11
1053:503(豪雨;雨量予測;ハイエトグラフ) ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み* 晴** 前報(塩月,1986)ではいま降っている雨が豪雨性のものであるのか,そうであればこの雨のもつ短時間 最大雨量はどれくらいかを,10分雨量データの推移にもとづいて推定した.豪雨の判断はできても,判断し た時点以降どれくらいの雨量がもたらされるかについては宿題であった.本報ではハイエトグラフを導入し て今後雨量の予測について検討したことを報告する.情報として,降雨開始から予測時点までの10分雨量デ ータのみを利用するので,ピーク雨量強度およびその発生時刻の予測はできない.したがって実際のピーク 発生時以前の予測では量的には著しく過少となるが,降雨のピーク時付近でこの降雨の検知した豪雨レベル が最高になった時点での予測はほぽ満足すべきものである.また今回の方法による豪雨レベル検知は,前報 でいくつかのケースで見られた過大評価もなくなり,豪雨検知の信頼度を高めた. 1.まえがき 10分雨量データがもっている情報の防災への利用につ いて検討をつづけている.極値雨量強度曲線(RT曲線) から,雨滴粒度分布(ND)への変換作業を行った(塩 月,1981,1985).NDから計算される雨滴群の空間含水 量(M10)を利用して,豪雨の検知とその雨のもつ可能 最大短時間雨量の推定を行った(塩月,1986).RT曲線 のパラメータの時間的振舞を手がかりにした土砂災害の 発生予知について検討した(塩月,他,1987).本論で はRT曲線からハイエトグラフを作成し,今後1~3時 間の降雨量の短時間予測を行う方法を紹介し,長崎豪雨 での予測作業に適用した結果を述べる.作業に必要な情 報は降り始めから予測時点までの10分雨量データのみで ある. 2.方 2.1RT曲線 一雨の降り始めからの10分雨量の時間変化が第1図の 通りであったとする.r1がピーク10分雨量であり,そ r10 m m *An attempt of rainfall amounts nowcast by use of a hyetograph. **Yoshiharu Shiotsuki,山口大学工業短期大学部. 一1988年5月23日受領一 一1989年5月12日受理一 r1 r2 r3 r4 t(min) 第1図 観測10分雨量 1989年7月 の前後に大きさ順に2,3,4番目の10分雨量がもたらさ れたとする.一雨での最大10分雨量(R10)はrlmmと なり,最大20分雨量(R20)は(r1+r2)mm,最大 雨量(R30)は(r1+r2+r3)mm,最大40分雨量(R は(r1+r2+r3+r4)mmとなる.それぞれを雨量強 値(mm/hr)になおし,横軸に降雨継続時間丁(min) をとって,R10,R.20,R30,R40と並びかえたの 2図であり極値雨量強度曲線(RT曲線)と呼ばれてい る.筆者はR.丁曲線が降雨の物理的特性をも含んでいる と考え,RT曲線のパラメータより降雨のND分布を再 現する方法を提案した(1985).また,ND分布より計算 59

1053:503(豪雨;雨量予測;ハイエトグラフ) ハイエトグ …450 ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み RT m猟「 R R2 R3 R4 r10 r10

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1053:503(豪雨;雨量予測;ハイエトグラフ)

ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み*

塩 月 善 晴**

 要 旨

 前報(塩月,1986)ではいま降っている雨が豪雨性のものであるのか,そうであればこの雨のもつ短時間

最大雨量はどれくらいかを,10分雨量データの推移にもとづいて推定した.豪雨の判断はできても,判断し

た時点以降どれくらいの雨量がもたらされるかについては宿題であった.本報ではハイエトグラフを導入し

て今後雨量の予測について検討したことを報告する.情報として,降雨開始から予測時点までの10分雨量デ

ータのみを利用するので,ピーク雨量強度およびその発生時刻の予測はできない.したがって実際のピーク

発生時以前の予測では量的には著しく過少となるが,降雨のピーク時付近でこの降雨の検知した豪雨レベル

が最高になった時点での予測はほぽ満足すべきものである.また今回の方法による豪雨レベル検知は,前報

でいくつかのケースで見られた過大評価もなくなり,豪雨検知の信頼度を高めた.

 1.まえがき

 10分雨量データがもっている情報の防災への利用につ

いて検討をつづけている.極値雨量強度曲線(RT曲線)

から,雨滴粒度分布(ND)への変換作業を行った(塩

月,1981,1985).NDから計算される雨滴群の空間含水

量(M10)を利用して,豪雨の検知とその雨のもつ可能

最大短時間雨量の推定を行った(塩月,1986).RT曲線

のパラメータの時間的振舞を手がかりにした土砂災害の

発生予知について検討した(塩月,他,1987).本論で

はRT曲線からハイエトグラフを作成し,今後1~3時

間の降雨量の短時間予測を行う方法を紹介し,長崎豪雨

での予測作業に適用した結果を述べる.作業に必要な情

報は降り始めから予測時点までの10分雨量データのみで

ある.

 2.方 法

 2.1RT曲線 一雨の降り始めからの10分雨量の時間変化が第1図の

通りであったとする.r1がピーク10分雨量であり,そ

r10

m m

*An attempt of rainfall amounts nowcast by

 use of a hyetograph.

