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1€¦ · 機器や、各種複合機・情報家電機器のシステム制御ソフトウェアの設計・開発を行 なっています。 当社の「システム制御ソフトウェア開発」事業の特長は、次の通りです。

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- 1 - 知的資産経営報告書2010

目 次

1.はじめに......................................................................................................................................................................... 2

1.1 ご挨拶................................................................................................................................................................. 2

1.2 経営哲学............................................................................................................................................................ 3

1.3 会社の概要・沿革 .......................................................................................................................................... 4

1.4 事業内容............................................................................................................................................................ 5

1.5 市場環境............................................................................................................................................................ 9

2.これまでの事業展開...............................................................................................................................................11

2.1 現在までの経営方針・事業戦略............................................................................................................11

2.2 事業実績..........................................................................................................................................................12

3.強み(知的資産) ......................................................................................................................................................17

3.1 技術力(テクノロジー/業務ノウハウ) ................................................................................................18

3.2 マネージメント力(指標/仕組みによるマネージメント力) ..........................................................20

3.3 提案力(コンサルテーション/ソリューション) ..................................................................................20

4.これからの事業活動...............................................................................................................................................21

4.1 現在から未来に亘る経営方針・事業戦略..........................................................................................21

4.2 事業展開..........................................................................................................................................................22

5.あとがき.......................................................................................................................................................................27

5.1 知的資産経営報告書とは.........................................................................................................................27

5.2 本書ご利用上の注意..................................................................................................................................27

5.3 作成支援・監修専門家...............................................................................................................................27

5.4 お問い合わせ先 ...........................................................................................................................................27

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- 2 - 知的資産経営報告書2010

1.はじめに

1.1 ご挨拶

1.はじめに 1.1 ご挨拶 ITがオフィスや家庭、街角や乗り物などの様々な 社会空間に広く深く浸透して、日常生活でごく普通に 使われるようになり、あって当たり前のコモディテ化 した今、社会インフラ基盤としてのITシステムの重 要性が一段と高まっています。 これに伴いITシステムには、機能の正確性やシス

テム全体の安定性などの『高い作り込み品質』だけで はなく、使い易さやフィット感などの『高い利用品質』 と『全体最適性』を包含した『高い総合品質』が不可 欠な要素となってきました。

当社は1999年に『確かな技術で使う人に感動をもたらすITシステムを創造して、

ネットワーク社会の幸せな発展の一翼を担う』ことを理念に掲げて創業いたしました。 創業以来、『高い総合品質が感動に結び付く』ことを基本コンセプトとしたシステム開

発事業を展開しています。

大手メーカー向け生産管理システムを始めとする様々な業務システムや、銀行AT

M・電子機器を始めとする端末システム・組込みシステムなど、幅広い領域でお客様の

ニーズにお応えしてきた実績を基に、ITシステムを通してお客様の課題解決と新しい

価値創造に貢献してまいります。 今後とも、社員一同弛まぬ努力と研鑽を重ねてまいりますので、引続きご指導ご鞭撻

を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。 <インサイトの由来> ■ Impressd with system&service(感動をもたらすシステム・サービスと) ■ contribute to the progress of Network Society(ネットワーク社会進展への貢献) ■ by superior Information TEchnology(確かな技術で) という理念を社名に託して、INSITEと名付けています。

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- 3 - 知的資産経営報告書2010

1.2 経営哲学

1.2 経営哲学 (1) 品質に拘る

当社は、『使う人の期待をはるかに超えた高い総合品質を持つITシステムを創造

し、お客様に満足を提供する』ことが使命だと考えています。 総合品質に秀でたシ

ステムを通して期待を超える成果をアウトプットし続けることが、使う人の感動に繋

がります。 これからも総合品質に拘ったシステム開発を基本に事業展開を計ってまいります。

(2) 高い志を掲げる

当社は『志とは、ビジョンであり、人生の目標であり、未来の“夢”である』と定

義しています。 高い志を抱き、その実現に至るプロセスで遭遇する様々な困難に決

して手を抜かずに全力で取組んでいると、そのうちに以前には気付かなかった≪強み

≫が次第に大きな姿を現してきます。 この強みこそ得意技であり、≪確かな技術≫

の源泉です。 これからも得意技の深化に努め、お客様の課題解決や新しい価値創造に向けて、全

力で取り組んでまいります。 (3) プロの技を磨く

当社は、「ホームランやファインプレーも素晴らしいが、むしろシングルヒットで

も四球でも着実に出塁して得点に結びつける堅実なプレーがプロフェッショナルの

仕事である」と考えています。 この“プロの技”は、天賦の才能がなくても、日常

の不断の努力により身に付いてくるもの、つまりスキルを磨き、世の中の変化やお客

様の思いにフィットする感性を磨き、経験を積み重ね、人との交わりを通して人間力

を育んでいく中から身についてくるものです。 これからも日々プロの技を磨くために切磋琢磨を重ね、お客様の課題解決にお応え

してまいります。 (4) ルールを守る

当社は、「企業の使命は人や社会の豊かで幸せな発展に貢献することである」と宣

言しています。 社会と関わって存在している以上、個人であれ企業であれ社会規範

やルール(コンプライアンス)を守ることは当然です。 ルールや規範を守ることこ

そ、豊かで幸せな社会の土台であると考えています。 (5) with hot passion & with cool head!

