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平成28年8月北海道豪雨災害 被災とその影響、そしてこれから 平成29413国土交通省 北海道開発局 国土交通省 北海道開発局 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

平成28年8月北海道豪雨災害 被災とその影響、そしてこれから · 平成28年台風第10号及び8月の大雨の状況 平成平成2828年台風第年台風第1010号について号について

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Page 1: 平成28年8月北海道豪雨災害 被災とその影響、そしてこれから · 平成28年台風第10号及び8月の大雨の状況 平成平成2828年台風第年台風第1010号について号について

平成28年8月北海道豪雨災害

被災とその影響、そしてこれから

平成29年4月13日

国土交通省 北海道開発局国土交通省 北海道開発局

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

Page 2: 平成28年8月北海道豪雨災害 被災とその影響、そしてこれから · 平成28年台風第10号及び8月の大雨の状況 平成平成2828年台風第年台風第1010号について号について

平成28年台風第10号及び8月の大雨の状況

平成平成2828年台風第年台風第1010号について号について 平成平成2828年年8月の北海道の降水の8月の北海道の降水の状況状況

札幌管区気象台提供

●道内アメダス225地点中、““8989地点地点””で、月の降水量の月の降水量の極値極値(1位)更新(1位)更新し、道東の太平洋側の広い地域で平年の2~4倍となる500ミリを超える降水量となった。

●北海道地方は、8月29日~31日にかけて台風第10号の接近・通過に伴い、太平洋側の東斜面を中心に総雨量200200~~300300ミリの大雨ミリの大雨となった。

●また、道南地方を中心に35メートルを超える最大瞬間風速を観測した。

●このため、河川の増水や氾濫による浸水被害河川の増水や氾濫による浸水被害や土砂災害土砂災害、突風被害突風被害が発生した。

31⽇00時温帯低気圧に変わる温帯低気圧に変わる

30⽇18時前岩⼿県

芽室町芽室町147.5147.5ミリミリ

南富良野町幾寅南富良野町幾寅* * 183.5183.5ミリミリ

X 北海道最接近30⽇21時中⼼気圧972hPa中⼼付近の最⼤⾵速30m/s

<月降水量(多い方から)の極値を更新した地点(上位20地点)>

19⽇21時 台⾵第10号発⽣

岩⼿県⼤船渡市付近に上陸

(30⽇18時)中⼼気圧 : 970hPa中⼼付近の最⼤⾵速: 30m/s

新得町新得町234.0234.0ミリミリ

げんせんきょう

2位1位と2位の差

(比)1位(2016年8月) 8月の平年値(比)

最⼤⾵速30m/s

(mm)

19⽇21時 台⾵第10号発⽣中⼼気圧994hPa

中⼼付近最⼤⾵速18m/s

降水量の合計(ミリ)降水量の合計(ミリ)

(平成(平成2828年年88月月2929~~3131日日 *:*:欠測あり)欠測あり)平成平成2828年台風第年台風第1010号の経路図号の経路図

1 ぬかびら源泉郷      げんせんきょう

(十勝) 978.0 mm 575.0 mm (1981年 8月) 403.0 mm (170%) 197.9mm (494%)

2 糸櫛別いとくしべつ

(根室) 819.0 mm ) 477.0 mm (1994年 9月) 342.0 mm (172%) 169.5mm (483%)

3 宇登呂うとろ

(オホーツク) 800.5 mm 507.0 mm (1981年 8月) 293.5 mm (158%) 119.3mm (671%)

4 羅臼らうす

(根室) 791.0 mm 392.5 mm (2012年11月) 398.5 mm (202%) ---- (---%)

5 上標津かみしべつ

(根室) 719.5 mm 278.0 mm (2009年 7月) 441.5 mm (259%) ---- (---%)

6 三股みつまた

(十勝) 714.0 mm 354.5 mm (2011年 9月) 359.5 mm (202%) ---- (---%)

7 根室中標津ねむろなかしべつ

(根室) 700.0 mm 344.0 mm (2009年 7月) 356.0 mm (203%) 136.2mm (514%)

8あかんこはん

(釧路) 694 5 451 0 (1981年 8月) 243 5 (154%) 152 2 (456%)

観測所名 自治体名 大瞬間

風速(m/s) 観測所名 自治体名 降水量

合計(mm)

高松たかまつ

函館はこだて

市 * 36 5ぬかびら

げんせんきょう 上士幌か み し ほ ろ

町 332 0 8 阿寒湖畔あかんこはん

(釧路) 694.5 mm 451.0 mm (1981年 8月) 243.5 mm (154%) 152.2mm (456%)

9 中標津なかしべつ

(根室) 666.0 mm 345.0 mm (1994年 9月) 321.0 mm (193%) 147.8mm (451%)

10 中杵臼なかきねうす

(日高) 646.5 mm 590.0 mm (1981年 7月) 56.5 mm (110%) 246.1mm (263%)

11 標津しべつ

(根室) 631.0 mm 359.0 mm (1992年 9月) 272.0 mm (176%) 137.8mm (458%)

12 白金しろがね

(上川) 629.0 mm 421.5 mm (2011年 9月) 207.5 mm (149%) 179.7mm (350%)

13 幾寅いくとら

(上川) 625.5 mm ) 343.0 mm (2001年 9月) 282.5 mm (182%) 161.7mm (387%)

14 新得しんとく

(十勝) 613.5 mm 455.0 mm (1981年 8月) 158.5 mm (135%) 196.7mm (312%)

15かみさつない

(十勝) 601 5 mm 594 0 mm (1981年 8月) 7 5 mm (101%) 188 9mm (318%)

高松 函館市 36.5 源泉

げんせん

郷きょう

上士幌町 332.0

せたな せたな町 36.5 上札内かみさつない

中札内なかさつない

村 278.0

伊達だ て

伊達だ て

市 35.2 新得し ん と く

新得し ん と く

町 234.0

浦河うらかわ

浦河うらかわ

町 * 34.7 三股みつまた

上士幌か み し ほ ろ

町 226.5

奥尻お く し り

奥尻お く し り

町 34.6 阿寒あ か ん

湖畔こ は ん

釧路く し ろ

市 219.0

函館はこだて

函館はこだて

市 34.2 宇う

登と

呂ろ

斜里し ゃ り

町 212.5 も り も り おおたき だ て

最大瞬間風速(メートル)最大瞬間風速(メートル)

(平成(平成2828年年88月月2929~~3131日)日) ):観測値は欠測あり。

15 上札内 (十勝) 601.5 mm 594.0 mm (1981年 8月) 7.5 mm (101%) 188.9mm (318%)

16 鶴居つるい

(釧路) 595.0 mm 360.0 mm (1998年 8月) 235.0 mm (165%) 129.0mm (461%)

17 標茶しべちゃ

(釧路) 591.0 mm 371.0 mm (1992年 9月) 220.0 mm (159%) 136.7mm (432%)

18 中徹別なかてしべつ

(釧路) 578.5 mm 345.0 mm (2000年 4月) 233.5 mm (168%) 167.3mm (346%)

19 別海べつかい

(根室) 550.5 mm 408.0 mm (1992年 9月) 142.5 mm (135%) 141.5mm (389%)

20 置戸常元おけとつねもと

(オホーツク) 550.0 mm 267.0 mm (2006年 8月) 283.0 mm (206%) ---- (---%)

