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2018 明石工業高等専門学校】 地域との共創による PBL とグローバル事業 ~自律・協働・創造性の発展と展開~ 概要 知識創造社会において、求められる工学技術者像は多様性に関する寛容性・人間性と、問題発見・設 定能力、困難に挑み挑戦し続ける力、いわば、自らの尊厳と価値観に立脚し、視野が広く個性や独創性など 分野横断的能力が求められている。 明石高専では、学生の自律性・協働性・創造性の育成を目的とした文科省「大学教育再生加速プログラ (AP)【テーマⅠ(アクティブ・ラーニング)】」、自立、協働、創造の能力を養成することを目的とし学科学年横 断でのチームによって計画した活動の実施に基づく PBL 授業である『Co+work』、『グローバル事業』や『地 域連携事業』等を展開している。また、建築学科では独自な PBL への取り組みを行い、いくつかの成果がみ られる。 本講演では、本校での様々な PBL への取り組みの概要と課題について述べる。 講演者プロフィール 大塚 毅彦(おおつか たけひこ) 【現職】明石工業高等専門学校・建築学科・教授 2006 英国王立芸術大学ヘレンハムリン研究所 客員研究員 1997 明石工業高等専門学校建築学科講師 1995 豊橋技術科学大学建設工学系助手 1995 神戸大学大学院自然科学研究科環境計画学専攻 博士(学術) 講演資料 2018 明石工業高等専門学校】 地域との共創による PBL とグローバル事業 ~自律・協働・創造性 の発展と展開~

2018 年 明石工業高等専門学校】 地域との共創による PBL とグ … · 地域との共創によるpblとグローバル事業-自律・協働・創造性の発展と展開-2018年7月14日

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【2018年 明石工業高等専門学校】 地域との共創による PBL とグローバル事業 ~自律・協働・創造性の発展と展開~

概要

知識創造社会において、求められる工学技術者像は多様性に関する寛容性・人間性と、問題発見・設定能力、困難に挑み挑戦し続ける力、いわば、自らの尊厳と価値観に立脚し、視野が広く個性や独創性など分野横断的能力が求められている。 明石高専では、学生の自律性・協働性・創造性の育成を目的とした文科省「大学教育再生加速プログラ

ム(AP)【テーマⅠ(アクティブ・ラーニング)】」、自立、協働、創造の能力を養成することを目的とし学科学年横断でのチームによって計画した活動の実施に基づく PBL授業である『Co+work』、『グローバル事業』や『地域連携事業』等を展開している。また、建築学科では独自な PBL への取り組みを行い、いくつかの成果がみられる。 本講演では、本校での様々な PBL への取り組みの概要と課題について述べる。

講演者プロフィール

大塚 毅彦(おおつか たけひこ) 【現職】明石工業高等専門学校・建築学科・教授 2006年 英国王立芸術大学ヘレンハムリン研究所 客員研究員 1997年 明石工業高等専門学校建築学科講師 1995年 豊橋技術科学大学建設工学系助手 1995年 神戸大学大学院自然科学研究科環境計画学専攻 博士(学術)

講演資料

【2018年 明石工業高等専門学校】 地域との共創による PBL とグローバル事業 ~自律・協働・創造性の発展と展開~

地域との共創によるPBLとグローバル事業-自律・協働・創造性の発展と展開-

2018年7月14日明石工業高専門学校:建築学科 大塚 毅彦

PMI日本フォーラム2018

私の供創造アクションの1部• ユニバーサルデザインの住まい・まちづくり

(明石高専ユニバーサルデザイン学生プロジェクト)

(うおずみん・ふるさと創生プロジェクト)(ゆるつなのまちづくり)

NPO法人ぱれっと(高齢障害の垣根を越えた社会保障を考える会)

• インクルーシブデザインを世の中に広めること

• 減災まちづくり(災害時要援護者の避難)

• フォトリーディング&リーディングファシリテーター(行動する読書会)

• BMIA(ビジネスモデル)ジュニアコンサルタント

(アントレプレナーの養成)

• マインドマップ/フェロー/フュチャーマッピング(想像して創造する!)

• プロジェクトマネージメント(PM)・アカデミックフェロー

• フュチャーセッション明石代表(ダイアローグ溢れる地域)

• 実践会に参加 、NPO法人KNOWS

• ファシリテーショングラフィックを学校に、地域に!

