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平成30年度
特許出願技術動向調査報告書
三次元計測
平成31年2月
特 許 庁
要 約
- 1 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
注目技術
IoT技術
人工知能
ビッグデータ解析
応用・適用分野 (測定データの利活用)
・測量分野 ・土木・建築・社会インフラ分野 ・医療・生活支援分野 ・人体・動物測定分野 ・スポーツ分野 ・アミューズメント分野 ・農業分野 ・軍事分野 ・セキュリティ分野 ・その他
製造分野自動走行システム分野 航空分野
・輪郭・形状(高さ・深さ・厚みの分布を含む) ・表面粗さ ・距離・長さ ・変位・移動量 ・角度・向き ・曲率 ・変形 ・歪み・反射率 ・速度 ・その他
測定内容 (測定データ)
課題・高精度・高確度 ・信頼性向上 ・測定対象・検出範囲の拡大・測定・検出可能距離の拡大 ・経済性の向上 ・利便性向上・計測の高速化 ・機能的データ活用 ・異常検査 ・その他
測定方法
機械的測定 ・電気的/磁気的測定・流体を使用した測定・電磁波を使用した測定・音波を使用した測定・走査型プローブ顕微鏡・複数の測定方法を併用した測定
・その他
光学的測定
測定データ取得
仮想現実・
拡張現実
適用
データ利活用
第1章 三次元計測の技術の概要
三次元計測は、様々な測定方法を用いた、現実世界である三次元空間において存在する
対象物の位置・形状などを認識・測定する技術であることから、外観検査、産業ロボット・
自動運転の制御、地形測量・地図作成などの様々な技術分野に応用されている。また、中
国などの特定の国では、三次元計測に関する特許出願が増加傾向にある。それゆえ、三次
元計測における技術開発の動向、及び、世界における出願動向を把握する必要がある。
このような背景の下、三次元計測に関する特許の動向を調査し、技術革新の状況、技術
競争力の状況と今後の展望について検討することを目的とした。
三次元計測に関する技術俯瞰図を図 1-1 に示す。技術俯瞰図は、測定方法、測定内容(測
定データ)、応用・適用分野(測定データの利活用)、課題から構成されている。
三次元計測技術は、計測の対象が半導体集積回路の製造工程における 10μm 以下の範囲
から、10cm 程度の部品の外観検査、さらには地形測量・地図作成や宇宙・航空機分野での
10km 以上の範囲までと極めて幅広く、また、測定項目も輪郭や形状、距離、角度、表面粗
さなど多様性に富んでいる。したがって、それぞれ対象物の規模と計測目的に応じた技術
開発が行われている。
図 1-1 三次元計測の技術俯瞰図
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
測定方法は大きく光学的測定法、機械的測定法、その他の測定法に分類される。光学的
測定法には、対象物を撮影あるいは観察した情報から三次元形状を得る受動的測定法と、
対象物に何らかの光を照射して、その反射光から三次元形状を得る能動的測定法があり、
それぞれ幾つかの測定手法がある。機械的測定法は、対象物の表面をなぞることにより、
接触子の動きから形状を求めるもので、対象物の大きさによって触針法や接触プローブ法
と呼ばれている。その他の測定法には、電磁波を使用するもの、音波を使用するもの、荷
電粒子を使用するものなどがあり、それぞれ特有のハード面の構成要素がある。中でも、
GNSS(Global Navigation Satellite Systems)を併用した三次元測位システムは、測定精
度の向上もあり、新たな技術として注目されている。
測定内容は、目的に応じて輪郭、形状、高さ・深さ・厚みの分布、表面粗さ、距離、長
さ、変位・移動量、角度・向き、曲率などがある。
応用・適用分野は、自動車産業のビジネス環境を一変させる可能性のある自動走行シス
テム分野、従来から利用されてきている機械部品、光学部品、電子部品などを計測する製
造分野、ドローン(航空分野)を利用した地形測量分野、ダム・道路・橋などの形状を監
視する土木・建築・社会インフラ分野、医療・生活支援分野、スポーツ分野、アミューズ
メント分野、農業分野、物流分野、軍事分野など多岐にわたっている。
課題には、測定対象が広範囲であるために多くのアイテムがあるが、計測結果の精度向
上や信頼性向上、測定法の標準化、測定対象・検出可能範囲の拡大、経済性の向上、利便
性向上、機能的データ活用などがある。
近年の注目技術として、AI(人工知能)、拡張・仮想現実(AR・VR)、ビッグデータ解析、
IoT(Internet of Things)技術がある。これらの技術において三次元計測の技術をいかす
場面として、膨大な量の点群データからの三次元座標算出、三次元形状生成、あるいは遠
隔校正技術などがあり、三次元計測技術はこれらの将来技術にとっても欠くことのできな
い技術となると考えられる。
なお、本調査では、調査規模の関係で、GNSS を単独で使用する測量技術は対象外として
いる。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
第2章 市場環境調査
三次元計測の分野ごとに、製品、計測方式を表 2-1 にまとめている。三次元計測は、自
動車、航空宇宙・防衛、エレクトロニクス等の三次元検査装置、建築・建設、土木の社会
インフラ等の測量・計測と、運転支援システム(ADAS)/自動運転の自動車、モバイル機
器、アミューズメント等の製品で使用している。
表 2-1 各分野及び製品での三次元計測の方式
市場 分野 三次元計測方法
三次元検査装置
自動車製造 三次元座標測定機
デジタイザー、レーザースキャナー(LiDAR)
カメラ(画像)X 線 航空宇宙・防衛
エレクトロニクス デジタイザー、レーザースキャナー(LiDAR)
三次元座標測定機、カメラ(画像)
測量・計測
建築・建設 レーザースキャナー(LiDAR)
カメラ(画像)、レーダセンサ 土木測量
地図測量
自動車 ADAS/自動運転 カメラ(画像)、レーダセンサ
レーザースキャナー(LiDAR)赤外線、超音波、遠赤外線など
モバイル機器 顔認証/AR カメラ(画像)赤外線
アミューズメント モーションキャプチャ カメラ(画像)
出典:関連資料から調査会社が作成
三次元計測はいろいろな市場で使用されており、各市場でその重要度は増していくと予
想される。三次元検査装置市場では半導体関連の検査、工場でのモニタ、位置決めなどに
使用されている。そして生産工程や流通工程のデジタル化により生産や流通の自動化、バ
ーチャル化を大幅に高めることで生産コストと流通コストを極小化し、生産性を向上させ
ることを主眼とした Industry4.0 及び IIC 1のセンサとしての役割も大きい。また、測量・
計測市場では、測量・調査から設計、施工、検査、維持管理・更新までのあらゆる建設生
産プロセスの各段階において三次元データや ICT等を活用する i-Constructionが国の重要
施策の一つとして取り組まれている。
自動車市場では、EV 化とともに自動運転化が進み、運転支援システム(ADAS:Advanced
Driver Assistance System)の搭載率が年々増加している。物体、人、車線、信号などを
車載カメラ、車載レーダ、LiDAR(Light Detection and Ranging)等を使用した三次元計
測技術で認識するシステムが主流となっている。
三次元計測の市場調査では、三次元検査装置市場と今後成長が期待されている自動車の
運転支援システム(ADAS)と自動運転システム市場を以下に示す。
1 IIC(Industrial Internet Consortium):IoT 技術、特にインダストリアルインターネットの産業実装と、
デファクトスタンダードの推進を目的として、2014 年 3 月 27 日に設立された国際規模の団体。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
0
2,000
4,000
6,000
8,000
10,000
12,000
14,000
16,000
18,000
2014 2015 2016 2017
(予測)
2021
(予測)
2023
(予測)
その他
エレクトロニクス
地図測量
エネルギー・電力
医療
建築・建設
重機械
航空宇宙・防衛
自動車
(USD MILLION)
(年)
出荷金額
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
2014 2015 2016 2017
(予測)
2021
(予測)
2023
(予測)
三次元自動検査システム
マシンビジョンカメラ
光デジタイザー・スキャナー
三次元座標測定機
(USD MILLION)
(年)
出荷金額
第1節 三次元検査装置市場
三次元検査装置市場の産業分野別推移及び予測を図 2-1 に示す。産業分野には自動車、
航空宇宙・防衛、重機械、建築・建設、医療、エネルギー・電力、地図測量、エレクト
ロニクスなどがあり、自動車は、三次元検査装置市場で最大である。また、全体で 2023
年には 160 億ドル以上の市場規模になり、2016 年の約 1.6 倍の市場規模に成長すると予
測されている。
図 2-1 三次元検査装置市場の分野別推移及び予測
出典:MARKETS AND MARKETS 「3D METROLOGY MARKET GLOBAL FORECAST TO 2023」
1.自動車分野の三次元検査装置市場
自動車分野の三次元検査装置市場のタイプ別推移及び予測を図 2-2 に示す。2023 年に
25億ドル以上、2016年と比較すると 1.5倍以上の市場規模になることが予想されている。
特に三次元座標測定機と光デジタイザー・スキャナーの伸長が著しい。
図 2-2 自動車分野の三次元検査装置市場のタイプ別推移及び予測
出典:MARKETS AND MARKETS 「3D METROLOGY MARKET GLOBAL FORECAST TO 2023」
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
0
200
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800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
2014 2015 2016 2017
(予測)
2021
(予測)
2023
(予測)
三次元自動検査システム
マシンビジョンカメラ
光デジタイザー、スキャナー
三次元座標測定機
(年)
出荷金額
(USD MILLION)
(年)
0
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1,000
1,200
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2014 2015 2016 2017
(予測)
2021
(予測)
2023
(予測)
マシンビジョンカメラ
レーザースキャナー
(USD MILLION)
(年)
出荷金額
2.航空宇宙・防衛分野の三次元検査装置市場
航空宇宙・防衛分野の三次元検査装置市場のタイプ別推移及び予測を図 2-3 に示す。
航空宇宙・防衛分野では、2023 年には 16 億ドルに達し、三次元座標測定機及び光デジ
タイザー、スキャナーの比率が高くなると予測されている。
図 2-3 航空宇宙・防衛分野の三次元検査装置市場のタイプ別推移及び予測
出典:MARKETS AND MARKETS 「3D METROLOGY MARKET GLOBAL FORECAST TO 2023」
3.建築・建設分野の三次元検査装置市場
建築・建設分野の三次元検査装置市場のタイプ別推移及び予測を図 2-4 に示す。2016
年から 2023 年にかけて建築・建設での三次元計測が普及して 2023 年には 12 億ドル以上
の市場規模となり、2016 年の 2 倍以上に伸びることが予測されている。
図 2-4 建築・建設分野の三次元検査装置市場のタイプ別推移及び予測
出典:MARKETS AND MARKETS 「3D METROLOGY MARKET GLOBAL FORECAST TO 2023」
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目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
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500
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700
2014 2015 2016 2017
(予測)
2021
(予測)
2023
(予測)
マシンビジョンカメラ
レーザースキャナー
(USD MILLION)
(年)
出荷金額
4.地図測量分野の三次元検査装置市場
地図測量分野の三次元検査装置市場のタイプ別推移及び予測を図 2-5 に示す。レーザ
ースキャナーの比率が高く、2016 年から 2023 年にかけて三次元計測が普及し、全体で
約 1.5 倍の 6 億ドル以上の市場規模となると予測されている。
図 2-5 地図測量分野の三次元検査装置市場のタイプ別推移及び予測
出典:MARKETS AND MARKETS 「3D METROLOGY MARKET GLOBAL FORECAST TO 2023」
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
第2節 運転支援システム(ADAS)と自動運転システム市場
SAE(Society of Automotive Engineers)が定義している ADAS と自動運転システムの
自動化レベルを表 2-2 に示す。レベル 0 からレベル 2 を ADAS、レベル 3 からレベル 5 を
自動運転システムと定義している。
表 2-2 ADAS と自動運転システムの自動化レベルの定義
自動化
レベル
ADAS 自動運転システム
レベル 0 レベル 1 レベル 2 レベル 3 レベル 4 レベル 5
運転支援なし 安全運転支援 部分運転自動化 条件付き自動化 高度運転自動化 完全運転自動化
概要
システムで検知
した障害物、車両
接近などの運転
環境をドライバ
ーに警告する。全
ての主制御系統
(加速/操縦/ブレ
ーキ)の操作はド
ライバーが行う。
主制御系統のう
ち、一つ以上を
個々に自動的に
行う。
主制御系統のう
ち、二つ以上を
ドライバーの代
わりに自動的に
行う。
ドライバーがシ
ステムからの運
転操作切替え要
請に応じられる
条件下で、特定
環境での主制御
系統を全て自動
的に行う。
システムからの
運転要請にドラ
イバーが適切に
応じなかった場
合でも、特定の
運転モードにお
いて自動化され
た運転システム
が車両の運転操
作を行う。
全ての走行環境
で自動化システ
ムが運転操作を
行う。
量産時期 量産済み 量産済み ~2020 年前後 2020 年頃~ 2020 年後半~ 2050 年目標
運転主体
平時 手動 手動 手動
(安全支援) 自動 自動 自動
緊急時 手動
(安全支援)
手動
(安全支援)
手動
(安全支援) 手動 自動 自動
責任所在 ドライバー システム限界をドライバーがカバー システム
動作モード - 特定環境下 全ての運転モー
ド
法規制 現行道路交通法で実現可能 日本の現行道路交通法では実現不可
出典:国土交通省ホームページを基に調査会社が作成
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
A社グループ
(日本)
12.9%
B社グループ
(ドイツ)
11.6%
C社
(ドイツ)
11.6%
D社
(ドイツ)
11.2%
その他
52.7%
0
500,000
1,000,000
1,500,000
2,000,000
2,500,000
3,000,000
3,500,000
0
10,000
20,000
30,000
40,000
50,000
60,000
2016年
(実績)
2017年
(見込)
2018年
(予測)
2019年
(予測)
2020年
(予測)
2021年
(予測)
2022年
(予測)
2023年
(予測)
2024年
(予測)
2025年
(予測)
出荷数量
出荷金額
(1,000個) (100万円)
1.ADAS/自動運転システム市場とメーカー別シェア
自動車市場での ADAS/自動運転システムの出荷数量・出荷金額の推移予測と 2016 年実
績の ADAS/自動運転システムのメーカー別シェアを図 2-6 に示す。
図 2-6 ADAS/自動運転システムの出荷数量・出荷金額の推移予測及びメーカー別シェア
出典:富士キメラ総研「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2018」
ADAS/自動運転システムの数量、金額は右肩上がりに増加している。自動車メーカーは
ADAS を搭載した車を販売しており、更に自動運転に向けた走行テストを積極的に行って
いる。
2016 年実績(数量)
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
0
500,000
1,000,000
1,500,000
2,000,000
2,500,000
3,000,000
3,500,000
0
10,000
20,000
30,000
40,000
50,000
60,000
2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
その他
中国
北米
EU
日本
金額
(100万円)(1,000個)
日本
23.1%
EU
44.9%
北米
24.5%
中国
3.4%
その他
4.1%
2.ADAS/自動運転システムの国別シェアと推移予測(数量・金額)
ADAS/自動運転システムの国別数量・金額推移予測と 2016 年(実績)の国別シェアを
図 2-7 に示す。2023 年には 2 兆 5,000 億円を超える市場になると予想されている。
図 2-7 ADAS/自動運転システムの国別数量・金額推移予測及び国別シェア
*)2016 年は実績、2017 年は見込み、2018 年~2025 年は予測
出典:富士キメラ総研「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2018」
現在は EU、北米、日本を中心として普及しているが、今後中国政府の政策などにより、
中国の比率が高くなると予測される。
ADAS/自動運転システム市場として、表 2-1 で示した三次元計測方式である、車載セン
シングカメラ、車載レーダセンサ(24GHz)、車載レーダセンサ(76~79GHz)、車載レー
ザースキャナー(LiDAR)について以下に示す。
2016 年実績(数量)
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目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
0
100,000
200,000
300,000
400,000
500,000
600,000
0
20,000
40,000
60,000
80,000
100,000
120,000
2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
その他
中国
北米
EU
日本
金額
(1,000個) (100万円)
日本
10.9%
EU
23.1%
北米
34.2%
中国
30.8%
その他
1.0%
E社(ドイツ)
17.3%
F社(ドイツ)
10.4%
G社(カナダ)
14.3%
H社(ド
イツ)
12.1%
I社(フランス)
6.9%
その他
38.9%
3.車載センシングカメラ
車載センシングカメラの世界市場のメーカー別と国別シェア(数量)を図 2-8 に、国
別数量・金額推移及び予測を図 2-9 に示す。
図 2-8 車載センシングカメラのメーカー別と国別シェア(2016 年実績:数量)
出典:富士キメラ総研「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2018」
図 2-9 車載センシングカメラの国別数量・金額推移予測
*)2016 年は実績、2017 年は見込み、2018 年~2025 年は予測
出典:富士キメラ総研「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2018」
車載センシングカメラの市場規模は、2016 年に対し 2023 年は 1.6 倍以上の 5,000 億
円前後となり、その後も伸びると予想される。国(地域)別シェアは、欧州と北米で 50%
以上を占めている。中国の市場シェアが拡大している。
メーカー別 国別
(販売数量:25,940 千個)
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