森も り

森も り

町 33.7 大滝おおたき

伊達だ て

市 208.0

寿都す っ つ

寿都す っ つ

町 32.7 幾い く

寅と ら

南富良野み な み ふ ら の

町 * 183.5

室蘭むろらん

室蘭むろらん

市 32.7☆ 糠内ぬかない

幕別まくべ つ

町 168.5

松前まつまえ

松前まつまえ

町 32.1 留る

真し ん

浦幌うら ほ ろ

町 152.5

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大雨をもたらした気象の概況について

・8月17日~23日の1週間に3個の台風が北海道に上陸し、道東を中心に大雨により河川の氾濫や土月 週間 個 台風 海道 陸 、道東を中 大 り 氾濫砂災害が発生した。また、8月29日から前線に伴う降雨があり、その後、台風第10号が北海道に接近し、串内観測所では8月29日から8月31日までの累加雨量が515mmを超えるなど、各地で記録的な大雨となった。

く し な い

アメダス降水量分布(平成28年8月15日1時~24日24時)(日本気象協会 配布資料から転載)

アメダス降水量分布(平成28年8月29日1時~31日9時)

(日本気象協会 配布資料から転載)

串内観測所(開発局データ)8月29日~8月31日

台風11号8/21上陸

台風7号8/17上陸

8月29日~8月31日累加雨量 515mm

台風第7号・第11号・第9号・第10号 経路図

8/21上陸

台風9号8/23上陸台風10号

8/30 接近

戸蔦別川上流観測所(開発局データ)8月29日~8月31日累加雨量 505mm

◆道内の主要な地点における年降水量の平均値(mm)

地点名 年降水量の平均値(㎜) 統計期間 地点名 年降水量の平均値(㎜) 統計期間

8/16 8/31の雨量観測について札幌 1106.5 1981~2010 釧路 1042.9 1981~2010

函館 1151.7 1981~2010 帯広 887.8 1981~2010

小樽 1232.0 1981~2010 網走 787.6 1981~2010

旭川 1042.0 1981~2010 北見 763.6 1981~2010

室蘭 1184.8 1981~2010 留萌 1127.0 1981~2010 ※本資料の数値は速報値であるため、今後の調査で変わる場合があります。

8/16~8/31の雨量観測について・串内観測所(空知郡南富良野町) 総雨量 888mm・戸蔦別川上流観測所(北海道帯広市) 総雨量 895mm

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河川の被害状況等

台風第10号による大雨石狩川水系空知川(南富良野町)

・堤防決壊 2箇所・浸水面積 約130ha 浸水家屋189戸

8月20日から続く大雨常呂川水系常呂川(北見市)

・堤防決壊 1箇所 越水4箇所・浸水面積 約500ha

台風第9号による大雨 台風第10号による大雨

石狩川水系石狩川(深川市、旭川市)・溢水・浸水面積 約120ha 浸水家屋 4戸

十勝川水系札内川(帯広市)・堤防決壊 2箇所・浸水面積 約50ha 浸水家屋2戸他

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常呂川では、ホットラインによる情報提供で円滑に避難勧告を発令

○ 自治体、北海道、国からなる「常呂川減災対策協議会」で検討された減災に関する取組方針に基づき、タイムラインや河川事務所長から自治体首長 のホ トラインを実践タイムラインや河川事務所長から自治体首長へのホットラインを実践。

○ 台風第7号から断続的に降雨が続いており、今後の降雨により急激な水位上昇が予想されたことから、ホットラインにより北見河川事務所と密に連携を図りつつ、北見市が対象地域へ通常より前倒しして避難勧告を発令て避難勧告を発令。北見市が消防とも連携の上、住民への避難の呼びかけを実施。

北見河川事務所から北見市へのホットライン

上川沿観測所における水位とホットライン・避難情報発令のタイミングかみかわぞい

被災状況

8月20日からの台風に伴い、常呂川では下流の北見市常呂自治区(福山・日吉地

福山・日吉地区

月 日からの台風に伴い、常呂川では下流の北見市常呂自治区(福山 日吉地区)にて4箇所の越水が発生するなどにより、約215haの浸水被害が発生。

福山 日吉地区

常呂川

堤防から越水(8/21 4:30)

避難勧告発令の目安となる水位

訓子府町

北見市

※急な水位上昇が予想されたことから、早期に勧告を発令

置戸町上川沿観測所(10.9k)

かみかわぞい

太茶苗観測所(18.9k)ふとちゃなえ

浸水状況(8/21 6:00)

※これは速報であり、数値等は今後変わることもあります。

<避難状況>避難勧告 20日19:45 越水による浸水地区(福山・日吉)を含む常呂自治区(1,302世帯、2,893人)避難指示 20日22:20 福山地区(17世帯56人)に発令

21日00:40 福山地区・日吉地区を含む常呂自治区(1,302世帯、2,893人)に発令氾濫発生情報の発表は21日01:00 避難所へは 大484人が避難

※本資料の数値は速報値であるため、今後の調査で変わる場合があります。 4

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石狩川水系空知川の被災状況

・8月16日からの台風第7号等による降雨に加え、8月29日から、台風第10号による大雨に見舞われ、空知川上流の串内雨量観測所では、降り始めからの雨量が に達した

くし ない

り始めからの雨量が515mmに達した。

・空知川及びユクトラシュベツ川(北海道管理区間)のはん濫により、南富良野町幾寅地区において約130haが浸水し、住家約189戸、食品加工工場等が浸水。

・8月31日から空知川の堤防決壊(2箇所)に対応する緊急復旧工事に着手し、9月6日に完了。

空知川(幾寅築堤)の堤防決壊

空知川

被害地域(南富良野町)

31日 4:40 空知川の堤防決壊を確認(2カ所 延長 下流約150m 上流約300m)

31日 9:20 緊急復旧工事に着手し、9月6日に完了

凡例

: 浸水エリア

: 堤防決壊

※記載されている数値や図表は速報値であり、今後、変更となる可能性があります。 5

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金山ダムのストック効果

○国土交通省北海道開発局管理の金山ダムでは、約5,390万m3の洪水を貯め込み。

かなやま

○国土交通省北海道開発局管理の金山ダムでは、約5,390万 3の洪水を貯め込み。

○ダムが無かった場合、布部地点において約2.3m水位が高くなり、氾濫危険水位を上回っていたと推測され、洪水被害

が発生するおそれがあったところ。(9月1日 5時 時点)

ぬ の べ

0

10

量(m

m/h)

8/28 18:00~9/1 3:00流域総雨量 272 9mm(ダム流域平均)

0

100

雨量

(mm

)滝里ダム

位置図 貯留状況

1400

1600

20

30時間

雨量 流域総雨量 272.9mm(ダム流域平均)

350

200

300

累加

布部地点 金山ダム

800

1000

1200

1400量

(m

3/s)