当社は、物事に熱い思いで取り組みます。 たぎるような熱い思いは、なにくそ精

神を生み出す源であり、困難を乗り越える活力の源となり、明るい笑顔に繋がります。

と同時に、冷静な頭で、的確な判断が下せるようバランスをとることが大事だと考え

ています。

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- 4 - 知的資産経営報告書2010

1.3 会社の概要・沿革

1.3 会社の概要・沿革 (1) 会社概要

商号 株式会社 インサイト 資本金 2,800万円 代表者 九鬼 隆章(くき たかあき) 所在地 〒560-0083

大阪府豊中市新千里西町1-2-14 三井住友海上千里ビル4F TEL:06-6835-1055 FAX:06-6871-7851

事業内容 コンピュータシステムおよび機器の開発・販売 従業員数 31名(2010年 9月 1日現在) 売上高 4.3億(第 10期;2008.10.1~2009.9.30) 許認可 特定労働者派遣事業者

プライバシーマーク(認定番号;20001199(02))

(2) 会社の沿革

1999年12月 設立(資本金1,000万円) 大手 SIer(※1)と取引開始(システム制御の開発・検証に参画)

2003年 1月 本社移転(三井住友海上千里ビルへ) 新規大手 SIerと取引開始(ビジネスアプリケーション分野の

設計・開発工程受託) 2003年 6月 資本金増資(2,800万円へ) 2005年11月 新規大手 SIerと取引開始(生産管理システムの上流工程参画) 2007年 6月 プライバシーマーク1999年版取得 2007年11月 特定労働者派遣事業届出 2007年12月 外資系大手 SIerと取引開始(生産管理システムのコンサルテ

ーションから参画) 2009年 9月 プライバシーマーク2006年版取得

2009年10月 『現場会計支援ツール(MapKPI)』(※2)を開発し、製造業向「現場会計支援ソリューション」事業を開始

2009年11月 生産システム見える化展(東京ビックサイト)にMapKPI出展 2010年 4月 MapKPI を更に充実し「現場見える化支援ソリューション」

事業に発展 2010年 9月 大阪勧業展2010(大阪府立体育館)にMapKPI出展 (※1)SIer・・・・・・・システムインテグレーション事業者

(※2)MapKPI・・・Manufacturing Process Key Performance Indicator

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- 5 - 知的資産経営報告書2010

1.4 事業内容

1.4 事業内容

創業以来、実用性と有意性が調和したシステム創造をコンセプトに掲げ、機能の正

確性やシステムの安定性だけでなく、使い易さやフィット感などにも配慮した「総合的

な品質」に焦点を当てた事業展開を行なっています。

業務アプリケーション分野からシステム制御分野まで、お客様の幅広いニーズにコ

ンサルテーション、システム開発、ソリューション開発、クォリティサービスに亘る

総合品質でお応えしています。

SI(システム・インテグレート)経験豊富なコンサルタントが、お客様との徹

底したコミュニケーションにより、お客様のニーズを的確に分析し、経営目標達成

に向けた課題を明確にして、合理的で最適な解決方法の提案を行ないます。

また、機能追加や変更に際しても、その戦略的な位置付けや効果、運用システム

からのスムーズな移行など、様々な観点からお客様とすり合わせをしながら、最適

な解決案を提案し、開発計画に落し込みます。

製造業向けのアプリケーションをはじめとした幅広い分野の業務システムや、銀

行ATMなどの制御系システムを受託開発しています。

受託先は、大半が大手 SIer や大手メーカーであり、受託範囲は、エンドユーザと

の仕様整合・要件定義・外部設計などの上流工程から、開発・納入まで全プロセス

を対象としています。

① 業務アプリケーション開発

生産管理系システムや受発注管理システムなど数多くの業務アプリケーションや、

業務パッケージに関する専門知識を活用して、お客様の課題解決に向けたソリュー

ションの設計・開発・構築を行なっています。

当社の「業務アプリケーション開発」事業の特長は、次の通りです。

■システムの取扱い範囲の幅広さ

➠ 製造業をはじめ、金融、公共、流通など幅広い「対象業種」

➠ 生産管理システム・受発注システム・保険システムなど幅広い「業務分野」

➠ WebシステムやC/Sシステムなどの幅広い「システムモデル」

■コンサルテーションから、設計・開発の全プロセスに亘るITサービス提供

■品質技術者による第三者検証を通した総合品質の追求

(1) システム化コンサルテーション事業

(2) システム開発事業

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- 6 - 知的資産経営報告書2010

1.4 事業内容

② システム制御ソフトウェア開発

銀行ATM、鉄道会社の予約発券ターミナルなど現金の入出金、公共料金振込み・

指定券予約購入・デジタルコンテンツ購入といった多様な用途で活用される自動化

機器や、各種複合機・情報家電機器のシステム制御ソフトウェアの設計・開発を行

なっています。

当社の「システム制御ソフトウェア開発」事業の特長は、次の通りです。

■当社SEが、銀行などエンドユーザに対して、RFP※1に対する提案、仕様

のすりあわせ・仕様の取りまとめを実施

■現金やクレジットカードを取扱うために、安全性・堅牢性・正確性に敏感

■不特定多数の人が使うため、ユーザインタフェイスに配慮

■自動化機器とともに、これらをコントロールするサーバシステムも開発

■勿論、業務アプリケーション開発と同様、品質技術者により総合品質を追求

※1 RFP Request for Proposal(提案依頼書)

