合わせること。 注2)誓約書とは、将来、処理対象人員等が増加したことにより既設浄化槽の更新、改造する際には水濁法の規定に適合することについて、誓約したものをいう(様式は任意)

現行基準で見直したときに、増減する日平均汚水量、日平均流入水BOD等が既設浄化槽で充分対応できるか? 日平均汚水量が 50㎥以上 注1) 処理対象人員は? (現行基準により再検討したもの) 201 人未満 201~500 人 501 人以上 瀬戸内法の指定区域か? 水濁法第3条第3号に基づく基準に適合しているか? 既設浄化槽の継続使用可 既設浄化槽の継続使用可ただし、誓約書の添付を要する 浄化槽の更新及び改造を要し、新設浄化槽として建基法、水濁法第3条3号の基準に適合を要する。

既設浄化槽がある場合の運用フロー Yes No Yes Yes Yes No

No No

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浄化槽に流入させてはならない排水について 基本事項 1) 公衆浴場の排水について 2) プール水槽からの排水について 3) 受水槽の排水について 4) 事業系排水について 1) 公衆浴場の浴槽の排水を浄化槽に流入させた場合、短期間に多量の排水が浄化槽に流入することにより過負荷となるため、これらの排水は別途処理するか、時間最大汚水量について充分に検討し、浄化槽の設計を行うこと。 なお、浴場に温泉水を使用している場合は、浄化槽法第2条で規定する処理対象排水の範疇外のため、洗い場の排水を含め、別途処理しなければならない。 2) プールの水槽からの排水は雨水として扱い、浄化槽に流入させる必要はない。 3) 受水槽のオーバーフロー、ドレン水は雨水として扱い、浄化槽に流入させる必要はない。 4) 事業系排水(食品製造業含む、ただし排水量 50 ㎥/日未満の弁当製造業及び平成 12 年3月 31日建設省住指発第191号、平成 12 年3月 31 日厚生省衛浄第20号に示された業種を除く)は、浄化槽法第2条で規定する処理対象排水の範疇外であり、浄化槽に流入させてはならず別途処理すること。 ただし、事業系排水と生活雑排水を別系統にしている場合は、生活雑排水系は浄化槽に流入することができる。 この場合の処理対象人員は、用途に応じて算定加算すること 平成 12 年3月 31 日 建設省住指発第191号、 平成 12 年3月 31 日 厚生省衛浄第20号 に示された業種 産業分類 業種 123 1231 1232 野菜缶詰・果物缶詰・農産保存食料品製造業 野菜缶詰・果物缶詰・農産保存食料品製造業 野菜漬物製造業 127 1271 1272 1273 1274 パン・菓子製造業 パン製造業 生菓子製造業 ビスケット類・干菓子製造業 米菓製造業 129 1293 1295 1296 1298 その他の食料品製造業 めん類製造業 豆腐・油揚製造業 あん類製造業 惣菜製造業

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一般共通事項 JIS 算定基準の取扱 1) 建築物内、または建築物と同一敷地に存在する駐車場について 2) 主たる用途に付置される倉庫について 3) 「定員」により処理対象人員を算定する場合について 4) 処理対象人員の算定根拠である「延べ面積」について 5) 従業員宿舎、ホテル等の宿泊施設及び住居部分が併設されている建築物について 6) 貸店舗等で用途不明の場合について 1) 複合用途としてそれぞれの建築用途の項を適用し加算する。 ただし、この駐車場に便所等が無く、かつ当該建築物を利用する人のみによって使用されることが明確であり、複合用途として、駐車場(サービスエリア)等の用途で算定することがふさわしくない場合は、この駐車場の処理対象人員を0人とすることができる。 2) 原則として主たる用途の一部として算定する。 ただし、倉庫の占める割合が大きく、概ね延べ面積の1/4を超える場合は、「作業場関係 イ」 の項により算定することができる。 3) 建築確認申請書または浄化槽設置届等に定員証明書を添付すること。 なお、「定員」とは、学生、従業員、作業員、管理人等、通常当該建築物に収容される人員すべてを加算したものとする。 旅行業法の許可が必要な場合は、宿泊施設関係の 4)で示した取扱いに留意すること。 4) 建築基準法施行令第2条第1項第4号によって定められた延べ面積(法第 52条第1項に規定する延べ面積ではない)を適用する 5) 複合用途であるので、それぞれの項を適用し加算すること 6) 貸店舗等で用途が不明の場合は、用途を仮定して処理対象人員を算定することになるが、設置された浄化槽が実際に流入する汚水等に対して能力不足であった場合は、違反建築物として取り扱うこととなるため、余裕を持って設計すること。