流入量

洪水を貯留した量 約5,390万m3大調節量※ 約1,320m3/s

340 m)ダムの効果

200

400

600

800

貯水位

流入

量、

放流

放流量

340

貯水

位(m

ダムの効果

布部地点における水位低減効果

0

200

12時

15時

18時

21時 0時 3時 6時 9時 12時

15時

18時

21時 0時 3時 6時 9時 12時

15時

18時

21時 0時 3時

9日

30日

31日

1日

330

※本資料の数値は速報値であるため、今後の調査で変わる場合があります。

2 3 3

※同時刻の流入量と放流量の差

6金山ダム 計画高水流量1,000m3/s

設計洪水流量1,200m3/s

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北海道緊急治水対策プロジェクト

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国道の被災及び復旧の状況

N

R273 高原大橋 L=15.2kmこ う げ ん

R335 羅臼町礼文町 L=0.7kmら う す ち ょ う れ ぶ ん ち ょ う

R38 狩勝峠 L=19.3km8/30 通行止め~のり面崩壊箇所等応急復旧9/11 通行止め解除

か り か ち

8/20通行止め~橋脚沈下 仮橋架設~9/30通行止め解除

R273 R273 高原大橋高原大橋

羅9/9 通行止め ~土砂崩落箇所応急復旧~9/10 通行止め解除

R335 KP2.6R335 KP2.6

R38 南富良野町市街地~落合 L=12.0km8/30 通行止め ~太平橋応急復旧~8/31 幾寅地区・落合地区(道路利用者避難含む)の孤立解消~9/3 通行止め解除

み な み ふ ら の ち ょ う お ち あ い

R38R38 太平太平橋橋たいへい

R38 R38 太平太平橋橋

R274 新清橋 L=0 8kmし ん せ い

R39 石北峠 L=24.9km8/30通行止め~土砂流出箇所応急復旧~9/2通行止め解除

せ き ほ く

R38 小林橋・清見橋 L=5.1km8/30通行止め~落橋、橋台背面洗掘 応急復旧~10/14通行止め解除

こばやし き よ み

こばやし

R274 新清橋 L=0.8km8/31通行止め~路肩洗掘箇所応急復旧~9/1通行止め解除

対策完了箇所 R274 日勝峠被災状況 L=39 5kmに っ し ょ う

R38 R38 小林橋小林橋こばやし

対策完了箇所

N E X C O 開 通 区 間

N E X C O 事 業 中

直 轄 開 通 区 間

直 轄 事 業 中

凡例

R274 日勝峠被災状況 L=39.5km別紙

R38 芽室橋、元村橋 L=14.9kmめ む ろ も と む ら

直 轄 事 業 中

一 般 国 道

10月14日時点国道通行止め区間1路線1区間

芽室橋、元村橋8/31通行止め~橋台背面洗掘箇所応急復旧~9/3通行止め解除

R236 野塚峠 L=27.8km8/30通行止め~法面崩壊箇所等応急復旧~9/2通行止め解除

の づ か

8

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道東自動車道における豪雨被害と復旧状況

◆台風 号による主な被害状況と復旧状況

NEXCO東日本提供○道東自動車道は、約5年前の平成23年に、札幌都市圏と帯広都市圏が結ばれた。

◆台風10号による主な被害状況と復旧状況道東自動車道 トマムIC~十勝清水IC 狩勝第二トンネル東坑口付近、切土のり面土砂流出

被災状況狩勝トンネル東坑口付近

狩勝第二トンネル東坑口付近

至帯広

至札幌

(通行止め解除:9/1 8:00) 狩勝第二トンネル東坑口から帯広方面を望む 狩勝第二トンネル東坑口から帯広方面を望む

狩勝第 東坑

(応急復旧作業:8/31 8:30~)

狩勝第二トンネル東坑口付近 帯広方面を望む

9(安全対策工事後:9/5 5:00) (冬期対策工事後:11/3 6:00)

※本復旧工事を引続き実施

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○国道38号、274号に被害が集中し、日本の「食」を支える道東エリアの命脈が危機的状況に。道通行止めとな た 北海道開発局長から 東 本 対 道東自動車道 代替路(無料)措置を 請

道東自動車道の代替路(無料)措置

日本の「食」を支える道東エリア

○国道通行止めとなった8/31、北海道開発局長からNEXCO東日本に対し、道東自動車道の代替路(無料)措置を要請。

※道東自動車道は8/29夜に一部通行止めとなったが、9/1午前8時に復旧。

○8/31夕刻にプレスリリースし、通行開始と同時に代替路(無料)措置を実施。これにより日高山脈を越える東西軸の交通を確保。

2.4%

8.5%

0.7%

38.5%

6.6%

21.6%

15.9%

37.5%

69.0%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

たまねぎ

にんじん

じ がいも 35.2%

2.0%

5.5%

14.6%

4.5%

0.6%

23.1%

6.1%

19.2%

32.8%

30.6%

28.6%

14.1%

8.0%

49.1%

23.2%

16.5%

52.3%

14.2%

19.0%

じゃがいも

さんま

ほたて

さけます

十勝 釧路 根室 オホーツク その他北海道 その他都府県

通行止め箇所・利用ルート (平成28年9月1日8時時点) 道東自動車道 交通量の変化 道東エリアは北海道東西の結びつき

資料 農産物:作物統計(農林水産省)、水産物:海面漁業水産統計(農林水産省)

旭川 北見

網走

根室

道東エリアは農⽔産物等の⽣産エリア

⽇⽤品

札幌

帯広

釧路

苫小牧

※トマムIC~十勝清水IC、H27:9月平均 H28:9/2-9/20

道央エリアは本州へのゲートウェイ(苫⼩牧港・新千歳

空港他)

農⽔産物等

⽇⽤品

道東自動車道 代替路(無料)措置

道東エリア

国道通行止め箇所

(平成28年9月1日時点)

利用ルート

資料:H21植生調査道外へ

10

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道央部・東西軸(国道38号、国道274号)の被災及び復旧の状況

・ 国道38号・274号の災害による通行止めのため、国道の通行止区間の迂回路として道東自動車道占冠IC~音更帯広IC間を利用することを目的として 代替路(無料)措置を実施中(9/1 ) 国道38号通行止め解除に伴い 代替路(無料)措置区間

利用することを目的として、代替路(無料)措置を実施中(9/1~)。 国道38号通行止め解除に伴い、代替路(無料)措置区間を占冠IC~十勝清水ICへ区間変更(10/14~)。

・ 国道38号狩勝峠区間については、24h体制で応急復旧工事を実施し9月11日に通行止めを解除。・ 国道274号日勝峠区間は、数多くの橋梁損傷や法面崩壊等により現地への進入さえも困難な箇所が多数発生。現在は、平成

29年秋頃の通行止め解除を目標に復旧作業を実施中。高山脈

かりかちとう

9/11通行止め解除

年秋頃の通行止め解除を目標に復旧作業を実施中。

国道38号 狩勝峠 L=19.3kmR38R38 のり面崩壊のり面崩壊 R38R38 応急復旧完了応急復旧完了

狩勝峠かりかちとうげ

R274R274 三国の沢覆道三国の沢覆道み く に さ

トマムIC道東自動車道

日勝峠

どうとう

にっしょうとうげ占冠IC

しむかっぷ

至:釧路

い わ せ

とかちしみず

十勝清水IC 芽室IC

音更帯広IC

めむろ

おとふけおびひろおびひろ

めむろおび ろ

帯広JCT

夕張IC むかわ穂別IC

ほべつ

ゆうばり

R274R274 岩瀬橋岩瀬橋い わ せ IC

芽室帯広IC

めむろおびひろ

R274R274 道路調査の状況道路調査の状況

国道274号 通行止め区間

L=39.5kmR274R274 のり面崩壊のり面崩壊

11

現在の代替路(無料)措置対象区間

(占冠IC~十勝清水IC)しむかっぷ と か ち し み ず

代替路(無料)措置終了区間(9/1~10/14)

