41
3.大規模修繕及び建替えに係る将来費用

03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

  • Upload
    others

  • View
    2

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3.大規模修繕及び建替えに係る将来費用

Page 2: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3 章 目次

大規模修繕及び建替えに係る将来費用 ................................................. 3-1

(1) 建設コストの考え方......................................................................................................................................................................................3-1

(2) 大規模修繕コストの考え方.......................................................................................................................................................................3-3

(3) 将来費用の試算条件......................................................................................................................................................................................3-4

(4) 整備実績...............................................................................................................................................................................................................3-7

(1) 試算条件 1:一般的な耐用年数設定....................................................................................................................................................3-8

(2) 試算条件 2:通常の維持管理を充実させ、建物をより延命させた場合...................................................................... 3-14

(3) 試算条件 3:大規模修繕を実施せず、短い周期で建替えしていく場合...................................................................... 3-20

(1) 更新コストの考え方................................................................................................................................................................................... 3-24

(2) 耐用年数の設定............................................................................................................................................................................................. 3-25

(3) 道路...................................................................................................................................................................................................................... 3-26

(4) 橋梁...................................................................................................................................................................................................................... 3-28

(5) 下水道................................................................................................................................................................................................................. 3-30

(6) 遊具等公園施設............................................................................................................................................................................................. 3-33

(7) インフラの維持管理に関する将来費用........................................................................................................................................... 3-35

将来費用試算のための条件.............................................................3-1

将来費用の試算.......................................................................3-8

インフラ等の維持管理に関する将来費用................................................3-24

将来費用が財政に及ぼす影響..........................................................3-36

Page 3: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-1

大規模修繕及び建替えに係る将来費用

将来費用試算のための条件

現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

けるために必要となる費用について試算します。

なお、推計期間は、士別市の公共施設全施設(インフラ含む)の更新が終える期間(概ね

60 年)とします。

建設コストの考え方

① 建替え単価の設定

本書での試算に当たっては、建替え単価は、総務省が公表している「公共施設及

びインフラ資産の将来の更新費用の試算」における単価を設定しています。(次頁表)

同資料では、公共施設の種類により建物構造等が異なることから、現実に即した

ものとするために、既に建替え費用の試算に取り組んでいる地方自治体の調査実績、

設定単価等を基に単価が設定されています。

Page 4: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-2

表 施設分類別の建替え単価

出典:「公共施設及びインフラ資産の将来の更新費用の試算」総務省ホームページより作成

総務省資料による施設分類 備考

公民館

集会施設

生涯学習施設

青少年施設

博物館等

文化・芸術施設

スポーツ施設

農村広場

観光施設

その他観光施設

農畜産関連施設

卸売市場

水産関連施設

勤労者福祉施設

研修施設

小学校

中学校

高等学校

給食センター

保育所

児童館

子育て交流施設

その他子育て支援施設

保健施設

高齢者福祉施設

高齢者就労支援施設

その他福祉施設

市庁舎

支所

消防施設

その他行政施設

市営住宅市営住宅 市営住宅 28 万円/㎡ 解体費含む

公園管理施設

公園便所

その他公園施設

廃棄物処理施設

し尿処理施設

リサイクル施設

その他環境施設

上水道施設

下水道施設

火葬場

公衆便所

その他施設

教員住宅

職員住宅

自治会館

旧教員住宅

学校跡地

その他施設(普通財産)

文化・社会教育系施設

産業振興系施設

環境施設

その他施設(普通財産)

保健福祉系施設

建替え

スポーツ・レクリエーション系施設

学校教育系施設

子育て支援施設

更新単価大分類 小分類

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

36

40

その他

その他

社会教育系施設

スポーツ・レクリエーション系施設

産業系施設

学校教育系施設

子育て支援施設

保健・福祉施設

その他施設

行政系施設

公園

供給処理施設

供給処理施設

行政施設

公園施設

上下水道施設

33

40

36

33

33

40

万円/㎡

万円/㎡36

36

36

36

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

解体費含む

解体費含む

解体費含む

解体費含む

解体費含む

解体費含む

解体・グラウンド整備費含む

解体費含む

解体費含む

解体・グラウンド整備費含む

解体費含む

解体費含む

Page 5: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-3

大規模修繕コストの考え方

前項で設定した耐用年数を適用する場合、計画的な修繕等の維持管理を行うことが前

提となるため、試算において大規模修繕コストを考慮しています。

① 建替え単価の設定

大規模修繕単価は、建替え単価と同様に、総務省が公表している「公共施設及び

インフラ資産の将来の更新費用の試算」における単価を設定しています。

表 施設分類別の大規模修繕単価

出典:「公共施設及びインフラ資産の将来の更新費用の試算」総務省ホームページより作成

総務省資料による施設分類 備考

公民館

集会施設

生涯学習施設

青少年施設

博物館等

文化・芸術施設

スポーツ施設

農村広場

観光施設

その他観光施設

農畜産関連施設

卸売市場

水産関連施設

勤労者福祉施設

研修施設

小学校

中学校

高等学校

給食センター

保育所

児童館

子育て交流施設

その他子育て支援施設

保健施設

高齢者福祉施設

高齢者就労支援施設

その他福祉施設

市庁舎

支所

消防施設

その他行政施設

市営住宅市営住宅 市営住宅 17 万円/㎡

バリアフリー対応等社会的改修含む

公園管理施設

公園便所

その他公園施設

廃棄物処理施設

し尿処理施設

リサイクル施設

その他環境施設

上水道施設

下水道施設

火葬場

公衆便所

その他施設

教員住宅

職員住宅

自治会館

旧教員住宅

学校跡地

その他施設(普通財産)

その他施設

その他施設(普通財産)

スポーツ・レクリエーション系施設

産業振興系施設

学校教育系施設

子育て支援施設

保健福祉系施設

行政施設

公園施設

環境施設

上下水道施設

文化・社会教育系施設

供給処理施設

供給処理施設

行政系施設

バリアフリー対応等社会的改修含む20

20

20

大規模修繕

社会教育系施設

修繕単価大分類 小分類

バリアフリー対応等社会的改修含む25 万円/㎡

公園

学校教育系施設

子育て支援施設

保健・福祉施設

バリアフリー対応等社会的改修含む

万円/㎡20スポーツ・レクリエーション系施設

産業系施設

その他

その他

20

万円/㎡

万円/㎡

バリアフリー対応等社会的改修含む

バリアフリー対応等社会的改修含む

バリアフリー対応等社会的改修含む

トイレ改修等社会的改修含む

バリアフリー対応等社会的改修含む

バリアフリー対応等社会的改修含む

バリアフリー対応等社会的改修含む

バリアフリー対応等社会的改修含む

バリアフリー対応等社会的改修含む17

25

20

17

17

25

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

万円/㎡

Page 6: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-4

将来費用の試算条件

施設によっては、法令や様々な基準等により定められた耐用年数がありますが、今回

の試算に当たっては、建物の使用年数の実績や物理的な耐久性能等の調査研究の結果に

よりまとめられた「建築物の耐久計画に関する考え方」((社)日本建築学会)に基づく

普通品質の場合の標準耐用年数を参考に、以下に示す 3 パターンの設定での試算を行い

ました。

ただし、既に 30 年以上経過している建物については、建設後 50 年目に建替えること

ととしています。また、既に建設後 50年目以上経過していたり、耐用年数を超過してい

る建物については、2016 年度に建替え費用を見込んでいます。

表 建築物全体の望ましい耐用年数

出典:「建築物の耐久計画に関する考え方」(社)日本建築学会 1988 年より作成

高品質の 普通の品質 高品質の 普通の品質

場合 の場合 場合 の場合

Y₀100以上 Y₀60以上 Y₀100以上 Y₀60以上 Y₀40以上 Y₀60以上 Y₀60以上

Y₀100以上 Y₀60以上 Y₀100以上 Y₀60以上 Y₀40以上 Y₀60以上 Y₀40以上

Y₀100以上 Y₀60以上 Y₀100以上 Y₀60以上 Y₀40以上 Y₀60以上 Y₀40以上

学校、官庁

店舗、旅館、ホテル

住宅、事務所、病院

構造種別

用途

鉄骨造

ブロック造れんが造

木造

鉄筋コンクリート造

重量鉄骨

軽量鉄骨

鉄骨鉄筋コンクリート造

① 試算条件 1:一般的な耐用年数設定

② 試算条件 2:通常の維持管理を充実させ、建物をより延命させた場合

③ 試算条件 3:大規模修繕を実施せず、短い周期で建替えしていく場合

Page 7: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-5

① 試算条件 1:一般的な耐用年数設定

a. 耐用年数の設定

構造別に、「建築物の耐久計画に関する考え方」((社)日本建築学会)に示さ

れた、代表値である、60 年(鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、

鉄骨造、ブロック造)、40年(軽量鉄骨造、木造)の耐用年数を設定し、試算し

ました。

表 目標耐用年数の級区分

出典:「建築物の耐久計画に関する考え方」(社)日本建築学会 1988 年より作成

b. 大規模修繕周期の設定

試算における大規模修繕周期は、建設してから耐用年数の半分の時期に実施

することとします。

② 試算条件 2:通常の維持管理を充実させ、建物をより延命させた場合

a. 耐用年数の設定

構造別に、「建築物の耐久計画に関する考え方」((社)日本建築学会)に示さ

れた、上限値である、80 年(鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、

鉄骨造、ブロック造)、50年(軽量鉄骨造、木造)の耐用年数を設定し、試算し

ました。

表 目標耐用年数の級区分

出典:「建築物の耐久計画に関する考え方」(社)日本建築学会 1988 年より作成

b. 大規模修繕周期の設定

試算における大規模修繕周期は、建設してから耐用年数の半分の時期に実施

することとします。

目標耐用年数 代表値

級 (標準耐用年数)