まちのクリエーター

が明石に

150名参加

3

ブロックチェーンAI量子コンピューターIOTスマートシティ情報爆発・・・

4

時代が求める人間像

産業 工業農業

情報データ

知識 分析力ナレッジ

知識 分析力ナレッジ

センス 感情 思考力インテリジェンス

1700年代 蒸気機関1946 エニアック1990 WWW1997 ディープブルー1997 Google

6

① 複雑な問題解決能力

② クリティカル・シンキング

③ 創造性

④ 人材管理能力(マネージメント)

⑤ 他者との協調性(人間関係調整力)

⑥ エモーショナル・インテリジェンス

⑦ 決断力と意思決定力

⑧ サービス・オリエンテーション

⑨ 交渉力

⑩ 認知的柔軟性

⇒SEL(Social and Emotional Learning) 共同作業や

コミュニケーション、問題解決能力など、感情と人間関係のスキル

2020年に求められるスキルとは?

11

世界経済フォーラム(2016年1月)『2020年に必要なスキルのランキング』

これからはあらゆる業界で、マーケットを『越境』する流れが止まらなくなる

Beyondの時代!「教育」「勤労」「引退」の単線型3ステージから

マルチステージ(生涯現役)へ学歴より、教育・実践歴結局、人間力に回帰か?

復職・兼職自由・ペア・チームの時代

• <会社内キャリア>と<会社外キャリア>を同時に形成する制度を!

会社依存から、復職・社会貢献などのパラレルなキャリア形成へ

あなたと一緒に働きたいと思ってもらえる人材育成SOSとWOWの言える複数の仲間(コミュニティ)に

帰属し、承認しあい、貢献しあう(助けてや、助けるで)

学生の「見知らぬ天使」は何処に?

<誰>と仕事をするのか?組むのか?

しかし、学生は知識・経験不足・良質なインプット・実践(プロジェクトマネージメント)に乏しい海外志向(国内?)学校は閉鎖空間 カリキュラム、想定外が起こりにくい人との出会い・背中をみて、火がつくことも!

Connecting Intelligenceの時代コワーキング、Fab Lab、シェアリング、IOT、人工知能、量子コンピュータ・・・

We are smarter than me. <自分>と<他人>の知識・技術・経験のすべてを組み合わせ、それぞれの状況に合わせて、自分も他者も納得できる「納得解」を導き出す「情報編集力」と「価値創造力」が必要

組織運営という意味でのプロジェクトマネジメントのスキル

技術を活かす「人間力」 社会と科学および技術を結び付けられるスキル。 ビジネスモデルキャンバスやデザイン思考

○大阪大学CoデザインセンターCrossing Borders、Communication、Collaboration、Compilation、Co-creation、Concerto

T字型人財⇒Π字型人材育成へ

20-40歳台が主役?シェアとケアと自己発酵テクノロジー×〇×〇・・

どう、うまく楽しく使っていくか?

ゲーム感覚で進化する20~30代

“Job-seeker”から、自分で産業や仕事をつくり出していくことが求められる“Job-creator”の養成

〇シンガポールのミルケンインスティテュート小学校低学年から、コーディング・ロボット工学・バイオ・3Dプリンター工作・資本市場と経済・起業家精神・交渉術・ディベート術を学んでいる。

サーファーのような

連続エンジニアの養成

明石高専の教育(個人的見解)

15歳から20歳までの5年間一貫工学教育 学生と教員の距離が近い(学寮、クラブ活動、課外活動、5年間) 実験・演習や実習を重視した手を動かす学習 教員は専門分野を持つ研究者でもある 成績優秀な中学生が入学してくる 防災教育(述べ200名以上が防災士取得)、アクティブラーニングの導入【1年生】 グローバル高専(トビタテ留学! 12名 全国3位の採択数(2016年)) 卒業後、国公立大学へ7~8割が編入、求人は20~30倍

[弱点や課題] 詰め込み教育となり、受動的な暗記学習になりがち(自立?、同調行動) 5年間同じ環境により、刺激が少ない 自己肯定感が意外と低い 運営交付金・教職員削減、外部資金の確保、教育業界の閉鎖性? 失敗から学ぶ実践が少ない環境 (洞察力・質問力?) 地域での多世代交流の希薄化 5年間同じ環境により、刺激が少ない 低学年での主体的取組が少ない