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国道274号日勝峠における現地調査状況

<熊の足跡>被災概要を把握するため 被災翌日の9月1日にはヘリコプターによる空撮や目視被災概要を把握するため、被災翌日の9月1日にはヘリコプターによる空撮や目視調査を実施。

現地踏査では車両進入困難な箇所を徒歩の他、自転車による移動、落橋箇所でのゴムボートによる渡河やヘリコプターによる移動等様々な工夫をしながら、早期に被災状況を把握災状況を把握。

被災地は山間地で、熊の足跡だけでなく、羆自体の目撃もあったことから、ハンター同伴で調査を実施。

<ヘリコプターによる移動><自転車による移動><落橋箇所のゴムボートによる渡河><徒歩による調査>

12

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国道274号日勝峠における冬期間の復旧作業状況 ・ 一部通行止め解除

○被災により約40kmが通行止めとなり、平成29年秋頃の解除を目標に復旧作業を行っているところ。○被災箇所数は 橋梁損傷10箇所 覆道損傷3箇所 道路本体が大きく欠損6箇所 その他47箇所の合計66箇所

被災箇所図

通行止め区間 L=36 1 km (平成29年秋頃解除目標)

通行止め解除区間

L=4.3 km通行止め区間 L=39.5 km (現在)

通行止め短縮区間

○被災箇所数は、橋梁損傷10箇所、覆道損傷3箇所、道路本体が大きく欠損6箇所、その他47箇所の合計66箇所。○冬期間においても仮橋や擁壁といった構造物等の可能な復旧工事を進め、平成29年3月31日には、日高町千栄地区の中心部

(延長3.4km)において、通行止めを解除。※落橋した日高町「千呂露橋」について、対面通行が可能な仮橋を設置

7

9

13

1415

17

20

21 22 26 28 29

30

53

46

4551 52

12 50

19 2416

18

23 25 27 47

48

49

6211

236

38274

235

36

227

5

12

40

242

333

242

392

44

一般国道274号日勝峠

44

N通行止め区間 L=36.1 km (平成29年秋頃解除目標)短縮区間

L=3.4 km

凡 例

・・・橋梁損傷箇所(10)・・・覆道損傷箇所(3)

・・・道路本体が大きく欠損箇所(6)・・・その他(47)

661

5

6

8

30

33

6538

35

42

61 6463

37

10至 帯広

至 札幌

2 3

54

314

32

34

36

39

4344

11

凡 例・・・橋梁損傷箇所(10)・・・覆道損傷箇所(3)

・・・道路本体が大きく欠損箇所(6)・・・その他(47)

※ まで室蘭側 まで帯広側38 42 605540 41 5657 58 59※ ~ まで室蘭側、 ~ まで帯広側311 32 66

❶❶ 国道国道274274号号 日高町千呂露橋(仮橋)日高町千呂露橋(仮橋) ❷❷ 国道国道274274号号 日高町千栄地区大規模欠損箇所(擁壁)日高町千栄地区大規模欠損箇所(擁壁)

13

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■農作物が浸水等することにより、収穫できない・収穫が遅れるなどの被害が発生している。

農業被害状況

農 浸 、■農地の被害として、作物や土壌の流出、上流からの土砂の流入が発生している。■食品加工場の被災により、受入予定であった農作物の生産者等に影響が出ている。

●農作物・農地の被害状況

被災後(防災ヘリ映像)被災後(防災ヘリ映像)

キ ピ 株式会社 報道発表( 年 )

農作物の多くが流され、土砂が堆積している

(帯広市 ばれいしょ畑)農作物が浸水被害を受け、収穫できない・収穫に

遅れが生じている(芽室町 デントコーン畑)農作物ごと土壌が流出し、上流からは土砂が運

ばれ堆積している(芽室町)

●キューピー株式会社の報道発表(2016年9月16日)

北海道産とうもろこし・大豆を原料とした農産加工品の販売休止のお知らせ

キユーピーは、2016年8月に発生した台風の影響により、北海道産のとうもろこしや大豆を原料とした商品の販売を休止いたします。対象となるのは、「アヲハタ十勝コーンホール」をはじめとする、14品目の農産加工品です。

8月の度重なる台風により、北海道十勝地方には甚大な被害が発生しています。当社の製造委託

先である日本罐詰株式会社十勝工場においても、とうもろこしの収穫期のさなかに、冠水被害を受けました。これまで、製造再開に向けて尽力いただきましたが、農作物の収穫期内にライン復旧のめど

14

ました。 れまで、製造再開に向けて尽力いただきましたが、農作物の収穫期内にライン復旧のめどが立たないため、やむなく2016年産のとうもろこしや大豆を原料とした商品の製造を休止することに

なりました。つきましては、お客様にご迷惑をおかけいたしますが、アヲハタ・ほしえぬブランドのスイートコーンをはじめとした下記対象商品について、2015年産の在庫と台風被害前に製造した分の出荷をもって販売を休止いたします。

全国シェア80%を占める缶詰工場が被災し、受け入れ先が無く、収穫できないスイートコーン畑

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第1節 北海道開発の経緯

新たな北海道総合開発計画第1章 計画策定の意義

第3節 新たな北海道総合開発計画の意義第1節 北海道開発の経緯国全体の安定と発展に寄与するため、特別な開発政策の下、北海道開発

を推進。食料品等の輸出倍増、外国人観光客数100万人突破等の成長産業の萌芽。

他方、経済・人口は縮小傾向。ネットワーク未整備区間、地域コミュニティ維持に係る懸念の存在。

第 新北海道開発の基本的意義:北海道の資源・特性を活かして、国の課題の解決に貢

献。人口減少・高齢化の急速な進展等により、食や自然環境など北海道の強みを提供

し、我が国全体に貢献している「生産空間」の維持が困難となるおそれ。来たるべき10年間は、

•「生産空間のサバイバル」「地域としての生き残り」を賭けた重要な期間第2節 我が国を取り巻く時代の潮流

(1) 本格的な人口減少時代の到来

(2) グローバル化の更なる進展と国際環境の

変化

(3) 大規模災害等の切迫

第2章 計画の目標

•「生産空間のサバイバル」「地域としての生き残り」を賭けた重要な期間。•また、北海道新幹線開業、高速道路網の道東延伸、2020年オリパラ等を地域の飛躍の契機となし得る期間。