**Yoshiharu Shiotsuki,山口大学工業短期大学部.

          一1988年5月23日受領一          一1989年5月12日受理一

r1

r2

r3

r4

t(min)

第1図 観測10分雨量

1989年7月

の前後に大きさ順に2,3,4番目の10分雨量がもたらさ

れたとする.一雨での最大10分雨量(R10)はrlmmと

なり,最大20分雨量(R20)は(r1+r2)mm,最大30分

雨量(R30)は(r1+r2+r3)mm,最大40分雨量(R40)

は(r1+r2+r3+r4)mmとなる.それぞれを雨量強度

値(mm/hr)になおし,横軸に降雨継続時間丁(min)

をとって,R10,R.20,R30,R40と並びかえたのが第

2図であり極値雨量強度曲線(RT曲線)と呼ばれてい

る.筆者はR.丁曲線が降雨の物理的特性をも含んでいる

と考え,RT曲線のパラメータより降雨のND分布を再

現する方法を提案した(1985).また,ND分布より計算

59

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450 ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み

RT

m猟「

R℃

R2R3

R4

r10

r10

    T(min)

第2図 RT曲線

r1

r2

r3

r4「

「t

r1

r2

r3

r4

tされる,R10を構成した空間にある雨滴群の質量の総和

(含水量)M10を利用し,豪雨の検知,可能最大短時間

雨量の推定を行った(1986).以上の作業では,過去1

時間内の6個の10分雨量データにより,R.丁曲線の一つ

の型であるタルボット式(Talbot,1891)に回帰させた

ものを使用している.1982年長崎豪雨の解析ではタルボ

ット式が広範囲で適合度がよかった(1987).また後述

のように本論の作業でもM10を使用することになるの

で,本論でもRT曲線式としてタルボット式を採用する.

        R.T=                (1)    T十b

  (RT;mm/hr,T:min,

2.2 ハイエトグラフ

a,bはパラメータ)

 (1)式より第1図のr1,r2,……,r4に相当する10分

雨量の大きさ順の値(mm単位)は次式で再現できる.

但しnは自然数.

  r(n)一n×10Rn×1。一(n×10-10)Rn×1。一1。

      60        60

     n×10    a      60   (n×10)十b

      (n×10-10)   a     一      ×        (2)        60      (n x10-10)十b

 RT曲線から直接得られるものはここまでで,r(1),

r(2),…,r(4),…が第1図のr1,r2,…,r4のように,ど

のように配列されているかは判らない.第3図はこれを

示したもので,配列には種々のものがある.しかし,ピ

ークの発生時点,降り始めから任意時点までの雨量デー

タがあれば,降雨全体の時間的な変化曲線を推定するこ

とができる.再現された第1図に相当するものはハイエ

60

r10

第3図

r1

r2

r3

r4

tRT曲線から再現されるハイエトグラフの例

トグラフ(連続降雨曲線)と呼ばれている.ハイニトグ

ラフの詳しい作成方法については水文学の教科書(例え

ば岩井・石黒,1970)を参照されたい.ここではRT曲

線のパラメータa,b,ピーク発生位置が判っている時

の計算式だけを紹介するにとどめる.

 第4図aのように,降雨開始時刻をt。,降雨終了時刻

をte,ピーク発生時刻をtpとする.

  m-tp-t・        (3)    te-to

とおく.ピーク時からtb分以前の時刻tp-tbにおける

雨量強度をr(tp-tb)とする.ピーク時からta分以降の

時刻tp+taにおける雨量強度r(tp+ta)とする.いま

(1)式を使って(2)式を一般化すると次のようにな

る.ピーク雨量時を中心とした前後丁分~T+dT分の

間の降雨強度は

      d        ab  r(T)=_(T・RT)=             (2)ノ     dT       (T十b)2

となる.Tのかわりに(3)式を使うと,

         ab  r(tp-tb)=          (4)       {(tb/m)十b}2

、天気”36.7.

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ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み 451

 r

mm ろ hr

peak

tb

ta

to tびtb tpt

r

tp+ta

第4図a 本文参照

        abr(tp+ta)=     〈ta/(1-m)十b}2

te (min)

rll:1

peak

r

ta2

ta1

(5)

となる.(4)はピーク時を原点として,tb分さかのぽ

った時点での雨量強度値,(5)はt、分経過した時点で

の雨量強度値を与える.(4),(5)を積分すると,第

4図bのようにピーク時からtb、,tb、分さかのぼった時

網の積算雨量鵜ピー塒から㌔嘱分経過し

塒点間の積算雨剥lliはそれぞれ,

  ・llli一耐(,hまbm一、玩まbm) (6)

  rllll-ab(・一m)2{(島+bl1-m)

     一%+bl1-m))}  (7)

で表わされる.mでピーク発生位置を与え,tb、一tb、=

ta2-ta、ニ10分ととれば,RT曲線のパラメータa,bより

10分雨量のハイエトグラフを作成することができる.

 2.3 ハイエトグラフによる今後雨量の予測

 本論は,一雨の降り始めからある時点tiまでの10分

雨量のデータから一雨全体のRT曲線およびピーク出現

時刻を仮定し,一雨のハイエトグラフを描いて,時刻ti

以後の短時間雨量を予測しようとするものである.気象

レーダ,気象衛星を持っている今日では,ピーク雨量,

ピーク出現時刻,降雨継続時間,空間含水量などある程

度推定できるので,ハイエトグラフによる短時間雨量予

測は方法論的に可能である.本論では,降り始めからの

10分雨量以外の情報は使わずに,ハイエトグラフによる

予測法がどの程度の可能性をもつものなのかをおさえて

おこうとするものである.以下のようなハイエトグラフ

による予測手順を設定した.なお作業ででてくる“豪雨

階級”は越智(1973)に従うものである.

tb2tbl O ζa2tal

第4図b 本文参照

t

 3.予測手順

 3・1 予測時点における降雨特性の把握

 ① 予測時点(ti)以前の過去1時間内6個の10分雨

  量(r10(t))よりRT曲線のa,b値を決める.

 ② (a,b)より可能最大10分雨量(R10)をもたら

  す可能最大含水量(M10)を算出する.

 ③ M10よりbニ270を使って,この雨のもつ可能最

  大1,3時間雨量(RIH,R3H)を推定する.

   以上の詳細は前報(1986)を御参照頂きたい.

 ④ 降雨開始から予測時点までの全10分雨量データに

  よるRT曲線のパラメータ(aT,bT)を別に求め

  ておく.(aT,bT)による可能最大含水量(M10T)

  を算出しておく.

 ⑤ (a,b),(aT,bT)で決まる極値雨量強度値と実

  際値との相関係数をそれぞれr,rTとする.

 ⑥M10,M10Tを比較して大きい方をMAXM10  とする.