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1 集会場施設関係 JIS 算定基準の取扱い 1) 神社、寺院等の延べ面積について 2) 結婚式場、宴会場を主たる用途とする集会場について 3) 観覧場の延べ面積について 4) 観覧席のない競技場等について 5) 体育館に備えられているシャワー、サウナ、風呂等について 1) 庫裏は住宅、社務所は事務所の用途で算定加算すること。 なお、内陣の部分、寺の納骨堂は、延べ面積より除くことができる。 2) ホテル(3-イ)に準じて算定すること。 3) 客席部分、事務所、廊下、機械室等の面積とし、競技場(フィールド)の部分の面積は除くことができる。 なお、野球場等で芝生席を設けている場合は、芝生席部分の面積は客席とみなして算定加算する。 4) 事務所等は観覧場として算定するが、便所については公衆便所(11-ハ)に準じて算定加算する。 5) 処理対象人員に含まれているため、別途算定加算する必要はない。 ただし、フィットネスクラブ、エアロビクスダンス場等の場合で、シャワー、風呂等の利用者が多数見込まれる場合は、シャワー1個あたり 200~300㍑の水量を別途加算するか、複合用途として公衆浴場(11-ロ)を適用することが必要。

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2 住宅施設関係 JIS 算定基準の取扱い 1) 住宅の延べ面積について 2) 戸建て住宅団地を計画する場合について 3) 共同住宅と下宿・寄宿舎及び寮の区分について 4) 共同住宅の管理人室、管理事務所、共同集会場等について 5) リゾートマンション等で、屋内プール、娯楽施設、アスレチック等について 6) グループホームについて 7) 老人ホームのデイサービス(昼間預かり)について 1) 同一棟の納屋、物置及び別棟の離れについては床面積に算入すること。 ただし別棟の建物が倉庫等で排水設備が無く、人員の利用が明らかに無い場合は、床面積に算入する必要はない。 2) 1住戸区画ごとに想定される延べ面積から人員算定し、その合計とする。 ただし、開発許可を伴う場合はその指導によること。 3) 建築物の用途が下宿・寄宿舎(学校寄宿舎含む)であっても、各住戸に風呂、台所、便所があり独立した生活ができる場合は、共同住宅で算定すること。 4) 同一建築物内に含まれている場合は、共同住宅の用途に供する部分として床面積に含めて算定する。 ただし、別棟として設けられている場合は、これらの用途に供する建築物が利用形態上、当該共同住宅に従属していると認められる場合は共同住宅として床面積に含めて算定するが、そうではない場合(例:共同住宅と同一敷地に設けられている集会場で、共同住宅に居住する以外の利用者がある場合)については複合用途として算定加算する。 5) 主要な用途に従属した部分と認められず、複合用途とする 6) 以下のいずれかとする。 ① 老人福祉施設及び老人ホームと施設計画上または利用上一体である場合は老人ホームとして算定する。 ② 各住戸に風呂、台所、便所があり独立した生活が営めるものについては共同住宅で算定する。 ③ 水廻りが1カ所または数カ所に集中して設置されており共同生活を営むものは下宿・寄宿舎で算定する。 7) 老人ホームのデイサービスは定員に含めて算定する。