[強みと特長]

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高専での私の実践■造形【1年】 →インプロでの即興スピーチ(毎回2人ずつ)

マインドマップ、

フュチャーマッピング+宝地図

インプロによるあるもので即興ものつくり

■ホームルーム:1年間の行動計画を『フューチャーマッピング!』

学生47人でシェア

■建築設計演習Ⅲ【3年】:

〇授業開始時に、3分間『座禅』

〇設計コンセプトを考える→図書館で図書を借りてグループで「読書会」47冊の参考本をシェア(集合知による暗黙知の顕在化)

■都市地域計画【5年】→インプロでのスピーチ

→中山間地域の地域おこしについて考える

課題本『里山資本主義』を読んでIPADで検索・調査

■インクルーシブデザイン概論【専攻科1年】→『こども園の園庭を設計』、学生30名が保育

に関する本を持参し、読書会→きずきを(らくがき)シンキング

インクルーシブデザインワークショップの成果を<劇>で発表

■朝活読書会【毎週木曜日開催 朝8時~8時45分】

未来を作る Creative Thinkingデザイン思考

未来思考ダイアローグ

Empathy利他・自我のバランス

ストーリー思考シナリオプラニング(バックキャスティング)

善良な<1市民>として、ホリスティックな視点を持つ

「ファクト(事実)」に注目した解決法も大事だが、

インクルーシブは人生の<ナラティブ(物語)>に目を向け、何をすべきか考える。<ファクト>を活用するには想像力を働かせ、ナラティブを読み解けるかがカギ

多様で包括的な視点から物事をとらえる姿勢の重視ICTをデフォルトの条件としながら、人間の持つ5感や 身体性の重視

異質なものをつなぐ

〇イタリアの例文化・芸術の理解と手仕事の融合が創造性を生む成長に必要な視点 敬意+尊厳+創造力

人間性

連続エンジニアの養成を視野に(どうあるか(Being)・人間性共育)?学校外の人と日常的に出会う場

好きになる力、夢中になる力、のめり込む力想像力、イメージ力、構成力、能動性、内発的動機、諦めない力、失敗OKの風土、多様な遊びの重要性

エンジニアがこれから必要な能力ビジネスモデル・キャンバスとバリュープロポジションデザインプロジェクトマネージメント

●加速学習(フォトリーディング・マインドマップ)など学び続けるスキルの獲得

技術職は若い時にしか出来ない。後々技術職に転職は不可能? 一つの技術を極めるのは才能と努力。運も必要。文系のスキル・知識は、あとでいくらでも手に入る。導入編は体験しておくべき

■ブラザーシステム(卒業生・社会人とのコネクティング、高専内外に)

ビジネス等で活用されているメソッドを教育にも!

■マインドマップ (Mind Mapping) フューチャーマッピング(Future Mapping) 行動する読書 (Read for Action) 宝地図 (Treasure Map) フォートリーディング (Photo Reading) マインドフルネス (Mindfulness) ホスピタリティマインド(The hospitality Mind) インプロ(身体知) (Improvisation) NLP? 日本の 〇〇道の導入 (Do 茶道、華道、)

2017年9月9日(土)@明石高専開催

フューチャーセッション明石の開催(平成26年11月)明石にフューチャーセンターを!

著者に聞く行動する読書会・講演会・WSの実施

① 「行動観察の基本」の著者:松波晴人先生(大阪ガス行動観察研究所所長)による

イノベーションワークショップ②「才能を伸ばす人が使っているコミュニケーション術」

栗栖佳子先生③「30日で英語が話せるマルチリンガルメソッド」

(新条正恵先生)④ 絵本「海と空の約束」

西谷寛先生(環境体験カウンセラー)⑤「防災リテラシー」太田 敏一先生, 松野 泉先生(予定)

図書館前に掲示し、参加できなかった学生にも本と講演の中身をシェア

フォーサイトスクールWS松波先生(大阪ガス行動観察研究所所長)

●ビジュアルシンキング、ラーニングファシリテーショングラフィックを工学教育に自発的なグラレコ部発足!地域で毎週末、グラレコ

課題達成のゴールが明確に決まっていること

ゴールに至る道筋が見えていること

ゴールに至るまでの行動プランが分かっている

そこに至るまでのエネルギーを持っている

ものごとを達成するためには?