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資料編
第6部
日本
9.8%
EU
68.4%
北米
20.6%
中国
0.6%
その他
0.6%
0
20,000
40,000
60,000
80,000
100,000
120,000
140,000
160,000
180,000
0
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
30,000
35,000
40,000
45,000
2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
その他
中国
北米
EU
日本
金額
(1,000個) (100万円)
E社(ドイツ)
36.8%
J社(ドイツ)
33.1%
I社(フランス)
13.2%
K社(米国)
6.6%
L社(スウェー
デン)
2.9%
その他
7.3%
4.車載レーダセンサ(24GHz)
車載レーダセンサ(24GHz)の世界市場のメーカー別シェアと国別シェア(数量)を図
2-10 に、国別数量・金額推移予測を図 2-11 に示す。
図 2-10 車載レーダセンサ(24GHz)のメーカー別シェアと国別シェア(2016 年実績:数量)
出典:富士キメラ総研「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2018」
図 2-11 車載レーダセンサ(24GHz)の国別数量・金額推移予測
*)2016 年は実績、2017 年は見込み、2018 年~2025 年は予測
出典:富士キメラ総研「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2018」
より高機能の ADAS や自動運転が求められており、検出距離が長い 76~79GHz のレーダ
センサへ移行することが予想されているが、価格面では当面 24GHz が有利であり切り替
わりは緩やかになると予想される。メーカー別ではドイツを中心とした EU のシェアが大
きい。
メーカー別 国別
(販売数量:17,800 千個)
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要約
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資料編
第6部
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100,000
200,000
300,000
400,000
500,000
600,000
0
10,000
20,000
30,000
40,000
50,000
60,000
70,000
80,000
90,000
2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
その他
中国
北米
EU
日本
金額
(1,000個) (100万円)
日本
12.2%
EU
65.6%
北米
21.1%
中国
0.5%
その他
0.5%
F社(ドイツ)
33.2%
K社(米国)
21.0%
E社(ドイツ)
19.1%
L社(日本)
8.8%
その他
17.9%
5.車載レーダセンサ(76~79GHz)
車載レーダセンサ(76~79GHz)の世界市場のメーカー別シェアと国別シェア(数量)
を図 2-12 に、国別数量・金額推移予測を図 2-13 に示す。
図 2-12 車載レーダセンサ(76~79GHz)のメーカー別シェアと国別シェア(2016 年実績:数量)
出典:富士キメラ総研「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2018」
図 2-13 車載レーダセンサ(76~79GHz)の国別数量・金額推移予測
*)2016 年は実績、2017 年は見込み、2018 年~2025 年は予測
出典:富士キメラ総研「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2018」
24GHz のレーダセンサよりも検出距離が長く、200m 離れた物体を検知することができ
る 76~79GHz のレーダセンサが価格の低下に伴い普及すると予想されている。2022 年に
は数量規模で逆転し主流となる見込みである。2016 年に対し 2023 年には市場規模(金
額)は、2 倍を超える 3,000 億円以上になると予想されている。
メーカー別 国別
(販売数量:13,100 千個)
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資料編
第6部
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100,000
150,000
200,000
250,000
300,000
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
8,000
2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
その他
中国
北米
EU
日本
金額
(1,000個) (100万円)
6.車載レーザースキャナー(LiDAR)
車載レーザースキャナー(LiDAR: Light Detection and Ranging、Laser Imaging
Detection and Ranging)について、世界市場のメーカー別シェアは 2017 年見込みでは、
I 社(フランス)がシェア 100%である。また国別シェアは EU が 100%である 1。国別数
量・金額推移及び予測を図 2-14 に示す。
図 2-14 車載レーザースキャナー(LiDAR)の国別数量・金額推移予測
*)2016 年は実績、2017 年は見込み、2018 年~2025 年は予測
出典:富士キメラ総研「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2018」
車載レーザースキャナー(LiDAR)は、Audi の A8 に搭載された照射角 145°、照射範
囲 80m のものが現在市場で唯一の製品となっている。自動運転システムにはリアルタイ
ムの空間検知が可能な車載レーザースキャナー(LiDAR)の使用が不可欠になると予測さ
れ、開発中の自動車メーカー、部品メーカーは多数ある。市場規模も 2019 年から急激に
伸び、2023 年には 2,000 億円を超えると予想されている。
1 富士キメラ総研「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2018」より引用。
- 14 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
第3章 政策動向調査
第1節 日本の政策動向
我が国の科学技術政策は、1995 年に制定された「科学技術基本法」により、政府が「科
学技術基本計画」を策定し、長期的視野に立って体系的かつ一貫した科学技術政策を実
行している。総合科学技術会議が、この科学技術基本計画策定と実行に責任を有してお
り、これまで、第 1 期(1996~2000 年度)、第 2 期(2001~2005 年度)、第 3 期(2006
~2010 年度)、第 4 期(2011~2015 年度)の基本計画が策定され、2016 年に総合科学技
術・イノベーション会議が、第 5 期(2016~2020 年度)の科学技術基本計画を策定した。
第 5 期科学技術基本計画は「Ⅰ.基本的考え方」、「Ⅱ.未来の産業創造と社会変革に
向けた新たな価値創出の取組」、「Ⅲ.経済・社会的課題への対応」、「Ⅳ.科学技術イノ
ベーションの基盤的な力の強化」、「Ⅴ.イノベーション創出に向けた人材、知、資金の
好循環システムの構築」、「Ⅵ.科学技術イノベーションと社会の関係深化」、「Ⅶ.科学
技術イノベーションの推進機能の強化」から構成されている。
第 5 期基本計画の「Ⅱ.未来の産業創造と社会変革に向けた新たな価値創出の取組」
の中で、「世界に先駆けた「超スマート社会」の実現(Society 5.0)」の大目標が掲げら
れている。Society 5.0 とは、狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く新たな
経済社会をいう。「Society 5.0」プラットフォーム構築のイメージを図 3-1 に示す。図
中において、三次元計測が必要な重点分野は、「スマート生産システム」、「地球環境情報
プラットフォーム」、「ものづくりシステム」、「高度道路交通システム」、「インフラ維持
管理システム」、「防災・減災システム」であり図中において丸で囲んだ。また、上記重
点分野に必要となるデータベースである「医療情報」、「ヒト・モノ・車位置情報」、「地
球環境情報」、「3 次元地図情報」、「衛星観測情報」にも、三次元計測が必要である。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
図 3-1 Society 5.0 実現に向けて
出典:内閣府総合科学技術・イノベーション会議
(http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/juyoukadai/infra_fukkou/12kai/sanko2.pdf)
以下に三次元計測に関係する内閣府、各省等の取組について記載する。
1.内閣府
内閣府の総合科学技術・イノベーション会議が司令塔となり、「科学技術イノベーショ
ン総合戦略」を毎年策定している。「科学技術イノベーション総合戦略 2017」において
は、三次元計測に関連するテーマとして、持続的な成長と地域社会の自立的な発展のた
めの「高度道路交通システム」、国及び国民の安全・安心の確保と豊かで質の高い生活の
実現のための「効率的かつ効果的なインフラ維持管理・更新・マネジメントの実現」、海
洋資源調査技術及び環境監視技術の研究開発を実施する「地球環境情報プラットフォー
ム」、ものづくり強化を目指す「新たなものづくりシステム」が掲げられている。
戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)は、内閣府の総合科学技術・イノベーシ
ョン会議を司令塔として、府省の枠や旧来の分野を超えたマネジメントにより、科学技
術イノベーションの実現のために創設された国家プロジェクトである。SIP では、三次
元計測に関係する表 3-1 に示すプロジェクトが進められている。三次元計測に関する研
究開発を右の欄の丸で示した。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
表 3-1 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)
プロジェクトの
名称・期間・予算・目的 研究開発の内容
三次元
計測
自動走行システム
(プログラムディレクター:葛巻清吾)
期間:2014年度~2018年度
予算:137.76億円
目的:
高度な自動走行システムの実現に向け、産学
官共同で取り組むべき課題につき、研究開発
を推進する。関係者と連携し、高齢者など交
通制約者に優しい公共バスシステム等を確立
し、事故や渋滞を抜本的に削減し、移動の利
便性を飛躍的に向上する。
・ダイナミックマップ
2020年自動車専用道路での高度な自動走行システムのためのダイナ
ミックマップデータひも付け・配信機能の実現
○
・情報セキュリティ
車両への通信を用いた攻撃に対する評価手法の確立と実証実験
・HMI(Human Machine Interface)
自動運転レベル3実現に向けたHMIのガイドライン策定と国際標準化
推進
・歩行者事故低減
歩行者・自転車事故低減に向けて歩車間通信端末の開発及び歩行
者位置の高精度測位とその行動推定技術の開発
○
・次世代都市交通
正着技術等の実用化と将来を見据えた更なるNext Step ART
(Advanced Rapid Transit)の提案
○
インフラ維持管理・更新・マネジメント技術
(プログラムディレクター:藤野陽三)
期間:2014年度~2018年度
予算:160.41億円
目的:
インフラ高齢化による重大事故リスクの顕在
化・維持費用の不足が懸念される中、予防保
全による維持管理水準の向上を低コストで実
現、あわせて、継続的な維持管理市場を創造
するとともに、海外市場展開を推進する。
・点検・モニタリング・診断技術の研究開発
インフラの損傷度等をデータとして把握する効率的かつ効果的な点
検、モニタリングを実現するためのロボットやセンサ、非破壊検査技術
の開発
○
・構造材料・劣化機構・補修・補強技術の研究開発
構造材料の様々なパターンの劣化機構に対するシミュレーション技術
を開発し、構造体の劣化進展予測システムの構築
・情報・通信技術の研究開発
点検結果はもとよりインフラの維持管理・更新・補修などに関わる膨大
な情報を利活用するための技術の開発
・ロボット技術の研究開発
効率的・効果的な維持管理・補修のための点検・診断を行うロボット、
及び危険な災害現場においても調査・施工が可能な災害対応ロボット
の開発
○
・アセットマネジメント技術の研究開発
膨大なインフラに対してこれらの研究開発成果を適用するインフラマネ
ジメントにおいて、限られた財源と人材で効率的に維持管理するアセッ
トマネジメント技術の開発
次世代海洋資源調査技術
(プログラムディレクター:浦辺徹郎)
期間:2014年度~2018年度
予算:251.5億円
目的:
我が国の国土面積の12倍を超える管轄海域
には鉱物資源の存在が確認されているが調
査を行う技術は開発途上にある。世界に先駆
けた海洋資源調査技術の確立と調査を加速
し、海洋資源開発、環境保全及び資源安全保
障を図るとともに、海洋資源調査産業の創出
を目指す。
・統合海洋資源調査システムの実証
広大な海域から調査対象海域及び有望海域の絞り込みを行うことを
可能とする高効率・低コストな調査システムを実証する。また、複数の
実証実験を通じて更なる低コスト化に向けた取組も行う。
○
・海洋資源の成因の科学的研究に基づく調査海域絞り込み手法の構
築
海洋資源の成因モデルを構築し、有望海域の絞り込みに寄与する調
査プロトコルを作成する。
・海洋資源調査技術の開発
海底下鉱物資源の情報等を現在より効率化を図り、潜頭性熱水鉱床
等の調査に有効となるシステム技術を開発する。
○
・生態系の実態調査と長期監視技術の開発
国際的に通用する生態系変動予測手法に基づいたプロトコルを構築
するとともに、長期にわたり継続的に環境影響を監視する技術を開発
する。
革新的設計生産技術
(プログラムディレクター:佐々木直哉)
期間:2014年度~2018年度
予算:91.1億円
目的:
地域の企業や個人が持つアイデアや技術・ノ
ウハウをいかした新たなものづくりスタイルを
・超上流デライト設計手法の研究開発
種々のデータや試行から抽出されたニーズ・価値・性能・デライト(喜び
品質、満足等)をベンチマークとして柔軟な修正機能を持つ、革新的な
超上流設計技術を開発する。
・革新的生産・製造技術の研究開発
複雑で自由な形状の形成や多様な材料組成の選択、従来にない高品
質、低コスト化、新しい機能の発現を可能とする生産・製造の新技術、
複合化技術の開発と、多様なアイデアを迅速に、どこでも誰でも試作し
て評価できる生産・製造技術及びシステム化技術を開発する。
○
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
確立することにより、日本のものづくり産業の
競争力強化を目指す。提案するものづくりスタ
イルは、企業・個人ユーザのニーズに迅速に
応える高付加価値な製品の設計・製造を可能
とし、さらに、ものづくりに関わる異なる領域の
プレイヤーをつなぐ拠点(ネットワーク)を形成
することで、新たなものづくり技術の確立を実
証する。地域発のイノベーションを実現し、グロ
ーバルトップを獲得できる新たな市場の創出を
目指す。
2.国土交通省
国土交通省では、2016 年を「生産性革命元年」と位置付け、総力を挙げ生産性の向上
に向け取り組んでいる。建設現場の生産性向上に関しては、測量・調査から設計、施工、
検査、維持管理・更新までのあらゆる建設生産プロセスの各段階において三次元データ
や ICT 等を活用する i-Construction を重要施策の一つとして取り組んでいる。この取組
の中に、三次元計測に関連する取組がある。様々な分野の産官学が連携して、IoT・人工
知能(AI)などの革新的な技術の現場導入や三次元データの活用を進めることで、生産
性が高く魅力的な新しい建設現場を創出することを目的として、i-Construction 推進コ
ンソーシアムを設立した。
コンソーシアムでは、最新技術の現場導入のための新技術発掘や企業間連携促進、三
次元データ利活用のためのデータ標準やオープンデータ化、i-Construction の海外展開
など、i-Construction の推進に資する取組を行っている。
土木における ICTの全面的な活用を図 3-2に示す。ドローン等による三次元測量では、
三次元計測技術が重要になる。また、i-Construction の海外展開及び国際標準化の計画
を図 3-3 に示す。
図 3-2 土木における ICT の全面的な活用
出典:国土交通省「i-Construction(建設現場の生産性革命)」
(http://www.mlit.go.jp/common/001137123.pdf)
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
図 3-3 i-Construction の海外展開、国際標準化
出典:国土交通省「i-Construction(建設現場の生産性革命)」
(http://www.mlit.go.jp/common/001137123.pdf)
建設業は現地屋外生産であり、製造業で進められてきた工場化等による生産性向上は
困難であったが、i-Construction により本格的な生産性向上に向けた取組がスタートし
た。今後、他の現地屋外生産分野である農業、林業、鉱業等で実施されている技術との
連携を強化していく方向である。
さらに、国土交通省では、訪日外国人・高齢者・身障者を含む誰もが、屋内・屋外を
問わずシームレスに目的地に円滑に移動できる社会の実現を目指し、表 3-2 に示すプロ
ジェクトを実施している。
表 3-2 国土交通省の三次元計測に関するプロジェクト
プロジェクト名称 研究開発機関 研究内容
2014~2020年度
「高精度測位社会プロジェクト」
座長:
東京大学空間情報科学研究センター 柴崎亮介教授
プロジェクトメンバー:
東京大学 越塚登教授
名古屋大学 河口信夫教授
民間事業者
本プロジェクトでは、多様な位置情報
サービス提供の基盤となる、屋内電子
地図、測位環境、及びそれらを活用し
たサービス(アプリケーション)の整備
促進のため、実証実験等を通じて「高
精度測位社会」の実現を目指してい
る。
2016 年に、官民問わず様々な主体により整備・提供される多様な地理空間情報を集約
し、利用者がワンストップで検索・ダウンロードし利用できる、産官学の地理空間情報
を扱うプラットフォームとして、G 空間情報センターが稼働した。
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本編
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要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
第2節 諸外国・地域の政策動向
米国、欧州における三次元計測に関わる科学技術政策・産業政策・助成施策の動向を
以下に示す。
1.米国の政策動向
国際的にも科学技術の進歩やイノベーションを牽引している米国の科学技術政策は、
大統領府を中心とする連邦政府、議会、各州政府、自治体、学術団体、産業団体、民間
企業、その他シンクタンクや民間財団などの多くのステークホルダーによって策定・運
用されている。米国における主な科学技術行政機構を図 3-4 に示す。
米国では、大統領府の科学技術政策局(OSTP)と行政管理予算局(OMB)により、科学
技術関連予算の編成方針が示される。各省庁は、予算案作成に当たり、科学技術分野の
優先事項を考慮しながら、予算案に研究開発予算配分を示す。目的に応じた多様な研究
資金が併存する“マルチ・ファンディング・システム”を採る米国では、各省庁が政策
分野ごとに基礎・応用・開発研究を支援している。
図 3-4 米国の主な科学技術行政機構
出典:科学技術振興機構「研究開発の俯瞰報告書(主要国の研究開発戦略(2017 年))」
自動運転に関する取組として以下のものがある。
○ITS Strategic Plan 2015-2019
2009 年に策定した「5 years ITS Strategic Plan」の後継プログラムで、連邦運
輸省(USDOT)の研究・革新技術庁(RITA)が推進するプログラムである。研究開発
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