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- 7 - 知的資産経営報告書2010

1.4 事業内容

数多くのお客様の現場で専門知識を活用して解決策提案を行なってきた当社コン

サルタントが、多くの製造業の“現場”に共通して見出される課題に着目いたしま

した。

その課題を、現場の負担にならず、既存システムへの影響も無く、中小規模のお

客様でも導入しやすいソリューションで解決できるように、製造業向けシステムや

制御ソフトウェア開発経験で培った技術やノウハウを結集して

を2009年に発表いたしました。

これは、従来の管理会計では管理できなかった『ライン単位や工程単位』の原価

状況を、現場会計という新しい概念で「見える化」したものです。

更に、製造現場の見える化対象を拡大し、製造現場向けの「現場見える化支援ソ

リューション」として機能の一層の充実を図っています。

(詳細は「2.2 事業実績」を参照願います)

(3) ソリューションサービス事業

MapKPI(Manufacturing Process Key Performance Indicator)

現 場 会 計 支 援 ソリューション

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- 8 - 知的資産経営報告書2010

1.4 事業内容

経営哲学である「総合品質に拘ったシステム開発」を実践するため、当社は受託

開発したシステムに対して、「インサイト検証管理基準」に基づいた第三者検証を実

施しています。

この検証は、長年のシステム開発経験と品質評価経験を通して育んできた「検証

ノウハウ」を持つ当社の品質管理技術者により実施されています。

当社は、この「検証ノウハウ」や「IDME(インサイト・データマネージメン

ト・エンジン)」を活用したクォリティサービス事業を提供しています。

① システム品質サービス

高い「総合品質」とは何か、どうすれば実現するのか、という「問い」に、当

社品質管理のプロが「システム品質サービス」でお応えしています。 当社では

豊富なシステム開発経験と品質管理・品質評価の経験を

◆ 品質戦略策定

◆ 品質計画立案・実行管理/試験計画立案・実行管理

◆ 外部仕様書・設計書・操作マニュアルなどのドキュメント検証

に活用しています。

② データ品質向上支援サービス

『IDME(インサイト・データマネージメント・エンジン)』は、複数のデ

ータベースの高速検索を実現するものです。 「IDME」を活用してデータベ

ースの効率的な統合や、統合時のデータクレンジングなどデータ品質向上支援サ

ービスを提供しています。

「IDME」を活用すると、例えば複数データベースに分散している設計資料

や品質資料から、特定の製造指図番号に合致するドキュメント群を高速抽出する

など、特定の検索キーによる高速アクセスが可能となります。

(4) クォリティサービス事業

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- 9 - 知的資産経営報告書2010

1.5 市場環境

1.5 市場環境

デフレ脱却が進まず不況回復の足取りが重い中、IT投資コストの削減やTCO

削減の傾向が継続しています。

➠ ユーザ企業は、限られたIT予算を生産効率化分野や営業販売分野などの主に 企業体質強化と業績回復に直結する分野に振り向けています。

➠ 先行きの不透明感が増す中でIT予算を有効活用するため、自社に必要なキー

アプリケーションのみ保有し、それ以外は必要な時に使う「クラウド・コンピ

ューティング」が本格化しています。(業務アプリケーションの「選択と集中」)

➠ Android 携帯、iPhone といったスマートフォンや、e-book がブレークして、こ

れらを活用したアプリケーションが激増しています。

■不況の中で製造業をはじめとしてグローバル競争が一段と厳しさを増しています。

そのために、現場のオペレーション品質を高め、経営戦略を俊敏にかつ的確に実践

できるように現場体質を強化して業績回復へ繋げることが一層重要になっています。

➠ 当社の「現場見える化支援ソリューション(MapKPI)」の持つ、『負担の少な

いデータ収集手段』と『正確できめ細かい分析機能』により、変化に素早く対応で

きる『強い現場』へと変革させることが可能となります。

■クラウド化による業務アプリケーションの「選択と集中」で、自社のキーアプリケ ーションに対する上流工程の役割が、一段と重要になっています。 ➠ 当社は、生産管理システムをはじめ、上流工程からの豊富な経験を有しています。 ■消費が低迷する中で、エクスペアリアンス・テクノロジー(経験創出技術)が進化 し、これに伴って消費行動にも変化が現れています。 これまでの機能中心の基準

から、操作性やあなただけにという『個』を意識させるようなユーザインタフェイ

スを含めた総合品質が選択されるようになっています。

➠ 当社は、自動化機器システム開発を通して、使い易さやフィット感など、より人に

優しいユーザインタフェイスをお客様とともに追求しています。

■IT業界だけではなく製造業など多くの産業が、新興国企業との競争激化の中で、

売上ダウンを余儀なくされ、コスト適正化や生産効率化を迫られており、そのため

の第一歩は、まず自社コストの正確な把握です。

➠ 当社の「現場見える化支援ソリューション(MapKPI)」は、製造現場の原価

状況を、段取り作業など工程内作業レベルまでの細かさで『見える化』し、作業や

材料などの無駄発生要因を明らかにするものです。

(1) 業界の概観

(2) 機会と脅威

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- 10 - 知的資産経営報告書2010

1.5 市場環境

当社は独立系の中小企業ですが、コンサルテーションなどの上流工程から、大手メ

ーカーや大手 SIerより受託し、お客様とコミュニケーションを交わしながらシステム化に取り組んでいます。 その経験を活かして、現場課題のソリューションサービスプロバイダとして、エンドユーザに直接ソリューションを提供してまいります。