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未来価値創造をする2つの方法

現状

未来

予測をしようとすると、確からしさを求めるために、現状の「変わらない理由」に絡めとられてしまう

極端な未来が「来るもの」と仮定して、「そうなったとき、私たちはどうしているだろうか?」と考える(できない理由ではなく、できたときのことを考える)

フォアキャスティング(確率の高い未来を予測する)

バックキャスティング(重大な変化を予期し、備える)

過去の経験から考える

ゼロベースあるべき姿から考える

課題達成のゴールが明確に決まっている

ゴールに至る道筋が見えている

ゴールに至るまでの行動プランが分かっ

ている

そこに至るまでのエネルギーを持っている

ものごとを達成するためには?

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マインドマップ基礎講座1day

Copyright(C)BWJ37

‏ 空想は知識より重要である。

知識には限界がある。

想像力は世界を包み込む。 アルバート・アインシュタイン

Imagination is more important than knowledge,for knowledge is limited while imagination embraces the entire world.

■3-1)脳の機能/シナジェティック

高専の位置付け

7

• 連続エンジニアの養成を視野に(どうあるか(Being)・人間性共育)?学校外の人と日常的に出会う場

• 好きになる力、夢中になる力、のめり込む力想像力、イメージ力、構成力、能動性、内発的動機、諦めない力、失敗OKの風土、多様な遊びの重要性

• エンジニアがこれから必要な能力ビジネスモデル・キャンバスとバリュープロポジションデザインプロジェクトマネージメント

●加速学習(フォトリーディング・マインドマップ)など学び続けるスキルの獲得

• 技術職というのは若いときにしか出来ない。後々技術職に転職は不可能。一つの技術を極めるのは才能と努力。運も必要。文系のスキル・知識は、あとでいくらでも手に入るが導入編は体験しておくべき

■ブラザーシステム(卒業生・社会人とのコネクティング、高専内外に)

明石高専の学科、学生数

地域との共創によるPBLの事例

明石高専の外部資金プロジェクト

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平成19-20年度:学生支援GPソーシャルマーケットプログラム

平成25-26年度:地域貢献プロジェクト

定義: ソーシャルマーケットとは環境改善、キャンパスづくり、地域貢献などの社会益のある活動

(ミッション)に対してサービスを提供することを

目的としたマーケットhttp://act-market.org/地域貢献プロジェクト

http://www.akashi.ac.jp/csrproject/

プロジェクト一覧

朝日新聞2015.4.21

明石高専の外部資金プロジェクト

【高専改革推進経費:代表】H24震災・復興経験を活かした安心安全

まちづくり教育ネットワークの構築

【高専改革推進経費:代表】H25~H26

地域特性を活かした地域貢献プロジェクトによる

教育研究の質の向上

【 高専機構】

H26~

グローバルエ

ンジニア育成

経費

【高専機構】

H26~H30

AL推進経費

【文部科学省】

H26~H31大学教育再生加速プログラムテーマⅠアクティブ・ラーニング

H24

H25

H26

H27

【文部科学省】H

24~H

28

近畿地区7高専連携による防災技能

を有した技術者教育の構築

H28

H29

H30

【高専機構】

H29~H30高専4.0イニシアチィブ

H31

8

明石高専の地域プロジェクト活動(H29)

大学教育再生加速プログラム(AP)大学教育再生加速プログラム(AP)

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APテーマについて大学教育再生加速プログラム(AP)

明石高専における大学教育再生加速(AP)事業

AL入門(1年生)

Co+work(2,3,4年生)

全教員のFDとして展開

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アクティブラーニングCo+workとは?