 3.2 降雨継続時間(DR)の設定

 既報(1985)の(1)式で示したように,降雨の寿命

時間はRT曲線のパラメータa,bの積に大ぎく依存し

ている.本論(1)式のRTとTとの積をについて微

分すると,降雨継続時間丁分~(T+dT)分の間のdT

分間における雨量強度値が得られる.

  d(RT・T)_  ab                      (8)    dT    (T十b)2

いまT=DR(分)において,雨量強度値が10mm/hr,

即ち10分雨量で1.67mm程度になったとぎ,降雨が終

了したとすれば,(8)式は

    ab       =10  (DR+b)2

となり,これより

1989年7月 61

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452 ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み

DR一》要一hmin   (9)

が得られる.

 なお(aT,bT)によるDR値も計算しておき,より

大きなDR値を降雨継続時間とした.通常の一雨の降

雨時間を想定して,DR.が150分未満のときはDR=

150,700分を超えるときはDR=700とした.

 3.3 予測時点における一雨全体のRT曲線,ならび

   にハイエトグラフの推定           ノ ー雨全体のRTニ a  曲線のパラメータのうち,         T十b’まずb,を先に決定する.

 ①M10が69/m3以上のとき(判定記号WW=  1,000);

 前報の長崎豪雨の解析では10分毎の(a,b)値より求

まるM10は,豪雨階級がA,Bなどの高レベルに入る

ときは6g/m3を超えていた.前報第2図に示すよう

に,M10が79/m3程度ではb値が100前後でも雨滴

の成長によって豪雨階級Aに達することができる.従っ

て,一般にM10値が大きくなれば,前報で採用した豪

雨の平均値b=270より小さな値でもよいとした.こう

することにより非現実的な過大の予測雨量がでてくるの

を防ぐことができる.

 いま,最大3時間雨量が300mm程度を考えると,

           RT=180ニ   ×3≦300     (10)      180十b

 また,雨滴の成長にともなう(a,b)値とM10の関

係を示す前報(1)式より

  a=・26(8十b)×(MIO)1・040       (11)

 (10),(11)式より

  b≦692一8×(M10)1●040    (12)    (M10)1・040-3.846

となり,b値の最大値が決定できる.本論ではM10が

6g/m3を超えたとき,一雨全体の推定bノ値は(12)式

の最大値を用いた.

 ② M10が69/m3未満のとき(判定記号WWニ1);

 (9)式より

  a_10×(DR+b)2     (13)       b

が得られる.降雨継続時間(DR)の間にM10が保存

の状態で雨滴が成長したと考えると,(11),(13)式より

b_DR-4c+《/(4c-DR)2+4(c-1)×(DR)2

          c-1

(但し,c=2.6×(M10)1・040)

(14)

となる.M10が69/m3未満のときは(14)式で決まる

b値を一雨全体の推定bノ値とした.

 ③ なお,①,②におけるM10は3.1,⑥で述べた

MAXM10をあてる.実際にはM10とM10Tではそれ程差があるわけではないが,大きな方をとって,上空

には一応これだけの含水量が用意されたことをMAXM

10で示した.②の場合でDRが240分(4時間)未満

では短時間降雨とみなし,b,>bTでもbノはbTで与

え,短時間で終わってしまう降雨の予測雨量過大を防い

だ.また,短時間降雨で雨量変動が大きいときは(a,

b),(aT,bT)を求めたときの相関係数r,rTは悪化

するので,DR>240でもr,rTの絶対値が0.85より小

さくなったときは短時間降雨とみなしb1=bTとした.

以上の判定記号はWW=1,000のとぎWW=1,010,

WW=1のとぎはWW=20とする.但し,前報(塩月,

1986)第3図で示したようにR3/R.1(最大3時間雨量/

最大1時間雨量)比が1.8(bm。x=120に相当)を下まわ

るケースは少ないので,b’=bTとおいたときでR3/R1

比が1.7のときのbm、x÷97よりbTが小さいときは

b’=97とした.

 ④ a’の決定;

 上で決めたb’を(11)式に与えれば,一雨全体の推

定aノが得られる.

 ⑤ ピーク10分雨量(MAXR10)の設定;

 (aノ,b,)値より

         a,   1  MAXR10=   ×一        (15)        10十b/  6

62

で与える.

 ⑥ MAXR10の出現時刻(tp)の設定;

 過去の10分雨量データのみにもとづく本報告の解析で

はtpの推定は不可能である.(3)式においてt。=・0,

te-t。=DRとおけば

  tp=mxDR              (16)

となり,m値をいろいろ変えて見て結果的に次の⑦で求

まる最適ハイエトグラフの際のtpが設定されるものと

なる.m値は0.0125から0.025おきに0.9875までの40

段階で与えた.

 ⑦最適ハイエトグラフの判定;

 まず,降雨開始から予測時点までの積算雨量RSとハ

イエトグラフによるそれとの相対誤差が50%を超えるも

のを取り除く.またハイエトグラフのピーク10分雨量が

MAXR10との相対誤差土20%を超えるものは除外す

る.次に,予想ハイエトグラフは降り始めから予測時点

、天気”36.7.

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ハイエトラグラフを利用した短時間雨量予測の試み 453

降りはじめから予測時点までの10分雨量入力

過去1時問内6個の10分雨データに基づくRT曲纏のバラメータ (a,b)を求める.

(a,b)を求めたときの相関

{系数をrとする.

(a,b)値による可能最大含

水量N10、降雨纏続時局DR値を求める.

にりはじめからの  のゆ 

ll懇1襯劉きの相関係数rTとする.

r    、 ム直象訓1,解騙亀麗齢創

ンめる.

剛0とH10Tを比較して大きい方を”AXH10とする。

画方のDR値を比較してより大きなDR値を採用.

ただし700分≧DR≧150分

予測RT曲線のパラメータ(a4のの決定

丹AXH10≧68/隅3

YESNO

(12)式より6決定 (14)式よりb決定.