上流工程から運用までの全てのフェーズでお客様に向きあい、お客様の思いにお応

えしてきた経験が、その基本に流れています。 ① システム化コンサルテーション

製造業の業務ノウハウに精通したコンサルタントによるシステム化支援を行って

います。 ② システム開発

大手メーカーや大手 SIer経由で、製造業向けをはじめとしたソリューション提案から、設計、開発、運用・保守までを対応してきた経験やノウハウを活かして、中

堅製造業のお客様に直接ソリューションを提供いたします。 また、制御ソフトウェア開発技術を活かして、現場見える化ツールなど、小型携

帯端末を活用したシステムを提案してまいります。 ③ ソリューションサービス

長年培った「見える化」技術を駆使して、当社独自商品(製品&サービス)を開

発し、お客様の課題に対し合理的で最適なソリューションを提供いたします。

(3) 当社のポジション

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- 11 - 知的資産経営報告書2010

2. これまでの事業展開

2.1 現在までの経営方針・事業戦略

2.これまでの事業展開

2.1 現在までの経営方針・事業戦略

(1) 夢を語る

当社は、 “夢”をイノベーションに結び付ける「Innovation EPOCH」運動を全社展開しています。

ひらめいた自分の想いを、「夢を語る会」で<わいわいがやがや>と議論することにより、何かに気付き、そこから従来の常識にとらわれない新しい発想に辿りつくこ

とができます。

この活動が、組織文化として定着していくように全社で取り組んでいます。

(2) 総合品質に拘ったシステム開発

当社は、課題抽出・ソリューション提案・要件定義などの上流プロセスから「総合品質」に拘ったシステム開発アプローチを実践しています。

ITシステムには、機能の正確性やシステム全体の安定性だけが求められているわ

けではありません。 実際に使う人が、使い勝手やフィット感などに共感でき、満足

感までも抱いてくれる「総合品質」が、当社の目指すシステム開発の基本的な考え方

です。

(3) 強みを活かしたソリューションサービス事業

これまでの開発で培ってきた技術を活かして、大手 SIer が注目していなかった分

野で、エンドユーザに直接ソリューションサービスを提供しています。

その第一弾として、製造現場の原価をライン単位や工程単位に『見える化』し、従

来は詳細までは捉えることができなかった『ムダ』の真の原因を明確にして、現場強

化に繋げる「現場見える化支援ツール(MapKPI)」の「現場会計編」を販売い

たしました。 (詳細は、「2.2事業実績」を参照願います。)

Innovation EPOCH

E ndeavor 渾身の努力で

P owerfully 力強く

O riginality 独創的な価値の創造に

Ch allenge 挑戦し続けよう!

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- 12 - 知的資産経営報告書2010

2.2 事業実績

2.2 事業実績

当社は、主に以下の分野で事業展開を行ってまいりました。

(1) システム化コンサルテーション事業 (2) システム制御系事業(ターミナル系) (3) ビジネスアプリケーション系事業(生産管理系) (4) ソリューションサービス事業 (5) システム品質サービス事業(品質事業)

(1) システム化コンサルテーション事業

大手メーカーや大手SIerのシステム化コンサルテーションの経験が数多くあります。

➠ 生産管理の要求分析・要件定義での顧客要求の具体化、システム化するためのフ

ィット&ギャップ、パッケージ選定・アーキテクチャーの提案などに参画し、高い評価

を頂いております。

➠ 大手運輸業の顧客向けターミナルシステムでは提案からプレゼンテーション・受託

までを大手SIerと共に行った実績があります。

システム提案では、顧客要件の実現はもちろん、品質に関する事項についても数多

く盛り込んだ提案を経験しています。

当社が従事してきたコンサルテーションの主な流れを示します。

(赤色・黄色背景部分が当社にて実績があります)

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- 13 - 知的資産経営報告書2010

2.2 事業実績

(2) システム制御系事業(ターミナル系)