• 4学科学年(2~4年)横断でのチームによって計画した活動の実施に基づく授業。

• 自立、協働、創造の能力を養成することを目的

1チーム8名(教員1名)

62チームあり

1年間

• 〈Find!アクティブラーナーHP Co+work紹介〉

• https://findactivelearning.com/set/2986/con/2982

51

52

H29年度テーマ一覧班 担当 テーマ1 NITACゴルフコース2 Let’s start KOSEN life 3 ~明石高専広告掲示部~4 OKASHI NO HOUSE 5 マツバの知らない世界6 NITAC ゆるキャラ プロジェクト7 絵本8 くみちゃんくみちゃん!きれいな水、見たくない?9 セカンドテラスプロジェクト ~Making Free Land~10 No more 電気泥棒11 大改造!劇的 美 for After ~Make ANCT Beautiful Again~12 子供向け防災ボードゲームを作ろう13 ボードゲームを作りましょう!14 高専版人生ゲームを作成15 人をダメにするイスを作ろう16 シニアとふれあいプロジェクト17 明石高専の立体地図プロジェクト18 明石高専犯罪抑止対策支部19 PとSC ~ピザとソーラークッカー~20 シャッターアート~Reborn~21 学校紹介動画を作ろう22 ストレス発散!!!23 木遊大工おもちゃ製作所24 高専祭に花を添える25 サイエンスショーで科学と友達!!26 生きねば。27 小学生を楽しませよう!!28 これが本当の明石そうめん29 高専生おしゃれ計画30 進化したブラインドを作る31 高専すごろく

32 人見知り改善プロジェクト33 魚住名店マップ製作34 好意室計画35 重曹の実用性36 高専ゲーム37 珍しいor新しいスポーツ・遊びを広めよう38 ゴミの名は。~まだ会ったことのない君の価値を探している~39 自分たちで作ったじゃがいも何しても美味しい説40 Love So Smoke 41 Do you know NITAC?~for中学生 fortune学生~42 チーム力 UP ゲーム43 けん康専44 LINEのスタンプを作成45 明石高専を知ってもらおう!46 ありえんうまみが深い47 高専ボードゲーム48 廃材を転換し創作しよう49 好きなものを食べよう・嫌いなものを避けよう50 Make a Confortable place ~きれいにして憩いの場をつくる~51 高専Remodering52 AAAA(明石高専生の、明石高専生による、明石高専生のためのアクロバット)53 魚住グルメマップ54 子どもの遊びに本気で参加!!55 願いを叶える売店プロジェクト56 学生による学生のための便利グッズ57 環境問題をコマ撮りで表現58 筋トレで発電59 おもちゃ時代、再来60 明石高専タレント名鑑61 お菓子の型枠作製から始める異文化交流62 観光選手権に応募&留学生と一緒に観光しよう!

• 従前の教育カリキュラムでは不十分• 「自律性・協働性・創造性」を

経験的に習得すること特化したPBLが必要

少子化 遊びの個人化

均質化された体験

圧倒的な経験不足

過度な安全追求

Co+work導入背景1入学してくる学生の質的な変化

• 社会での仕事のスタイル・環境・課題が複雑化

• 他分野の専門家と協働した問題解決能力が要求

• 多様な人々と協働できる能力が必要

Co+work導入背景2

エンジニアとして求められる能力の変化

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• 知識を自分で得られる環境で、学び続ける姿勢・能力を身につけられるか?

• 教員の役割・存在意義が、知識の伝達「ティーチング」から、能力を引き出す「コーチング」へと変わりつつある。

SNSの利用

Web検索オンライン講義

Co+work導入背景3ICTによる学ぶ環境の変化

コ・プラスワーク

明石高専では、平成28年度から、2年、3年、4年の全学科学生(機械、電気情報、都市システム、建築)527人と全教員63人が無作為に選ばれた8名程度のチームを編成し、「自立、協働、創造」の力を養うプロジェクトを1年かけて実施する。学生が自分たちで問題発見からはじめ、問題解決までの活動計画を立て、実行する1年間(30回)の必修科目:2単位のPBL型授業である。

教員:コーチング(助言・介入)

全学科2年生、3年生、4年生:512名

全ての教員:62名

学年学科がうまく混ざるよう無作為にチーム分け、教員も無作為にチームへ。

Co+workのコンセプト(H28~)

自律性・協働性・創造性の育成

チームにとってチャレンジを含む活動であること

誰かを幸せにする活動であること

2つの制約

活動テーマ

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カリキュラムにおける位置づけ

自律・協働・創造を養成する科目群

AL入門 一般科目

専門科目

グローバルスタディーズ

防災リテラシー

Co+work

Co+work

Co+work

プレゼミ

卒業研究

集大成としての卒業研究

1年 2年 3年 4年 5年

Co+workの活動チームづくり

計画 活動中間報告

見直し・活動

最終報告

神戸新聞H29.1.31

*毎回「ふりかえりシート」を記入*体育館にて *4チーム合同 *全員ポスター発表*「ふりかえりシート」を記入

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平成29年度 活動テーマ例• 子供向け防災ボードゲームを作ろう

• シニアとふれあいプロジェクト

• シャッターアート~Reborn~

• 学校紹介動画を作ろう

• サイエンスショーで科学と友達!!