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3 宿泊施設関係 JIS 算定基準の取扱い 1) 「結婚式場又は宴会場を有しない場合」等を準用出来る場合について 2) ホテル内のレストラン、併設プールについて 3) 浴場に温泉水を用いている場合について 4) 簡易宿泊所・合宿所等(3-ハ)の定員について 1) 結婚式場または宴会場を有するホテル・旅館等であっても、結婚式場又は宴会場が宿泊客のみによって利用されることが明らかな場合は、「結婚式場又は宴会場を有しない場合」として算定してもよい。 なお、結婚式場、宴会場を主たる用途とする建築物で業務用厨房設備を有しないものについては、集会場(1-イ)を準用できる。 2) 主要な用途に従属した部分と認められず、複合用途として算定加算する。 3) 温泉排水は浄化槽法第2条に規定する処理対象排水の範疇外であるため、別途処理すること。 4) 旅館業法による許可が必要な場合は、定員算定について、保健所等衛生部局と事前に協議を行うこと。

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4 医療施設関係 JIS 算定基準の取扱い 1) 病院(4-イ)と診療所(4-ロ)の区分について 2) 業務用厨房設備、洗濯設備について 3) 臨床検査部門、放射線関係、手術室、人工透析施設からの排水について 4) 精神病院、老人ホーム的病院について 5) 伝染病院からの排水について 6) 犬猫病院からの排水について 1) 病院、療養所、伝染病院(4-イ)は、ベッド数20床以上の医療施設に分類し、診療所、医院(4-ロ)は、ベッド数20床未満の医療施設に分類する。 2) 業務用厨房設備とは、年間を通じて入院患者及び病院職員に給食するための厨房、職員食堂の厨房等をいう。 したがって、外来用のレストラン、喫茶店などの厨房については、飲食店(5-ハ)等を適用し複合用途として別途算定加算する。 また、業務用洗濯設備とは病衣、手術衣、白衣、シーツ等を集めて洗濯する設備をいい、家庭用電気洗濯機が数台置かれている程度ではこれに含めない。 3) これらの排水は、浄化槽法第2条に基づく処理対象排水の範疇外のものであり、別途処理すること。 ただし、診療所、医院(4-ロ)に設置されるこれらの施設は延べ面積に含める。 4) 原則として、病院、療養所、伝染病院(4-イ)に準じて扱う。 ただし、外来診療を行わない又は外来患者が極端に少ない等で同一収容患者が長期間療養する施設であると認められる場合は、宿泊施設(3-ハ)の項に該当するものとして扱うことができる。 5) 「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)により何らかの基準がある場合についてはその指導によること。 なお、「感染症法」については担当部署に確認すること。 6) 動物の糞尿は一般廃棄物であり、浄化槽法第2条に基づく処理対象排水の範疇外であるため、これらについては別途処理すること。

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5-イ、ロ 店舗関係(店舗・マーケット、百貨店) JIS 算定基準の取扱い 1) 店舗・マーケット(5-イ)と百貨店(5-ロ)の区分について 2) 建築物内に飲食店、娯楽施設が設置されている場合について 3) 家具等の専門店で売場面積に対し、外来客の収容人員が非常に少ないことが明らかな場合について 4) 卸売り専門の店舗について 5) ペットショップの排水について 6) 理容院、コインランドリー、クリーニング店等の業務用排水について 7) 24時間営業の店舗について 8) コンビニエンスストアについて 1) 店舗・マーケットの内、売場面積が 1,500 ㎡以上でかつ、飲食店、娯楽施設を併設するなど、外来客の滞在時間が比較的長いと考えられる大規模店舗は、百貨店とみなして算定する。 2) 複合用途として算定加算する。 3) 家具等の専門店とは、家具、家電、自動車、バイク、ボートの販売店及びショールーム、ホームセンター等をいい、この場合、処理対象人員を1/2まで減ずることができる。 4) 卸売りを専門にしている店舗については、作業場関係(10-イ)に準じて算定することができる。 5) 動物の糞尿は一般廃棄物であり、浄化槽法第2条に基づく処理対象排水の範疇外であるため、これらについては別途処理すること。 6) これらの業務用排水は、浄化槽法第2条に基づく処理対象排水の範疇外であるため、別途処理すること。 7) JIS 算定式は、通常一般的な利用状態の建築物を基準として作成されている。本来は、営業時間に応じて処理対象人員を増加させるところであるが、これらの建築用途については、夜間に著しく水量が増加することはないとし、算定人員をそのまま適用してもよい。 8) コンビニエンスストア内で、おでん、揚げ物等ファーストフードを提供する場合は、百貨店(5-ロ)に準じて算定すること。