お客様自身が操作する「バーチャル・ターミナル」と、係員が操作する「係員操作型ター

ミナル」のソフトウェア設計・開発を受託しています。

また、それらの設計・開発で蓄積されたノウハウを活用し、組込系・各種制御ソフトウェア

開発などの分野へも事業展開しています。

主な開発事例は以下の通りです。

銀行ATM 地方銀行

予約発券ターミナル 鉄道、航空

窓口業務ターミナル 鉄道、航空

精算ターミナル 鉄道、航空

自動化機器

入出力系制御

ソフトウェア

その他ターミナル KIOSK、ホテル等

通信制御ソフトウェア 銀行、鉄道、航空

媒体制御ソフトウェア 銀行、航空

係員操作ユーティリティ 銀行、鉄道、航空

デバイス制御

ソフトウェア

その他制御ソフトウェア KIOSK、ホテル等

ライン監視 製造

無人端末制御 鉄道 コントローラー

制御・監視システム その他制御システム KIOSK 等

また、主な開発実績は以下の通りです。

○リアルタイム制御機能

マルチプロセッシング・マトリクス制御や対ホストとのリアルタイム処理など

○画面制御機能

画面ページ制御、画像表示機能、操作性を意識した画面デザインなど

○他システムとの通信制御機能

TCP/IP・ソケット・HTTPなどのセッション層や他システムアプリケーションとのデー

タ制御(プレゼンテーション層)など

○周辺機器制御

ICカード・磁気カード・プリペイドカードなどの各種媒体制御など

○高品質システム

現金・金券を扱うシステムに要求される異常時制御とトレーサビリティ(ログ)制御など

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- 14 - 知的資産経営報告書2010

2.2 事業実績

(3) ビジネスアプリケーション系事業(生産管理系)

生産工程管理、部品管理(BOM)、原価管理などの生産管理系システム、および受発

注、販売管理、在庫管理などの販売管理系システムをはじめとした業務アプリケーションシ

ステムの設計から開発・導入までをトータルにサポートしています。

主な開発事例は次の通りです。

生産管理システム 大手機械メーカーなど

工場計量管理システムー 大手薬品メーカなど

組立ライン管理システム 大手電機メーカーなど 製造業

受発注管理システム 大手食品メーカーなど

主な開発実績は以下の通りです。

○生産計画

見込・受注生産など生産形態に応じた生産計画作成機能、所要材料算出機能など。

○製造実績

製造進捗実績管理、在庫引当処理、外注処理、トヨタかんばん方式など。

○原価管理

経理パッケージ開発、受発注システム管理会計インタフェース開発など。 ○販売管理

受発注機能(見積、発注、納品)など。

○在庫・受払管理

在庫物流管理、自動倉庫の導線(在庫払出し最適ルート)管理、在庫棚卸しなど。

○品質管理

検査結果の実績管理、ロット追跡管理(トレーサビリティ)、規格判定機能など。

また、その他の業務アプリケーション開発事例として以下の分野があります。

保険パッケージ開発など 生保 金融

コールセンターシステムなど 銀行

公共 料金管理システムなど 大手通信業者

流通 販売管理システムなど 大手流通業者

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- 15 - 知的資産経営報告書2010

2.2 事業実績

(4) ソリューションサービス事業

これまでの事業展開によって蓄積されたノウハウを活用した提案型・発信型のソリューシ

ョンを企画・商品化しています。

① 製造業向け現場会計支援ツール(MapKPI)

現在の生産管理システムや管理会計・原価管理システムでは見えにくかった原価を、

「より細かな粒度(プロセス)で」、「より高い精度(リアルタイム)で」、「よりタイムリー(タイミ

ング)に」見える化しています。

これは製造現場が知りたかった原価に関する情報をきめ細かく提供するもので、現場

での原価削減の改善の指標となるソリューションです。

② プリントソリューション

本ソリューションは本社で作成する商品データを各支店へ配信し、各支店での

印刷を本社で一括管理するものです。 対象データは商品紹介・プライスカードなどで、本社にて一括管理されたデー

タが対象で、データ蓄積・管理機能と印刷時のプリンタとのインタフェース機能

があります。

設計システム

PDM

生産管理システム サービス支援

現場会計支援ツール

生産準備

会計システム

連携

製造/試験 保守 生産準備 設計

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- 16 - 知的資産経営報告書2010

2.2 事業実績

(5) システム品質サービス事業(品質事業)

テスト技術者資格をもった品質技術者が「インサイト検証観点基準(ISO9126準拠)」を

ベースとした品質保証支援サービスを提供しています。

○作りこみ品質サービス

システム開発サイドへの「作りこみ品質」計画・実行サービスです。

品質計画~テスト計画・設計・実施・結果管理までを行います。

○利用品質サービス

システム運用サイドへの「利用品質」検証サービスです。

システム開発の最終段階に第三者検証を行います。

○全体最適品質サービス

システム運用サイドへの「総合品質」検証サービスです。

実運用を想定したテスト・評価・分析を行います。

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3 強み(知的資産)

- 17 - 知的資産経営報告書2010

3.強み(知的資産)

3. 強み(知的資産)

当社は、強み(知的資産)を、実績に裏付けられた以下の3つに分類しています。

これらの強みを活かして、ソリューション提案・要件定義から、設計・開発・検証に亘るすべ

てのフェーズで、お客様のIT化ニーズにお応えしています。

当社は、このサービスを、「ワンストップパートナー」と名付け、今後とも、IT化のお手伝いを

行なってまいります。

① 技術力(テクノロジー/業務ノウハウ) ② マネージメント力(指標/仕組みによるマネージメント) ③ 提案力(コンサルテーション/ソリューション)

提案力

➠ソリューション提案力

マネージメント

➠プロジェクト計画・管理・

推進力

クオリティ

➠品質マネージメント力

業務ノウハウ

➠生産管理などの 業務コンポーネント分析・

設計・構築力

制御系開発

〇自動化機器

〇各種サーバ

業務系開発

〇生産・販売管理系

〇製造・流通・生保等

システム・ソリューションの

提案力・開発力

一括受託による

プロジェクト推進力

ご提供システムの

品質管理力

システム課題・顧客課題の

問題解決力

ご提供できるもの 強強みみ((知知的的資資産産))