• 人見知り改善プロジェクト

• ゴミの名は。~まだ会ったことのない君の価値を探している~

• 廃材を転換し創作しよう

• 学生による学生のための便利グッズ

• 筋トレで発電

• 観光選手権に応募&留学生と一緒に観光しよう!

• 小学生を楽しませよう!!

• ・・・・・・・・・・・・・・・・・

• ほか計62の活動が進行中!

平成29年度 Co+work活動例

平成30年度のチャレンジテーマ「学校の外と関わりをもとう」

『サイエンスショーで科学と友達!!』

Co+work 25班

『小学生を楽しませよう!!』Co+work 27班

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• 62チームを4 チームごとに分け、14室で発表

• 7分発表、8分質疑応答(着想・計画・役割)

第13回目授業:中間報告会

• 全チームが体育館でポスター発表• メンバー全員が発表を行う• 4分発表、2分質疑応答• 教員評価は8チーム分を中間報告と同様の方法で実施

第28回目授業:最終報告会

• ルーブリックを用いた自己評価・相互評価を行った結果について、教員と個人面談を行う。

• 後期あるいは次年度に向けた目標設定を行う。

前期・後期の終わりの授業:ふりかえり会

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ガイドブック(学生用・教員用)

教員用:約60ページ

成績評価

(1)個人の取り組み(教員・学生による評価) 80% ルーブリックを用いた学生の自己評価,相互評価と

教員の評価をもとに,チームの担当教員が評価

自律(40%)+協働(40%)+創造(20%)

協働(50%)+創造(50%)

(2)チームの取り組みと成果(複数の教員による評価) 20%中間・最終報告会でのチェックシートを用いた複数

の教員による評価

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コ・プラスワーク

明石高専では、平成28年度から、2年、3年、4年の全学科学生(機械、電気情報、都市システム、建築)527人と全教員63人が無作為に選ばれた8名程度のチームを編成し、「自立、協働、創造」の力を養うプロジェクトを1年かけて実施する。学生が自分たちで問題発見からはじめ、問題解決までの活動計画を立て、実行する1年間(30回)の必修科目:2単位のPBL型授業である。

概要学習目標

• 技術者が備えるべき分野横断的能力(モデルコアカリキュラムより)

分類 能力

自立 自己管理力 / 倫理観(独創性の尊重、公共心) / 未来志向性 / キャリアデザイン力 / 主体性

協働 コミュニケーションスキル / チームワーク力 / リーダーシップ / 責任感 / 合意形成

創造 情報収集・活用・発信力 / 課題発見 / 論理的思考力 / 創成能力 / エンジニアリングデザイン

技術者が備えるべき分野横断的能力

自律

コ・プラスワーク

明石高専では、平成28年度から、2年、3年、4年の全学科学生(機械、電気情報、都市システム、建築)527人と全教員63人が無作為に選ばれた8名程度のチームを編成し、「自立、協働、創造」の力を養うプロジェクトを1年かけて実施する。学生が自分たちで問題発見からはじめ、問題解決までの活動計画を立て、実行する1年間(30回)の必修科目:2単位のPBL型授業である。

28,29,30年度の改訂概要28年度(開始年度) 29年度 30年度

活動テーマ

成績評価

ふりかえり

手引き

その他

誰かを幸せに チャレンジを含む

(追加)自分たち以外の誰かを幸せに

(追加)学校の外との関わりを持ってみよう

自律協働創造 自己、相互、教員 中間、最終報告会

(追加)ルーブリック(9項目×5段階)

(追加)学年別ルーブリック(9項目×5段階)