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5-ハ、ニ 店舗関係(飲食店、喫茶店) JIS 算定基準の取扱い 1) 持ち帰り専門店について 2) ファーストフードの排水について 3) 仕出し屋、弁当屋の排水について 4) 営業時間と排水量について 1) 持ち帰り専門店の販売部分については、店舗・マーケット(5-イ)に準じて算定してもよい。 2) 原則として、「一般の場合」を適用して算定する。 ただし、容器残留物等を別処理することにより、食器の洗浄水及び容器残留物等が排水管に排出しないことが平面図その他により確認できる場合は、客席部分について店舗・マーケット(5-イ)に準じて算定することができる。(厨房については「一般の場合」を適用して算定すること) 3) 「一般の場合」を適用し算定する。 ただし、大規模(排水量 50 ㎥/日以上)の弁当製造業からの排水は事業系排水であり、浄化槽法第2条に基づく処理対象排水の範疇外であるため別途処理すること。 4) JIS 算定式は、通常一般的な利用状態の建築物を基準として作成されている。したがって、営業時間が、24 時間営業等が行われている場合は、営業時間に応じて処理対象人員を2.0倍を限度に増加させること。 なお、建築用途別「1日あたりの排水時間」についてもそれに応じて増加させること。

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6 娯楽施設関係 JIS 算定基準の取扱い 1) テニス場等のクラブハウスについて 2) 建物内に飲食店、宿泊施設等が設置されている場合について 3) プール・スケート場の[t]の値について 4) キャンプ場にシャワー設備等が設置されている場合について 5) パターゴルフ場の扱いについて 6) ゴルフ場のコース途中に設置される便所、飲食店等について 7) 営業時間と排水量について 1) 体育館(1-ハ)に準じて算定加算する。 なお、ゴルフ場のクラブハウスについては、算定式に含まれているため、別途算定加算する必要はないが、飲食店等が設置されている場合は、次号の扱いとする。 2) 複合用途として算定加算する。 ただしカウンター式の小規模な喫茶店については、汚水量からみて算定加算する必要はない。 また、ディスコに設置される厨房の排水は、算定式に含まれるため別途加算する必要はない。 3) 会員制プール、ホテル内プールの場合は t=1.5、一般の場合は t=2.0、学校の場合(別敷地に設置している場合等でプールのみで浄化槽を設置する場合にのみ適用)は t=1.0とする。 4) 集会場施設関係の 5)で示した取扱いを準用し算定加算する。 5) パターゴルフ場の処理対象人員(n)は、 n=H(ホール数)とできる。 6) 別途算定加算する。 なお、建築物毎に浄化槽を設置する場合(1敷地に複数個浄化槽を設置する場合)については、各建築用途毎に算定するが、建築物内の便所がゴルフ場利用者の公衆便所となる場合が考えられるため、公衆便所として算定した汚水量、BOD量等とを比較して、大きいものとする。 7) JIS 算定式は、通常一般的な利用状態の建築物を基準として作成されている。したがって、営業時間に応じて処理対象人員を増加させる必要がある。 そのため、営業時間が建築用途別「1日当たりの排水時間」を超える場合は、その分を加算する。 (例:ボーリング場で営業時間が 15 時間の場合は、処理対象人員を 15/10倍する) なお、「1日当たりの排水時間」も同様に増加させること。

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7 駐車場施設 JIS 算定基準の取扱い 1) サービスエリアの取扱いについて 2) 観光バス、タクシー営業所について 3) ガソリンスタンドの扱いについて 1) 便所と売店がある場合は、それぞれに適用し加算する。 なお、自動販売機のみが設置してある程度では売店として扱わず、「売店なし PA」を適用し算定する。 また、レストランが併設している場合は、飲食店(5-ハ)を適用し加算する。 2) 建築物の施設計画によって自動車車庫・事務所などを複合用途として、それぞれ算定加算する。 3) ガソリンスタンドに喫茶店、店舗等が併設してある場合は別途算定加算する。