DR<240分のときノ

b=bTで与える.

《                                                              <:<                  O O O O O O O O          O O               く<:                   誓                                          くく:       ■■■瞳■                                    く

m                         ×××  ××××××                に償            O O O            O O O O O o                β‡¢                  幹   誓管                                      α二匡       ■        ■■8  ■8口                             蔭

o                   ××××     ×          ××             oじ          O O                             O O O    O O O O Oし                          砦 甚 舛                                   co     臼             ■     ■■圏■                      o

o               ××                       ×××  ××   ∩q                                              o        oρ               幹            誓督幹幹軒管                      oq   ■                        ■■9                ∩

匡            ×                            ×   ××国匡        O                                       O       匡匡           甚軒幹                        誓響甚暑得畳督軽管徒      国匡■■                             ■■             匡

」           ×                                    国匡                                                                 風」                                                       軒幹笹』

」                              8■         属

〇一〔図一寸頃¢LO鴎oc oo一《)のr申⊂団一頃①⇔o嶋σつoe N寸寸o㊤o o@oo r)ヒ、σつ一〇一              一 一一H N N N C同一一一一 Hひ・]一N H H一一H   H r→     一       一配                                                         ロ=

l r l 〈0.85またこま

I rTI〈0、85のときグ

b=bTで与える.

  ノただしb≧97

 o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o 一Nσつ『†頃o一“』eつマビコ〇一N Oつマo o-N cつマ頃O H㎝の寸ゆ〇一Nぴ)マゆo OC Qo oc oO oo①(力⑦σコoσ1・o o o o o o一一一一一一N N O“ひq N N㊦cつoつ⇔oつの寸 F一 一 一一一一H H一H一 一N“]N N C」J C刈C刈ひqσ“C刈N C団cq c刈○{1C圃C\J N cq N C鷲Nひq N N

o鴎一一一一一一岬一一^輔一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一輻一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一LΩo  ・                          ”                                                         ・

o  ・                         ”                                                     ・

OJ ・                       ”                                                   ●

        1「                                                        ●臼  ・                          I I                                                        ・

←■ ・                         11                                                     .

   ,“

オ                     プ

bを(U)式に代入してa決定

(16)式のバラメータmを順次変えて予測のビーク10分雨酬AXRIO((15)式)の出現時刻tの設定

         1駿鴛茎瀧錨牌聾鍔饗1蓉㌢甥あ⑫夢講嘉鍵ハるそれとの棚誤勘‘50%をこ焼.IHAXR10との相対誤差が20%をこえた.

YES

降りはじめから予測時点までの10分毎の実測10分雨量と予測ハイエトグラフによる10分雨量の誤差2乗を計算し、これまでで最小となった.

NO

NO

YES

贔適予測ハイエト

グラフ

パラメータ朧の全

ケースで調ぺたが予測ハイエトグラフが見つからない場合は予測時点の

10分前の時点で使

 ノ用したbをそのまま使ってくりかえし調ぺる。

Eσ=日 ・

o  ・

誉  ^

o  ・

r→  ●』  。

oq

a = 42551b,= 245.6

DRニ 374mニ ,2625

M.へXMIO= 6.

MAXR10ニ 27

?1

 ■■  卦国口

 暑耗

乙ii

If

Il

Il

II

8暑い

Il ■II■昔II

lI

II

11

Il

11

11

R60# ]02R l E= 124

RIHニ 129RISニ !!2

管     ■

■層

誓櫻

Rl80= 262R3E= 250R3Hニ 283R3S二 130

■目

卦管■ 甚 幹

  ■

1罪

卦卦甚■口   曇苦醤

  ■   園

“り

N

   キ  暑斉                                     : 暑   ■                                             .・暑   口

 ■                                               .・■  ■O一一一一一一一一一一一一一一一一一____一一一_______一__一_..一._甲.5

000000000000000000000000000000000000一へ1σつ寸頃〇一亭コOつ「ぐの〇一N oつ寸頃〇一Nごつマ鴫〇一N CつマIO O一こMの寸のOCG QQ OO OC OO(カ①①σ〕(ハσ】O O O O O O H-H一一一“1N N N oq Nσつの韓ののぐつマーH一一H-H一一一H C、q⊂Nひ4㏄N斜N N C刈N OJひq N N N OqひJ N Nひ4N N N N cq

今後雨量の予測

第5図 フ・一チャート

第6図 1982年7月23日長崎海洋気象台における予測結果.下段は20hにおける予測(■印は実測,*印は予測ハイエトグラフの10分雨

量).図内の数値は20hの予測に使われた

パラメータ,またR.60~R3Sも20hでのもの.上段は降雨終了時までの各10分毎の

豪雨レベル表示.■印は実測(R.60,R180)

によるもの.*印は各時点での予測ハイエ

トグラフによる(R.1E,R3E)もの.○印をま(RIH, R3H), ×印rをよ(RIS, R3S)ぴこ

よるもの.

までの雨量データについても適合するものでなければな

らないので,降雨開始から予測時点までの各10分雨量の

実際値r10とハイエトグラフによる推定10分雨量r10E      いとの誤差2乗Σ〈r10(t)一r10E(t)}2が最小となったも      t=toのを最適ハイエトグラフとした.

 ⑧ 以上の手順で最適ハイエトグラフがでなかったと

きは,一般にbノは降雨時間が長くなると大きくなるの

が普通であるので,予測時点の10分前の時点でのbノを

そのまま使用することにした(判定記号WW=1,000の

1989年7月

ときWW=1,020,WW=・1のときWW=10).

 更に⑦の条件にふれて適正ハイエトグラフがでないと

きは,同じく10分前のbノを(11)式に与えて計算され

るa’を採用した(WW=3,000).以上の手順の流れ図

を第5図に示した.