毎週の振り返りシート

中間、期末の振り返りDAY

(追加)中間、期末の振り返りDAYをそれぞれ2週に設定

(継続)同様

ガイドブック製作(35P) 教員用・学生用(60P) 改訂版教員用・学生用(60P)

中間報告(プレゼン) 最終報告(ポスター) 教員8人組組織 教員8人組意見交換会 学生座談会 PROG全員受験

継続

グローバルエデュケーションセンター(27年5月)と協同学習センター(27年4月)の開設

派遣 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度

アメリカUCI研修 10 9 6 不催行

カナダ高校留学 15 9

フィリピン高校留学 9

マレーシア・ペナン研修 12 1

オークランド研修 51 19 20 不催行

アデレード高校留学 15 17 11

アデレードTAFE研修 16 不催行

ミシシッピ大学英語研修 1 不催行

カンボジアOverseas Community Project4 4 9

韓国ジョイントスタディツアー 13

カンボジアロボット工学交流(JENESYS2017派遣事業) 5

海外インターンシップ 6 9 3 28

トビタテ!留学JAPAN 7 12 2

合計 67 79 90 87

グローバル事業(派遣)

遊びの

明石高専グローバル事業(受け入れ)

受入れ平成26年度

平成27年度

平成28年度

平成29年度

長期留学生 5 7 6 3

短期留学生

インドネシアガジャ・マダ大学

9 11 10 8

インドネシアスラバヤ電子工学ポリテクニク

3 5 - -

インドネシアディポネゴロ大学

3 - - -

ベトナムホーチミン市工科大学

1 - - -

台湾中正高級工業職業職業学校

- - - 10

香港香港專業教育學院

30 - 5 35

フィリピンデ・ラ・サール大学/付属高校

- - 2 15

フィリピンデ・ラ・サール大学/付属高校

- - 2 15

シンガポールテマセクポリテクニク

- 4 - 6

シンガポールシンガポール工科大学

- - - 9

ブラジルリオ・グランデ・ド・スー大学

8 6 8 6

アメリカノーサンプトンコミュニティカレッジ

- - - 25

Student Ambassador• 異文化を理解し受入れるマインドセット、すなわちグローバルマインドセットを身につけることを目的として、2015年8月に発足しました。学科・学年を超えてメンバーが構成されており、お互いの強みを活かし尊重し合う活動が行われています。

• 日々の活動を通して、日本の文化を深く理解し、学生自身が海外に行った際のアンバサダー活動の基礎作りを目標としています。

• また、短期留学生受入時期には、放課後や週末を利用し、日本文化体験などを主体的に企画しています。

• 世界22カ国から約450名の留学生が、全国の高専で学んでいます。

71

72クイーンズランド工科大学 サウサンプトン大学、モナッシュ大学に編入学

高専教育を海外に輸出高専のユニークな教育制度をグローバルに展開高専機構が海外展開の重点国に定めるモンゴル、タイ、ベトナムなどで高専教育制度の導入を進めている。

モンゴル:高専機構モンゴルリエゾンオフィス:ウランバートルで現在3高専開講

タイ :今年5月に「タイ高専コース」を開講予定の2校のテクニカルカレッジ。

ベトナム:高専コース設立を目指している4校の大学・短大

来年度、全国の高専で、タイからの留学生(チュラポーン王女サイエンスハイスクール)を1,2年次に各校4名を受け入れる

73

国立ディポネゴロ大学(インドネシア)との連携大学内に職業学校vocational school(21コース)の設置への協力(個人的には、ユニバーサルデザイン教育の協力)

74

今後のカリキュラム・デザイン?

実習演習PBL

sk i l l①

sk i l l②

know ledg e②

know ledg e④

know ledg e③

know ledg e①

ICT

com m unication

Go next

experiencecol laboration

Th ink ing

Start

Solution

Value

こ れから の教育( パラ シュ ート 型 )

課題・ テ ーマを 先に与え、 それら に取り 組む経

験を 通じ て、 必要な知識・ スキル・ 思考力・ 実

践力を 自ら 獲得する 。

実験

実習

PBL

know ledge ①

know ledge ②

know ledge ③

know ledge ④

skill ①

skill ②

こ れまでの教育 ( 山登り 型 )

知識・ スキルを 積み上げ、 その検証

と し て実験・ 実習する

21

END