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8 学校施設関係 JIS 算定基準の取扱い 1) 保育園・小学校等(8-イ)の給食施設の排水について 2) 学校に隣接しない別敷地に体育館、プール等を設置する場合について 3) 高等学校・大学等(8-ロ)の学生食堂等の排水について 4) 定時制、二部制の学校の算定について 5) 理科系学校等の排水の扱いについて 1) 保育園・小学校等に設置されている給食施設は、JIS 算定式に含まれているため処理対象人員を別途算定加算する必要はない。 2) 浄化槽を個別に設置することとなるため、建築用途毎に算定する。 3) 高等学校・大学等の学生食堂は営業時間が朝から夜まであり、食事メニューが一般食堂に近いため、複合用途とし別途算定加算する。 4) 「定員」の1/4を処理対象人員に加算する。 5) 理科系学校等の実験、実習排水及び放射線排水は、浄化槽法第2条に基づく処理対象排水の範疇外であるので別途処理すること。

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9 事務所関係 JIS 算定基準の取扱い 1) 業務用厨房設備に該当するものについて 2) 事務所内に入浴設備(サウナ・シャワー)が設置されている場合について 3) 業務用厨房設備のある事務所と業務用厨房設備のない作業所が同一敷地に建築された場合について 4) 郵便局の算定について 1) 業務用厨房設備に含まれる飲食店の規模や数は、社員食堂とみなしうる範囲であって、外部の人など不特定多数の人が利用する場合は、複合用途として別途算定加算する。喫茶店も同様とする。 なお、湯沸器程度については業務用厨房設備には該当しない。 2) 業務用厨房設備を設ける事務所に準じて処理対象人員を算定する。 ただし、入浴設備の規模等から、同設備の利用者が宿直者程度の少人数であると認められる場合は、この限りではない 3) どちらかの一方の建築物が業務用厨房設備を設ける場合は、敷地内全ての建築物は業務用厨房設備を設ける場合に準じて算定する。 4) 別に定めているため、それに準じること

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郵便局の処理対象人員算定について JIS 算定基準の取扱い 1) 事務所部分について 2) 作業所部分について 3) 駐車場部分(スロープ部分も含む)について 4) 共用部分について 1) 事務所に相当する室及び配置上事務所専用で使用する部分(倉庫、湯沸室、休憩室、廊下など)は当該面積から対象人員を算定する。 事務所(9ーイ)に相当する室 局長室、副局長室、前室、監察室長室、労務関係調整官室、会議室、郵便予備・会議室、保険事務室、貯金保険外務、税関検査室、監察室、予備室、窓口ロビー、窓口事務室、風除室、窓口休息室、応接室、面会室、資金室、金庫保管庫、CSコーナー、CS機器室、私書箱室、PRコーナー、庶務課、会計課、調査課、切手庫、調整課、研修室、印刷室、会計機室、GWP機器室、※1廊下、※1湯沸室、※1倉庫、※1更衣室 2) 作業所に相当する室及び配置上作業所専用で使用する部分(倉庫、湯沸室、休憩室、廊下など)は実人員から対象人員を算定する。 作業所(10ーイ)に相当する室 郵便課、郵便調整課、発着課、発着室、集配課、特殊郵便室、休息室、郵便予備室、郵便予備室・年賀倉庫、郵袋保管室、運送員室、※2廊下、※2湯沸室、※2倉庫、※2更衣室 注1)※1の室及び部分が建物平面配置上事務所(9ーイ)に相当する室の専用となる場合のみ算出する。 ※2の室及び部分が建物平面配置上作業所(10ーイ)に相当する室の専用となる場合のみ算出する。 3) 処理対象人員は0人とする。 駐車場部分(人員=0人) 車庫・自転車庫、スロープ 4) 1)2)3)以外の部分で配置上事務所とも作業所とも言えない部分(エレベータホール、廊下、便所、湯沸室、宿直室、倉庫、調理室、食堂など)は 1)2)の面積比率により案分しそれぞれの対象人員を算出する。 ※3共用部分 1)2)3)以外の部分 宿直室、休憩室、更衣室、教養室、食堂、調理室、食品庫、売店、理容室、衛生室、警備室、用務室、清掃員室、工具庫、湯沸室、洗面・便所、浴室・脱衣室、倉庫、職員出入口、ホール、廊下、階段、受水槽室、各機械室、電気室、発電機室、蓄電池室、ダクトスペース、パイプスペース、電気系パイプスペース、エレベータシャフト、小荷物専用昇降機用シャフト、油槽室、焼却炉室、監視盤室、プロパンガスボンベ庫 注2)※31)2)3)以外の部分で事務所に相当する室とも作業所に相当する室とも言えない部分。1)2)の面積比率により案分して算出する。 注3)1)+2)+3)+4)の面積の合計は延床面積になること。 延べ床面積は建築基準法の延べ床面積とする。 平成元年度全国建築行政連絡会議第50回全国幹事行政庁会議資料 建築設備分科会P.110~114