テーマは以下の 6 項目である。
(1)協調型システム(Connected Vehicles)
5 years ITS Strategic Plan で開発検証した技術の採用と実用化
(2)自動運転(Automation)
自動運転・関連技術によるドライバーから車両への運転操作機能委譲
(3)将来技術(Emerging Capabilities)
次世代交通システムの推進
(4)データ活用(Enterprise Data)
固定センサ・移動端末・協調システムからのデータの集約・共有・分析による、
多様な交通手段の安全とモビリティ向上
(5)走行接続性(Interoperability)
機器、システム間の相互接続性確保
(6)実用化加速(Accelerating Deployment)
USDOT 内の組織連携による実用化技術の導入拡大
(1)協調型システム、(2)自動運転、(3)将来技術、(6)実用化加速に三次元計
測が必要となる。
○Smart City Challenge
USDOT による取組で、コロンバス市において実験中であり、自動運転システム、
コネクテッドカー、スマートセンサを交通ネットワークに組み込んだスマートシテ
ィの実現を目指している。
2.欧州の政策動向
EU の科学技術政策の基本方針は、各加盟国が独自の政策を展開し、EU は後方支援的な
役割を担うことが原則であるが、一方で各国単体ではリスクが高過ぎる事業や、欧州横
断的な研究事業の運営が必要な場合には、EU 全体として対応することになっている。欧
州委員会内部で科学技術やイノベーションを主管しているのは、研究・イノベーション
総局(DGRI)であり、共同研究センター(JRC)や産業界などの助言を受けた上で、具体
的な政策を策定し、運用している。
欧州がその加盟国のチームを中心とした研究開発活動に対し投資する場合、原則とし
て何らかのプログラムの形を採る。それらの類型としては、研究・人材育成・イノベー
ション創出等に一体的に取り組む Horizon 2020 や、Horizon から資金を得つつ、また自
身のリソースも追加して研究開発に取り組む連携組織であるイニシアチブ、原子力分野
の研究開発に特化した枠組みプログラムである Euratom、欧州の中で相対的に単位当た
り GDP の値が低い地域にてこ入れをする欧州構造・投資基金(ESIF)がある。
自動運転に関する取組では、Horizon 2020 のプロジェクトとして以下の表 3-3 に示す
ものがある。
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目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
表 3-3 Horizon 2020 で自動運転に関するプロジェクト
プロジェクト名称 ID 期間 概要 備考
L3Pilot:Piloting Automated
Driving on European Roads
723051 2017年~2021年 駐車、都市交通、地方交通、高
速道路を試験対象とし、それぞ
れの対象においてSAEレベル3
及びSAEレベル4に関する大規
模実証実験を行うものである。
日本からトヨタ自動車、
本田技研工業の現地
法人が参加している。
AUTOPILOT:AUTOmated
Driving Progressed by Internet
Of Things
731993 2017年~2019年 IoTを活用した安全な自動運転
の実現を目指すものである。
四つの運転モード(都市交通、
自動駐車、高速走行、隊列走
行)において七つの自動運転サ
ービス(自動運転ルートの最適
化、交通弱者検出、無人自動車
の再配置、実時間カーシェアリン
グ、高精度地図、プローブ情報
収集、シックスセンス運転)を評
価する。
欧州では European Association of National Metrology Institutes(EURAMET、2007
年発足)が、計量・計測の研究開発を実施している。EURAMET は European Metrology
Research Programme(EMRP)と European Metrology Programme for Innovation and
Research(EMPIR)の二つのプログラムを推進している。
EMRP のプログラムで、三次元計測に関連するプロジェクトを表 3-4 に示す。
表 3-4 EMRP のプログラムで、三次元計測に関連するプロジェクト
プロジェクト名称 ID 期間 概要
Optical and tactile metrology
for absolute form
characterization
IND10 Form 2011.09.01~
2014.08.31
光学部品の表面研磨技術の発展に比較し、その部品の
表面形状の精密測定技術は不十分であった。本プロジェ
クトの目的は、光学部品の表面(平面、非球面、自由曲
面)形状を接触式もしくは光学式手法により、精密測定す
る技術を開発することである。非球面の形状を100nm以
下の誤差で計測する技術を開発した。
同じく、EMPIR のプログラムで、三次元計測に関連するプロジェクトを表 3-5 に示す。
表 3-5 EMPIR のプログラムで、三次元計測に関連するプロジェクト
プロジェクト名称 ID 期間 概要
Reference algorithms and
metrology on aspherical and
freeform optical lenses
FreeFORM 2016年~2019年 各種光学システムには、非球面や自由曲面の部品が使
用されている。これらの曲面のナノメーターレベルの精密
研磨技術は進んでいるが、精密な表面形状測定技術が
不十分である。このプロジェクトの目的は30nm以下の精
度で表面形状を計測できる技術の開発である。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
第4章 特許動向調査
第1節 調査範囲と調査方法
1.調査対象とした特許出願
三次元計測に関する特許出願動向について、全体動向調査、技術区分別動向調査、出
願人別動向調査、及び特定特許文献の調査を行った。
(1)調査対象とした出願先国(地域)
今回調査した特許の出願先国(地域)は、日本、米国、欧州(ドイツを除く)、中国、
韓国、ドイツ、台湾及び ASEAN 各国(日米欧中韓独台 ASEAN 各国と略すことがある)
である。欧州への出願については、欧州特許条約(EPC)に基づく欧州特許庁への出願
だけでなく、EPC 加盟国のうちで下記の使用したデータベースに収録されたドイツを
除く欧州の出願先国への出願も対象とした。
(2)使用したデータベース
特許文献の検索に使用したデータベースは、Derwent World Patents Index(WPINDEX
(STN)、以下 WPI とする)である。また、書誌事項の入手には、Shareresearch、及び
Derwent Innovation を併用した。一次文献(pdf ファイル)の参照には、日本特許に
ついては CKSWeb を、外国特許については Derwent Innovation を使用した。さらに、
特許庁の中韓文献翻訳・検索システム及び外国特許情報サービス FOPISER、Total
Patent の機械翻訳機能を使った英訳を使用した。特定特許文献の調査のためのサイテ
ーション分析には、Derwent Innovation を使用した。
(3)調査対象期間
調査対象とした特許文献は、出願年(優先権主張年)を基準に、2006 年から 2016
年に出願されたものとした。登録についても同様に、出願年(優先権主張年)を基準
に、2006 年から 2016 年に出願されたものを調査対象とした。
(4)調査対象技術範囲
調査対象とした三次元計測に関する技術の範囲は、第1章技術の概要の図 1-1 で示
したとおり、以下の測定方法を含む。
①光学的三次元計測 ②機械的三次元計測 ③その他の三次元計測
(5)その他の留意事項
①ファミリー件数とは、国内国外を通じて、少なくとも一つの共通の優先権を持ち、
技術内容が完全または部分的に一致する関係を有する特許文献群を 1 件とカウン
トしたものである。これに対して、出願件数は、一つまたは複数の国(地域)へ
出願した件数を合計したものである。
②出願人国籍(地域)は、日本国籍、米国籍、欧州国籍(ドイツ国籍を除く)、中国
籍、韓国籍、ドイツ国籍、台湾籍、ASEAN 各国の国籍及びその他の国籍に分けて
集計した。出願人国籍(地域)は、原則として筆頭出願人の住所を基準とした。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
ただし、米国の公開特許公報のように出願人が明記されていない特許文献につい
ては、ファミリー特許に出願人が明記されたものがないかを調査し、見付からな
い場合は筆頭発明者の住所で代用した。なお、香港(HK)は中国籍に合算して集
計した。
③出願人国籍(地域)別出願動向において、欧州国籍(ドイツ国籍を除く)の出願
とは、2018 年 10 月 22 日現在の EPC 加盟国である 37 か国の国籍の出願人からの
出願とする。
④特許の出願先国(地域)によってデータベースに収録されるまでの時間差がある
ため、全ての特許データが収録されている期間が各国で異なっている。このため、
特に 2015 年以降は全データが取得されていない可能性があることに留意が必要
である。さらに PCT 出願については、国内段階へ移行するまでの期間が長く(国
内段階移行手続期間(国内書面提出期間):優先日から 30 か月以内)、国内書面提
出期間の経過後となる公表公報発行時期は、通常の国内出願の公開公報発行時期
(出願から 1 年 6 か月)より遅くなることに留意が必要である。一方で、特に中
国への出願においては、多くの特許出願が早期公開(6 か月~1 年)されている模
様で、他の出願先国(地域)の大半が出願後 18 か月で公開されることから、これ
らを比較する際には注意が必要である。
⑤登録件数の年次推移については、審査請求制度の有無、特許出願から審査請求ま
での期間、及び審査に掛かる期間が各国(地域)で異なることを念頭に置いて評
価する必要がある。
⑥出願人別出願件数上位ランキングの集計において、共同出願人がある場合は筆頭
出願人のみを集計し、筆頭出願人以外の出願人については集計せず 1 出願を 1 出
願人に対応させた。なお、出願人名が同じである場合でも、出願人の国籍が異な
る場合は、別の出願人として集計した。
⑦出願人について、日本への出願については出願、登録とも調査時点の権利者が出
願人になっている。米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願については、登録されてい
る場合は登録時の権利者が出願人になっており、登録されていない場合は出願時
の出願人が出願人になっている。なお、いずれの場合も社名変更や合併などで出
願人名が変わっている場合は、変更後の名称に変更している。
⑧本文中、あるいは図表の中で単に「欧州」と記述しているのは、基本的にドイツ
を除く欧州を意味している。
2.調査方法
三次元計測に関する日米欧中韓独台 ASEAN各国への特許出願を、特許データベース WPI
で検索し、抽出された特許文献の内容から、三次元計測に関する特許出願が述べている
測定方法、測定内容、測定法・測定装置の細部、応用・適用分野、目的・効果及び注目
技術の分類を行った。技術分類に当たって使用した技術区分表を表 4-1 に示す。
技術分類に当たっては、測定方法については必ず一つ以上選択することとし、特許出
願の課題に相当する目的・効果についても必ず一つ以上選択することとした。測定内容、
測定法・測定装置の細部、応用・適用分野については、該当するものを選択することと
し、件数の制限は設けなかった。いずれの分類においても、なるべく下位の項目を選択
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要約
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資料編
第6部
するように努めた。
技術分類する特許出願は、ファミリー単位で 1 件とし、ファミリーの中に日本への出
願があるものは、日本への出願を読んで分類した。日本への出願がないファミリーは、
米国への出願、欧州への出願(英文で読めるもの)、イギリスへの出願、中国の出願、韓
国への出願などの順で優先して読んで分類した。
表 4-1 技術区分表(上位項目をのみ表示)
A.大分類:測定方法 中分類 小分類 詳細分類
光学的測定
受動型測定 レンズ焦点法
単眼視法
ステレオ法
その他
能動型測定 光レーダ法(LiDAR を含む)
スポット光法
スリット光法
コード化パターン法
ステレオ法
位相シフト法
共焦点レーザー走査法
照度差ステレオ法
モアレ法
デジタルホログラフィー法
干渉縞法
その他
その他
機械的測定
触針法
接触プローブ法
その他
電気的/磁気的測定
静電容量形
電気抵抗形
磁気形
その他
流体を使用した測定
電磁波を使用した測定
X 線またはγ線
電波
その他
荷電粒子線を使用した測定 走査型電子顕微鏡
その他
音波を使用した測定 ソナー
その他
走査型プローブ顕微鏡
走査型トンネル顕微鏡
原子間力顕微鏡
走査型近接場光顕微鏡
その他の SPM
複数の測定方法を併用した測定
GNSS を併用した測定
慣性計測装置(IMU)を併用した測定
画像計測と距離測定
その他
その他
B.大分類:測定内容 中分類
位置・座標 変位・移動量 反射率
輪郭・形状(高さ・深さ・厚みの分布を含む) 角度・向き 速度
表面粗さ 曲率 その他
距離 変形
長さ 歪み
- 25 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
C.大分野:測定法・測定装置の細部 中分類 小分類 詳細分類
移動測定
走行車両 有人走行
無人走行
その他
鉄道
飛行体 有人飛行
無人飛行(UAV、ドローン)
その他
ロボット 脚型
車輪型
アーム型
その他
内視鏡(医療用以外)
手持式
その他
光学的計測部
受光部 カメラ
光センサ
センサの組合せ
その他
光源 レーザー
発光ダイオード
光源の組合せ
その他
光源の波長
プローブ
走査経路に特徴あり
走査方法に特徴あり
その他
機械的計測部
変位センサ
測定子
プローブ構成部
装置構成
走査経路に特徴あり
その他
電磁的計測部
電磁波源
検出器・受信機
走査経路に特徴あり
その他
荷電粒子線を使用した計測部
発生源
検出器
走査経路に特徴あり
その他
音波的計測部
音波発生部
音波検出器
走査経路に特徴あり
その他
走査機構
機械的走査
電子的走査
その他
三次元座標算出部 座標変換
その他
立体形状生成部
(測定結果をもとに生成)
静止画
動画
モデル
点群の処理
その他
表示部
液晶
有機 EL
デジタルミラーデバイス
その他
走査型プローブ顕微鏡計測部
測定子
プローブ構成部
装置構成
走査経路に特徴あり
その他
その他
- 26 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
D.大分野:応用・適用分野 中分類 小分類
自動運転システム分野
運転支援システム
予防安全システム
車車間の検知
路車間の検知
歩車間の検知
その他
測量分野
地形測量
地図作成
トータルステーション
その他
土木・建築・社会インフラ分野
構造物の測定・監視
重機制御
その他
製造分野
制御(PLC 等)
フィールド機器
検査・品質管理
製造装置・製造設備
製造物
その他
医療・生活支援分野
ロボット
ウェアラブル機器
家庭電化製品
医療機器
介護・リハビリ
歯科
その他
人体・動物測定分野
モーションキャプチャ
人間
動物
その他
スポーツ分野
スポーツ用品
フィールド
判定・採点
その他
防災・減災分野
アミューズメント分野
文化財・遺跡分野
農業分野
林業分野
漁業分野
物流分野
海洋・船舶分野
鉄道分野
航空分野 有人飛行
無人飛行
宇宙分野
軍事分野
セキュリティ・監視分野
電力分野
その他
E.大分野:目的・効果 中分類 小分類 詳細分類
高精度
分解能向上
SN 比向上・ノイズ除去
感度向上
再現性向上
正確性向上
異常点除去
ポリゴン化
その他
信頼性向上
校正法の改良
トレーサビリティの確保
測定の標準化
測定データの信頼性
耐環境性
その他
- 27 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
中分類 小分類 詳細分類
測定対象・検出範囲の拡大
大規模の計測 大規模環境の計測
大型構造物の計測
測定困難箇所の計測 微細構造の測定
内部構造の測定
見えない箇所の測定
その他
動いている物の計測
移動する対象物の計測
液中の対象物の計測
測定視野の広角化
遠隔測定
対象物の性状
その他
測定・検出可能距離の拡大
経済性の向上
低消費電力
低コスト
耐久性・堅牢性
装置構成の簡略化
その他
利便性向上
小型化・軽量化
携帯可能性
計測の自動化
メンテナンスの容易化
操作性の向上
その他
計測の高速化
損傷防止 測定機の衝突防止
その他
機能的データ活用
リアルタイム計測
自動追尾(トラッキング)
データフォーマット
CAD との連携
3D プリンタとの連携
データ共有
データ伝送
スケーリング体積
その他
異常検査
欠陥
劣化
その他
その他
F.大分野:注目技術 中分類 小分類
人工知能
機械学習
ニューラルネットワーク
知識ベース型
その他
ビッグデータ解析
情報検索・探索
データマイニング
情報推薦
ストリーム解析技術
その他
拡張・仮想現実
VR
AR
その他
IoT
第2節 全体動向調査
1.出願人国籍(地域)別ファミリー出願動向
三次元計測に関する特許出願について、日米欧中韓独台 ASEAN 各国の出願人国籍(地
域)別ファミリー件数推移及びファミリー件数比率を図 4-1 に示す。ファミリー件数は
2006 年から 2015 年にかけて徐々に増加している。出願人国籍(地域)別では、日本国
籍が 33.2%で最も多く、次いで中国籍が 24.5%となっている。中国籍のファミリー件数
- 28 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
日本国籍
12,031件
33.2%
米国籍
3,899件
10.8%
欧州国籍
2,756件
7.6%
中国籍
8,856件
24.5%
韓国籍
3,964件
10.9%
ドイツ国籍
3,340件
9.2%
台湾籍
770件
2.1%
ASEAN
各国の
国籍84件
0.2%
その他
506件
1.4%
合計
36,206 件
2,3472,574 2,616 2,695
3,058 3,116
3,6183,693
4,058
4,279 4,152
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
4,000
4,500
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
2,000
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
合計
ファミリー件数
出願年(優先権主張年)
日本 米国 欧州 中国 韓国
ドイツ 台湾 ASEAN各国 その他 合計
出願人国籍(地域)
優先権主張
2006-2016年
が大きく増加している。
図 4-1 出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファミリー件数比率(日米欧中韓独台 ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
2.出願人別ファミリー件数上位ランキング
出願人別ファミリー件数上位ランキングを、期間の前半(2006-2011 年)と期間の後
半(2012-2016 年)に分けて表 4-2 に示す。期間の前半は、上位 20 者のうち 16 者が日
本の企業であり、多く出願していることが分かる。期間の後半は、上位 20 者は日本国籍
が 9 者、中国籍が 5 者、米国籍が 3 者、ドイツ国籍が 2 者、韓国籍が 1 者となっており、
中国籍の台頭が目立っている。
表 4-2 出願人別ファミリー件数上位ランキング(全体)(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
2006~2011 年のランキング 2012~2016 年のランキング
順位 出願人名称 ファミリー
件数
1 ニコン 320
2 キヤノン 291
3 ミツトヨ 251
4 パナソニック 250
5 中国科学院(中国) 212
6 日立ハイテクノロジーズ 190
7 東芝 166
8 トヨタ自動車 164
9 三菱電機 162
10 富士フイルム 153
11 トプコン 145
12 ロベルト・ボッシュ(ドイツ) 139
13 コニカミノルタ 122
14 オリンパス 120
14 サムスン電子(韓国) 120
16 オムロン 94
17 サムスンメディスン(韓国) 91