これらの機会の活用によって、本格的な人口減少時代にあっても活力を失うことなく人々が豊かな暮らしを送ることのできる地域社会の先駆的形成を図る。

第4章 計画の主要施策第3章 計画推進の基本方針

(1)人が輝く地域社会 (2)世界に目を向けた産業

(3)強靱で持続可能な国土

キャッチフレーズ: 「世界の北海道」

ビジョン: 2050年を見据え、「世界水準の価値創造空間」の形成

第2章 計画の目標≪3つの目標≫

第1節 人が輝く地域社会の形成

(1)北海道型地域構造の保持・形成に向けた定住・交流環境の維持増進

(2)北海道の価値創造力の強化に向けた多様な人材の確保・対流の促進

(3)北方領土隣接地域の安定振興

第1節 計画の期間 2016(平成28)~2025(平成37)年度の10年間

第2節 施策の基本的な考え方

(1)北海道型地域構造の保持・形成 「生産空間」「市街地」「中心都市」の3層構造で

人々の日常生活が営まれる「基礎圏域」を形成

(2)北海道の価値創造力の強化

人口減少時代にあっては、「人」こそが資源。

(4)アイヌ文化の振興等

第2節 世界に目を向けた産業の振興

(1)農林水産業・食関連産業の振興 (3)地域の強みを活かした産業の育成

(2)世界水準の観光地の形成

第3節 計画の推進方策

(1)産学官民金連携による重層的なプラットフォームの形成人材育成 地域づくり等のテ マに応じて 産学官民金が連携するプラ ト

人々の日常生活が営まれる「基礎圏域」を形成。札幌都市圏:集積を活かして北海道全体を牽引。

人材育成・活用の重点的実施とともに、多様な人々を引きつけ、地域の価値創造力を向上。

(2)世界水準の観光地の形成

第3節 強靱で持続可能な国土の形成

(1)恵み豊かな自然と共生する持続可能な地域社会の形成

①環境と経済・社会の持続可能性の確保②環境負荷の少ないエネルギー需給構造の実現

人材育成、地域づくり等のテーマに応じて、産学官民金が連携するプラットフォームを各地域又は北海道全体で展開し、取組を持続的にマネジメント。

(2)イノベーションの先導的・積極的導入~「北海道イニシアティブ」の推進 技術の力で人口減をカバーし、地域の課題を旧弊にとらわれずイノベイティブに解決。

(3)戦略的な社会資本整備社会資本のストック効果を 大限に発揮。

(2)強靱な国土づくりへの貢献と安全・安心な社会基盤の形成

①激甚化・多様化する災害への対応②我が国全体の国土強靱化への貢献③安全・安心な社会基盤の利活用

社会資本のストック効果を 大限に発揮。戦略的なインフラメンテナンスの徹底、技術開発も活用した「賢く使う」取組の充

実強化。

(4)計画のマネジメント 「企画立案→実施→評価→改善」のマネジメントサイクル。おおむね5年後に総

合的な点検。 15

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北海道型地域構造の保持・形成

○我が国全体に食料生産や観光の場の提供などを通して貢献している北海道の「生産空間」を守り 住み続け

2050年には「生産空間」の約半数が無人化と推計「生産空間」の散居の例○農地の大区画化と担い手への農地集積・集約化の推進 整備前

◆別海町の小学校区と山手線の比較

○我が国全体に食料生産や観光の場の提供などを通して貢献している北海道の「生産空間」を守り、住み続けられる環境づくりを推進します。

集約化の推進 整備前

整備後

農地の大区画化・汎用化等の基盤整備を実施し、担い手への農地集積・集約化や農業の高付加価値化等を推進しています。

2010年の⼈⼝分布 2050年の⼈⼝分布山手線の約2倍の面積の小学校区に75戸の農家が営農

上士別地区の整備後の農地(長辺)は、北海道新幹線はやぶさ(編成長約250m)の約2倍に相当します。 小区画〔0.3~0.5ha〕ほ場を

大区画〔3.4ha〕ほ場に( 大6.8ha)

約540m

推 す。

北海道の「生産空間」は散居形態で病院やスーパーなどの利便施設が遠く、公

出典:総務省「平成22年度 国勢調査」、国土交通省「国土数値情報(土地利用3次メッシュ)第2.3版」、「国土数値情報(将来推計人口メッシュ(国政局推計))」を基に北海道局作成

○「生産空間」の生活を支える「道の駅」の活用・北海道の 生産空間」は散居形態で病院やス などの利便施設が遠く、公共交通も不便で人口定着には不利な環境。

〈北海道の基礎圏域〉

産 」 支 」充実

地域公共交通の交通結節点や、日常生活に必要なサービスを提供する場として活用する等、

都市間バス路線バス

道の駅

○「生産空間 保全

人流・ 物流の交通ネットワークと日常生活機能を保持する取組を推進します。

海道 構造 広

バス停

交通結節点機能の強化

コミュニティ交通

○「生産空間」の保全農地へ搬入された

掘削発生土

「基礎圏域」においては、・生活サービス → 「市街地」・いのちの安心 → 「圏域中心都市」が担いつつ、「生産空間」の機能を維持

○北海道型地域構造を支える広域交通ネットワークの整備

道東自動車道 本別~釧路・北海道横断自動車道(整備中)

道東自動車道 白糠~阿寒間 開通により高速道路が初

平成28年8月洪水による被害を踏まえ、「生産空間」を保全するための治水対策を推進します また 河道掘削土や河道

「各層の機能強化」と「相互の結びつき強化」を展開

間の開通により高速道路が初めて釧路市に到達。

北海道の強みである「食」や「観光」を支える広域交通ネットワークの整備を推進します。

ます。また、河道掘削土や河道内の伐採木・流木、堤防除草等について、民間の活力も導入しつつ、地域の農業などに有効活用します。 16

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○8月中旬から、にんじんの東京卸売市場の旬別北海道シェアは9割以上を占める。

今夏の大雨の作物への影響について・・・にんじん

○8月中旬から、にんじんの東京卸売市場の旬別北海道シェアは9割以上を占める。

○今夏の大雨により、北海道産のにんじんは、8月中旬から急減。10月中には昨年度の同旬に比べ、最大4

9%の卸売数量が落ち込み。

○その影響により、9月中旬以降昨年度の倍の値段が続いており、10月中旬価格が最大136%高騰。○その影響により、9月中旬以降昨年度の倍の値段が続いており、10月中旬価格が最大136%高騰。

■東京卸売り市場における北海道産の卸売り量及び価格■東京卸売り市場の旬別北海道シェア

100%

◇平成27年H27北海道産

250

300

350

2,000

2,500

3,000にんじん 円/kgt

価格

対前年同旬比

大136%増

数量

対前年同旬比

大49%減

87%95% 96% 98% 98% 99% 94% 91% 85%

65%

17%

20%

40%

60%

80%

100%

○主生産地(北海道)1位・・・幕別町 (19 400t)

参考)北海道の出荷量(H26)

H27北海道産9割を占める

100

150

200

1,000

1,500

価格

数量

大 増

100%

17%0%0%

上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下

8月 9月 10月 11月

H28北海道シェア その他の地域シェア

◇平成28年

1位・・・幕別町 (19,400t)

2位・・・音更町(16,500t)

3位・・・南富良野町(16,100t)

4位・・・斜里町(14,800t)

5位・・・美幌町(14,000t)H28も同様北海道産9割を維持

0

50

0

500

上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下

8月 9月 10月 11月

H27北海道 H28北海道 H27北海道 H27その他の地域 H28北海道 H28その他の地域

76%96% 96% 94% 91% 91% 87% 89%

0%

20%

40%

60%

80%

00%

98,736t 

75,564t  北海道全体

174,300t

(H26)

その他の地域

57%

十勝+富良野地域

43%

価格 数量

道産9割を維持

東京卸売市場では、にんじんは8月中旬以降北海道が9割を占

0%上 中 下 上 中 下 上 中

8月 9月 10月

H28北海道シェア その他の地域シェア 出典:農林水産省統計部 都市別青果物卸売市場調査(旬別結果)