 4・予測作業例

 前報と同じく長崎降雨時の長崎県下23地点を作業の対

象とした.豪雨階級Aクラスに入ったもの3例(長崎海

洋気象台,幸物分校,長与駅保線医)と前報の解析で成

63

Page 6: 1053:503(豪雨;雨量予測;ハイエトグラフ) ハイエトグ …450 ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み RT m猟「 R R2 R3 R4 r10 r10

454 ハイエトラグラフを利用した短時間雨量予測の試み

第1表 1982年7月23日長崎海洋気象台における10分毎の予測作業結果一一覧.各項目は本文参照.

T I ME

18101820183018401850190019101920193019401950200020102020203020402050210021102!202!302140215022002210222022302240225023002310232023302340235024〔)0

1・10 1

 2 1

 4

 5

 6

151518

18212623241211

1519!3

2015231812141410

 6

1010

 b 8

15 7

 3

 ユ

R l S

 O O O O O

193346627692

112119128122114109102938992

10410710010094897264615婁

4854554940

R3S   aT O    O O    O O    O O    O O    Ol9  189734  253449  411566  602584  8274

105 10854130 13419153 16726176 20476188 22018198 23254213 25749232 29393244 31282262 35161276 37449294 41933307 45004313 46600312 48579310 50541302 51466290 51351279 52093263 52813246 52799231 53152234 54771230 54938218 5・斗561

200 53913

bT O O O O O・;0

19304054677290

110120129147174188216233267289301316331338337343348348351364366362357

 一3メIO

 rT     a

 O    O O    O O    O O    O O    O-962  1897-990  2524-918  4372-908  7338-872 12201-892 19796-938 20070-926 26912-905 39313-921 31503-936 22328-955 16494-968 12864-972  9066-973 16107-97t 17015-961 18190-950 20141-946 18496-943 18402-940 13860-941 12255-943 11903-947 11932-950  9275-953  6701-955  9834-959  5577-961  5157-962  4782-962  3688

 b O O O O O

4019335594

149124166248194131937856

1261341281421301299582

1061299975

15855494532

×1σ3×1σz

 r  MAXM10  DR O    O    O O    O    O O    O    O O    O    O O    O    O-962   148   150-988   3・書7   150

-896   398   150

-907   453   150

-870   480   245

-957   519   394

-985   601   374

-999   613   503

-983   621   700-951   621   587

-917   621   419

-938   621   468

-884   621   541

-683   621   579

-855   621   656

-799   621   700

-800   621   700

-862   621   700

-930   621   700

-931   621   700

-971   621   700

-971   621   700

-929   621   700

-919   621   700

-920   621   700

-866   621   700-877   621   700

-834   621   700

-818   621   700

-912   621   700

-985   621   700

 一3〉(ゆ

 m   WW    a,   b,

 0    0    0    0 0    0    0    0 0    0    0    0 0    0    0    0 0    0    0    0388    20  4117    97

188    20  9964    97

313   20 11491   97413    20 13147    97338     1 21799   156263     1 35961   242

263  1000 42551   246288  1000 41289   233288  3000 41845   233288  1000 40535   225313  1000 40535   225313  1000 40535   225313  1000 40535   225313   10 40535   225313  1000 40535   225288    10 40535   225288    10 40535   225263  1020 40535   225263  1020 40535   225263  1020 40535   225263  1020 40535   225263  1020 40535   225263  1020 40535   225263  1020 40535   225263  1020 40535   225263  102〔) 40535   225

263  1020 40535   225238    ]0 40535   225238    ]0 40535   225263  1〔)20 40535   225

288  1020 40535   225

R lE O O O O O

1953565882

10612411210393837670656057545249464341383634333131292725

R3E  R60  R180  RIH  R3H O    33   244     0     0

 0    46   262     0    0 0    62   276     0    0 0    76   294     0    0 0    92   307     0     0

29   112   313    33    73

87   119   312    80   176

88   128   310    90   198

88   122   302    99   218

143   114   290   101   221213   109   279   106   234

250   102   263   129   283224    93   246   130   286210    89   231   130   285189    92   234   132   290171   104   230   136   298

158   107   218   137   302147   100   200   126   277137   100   187   120   264129    94   167   101   223125    89   153   101   222

118    72   130   113   248115    64   113   113   249

109   61   101   113   249103    54    87   113   24998    48    74   114   251

93    54    64   114   252

88    55    59    88   194

84    48    49    73   162

80    40    40    73   160

76    34    34    68   150

73    26    26    50   110

73    11    11    75   165

70     4     4    76   166

64     1     1    75   166

59     0     0    79   173

績が悪かった4地点(大村空港,松浦,大瀬戸,平戸)

の結果を例として示す.

 4.1 長崎海洋気象台

 第6図の下段は20hにおける予想ハイエトグラフ(*

印)を示す.■印は実測の10分雨量(r10)である.図

中にハイエトグラフを決めたパラメータ,20h10以後

の実際の1時間雨量(R.60,mm単位),3時間雨量R.

180,ハイエトグラフによる予測1,3時間雨量(RIE,

R3E),前報のb=270としたとき一雨の予想最大1,3

時間雨量(RIH,R3H),実測の過去1,3時間雨量

(RIS,R3S)を示している.(RIH,R3H)は前報の豪

雨のレベル検知に使われており,M10の増大に伴って

過大雨量を示しがちであったので比較のためあげてい

る.(RIS,R3S)は通常の外挿による雨量予測を行った

場合の比較をするために示した.第6図の上段は降雨開

始から終了までの10分毎の(R60,R180,■印),(RIE,

R3E,*印),(RユH,R3H,○印),(RIS,R3S,×

印)による豪雨階級を示した.(R60,R180)以外は降

雨開始から1時間経過してはじめて得られる.下段のハ

イエトグラフは,20h30頃の減少時,21h40の増大時を

相殺するかっこうで降雨終了の24hまでの降雨時系列を

よく表現しているといえる.(R60,R180),(RIE,

R3E)の値を見てもよくあっている.上段の豪雨階級の

変化では,実際の豪雨階級は19hでA段階の始点である

のに対し,(RIH,R3H)による予想は1gh30にBに到

64

達している.ハイエトグラフによる予測はピーク雨量時

となった20hにAの予測をしている.(RIS,R、3S)に

よる判定は20h50にAに達している.このようにまず

(RIH,R3H)の予想が現実の状況に追いつき,次に

(RIE,R3E)の予測,最後に実測の積算による(R、1S,

R3S)の判定がでるのが普通である.一方,ピーク雨量

到達後の降雨衰弱期では,(RIE,R.3E)による豪雨階

級予測は実際の(R60,R180)による豪雨レベルとほぼ

同じテンポで低減して行くが,(RIH,R3H),(RIS,

R3S)の豪雨レベルは降雨終了まじかまで高いレベルの

ままである.(RIE,R3E)による予測は降雨終了時で

も一番低いレベルFが残ったが,(RIH,R3H),(R真S,

R3S)によるものはそれぞれもっと高いレベルのC,E

のままである.