60年 50~80年 50年 80年

40年 30~50年 30年 50年

上限値

Y₀40

Y₀60

下限値範囲

目標耐用年数 代表値

級 (標準耐用年数)

60年 50~80年 50年 80年

40年 30~50年 30年 50年

上限値

Y₀40

Y₀60

下限値範囲

Page 8: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-6

③ 試算条件 3:大規模修繕を実施せず、短い周期で建替えしていく場合

a. 耐用年数の設定

通常、建物を長寿命化していく場合には、大規模修繕等を行わずに使い続け

た場合の 2 倍の年数を使用できるようにすることを想定して、耐用年数を設定

します。

この考え方に基づき、試算条件 3 は、試算条件 2 の半分の周期で建て替えを

進めていくことを想定して試算しました。

具体的には、構造別に、40 年(鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート

造、鉄骨造、ブロック造)、25年(軽量鉄骨造、木造)で耐用年数を設定しまし

た。

b. 大規模修繕周期の設定

本試算では、大規模修繕を行わず、通常の維持管理のみで対応することとし

ます。

Page 9: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-7

整備実績

試算の前提となる、これまでの施設整備状況は以下のとおりになります。

本市では、延床面積ベースで、1970 年代後半及び 1990 年代前半が大きく進みました。

また、1985 年度までに保有施設全体の 40.2%が整備されました。

建設後 30年以上経過となる施設のうち、大規模修繕が未実施の施設については、早期

に実施していく必要があります。

また、1986 年度以降も継続的に整備されていることから、中長期的にみても、大規模

修繕や建替えの将来費用が継続的にかかることが推察されます。

図 建設年度別に見た大分類別の延床面積の分布(再掲)

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000 20,000 22,000

1959年(昭和34年)

1960年(昭和35年)1961年(昭和36年)

1962年(昭和37年)1963年(昭和38年)

1964年(昭和39年)1965年(昭和40年)

1966年(昭和41年)1967年(昭和42年)

1968年(昭和43年)1969年(昭和44年)

1970年(昭和45年)1971年(昭和46年)

1972年(昭和47年)1973年(昭和48年)

1974年(昭和49年)1975年(昭和50年)

1976年(昭和51年)1977年(昭和52年)

1978年(昭和53年)1979年(昭和54年)

1980年(昭和55年)1981年(昭和56年)

1982年(昭和57年)1983年(昭和58年)

1984年(昭和59年)1985年(昭和60年)

1986年(昭和61年)1987年(昭和62年)

1988年(昭和63年)1989年(平成元年)

1990年(平成2年)1991年(平成3年)

1992年(平成4年)1993年(平成5年)

1994年(平成6年)

1995年(平成7年)1996年(平成8年)

1997年(平成9年)1998年(平成10年)

1999年(平成11年)2000年(平成12年)

2001年(平成13年)2002年(平成14年)

2003年(平成15年)2004年(平成16年)

2005年(平成17年)2006年(平成18年)

2007年(平成19年)2008年(平成20年)

2009年(平成21年)2010年(平成22年)

2011年(平成23年)2012年(平成24年)

2013年(平成25年)2014年(平成26年)

建設後30年以上経過約12.6㎡(40.2%)

(㎡)

Page 10: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-8

将来費用の試算

本市の場合は、建設後 30年経過し、老朽化が懸念されている建物が 41.5%あるため、今後

は大規模修繕に対する需要が高まってくるものと考えられます。

今後老朽化の進む建物について、適切に大規模修繕を実施し、耐用年数を迎えた建物につ

いて建替えを行った場合の将来費用について試算します。

試算条件 1:一般的な耐用年数設定

① 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用の総額

試算では、耐用年数が 60年の施設については、概ね、11~20 年後で大規模修繕及

び建替えを実施していくこととなります。

建替えにかかる将来費用は、1970 年代後半及び 1990 年代前半に整備量が増加し

ていることを反映して、今後 20 年間のスパンで建替え費用が増加し、2029 年度に

は、年間約 38.1 億円となります。また、現在建築後 30 年未満の建物の建替えが必

要となる 2053 年度のピーク時には年間約 63.4 億円がかかる見込みです。

また、建設後 30年後に大規模修繕を実施する条件としているため、現在建築後 30

年未満の建物については、今後 20年間で大規模修繕が集中することとなります。

そのため、今後 20 年間の大規模修繕にかかる将来費用は、直近 10 年で約 174.3

億円、11~20 年目で約 120.1 億円もの費用がかかると見込まれています。なお、今

から 30 年後の 2040 年代後半からは、建替えた公共施設の大規模修繕が増加してい

きます。

大規模修繕と建替えにかかる費用を合算すると、最初の 10年間は、主に大規模修

繕を実施する期間になり、10 年間合計で約 386.2 億円かかることが見込まれ、その

後は建替え時期が到来し、11~20 年後の 10 年間の大規模修繕費と建替え費用合計

は約 318.0 億円、21~30 年後の 10 年間では約 155.6 億円がかかり、30 年間の累計

では約 859.9 億円(1 年あたり約 28.7 億円)との試算結果となりました。

Page 11: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-9

図 大規模修繕にかかる将来費用

9.340.8

5.94.3

13.826.1

14.537.4

7.814.2

19.013.0

5.511.0

4.07.5

23.321.9

1.213.5

10.914.2

0.58.0

4.92.7

6.35.8

2.67.8

32.04.9

12.111.2

13.410.0

9.115.7

14.510.1

12.56.9

17.518.8

21.713.5

8.28.8

12.210.5

0.00.00.61.2

0.00.0

7.81.0

0.20.0

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45

2016年(平成28年)2017年(平成29年)2018年(平成30年)2019年(平成31年)2020年(平成32年)2021年(平成33年)2022年(平成34年)2023年(平成35年)2024年(平成36年)2025年(平成37年)2026年(平成38年)2027年(平成39年)2028年(平成40年)2029年(平成41年)2030年(平成42年)2031年(平成43年)2032年(平成44年)2033年(平成45年)2034年(平成46年)2035年(平成47年)2036年(平成48年)2037年(平成49年)2038年(平成50年)2039年(平成51年)2040年(平成52年)2041年(平成53年)2042年(平成54年)2043年(平成55年)2044年(平成56年)2045年(平成57年)2046年(平成58年)2047年(平成59年)2048年(平成60年)2049年(平成61年)2050年(平成62年)2051年(平成63年)2052年(平成64年)2053年(平成65年)2054年(平成66年)2055年(平成67年)2056年(平成68年)2057年(平成69年)2058年(平成70年)2059年(平成71年)2060年(平成72年)2061年(平成73年)2062年(平成74年)2063年(平成75年)2064年(平成76年)2065年(平成77年)2066年(平成78年)2067年(平成79年)2068年(平成80年)2069年(平成81年)2070年(平成82年)2071年(平成83年)2072年(平成84年)2073年(平成85年)2074年(平成86年)2075年(平成87年)

大規模修繕費用

(億円)

建築後30年未満の建物の

大規模修繕のピーク

大規模修繕急増10年間累計

174.3億円

10年間累計

120.1億円

Page 12: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-10

図 建替えにかかる将来費用

66.1

5.016.1

10.017.1

12.87.0

26.520.4

31.011.0

13.230.7

38.131.6

20.014.2

9.515.114.6

11.64.75.36.3

13.99.19.310.1

15.95.6

8.670.9

7.88.7

14.646.4

37.163.4

11.726.7

46.325.2

9.918.5

8.714.4

27.537.8

6.439.5

5.728.8

5.523.8

14.79.7

20.410.6

9.62.0

0 10 20 30 40 50 60 70 80

2016年(平成28年)2017年(平成29年)2018年(平成30年)2019年(平成31年)2020年(平成32年)2021年(平成33年)2022年(平成34年)2023年(平成35年)2024年(平成36年)2025年(平成37年)2026年(平成38年)2027年(平成39年)2028年(平成40年)2029年(平成41年)2030年(平成42年)2031年(平成43年)2032年(平成44年)2033年(平成45年)2034年(平成46年)2035年(平成47年)2036年(平成48年)2037年(平成49年)2038年(平成50年)2039年(平成51年)2040年(平成52年)2041年(平成53年)2042年(平成54年)2043年(平成55年)2044年(平成56年)2045年(平成57年)2046年(平成58年)2047年(平成59年)2048年(平成60年)2049年(平成61年)2050年(平成62年)2051年(平成63年)2052年(平成64年)2053年(平成65年)2054年(平成66年)2055年(平成67年)2056年(平成68年)2057年(平成69年)2058年(平成70年)2059年(平成71年)2060年(平成72年)2061年(平成73年)2062年(平成74年)2063年(平成75年)2064年(平成76年)2065年(平成77年)2066年(平成78年)2067年(平成79年)2068年(平成80年)2069年(平成81年)2070年(平成82年)2071年(平成83年)2072年(平成84年)2073年(平成85年)2074年(平成86年)2075年(平成87年)

建替え費用

(億円)

建替え増

建築後30年未満の建物の

建替えピーク

建替え急増

建築後30年以上を経過して

いる建物の建替えピーク

Page 13: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-11

図 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用の試算結果

75.445.8

22.014.3

30.938.9

21.564.0

28.145.3

30.026.2

36.349.1

35.627.5

37.531.5

16.328.1

22.518.9

5.8 14.