(H26)価格 数量

参考)にんじんの作付面積と被災面積

める。

また、今夏被災が大きく、出荷量が多い、十勝富良野地域は北海道出荷量の約4割を占める。

作付面積(ha) 被災面積(ha) 割合

北海道 4,980 147 3%

南富良野町 439 96 22%

出典:作付面積は、H26農水省作物統計調査より、被災面積は、北海道からの資料 17

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種子ばれいしょについて

■種子ばれいしょについて

ばれいしょや金時などで不足が予想されたことから、産地間の調整や種子とする等級・階級の拡大になどにより、府県への移出用も含め、充足するよう調整。

(H28.11.1北海道議会常任委員会(農政委員会)農政部説明資料)

○産地間の調整とは例えば、男爵を生産しようとしている産地に対して、男爵用の種芋が足りないため、別の品種を作付するよう調整するなど

○等級・階級の拡大例えば 例年なら避けるような芽出しがいまいちな種芋も使うということ例えば、例年なら避けるような芽出しがいまいちな種芋も使うということ

【参考】じゃがいも( 馬鈴しょ) は、栄養繁殖により増殖するため、種いもの増殖率が低く 般的には原原種 原種 採種の3 段階増殖を経て 般栽培用の

出典:北海道より聞き取り

低く、一般的には原原種→ 原種→ 採種の3 段階増殖を経て一般栽培用の種いもが生産される。

原原種生産をしている農場は、北海道中央農場、後志分場、胆振農場、十勝原原種生産をしている農場は、北海道中央農場、後志分場、胆振農場、十勝農場、上北農場、嬬恋農場及び雲仙農場の計7農場

原原種、原種とは、

主要農作物については,一般に公共研究機関や民間の育種場で新品種がつくり出されると 育成者はその新品種の特性を変化させないように毎年責任をもって栽出されると,育成者はその新品種の特性を変化させないように毎年責任をもって栽培し,維持・保存している。この種子を原原種といい,これを増殖した種子を原種という。原種はさらに特定の農家に栽培を委託し増殖して後,一般に販売されるのが普通である(採種)。

コトバンクより 18

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造成の農地の熟畑化について

■熟畑化とは

有機物投入などの適切な農地管理により、土壌の物理、化学及び生物学的特性が良好な状態等なり、長期にわたり安定して作物生産が可能となる過程。

①侵食の抑制効果・・・粘土の分散性を抑え 団粒化を安定化させることにより 養分の流亡を抑える◇熟畑化の効果

①侵食の抑制効果・・・粘土の分散性を抑え、団粒化を安定化させることにより、養分の流亡を抑える。②微生物の増加及び多様化効果・・・微生物は、土壌の有機物を無機化し、養分を供給、貯蔵体としての働きも担い、

その量は土壌の肥沃度の指標となっている。③環境保全効果・・・化学肥料の多量投入に結びつくが、河川の汚染や地下水の汚染を引き起こしている。

熟畑は 養分利用率を上げ 養分の流亡を抑え環境負荷を抑える

①熟畑度は耕作年数が増すに れて増加する傾向にあり数十年度で 定

熟畑は、養分利用率を上げ、養分の流亡を抑え環境負荷を抑える。

出典:光永・矢内・小﨑:造成農地のおける熟畑化規定要因の解析 日本土壌肥科学雑誌 第71巻(2000)より

■熟畑化に要する期間

①熟畑度は耕作年数が増すにつれて増加する傾向にあり数十年度で一定。

②造成後、十数年で有機物量は熟畑のレベルに到達するという報告があるが、これは、積極的な有機物の投入が前提。

③改良山成畑造成後の土壌の変化を理科学性及び微生物性から検討した結果、表土扱層の上層13cm(盛土部)、造成後6年善が が ど変 がな 造成後数年 破砕を繰 す が望

出典:光永・矢内・小﨑:造成農地のおける熟畑化規定要因の解析 日本土壌肥科学雑誌 第71巻(2000)より

で改善が見られたが、その下層13cm~22cmではほとんど変化がない。造成後数年間は深土破砕を繰り返すことが望ましい。 出典:沖田・成田・斎藤:改良山成畑土壌の理化学性及び微生物性の経時変化 開発土木研究所月報No476 1993年1月より

④堆肥の連用により、作物に吸収される堆肥由来窒素量は経年的に増加する(図5)。

出典:有機物の長期連用が土壌理化学性と畑作物の収量に及ぼす効果

平成17年度 北海道農業研究成果情報十勝農試・生産研究部・栽培環境科

する(図5)。

19

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○ 北海道においては、昭和50年代までは、冷害対策や多収を主眼とした食味の良くない米が生産されてきましたが、昭

日本の食を支える北海道の良食味米

、 代 、冷 多 眼 食 良 産 、

和50年代後半から特別自主流通米制度にあわせて本格的においしい北海道米を目指す取組が積極的に進められました。

○ 特別自主流通米に求められる、深水かんがい・客土等の基盤整備を進めてきており、品種改良や営農指導の取組によ

り、良食味米の生産を積極的に推進しており、酒米にも進出し始めています。

○ 現在では 「きらら397 を皮切りに「なな ぼし 「ふ くりんこ 「ゆめぴりか など新たな良食味米の○ 現在では、「きらら397」を皮切りに「ななつぼし」、「ふっくりんこ」、「ゆめぴりか」など新たな良食味米の

生産が進み、道内食率は90%程度まで向上、全国各地に広く流通しています。

■北海道米は、全国各地へ供給 ■基盤整備の効果

ゆめぴりかは 耐冷性が低く 冷害を防止する深水管理が栽培のポイント このため

◇良食味米ゆめぴりかの作付の増について◇北海道産の品種について

品種名 採用年 平成27年産ランク

きらら397 昭和63年 A

ななつぼし 平成13年特A 6年連続獲得(平成22~平成27年度米)

ふっくりんこ 平成15年特A 2年連続獲得(平成26~平成27年度

・ ゆめぴりかは、耐冷性が低く、冷害を防止する深水管理が栽培のポイント。このため、深水かんがい用水の確保やそれに対応するほ場に整備。

・ ゆめぴりかの作付面積(H24:12%→H28:21%)は増えており、産地形成に貢献。・ ゆめぴりかの全販売数量(6.6万t(H26年産))の約6割※を道外に販売。※ホクレンから聞き取り

「ゆめぴりか」を支える3つの取組

種改良ふ くり 平成15年 年度

ゆめぴりか 平成20年特A 6年連続獲得(平成22~平成27年度米)※平成22年度は参考品種

50% 21% 10%3%

16%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

H28年産

1品種改良・「食味」などの観点から、10年間に

わたって150万株の中から選抜2ブランド維持

・食味維持のための徹底した営農指導3基盤整備

・耐冷性の低さを克服する深水かんがい

・タンパク含有率を抑える客土

根の伸長を制限

( 砂質客土材)冷温に弱 幼穂

20cm

客土の実施状況

全国平均

77%北海道平均

85%143,904t

販売実績

道内

40%道外

◇北海道産酒造好適米※について

・ 酒造好適米は、冷害の危険性が高く、不稔抑制のため、冷害危険期の深水管理はとても効果が高い

※酒造好適米:吟風(H12)、彗星(H18)、きたしずく(H26))、 ()は採用年

ななつぼし ゆめぴりか きらら397 ふっくりんこ その他

北海道うるち米品種別作付け比率

含有 抑泥炭層からの余分な窒素吸収を抑制

( 砂質客土材)

