9
3.7% 1.8% 2.4% 3.5% 8.7% 11.4% 9.8% 19.9% 38.8% 1.8% 3.4% 7.7% 11.5% 6.2% 8.6% 16.8% 24.1% 2.1% 6.7% 8.7% 5.7% 8.7% 10.2% 9.6% 9.0% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 特にない その他 機械作業を外部に委託する リースやレンタルを利用する 安価に販売している購入先に切り替える 使用する農機を安価なものに切り替える 機械を共同所有または共同利用する 中古品を購入する 買い替えまでの期間を長くする 「農業用機械費低減」の取組として1番目に行っていること 「農業用機械費低減」の取組として2番目に行っていること 「農業用機械費低減」の取組として3番目に行っていること 0 20 40 60 80 (%) (26.3%) (46.3%) (25.8%) (72.0%) (19.9%) (3.7%) (28.6%) (5.7%) (12.6 %) 回答者:1,074人 (100.0%) 資料:農林水産省「農業資材コスト低減及び農作業の安全確保に関する意識・意向調査」(平成25年) ○ 農業者による農業用機械費低減の取組内容 (参考) 農業機械費低減に関する農業者の意向 21 ○ 農業資材コストの低減及び農作業の安全確保に関する農業者の意識・意向を把握するため、平成25年に農業 者モニター1,269人に対して調査を実施、同年8月に公表。 ○ その中で、農業機械のコストを低減するために行っている、あるいは今後行いたい取組としては、「買い替えまで の期間を長くする」(稼動年数を長くする)を挙げる農業者が最も多い(7割以上)。

1.8% 1,074 (3.7%) (100.0%)...回答者:1,074 人 (100.0%) 資料:農林水産省「農業資材コスト低減及び農作業の安全確保に関する意識・意向調査」(平成25年)

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3.7%

1.8%

2.4%

3.5%

8.7%

11.4%

9.8%

19.9%

38.8%

1.8%

3.4%

7.7%

11.5%

6.2%

8.6%

16.8%

24.1%

2.1%

6.7%

8.7%

5.7%

8.7%

10.2%

9.6%

9.0%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80%

特にない

その他

機械作業を外部に委託する

リースやレンタルを利用する

安価に販売している購入先に切り替える

使用する農機を安価なものに切り替える

機械を共同所有または共同利用する

中古品を購入する

買い替えまでの期間を長くする

「農業用機械費低減」の取組として1番目に行っていること 「農業用機械費低減」の取組として2番目に行っていること

「農業用機械費低減」の取組として3番目に行っていること

0 20 40 60 80 (%)

(26.3%)

(46.3%)

(25.8%)

(72.0%)

(19.9%)

(3.7%)

(28.6%)

(5.7%)

(12.6 %)

回答者:1,074人

(100.0%)

資料:農林水産省「農業資材コスト低減及び農作業の安全確保に関する意識・意向調査」(平成25年)

○ 農業者による農業用機械費低減の取組内容

(参考) 農業機械費低減に関する農業者の意向

21

○ 農業資材コストの低減及び農作業の安全確保に関する農業者の意識・意向を把握するため、平成25年に農業者モニター1,269人に対して調査を実施、同年8月に公表。

○ その中で、農業機械のコストを低減するために行っている、あるいは今後行いたい取組としては、「買い替えまでの期間を長くする」(稼動年数を長くする)を挙げる農業者が最も多い(7割以上)。

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1.1%

0.3%

10.9%

23.9%

20.5%

14.0%

29.4%

0.3%

0.9%

10.4%

8.3%

16.7%

18.8%

36.9%

0.9%

1.5%

8.5%

10.5%

13.8%

29.5%

15.5%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

その他

デザイン性に優れる

価格が割安である

他機種と比較して、優れた性能を持つ

昔から使い慣れているメーカーの製品である

購入先との長年の付き合い

修理に迅速に対応してくれるなど、アフターサービスに優れてい

1番目に重視していると回答 2番目に重視していると回答 3番目に重視していると回答

0 20 40 60 80 100

(%)

(42.7%)

(62.2%)

(81.9%)

(50.9%)

(29.8%)

(2.7%)

(2.3%)

回答者:1,075人

(100.0%)

修理に迅速に対応してくれるなど、アフターサービスに優れている

○ 農業者が農業用機械の購入・利用において重視していること

資料:農林水産省「農業資材コスト低減及び農作業の安全確保に関する意識・意向調査」(平成25年)

22

○ また、農業機械の購入・利用において、「修理に迅速に対応してくれるなど、アフターサービスに優れている」点を重視する農業者が最も多い(8割以上)。

○ アフターサービス等によって農業機械のメンテナンスを適切に行うことは、故障による農繁期の作業ロスを減らすことに加えて、農業機械の長寿命化の観点から重要。

○ メーカーにおいても、カバー開閉の容易化など、メンテナンス性を向上させた農業機械の製造・販売を推進。

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② 農業機械の価格動向

資料:農林水産省「農業物価統計」(平成22年を基準)