3 18.811.8

15.6

16.018.5

13.540.7

75.819.9

19.928.0

56.446.2

79.126.2

36.858.8

32.127.4

37.330.4

27.935.7

46.618.6

49.95.7

28.86.1

25.014.8

9.7

28.211.7

9.82.0

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90

2016年(平成28年)2017年(平成29年)2018年(平成30年)2019年(平成31年)2020年(平成32年)2021年(平成33年)2022年(平成34年)2023年(平成35年)2024年(平成36年)2025年(平成37年)2026年(平成38年)2027年(平成39年)2028年(平成40年)2029年(平成41年)2030年(平成42年)2031年(平成43年)2032年(平成44年)2033年(平成45年)2034年(平成46年)2035年(平成47年)2036年(平成48年)2037年(平成49年)2038年(平成50年)2039年(平成51年)2040年(平成52年)2041年(平成53年)2042年(平成54年)2043年(平成55年)2044年(平成56年)2045年(平成57年)2046年(平成58年)2047年(平成59年)2048年(平成60年)2049年(平成61年)2050年(平成62年)2051年(平成63年)2052年(平成64年)2053年(平成65年)2054年(平成66年)2055年(平成67年)2056年(平成68年)2057年(平成69年)2058年(平成70年)2059年(平成71年)2060年(平成72年)2061年(平成73年)2062年(平成74年)2063年(平成75年)2064年(平成76年)2065年(平成77年)2066年(平成78年)2067年(平成79年)2068年(平成80年)2069年(平成81年)2070年(平成82年)2071年(平成83年)2072年(平成84年)2073年(平成85年)2074年(平成86年)2075年(平成87年)

建替え費用

大規模修繕費用

(億円)

建替えのピーク

大規模修繕のピーク

10年間累計

386.2億円

10年間累計

141.8億円

10年間累計

364.7億円

10年間累計

429.0億円

10年間累計

155.6億円

10年間累計

318.0億円

Page 14: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-12

② 施設分類別の大規模修繕及び建替えにかかる将来費用の内訳

将来費用を施設分類ごとにみると、市営住宅の占める割合が大きくなっており、

今後 60 年で、市営住宅だけで約 412.4 億円(全体の約 23%)の費用がかかること

が見込まれています。

また、建替えのピークとなる 2053 年度には、文化・社会教育系施設や保健福祉系

施設、市営住宅等の建替えにより、年間約 79.1 億円程度の費用がかかる試算結果と

なっています。

表 施設分類別の大規模修繕及び建替えにかかる将来費用試算結果(10 年集計)

大分類2016年度

~2025年度2026年度

~2035年度2036年度

~2045年度30年間累計

2046年度~2055年度

2056年度~2065年度

2066年度~2075年度

30年間累計 60年間累計

文化・社会教育系施設 56.0億円 40.8億円 9.8億円 106.6億円 52.3億円 61.6億円 0.5億円 114.4億円 221.0億円

スポーツ・レクリエーション系施設 24.1億円 28.4億円 15.8億円 68.3億円 33.3億円 24.7億円 20.4億円 78.4億円 146.7億円

産業振興系施設 16.8億円 17.3億円 14.5億円 48.7億円 27.7億円 14.3億円 10.2億円 52.1億円 100.8億円

学校教育系施設 67.8億円 61.6億円 20.1億円 149.4億円 53.3億円 76.8億円 21.4億円 151.5億円 300.9億円

子育て支援施設 2.0億円 6.0億円 2.6億円 10.6億円 6.3億円 4.5億円 8.7億円 19.6億円 30.2億円

保健福祉系施設 62.6億円 16.5億円 2.8億円 82.0億円 103.0億円 16.1億円 4.3億円 123.4億円 205.4億円

行政施設 44.2億円 5.6億円 2.4億円 52.2億円 27.0億円 5.9億円 1.4億円 34.3億円 86.5億円

市営住宅 48.5億円 94.0億円 47.1億円 189.6億円 69.4億円 101.4億円 51.9億円 222.8億円 412.4億円

公園施設 1.3億円 1.0億円 2.8億円 5.1億円 0.9億円 1.6億円 0.8億円 3.4億円 8.4億円

環境施設 1.0億円 8.2億円 0.6億円 9.8億円 11.2億円 2.6億円 6.2億円 20.0億円 29.8億円

上下水道施設 25.0億円 10.2億円 2.5億円 37.7億円 18.2億円 14.3億円 2.9億円 35.4億円 73.1億円

その他施設 0.1億円 2.1億円 0.2億円 2.5億円 0.0億円 3.9億円 0.0億円 4.0億円 6.4億円

その他施設(普通財産) 36.8億円 26.3億円 34.4億円 97.5億円 26.4億円 36.9億円 13.2億円 76.5億円 174.0億円

合計 386.2億円 318.0億円 155.6億円 859.9億円 429.0億円 364.7億円 141.8億円 935.6億円 1,795.4億円

Page 15: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-13

図 施設分類別の大規模修繕及び建替えにかかる将来費用試算結果

75.445.8

22.014.3

30.938.9

21.564.0

28.145.3

30.026.2

36.349.1

35.627.5

37.531.5

16.328.1

22.518.9

5.814.3

18.811.8

15.616.0

18.513.5

40.775.8

19.919.9

28.056.4

46.279.1

26.236.8

58.832.1

27.437.3

30.427.9

35.746.6

18.649.9

5.728.8

6.125.0

14.89.7

28.211.7

9.82.0

0 10 20 30 40 50 60 70 80

2016年(平成28年)2017年(平成29年)2018年(平成30年)2019年(平成31年)2020年(平成32年)2021年(平成33年)2022年(平成34年)2023年(平成35年)2024年(平成36年)2025年(平成37年)2026年(平成38年)2027年(平成39年)2028年(平成40年)2029年(平成41年)2030年(平成42年)2031年(平成43年)2032年(平成44年)2033年(平成45年)2034年(平成46年)2035年(平成47年)2036年(平成48年)2037年(平成49年)2038年(平成50年)2039年(平成51年)2040年(平成52年)2041年(平成53年)2042年(平成54年)2043年(平成55年)2044年(平成56年)2045年(平成57年)2046年(平成58年)2047年(平成59年)2048年(平成60年)2049年(平成61年)2050年(平成62年)2051年(平成63年)2052年(平成64年)2053年(平成65年)2054年(平成66年)2055年(平成67年)2056年(平成68年)2057年(平成69年)2058年(平成70年)2059年(平成71年)2060年(平成72年)2061年(平成73年)2062年(平成74年)2063年(平成75年)2064年(平成76年)2065年(平成77年)2066年(平成78年)2067年(平成79年)2068年(平成80年)2069年(平成81年)2070年(平成82年)2071年(平成83年)2072年(平成84年)2073年(平成85年)2074年(平成86年)2075年(平成87年)

(億円)2019

2020

2021

2022

2023

2024

2025

2026

2027

2028

2029

2030

2031

2032

2033

2034

2035

2036

2037

2038

2039

2040

2041

2042

2043

2044

2045

2046

2047

2048

2049

2050

2051

2052

2053

2054

2055

2056

2057

2058

2059

2060

2061

2062

2063

2064

2065

2066

2067

2068

文化・社会教育系施設 スポーツ・レクリエーション系施設 産業振興系施設

学校教育系施設 子育て支援施設 保健福祉系施設

行政施設 市営住宅 公園施設

環境施設 上下水道施設 その他施設

その他施設(普通財産)

Page 16: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-14

試算条件 2:通常の維持管理を充実させ、建物をより延命させた場合

① 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用の総額

試算条件 2 では、試算条件 1 に比べ、大規模修繕及び建替えの時期がやや先送り

していくこととなります。

建替えについては、1970 年代後半及び 1990 年代前半に整備量が増加しているこ

とを反映して、試算条件 1 と同様、今後建替え費用が急増し、2025 年度には、年間

約 31.0 億円が必要となります。また、現在建築後 30 年未満の建物の建替えが必要

となる 2073 年度のピーク時には年間約 65.7 億円がかかる見込みです。

また、多くの建物において、建設後 40 年後に大規模修繕を実施する条件としてい

るため、現在建築後 40 年未満の建物については、約 20 年後をピークに大規模修繕

が集中することとなります。

そのため、今後 20 年間の大規模修繕にかかる将来費用は、直近 10 年で約 115.2

億円、11~20 年目で約 163.6 億円もの費用がかかると見込まれています。

大規模修繕と建替えにかかる費用を合算すると、最初の 10年間は、主に建替えを

実施する期間になり、10年間合計で約 327.1 億円かかることが見込まれ、その後は

大規模修繕時期が到来し、11~20 年後の 10 年間の大規模修繕費と建替え費用合計

は約 227.0 億円、21~30 年後の 10 年間では約 195.0 億円がかかり、30 年間の累計

では約 749.1 億円(1 年あたり約 25.0 億円)との試算結果となりました。

Page 17: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-15

図 大規模修繕にかかる将来費用

10.6

8.5

19.7

23.0

16.6

12.2

4.0

4.8

3.7

12.1

5.7

40.7

4.5

4.9

8.9

25.7

13.4

37.7

7.9

14.2

19.0

20.9

5.9

10.0

4.0

16.0

17.1

21.3

1.6

14.4

3.1

12.8

2.3

10.0

11.9

2.6

9.7

6.7

6.4

4.5

35.1

6.6

11.6

10.4

10.1

9.0

5.2

14.5

12.0

12.3

4.9

4.3

5.5

7.9

3.2

4.1

1.3

1.8

0.6

4.9

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45

2016年(平成28年)