 参考のため長崎海洋気象台についてのみ10分毎の予測

手順での重要なパラメータと結果についての一覧を第1

表に示す.

 4.2幸物分校(第7図)

 18h30,18h40に40mmを超えていて,20h20にもう

一つの小さなピークがあるが,全体として一つ山の豪雨

である.ピークの18h40に(RIE,R3E)はA階級に入

った.それ以後の豪雨階級低下は現実のもの(■印)に

近い.(RIH,R3H),(RIS,R.3S)による豪雨表示は

4.1と同じく降雨終了まじかまで高レベルの表示となっ

ている.18h30でのハイエトグラフによる雨量予測は図

、天気”36.7.

Page 7: 1053:503(豪雨;雨量予測;ハイエトグラフ) ハイエトグ …450 ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み RT m猟「 R R2 R3 R4 r10 r10

ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み 455

<                                                     <<            O O O O O O O O O O O                     <<:               管                                   <:<     ●■■■■                                <:

m                  ××××××                      ㏄ρロ         O                   O O O O O O O       葭ロq               菅                                       瓜

ρq   ■        ■                               ¢

o              ×         ×  ×××            oO                              O                   OO                                                       Oo             ■■                           O

o           ××           ×    ××        o∩                                                       ∩∩              卦     甚 菅 菩 畏 幹                             o

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第7図 幸物分校(下段の予測時点は18h30)

に示したようによく合っている.

 4.3 長与駅保線区(第8図)

 降雨開始から22h20までの降雨パターンは4.2によく

似ていて,予測(RIE,R3E)による豪雨表示の時間変化

も4.2によく似ている.22h30~23h10のもう一つのピー

クの存在の影響は大きく,実際の(R60,R180)による

豪雨表示は20h20~21h40でCであるのに対し,(RIE,

R.3E)による表示は急速に低下している.このように降

雨終了まじかでもう一つのピークがあるとぎは,単一の

山のハイエトグラフで予測している本方法の弱点といえ

る.但しF階級の豪雨表示が消えるのは実際も予測も

23h頃に対し,(R.1H,R3H),(R.1S,R3S)によるも

のは終了時まで高レベルの表示となっている.ピーク直

前の19h40でのハイエトグラフによる雨量予測は図中に

1989年7月

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第8図 長与駅保線区(19h40)

示したようによく合っている.

 4.4 大村空港(第9図)

 前報の結果では大村空港,短時間降雨の平戸,松浦,

大瀬戸で豪雨表示は過大評価となった.以下順に今回の

ハイエトグラフの予測結果を示す.大村空港での降雨

全体のピーク時は20h30である.図のように18h50に

(R.1E,R3E)による予測は一時F階級まで入ったが,

その後20h30まで表示は消えた.これは3.3③で述べ

たように20h10まではDRが240分未満であること,

20h20では(a,b),(aT,bT)の相関係数r,rTの絶

対値がともに0.85より小さく短時間降雨であると判断

したためである.ピーク時の20h30での予測(R.1E,

R3E)は実際の(R60,R.180)にかなり合っていて豪雨

表示も同レベルである.以後豪雨レベルの推移は現実の

ものに近い.(RIH,R3H),(RIS,R.3S)による豪雨

表示は降雨終了時まで高レベルにある.

 興味深いのは,20h30の予測ハイエトグラフでピーク

発生時が予測時点より未来の20h50~21hに見られ,以

後実際のように予測10分雨量変化は急速に低減してい

る.図に示したようにDRニ276分で降雨時間は短く,

m=0.8625でピークは降雨終了まじかにあると判定し

65

Page 8: 1053:503(豪雨;雨量予測;ハイエトグラフ) ハイエトグ …450 ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み RT m猟「 R R2 R3 R4 r10 r10

456 ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み

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第9図大村空港(20h30)

ている.最適ハイエトグラフは結果的にピークは更に

20~30分後と出現すると予想したが,その後急速に降り

止むとものであると判定した.今回の方法ではピーク時

決定,ピーク雨量設定は過去の雨量データのみに依存し

ているので,5章で述べるように殆んどのケースでピー

ク時,ピーク雨量は過去最高の時点のものに近いものと

なっている.もしレーダ等他の情報によりピーク時,ピ

ーク雨量を現実に近いものでより早く設定できれば,

20h30のように降雨全体のハイエトグラフの早い時点で

の把握が可能であると思われる.

 4.5 平戸(第10図)

 図に示すように(RIH,R3H)による豪雨検知は

17hOOにA段階に入ったが,今回の方法では16h50~17h

に実際と同じくD段階表示でとどまり,17h50には豪雨

表示がなくなって短時間降雨であることを示している.

ピークの17hOOにおける予測値(RIE,R3E)は少々過

大評価となったが,ハイエトグラフの姿は現実に近い.

 4.6 松浦(第11図)

 平戸と同じくピーク時17h50での(RIE,R3E)の予

測値は過大評価であるが,(RIH,R.3H)がA階級に到

達したのに対し,(RIE,R3E)はFどまりでこの雨の

66

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R60= 61        R180= 65

RIE= 70         R3E= 105

RIH= 126      R3H二 276

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第10図 平戸(17hOO)

もつ雨量がそれほど大きくはならないことを示してい

る.ただし(R60,R180)の実際のD段階は降雨終了ま

で検出されなかった.降雨時間2時間20分,しかも20

mmを超える10分雨量が降雨の終了まじかに生起した

このようなケースでは本方法は十分追随できないといえ

る.