客土の概要

冷温に弱い幼穂を保温

深水かんがい

平成26年産主食用うるち米持ち込み先県別 終販売実績

出典:ホク レン資料「北海道米2016」

77% 85%

検査数量に対する1等米検査の比率※ホク レン取扱一等米比率99.6%

213,261t

販売実績357,165t

40%

60%

道外 効果が高い。・ 道内酒造メーカーの道産米が占める割合は、平成11年の約9%から平成27年59%に拡大。・ 近年、道産米を利用した道産酒が金賞を複数受賞するなど確実に評価は向上し、道外

販売量も増加、平成27年度産は平成24年産の約1.8倍増。

酒造年度 H22 H23 H24 H25 H26 H27

465t

400

500

(t 北海道外への酒米の販売量

約1.8倍

・ 北海道は全国に比べ一等米比率が高く、複数の品種が 高位の「特Aランク」を安定して獲得。道外へ6割を供給、全国各地へ広く流通。

酒造年度 H22 H23 H24 H25 H26 H27

金賞受賞数()は内道産米

3(2) 3(2) 5(2) 4(2) 4(3) 4(2)

参考)H27年度全国出品数854点、金賞227点

出典:全国新酒鑑評価会 (独)酒類総合研究所

262t

0

100

200

300

H24 H27

20

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日本の食を支える北海道小麦

○1970年代後半から小麦の増産が図られましたが、当時の北海道産小麦は加工適正に優れず、品質の高くない小麦が生産

されていましたが、「日本の栽培条件に適する新たな品種開発」を目標に掲げ、品質向上が積極的に進められました。

○北海道では、地温の上昇により作物の生育期間を確保し、湿害を回避するため、排水が不可欠です。

○品種改良や栽培管理にあわせ、排水改良により国内産の約7割が生産される一大産地となっており、その優れた加工特

性から近年では 様々な外食産業で北海道産小麦を使う動きが見られます性から近年では、様々な外食産業で北海道産小麦を使う動きが見られます。

■北海道の小麦について

・北海道産小麦は、全国7割の取扱数量。

【 小麦の用途別使用量と自給率(平成21年度)】

■小麦の 近の品種の動向◇中力粉系(うどん、そうめん等)

チホクコムギ(S56(1981)) →ホクシン(H7(1995))→ きたほなみ(H18(2006))・コシや粘り に優れる・雨害の影響を受けやすい

・粉色が優れる・収穫期の雨に強い・ホク シンより多収

・こ れまで小麦より多収・雨害に弱い

■北海道産小麦を利用した加工品等の例

273,740t

661,587t

北海道

都府県

H27全国取扱数量935,327t

71%

29%

【 小麦の用途別使用量 自給率(平成 年度)】

◇強力粉系(パン、中華麺等)・ホク シンより多収・ASWに匹敵する高品質

・タンパク 質含有量(グルテン)が多い超強力小麦・中力粉とブレンドにより、パン、中華めんに適用・不良土壌環境では、早期に枯れ上がり、収量が低下する場合がある。

ゆめちから(H24(2012))

■北海道産小麦を利用した加工品等の例

■基盤整備の効果

◇丸亀製麺(運営会社 (株)トリドール 兵庫県神戸市)

・全国約800店舗大手外食うどんチェーン・国内全店舗、北海道産小麦100%のうどん(10年前から導入)・年間使用量約2万トンその他 とろろ用長いもは北海道産 道内店舗(16店舗)では道産米 タ

71%

■基盤整備の効果・その他、とろろ用長いもは北海道産、道内店舗(16店舗)では道産米、タマネギは、富良野産を使用

◇餃子の王将(本社京都市)・全国約700店舗の大手外食中華料理チェーン・ギョウザ及びラーメンの麺に道産100%を使用(H25年導入)

【 小麦作付に適した畑 】

・ 根の伸長が妨げられたり、湿害・干ばつによる生育

・排水改良等の基盤整備により、小麦の高品質・収量の安定化に貢献。

【 排水不良の畑 】

ギョウザ及びラ ンの麺に道産 を使用( 年導入)・年間使用量使用量約7千トン

◇敷島製パン・国内2位の大手パンメーカー・道産100%の小麦を使った食パンの販売(平成25年導入)月間使用量1 600トン(年換算約2万トン)

暗渠排水により改善

り、湿害 干ばつによる生育不良を生ずることから、小麦の高い収量を確保するためには、排水改良が重要。

・穂発芽による品質の悪化(排水不良により収

21

・月間使用量1,600トン(年換算約2万トン)

◇ その他 、パンメーカーでは、山崎製パン、ローソン、アンデルセン、菓子メーカーでは、石屋製菓、など多くの食品メーカーが積極的に活用

悪化(排水不良により収穫作業が遅延し、穂発芽した小麦)

適期収穫

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台風第10号関連災害 TEC-FORCE等の派遣

■TEC-FORCEの派遣 ■リエゾンの派遣■TEC FORCEの派遣 ■リ ゾンの派遣

役場敷地内道路の損傷 サラベツ川 河岸洗掘村長に調査結果を報告 リエゾンから情報提供役場敷地内道路の損傷(南富良野町)

サラベツ川 河岸洗掘(中札内村)

村長に調査結果を報告(占冠村)

リエゾンから情報提供(富良野市)

◆TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊):被 体 自治体 等が 被

芽室町担当者と打合せ(芽室町:四国地整)

リエゾンによる情報収集(北海道庁)地域の方から情報収集

(芽室町:四国地整)神社橋 橋台背面洗掘

(新得町)

被災地方公共団体(自治体)等が行う被災状況の迅速な把握、被害の発生及び拡大の防止、被災地の早期復旧その他災害応急対策に対する技術的な支援を円滑かつ迅速に実施する部隊。◆リエゾン(災害対策現地情報連絡員):◆リエゾン(災害対策現地情報連絡員):

大規模自然災害の発生時に、地方公共団体へ国土交通省職員を派遣し、災害情報等の情報収集、災害対策の支援等を行うもの

小林川 流木堆積(清水町:関東・中国・四国地整)

ヌプチミップ川 河岸洗掘(清水町:関東・中国・四国地整)

22

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自治体支援のための災害対策機械の派遣・運用

○今回の大雨では 近畿地方整備局所管の防災ヘリ「きんき号」 北海道開発局所管の防災ヘリ「ほ かい」 ドロ ン○今回の大雨では、近畿地方整備局所管の防災ヘリ「きんき号」、北海道開発局所管の防災ヘリ「ほっかい」、ドローンなどを始めとして、多様な災害対策機械が自治体支援のために展開された。

■災害対策機械等の派遣■災害対策機械等の派遣

照明車と排水ポンプ車緊急排水作業(幕別町)

排水ポンプ車緊急排水作業(音更町)

空知川堤防決壊箇所の復旧を監視(南富良野町)※衛星通信車による画像

衛星小型画像伝送装置(羅臼町)