2017年(平成29年)

2018年(平成30年)

2019年(平成31年)

2020年(平成32年)

2021年(平成33年)

2022年(平成34年)

2023年(平成35年)

2024年(平成36年)

2025年(平成37年)

2026年(平成38年)

2027年(平成39年)

2028年(平成40年)

2029年(平成41年)

2030年(平成42年)

2031年(平成43年)

2032年(平成44年)

2033年(平成45年)

2034年(平成46年)

2035年(平成47年)

2036年(平成48年)

2037年(平成49年)

2038年(平成50年)

2039年(平成51年)

2040年(平成52年)

2041年(平成53年)

2042年(平成54年)

2043年(平成55年)

2044年(平成56年)

2045年(平成57年)

2046年(平成58年)

2047年(平成59年)

2048年(平成60年)

2049年(平成61年)

2050年(平成62年)

2051年(平成63年)

2052年(平成64年)

2053年(平成65年)

2054年(平成66年)

2055年(平成67年)

2056年(平成68年)

2057年(平成69年)

2058年(平成70年)

2059年(平成71年)

2060年(平成72年)

2061年(平成73年)

2062年(平成74年)

2063年(平成75年)

2064年(平成76年)

2065年(平成77年)

2066年(平成78年)

2067年(平成79年)

2068年(平成80年)

2069年(平成81年)

2070年(平成82年)

2071年(平成83年)

2072年(平成84年)

2073年(平成85年)

2074年(平成86年)

2075年(平成87年)

大規模修繕費用

(億円)

建築後40年未満の建物の

大規模修繕のピーク

大規模修繕急増

10年間累計

115.2億円

10年間累計

163.6億円

Page 18: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-16

図 建替えにかかる将来費用

66.1

5.0

16.1

10.0

17.1

12.8

7.0

26.5

20.4

31.0

1.2

6.1

5.3

11.0

7.7

6.6

9.4

4.4

9.6

2.0

4.6

2.3

2.4

5.3

5.8

8.3

7.1

9.4

13.9

5.6

7.0

2.4

2.9

1.0

8.0

0.8

2.1

0.7

2.0

0.0

9.8

7.1

26.4

29.3

23.9

13.4

19.1

6.8

5.8

12.6

23.3

73.5

7.4

7.5

16.0

47.8

23.2

65.7

16.0

41.7

0 10 20 30 40 50 60 70 80

2016年(平成28年)

2017年(平成29年)

2018年(平成30年)

2019年(平成31年)

2020年(平成32年)

2021年(平成33年)

2022年(平成34年)

2023年(平成35年)

2024年(平成36年)

2025年(平成37年)

2026年(平成38年)

2027年(平成39年)

2028年(平成40年)

2029年(平成41年)

2030年(平成42年)

2031年(平成43年)

2032年(平成44年)

2033年(平成45年)

2034年(平成46年)

2035年(平成47年)

2036年(平成48年)

2037年(平成49年)

2038年(平成50年)

2039年(平成51年)

2040年(平成52年)

2041年(平成53年)

2042年(平成54年)

2043年(平成55年)

2044年(平成56年)

2045年(平成57年)

2046年(平成58年)

2047年(平成59年)

2048年(平成60年)

2049年(平成61年)

2050年(平成62年)

2051年(平成63年)

2052年(平成64年)

2053年(平成65年)

2054年(平成66年)

2055年(平成67年)

2056年(平成68年)

2057年(平成69年)

2058年(平成70年)

2059年(平成71年)

2060年(平成72年)

2061年(平成73年)

2062年(平成74年)

2063年(平成75年)

2064年(平成76年)

2065年(平成77年)

2066年(平成78年)

2067年(平成79年)

2068年(平成80年)

2069年(平成81年)

2070年(平成82年)

2071年(平成83年)

2072年(平成84年)

2073年(平成85年)

2074年(平成86年)

2075年(平成87年)

建替え費用

(億円)

建替え増

建築後40年未満の

建物の建替えピーク建替え急増

建築後40年以上を経過して

いる建物の建替えピーク

Page 19: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-17

図 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用の試算結果

76.613.5

35.8

32.9

33.7

25.011.0

31.3

24.1

43.2

7.0

46.89.8

15.9

16.632.3

22.8

42.117.5

16.323.5

23.28.3

15.39.8

24.4

24.2

30.7

15.5

20.0

10.1

15.25.2

11.0

19.9

3.3

11.87.4

8.44.5

44.9

13.838.1

39.7

34.022.5

24.2

21.317.8

24.8

28.277.8

12.9

15.419.2

51.8

24.5

67.5

16.5

46.6

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90

2016年(平成28年)

2017年(平成29年)

2018年(平成30年)

2019年(平成31年)

2020年(平成32年)

2021年(平成33年)

2022年(平成34年)

2023年(平成35年)

2024年(平成36年)

2025年(平成37年)

2026年(平成38年)

2027年(平成39年)

2028年(平成40年)

2029年(平成41年)

2030年(平成42年)

2031年(平成43年)

2032年(平成44年)

2033年(平成45年)

2034年(平成46年)

2035年(平成47年)

2036年(平成48年)

2037年(平成49年)

2038年(平成50年)

2039年(平成51年)

2040年(平成52年)

2041年(平成53年)

2042年(平成54年)

2043年(平成55年)

2044年(平成56年)

2045年(平成57年)

2046年(平成58年)

2047年(平成59年)

2048年(平成60年)

2049年(平成61年)

2050年(平成62年)

2051年(平成63年)

2052年(平成64年)

2053年(平成65年)

2054年(平成66年)

2055年(平成67年)

2056年(平成68年)

2057年(平成69年)

2058年(平成70年)

2059年(平成71年)

2060年(平成72年)

2061年(平成73年)

2062年(平成74年)

2063年(平成75年)

2064年(平成76年)

2065年(平成77年)

2066年(平成78年)

2067年(平成79年)

2068年(平成80年)

2069年(平成81年)

2070年(平成82年)

2071年(平成83年)

2072年(平成84年)

2073年(平成85年)

2074年(平成86年)

2075年(平成87年)

建替え費用

大規模修繕費用

(億円)

建替えのピーク

建替えのピーク

大規模修繕のピーク

10年間累計

327.1億円

10年間累計

360.5億円

10年間累計

281.0億円

10年間累計

97.0億円

10年間累計

195.0億円

10年間累計

227.0億円

Page 20: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-18

② 施設分類別の大規模修繕及び建替えにかかる将来費用の内訳

将来費用を施設分類ごとにみると、市営住宅の占める割合が大きくなっており、

今後 60 年で、市営住宅だけで約 304.0 億円(全体の約 20%)の費用がかかること

が見込まれています。

また、建替えのピークとなる 2073 年度には、文化・社会教育系施設や保健福祉系

施設、市営住宅等の建替えにより、年間 67.5 億円程度の費用がかかる試算結果とな

っています。

表 施設分類別の大規模修繕及び建替えにかかる将来費用試算結果(10 年集計)