18 本田技研工業 88
19 セイコーエプソン 84
20 リコー 82
順位 出願人名称 ファミリー
件数
1 キヤノン 456
2 中国科学院(中国) 439
3 ミツトヨ 227
4 リコー 224
5 サムスン電子(韓国) 167
6 トプコン 150
7 ロベルト・ボッシュ(ドイツ) 145
8 ハルビン工業大学(中国) 142
9 三菱電機 137
10 キーエンス 131
10 カール・ツァイス 産業計測(ドイツ) 131
12 パナソニック 122
13 東芝 121
14 西安電子科技大学(中国) 100
15 電子科技大学(中国) 98
16 ファロ・テクノロジーズ(米国) 90
17 デンソー 83
18 天津大学(中国) 82
19 ボーイング(米国) 81
19 マイクロソフト・テクノロジー・ライセシング
(米国) 81
- 29 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
日本
14,990件
23.0%
米国
14,231件
21.8%欧州
9,223件
14.1%
中国
14,495件
22.2%
韓国
5,803件
8.9%
ドイツ
4,445件
6.8%
台湾
1,676件
2.6%
ASEAN
各国
432件0.7%
合計
65,295 件
ASEAN各国32 16 19 33 16 27 18 13 12 1
台湾101 128 93 102 97 118 119 102 82 94 17
ドイツ214 162 114 98 95 99 95 93 93 54 32
韓国244 246 289 367
431 402 451 361 310 310 224
中国 355 497 498 646 794 816 997 892 805 645 171
欧州 480 463 434 491 420 443 383 323 222 108 33
米国 856 974 894 936 1,057 1,000 1,134 943 781 369 82
日本 807 806 809 818 929 862 843 683 424 162 62
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
出願先国
(地域)
出願年(優先権主張年)
優先権主張2006~2016年
日本
7,205件
21.7%
米国
9,026件
27.2%欧州
3,800件
11.5%
中国
7,116件
21.5%
韓国
3,635件
11.0%
ドイツ
1,149件
3.5%
台湾
1,053件
3.2%
ASEAN
各国
187件0.6%
合計
33,171 件
4,7705,127 4,860
5,315
5,909 6,040
6,769 6,773
7,539
6,766
5,427
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
8,000
500
1,000
1,500
2,000
2,500
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
合計
出願件数
出願年(優先権主張年)
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN各国 合計
出願先国(地域)
優先権主張
2006-2016年
3.出願先国(地域)別出願動向
出願先国(地域)別出願件数推移及び出願件数比率を図 4-2 に示す。日本への出願が
14,990 件(23.0%)で最も多く、次いで中国への出願が 14,495 件(22.2%)、米国への
出願が 14,231 件(21.8%)と続いている。出願人国籍(地域)別の比率と比較して、米
国の比率が大きくなっている。
図 4-2 出願先国(地域)別出願件数推移及び出願件数比率(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
出願先国(地域)別登録件数推移及び登録件数比率を図 4-3 に示す。調査時点での登
録件数の合計は 33,171 件で、米国での登録が 9,026 件で最も多い。次いで日本での登録
が 7,205 件、中国での登録が 7,116 件と続いている。
図 4-3 出願先国(地域)別登録件数推移及び登録件数比率(日米欧中韓独台 ASEAN 各国での登録、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)調査時点で審査請求前や審査中の出願が存在するため、2016 年に近づくにつれて件数が減少することに
注意すること。
4.出願先国(地域)別-出願人国籍(地域)別動向
出願先国(地域)別-出願人国籍(地域)別出願件数を図 4-4 に示す。日米欧中韓独
台国籍出願人とも、自国(地域)への出願件数が最も多い。二番目に多いのは、日欧中
- 30 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
ASEAN各国32 44 48 3 2 11 33 14
台湾286 120 52 15 43 18 491 9 19
ドイツ144 78 74 3 15 818 6 3 8
韓国382 135 148 8 2,868 66 8 4 16
中国1,062 489 561
4,372 157 306 89 12 68
欧州589 516 1,763 26 77 751 3 9 66
米国
2,361 3,362 1,195 175 513 775 285 38 322
日本 5,843 465 390 21 168 239 22 5 52
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
出願先国(地域)
出願人国籍(地域)
ASEAN各国111 113 94 4 7 24 1 49 29
台湾479 258 116 22 65 45 638 26 27
ドイツ565 386 244 15 73 3,113 26 9 14
韓国706 489 327 22 4,000
165 15 14 65
中国1,925 1,165
1,089
8,864 376 687 208 28 153
欧州1,598 1,733 3,567 102 327 1,579 22 28 267
米国 3,727 4,961 2,019 298 881 1,257 450 69 569
日本 12,118 1,063 780 44 331 459 49 13 133
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
出願先国(地域)
出願人国籍(地域)
韓台国籍出願人は米国への出願で、米国籍とドイツ国籍出願人は欧州への出願となって
いる。中国籍出願人は、自国への出願件数が極めて多く、他国(地域)への出願件数が
少ない。
図 4-4 出願先国(地域)別-出願人国籍(地域)別出願件数(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
出願先国(地域)別-出願人国籍(地域)別登録件数を図 4-5 に示す。日米欧中韓独
台国籍出願人とも、自国(地域)での登録件数が最も多い。二番目に多いのは、日欧中
韓独台国籍出願人は米国での登録で、米国籍出願人は欧州での登録となっている。中国
籍出願人は、自国での登録件数が極めて多く、他国(地域)での登録件数は少ない。
図 4-5 出願先国(地域)別-出願人国籍(地域)別登録件数(日米欧中韓独台 ASEAN 各国での登録、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 31 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
日本国籍706件
12.2%米国籍489件
8.4%
欧州国籍327件
5.6%
中国籍22件
0.4%
韓国籍4,000件
68.9%
ドイツ国籍165件
2.8%
台湾籍15件
0.3%
ASEAN各国の
国籍14件
0.2%
その他65件
1.1%日本国籍1,925件
13.3%
米国籍1,165件
8.0%
欧州国籍1,089件
7.5%
中国籍8,864件
61.2%
韓国籍376件
2.6%
ドイツ国籍687件
4.7%
台湾籍208件
1.4%
ASEAN各国の
国籍28件
0.2%
その他153件
1.1%
日本国籍2,163件
15.8%
米国籍2,119件
15.5%欧州国籍3,811件
27.9%
中国籍117件
0.9%
韓国籍400件
2.9%
ドイツ国籍4,692件
34.3%
台湾籍48件
0.4%
ASEAN各国の
国籍37件
0.3%
その他281件
2.1%
日本国籍3,727件
26.2%
米国籍4,961件
34.9%
欧州国籍2,019件
14.2%
中国籍298件
2.1%
韓国籍881件
6.2%
ドイツ国籍1,257件
8.8%
台湾籍450件
3.2%
ASEAN各国の
国籍69件
0.5%
その他569件
4.0%
日本国籍12,118件
80.8%
米国籍1,063件
7.1%
欧州国籍780件
5.2%
中国籍44件
0.3%
韓国籍331件
2.2%
ドイツ国籍459件
3.1%
台湾籍49件
0.3%
ASEAN各国の
国籍13件
0.1% その他133件
0.9%
日本への出願
14,990件
米国への出願
14,231件
中国への出願
14,495件
欧州およびドイツ
への出願
13,668件
韓国への出願
5,803件
1,063件 1,239件
3,727件
3,276件
298件
881件
2,119件
400件
1,925件1,165件
22件
376件
706件
492件
44件
489件
117件
331件
1,776件
2,163件
5.出願先国(地域)別-出願人国籍(地域)別出願件数収支
出願先国(地域)別-出願人国籍(地域)別出願件数収支を図 4-6 に示す。日本国籍
出願人の米欧中韓への出願件数は、米欧中韓国籍出願人が日本へ出願した件数よりいず
れも多い。米国籍出願人が中国へ出願した件数は、中国籍出願人が米国へ出願した件数
より多いが、欧州と韓国へ出願した件数は、欧州国籍と韓国籍出願人が米国へ出願した
件数より少ない。欧州国籍出願人が中国と韓国へ出願した件数は、中国籍と韓国籍出願
人が欧州へ出願した件数より多い。中国籍出願人が日米欧韓へ出願した件数は、日米欧
韓国籍出願人が中国へ出願した件数よりいずれも少ない。
図 4-6 出願先国(地域)別-出願人国籍(地域)別出願件数収支(日米欧中韓独への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
※この図においては、ドイツを除く欧州への出願とドイツへの出願を合算して円グラフと矢印を作成した。
ただし、出願人国籍については、ドイツを除く欧州国籍とドイツ国籍を分けて表示した。
- 32 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
6.出願先国(地域)別-出願人別出願件数上位ランキング(全体)
出願先国(地域)別の出願人別出願件数上位ランキングを表 4-3 に示す。日本への出
願と韓国への出願では、いずれも上位 10 者までを自国の出願人が占めている。ドイツへ
の出願では 10 者中 8 者、中国への出願では 10 者中 6 者が自国の出願人となっている。
出願人別に見ると、ミツトヨが日米欧中独の 5 か国(地域)で上位 10 者に入っているの
が最も多く、次いでキヤノンが日米欧中の 4 か国(地域)で上位 10 者に入っている。
表 4-3 出願先国(地域)別-出願人別出願件数上位ランキング(全体)(日米欧中韓独台 ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
日本への出願
米国への出願
欧州への出願
中国への出願
順
位 出願人名称
出願
件数
順
位 出願人名称
出願
件数
順
位 出願人名称
出願
件数
順
位 出願人名称
出願
件数
1 キヤノン 747 1 キヤノン 484 1 ライカ・ジオシステムズ(スイ
ス) 193 1 中国科学院(中国) 652
2 ミツトヨ 480 2 ミツトヨ 322 2 ミツトヨ 180 2 ハルビン工業大学(中国) 204
3 ニコン 401 3 サムスン電子(韓国) 275 3 ロベルト・ボッシュ(ドイツ) 161 3 ミツトヨ 176
4 パナソニック 383 4 ファロ・テクノロジーズ
(米国) 264 4 キヤノン 150 4 北京航空航天大学(中国) 141
5 リコー 313 5 トプコン 205 5 トプコン 149 5 パナソニック 126
6 三菱電機 312 6 日立ハイテクノロジーズ 167 6 ファロ・テクノロジーズ(米
国) 135 6 浙江大学(中国) 122
7 トプコン 298 7 パナソニック 152 7 ヘキサゴン・テクノロジーセ
ンター(スイス) 131 7
ライカ・ジオシステムズ(スイ
ス) 121
8 東芝 290 7 ボーイング(米国) 152 8 フィリップス(オランダ) 115 8 天津大学(中国) 120
9 日立ハイテクノロジーズ 275 9 フィリップス(オランダ) 143 9 ジック(ドイツ) 106 9 キヤノン 119
10 富士フイルム 223 10 ゼネラル・エレクトリック
(米国) 140 10 ボーイング(米国) 98 10
鴻海精密工業(深セン)(中
国) 115
10 ライカ・ジオシステムズ
(スイス) 140
韓国への出願 ドイツへの出願 台湾への出願 ASEAN 各国への出願
順
位 出願人名称
出願
件数
順
位 出願人名称
出願
件数
順
位 出願人名称
出願
件数
順
位 出願人名称
出願
件数
1 サムスン電子(韓国) 274 1 ロベルト・ボッシュ(ドイツ) 270 1 鴻海精密工業(台湾) 95 1 三菱重工業 14
2 サムスンメディスン(韓
国) 124 2
カール・ツァイス 産業計
測(ドイツ) 178 2 工業技術研究院(台湾) 76 2 ニコン 12
3 コーヨンテクノロジー(韓
国) 116 3 ミツトヨ 154 3 KLA テンコール(米国) 47 3
ASML ネザーランズ(オラン
ダ) 9
4 サムスン重工業(韓国) 110 4 ファロ・テクノロジーズ(米
国) 149 4 ニコン 41 3
セミコンダクター テクノロジ
ーズ&インスツルメンツ(シン
ガポール)
9
5 ポスコ(韓国) 96 5 ジーメンス(ドイツ) 115 5 ASML ネザーランズ(オラン
ダ) 30 3 ロッキード・マーチン(米国) 9
6 ETRI(韓国) 79 6 フラウンホーファー研究
機構(ドイツ) 98 6 CKD 26 6 マスプロ電工 8
7 LG エレクトロニクス(韓
国) 60 7 ダイムラー(ドイツ) 95 6 日立ハイテクノロジーズ 26 6
Konecranes Global(フィンラ
ンド) 8
7 現代自動車(韓国) 60 8 ジック(ドイツ) 84 8 ピックスアート・イメージング
(台湾) 25 6 ロールス・ロイス(イギリス) 8
9 国防科学研究所(韓国) 58 9 IFM エレクトロニック(ドイ
ツ) 53 9 コーニング(米国) 21 9 AGC 7
10 サムスン電機(韓国) 56 9 アウディ(ドイツ) 53 9 国立虎尾科技大学(台湾) 21 9 タレス(フランス) 7
10 現代製鉄(韓国) 56
9 シンガポール科学技術研究
庁(シンガポール) 7
7.出願人属性別出願動向
出願人国籍(地域)別の出願人属性別ファミリー件数比率を図 4-7 に示す。日米欧独
国籍出願人は、ほぼ 80%以上が企業からの出願であるが、中国籍出願人は、大学からの
出願が 39.6%を占めており、企業からの出願は 35.5%で日米欧独と比較して低い比率と
なっている。韓国籍出願人は、企業からの出願が 65.3%で、これらの中間の比率となっ
ている。中国籍出願人は、大学と研究機関を合わせて半数を超えている。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
企業
10,617件
88.2%
大学
199件
1.7%
研究
機関
170件
1.4%
個人
86件
0.7%
共同
出願
959件
8.0%
合計
12,031件
企業
3,291件
84.4%
大学
232件
6.0%
研究
機関
88件
2.3%
個人
148件
3.8%
共同
出願
140件
3.6%
合計
3,899件
企業
2,171件
78.8%
大学
170件
6.2%
研究
機関
136件
4.9%
個人
85件
3.1%
共同
出願
194件
7.0%
合計
2,756件
企業
3,147件
35.5%
大学
3,511件
39.6%
研究
機関
1,090件
12.3%
個人
406件
4.6%
共同
出願
702件
7.9%
合計
8,856件
企業
2,588件
65.3%
大学
419件
10.6%
研究
機関
377件
9.5%
個人
262件
6.6%
共同
出願
318件
8.0%
合計
3,964件
企業
2,792件
83.6%
大学
110件
3.3%
研究
機関
174件
5.2%
個人
129件
3.9%
共同
出願
135件
4.0%
合計
3,340件
図 4-7 出願人国籍(地域)別-出願人属性別ファミリー件数比率(出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
(a)日本国籍出願人 (b)米国籍出願人 (c)欧州国籍出願人
(d)中国籍出願人 (e)韓国籍出願人 (f)ドイツ国籍出願人
第3節 技術区分別動向調査
1.技術区分別ファミリー件数推移及び出願人国籍(地域)別ファミリー件数
(1)測定方法
測定方法の小分類別ファミリー件数推移を図 4-8 に示す。測定方法の下位分類では、
光学的測定が多く増加傾向にある。光学的測定では、能動型測定が多く 2008 年から
2016 年にかけて増加している。次いで受動型測定が多い。機械的測定では、接触プロ
ーブ法が多い。電磁波を使用した測定では、電波が多く 2006 年から 2016 年にかけて
増加している。音波を使用した測定では、ソナーが多い。複数の測定方法を併用した
測定では、GNSS を併用した測定が多く、2007 年から 2012 年にかけて増加している。
慣性計測装置(IMU)を併用した測定は、2011 年から 2016 年にかけて増加している。
測定方法の小分類別の出願人国籍(地域)別ファミリー件数を図 4-9 に示す。光学
的測定の能動型測定、受動型測定ともに日本国籍が多く、次いで中国籍である。機械
的測定の接触プローブ法では、中国籍が多く、次いで日本国籍である。電磁波を使用
した測定の電波では、中国籍が多く、次いで日本国籍である。音波を使用した測定で
は、日本国籍が多く、次いで米国籍、中国籍である。複数の測定方法を併用した測定
の GNSS を併用した測定では、日本国籍が多く、次いで韓国籍、中国籍である。慣性計
測装置(IMU)を併用した測定では、日本国籍に次いで中国籍である。
- 34 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
光学的測定一般13 19 18 18 19 19 24 29 18 31 33
受動型測定 423 478 505 502 597 586 683 657 833 826 787
能動型測定 1,207 1,399 1,329 1,441 1,589 1,668 1,915 1,949 2,174 2,289 2,294
その他31 23 24 29 27 32 35 40 32 43 46
機械的測定一般42 31 44 35 52 58 62 76 76 86 92
触針法50 48 41 35 53 57 54 58 52 66 51
接触プローブ法120 120 134 158 168 156 196 169 193 272 217
その他45 47 47 49 62 79 84 98 113 112 114
電気的/磁気的測定一般13 12 24 15 15 14 20 23 27 28 41
静電容量形10 17 20 17 13 8 10 16 17 13 12
電気抵抗形 9 6 11 9 17 8 8 9 9 9 9
磁気形23 18 13 28 24 20 31 35 23 27 34
その他 8 17 5 13 7 16 10 10 20 8 11
流体を使用した測定 5 2 8 4 4 5 5 6 5
電磁波を使用した
測定一般 8 7 8 10 16 10 13 14 15 13 8
X線またはγ線23 16 20 27 31 19 29 24 27 16 19
電波134 147 165 181 196 201 247 252 279 314 348
その他 6 7 12 9 12 5 19 9 12 14 21 荷電粒子線を使用した
測定一般 3 1 1 1 3 4 1 7 2 1
走査型電子顕微鏡19 13 24 25 34 29 33 28 16 16 11
その他 3 6 6 2 3 7 7 4 1 3 1
音波を使用した測定一般22 19 24 18 37 24 33 32 38 34 25