○ 農業生産資材、食料の年次別価格指数の推移 ○ 主要な農業機械の平均的な価格

資料:(社)日本農業機械化協会「農業機械・施設便覧(2014/2015)」から推計

機種名 類別

価格 利用面積

(千円) (ha)

トラクター 30PS級 3,497 10

40PS級 4,978 15

田植機 4~5条 1,453 7

6条 2,442 10

自脱型 コンバイン

3条 3,667 10

4条 6,088 15

5条 9,254 20

23

注:農業機械化促進法に基づく基本方針において提示している機械を導入するに際して過剰投資とならない利用面積の目安

H22=100

70.0

80.0

90.0

100.0

110.0

120.0

130.0

H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25

農機具

肥料

農業薬剤

飼料

光熱動力

資材総合

○ 農業機械の価格は、近年の鋼材の高騰や高機能化などによりわずかに上昇しているが、他の農業生産資材に比べて変化はあまりない。

○ 他方、その他の農業資材と比較して農業機械は単価が高く、その価格変動は生産費に大きく影響。

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クラス 希望

小売価格 主な仕様の差

トラクター

標準 モデル(例)

98 馬力

862万円 作業機制御技術、負荷に応じた自動変速装置、作業機水平制御、油圧増圧 など 海外

モデル 97 馬力

685万円

田植機

標準 モデル(例)

8条 382万円 アイドリングストップ、枕地旋回整地ロータ、ハンドル操作だけで旋回可能な自動植付部制御 など 海外

モデル 8条 295万円

コンバイン

標準 モデル(例)

6条 1,410万円 ワンタッチ変速機構、高性能水平制御(前後左右)、負荷に応じたアクセル自動制御、容易にメンテナンス可能な構造採用 など 海外

モデル 6条 1,093万円

③ 低価格モデルの販売

○ 低価格シリーズの例

クラス 希望

小売価格 主な仕様の差

トラクター

標準 モデル(例)

24 馬力

264万円 作業機の高精度水平制御、作業機昇降動作での自動停止機能、省エネ運転サポート機能、オートエアコン など

低価格 モデル

25 馬力

214万円

田植機

標準 モデル(例)

4条 123万円 セルモーター始動、苗補給レール、枕地旋回整地ロータ など

低価格 モデル

4条 67万円

コンバイン

標準 モデル(例)

5条 1,062万円 伸縮する排出オーガ、負荷に応じたアクセル自動制御、自動作業方向制御 など 低価格

モデル 5条 878万円

○海外向け低価格モデルの例

24

施肥付き ディーゼルエンジン

すべて税込み

キャビンなし ロータリーなし

側条施肥なし

キャビンなし

低価格シリーズのコンバイン、海外向けモデルのトラクターは井関農機、それ以外はクボタ

低価格シリーズと海外向けの位置を変更し、説明もそれに合わせる。

○ 農機メーカーでは、価格を抑えた農業機械を求める声に応じ、便利な機能を省いた低価格シリーズの提供や、海外向けの低価格モデルを国内で販売するなどの取組を実施。

○ こうした取組は、「担い手農家の経営革新に資する稲作技術カタログ」への掲載等を通じて、広く普及を図っているところ。

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○ 海外向けの農業機械の価格が安いというのはそのとおり。トラクターで言えば、同じ馬力であれば売れ筋の価格帯は国内と比較して東南アジア向けは3~5割程度、アメリカ向けは1~3割安い。(メーカー)

○ ただし、この価格差は為替要因等を除けば、主として性能の違いに起因。(メーカー)

○ アメリカ向けは前輪倍速装置や水平制御等は付いていない。国内では作業効率を向上させるため、顧客から小回りの利く操作性の高い農業機械を求められる。(メーカー)

○ 東南アジア向けは操作性の面では前輪倍速装置だけでなく、水平制御、無断変速等のオプションはまったく付けていない。(メーカー)

○ 東南アジア向けは操作性だけでなく居住性の差も大きい。日本は居住性を重視しているが、東南アジアは振動や騒音が相当大きい。キャビンも無い場合がほとんど。(メーカー)

○ 国内では、ほぼ農業機械の購入者が利用者だが、東南アジアではオーナーは農業機械を購入するだけで、使用人に利用させる場合が多いため、安い価格を求める傾向にある。(メーカー)

海外との価格差

価格差等の要因

○ 輸入農機はアフターサービスを受けづらく、故障時に迅速な修理ができない。(流通業者)

○ 韓国や東南アジアの農機は排ガス規制に対応できていないこと、日本の農業者の求める機能を満たさない場合が多いことなどから、国内ではほとんど流通していない。また、最近の円安により価格面のメリットも薄れてきている。(流通業者)