大分類2016年度

~2025年度2026年度

~2035年度2036年度

~2045年度30年間累計

2046年度~2055年度

2056年度~2065年度

2066年度~2075年度

30年間累計 60年間累計

文化・社会教育系施設 42.2億円 24.1億円 33.3億円 99.7億円 2.3億円 29.7億円 48.4億円 80.4億円 180.1億円

スポーツ・レクリエーション系施設 22.3億円 23.5億円 18.4億円 64.1億円 5.5億円 25.0億円 21.1億円 51.6億円 115.8億円

産業振興系施設 12.3億円 23.1億円 9.9億円 45.2億円 9.1億円 12.0億円 28.1億円 49.3億円 94.5億円

学校教育系施設 69.9億円 20.4億円 21.7億円 112.0億円 17.7億円 57.0億円 56.0億円 130.8億円 242.8億円

子育て支援施設 1.2億円 2.9億円 3.9億円 8.0億円 2.6億円 4.8億円 1.5億円 8.9億円 16.9億円

保健福祉系施設 12.4億円 57.5億円 7.5億円 77.4億円 4.2億円 12.0億円 95.4億円 111.6億円 189.0億円

行政施設 46.6億円 1.7億円 2.4億円 50.7億円 0.8億円 30.2億円 3.3億円 34.4億円 85.1億円

市営住宅 47.7億円 47.9億円 57.9億円 153.6億円 32.3億円 59.0億円 59.2億円 150.5億円 304.0億円

公園施設 1.3億円 0.9億円 1.3億円 3.5億円 1.9億円 1.0億円 1.2億円 4.1億円 7.6億円

環境施設 1.2億円 0.9億円 6.4億円 8.4億円 0.6億円 11.8億円 1.0億円 13.4億円 21.8億円

上下水道施設 23.3億円 4.3億円 5.8億円 33.3億円 2.4億円 15.1億円 9.0億円 26.6億円 59.9億円

その他施設 0.1億円 0.1億円 2.1億円 2.2億円 0.2億円 0.0億円 0.1億円 0.3億円 2.6億円

その他施設(普通財産) 46.7億円 19.8億円 24.5億円 91.0億円 17.2億円 23.3億円 36.1億円 76.5億円 167.5億円

合計 327.1億円 227.0億円 195.0億円 749.1億円 97.0億円 281.0億円 360.5億円 738.5億円 1,487.7億円

Page 21: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-19

図 施設分類別の大規模修繕及び建替えにかかる将来費用試算結果

76.613.5

35.832.9

33.725.0

11.031.3

24.143.2

7.046.8

9.815.916.6

32.322.8

42.117.5

16.323.523.2

8.315.3

9.824.424.2

30.715.5

20.010.1

15.25.2

11.019.9

3.311.8

7.48.4

4.544.9

13.838.1

39.734.0

22.5

24.221.3

17.824.8

28.277.8

12.915.4

19.251.8

24.567.5

16.546.6

0 10 20 30 40 50 60 70 80

2016年(平成28年)2017年(平成29年)2018年(平成30年)2019年(平成31年)2020年(平成32年)2021年(平成33年)2022年(平成34年)2023年(平成35年)2024年(平成36年)2025年(平成37年)2026年(平成38年)2027年(平成39年)2028年(平成40年)2029年(平成41年)2030年(平成42年)2031年(平成43年)2032年(平成44年)2033年(平成45年)2034年(平成46年)2035年(平成47年)2036年(平成48年)2037年(平成49年)2038年(平成50年)2039年(平成51年)2040年(平成52年)2041年(平成53年)2042年(平成54年)2043年(平成55年)2044年(平成56年)2045年(平成57年)2046年(平成58年)2047年(平成59年)2048年(平成60年)2049年(平成61年)2050年(平成62年)2051年(平成63年)2052年(平成64年)2053年(平成65年)2054年(平成66年)2055年(平成67年)2056年(平成68年)2057年(平成69年)2058年(平成70年)2059年(平成71年)2060年(平成72年)2061年(平成73年)2062年(平成74年)2063年(平成75年)2064年(平成76年)2065年(平成77年)2066年(平成78年)2067年(平成79年)2068年(平成80年)2069年(平成81年)2070年(平成82年)2071年(平成83年)2072年(平成84年)2073年(平成85年)2074年(平成86年)2075年(平成87年)

(億円)2019

2020

2021

2022

2023

2024

2025

2026

2027

2028

2029

2030

2031

2032

2033

2034

2035

2036

2037

2038

2039

2040

2041

2042

2043

2044

2045

2046

2047

2048

2049

2050

2051

2052

2053

2054

2055

2056

2057

2058

2059

2060

2061

2062

2063

2064

2065

2066

2067

2068

文化・社会教育系施設 スポーツ・レクリエーション系施設 産業振興系施設

学校教育系施設 子育て支援施設 保健福祉系施設

行政施設 市営住宅 公園施設

環境施設 上下水道施設 その他施設

その他施設(普通財産)

Page 22: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-20

試算条件 3:大規模修繕を実施せず、短い周期で建替えしていく場合

① 建替えにかかる将来費用の総額

試算では、耐用年数が 60年の施設については、概ね、11~20 年後で建替えを実施

していくこととなります。

建替えにかかる将来費用は、1970 年代後半及び 1990 年代前半に整備量が増加し

ていることを反映して、今後 20 年間のスパンで建替え費用が急増し、2033 年度に

は、年間約 72.3 億円となります。また、現在建築後 30 年未満の建物の建替えが必

要となる 2041 年度のピーク時には年間約 58.6 億円がかかる見込みです。

最初の 10年間は、合計で約 372.2 億円かかることが見込まれ、その後、11~20 年

後の 10 年間の建替え費用は約 409.2 億円、21~30 年後の 10年間では約 292.8 億円

がかかり、30年間の累計では約 1,074.2 億円(1年あたり約 35.8 億円)との試算結

果となりました。

Page 23: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-21

図 建替えにかかる将来費用の試算結果

99.270.625.5

23.923.9

18.7

9.4

29.5

21.350.2

19.327.7

38.3

46.5

45.066.4

37.072.3

28.628.1

31.6

36.9

11.3

17.8

7.3

58.6

36.8

44.2

16.731.6

11.8

25.56.9

18.3

30.05.1

19.29.7

13.0

7.759.1

11.820.9

19.610.3

11.4

20.8

26.5

16.127.2

17.3

19.532.3

33.5

37.3

59.8

27.665.9

17.9

26.7

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

2016年(平成28年)

2017年(平成29年)

2018年(平成30年)

2019年(平成31年)

2020年(平成32年)

2021年(平成33年)

2022年(平成34年)

2023年(平成35年)

2024年(平成36年)

2025年(平成37年)

2026年(平成38年)

2027年(平成39年)

2028年(平成40年)

2029年(平成41年)

2030年(平成42年)

2031年(平成43年)

2032年(平成44年)

2033年(平成45年)

2034年(平成46年)

2035年(平成47年)

2036年(平成48年)

2037年(平成49年)

2038年(平成50年)

2039年(平成51年)

2040年(平成52年)

2041年(平成53年)

2042年(平成54年)

2043年(平成55年)

2044年(平成56年)

2045年(平成57年)

2046年(平成58年)

2047年(平成59年)

2048年(平成60年)

2049年(平成61年)

2050年(平成62年)

2051年(平成63年)

2052年(平成64年)

2053年(平成65年)

2054年(平成66年)

2055年(平成67年)

2056年(平成68年)

2057年(平成69年)

2058年(平成70年)

2059年(平成71年)

2060年(平成72年)

2061年(平成73年)

2062年(平成74年)

2063年(平成75年)

2064年(平成76年)

2065年(平成77年)

2066年(平成78年)

2067年(平成79年)

2068年(平成80年)

2069年(平成81年)

2070年(平成82年)

2071年(平成83年)

2072年(平成84年)

2073年(平成85年)

2074年(平成86年)

2075年(平成87年)

建替え費用

(億円)

建替え増

建築後30年未満の

建物の建替えピー

建替え急増建築後30年以上を

経過している建物

の建替えピーク

既に耐用年数を超えた

建物の2度目の建替え

ピーク

建替え増

10年間累計

372.2億円

10年間累計

337.9億円

10年間累計

223.7億円

10年間累計

147.2億円

10年間累計

292.8億円

10年間累計

409.2億円

Page 24: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-22

② 施設分類別の大規模修繕及び建替えにかかる将来費用の内訳

将来費用を施設分類ごとにみると、市営住宅の占める割合が大きくなっており、

今後 60 年で、市営住宅だけで約 382.4 億円(全体の約 21%)の費用がかかること

が見込まれています。

また、建替えのピークとなる 2033 年度には、文化・社会教育系施設や保健福祉系

施設、市営住宅等の建替えにより、年間 72.3 億円程度の費用がかかる試算結果とな

っています。

表 施設分類別の大規模修繕及び建替えにかかる将来費用試算結果(10 年集計)