ワワンンスストトッッププパパーートトナナーー テクノロジー

➠ユーザインタフェイス技術

➠通信・デバイス制御技術

➠高速トランザクション処理技術

〇上流工程の参画

〇プロジェクト推進

〇品質管理

コンサルテーションを通した

エンドユーザ対応

〇課題の解決力

〇ソリューション提案

実実 績績

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- 18 - 知的資産経営報告書2010

3.1 技術力(テクノロジー/業務ノウハウ)

3.1 技術力(テクノロジー/業務ノウハウ)

銀行ATMや空港チェックインターミナルなど銀行、鉄道会社、航空会社向けなど

公共性の高い自動化機器システム開発に、大手メーカーと共同でユーザ提案段階から

対応しています。

■ユーザインタフェイス技術

私たちの開発している銀行ATMや、鉄道会社発券ターミナルなどの自動化機器

システムは、老若男女を問わない不特定多数の人を対象としたシステムです。

これら人々との直接的な接点となるユーザインタフェイスのデザインや、操作

性・機能性を実現する技術が、システムに対する印象に、更にシステム運営企業体

に対する印象に重要な役割を果たしてまいりました。

当社は、自動化機器システムの開発を通して、不特定多数の人々が自然なコミュ

ニケーションでIT機器にリクエストし、ストレスを感じさせないフィット感ある

レスポンスを提供する技術を蓄積してまいりました。

例えば、ATMでは、「ガイダンスの色」、「ボタン配置」、「画面出力タイミング」

などに、使い易く且つ操作ミスを起こしにくいように工夫を行っています。

■通信制御技術、I/Oデバイス制御技術

銀行ATMなど自動化機器の通信プロトコル制御ソフトウェアや周辺機器制御ソ

フトウェアなど、各種制御ソフトウェア開発技術を蓄積しています。

この技術により、アプリケーションプログラムは、煩雑な通信制御手順やデバイ

ス制御手順を意識することなく、エンド-エンド間の高速・高信頼性データ制御が

可能となります。

■高速トランザクション処理技術

複数台の自動化機器をリモート制御する高速トランザクション処理プロセサ開発

を行なっています。

これにより、自動化機器の画面上で、バーチャルオペレーターと会話しながら、

例えば金融機関の口座開設や、鉄道会社の指定券購入などが可能となります。

(1) 自動化機器システム開発を通して培った強み

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- 19 - 知的資産経営報告書2010

3.1 技術力(テクノロジー/業務ノウハウ)

■生産管理業務ノウハウ

当社の持つ生産管理を中心とした製造業固有の業務ノウハウにより、大手 SIer

と共同で、大手機械メーカー向け新生産管理システムの要件定義など、プロジェク

トの上流工程から数多くのエンドユーザと向き合いながら、大規模システムから中

小規模システムまでの様々なソリューションの設計・開発を行なっています。

この技術が、当社の「現場見える化支援ソリューション(MapKPI)」に活か

されています。

■業務パッケージノウハウ

McFrame などの生産管理パッケージの機能やポータビリティに関する深い理解に

基づいて、顧客要求を分析し、フィット・ギャップ分析と顧客要求仕様のカスタマ

イズ設計・開発を行なっています。 このノウハウもまた、当社の「現場見える化

支援ソリューション(MapKPI)」に活かされています。

■大手 SIer からの信頼

業務アプリケーションに関する上記のような経験が、大手 SIer からの信頼とエン

ドユーザに対するソリューション提案に結び付いています。

■Web構築技術・クライアントサーバ構築技術

クライアントサーバやWebなど、様々なシステム形態のアプリケーションを構

築しています。 この技術が、当社オリジナルのWebシステム構築フレームワー

ク(クッキー・フレームワーク)に活かされています。

(2) 業務アプリケーショシステム構築を通して培った強み

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3.2 マネージメント力(指標/仕組みによるマネージメント)

3.3 提案力(コンサルテーション/ソリューション)

3.2 マネージメント力(指標/仕組みによるマネージメント)

当社は、常に「総合品質」を追求し、その実現のためにプロジェクト・マネージメ

ント力の強化に取り組んでまいりました。

その結果が、大手SIerや大手メーカーとの取引に結び付いています。

■クォリティ

ISO9126に準拠した「品質指標」に基づいた品質管理を推進しています。

検証時には、資産として蓄積してきた検証手法や的確な検証観点から、品質技術

者による「インサイト検証基準」に基づいた第三者検証を実施しています。

開発工程の途中で設定したQAポイント(品質評価チェックポイント)での品質

評価と検証工程での第三者検証により総合品質維持に努めています。

■プロジェクト・マネージメント

PMBOK準拠の「インサイト・プロジェクト管理規定」に基づいたプロジェク

ト管理を組織的に推進しています。

プロジェクト状況をクォリティ(Q)・コスト(C)・納期(D)で指標化・見え

る化し、常に状況把握できるチェックメカニズムを環境整備することで、異常や変

化に俊敏に対応できるよう日々努めています。

3.3 提案力(コンサルテーション/ソリューション)