安価な農業機械を輸入する際の課題

(参考)海外の農業機械の価格

25

○ 国内と比較して、海外向けの農業機械は価格が相当安いとの声があることを受け、複数のメーカー・流通業者からヒアリングを行ったところ、概要は以下のとおり。

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機種 レンタル料

トラクター(26馬力)+ロータリー 31,500円/日

田植機(4条植) 17,850円/日

コンバイン(3条刈) 91,350円/日

資料:A農協 レンタル農機価格表

【メリット】 ・ 導入初期負担が軽減される

【デメリット】 ・ リース期間中の全体費用はリース会社の手数

料も加わり割高

○ 農機レンタルの価格の例

○ 農業者から見たリース、レンタルの主なメリット、デメリット

【メリット】 ・ 利用する期間が短ければ、購入するより費用が

低減できる

【デメリット】 ・ レンタル台数が少ないため希望した期間にレン

タルできない可能性

・ レンタル予定期間中に悪天候の場合には再レンタルが必要

○ リース・レンタルを実施している企業の割合

資料:全農機商連自主行動計画

フォローアップ調査(平成26年3月現在)

リース レンタル

26

○ 利用面積に対応した農業機械の有効活用の観点からは、リース・レンタルの活用も選択肢の一つであり、一定程度利用が進んでいる状況。

○ ただし、特にレンタルについては農作業の特性上、農業機械の使用ニーズが特定の時期(播種時期、収穫時期等)に集中すること、事業として成立させるためにはレンタル料を一定額以上に設定する必要があることなどから、拡がりは限定的。

平成21年3月 平成26年3月

リース レンタル リース レンタル

15% 11% 26% 24%

④ 利用面積に応じたリース・レンタルの展開

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○ 主な農業機械の補修用部品の供給年限 ((一社)日本農業機械工業会ガイドライン)

機種別部品 製造終了後から

部品を供給する年限

トラクタ 12

耕うん機 9

田植機 9

コンバイン 9

乾燥機 12

籾すり機 10

動力噴霧機 9

スピードスプレーヤー 9

刈払機 8

⑤ 農業機械の補修用品の供給年限

27

○ 農業機械メーカーは、農業機械の長期利用を支援するため、業界団体において、機種別の補修用部品の供給年数に関するガイドラインを設定。

○ 例えばトラクターでは、製造終了後から12年間はメーカーから補修用部品を供給可能。

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3 農業機械化に係る 今後の施策の展開方向について

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第3 食料、農業及び農村に関し総合的かつ計画的に講ずべき施策

2.農業の持続的な発展に関する施策

(7)コスト削減や高付加価値化を実現する生産・流通現場の技術革新等

② 先端技術の活用等による生産・流通システムの革新

ア 規模拡大、省力化や低コスト化を実現するための技術導入

高齢化、労働力不足が進む中で、担い手の一層の規模拡大、省力化や低コスト化を図るため、スマート農業(ロボット技術やICT を活用した超省力生産、高品質生産を実現する新たな農業)の実現に向けた取組や、次世代施設園芸拠点(地域エネルギーと先端技術を活用して周年・計画生産から調製、出荷までを行う施設)の整備を推進する。ロボット技術については、ロボット新戦略(平成27年2月日本経済再生本部決定)に基づき、開発と現場への導入を着実に進める。

大規模経営に適合した省力栽培技術及び作期分散等が可能となる品種の開発と導入、機械化一貫体系の導入、海外向け低価格モデル農業機械の国内生産者への普及等を推進する。さらに、コントラクター等作業受託組織の受託作業の拡大、高性能機械や先端技術を駆使した作業受託組織のビジネスモデルの構築、ハローワークやシルバー人材センター等と連携した一時的な労働力(援農隊)の確保、育成等により、農作業の外部委託が円滑にできる環境を整備する。

③ 効果的な農作業安全対策の推進

農作業事故防止のため、事故の調査、分析から危険要因の洗い出しを行うリスクアセスメント手法の導入、研修体制や意識啓発活動の手法の見直し、安全性の高い農業機械の開発と普及など、より実効性のある農作業安全対策を推進するとともに、労災保険制度の周知と加入促進等に取り組む。

○ 食料・農業・農村基本計画(平成27年3月31日閣議決定)(抜粋)

(1) 食料・農業・農村基本計画

○ 平成26年1月より、食料・農業・農村政策審議会及び同審議会企画部会において議論を重ね、平成27年3月31日に「食料・農業・農村基本計画」を閣議決定。

○ 同基本計画においては、農業の持続的な発展に関する施策として、ロボット技術やICTを活用して超省力・高品

質生産を図るスマート農業の実現に向けた取組や機械化一貫体系の導入、海外向け低価格モデル農業機械の普及など農業機械に関する施策に加え、安全性の高い農業機械の開発・普及等効果的な農作業安全対策の推進について位置付けられているところ。

28