 4.7 大瀬戸(第12図)

 4.5,4.6とはことなり,短時間降雨でありながらピー

クが早く出現したためによく合った例である.ピークの

18h10では(RIH,R3H)による豪雨表示はA段階で著

しく過大評価となったが,(R.1E,R3E)による表示は

実際と同じD段階で,図に示したように予測雨量も実

際値に近い.ハイエトグラフもよく表現されている.

19h50の(RIE,R3E)による豪雨表示消滅は実際のわ

ずか10分後であり,(R.1H,R.3H),(RIS,R3S)によ

る表示は降雨終了時まで高レベルのままである.

5.結 果

今回の方法は降雨開始から予測時点までの雨量データ

、天気”36.7.

Page 9: 1053:503(豪雨;雨量予測;ハイエトグラフ) ハイエトグ …450 ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み RT m猟「 R R2 R3 R4 r10 r10

ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み 457

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       ロ       「l R60= 20       り       II RIE= 50  a,= 15121      [1       り    こ ユユ   b’ニ97     ”  1)R=224  11RIS=90       り  mニ .6125       11

       に  MAXM10ニ5・19 “R180=20  図AXmOニ23・4 旨 R3E=70       ” R3Hニ261       日  R3S二 108(  ●                          II

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第11図 松浦(17h50)

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 1)R;150   R田=ユ20   R3正{=264 m= ・1125     RISニ 36        R3S二 37 ト{AXMIOニ 5.17 MA X R l O= 21.l

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第12図 大瀬戸(18h10)

だけで降雨全体のハイエトグラフを推定するものであ

り,3・3,①,②で述べたパラメータbノの推定は過去雨

量のR.丁曲線から雨滴粒度分布変換によって得られる

M10に大きく支配されている.前報で示した式,

  M・・一(歯×8皐b)軌9616

での分母の8はR.丁曲線でのT=8分に相当していると

考えられる.すなわち最大10分雨量をもたらす最大空間

含水量M10は最大8分雨量に依存している.従って

M10保存のままDR時間内の雨滴成長によってより大きな:(aノ,b,)にな:ったとしても,新しい(aノ,bノ)によ

る最大8分雨量は変らない.このことから予測最大10分

雨量もそれほど大きなものとはならず,結果的に降雨開

始から予測時点までに得られた最大10分雨量に近いもの

となる.

 このように本方法では現実に近いピーク時,ピーク雨

量の早い時点での設定は不可能である.結局は新たに出

現するより大きな10分雨量のもとに予測することにな

1989年7月

り,真のピーク以前では予測は過少評価となる.ただし

4章作業例に示したように,ピーク以前に予測した豪雨

階級は過少評価であっても間違いなく降雨は豪雨性のも

のであることを診断しており,防災上には役立つはずで

ある.今回の方法の妥当性については実際のピーク雨量

出現時附近とそれ以後の時点での予測結果に関して検討

する.

 5.1 ピーク時における予測結果

 第2表は23地点のピーク時点における(R.1E,R3E)

と実際値(R60,R180)の一覧である.ピーク時より早

い時点でピーク時の予測豪雨表示と同じものに到達した

場合はその時点での結果を示している.第13図(a)は

RIE対R60,第13図(b)はR3E対R180を図で見たものである.予測雨量が小さくF階級に入らなかった

国見山,ピークが一雨の後半部で生起した絹笠山では,

図中に描かれた相対誤差30%の線からはみでた.全般的

に,R60,R180が50mmを超えるとRIE,R3Eは相対誤差土30%に近いかそれ以内におさまっている.

67

Page 10: 1053:503(豪雨;雨量予測;ハイエトグラフ) ハイエトグ …450 ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み RT m猟「 R R2 R3 R4 r10 r10

458 ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み

 第2表 長崎豪雨時長崎県下23地点での予測作業結果一覧.t。;降雨開始時刻.te;降雨終了時刻.tp;ピー

     ク10分雨量出現時刻.ti;予測時刻.RS;t。~ti迄の積算雨量.R60,R180;時刻ti,TX,TZ以

     後の実際の1,3時間雨量(mm).RIE,R3E;同じく予測・・イエトグラフによる予測1,3時間雨

     量.R3H;時刻ti,TX,TZでの可能最大3時間雨量.R3S;同じく過去3時間雨量.TX三(R60,     R180)による豪雨表示が消えた時刻.TZ:降雨終了時刻.TX,TZの欄の最下段の数値は各項の

     23地点全体の平均値.R.STは一雨の総雨量,R.SEはtiにおけるRSとR3Eの和.

    tO   te   tp   ti   RS  R60  RIE R180 R3E  RSE  RST  R3H  R3S   TX R180  R3E  R3H  R3S   TZ  R3E  R3H  R3S

       り  り り ロじコ ロ  りリロじロ しり ル    りリウ ユ      ロリ   リロコく   り                     ぜ                    り つ  り  サ  ユ 

Q妙14・・19…7…65・84796587・… 85・7・24884・7・・4694263・24・9・・ 231141

②鰯.16001900183018005835213528869212858175・46 ・69846・9・・ 316692④魏棄璽二麺二麺二llll二二illニニlll二二三llニニlll二二lllニニ三ll二二憂i二二ill二二lll二iillニニニ三1二ll二二lll二二ili二麺ニニニil二二lllニニlll二

④恥… 5・・32・32・64535・5878・42・21・876433・4863・83735… 8・62・・3④観17・一・2・3・2・3・・7・6・9613111・28・3・33・3・77222・4555・…8・24・・24n・9・