システム制御ソフトウェア開発や業務アプリケーション開発のいずれの分野でも、

大手メーカーや大手 SIer とともに、エンドユーザに対する提案書作りや提案活動を

行なっています。

お客様の声にきちんと耳を傾け、お客様の課題を引き出し、ソリューション提案を

行なってきた経験を当社の強み(知的資産)として、お客様の真のニーズに対する的

確な解決策の提案に活かしてまいります。

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4. これからの事業活動

4.1 現在から未来に亘る経営方針・事業展開)

4.これからの事業活動

4.1 現在から未来に亘る経営方針・事業戦略

(1) 感動を創発する

「システムサービスで、使う人に、そして世界の多くの人に“感動” をもたらし、

幸せな社会の発展に貢献する」こと、つまり「感動創発」が、当社の存在意義(raison

d'être)です。

私たちは、これからもシステム開発を通して育んできた知的資産を基に、夢を語

る中からわき出た発想を活かして、新しい価値を創造し、感動創発に繋げてまいり

ます。

(2) お客様との共創

お客様の現場に深く入り込み、お客様の思いに耳を傾けながらコンサルテーション

を行なってきた経験を活かし、ソリューションとして結実させてまいります。

その基本は、「お客様との共創」です。

これからも、お客様の思いに私たちの強みを重ね、お客様とともに新しい価値創

造にチャレンジし続けます。

(3) 既存事業の強化と見える化現場の拡大

製造業向けをはじめとしたソリューション開発では、エンドユーザからの直接受託

を目指します。 また自動化機器をはじめとしたシステム制御ソフトウェア開発では、小型携帯端末

などの組込み系への拡大を計ってまいります。 更に、蓄積してきたこれら知的資産を活かして、「MapKPI」をシリーズ化し、

製造現場向け「MapKPI」の機能拡充だけではなく、他の様々な分野向けに、現

場見える化と現場力強化支援ソリューションサービス事業を拡大してまいります。

共創

感動創発 raison d'être

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- 22 - 知的資産経営報告書2010

4.2 事業展開

4.2 事業展開

(1) 既存事業の強化

大手 SIer からの受託拡大とともに、エンドユーザからの直接受託を目指します。

特にビジネスアプリケーション系事業では、本事業でのノウハウをもとに、地場の

中堅/中小企業に対するソリューション提案・構築に注力します。

また、SaaS化でのサービス提供にも対応してまいります。

(2) ソリューションサービス事業の拡大

システム化コンサルテーションを通して、お客様の課題を深く掘り下げ、

■お客様ニーズへのタイムリーな提案

■お客様ウォンツへの素早い対応

■お客様との戦略的な新価値の共創

を基本にしたソリューションサービスの展開を計ってまいります。

① 「現場見える化支援ソリューション(MapKPI)」の拡大

「MapKPI」は,製造現場の「今」の状況を見える化し、課題発見と素早

い改善を容易にするとともに、見える化情報から新しい価値創出に結び付け、現

場をプロアクティブな組織へと変革させる現場力強化ソリュ-ションです。

「現場会計(原価見える化)」から、「製造状況見える化」、「ECO状況見える

化」、「部材状況見える化」、「品質状況見える化」へ、その機能を拡張しています。

更に、従来は現場に潜んで見えなかった埋没データを、見える化によって「新

しい価値情報」として、「資産化」する仕組みを提供してまいります。

そして、製造現場に「PDCAを廻して、収益の向上にむけて自律的に推進し

ていく組織文化」を定着させるため、「MapKPI」は更に機能を高めてまいり

ます。

新規

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- 23 - 知的資産経営報告書2010

4.2 事業展開

現場会計 ラインを仮想企業と見做して、ラインや工程毎の原価状況を損益表形式

で表示 更に、製品ごとに段取り時間や段取り工数まで見える化

製造状況見える化 生産ラインの現在の進捗状況や工程内の今の生産状況を表示 ECO状況見える化 設備や照明などの電力消費状況を、様々な管理尺度で見える化

更に、CO2排出量まで見える化 部材状況見える化 欠品部材の数量見える化

生産計画変更時の部材在庫数に基づいた生産可能数量をシミュレーショ

ン 品質状況見える化 「評価コスト」や「予防コスト」といった適合原価と不適合原価である

失敗コストの比較(失敗コスト比率)と総品質コスト、出荷高を時系列

に表示することにより、「経済的適合品質コスト水準」を見える化

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- 24 - 知的資産経営報告書2010

4.2 事業展開

② 現場強化ソリューションの対象現場拡大

製造現場向けのソリューションのコンセプトを適用して、リネンサプライの現

場や、農業、医療、介護など多様な現場に「KPIシリーズ」として拡大してまいり

ます。

■ リネンサプライ現場見える化支援ソリューション(LinenKPI)

高齢化によって要介護の人々が増加し、寝巻、タオル、おむつ等のリネン製

品の需要も急増しており、リネンサプライの効率化が業界の大きな課題となっ

ています。

当社は、リネン工場の現場力強化と業績向上を目的として、以下のような「リ

ネンサプライ向け現場見える化支援ソリューション(LinenKPI)」を開

発いたします。

➠LinenKPI の見える化対象情報

➠実績収集方法(スキャナによる読込み)