ソナー73 86 128 106 146 111 129 164 147 178 170
その他49 64 63 80 66 76 79 76 85 78 57
走査型プローブ顕微鏡一般20 13 8 8 3 2 5 2 4 2 1
走査型トンネル顕微鏡 9 3 4 1 2 1 3 1 1 1
原子間力顕微鏡37 27 18 8 12 6 8 10 5 4 6
走査型近接場光顕微鏡 4 6 2 1 1 1 1
その他のSPM 7 2 4 2 2 2 2 4 1 3
複数の測定方法を併用した
測定一般 22 20 14 22 23 17 24 24 34 34 33
GNSSを併用した測定146 128 137 165 169 174 276 243 263 267 288 慣性計測装置(IMU)を併用した
測定 44 44 39 44 57 51 69 84 92 108 124
画像計測と距離測定52 38 53 46 63 54 79 85 95 97 106
その他60 58 61 54 59 79 104 94 98 103 109
その他31 27 41 32 29 39 45 44 57 47 52
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
技術区分
出願年(優先権主張年)
優先権主張2006-2016年
光学的測定
機械的測定
電気的/磁気的
測定
電磁波を使
用した測定
荷電粒子線
を使用した
測定
音波を使用
した測定
走査型プローブ
顕微鏡
複数の測定方法
を併用した測定
図 4-8 測定方法の小分類別ファミリー件数推移(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
- 35 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
光学的測定一般78 31 24 55 14 33 4 2
受動型測定2,869
615 392
1,366 736 665 144 11 79
能動型測定 6,681 2,108 1,388 4,379 1,911 2,009 443 66 269
その他118 40 34 101 31 27 6 1 4
機械的測定一般95 30 64 296 111 55
1 1 1
触針法239 12 50 153 42 58 9 2
接触プローブ法 526 113 168
658 168 222 42 1 5
その他125 55 62 390 148 46 19 5
電気的/磁気的測定一般42 26 36 59 36 24 3 6
静電容量形55 25 22 25 11 11 2 2
電気抵抗形28 15 12 20 19 7 2 1
磁気形53 42 26 61 36 33 13 12
その他28 15 9 38 15 13 2 5
流体を使用した測定 6 3 3 15 11 5 1
電磁波を使用した
測定一般 33 22 17 17 8 18 3 1 3
X線またはγ線69 32 35 35 24 47 3 6
電波 494 409 174
775
327 187 34 4 60
その他31 24 12 41 9 7 1 1
荷電粒子線を使用した
測定一般 13 4 3 2 1 1
走査型電子顕微鏡167 19 4 27 10 8 8 5
その他20 10 5 2 3 2 1
音波を使用した測定一般67 77 38 37 50 23 1 1 12
ソナー308 263 231 258 228 90 30 1 29
その他180 149 100 121 136 49 17 2 19
走査型プローブ顕微鏡一般35 13 3 8 4 4 1
走査型トンネル顕微鏡 4 9 3 6 1 2 1
原子間力顕微鏡37 43 10 20 20 6 3 2
走査型近接場光顕微鏡 7 1 1 3 1 2 1
その他のSPM 8 8 1 6 3 3
複数の測定方法を併用した
測定一般 70 37 31 50 39 29 7 4
GNSSを併用した測定 629
342 180 450 496
75 41 4 39 慣性計測装置(IMU)を併用した
測定 193 142 83 180 92 31 13 1 21
画像計測と距離測定242 111 47 150 109 78 17 5 9
その他241 95 66 243 122 78 16 2 16
その他107 50 37 143 65 31 6 5
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
出願人国籍(地域)
優先権主張2006-2016年
光学的測定
機械的測定
電気的/磁気的
測定
電磁波を使
用した測定
荷電粒子線
を使用した
測定
音波を使用
した測定
走査型プローブ
顕微鏡
複数の測定方法
を併用した測定
図 4-9 測定方法の小分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
光学的測定と電磁波を使用した測定の詳細分類別ファミリー件数推移を図 4-10 に
示す。光学的測定の受動型測定では、ステレオ法に次いで単眼視法が多い。光学的測
定の能動型測定では、光レーダ法(LiDAR を含む)が多い。その中では、光レーダ法
(LiDAR を含む)一般が多く 2006 年から 2016 年にかけて増加している。光時間差法
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
光学的測定一般13 19 18 18 19 19 24 29 18 31 33
受動型測定一般98
127 117 120 156 129 177 170 218 193 198
レンズ焦点法36 44 58 51 52 47 41 46 62 57 53
単眼視法 109 107 127 125 132 153 157 179 221 194 204
ステレオ法 162 179 185 183 222 231 268 230 301 346 297
その他24 27 28 33 43 35 51 43 49 53 50
能動型測定一般93
116 101 101 84
138 158 152 185 179 155
光レーダ法(LiDARを含む)
一般330 347 358 420 476 491 591 616 736 778 952
光時間差法74
107 107 114 152 163 184 170 222 235 225
光位相差法30 37 24 40 42 39 48 46 44 39 35
その他4 3 6 5 3 10 5 4 10 5 8
スポット光法 144 172 136 157 179 161 212 219 192 228 193
スリット光法 122 135 114 99
126 111 114 148 134 141 119
コード化パターン法70 80 90
103 131 135 176 167 200 233 193
ステレオ法89
108 93
121 119 122 132 129 146 158 133
位相シフト法44 70 49 69 68 84 80 95 80 94 78
共焦点レーザー走査法35 30 35 32 44 52 45 43 45 48 57
照度差ステレオ法10 7 8 9 11 8 14 13 16 9 10
モアレ法12 21 24 16 24 12 24 25 23 23 15
デジタルホログラフィー法一般9 7 6 8 10 12 9 9 5 13 10
位相シフトを利用4 3 4 6 5 10 17 7 15 7 9
その他 1 1 1 1 1 1
干渉縞法 129 170 169 157 154 135 166 155 186 150 166
その他79 61 79 72 95
103 82
107 96
108 94
その他31 23 24 29 27 32 35 40 32 43 46
電磁波を使用した測定一般8 7 8 10 16 10 13 14 15 13 8
X線またはγ線一般13 5 9 8 14 10 12 10 14 8 10
X線CT装置6 8 7 10 12 8 14 12 10 6 8
その他4 3 5 9 5 1 4 2 4 2 2
電波一般51 46 60 72 59 67 78 78 97
111 120
マイクロ波一般45 60 71 72 89 81
118 122 129 138 153
ミリ波29 31 25 24 32 31 33 33 30 43 48
その他 1 5 5 6 5 4 3 4 5 5 4
テラヘルツ波5 6 5 3 6 11 6 8 11 14 17
その他5 3 7 10 9 9 9 10 9 9 12
その他6 7 12 9 12 5 19 9 12 14 21
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
技術区分
出願年(優先権主張年)
優先権主張2006-2016年
受動型測定
能動型測定
光レーダ法
(LiDAR
を含む)
デジタル
ホログラ
フィー法
マイクロ波
電波
X線または
γ線
光学的測定
電磁波を使用した測定
は、2006 年から 2015 年にかけて増加している。能動型測定では、スポット光法、干
渉縞法、コード化パターン法が次いで多い。電磁波を使用した測定の電波ではマイク
ロ波が多く、マイクロ波一般が 2011 年から 2016 年にかけて増加している。ミリ波も
2014 年から 2016 年にかけて増加している。
図 4-10 光学的測定と電磁波を使用した測定の詳細分類別ファミリー件数推移(日米欧中韓独台ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
- 37 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
光学的測定一般78 31 24 55 14 33 4 2
受動型測定一般 562 178 111 380 234 160 51 2 25
レンズ焦点法 251 45 34 92 54 43 20 2 6
単眼視法629
173 107 348 205 191 37 2 16
ステレオ法 1,317 194 134 465 194 240 31 3 26
その他 167 34 14
97
59 49 8 2 6
能動型測定一般467 153 126
338 118 195
36 5 24 光レーダ法(LiDARを含む)
一般1,675 803 511 1,700 653 538 119
16 80
光時間差法 726 305 166 117 148 229 18 21 23
光位相差法 187 59 32 41 39 48 10 3 5
その他23
6 1 16 16 1
スポット光法 677 181 142 441 220 245 55 2 30
スリット光法 744 59 55
203 126 142 22 2 10
コード化パターン法 480 215 97
362 154 190 39 9 32
ステレオ法 489 139 120 256 124 165 25 6 26
位相シフト法 298 58 37
231 70 71 30 1 15
共焦点レーザー走査法 164 29 25
128 21 74 20 2 3
照度差ステレオ法66 7 6 4 17 11 1 1 2
モアレ法49 17 9 42 78 19 2 1 2
デジタルホログラフィー法一般17 14 7 36 11 11 1 1
位相シフトを利用28 5 8 30 10 5 1
その他2 2 1 1
干渉縞法 634 155 88
461 138 176 64
1 20
その他 366 89 59
220 113 89 24 4 12
その他 118 40 34
101 31 27 6 1 4
電磁波を使用した測定一般33 22 17 17 8 18 3 1 3
X線またはγ線一般39 10 15 17 10 17 5
X線CT装置16 15 16 15 10 27 2
その他14 7 4 4 5 5 1 1
電波一般 188 129 56
233 137 54 11 1 30
マイクロ波一般 140 182 85
392 151 85 16 2 25
ミリ波 129 67 14 95 23 29 1 1
その他17 11 6 6 5 1 1
テラヘルツ波27 8 11 25 5 14 1 1
その他10 17 9 30 12 6 4 1 3
その他31 24 12 41 9 7 1 1
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
出願人国籍(地域)
優先権主張2006-2016年
光学的測定
電磁波を使用した測定
光レーダ法
(LiDAR
を含む)
デジタル
ホログラ
フィー法
マイクロ波
受動型測定
能動型測定
電波
X線または
γ線
光学的測定と電磁波を使用した測定の詳細分類別の出願人国籍(地域)別ファミリ
ー件数を図 4-11 に示す。光学的測定の受動型測定では、ステレオ法、単眼視法は共に
日本国籍が最も多く、次いで中国籍である。光学的測定の能動型測定の光レーダ法
(LiDAR を含む)の光レーダ法(LiDAR を含む)一般では、中国籍と日本国籍が多い。
光時間差法では、日本国籍が多く、次いで米国籍である。電磁波を使用した測定の電
波のマイクロ波一般では、中国籍が最も多く、ミリ波では、日本国籍が最も多い。
図 4-11 光学的測定と電磁波を使用した測定の詳細分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 38 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
移動測定一般6 8 11 6 8 5 13 15 9 14 18
走行車両一般 91 85 89 92 95 97 140 136 183 207 214
有人走行 77 82 65 72 67 74 86 98 113 134 133
無人走行20 32 14 28 12 18 28 33
49 49 80
その他 1 1 3 2 1 1 3 2 3 3 3
鉄道9 10 9 18 13 19 14 17 26 29 27
飛行体一般20 22 13 29 24
44 45 46 52 59 46
有人飛行16 7 12 16 23 33 37 31 37 29 35
無人飛行
(UAV、ドローン) 9 12 10 13 17 15 27 34 53 87 106
その他5 4 4 8 6 3 5 9 4 9
ロボット一般17 19 16 10 18 15 18 19 14 38
46
脚型4 5 3 7 6 5 5 5 12 9 7
車輪型14 8 5 12 9 8 10 12 20 24 19
アーム型12 5 9 15 16 10 14 10 17 18 24
その他3 1 1 1 2 3 2 1 4 4
内視鏡(医療用以外)2 2 4 1 3 5 5 4 1 1
手持式19 19 20 21 21 38
46 33 29 39 32
その他15 14 14 19 23 25 26 31
41 55 52
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
技術区分
出願年(優先権主張年)
優先権主張2006-2016年
移動測定
走行車両
飛行体
ロボット
(2)測定法・測定装置の細部
移動測定の詳細分類別ファミリー件数推移を図 4-12 に示す。移動測定、走行車両の
下位分類では、走行車両一般、有人走行、無人走行が多く、走行車両一般は 2007 年以
降、有人走行、無人走行は 2010 年以降増加している。飛行体の下位分類では、無人飛
行(UAV、ドローン)が 2012 年以降大きく増加している。ロボットの下位分類のロボ
ット一般では、2015 年以降増加している。
図 4-12 移動測定の詳細分類別ファミリー件数推移(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
- 39 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
移動測定一般 52 16 13 13 7 6 3 3
走行車両一般 693 188 98 131 124 161 15 2 17
有人走行 454 75 59 100 129 146 18 20
無人走行 109 65 24 46
52 53 4 10
その他11 4 2 4 2
鉄道 76 11 19
51 19 12 1 2
飛行体一般 84 74 34
102 81 12 13
有人飛行 51 55 26
74 45 16 1 1 7
無人飛行
(UAV、ドローン)69 70
33 115 64
27 1 1 3
その他7 18 3 23 3 3
ロボット一般 83 23 13
61 30 14 3 1 2
脚型29 5 8 13 7 3 1 2
車輪型42 18 8 25 27 12 5 4
アーム型47 18 14 26 14 29 1 1
その他 1 1 8 10 2
内視鏡(医療用以外)19 2 1 1 5
手持式 61 91 43 48 32 22 12 8
その他 76 54 45
79 37 10 4 1 9
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
出願人国籍(地域)
優先権主張2006-2016年
走行車両
飛行体
ロボット
移動測定の詳細分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数を図 4-13 に示す。移
動測定、走行車両の下位分類の走行車両一般、有人走行、無人走行は、日本国籍が多
い。飛行体の下位分類の無人飛行(UAV、ドローン)では、中国籍が多い。ロボットの
下位分類のロボット一般では、日本国籍が多い。
図 4-13 移動測定の詳細分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数(日米欧中韓独台 ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
三次元座標算出部、立体形状生成部、表示部の詳細分類別-出願人国籍(地域)別
ファミリー件数を図 4-14 に示す。三次元座標算出部の座標変換の下位分類の二次元座
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
三次元座標算出部一般 126 29 25
122 64 14 4 2 5
座標変換一般 153 44 44 162 69 42 4 3 5
二次元座標から
三次元座標へ変換264 92 43 140 121 65
9 3 18
三次元座標から
二次元座標へ変換66
10 6 26 17 7 5 2
センサ・画像座標から
ワールド座標へ変換234 36
25 196 156 135
5 1 11
その他22 8 1 20 3 1 2 1
その他 69 11 5 15 3 2
立体形状生成部一般 132 67 40 115 61 12 3 1 8
静止画 309 59 57 107 128 79 12 1 13
動画 57 27 13
36 20 26 3 1 4
モデル一般 61 55 46 224 82 34 8 14
CAD 69 38 36 179 111 125 3 7
CG23 23 6 15 22 9 2
その他13 5 3 11 5 3
点群の処理 384 103 64 381 65 42 18 2 18
その他 76 21 12 29 13 9 1 5
表示部一般 438 200 120 241 214 70 28 3 23
液晶 173 97 35 144 181 124 17 2 7
有機EL 33 18 2 11 22 11 1 1 1
デジタルミラーデバイス8 9 2
30 13 9 1
その他 58 43 20 17 25 14 5 1 3
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
出願人国籍(地域)
優先権主張2006-2016年
座標変換
モデル
三次元座標算出部
立体形状生成部
表示部
標から三次元座標へ変換とセンサ・画像座標からワールド座標へ変換は、日本国籍が
多く、次いで中国籍である。立体形状生成部の下位分類の静止画は、日本国籍が多い。
モデルの下位分類のモデル一般と CAD は、中国籍が最も多い。点群の処理は、日本国
籍と中国籍が同等で多い。
図 4-14 三次元座標算出部、立体形状生成部、表示部の詳細分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016年)
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
自動運転システム分野199 214 223 213 192 196 266 297 365 397 414
測量分野185 170 201 186 278 282 398 421 396 492 498
土木・建築・社会インフラ分野175 182 187 183 241 241 283 330 357 441 503