大分類2016年度

~2025年度2026年度

~2035年度2036年度

~2045年度30年間累計

2046年度~2055年度

2056年度~2065年度

2066年度~2075年度

30年間累計 60年間累計

文化・社会教育系施設 37.6億円 50.9億円 52.0億円 140.4億円 2.4億円 25.0億円 50.3億円 77.7億円 218.1億円

スポーツ・レクリエーション系施設 26.1億円 37.9億円 25.2億円 89.1億円 8.5億円 28.1億円 22.5億円 59.2億円 148.3億円

産業振興系施設 15.3億円 38.3億円 9.9億円 63.4億円 12.2億円 3.6億円 27.8億円 43.7億円 107.1億円

学校教育系施設 53.1億円 75.5億円 42.2億円 170.8億円 34.4億円 34.5億円 74.4億円 143.4億円 314.1億円

子育て支援施設 1.2億円 3.6億円 7.6億円 12.4億円 5.0億円 6.5億円 1.5億円 13.0億円 25.4億円

保健福祉系施設 66.7億円 49.3億円 13.1億円 129.1億円 5.8億円 9.9億円 43.7億円 59.3億円 188.5億円

行政施設 45.1億円 5.5億円 3.5億円 54.0億円 1.3億円 41.7億円 4.1億円 47.1億円 101.1億円

市営住宅 49.2億円 95.5億円 84.2億円 229.0億円 46.8億円 29.7億円 76.9億円 153.4億円 382.4億円

公園施設 3.1億円 1.2億円 1.3億円 5.6億円 2.3億円 0.5億円 0.4億円 3.2億円 8.8億円

環境施設 0.2億円 3.1億円 11.4億円 14.8億円 0.8億円 10.3億円 2.7億円 13.9億円 28.7億円

上下水道施設 20.9億円 11.9億円 10.8億円 43.6億円 1.6億円 16.2億円 11.3億円 29.2億円 72.8億円

その他施設 0.1億円 0.2億円 3.8億円 4.0億円 0.2億円 0.1億円 0.0億円 0.3億円 4.3億円

その他施設(普通財産) 53.6億円 36.4億円 27.8億円 117.8億円 25.7億円 17.6億円 22.3億円 65.6億円 183.4億円

合計 372.2億円 409.2億円 292.8億円 1,074.2億円 147.2億円 223.7億円 337.9億円 708.8億円 1,783.0億円

Page 25: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-23

図 施設分類別の大規模修繕及び建替えにかかる将来費用試算結果

99.270.625.5

23.923.9

18.79.4

29.521.3

50.219.3

27.738.3

46.545.0

66.437.0

72.328.6

28.131.6

36.911.3

17.87.3

58.636.8

44.216.7

31.611.8

25.56.9

18.330.0

5.119.2

9.713.0

7.759.1

11.820.919.6

10.311.4

20.826.5

16.127.2

17.319.5

32.333.5

37.359.8

27.665.9

17.926.7

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

2016年(平成28年)2017年(平成29年)2018年(平成30年)2019年(平成31年)2020年(平成32年)2021年(平成33年)2022年(平成34年)2023年(平成35年)2024年(平成36年)2025年(平成37年)2026年(平成38年)2027年(平成39年)2028年(平成40年)2029年(平成41年)2030年(平成42年)2031年(平成43年)2032年(平成44年)2033年(平成45年)2034年(平成46年)2035年(平成47年)2036年(平成48年)2037年(平成49年)2038年(平成50年)2039年(平成51年)2040年(平成52年)2041年(平成53年)2042年(平成54年)2043年(平成55年)2044年(平成56年)2045年(平成57年)2046年(平成58年)2047年(平成59年)2048年(平成60年)2049年(平成61年)2050年(平成62年)2051年(平成63年)2052年(平成64年)2053年(平成65年)2054年(平成66年)2055年(平成67年)2056年(平成68年)2057年(平成69年)2058年(平成70年)2059年(平成71年)2060年(平成72年)2061年(平成73年)2062年(平成74年)2063年(平成75年)2064年(平成76年)2065年(平成77年)2066年(平成78年)2067年(平成79年)2068年(平成80年)2069年(平成81年)2070年(平成82年)2071年(平成83年)2072年(平成84年)2073年(平成85年)2074年(平成86年)2075年(平成87年)

(億円)2019

2020

2021

2022

2023

2024

2025

2026

2027

2028

2029

2030

2031

2032

2033

2034

2035

2036

2037

2038

2039

2040

2041

2042

2043

2044

2045

2046

2047

2048

2049

2050

2051

2052

2053

2054

2055

2056

2057

2058

2059

2060

2061

2062

2063

2064

2065

2066

2067

2068

文化・社会教育系施設 スポーツ・レクリエーション系施設 産業振興系施設

学校教育系施設 子育て支援施設 保健福祉系施設

行政施設 市営住宅 公園施設

環境施設 上下水道施設 その他施設

その他施設(普通財産)

Page 26: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-24

インフラ等の維持管理に関する将来費用

将来費用を推計するにあたり、基本的な考え方や耐用年数及び更新単価等については、原

則として財団法人 自治総合センターの「地方公共団体の財産分析等に関する調査研究会報告

書(公共施設及びインフラ資産の更新に係る費用を簡便に推計する方法に関する調査研究)」

を参考に、前提・仮定条件を設定したうえで試算します。

したがって、試算結果は、将来想定される費用の概算(おおよその額)を示すものであり、

実際には、施設の老朽化度合いの調査を行い、実態に即して再計算することになるため、試

算結果は、既に公表されている各種計画や統計資料等の数値とは異なる場合があります。

<総務省推計ソフトのインフラ対象施設>

・道路(舗装)

・橋梁

・上下水道(管路、上下水道処理施設)

上記と合わせ、公共施設として、継続的な維持管理費用の掛かる遊具等公園施設について

も試算します。

更新コストの考え方

施設の種類ごとに、耐用年数経過後に現在と同等で更新すると仮定し、数量に更新単

価を乗じることにより、更新費用を試算します。

① 道路

道路については、年度ごとの舗装面積に更新(打換え)単価を乗じて試算します。

② 橋梁

橋梁については、整備年度ごとに構造別の面積を把握し、年度ごとに把握した面

積に更新単価を乗じて試算します。

③ 上下水道

上下水道については、更生工法(地面を掘り起こさずに上下水道の管路を更生す

る工法)を前提として、整備延長に更新単価を乗じて試算します。

④ 遊具等公園施設

遊具等公園施設については、士別市公園施設長寿命化計画が策定されており、本

計画に準じます。

Page 27: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-25

⑤ 更新コストの試算式と単価

上記に基づき、更新コストの試算下表に示す式と単価を用います。

道路

年度ごとの整備面積(㎡)×更新単価(4,700 円/㎡)

(参考:総務省)

全整備面積を 15 年で割った面積を 1 年間の舗装部分の更新量と仮定した面積

× 更新単価(4,700 円/㎡)

橋梁

【コンクリート系の橋梁(PC 橋、RC 橋、SRC 橋、ボックスカルバート等)】

整備年度ごとの構造別の面積(㎡) × 更新単価(425 千円/㎡)

【鋼橋】

整備年度ごとの構造別の面積(㎡) × 更新単価(500 千円/㎡)

上下水道 整備年度ごとの延長(m)×更新単価(124 千円/m)

遊具等公園施設 士別市公園施設長寿命化計画に準じる

耐用年数の設定

① 道路

道路の耐用年数については、平成 17年度国土交通白書によると、道路改良部分は

60 年、舗装部分は 10年となっていますが、更新費用の試算においては、舗装の打換

えについて算定することがより現実的と考えられることから、舗装の耐用年数の 10

年と舗装の一般的な共用寿命の12~20年のそれぞれの年数を踏まえ15年とします。

したがって、全整備面積をこの 15 年で割った面積の舗装部分を毎年度更新してい

くと仮定します。

② 橋梁

橋梁については、整備した年度から法定耐用年数の 60 年を経た年度に更新すると

仮定します。

なお、現在、構造が鋼橋であるものは鋼橋で更新しますが、それ以外の構造の場

合は PC(プレストレスト・コンクリート)橋として更新していくことが一般的なた

め、これを前提として試算します。

③ 上下水道

上下水道管については、法定耐用年数が、上水道管は 40 年、下水道管は 50 年と

なっています。本書では、整備した年度から、50年を経た年度に更新すると仮定し

ます。

④ 遊具等公園施設

遊具等公園施設については、士別市公園施設長寿命化計画が策定されており、本

計画に準じます。

Page 28: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-26

道路

① 基本データ

士別市が管理する道路は、723 路線、総延長 857.5 ㎞となっており、面積にする

と、5,222,236 ㎡に及びます。なお、舗装率は、約 45%となっています。

表 士別市の道路整備状況

② 過去の実績

投資的経費(新規整備分、既存施設の更新分、その他)、用地取得費、維持補修費

(点検、維持工事、修繕工事等)の実績(過去 5 年平均)は下表のとおりとなって

います。

表 道路に関する維持管理等に掛かる費用

投資的経費の実績(過去 5 年平均) 213,898 千円

新規整備分 27,739 千円

既存施設の更新分 186,159 千円

その他 0 千円

用地取得費の実績(過去 5 年平均) 16,934 千円

維持補修費の実績(過去 5 年平均)

(点検、維持工事、修繕工事等)639,844 千円

除雪経費の実績(過去 5年平均)(参考) 306,388 千円

道路種別 路線数 総延長 実延長 改良済道路 舗装道路 改良率 舗装率

1級 60 路線 187.0 km 184.3 km 138.6 km 121.0 km 75.20 % 65.70 %

2級 71 路線 158.5 km 156.5 km 91.9 km 69.5 km 58.70 % 44.40 %

その他 592 路線 512.1 km 497.1 km 260.0 km 187.3 km 52.30 % 37.70 %

合 計 723 路線 857.5 km 837.9 km 490.5 km 377.8 km 58.50 % 45.10 %

(平成24年4月1日現在)