○出荷計画数が見える

○生産数・廃棄数の実績が見える

○当日の生産状況が見える

○個人単位に、仕上げ工程の作業生産性が見える

○工場在庫が見える

ある工場から、支店・営業所への出荷実績が見える

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- 25 - 知的資産経営報告書2010

4.2 事業展開

■ 農業現場見える化支援ソリューション(AgriKPI)

農業分野や直物工場などに生産管理システムの考え方を導入し、天候などの

外部リスクを減らして、適切な生産指図に基づいて高品質の農作物を安定的に

且つ効率的に収穫する農業生産管理システムを展開します。 これにより、農業生産性を高め、安定供給の実現するとともに、農業に関わ

る様々なコストやノウハウを見える化して、生産農家の利益体質への変革を強

力に支援いたします。

さらに健康保持、疾病の改善、予防の効果など食品の持つ様々な体調生体機能

を引き出すことにより生活習慣病に大きな効果が期待されます。 食品の栄養機能(第 1次機能)、味や香りなど感覚機能(第 2次機能)に加え

て、体調生体機能(第 3次機能)を発揮できるような生産管理システムにより、安心・安全など健康面に留意した機能性食品の生産を支援してまいります。

③ 携帯端末活用ソリューション

当社は、お年寄り、障害者、さらに外国人にも使い勝手の良い操作性や、Flash

作業着手 作業完了 作業着手 製品完成

「農業現場の見える化」

段取

土壌整備工程 出荷試験工程 育成工程

培地耕 段取 育成

作業着手 作業完了 作業着手 作業完了 作業着手 作業完了

【凡例】 :作業、 :工程区切り

製品 主材料

準備 計測

食品の機能

栄養機能(第 1 次機能)

感覚機能(第 2 次機能)

体調生体機能(第 3 次機能)

機能を引き出す生産

管理システム

機能性

食品

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- 26 - 知的資産経営報告書2010

4.2 事業展開

などの画像技術を用いた画面効果等々、ユーザビリティの高いシステムをお客様

に提案し、実装しています。 この経験を活かして、スマートフォンやe-bookなどの小型携帯端末を活用

したユーザビリティの高いソリューションを発表してまいります。 例えば、下図に示すように、さまざまな現場の実績収集結果を、関連した画像

と重ね合わせて見える化対象分野を拡大してまいります。 災害現場の状況と現場の地図とをいっしょに表示することで、一刻も早い救助

が必要な災害現場をピンポイントで把握することができ、災害救助や災害復旧に

大きな効果をもたらします。

建築物調査項目テンプレート

◎建物の被害に関する情報

■破損度(写真)

■危険度判定(選択)

■被災原因(テキスト)

■被害戸数(テキスト)

◎教育施設の被害に関する情報

消防調査項目テンプレート

◎救援救出活動に関する情報

■行方不明者人数(テキスト)

■負傷者の人数(テキスト)

■負傷者氏名(テキスト)

■負傷者住所(座標)

■負傷程度(写真)

災害現場見える化システム

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- 27 - 知的資産経営報告書2010

5.あとがき

5.あとがき 5.1 知的資産経営報告書とは 「知的資産」とは、従来のバランスシートに記載されている資産以外の無形の資産で

あり、企業における競争力の源泉である人材、技術、技能、知的財産(特許・ブランド

など)、組織力、経営理念、顧客とのネットワークなど、財務諸表には表れてこない、目

に見えにくい経営資源の総称を意味します。よって、「知的資産経営報告書」とは、目に

見えにくい経営資源、すなわち非財務情報を、債権者、株主、顧客、従業員といったス

テークホルダー(利害関係者)に対し、「知的資産」を活用した企業価値向上に向けた活

動(価値創造戦略)として目に見える形で分かりやすく伝え、企業の将来性に関する認

識の共有化を図ることを目的に作成する書類です。経済産業省から平成 17年 10月に「知的資産経営の開示ガイドライン」が公表されており、本報告書は原則としてこれに準拠

して作成しています。 5.2 本書ご利用上の注意

本知的資産経営報告書に掲載しました将来の経営戦略及び事業計画並びに付帯する事

業見込みなどは、すべて現在入手可能な情報をもとに、当社の判断にて記載しています。

そのため、将来に亘り当社を取り巻く経営環境(内部環境及び外部環境)の変化によっ

て、これらの記載内容などを変更すべき必要を生じることもあり、その際には、本報告

書の内容が将来実施又は実現する内容と異なる可能性もあります。よって、本報告書に

掲載した内容や数値などを、当社が将来に亘って保証するものではないことを、十分に

ご了承願います。 5.3 作成支援・監修専門家 本知的資産経営報告書の作成にあたっては、本書記載内容につき、その客観性を維持・

向上させる趣旨から、次に掲げる団体・専門家のご支援・ご監修を賜りました。 滋賀県中小企業団体中央会 中小企業診断士 石本和治(いしもと かずはる)

5.4 お問い合わせ先 株式会社インサイト システム事業部 大野 喜宏 〒560-0083

大阪府豊中市新千里西町1-2-14 三井住友海上千里ビル4F TEL:06-6835-1055 FAX:06-6871-7851