製造分野 890 979 1,031 1,031 1,145 1,129 1,267 1,313 1,280 1,355 1,253
医療・生活支援分野229 225 257 271 274 300 319 302 337 315 271
人体・動物測定分野87 102 88 93 122 135 134 125 161 135 123
スポーツ分野 8 9 8 15 10 10 11 15 20 12 12
防災・減災分野10 13 10 21 29 22 25 25 12 31 42
アミューズメント分野23 29 28 34 38 52 44 52 60 49 50
文化財・遺跡分野13 19 5 13 10 16 26 18 19 30 20
農業分野 8 17 11 22 19 22 28 46 27 21 42
林業分野 2 5 4 5 5 8 13 11 6 11 16
漁業分野 3 1 8 10 9 3 9 12 18 25 22
物流分野10 13 17 13 21 20 21 27 48 33 40
海洋・船舶分野32 29 59 67 64 79 87 100 106 106 116
鉄道分野32 23 24 40 34 35 36 42 67 61 70
航空分野37 44 63 71 76 74 97 98 113 144 140
宇宙分野17 26 28 35 38 41 46 50 61 59 51
軍事分野31 51 38 49 62 57 93 84 104 111 96
セキュリティ・監視分野53 60 40 60 83 78 76 83 82 98 109
電力分野 8 13 17 19 26 38 30 42 45 53 51
その他46 55 58 66 66 70 84 80 103 99 121
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
技術区分
出願年(優先権主張年)
優先権主張2006-2016年
(3)応用・適用分野
応用・適用分野の中分類別ファミリー件数推移を図 4-15 に示す。製造分野が最も多
い。測量分野、土木・建築・社会インフラ分野は 2010 年以降、自動運転システム分野
は 2011 年以降増加傾向にある。医療・生活支援分野も件数が多い。航空分野の件数は
それほど多くないが、2012 年から 2015 年にかけて増加している。
図 4-15 応用・適用分野の中分類別ファミリー件数推移(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
自動運転システム分野 1,361
366 175 280 265 434
58 5 32
測量分野 736
366 323
1,113 666 185 59 6 53
土木・建築・社会インフラ分野 931 276 270
951 453 158 33 6 45
製造分野 4,684 920 807 3,141 1,432 1,293 264
24 108
医療・生活支援分野 875 531
382
400
398 336 82 12 84
人体・動物測定分野 412 244 157 192 106 128 25 8 33
スポーツ分野31 38 18 10 19 5 3 6
防災・減災分野58 25 10 100 30 5 6 2 4
アミューズメント分野152 131 26 56 43 25 6 5 15
文化財・遺跡分野30 13 14 77 23 26 3 3
農業分野29 34 19 140 16 21 2 2
林業分野 7 11 4 56 3 1 4
漁業分野23 14 27 39 12 3 1 1
物流分野44 47 25 54 33 52 2 1 5
海洋・船舶分野150 94 96 299 136 41 7 1 21
鉄道分野135 25 38 159 60 39 2 1 5
航空分野115 250 87 343 75 59 7 1 20
宇宙分野42 57 21
272 23 27 4 2 4
軍事分野47 171 39
373 91 40 3 2 10
セキュリティ・監視分野226 135 68 195 54 108 13 4 19
電力分野68 26 28 150 45 22 1 2
その他203 114 66 301 63 57 19 7 18
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
出願人国籍(地域)
優先権主張2006-2016年
応用・適用分野の中分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数を図 4-16 に示す。
製造分野では、日本国籍が最も多く、次いで中国籍である。自動運転システム分野で
は、日本国籍が最も多い。測量分野、土木・建築・社会インフラ分野は、中国籍が多
く、次いで日本国籍である。医療・生活支援分野は、日本国籍が最も多い。航空分野
では、中国籍が最も多く、次いで米国籍である。海洋・船舶分野、軍事分野は共に中
国籍が多い。
図 4-16 応用・適用分野の中分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数(日米欧中韓独台ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
自動運転システム分野一般285
115 46 66 33 91 7 2 12
運転支援システム一般 405 119 57 81 92 149
22 3 9
定速走行・車間距離制御 164 36
19 25
40 63 6 3
駐車支援 40 11 8 5 14 28
3
その他 125
23 15 23 27 30 4 3
予防安全システム一般 175 37 16
31
20
37 8 6
ブレーキ22 8 7 5 5 9
操舵11 6 2 1 1 2
その他31
5 1 12 12 15 1
車車間の検知 320 53
24
41 43 91 7 6
路車間の検知 238 38
18 27
33 56 2 4
歩車間の検知 237 38
23 26 29
67 5 6
その他 122 33 15 18 21 24 13
測量分野一般 116 24 23
45 30
16 5 1 5
地形測量一般 194 89 98 262 154 48 14
1 17
平地・地面 33 17 12
67 41 12
1 7
農地5 8 6
31 13 4
森林19 15 4
60 14 6 1
山13 9 4
43 17 4
海洋・河川 46
24 29
102 55 6 2 2
ターゲット一般18 10 8
60 34 8 4
自然物4 2 1
20 3 4 1
マーク17 16 12
32 35
19 4 2
反射体22 13 9 29 18 5 1
その他9 10 3 12 19 1
その他24 15 18
80 48 3 4 3
地図作成一般 63 34 35 96 144
19 10 1 7
G空間情報23 15 17
61 83 12 2 3
SLAM 31 51 14
52 37 17 11 1 9
その他17 11 2
22 35
3
トータルステーション 160 42 80 204 67
23 3 1
その他18 20 12
69
18 9 1 5
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
出願人国籍(地域)
優先権主張2006-2016年
運転支援
システム
予防安全
システム
自動運転システム分野
地形測量
ターゲット
地図作成
測量分野
自動運転システム分野と測量分野の詳細分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー
件数を図 4-17 に示す。自動運転システム分野の下位分類の自動運転システム分野一般
と運転支援システムの下位分類の運転支援システム一般は、日本国籍が多い。車車間
の検知、路車間の検知、歩車間の検知の件数も日本国籍が多い。測量分野、地形測量
の下位分類の地形測量一般は、中国籍が多く、次いで日本国籍である。地図作成の下
位分類の地図作成一般と G 空間情報は、韓国籍に次いで中国籍が多い。トータルステ
ーションは中国籍に次いで日本国籍が多い。
図 4-17 自動運転システム分野と測量分野の詳細分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 44 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
製造分野一般17 15 21 20 28 14 28 20 30 34 25
制御(PLC等)2 4 3 4 6 2 3 5 9 6 7
フィールド機器一般 1 5 5 5 2 3 1 3 7 7 7
ロボット一般22 21 25 23 29 23 20 22 34 37 49
アーム型19 20 18 35 40 27 33 32 48 52 53
搬送用6 9 7 10 7 4 8 17 12 12 15
その他2 9 4 6 4 7 6 7 8 10 9
工作機械一般21 19 37 33 31 27 35 36 29 36 35
溶接6 12 13 12 18 9 11 13 17 15 20
切削11 10 21 13 24 16 28 30 14 29 26
その他8 12 7 8 12 14 16 10 20 17 13
3Dプリンタ 1 2 2 2 10 8 20 19
CAD3 5 9 6 1 5 2 2 4 8
治具 1 4 1 7 7 3 3 7 9 5 11
その他11 14 14 19 12 15 13 27 16 16 24
検査・品質管理一般 119 124 141 136 147 124 158 172 140 181 143
インライン69 68
71 73 76 83 72 88 80 93 96
オフライン6 4 11 9 7 9 8 9 6 7 11
工程検査 86 88 80 105 105 113 118 97 116 86 97
製品検査 220 219 215 206 272 264 262 301 284 306 258
その他16 19 30 23 21 20 31 31 24 31 33
製造装置・製造設備51 47 54 48 62 64 63 61 62 45 47
製造物一般37 63 51 54 57 44 62 49 62
77
53
電子部品一般58 57 66 53 68 66
77 76
52 47 46
半導体素子 131 177 134 135 153 148 140 141 118 120 83
その他54 66 52 67 57
79
65 66 48 44 41
機械部品 106 115 129 137 165 172 201 218 227 237 217
光学部品 72 82 91 86 87 90 132 124 130 120 107
組立品13 31 35 33 27 31 44 61 55 58 56
食品5 10 5 14 8 7 6 12 11 11 9
医薬品2 4 3 4 5 6 1 5 2 9 3
その他 132 120 139 176 158 181 234 219 231 236 235
その他9 14 17 11 16 14 22 27 24 19 25
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
技術区分
出願年(優先権主張年)
優先権主張2006-2016年
ロボット
工作機械
電子部品
フィールド機器
検査・品質管理
製造物
製造分野の詳細分類別ファミリー件数推移を図 4-18 に示す。検査・品質管理の下位
分類では、検査・品質管理一般、インライン、工程検査、製品検査が多い。製造物の
下位分類では、半導体素子、機械部品、光学部品が多い。
図 4-18 製造分野の詳細分類別ファミリー件数推移(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
- 45 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
製造分野一般 119 16 19 56 15 19 4 1 3
制御(PLC等)12 4 6 18 5 5 1
フィールド機器一般20 4 1 11 1 8 1
ロボット一般 136 34 16 64 24 27 2 2
アーム型 157 43 28 64 24 57
3 1
搬送用41 9 4 24 9 16 2 1 1
その他25 7 4 19 11 5 1
工作機械一般 114 20 38
76 13 68 9 1
溶接41 9 8 41 22 24 1
切削47 13 18 68 13 57
3 3
その他41 5 10 38 18 19 6
3Dプリンタ13 8 3 13 13 12 2
CAD13 7 2 11 4 8
治具5 4 2 23 12 8 3 1
その他58 11 17 30 24 38 2 1
検査・品質管理一般 631 98 91 385 184 145 26 6 19
インライン 317 63
80 188 103 86 19 3 10
オフライン42 10 5 13 3 13 1
工程検査 430 82 72 204 161 112 17 3 10
製品検査 985 220 189 670 376 276 61
4 26
その他70 22 19 52
71 35 6 1 3
製造装置・製造設備 263 50 55
95 69 56 10 6
製造物一般 237 41 41
154 48 59 21 1 7
電子部品一般 309 42 27
95 130 29 25 4 5
半導体素子 671 147 64
188 194 132 52 4 28
その他 276 41 17
82 168 31 17 3 4
機械部品 494 109 126 682 227 245 31 1 9
光学部品 356 55 40
398 103 138 25 1 5
組立品57 32 20
166 81 80 3 5
食品19 4 9 22 18 25 1
医薬品20 3 4 5 9 2 1
その他 518 128 145 694 298 227 36 2 13
その他67 17 11 51 19 27 6
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
出願人国籍(地域)
優先権主張2006-2016年
ロボット
工作機械
電子部品
フィールド機器
検査・品質管理
製造物
製造分野の詳細分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数を図 4-19 に示す。検
査・品質管理の下位分類の検査・品質管理一般、インライン、工程検査、製品検査は、
いずれも日本国籍が最も多く、次いで中国籍である。製造物の下位分類の半導体素子
は、日本国籍が最も多い。機械部品、光学部品は、中国籍が最も多く、次いで日本国
籍である。
図 4-19 製造分野の詳細分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数(日米欧中韓独台 ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 46 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
応用・適用分野の主な中分類について、小分類別ファミリー件数と中分類ごとの件
数ランキングを表 4-4 に示す。なお、小分類の中で重複して選択することがあるので、
小分類のファミリー件数の合計は中分類のファミリー件数とは一致しない。
表 4-4 小分類別ファミリー件数と中分類ごとのファミリー件数ランキング(日米欧中韓独台ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
中分類 順位 小分類 ファミリー件数
自動運転システム分野 2 自動運転システム分野一般 657
1 運転支援システム 1,614
4 予防安全システム 469
3 車車間の検知 585
6 路車間の検知 416
5 歩車間の検知 431
7 その他 246
測量分野 4 測量分野一般 265
1 地形測量 1,960
2 地図作成 922
3 トータルステーション 580
5 その他 152
土木・建築・社会インフラ分野 4 土木・建築・社会インフラ分野一般 133
1 構造物の測定・監視 2,628
3 重機制御 179
2 その他 224
製造分野 5 製造分野一般 252
7 制御(PLC 等) 51
3 フィールド機器 1,937
2 検査・品質管理 6,059
4 製造装置・製造設備 604
1 製造物 8,002
6 その他 198
医療・生活支援分野 6 医療・生活支援分野一般 128
3 ロボット 297
7 ウェアラブル機器 106
4 家庭電化製品 253
1 医療機器 1,642
8 介護・リハビリ 52
5 歯科 176
2 その他 620
- 47 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
高精度
1,377 1,535 1,520 1,597 1,840 1,870 2,117 2,211 2,442 2,522 2,510
信頼性向上406 433 480 474 539 538 649 697 752 780 760
測定対象・検出範囲の拡大411 499 499 486 561 562 657 714 745 761 778
測定・検出可能距離の拡大32 26 22 31 34 35 33 39 49 48 53
経済性の向上457 504 504 520 623 699 760 744 838 938 976
利便性向上641 672 707 749 884 892 1,057 1,135 1,201 1,374 1,298
計測の高速化420 439 438 519 547 506 644 626 669 790 804
損傷防止23 26 22 24 20 22 25 24 29 42 45
機能的データ活用218 239 274 306 336 361 454 485 556 598 624
異常検査219 199 188 208 210 176 204 191 223 222 195
その他26 25 34 26 40 31 57 47 49 70 39
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
技術区分
出願年(優先権主張年)
優先権主張2006-2016年
(4)目的・効果
目的・効果の中分類別ファミリー件数推移を図 4-20 に示す。高精度、利便性向上、
経済性の向上、測定・検出可能距離の拡大、測定対象・検出範囲の拡大、計測の高速
化、機能的データ活用が多い。測定対象・検出範囲の拡大は、2010 年以降増加してい
る。経済性の向上と計測の高速化は、2014 年以降増加している。機能的データ活用は、
2006 年から 2016 年にかけて増加している。
図 4-20 目的・効果の中分類別ファミリー件数推移(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
- 48 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
高精度 7,203
2,118 1,440
5,684
2,425 1,913 425 52 281
信頼性向上
1,928 588 502 1,640 839 793 136 10 72
測定対象・検出範囲の拡大
2,014 775 589 1,589 794 638 140 15 119
測定・検出可能距離の拡大132 35 34 121 31 38 6 2 3
経済性の向上
1,982 717 544 2,532 735 776 165 24 88
利便性向上
2,957 1,034 898
3,093
1,275 960 245 17 131
計測の高速化
1,901 434 382 2,138 823 516 147 13 48
損傷防止96 32 26 65 41 32 8 2
機能的データ活用722 617 365 1,472 749 371 69 10 76
異常検査
937 210 178 288 420 137 32 5 28
その他103 80 47 86 51 46 16 2 13
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
出願人国籍(地域)
優先権主張2006-2016年
目的・効果の中分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数を図 4-21 に示す。高
精度、信頼性向上、測定対象・検出範囲の拡大は日本国籍が多く、次いで中国籍であ
る。経済性の向上、利便性向上、計測の高速化は、中国籍が多く、次いで日本国籍で
ある。
図 4-21 目的・効果の中分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数(日米欧中韓独台 ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