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10 作業場関係 JIS 算定基準の取扱い 1) 業務用厨房設備に該当するものについて 2) 2交替または3交替制勤務が行われる場合について 3) 作業所内の応接室、事務室、社長室等の算定について 4) 仕出し屋、弁当屋(弁当製造業)の排水について 5) 業務用厨房設備のある事務所と業務用厨房設備のない作業所が同一敷地に建築された場合について 6) 作業所内に入浴設備(サウナ・シャワー)が設置されている場合について 7) 研究所、試験場等の排水について 1) 業務用厨房設備に含まれる飲食店の規模や数は、社員食堂とみなしうる範囲であって、外部の人など不特定多数の人が利用する場合は、複合用途として別途算定加算する。喫茶店も同様とする。 なお、湯沸器程度については業務用厨房設備には該当しない。 2) 例えば、1日に3交替(各40人×3組)が行われるとすれば「定員」は120人となる。 3) 作業所内であれば、作業所内全体の定員に含めてよい。 4) 飲食店一般(5-ハ)を適用し算定する。 ただし、大規模(排水量 50 ㎥/日以上)の弁当製造業からの排水は事業系排水であり、浄化槽法第2条に基づく処理対象排水の範疇外であるため別途処理すること。 5) どちらかの一方の建築物が業務用厨房設備を設ける場合は、敷地内全ての建築物は業務用厨房設備を設ける場合に準じて算定する。 6) 業務用厨房設備を設ける事務所に準じて処理対象人員を算定する。 ただし、入浴設備の規模等から、同設備の利用者が宿直者程度の少人数であると認められる場合は、この限りではない 7) 研究所、試験場等の実験、分析等による排水は、浄化槽法第2条に基づく処理対象排水の範疇外であるため別途処理すること。

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11 1~10の用途に属さない施設 JIS 算定基準の取扱い 1) 食肉市場、魚市場の排水について 2) 公衆浴場の排水について 3) 駅・バスターミナルの算定について 1) JIS 算定式でいう市場とは、青果市場と生花市場であり、食肉市場・魚市場の排水は、浄化槽法第2条に基づく処理対象排水の範疇外であるため、別途処理すること 2) 公衆浴場の浴槽の排水を浄化槽に流入させた場合、浄化槽が過負荷となるため別途処理(濾過装置を設ける等)すること。 ただし、洗い場の排水、濾過装置等を設けた場合の当該装置からの汚水については浄化槽に流入させること。 なお、浴場に温泉水を使用している場合は、浄化槽法第2条で規定する処理対象排水の範疇外のため、洗い場の排水を含め、別途処理すること。 3) 旅客会社等のデータを参考とし、データがない場合は実測すること。 なお、乗降客数は通常時の人員でよい。また、飲食店、店舗等は設置されている場合は複合用途として別途算定加算する。