㊨簡薮16・・19…75・・72・5672467269・25・28・8156・74・43532・985・83・ ・299・28㈱17・・21…81・・81・375884・25・4・・77・6226437・94・435ユ・34H92… 3・7・・46②雛山…5・・32・32・755・7・54n・186・292517533・4888247815・・ 2・62・・2⑦蜘2・・6・・43・4・・5・724・786… 2・29・555・43・3・68219986…  66H7⑩口碑220020030301002817302・・2・・29・67582・452・・6710020・ 346105@顧山・6…9…8…8・・6437・537・98H・1・2749・75・4824・・753・9・・ 2・291・・⑬魏17・・22…84・・83・87・38・3926925734435738・872・1・45673・13・82・2・41・253・・⑬砺灘17・・24・・2・5・2・5・・5・ 51   64  125  116  267  278  160  139 2240   46   42   98  155 2400   25   84  113

@鶏.璽一塑一三§全2一鯉一.三2全一.聖需一三il.一聖帰辱≡堕一一塑一一li§一.i§1一一三2呈一鯉_呈§_壁一一≡里}.璽一塑一一一i§一一榊堅.一磁一

⑮働1700220018401830821611372852593413713578220104515434エ32422002335196⑮毎痢岬璽一鯉軸禦.聾一一塑一一『ll鱒.1三1一.王§1一帰塑一層鍵噌甲製.一≡li.一塑一三2壁2_1§帰一輌壁一.釜z彌一≡1§.1歪22甲一一司曼一一一互一一竺一

@臨足18・・24・・2・…94・9315414・31626235548437・8523・・364428228324・・36・272・7③ぞ駅ll22一≡丘22一≡222.狸甲騨塑.一三i!一.1釜一一塑一一塑.帰坐一一12§一一≡釜一一王i§一鯉一一一1皇一一一1§一一運一一lzヨ『≡i22一一一§!幡.塑一一璽一

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                                   44.4 69.6193,4193.6    28.9118.3150.5

 第13図(c)は(a),(b)図と同じ予測時点における

降雨開始からの積算雨量RSとR3Eの和を一雨の総雨

量RSTと比較したものである.むしろこの場合はほぽ

全地点で土30%以内におさまった.

 第14図は第13図と同じ予測時点でのR180に対する

R3E,R3H,R3Sの比較である.R3Eに較べて,R3H

はR180との相関はあるがいずれも過大評価である.

R3SはR180が100mmを超えると著しく過少評価と

なる.以上のようにピーク時附近での(RIE,R3E)に

よる予測は土30%の相対誤差で信頼できるといえ,今回

のように降雨時間が3~7時間程度の雨ではピーク時に

おいて一雨の総雨量も同じく土30%の相対誤差で推定で

きそうである.

 5.2豪雨のおさまりについての検討

 第2表には各地点での5.1の結果と併わせて,実際の

(R.60,R180)による豪雨階級がFを下まわって表示が

消えた時点,並びに降雨終了時点でのR3E,R3H,R3S

の値を示している.欄の下に記したように(R60,R.180)

による豪雨表示が消えたときのR180の平均値が44.4

mmであるのに対し,R3E,R3H,R.3Sの平均値はそ

れぞれ69.6mm,193.4mm,193.6mmとなって,R3E

は豪雨のおさまりについてR.3H,R3Sによるよりも良

好な判断を示している.同じく降雨終了時でのR3E,

R.3H,R3Sの平均値はそれぞれ28.9mm,118.3mm,

150.5mmで,R3EによればF階級も消え豪雨のおさ

まりを判定している.

 5.3 ピーク時における雨量予測,ならびに豪雨のお

さまりについてかなり良好な判断がでぎたことは,大村

空港の例で代表されるように,3。3,③で述べた,DR,

r,rTの評価による短時間降雨の判定がうまく行なわれ

68 、天気”36.7.

Page 11: 1053:503(豪雨;雨量予測;ハイエトグラフ) ハイエトグ …450 ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み RT m猟「 R R2 R3 R4 r10 r10

ハイエトグラフを利用した短時間雨量予測の試み 459

50

刀ω

m100

第13図

              500           .齢国           のの     ぐつ       (c)・髭//ま

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10    50 100   500     R60、R180,RST mm

実際の今後雨量とハイエトグラフにょ

る予測雨量の比較.(a);R60対RIE,

(b);R180対R3E,(c);一雨の総降

雨量(RST)とtiにおける(RS十R.3E)

の比較.単位はmm.

たものと思われる.これにより適切なbノが与えられ,

今後急に弱まる雨なのか,あるいはゆっくり弱まるもの

かを判別できたものと思われる.

 6.あとがき

 前報の一雨のもつ可能最大短時間雨量の予想の方法か

ら,ハイエトグラフを導入して今後の短時間雨量予測の

方法に拡張した.降雨のピークが降雨の前半にある場合

は予測結果は良好である.ピークが降雨の後半にあった

り,もう一つのピークが降雨終了間近に見られる場合,

また降雨時間が短くかつ弱い雨の場合は精度が落ちる.

弱い雨の場合を除くとピーク時附近での短時間雨量予測

は実際に較べて相対誤差土30%に近いかそれ以内におさ

まった.レーダ,気象衛星による降雨域の移動速度やエ

コー強度分布,他地点からの雨量情報などがあれば,ピ

ーク時,ピーク雨量の早い時点での設定が現実に近いも

のとなるはずなので,今回の方法による予測は飛躍的に

良好になると期待される.これらの高度情報システムで

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 R180 mm500

第14図 tiにおけるR180とR3E(●    匠口), R3H (○β口), R3S (十

    印)の比較.単位はmm.

も追随できない局地的豪雨については,雨量データのみ

による本方法は各現場には有用であると思われる.また

本方法は前報の(RIH,R3H)による豪雨検知,可能最

大雨量予想の信頼度を向上させた.

 謝辞 本稿をまとめるにあたり,本誌レフリー諸氏,気象庁

海上気象課長山本孝二氏,予報課高瀬邦夫氏より有益な

助言を頂いた.記して謝意を表します.

文献

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塩月善晴,1981:極値雨量強度曲線から推定した雨

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1989年7月 69