機能的データ活用一般12 7 7 13 13 14 13 12 18 16 21
リアルタイム計測 122 127 164 186 182 199 257 271 324 348 373
自動追尾(トラッキング)22 24 22 28 46 40 39 48 61 47 49
データフォーマット2 1 3 8 3 3 10 12 16 8 12
CADとの連携29 40 69 52 55 55 65 91 85 84 98
3Dプリンタとの連携 1 1 2 1 1 3 11 4 15 21
データ共有一般13 16 22 23 24 20 30 41 39 43 38
クラウド6 13 17 14 16 28 33 32 36 46 66
サーバー27 29 54 53 55 59 76
101 85 88
107
データ伝送一般17 24 31 33 41 44 52 67 64 66 76
5G 1 2 2 4 3 2 5 5 3 1
その他10 12 12 9 18 21 37 26 35 50 32
スケーリング体積4 1 5 3 4 4 7 8 6 10 11
その他9 14 8 12 21 20 14 14 24 14 16
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
技術区分
出願年(優先権主張年)
優先権主張2006-2016年
データ伝送
データ共有
機能的データ活用の詳細分類別ファミリー件数推移を図 4-22 に示す。リアルタイム
計測の件数が多く 2006年から 2016年にかけて増加している。CADとの連携が多く 2009
年から 2016 年にかけて増加している。データ共有の下位分類では、サーバーの件数が
多い。データ伝送の下位分類のデータ伝送一般が多く、2006 年から 2016 年にかけて
増加している。
機能的データ活用の詳細分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数を図 4-23
に示す。リアルタイム計測は、中国籍が最も多く、次いで韓国籍、日本国籍の順であ
る。CAD との連携は、中国籍が最も多く、次いで韓国籍、ドイツ国籍の順である。デ
ータ共有の下位分類のサーバーは、中国籍、韓国籍の順である。データ伝送の下位分
類のデータ伝送一般は、米国籍、韓国籍、中国籍の順である。
図 4-22 機能的データ活用の詳細分類別ファミリー件数推移(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
- 50 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
機能的データ活用一般61 33 13 13 15 5 1 5
リアルタイム計測 317 223 156 1,080 470 224 39 4 40
自動追尾(トラッキング)72
100 34 94 76 37 4 2 7
データフォーマット11 22 5 4 18 16 1 1
CADとの連携97 46 40
242 151 137 5 5
3Dプリンタとの連携6 8 2 21 13 10
データ共有一般42 42 37 79 61 33 11 1 3
クラウド4 31 11
120 90 42 4 5
サーバー35 63 30
264 208 123 4 1 6
データ伝送一般86
122 54 96
101 36 6 2 12
5G 1 3 21 3
その他37 46 37 51 61 21 6 2 1
スケーリング体積13 6 13 21 6 4
その他34 34 16 42 18 15 4 3
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
出願人国籍(地域)
優先権主張2006-2016年
データ伝送
データ共有
図 4-23 機能的データ活用の詳細分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
目的・効果の小分類について、ファミリー件数ランキングを表 4-5 に示す。正確性向
上が最も多く、次いで操作性の向上が多い。
表 4-5 小分類別ファミリー件数ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 小分類 ファミリー件数
1 正確性向上 10,984
2 操作性の向上 5,591
3 低コスト 4,655
4 高精度一般 4,154
5 分解能向上 4,040
6 測定データの信頼性 3,438
7 装置構成の簡略化 3,094
8 リアルタイム計測 2,553
9 計測の自動化 2,289
10 SN 比向上・ノイズ除去 2,149
11 測定困難箇所の計測 2,136
12 欠陥 1,644
13 小型化・軽量化 1,605
14 校正法の改良 1,321
15 感度向上 1,262
- 51 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
人工知能一般2 3 6 2 7 3 4 3 6 5 14
機械学習8 7 10 10 9 15 16 21 25 23
39
ニューラルネットワーク 1 1 1 2 3 6 4 2 3 1 13
知識ベース型2 3 8 7 4 4 6 11 13 8 12
その他2 1 1 2 1
ビッグデータ解析一般2 1 2 2 1 5 4 9 4 2
情報検索・探索8 8 7 9 6 7 12 11 4 11 15
データマイニング 1 1 1 3 2 1 1 1
情報推薦2 3 2 4 3 3 6 5 8 7 10
ストリーム解析技術 1 2 1 1 1
その他 1 1 1 2
拡張・仮想現実一般4 2 5 3 3 5 2 4 8 5 8
VR15 13 15 15 17
32 28 23
40 44 50
AR4 9 6 4 16 13 23 25 28
30 30
その他 1 3 2 1 2
IoT 47 67 74 73 97 112 129 145 170 171 176
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
技術区分
出願年(優先権主張年)
優先権主張2006-2016年
ビッグデータ解析
人工知能
拡張・仮想現実
(5)注目技術
注目技術の小分類別ファミリー件数推移を図 4-24 に示す。人工知能の下位分類では、
機械的学習が多く、次いで知識ベース型が多い。機械学習は、2011 年以降増加傾向で
ある。ビッグデータ解析の下位分類では、情報検索・探索が多い。拡張・仮想現実の
下位分類では、VR、AR が多く、どちらも 2010 年以降増加傾向である。IoT は、注目技
術の中で最も多く、2006 年から 2016 年にかけて増加している。
図 4-24 注目技術の小分類別ファミリー件数推移(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
- 52 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
人工知能一般10 9 3 17 6 8 2
機械学習 30 13 6
99 15 16 1 1 2
ニューラルネットワーク5 6 3 13 7 3
知識ベース型4 1 2
55 5 11
その他2 3 2
ビッグデータ解析一般8 10 8 4 1 1
情報検索・探索 32 24 6 16 9 8 2 1
データマイニング3 1 2 3 1 1
情報推薦3 1 44
4 1
ストリーム解析技術4 1 1
その他 1 1 2 1
拡張・仮想現実一般16 15 6 5 2 3 1 1
VR 37 73 19
90 31 31 3 1 7
AR 40 62 19 27 22 13 1 4
その他6 1 2
IoT 274 296 143 256 174 57 25 3
33
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
出願人国籍(地域)
優先権主張2006-2016年
ビッグデータ解析
人工知能
拡張・仮想現実
注目技術の小分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数を図 4-25 に示す。人工
知能の下位分類の機械学習と知識ベース型では、中国籍が最も多い。ビッグデータ解
析の下位分類の情報検索・探索では、日本国籍に次いで米国籍である。拡張・仮想現
実の下位分類の VR では、中国籍が多く、次いで米国籍である。AR では、米国籍に次
いで日本国籍である。IoT では、米国籍が多く、次いで日本国籍、中国籍である。
図 4-25 注目技術の小分類別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 53 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
日本国籍
736件
21.0%
米国籍
366件
10.4%
欧州国籍
323件
9.2%中国籍
1,113件
31.7%
韓国籍
666件
19.0%
ドイツ国籍
185件
5.3%
台湾籍
59件
1.7%
ASEAN
各国の
国籍6件
0.2%
その他
53件
1.5%
合計
3,507件
日本国籍
1,361件
45.7%
米国籍
366件
12.3%
欧州国籍
175件
5.9%
中国籍
280件
9.4%
韓国籍
265件
8.9%
ドイツ国籍
434件
14.6%
台湾籍
58件
1.9%
ASEAN
各国の
国籍5件
0.2%その他
32件
1.1%
合計
2,976 件
185 170201
186
278 282
398421
396
492 498
100
200
300
400
500
600
0
50
100
150
200
250
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
合計
ファミリー件数
出願年(優先権主張年)
日本 米国 欧州 中国 韓国
ドイツ 台湾 ASEAN各国 その他 合計
出願人国籍(地域)
優先権主張
2006-2016年
199 214 223 213 192 196
266297
365 397 414
0
50
100
150
200
250
300
350
400
450
0
20
40
60
80
100
120
140
160
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
合計
ファミリー件数
出願年(優先権主張年)
日本 米国 欧州 中国 韓国
ドイツ 台湾 ASEAN各国 その他 合計
出願人国籍(地域)
優先権主張
2006-2016年
2.技術区分別-出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファミリー件数比率
自動運転システム分野の出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファミリー件
数比率を図 4-26 に示す。日本国籍が約 46%と多く、次いでドイツ国籍が約 15%である。
2011 年から 2015 年にかけて合計件数が増加しており、特に日本国籍が大きく増加して
いる。
図 4-26 自動運転システム分野の出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファミリー件数比率(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
測量分野の出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファミリー件数比率を図
4-27 に示す。中国籍が約 32%で最も多く、次いで日本国籍が 21%、韓国籍が 19%とな
っている。合計件数は 2010 年以降増加傾向を示している。
図 4-27 測量分野の出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファミリー件数比率(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
日本国籍
4,684件
37.0%
米国籍
920件
7.3%
欧州国籍
807件
6.4%
中国籍
3,141件
24.8%
韓国籍
1,432件
11.3%
ドイツ国籍
1,293件
10.2%
台湾籍
264件
2.1%
ASEAN
各国の
国籍24件
0.2% その他
108件
0.9%
合計
12,673 件
日本国籍
931件
29.8%
米国籍
276件
8.8%
欧州国籍
270件
8.6%
中国籍
951件
30.5%
韓国籍
453件
14.5%
ドイツ国籍
158件
5.1%
台湾籍
33件
1.1%
ASEAN
各国の
国籍6件
0.2%
その他
45件
1.4%
合計
3,123 件
890979
1,031 1,0311,145 1,129
1,267 1,313 1,2801,355
1,253
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
100
200
300
400
500
600
700
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
合計
ファミリー件数
出願年(優先権主張年)
日本 米国 欧州 中国 韓国
ドイツ 台湾 ASEAN各国 その他 合計
出願人国籍(地域)
優先権主張
2006-2016年
175 182 187 183
241 241283
330357
441503
0
100
200
300
400
500
600
0
50
100
150
200
250
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
合計
ファミリー件数
出願年(優先権主張年)
日本 米国 欧州 中国 韓国
ドイツ 台湾 ASEAN各国 その他 合計
出願人国籍(地域)
優先権主張
2006-2016年
土木・建築・社会インフラ分野の出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファ
ミリー件数比率を図 4-28 に示す。中国籍が約 31%と多く、次いで日本国籍の約 30%で
ある。中国籍は、2010 年以降大きく増加している。
図 4-28 土木・建築・社会インフラ分野の出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファミリー件数比率(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
製造分野の出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファミリー件数比率を図
4-29 に示す。日本国籍が 37%と多く、次いで中国籍の約 25%である。中国籍は、2006
年から 2016 年にかけて増加している。合計件数は、2006 年から 2015 年にかけて緩やか
な増加傾向を示している。
図 4-29 製造分野の出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファミリー件数比率(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
日本国籍
274件
21.7%
米国籍
296件
23.5%
欧州国籍
143件
11.3%
中国籍
256件
20.3%
韓国籍
174件
13.8%
ドイツ国籍
57件
4.5%
台湾籍
25件
2.0%
ASEAN
各国の
国籍3件
0.2%
その他
33件
2.6%
合計
1,261 件
4767
74 7397
112
129145
170 171 176
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
10
20
30
40
50
60
70
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
合計
ファミリー件数
出願年(優先権主張年)
日本 米国 欧州 中国 韓国
ドイツ 台湾 ASEAN各国 その他 合計
出願人国籍(地域)
優先権主張
2006-2016年
IoT についての出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファミリー件数比率を
図 4-30 に示す。米国籍が約 24%と多く、次いで日本国籍の約 22%、中国籍の約 20%で
ある。
図 4-30 IoT についての出願人国籍(地域)別ファミリー件数推移及びファミリー件数比率(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
注)2015 年以降はデータベース収録の遅れ、PCT 出願の各国移行のずれ等で全出願データを反映していない
可能性がある。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
3.出願人別ファミリー件数上位ランキング(技術区分別)
(1)測定方法
光学的測定、機械的測定、及び電磁波を使用した測定についての出願人別ファミリ
ー件数上位ランキングを表 4-4~表 4-6 に示す。
光学的測定では、上位 10 者中、日本企業が 7 者入っている。中国の研究機関の中国
科学院が 2 位に、ドイツのロベルト・ボッシュが 7 位に、韓国のサムスン電子が 10
位に入っている。
機械的測定では、上位 11 者中、日本企業が 4 者入っている。中国の企業と研究機関
が 3 者、欧州の企業が 2 者、韓国の企業が 1 者入っている。
電磁波を使用した測定では、上位 10 者中、中国の大学・研究機関が 4 者入っている。
日本の企業が 3 者、米国の企業が 2 者、韓国の研究機関が 1 者入っている。
表 4-6 光学的測定についての出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 出願人名称 ファミリー件数
1 キヤノン 634
2 中国科学院(中国) 472
3 ニコン 382
4 パナソニック 325
5 リコー 297
6 トプコン 270
7 ロベルト・ボッシュ(ドイツ) 246
8 ミツトヨ 239
9 三菱電機 207
10 サムスン電子(韓国) 194
表 4-7 機械的測定についての出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 出願人名称 ファミリー件数
1 ミツトヨ 255
2 カール・ツァイス 産業計測(ドイツ) 117
3 東京精密 66
4 キヤノン 60
5 レニショー(イギリス) 44
6 鴻海精密工業(深セン)(中国) 30
7 パナソニック 26
8 ヘキサゴン・テクノロジーセンター(スイス) 25
8 中国科学院(中国) 25
10 Shanghai Heda Auto Accessory(中国) 24
10 ポスコ(韓国) 24
表 4-8 電磁波を使用した測定についての出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 出願人名称 ファミリー件数
1 中国科学院(中国) 102
2 西安電子科技大学(中国) 75
3 三菱電機 67
4 電子科技大学(中国) 58
5 東芝 35
6 レイセオン(米国) 30
7 国防科学研究所(韓国) 26
8 古野電気 25
9 ハネウエル・インターナショナル(米国) 24
10 北京航空航天大学(中国) 23
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
(2)応用・適用分野
自動運転システム分野、測量分野、土木・建築・社会インフラ分野、及び製造分野
の出願人別ファミリー件数上位ランキングを表 4-9~表 4-12 に示す。
自動運転システム分野では、上位 10 者中、日本企業が 8 者、ドイツの企業が 2 者入
っている。自動車メーカー及び自動車関連メーカーが多い。
測量分野では、上位 10 者の国籍は、日本と中国が各 3 者、欧州(スイス)が 2 者、
米国とドイツが各 1 者となっている。
土木・建築・社会インフラ分野では、上位 10 者中、日本企業が 7 者、欧州、ドイツ
の企業がそれぞれ 1 者、中国の研究機関が 1 者入っている。
製造分野では、上位 11 者中、日本企業が 7 者、中国の研究機関が 1 者、ドイツ、米
国、韓国の企業が各 1 者入っている。
表 4-9 自動運転システム分野の出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 出願人名称 ファミリー件数
1 リコー 131
2 デンソー 101
3 ロベルト・ボッシュ(ドイツ) 93
4 トヨタ自動車 87
5 パナソニック 83
6 日産自動車 65
7 三菱電機 58
8 SUBARU 44
9 日立オートモティブシステムズ 43
10 ダイムラー(ドイツ) 40
表 4-10 測量分野の出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 出願人名称 ファミリー件数