Page 29: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-27

③ 維持管理実態

状態把握及び対策に関する具体的な基準は設けていませんが、随時のパトロール

による異常の有無の確認や、地域住民からの情報提供をもとに状況把握に努め、現

場状況を元に、改良や修繕が必要か担当部内で協議しています。特に、公共施設(学

校等)など、交通量が多い場所を優先箇所としています。

状態が悪い箇所を発見した場合の対策について、道路の通行の可否や危険な状況

(損傷度など)であるか等により都度協議して検討しており、当該年度の予算で対

応できない場合は、次年度予算に計上し対応しています。

良好な道路管理のためには予防保全していくことが必要ですが、パトロール体制

や財政上の課題により、事後保全を中心とした維持管理を続けていかざるを得ない

状況です。

④ 今後の維持管理の方向性について

一部の幹線(交通量の多い、下士別真狩線で実施)において、舗装合材を長期に

わたり良好な状態を保つことができるものを採用し、長寿命化に努めていますが、

今後の導入は未計画です。

⑤ 将来費用

士別市が管理する道路は、面積にすると、5,222,236 ㎡に及びます。

耐用年数 15年の条件とすると、毎年、348,149㎡の舗装部分の更新が必要となり、

更新単価(4,700 円/㎡)を乗じて、将来費用を試算すると、1636.3 百万円/年の費

用が掛かることとなります。

合わせて、維持補修費に 639.8 百万円/年が掛かっていることを考慮すると、道路

に掛かる費用として、2276.1 百万円の費用が必要であると試算されます。

Page 30: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-28

橋梁

① 基本データ

士別市が管理する橋梁は、364 橋となっています。

このうち、幹線市道に架かる橋梁は 58 橋、市道 1・2 級道路は 109 橋、その他

市道は 197 橋となっており、橋種は、PC橋が 137 橋(38%)と最も多く、次いで鋼

橋 114 橋(31%)、RC橋 101 橋(28%)となっています。

表 士別市の橋梁整備状況

区分 PC 橋 RC 橋 鋼橋 その他 総数

橋数 137 101 114 12 364

管理延長(m) 2338.74 455.75 3137.57 38.90 5970.96

② 過去の実績

投資的経費(新規整備分、既存施設の更新分、その他)、用地取得費、維持補修費

(点検、維持工事、修繕工事等)の実績(過去 5 年平均)は下表のとおりとなって

います。

表 橋梁に関する維持管理等に掛かる費用

投資的経費の実績(過去 5 年平均) 0 千円

新規整備分 0 千円

既存施設の更新分 0 千円

その他 0 千円

用地取得費の実績(過去 5 年平均) 0 千円

維持補修費の実績(過去 5 年平均)

(点検、維持工事、修繕工事等)4,099 千円

③ 維持管理実態

士別市橋梁長寿命化修繕計画に基づき、健全度評価を行っており、点検・パトロ

ール等の頻度は、5年に 1 回となっています。

Page 31: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-29

④ 今後の維持管理の方向性について

老朽化に対する安全性確保に向けた取組みとして、5 年に 1 回の近接目視による

点検を実施しており、施設長寿命化に向け、今後も、士別市橋梁長寿命化修繕計画

に基づく維持管理を行っていきます。

⑤ 将来費用

橋梁について、整備年度ごとに、構造別の面積に更新単価を乗じて試算した、将

来費用は下図のとおりとなり、直近の 30 年間の平均で 367.7 百万円/年の費用が掛

かることとなります。

図 橋梁に掛かる将来費用推計

225.1

4.158.055.9

4.1 11.140.1 9.651.9

152.3

319.7

340.2

110.3

397.1

119.8

282.2

164.3

422.7

725.1

360.7

956.8

1,668.4

419.0

464.5

724.7

368.7

409.4

1,249.6

378.9

536.5

0

200

400

600

800

1000

1200

1400

1600

1800

2016

2017

2018

2019

2020

2021

2022

2023

2024

2025

2026

2027

2028

2029

2030

2031

2032

2033

2034

2035

2036

2037

2038

2039

2040

2041

2042

2043

2044

2045

(百万円)

今後30年間の平均

=367.7百万円

Page 32: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-30

上水道

① 基本データ

士別市が整備した管路は約 324.6 ㎞となっています。

管路や施設が老朽化すると、事故等が発生するおそれがあるため、定期的な点検

や整備を行い、老朽化の状態に応じて計画的に更新する必要があります。

平成 23 年度末における配水管延長=323.1 ㎞のうち、既に法定耐用年数の 40 年

を超えた配水管延長は 7.7 ㎞であり、耐用年数を過ぎた管路の経化率は 2.4%とな

っております。このまま管路を更新しないと、平成 33 年度末には 63.4 ㎞が耐用年

数越えとなり経化管路率は 19.6%となります。

② 過去の実績

上水道管にかかる直近 5年修繕実績は以下のとおりとなっています。

表 上水道に関する修繕に掛かる費用

地区 市内 温西 士別 朝日 計

H22 8,464 千円 1,810 千円 1,587 千円 402 千円 12,263 千円

H23 7,239 千円 782 千円 4,283 千円 688 千円 12,992 千円

H24 9,247 千円 655 千円 3,098 千円 168 千円 13,167 千円

H25 10,535 千円 1,508 千円 1,494 千円 347 千円 13,883 千円

H26 13,184 千円 537 千円 2,121 千円 835 千円 16,677 千円

5か年平均 9,734 千円 1,058 千円 2,516 千円 488 千円 13,797 千円

③ 維持管理実態及び今後の維持管理の方向性について

今後の上水道施設の維持管理の方向性は、「士別市水道ビジョン」(平成25年4月)

に示しており、平成 25~27 年度の間に、管路更新計画を策定する予定となっていま

す。

④ 将来費用

士別市が管理する上水道管路は、約 324.6 ㎞に及びます。

更生工法(地面を掘り起こさずに下水道の管路を更生する工法)を前提として、

耐用年数 50 年の条件とすると、毎年、6,492mの管路の更新が必要となり、更新単

価(124,000 円/m)を乗じて、将来費用を試算すると、805.0 百万円/年の費用が

掛かることとなります。

合わせて、維持補修費に 13.8 百万円/年が掛かっていることを考慮すると、下水

道管路に掛かる費用として、818.8 百万円の費用が必要であると試算されます。

Page 33: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-31

下水道

① 基本データ

士別市が整備した管路は約 176.0 ㎞(士別処理区域:約 159.2 ㎞+朝日処理区域:

約 16.8 ㎞)となっています。なお、このうち、道路陥没事故等が多くなるとされる、

布設後 30年を経過した管路は全体の約 40%(約 74 ㎞)を占めています。

② 過去の実績

投資的経費(新規整備分、既存施設の更新分、その他)、用地取得費、維持補修費

(点検、維持工事、修繕工事等)の実績(過去 5 年平均)は下表のとおりとなって

います。

なお、投資的経費のうち、その他は、委託費等、工事以外の費用を計上していま

す。

表 下水道に関する維持管理等に掛かる費用

施設名 処理場上士別環境

センター水澄館

第一

真水館

第二

真水館合計

投資的経費の実績

(過去 5 年平均)28,633 千円 2553 千円 20,955 千円 1,054 千円 351 千円 60,704 千円

新規整備分 0千円 0千円 0千円 0千円 0千円 0千円

既存施設の

更新分0千円 1,467 千円 19,431 千円 0千円 0千円 20,900 千円

その他 28,633 千円 1,084 千円 1,524 千円 1,054 千円 351 千円 39,804 千円

用地取得費の実績

(過去 5 年平均)0千円 0千円 0千円 0千円 0千円 0千円

維持補修費の実績

(過去 5 年平均)

(点検、維持工事、

修繕工事等)