被災状況確認に向かう被災状況確認に向かう ラジコンヘリによる ドローンによる被災状況

被災状況確認に向かうきんき号

【近畿地整所管】

ほっかい 被災状況確認(芽室町) 確認(南富良野町)

23

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8月15日台風第7号からの北海道開発局による自治体等への支援状況(参考)

(数値はのべ)

リエゾン 派遣 災害対策機械等 派遣TEC-FORCE 派遣

台風第7号関連 1道(3振興局)3市町 10市町村

(8/17~19)      20 人・日     26 台・日

台風第9,11号関連 1道(道庁、5振興局)25市町 29市町村ほか

1町

      3 人・日

16市町村ほか

(8/20~31)     190 人・日    293 台・日

台風第10号関連 1道(道庁、1振興局)16市町村 15市町ほか

(8/30~10/7)     164 人・日 866 人・日 (北海道開発局、関東・

  中国・四国地整分)    206 台・日(うち近畿地整分 2 台 日)

    282 人・日

8市町村ほか

(うち関東 中国 四国地整分 328 人 日) (うち近畿地整分 2 台・日)

台風第13号関連 1道(1振興局)6市町 6市町

(9/6~9/11)      32 人・日     20 台・日

1道(道庁、7振興局)44市町村 44市町村ほか

(うち関東・中国・四国地整分 328 人・日)

23市町村ほか

    406 人・日 1,151 人・日 (北海道開発局、関東・

  中国・四国地整分)    545 台・日(うち近畿地整分 2 台・日)

合  計(うち関東・中国・四国地整分 328 人・日)

24

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○ 北海道開発局の河川関係・道路関係の元職員により組織される防災エキスパートにおいても、北海道内各地域に派

防災エキスパートの活動

遣され、自治体支援を実施。

【河川関係】

●派遣人数:44名 ●派遣期間:8/20~9 / 7

●派遣先:札幌開建 旭川開建 帯広開建 釧路開建 網走開建 各管内

防災エキスパート 派遣人数

台風7号関連(8/17~19)

台風9,11号関連(8/20~31)

台風10号関連(8/30~ )

合 計●派遣先:札幌開建、旭川開建、帯広開建、釧路開建、網走開建 各管内

【道路関係】

●派遣人数:19名 ●派遣期間:8/17~9/1

●派遣先:国道39号石北峠、清水町内(国道38号、国道274号)、府 勝 自 道 等

(8/ ) (8/ 3 ) (8/3 )

河川関係 - 34名 10名 44名

道路関係 3名  5名 11名 19名

訓子府町内(十勝オホーツク自動車道) 等

河川防災エキスパートの活動状況【北海道通信(9月14日付け 3面)】

道路防災エキスパートの活動状況

25

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水土里(みどり)災害派遣隊の活動状況

○水土里(みどり)災害派遣隊は、被災を受けた市町村等が管理する農地・農業施設等の被害状況の概略調査を実施。

農地農業用施設等災害緊急派遣調査を行った市町村

北見市

訓子府町比布町

士別市

南富良野町

美瑛町

上富良野町

訓 府

深川市

施設管理者との打合せ状況 排水路被害の調査

清水町

上士幌町

芽室町

帯広市

道路被害の調査 道路被害の調査

26排水路被害の調査 施設管理者(南富良野町)へ報告書提出

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北海道において、時間雨量30mmを超える短時間雨量が約30年前の約1.9倍になるなど、近年、短時間強雨の発生回

北海道の近年の降雨の状況

60 2007 2016

数が増加している。

46

51 52

50

60

1977~1986

平均 17回

2007~2016

平均 32回約1.9倍

40

33

28

38 36

32

38

33

40

S10

0地点

発生

回数

1417 17

28

21

28

16

21 21

1415

18 20

27

16 15 19

23

17

26

20

30

道内

AM

eDA

S当

たり

の発

8

14 12

7

13 11

9

5

14 15

11 14

7 10

0

1977

1978

1979

1980

1981

1982

1983

1984

1985

1986

1987

1988

1989

1990

1991

1992

1993

1994

1995

1996

1997

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

道内アメダス100地点当たりの時間当たり30mm以上の降雨発生回数道内アメダス100地点当たりの時間当たり30mm以上の降雨発生回数

27※一般財団法人 日本気象協会北海道支社 資料を一部改変

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気候変動による影響は、国内でも高緯度ほど大きいと予測されており、100年後の北海道の年 大日降水量が1.24倍

気候変動による将来の気候の変化

になると予測されている(GCM20(A1Bシナリオ))。これにより、河川の現計画が目標とする治水安全度について、年超過確率1/100の場合は1/25~1/50程度に著しく低下することが報告されている。

出典:水災害分野における地球温暖化に伴う気候変動への適応策のあり方について(答申)平成20年6月 社会資本整備審議会地球温暖化に伴う気候変化が水災害に及ぼす影響について(平成20年6月 国土交通省)

各地域における100年後の年最大日降水量の変化率

28

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○北海道開発局と北海道は共同で、「平成28年8月北海道大雨激甚災害を踏まえた水防災対策検討委員会」 (委員

平成28年8月北海道大雨激甚災害を踏まえた水防災対策検討委員会

長:中央大学 山田教授)を開催し、気象、治水、防災等の観点から、今後の水防災対策について検討。3回にわたる委員会での議論をとりまとめ、3月29日に公表。

【【開催の背景開催の背景】】 【【委員会開催経緯委員会開催経緯】】第 回 平成 年 0月 日(金) 北海道では、 1週間に3個の台風が北海道に上陸し、さらに台

風第10号が接近。記録的な大雨となり、堤防決壊による大規模な浸水、幹線道路や橋梁・鉄道の被災、広範囲に及ぶ農業被害など、全道各地で甚大な被害が発生。

近年の気象状況から気候変動の影響は既に顕在化 気候変

第1回:平成28年10月28日(金)・今夏の気象状況・北海道における気候変動の影響等・課題と今後検討すべき内容

第2回:平成28年12月27日(火) 近年の気象状況から気候変動の影響は既に顕在化。気候変動による影響は国内でも特に北海道において大きいと予測。

北海道では、生産空間を保全する治水対策の重要性

第2回:平成28年12月27日(火)・防災対策について・追加の課題や検討について・委員会報告の骨子(案)

第3回:平成29年2月27日(月)

<水防災対策検討委員会の開催><水防災対策検討委員会の開催> 多様な分野の学識者の参画を得て、広範な視点から御意見を

頂戴し、今後の水防災対策のあり方を検討。

第3回:平成29年2月27日(月)・委員会 終報告

【【委員構成委員構成】】 (敬称略)

泉 典洋 北海道大学大学院公共政策学連携研究部 教授志賀 永一 帯広畜産大学地域環境学研究部門 教授清水 康行 北海道大学大学院工学研究院 教授関 克己 京都大学経営管理大学院 客員教授中津川 誠 室蘭工業大学大学院工学研究科 教授平澤 亨輔 札幌学院大学経済学部 教授村上 光男 北海道農業協同組合中央会 常務理事森 昌弘 北海道経済連合会 専務理事森 昌弘 北海道経済連合会 専務理事

◎山田 正 中央大学理工学部 教授(委員長)山田 朋人 北海道大学大学院工学研究院 准教授渡邊 康玄 北見工業大学工学部 教授

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