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2 私たちの健康のすがた
教科書 現代高等学校保健体育 P8-9
学習の目標
・ 健康のとらえ方が変化してきていることを説明できる。
・ 健康の成立要因について説明できる。
❶健康についての多様な考え方
|1|健康とは
「健康」について考えたことはありますか?
また、みなさんがイメージする「健康」とは
どのようなものですか?
◆健康の考え方の変遷
従来のとらえ方
健康=病気ではない状態・・・消極的なとらえ方
身体面で問題がなくても、精神面で問題を抱えている状態は健康とはいえるのでしょうか?
・WHO憲章前文での健康の定義(1946年)
「健康とは,身体的,精神的,社会的に完全に良好な状態であり,たんに病気あるいは虚弱でないことではない」
・身体的,精神的,社会的・・・多面的なとらえ方
・完全に良好な状態・・・積極的なとらえ方
世界保健機関(WHO)の考え方
従来のとらえ方に比べるとWHOの考え方はすばらしいものですが
「身体的,精神的,社会的に完全に良好な状態」の人は,どれくらいいるだろうか?
あまりに,完全な状態を求めすぎているのでは?
「定義」というよりは,めざすべき「目標」ととらえられるようになってきた
|2|生活の質を重視する健康観
コラム「障がい者スポーツと健康観」を読んでみよう。教科書P8 右下
病気や障がいがあり,身体的に完全に良好な状態ではないながらも,人生の目標をもち,やりがいのある仕事や役割を見つけて,その人がもつ機能を活かして,その人なりに毎日を健やかにいきいきとした生活を送ることは十分可能
参考リオデジャネイロパラリンピック競技記録
陸上男子100m(脳性まひT35)1位 12秒31 2位 12秒66 3位 12秒85
陸上女子100m(脳性まひT35)1位 13秒66 2位 13秒75 3位 14秒41
競泳男子50m自由形(運動機能障害S10)1位 23秒33 2位 23秒56 3位 23秒75
競泳女子50m自由形(運動機能障害T10)1位 27秒37 2位 27秒72 3位 28秒21
日本パラリンピック委員会より抜粋
◆生活の質(QOL)を重視した健康観
生きがいや満足感をもって生活を送れる状態
障がいがあっても(身体的に完全に良好ではなくても),自分なりの目標に向かって充実した毎日を送ることができる
これも1つの健康のすがた
自分なりの健康観の確立が重要
❷健康の成り立ちとその要因
|1|健康の成り立ちにかかわる要因
健康の成り立ちには,どのような要
因が影響を与えているのでしょうか?
◆主体要因
本人にかかわる要因
◆環境要因
本人を取り巻く要因
主体要因と環境要因は,相互に影響しあっている
|2|さまざまな主体要因と環境要因
◆主体要因
・人間の生物としての側面
(例:年齢,性別,遺伝,免疫など)
→ 変えることが不可能,または難しい要因
・生活習慣
(例:食事,運動,休養・睡眠,喫煙,飲酒など)
→ 変えることが可能な要因
◆環境要因
・自然環境
(例:大気,水,土壌,動植物)
・社会環境
経済的,文化的環境
(例:所得,職場,人間関係,交通機関,教育, メディアの普及など)
保健・医療サービス
(例:保健所,保健センター,病院,診療所など)