4,987 千円 686 千円 539 千円 474 千円 103 千円 6,789 千円

Page 34: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-32

③ 維持管理実態

a. 処理場

処理場は、士別市公共下水道長寿命化計画に基づき、下水道長寿命化支援制

度に関する手引きを参考に情報収集・整理を行った上で、現地調査を行い、調

査結果に基づき健全度評価を行っています。

点検・パトロール等の頻度としては、処理場内は毎日、管路は年 1 回を目安

に行っており、毎年・毎日の点検、計画的な巡視に基づき、予防保全や事後保

全など、計画的な対策を検討しています。

状態が悪い箇所を発見した場合は、緊急性(汚水の滞留等、住民生活に影響

の有る無し)に応じ、対策を実施するかどうかの判断を行っており、断水等、

利用不可能となった場合に対策を施しています。

b. 上士別環境センター、水澄館、第一真水館、第二真水館

上士別環境センター、水澄館、第一真水館。第二真水館は、農業集落排水事

業(機能強化対策) に基づき、資料収集、現地状況の把握のため簡易計測、目視、

専門家(委託専門業者)による詳細調査を行っています。

点検・パトロール等の頻度としては、処理場内は週に 6 日程度、管路は年 1

回を目安に行っており、毎年・毎日の点検、計画的な巡視に基づき、予防保全

や事後保全など、計画的な対策を検討しています。

状態が悪い箇所を発見した場合は、緊急性(汚水の滞留等、住民生活に影響

の有る無し)に応じ、対策を実施するかどうかの判断を行っており、断水等、

利用不可能となった場合に対策を施しています。

④ 今後の維持管理の方向性について

処理場については、老朽化に対する安全性確保に向けた取組みとして、目視点検、

TVカメラによる管路内点検を実施しており、施設長寿命化に向け、処理場長寿命

化計画(策定中)や管路長寿命化計画(基礎調査実施中、平成 29 年度または平成 30

年度からを目安に計画予定。)を策定する予定です。

⑤ 将来費用

士別市が管理する下水道管路は、約 176.0 ㎞に及びます。

更生工法(地面を掘り起こさずに下水道の管路を更生する工法)を前提として、

耐用年数 50 年の条件とすると、毎年、3,520mの管路の更新が必要となり、更新単

価(124,000 円/m)を乗じて、将来費用を試算すると、499.8 百万円/年の費用が

掛かることとなります。

合わせて、維持補修費に 6.8 百万円/年が掛かっていることを考慮すると、下水道

管路に掛かる費用として、506.6 百万円の費用が必要であると試算されます。

Page 35: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-33

遊具等公園施設

① 基本データ

士別市の都市公園は 28 箇所となっており、市民に利用されている公園は 27 箇所

あります。平成 25 年 12 月時点の士別市における都市公園の整備状況は、下表のと

おりです。

表 士別市の都市公園整備状況

管理対象都市公園の数 管理対象都市公園の面積 一人当たり都市公園面積

28 箇所 129.19ha

61.30 ㎡/人

② 維持管理実態

日常点検は、以前より担当職員が点検・巡回パトロールを日常業務の中で行って

おり、公園の利用時期前後の融雪期後及び降雪期前において、全公園施設を点検対

象として主に目視、触診、聴診などにより施設の変形や異常の有無を調べるために

実施しています。

現在に至るまで遊具の定期点検は、有資格者による規準・劣化点検を実施してお

らず、日常点検により状況を把握していた。そのため、公園施設長寿命化計画を契

機に遊具の安全に関する規準 JPFA-S:2008(社団法人日本公園施設業協会)に基づ

き、有資格者「公園施設製品安全管理技士、公園施設製品整備技士」による点検を

行いました。

修繕や更新は、日常点検や住民等の連絡により、危険性・緊急性のある施設を担

当職員の確認のもと、随時修繕を行っており、予防保全的措置を施しています。そ

のため、現在は非常に管理が行き届いており、安全安心な公園施設を提供していま

す。一方、経過年数の多い公園も散見されたため、今後の対応が計画の策定におい

て課題となります。

③ 今後の維持管理の方向性について

士別市では、平成 27 年度(2015 年)から平成 36 年度(2024 年)の 10 ヶ年を

計画期間とした、士別市公園施設長寿命化計画を策定しています。

今後の維持管理は、士別市公園施設長寿命化計画に基づき、実施していきます。

ただし、全ての公園施設を対象に予防保全措置や修繕・改築を施すことは現在の

財政上、非常に難しいことが予想されるため、計画の策定では点検結果の解析によ

り、経過年数の過多や、劣化の著しい施設、事故につながりやすい施設を優先的に

絞り込む検討を行うと共に、士別市としての方針を合わせることにより、現実的な

計画を策定していくこととしています。

今後は、予防保全的な管理の視点に立ち、日常・定期点検の実施などにより公園

施設の劣化予防や危険施設の早期発見等につなげ、さらに公園施設の長寿命化対策

を講じることにより公園利用者のより一層の安全確保を図ります。日常点検は、日

士別市人口:21,075 人

平成 25 年 12 月 時点

Page 36: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-34

常管理の中で適宜実施し、定期点検については、遊具の劣化点検を実施します。

④ 将来費用

士別市公園施設長寿命化計画では、今後 30年間に掛かるライフサイクルコストと

して、下表のとおり、維持管理費用を見込んでおり、予防保全を実施した、今後の

公園施設の維持管理費として、13,279 千円/年を見込んでいます。

費用算定の内容 費用算定式今後 30 年間に掛かる

ライフサイクルコスト

長寿命化計画策定前 19.986 千円×30 年 =599,580 千円

長寿命化計画策定後 13,279 千円×30 年 =398,370 千円

コスト削減額(30 年間) 6,707 千円×30 年 =201,210 千円

Page 37: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-35

インフラ等の維持管理に関する将来費用

道路、橋梁、上下水道、遊具等公園施設における、更新・維持管理に掛かる将来費用試

算を合算すると、下図のとおりとなり、直近の 30 年間の平均で、1 年あたり約 33.4 億

円の費用が掛かることとなります。

図 道路、橋梁、下水道における、更新・維持管理に掛かる将来費用試算

32.0

29.8

30.3

30.3

29.8

29.8

30.1

29.8

30.2

31.2

32.9

33.1

30.8

33.7

30.9

32.5

31.4

33.9

37.0

33.3

39.3

46.4

33.9

34.4

37.0

33.4

33.8

42.2

33.5

35.1

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50

2016年(平成28年)

2017年(平成29年)

2018年(平成30年)

2019年(平成31年)

2020年(平成32年)

2021年(平成33年)

2022年(平成34年)

2023年(平成35年)

2024年(平成36年)

2025年(平成37年)

2026年(平成38年)

2027年(平成39年)

2028年(平成40年)

2029年(平成41年)

2030年(平成42年)

2031年(平成43年)

2032年(平成44年)

2033年(平成45年)

2034年(平成46年)

2035年(平成47年)

2036年(平成48年)

2037年(平成49年)

2038年(平成50年)

2039年(平成51年)

2040年(平成52年)

2041年(平成53年)

2042年(平成54年)

2043年(平成55年)

2044年(平成56年)

2045年(平成57年)

(億円)

上水道 下水道 道路 橋梁 公園

Page 38: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-36

将来費用が財政に及ぼす影響

大規模修繕及び建替えにかかる将来費用は、本市の財政規模から見て、どのくらいの負担

になるかを検討します。

一般的な耐用年数で試算(試算条件 1)した、公共施設の大規模修繕及び建替えに係る将来

費用と、インフラ等の維持管理に関する将来費用を合わせて検証しました。

試算条件 1 で、市が保有する建物を将来も保有し続けるために必要な費用を試算したとこ

ろ、今後 30 年間の累計で約 859.9 億円(1 年あたり約 28.7 億円)の支出が必要であるとの

結果となりました。また、インフラの維持管理には、1年あたり約 33.4 億円の費用が掛かる

試算となっており、あわせて、約 62.0 億円の費用が必要であると試算されました。

現状、投資的経費として負担している費用は、インフラも含めると、直近 5 か年の平均で

約 34.8 億円であり、今後も公共施設の維持に充てることができる費用と考えると、毎年度約

27.2 億円の不足が生じることになります。また、公共施設のみで見ても、投資的経費は、直

近 5 か年の平均で約 19.3 億円であり、毎年度約 9.4 億円の不足が生じることになります。

将来予測では高齢化等の影響により、歳入減と扶助費の増加が懸念されており、施設の大

規模修繕及び建替え費用を試算どおりに確保することは厳しい状況であるといえます。

Page 39: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-37

図 公共施設及びインフラ等に掛かる将来費用と現状の公共施設に充てられる費用の差

75.6

52.3

44.6

60.7

68.7

51.6

93.8

58.3

76.5

62.9

59.4

67.1

82.8

66.5

60.0

68.8

65.4

53.2

61.5

61.7

65.3

39.7

48.7

55.8

45.2

49.4

58.2

52.0

48.5

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

2016年(平成28年)

2017年(平成29年)

2018年(平成30年)

2019年(平成31年)

2020年(平成32年)

2021年(平成33年)

2022年(平成34年)

2023年(平成35年)

2024年(平成36年)

2025年(平成37年)

2026年(平成38年)

2027年(平成39年)

2028年(平成40年)

2029年(平成41年)

2030年(平成42年)

2031年(平成43年)

2032年(平成44年)

2033年(平成45年)

2034年(平成46年)

2035年(平成47年)

2036年(平成48年)

2037年(平成49年)

2038年(平成50年)

2039年(平成51年)

2040年(平成52年)

2041年(平成53年)

2042年(平成54年)

2043年(平成55年)

2044年(平成56年)

2045年(平成57年)

(億円)

公共施設及びインフラ

に掛かる将来費用試算

30年平均:約62.0億円

直近5カ年の投資的経費

平均:34.8億円

※差引:約27.2億円

上水道 下水道 道路 橋梁 公園 公共施設(大規模修繕) 公共施設(建替え)

Page 40: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ

3-38

図 公共施設に掛かる将来費用と現状の公共施設に充てられる費用の差

75.4

45.8

22.0

14.3

30.9

38.9

21.5

64.0

28.1

45.3

30.0

26.2

36.3

49.1

35.6

27.5

37.5

31.5

16.3

28.1

22.5

18.9

5.8

14.3

18.8

11.8

15.6

16.0

18.5

13.5

0 10 20 30 40 50 60 70 80

2016年(平成28年)

2017年(平成29年)

2018年(平成30年)

2019年(平成31年)

2020年(平成32年)

2021年(平成33年)

2022年(平成34年)

2023年(平成35年)

2024年(平成36年)

2025年(平成37年)

2026年(平成38年)

2027年(平成39年)

2028年(平成40年)

2029年(平成41年)

2030年(平成42年)

2031年(平成43年)

2032年(平成44年)

2033年(平成45年)

2034年(平成46年)

2035年(平成47年)

2036年(平成48年)

2037年(平成49年)

2038年(平成50年)

2039年(平成51年)

2040年(平成52年)

2041年(平成53年)

2042年(平成54年)

2043年(平成55年)

2044年(平成56年)

2045年(平成57年)

(億円)

公共施設に掛かる将来費用試算

30年平均:約28.7億円

直近5カ年の公共施設に掛かる

投資的経費

平均:19.3億円

※差引:約9.4億円

公共施設(大規模修繕) 公共施設(建替え)

Page 41: 03 第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用...3-1 大規模修繕及び建替えに係る将来費用 将来費用試算のための条件 現在市が保有している建物(民間等の建物は除く)について、将来もそのまま保有しつづ