1 トプコン 129
2 中国科学院(中国) 88
3 ライカ・ジオシステムズ(スイス) 63
4 ファロ・テクノロジーズ(米国) 49
5 三菱電機 48
6 パスコ 30
6 北京林業大学(中国) 30
8 ロベルト・ボッシュ(ドイツ) 27
9 武漢大学(中国) 24
10 ヘキサゴン・テクノロジーセンター(スイス) 23
表 4-11 土木・建築・社会インフラ分野の出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 出願人名称 ファミリー件数
1 トプコン 59
2 大林組 34
3 大成建設 29
4 小松製作所 26
4 ライカ・ジオシステムズ(スイス) 26
4 ロベルト・ボッシュ(ドイツ) 26
7 三菱電機 25
7 日立製作所 25
9 鉄道総合技術研究所 23
10 中国科学院(中国) 22
- 58 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
表 4-12 製造分野の出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 出願人名称 ファミリー件数
1 キヤノン 317
2 日立ハイテクノロジーズ 247
3 ミツトヨ 232
4 中国科学院(中国) 211
5 ニコン 205
6 パナソニック 123
7 カール・ツァイス 産業計測(ドイツ) 118
8 トヨタ自動車 94
9 東芝 88
9 KLA テンコール(米国) 88
9 ポスコ(韓国) 88
(3)目的・効果
高精度及び利便性向上についての出願人別ファミリー件数上位ランキングを表
4-13、表 4-14 に示す。
高精度では、上位 10 者中、日本企業が 8 者入っている。中国の研究機関と韓国の企
業がそれぞれ 1 者入っている。
利便性向上では、上位 10 者中、日本企業が 6 者入っている。ドイツ企業が 2 者、韓
国企業が 1 者入っている。
表 4-13 高精度についての出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 出願人名称 ファミリー件数
1 キヤノン 528
2 中国科学院(中国) 451
3 ミツトヨ 279
4 ニコン 270
5 パナソニック 246
6 三菱電機 189
7 リコー 188
8 サムスン電子(韓国) 181
9 日立ハイテクノロジーズ 172
10 東芝 165
表 4-14 利便性向上についての出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 出願人名称 ファミリー件数
1 中国科学院(中国) 175
2 ミツトヨ 146
3 トプコン 117
4 ロベルト・ボッシュ(ドイツ) 116
5 キヤノン 102
6 三菱電機 80
7 パナソニック 76
8 キーエンス 69
9 サムスン電子(韓国) 66
10 カール・ツァイス 産業計測(ドイツ) 65
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
(4)注目技術
人工知能についての出願人別ファミリー件数上位ランキングを表 4-15 に示す。上位
10 者中、中国の研究機関と大学が 7 者入っている。日本企業が 2 者、米国企業が 1 者
入っている。
IoT についての出願人別ファミリー件数上位ランキングを表 4-16 に示す。上位 14
者中、日本企業が 7 者、米国企業が 5 者、韓国企業が 1 者、ドイツ企業が 1 者入って
いる。グーグルが 5 位に入っている。
表 4-15 人工知能についての出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 出願人名称 ファミリー件数
1 中国科学院(中国) 20
2 ミツトヨ 5
2 上海大学(中国) 5
2 電子科技大学(中国) 5
5 東京エレクトロン 4
5 フォード・グローバル・テクノロジーズ(米国) 4
5 ハルビン工業大学(中国) 4
5 上海交通大学(中国) 4
5 人民解放軍(中国) 4
5 西安電子科技大学(中国) 4
表 4-16 IoT についての出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
順位 出願人名称 ファミリー件数
1 サムスン電子(韓国) 17
1 ファロ・テクノロジーズ(米国) 17
3 リコー 14
4 三菱電機 12
5 グーグル(米国) 11
5 マイクロソフト・テクノロジー・ライセシング(米国) 11
7 キヤノン 10
7 ソニー 10
9 アルパイン 9
9 トプコン 9
9 トヨタ自動車 9
9 ボーイング(米国) 9
9 クアルコム(米国) 9
9 ロベルト・ボッシュ(ドイツ) 9
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
自動運転システム分野
1,799 800 548 35
541 784 290 27 534
12 45
測量分野 2,104
711 831 62 669 1,139 553
21 695
15 50
土木・建築・
社会インフラ分野
1,769
639 768 33 782 1,234 583 23 563 224 37
製造分野 7,694 2,357 2,185 74
2,665 3,742 2,860 118
1,213 1,759 94
医療・生活支援分野
1,763 517 666 31
598 1,034 397 16
524 40 52
人体・動物測定分野
768 234 300 3
277 363 192 3
253 4 19
スポーツ分野70 19 34 32 56 14 1 29 2 5
防災・減災分野125 65 74 5 62 82 44 2 69 14 10
アミューズメント分野229 66 68 6 117 143 58 115
2 7
文化財・遺跡分野149 86 46 4 28 37 35 2 83 6
農業分野151 60 76 6 62 94 48 77 7 6
林業分野55 17 21 2 21 32 15 2 18 1 1
漁業分野75 41 53 4 14 38 9 4 46 1
物流分野150 72 45 4 72 104 50 1 77 6 3
海洋・船舶分野551 235 307 23 156 203 97 11 214 10 6
鉄道分野297 129 86 5 109 151 87 6 101 65 2
航空分野
637 248 260 22 191 227 119 7 250 39 11
宇宙分野320 143 138 13 95 87 56 1
116 4 6
軍事分野
572 249 276 25 128 143 93 3 254
7 10
セキュリティ・監視分野452 175 240 21 215 215 102 9 176 21 22
電力分野192 73 102 6 83 131 76 4 53 54 3
その他460 164 201
4 205 266 132 7 130 30 33
高精度
信頼性向上
測定対象・
検出範囲の拡大
測定・検出
可能距離の拡大
経済性の向上
利便性向上
計測の高速化
損傷防止
機能的データ活用
異常検査
その他
技術区分
技術区分
優先権主張2006-2016年
4.技術区分別-技術区分別ファミリー件数(クロス集計)
(1)応用・適用分野と目的・効果のクロス集計
「応用・適用分野の『中分類』」と「目的・効果の『中分類』」のクロス集計を図 4-31
に示す。
図 4-31 「応用・適用分野の『中分類』」と「目的・効果の『中分類』」のクロス集計(ファミリー件数、日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 61 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
自動運転システム分野18
336 54 7
53 1 127 118 2 77 52 42
184
測量分野24
380 78 21
108 4
245 162 10
50 60 73 221
土木・建築・社会インフラ分野5
328
39 18101
3187 140
14 29 24 36176
製造分野
18
761 6922
41236
428 13218
13530
99 214
医療・生活支援分野14
300 52 16
81 8
171 139 4 49 27
107 205
人体・動物測定分野12
15338 6
6011
10732 4 35 26
52 62
スポーツ分野 1 12 7 2 2 10 6 3 2 7 11
防災・減災分野 1 526 1 2 15 14 1 3 4 22
アミューズメント分野20
50 13 3 10 1 25 22 6 7
131 38
文化財・遺跡分野 57 13 2 54
5 67
18 12 8 14 7
農業分野 5612 5 24 34 16 4 8 9 8 11
林業分野10 5 3 7 10 4 3 4 4 4
漁業分野 133 8 2 20 1
27 14 2 3 7 2 8
物流分野 1 528 2 21 37 18 6 6 3 6 26
海洋・船舶分野 1 16734 3
74 10338 3 27 18 18 36
鉄道分野 1 8011 3 28 49 21 12 3 4 20
航空分野8
16941 5
79 10244
239 21 33 48
宇宙分野 1 8522 5
55 1 6818 32 15 18 9
軍事分野8
181 657
114 1 13248
146 28 33 28
セキュリティ・監視分野8
8941 7 19 42 46
2 15 12 1552
電力分野30 7 1 10 1 21 14 1 2 2 19
走行車両20
309 507 42
1 133 1314
59 5440
210
有人飛行 2 7921 6
57 7225 14 12 17 8
無人飛行
(UAV、ドローン) 387
30 7 4969
341 17 11 16 36
ロボット6
625 3 21 30 23 14 2 12 38
機能的データ活用一般
リアルタイム計測
自動追尾(トラッキング)
データフォーマット
CADとの連携
3Dプリンタとの連携
データ共有
データ伝送
スケーリング体積
人工知能
ビッグデータ解析
拡張・仮想現実
IoT
技術区分
技術区分
優先権主張2006-2016年
注目技術目的・効果-機能的データ活用
測定法・測定装置の
細部∣移動測定
応用・適用分野
「応用・適用分野の『中分類』」及び「移動測定における『走行車両』、『有人飛行』、
『無人飛行』、『ロボット』」と「機能的データ活用の『小分類』」及び「注目技術の『中
分類』」のクロス集計を図 4-32 に示す。
図 4-32 「応用・適用分野の『中分類』」及び「移動測定における『走行車両』、『有人飛行』、『無人飛行』、『ロボット』」と「機能的データ活用の『小分類』」及び「注目技術の『中分類』」のクロス集計
- 62 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
自動運転システム分野
8
39
361
21
167
63
140
57
209
24
349
290
18
336
54
7
53
1
127
118
2
4
2
3
測量分野
11
38
436
39
223
89
126
137
221
42
638
553
24
380
78
21
108
4
245
162
10
6
5
1
土木・建築・社会インフラ分野
13
24
497
55
323
79
128
120
274
74
727
583
5
328
39
18
101
3
187
140
14
33
86
102
製造分野
48
60
1,6
51 117
1,1
50
181
425
131
1,0
16
176 2,0
75
2,8
60
18
761
69
22
412
36
428
132
18
121
1,4
51 81
医療・生活支援分野
3
59
355
15
235
51
214
173
193
36
556
397
14
300
52
16
81
8
171
139
4
3
30
2
人体・動物測定分野
322
177
17
98
38
73
50
76
4165
192
12
153
38
660
11
107
32
43
1
スポーツ分野
1
27
7
3
11
16
11
2
26
14
1
12
7
2
2
10
6
2
1
防災・減災分野
17
44
218
617
13
19
832
44
152
61
215
14
22
7
アミューズメント分野
2
11
74
3
47
11
36
26
20
3
75
58
20
50
13
3
10
1
25
22
1
1
文化財・遺跡分野
2
21
2
5
4
7
10
7
2
19
35
57
13
2
54
5
67
18
6
2
農業分野
21
40
422
412
735
146
48
56
12
524
34
16
42
21
林業分野
114
74
54
916
15
10
53
710
41
漁業分野
16
25
77
19
15
91
33
82
20
127
14
2
物流分野
14
51
123
58
16
46
850
50
152
82
21
37
18
64
11
海洋・船舶分野
19
91
18
59
11
41
12
45
13
105
97
1167
34
374
103
38
31
32
鉄道分野
37
67
10
50
720
15
60
17
65
87
180
11
328
49
21
12
18
40
航空分野
113
124
14
65
553
15
67
10
109
119
8169
41
579
102
44
24
18
13
宇宙分野
12
54
744
325
529
330
56
185
22
555
168
18
12
1
軍事分野
12
72
14
52
543
18
37
463
93
8181
65
7114
1132
48
11
31
セキュリティ・監視分野
124
140
12
82
16
52
25
53
14
77
102
889
41
719
42
46
24
24
電力分野
11
47
940
317
725
16
76
76
30
71
10
121
14
419
21
走行車両
529
301
16
147
44
95
50
231
22
328
273
20
309
50
742
1133
131
48
13
16
有人飛行
527
28
16
419
24
30
279
21
657
72
25
11
1
無人飛行
(U
AV、ドローン)
29
67
613
828
341
341
52
387
30
749
69
34
11
43
ロボット
17
83
539
821
586
583
102
662
53
21
30
23
115
4
経 済 性 の 向 上 一 般
低 消 費 電 力
低 コ ス ト
耐 久 性 ・ 堅 牢 性
装 置 構 成 の 簡 略 化
利 便 性 向 上 一 般
小 型 化 ・ 軽 量 化
携 帯 可 能 性
計 測 の 自 動 化
メ ン テ ナ ン ス の 容 易 化
操 作 性 の 向 上
計 測 の 高 速 化
機 能 的 デ ー タ 活 用 一 般
リ ア ル タ イ ム 計 測
自 動 追 尾 ( ト ラ ッ キ ン グ )
デ ー タ フ ォ ー マ ッ ト
C A D と の 連 携
3 D プ リ ン タ と の 連 携
デ ー タ 共 有
デ ー タ 伝 送
ス ケ ー リ ン グ 体 積
異 常 検 査 一 般
欠 陥劣 化
技術区分
技 術 区 分
優先権主張
2006-
2016年
測 定 法 ・ 測 定 装 置 の
細 部 ∣ 移 動 測 定
応 用 ・ 適 用 分 野
利便性向上
経済性の向上
異常検査
機能的データ活用
「応用・適用分野の『中分類』」及び「移動測定における『走行車両』、『有人飛行』、
『無人飛行』、『ロボット』」と「目的・効果の『経済性の向上』、『利便性向上』、『機能
的データ活用』、『異常検査』」のクロス集計を図 4-33 に示す。
図 4-33 「応用・適用分野の『中分類』」及び「移動測定における『走行車両』、『有人飛行』、『無人飛行』、『ロボット』」と「目的・効果の『経済性の向上』、『利便性向上』、『機能的データ活用』、『異常検査』」のクロス集計(ファミリー件数、日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 63 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
移動測定一般 45
31 17 13 3 4 2 3 4 1 1 1 6 3 8 3 7 5 1
走行車両一般 1,122
146 128 68 41 16 2 4 6 9 8 16 15 34 11 15 35 3
有人走行 716133 97 15 21 9 2 2 5 11 2 1 24 23 11 31 3 21 12
無人走行281 44 22 24 13 1 2 1 2 12 1 1 16 13 7 21 4 18 9 1
鉄道21 9 41 5 2 1 2 1 1 6 141 8 2 3 2
飛行体一般42 201 40 5 4 1 9 1 2 6 3 1 15 7 131 20 49 13 3
有人飛行25 116 29 5 9 3 9 3 7 15 5 5 43 8 141 26 71 9 4
無人飛行(UAV、ドローン)44 183 72 14 8 4 15 5 9 26 5 6 3 31 8 131 23 58 18 16
ロボット一般62 41 15 96 83
2 1 6 1 1 1 10 3 11 6 5 11 3
脚型12 7 3 34 32 2 1 4 1 2 1 1 2 3
車輪型19 22 12 59 54
2 1 1 2 4 2 2 6 2 5 1
アーム型 2 4 4 134 18 1 1 3 2 4 6 1
内視鏡(医療用以外) 1 5 13 7 4
手持式20 53 29 38 120 19 5 5 13 2 4 1 1 4 3 4 6 2 7 17 3
自動運転システム分野
測量分野
土木・建築・
社会インフラ分野
製造分野
医療・生活支援分野
人体・動物測定分野
スポーツ分野
防災・減災分野
アミューズメント分野
文化財・遺跡分野
農業分野
林業分野
漁業分野
物流分野
海洋・船舶分野
鉄道分野
航空分野
宇宙分野
軍事分野
セキュリティ・監視分野
電力分野
技術区分
技術区分
優先権主張2006-2016年
走行車両
飛行体
ロボット
(2)移動測定と応用・適用分野のクロス集計
「移動測定の『詳細分類』」と「応用・適用分野の『中分類』」のクロス集計を図 4-34
に示す。
図 4-34 「移動測定の『詳細分類』」と「応用・適用分野の『中分類』」のクロス集計(ファミリー件数、日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 64 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
移動
測定
一般
7
3
1
1
5
7
4
3
2
4
2
2
4
3
走行
車両
一般
7
22
10
1
2
7
47
26
15
5
2
18
61
22
2
7
4
13
有人
走行
1
11
25
5
4
6
4
14
24
36
13
6
2
5
51
22
9
12
10
8
無人
走行
10
3
2
1
1
1
7
6
8
12
2
2
7
5
2
5
4
3
鉄道
1
3
1
2
3
1
8
29
飛行
体一
般10
101
12
211
45
10
55
12
45
613
48
3
有人
飛行
2
33
19
14
21
14
15
34
18
18
4
1
17
5
13
16
19
無人
飛行
(U
AV、ドローン)
16
73
20
14
20
16
15
35
25
16
12
94
19
16
714
23
25
1
ロボット一
般1
7
1
1
2
4
5
23
2
2
4
1
2
1
1
3
脚型
1
1
1
4
1
車輪
型1
11
11
12
611
12
12
1
アーム型
22
11
内視
鏡(医
療用
以外
)1
11
1
手持
式1
12
75
75
53
311
42
34
46
213
6
測 量 分 野 一 般
地 形 測 量 一 般
平 地 ・ 地 面
農 地森 林
山海 洋 ・ 河 川
タ ー ゲ ッ ト
地 図 作 成 一 般
G 空 間 情 報
S L A M
ト ー タ ル ス テ ー シ ョ ン
土 木 ・ 建 築 ・ 社 会
イ ン フ ラ 分 野 一 般
構 造 物 の 測 定 ・ 監 視 一 般
道 路 ・ 橋
ト ン ネ ル
ダ ム ・ 堤 防
建 物 ・ 壁 面 ・ 段 差
軌 条 ・ 線 路 ・ 架 線 ・ 電 線
重 機 制 御
技術
区分
技 術 区 分
優先
権主
張2006-
2016年
走 行 車 両 飛 行 体 ロ ボ ッ ト
地形
測量
地図
作成
測量
分野
土木
・建
築・社
会インフラ分
野
構造
物の
測定
・監
視
「移動測定の『詳細分類』」と「応用・適用分野の測量分野、土木・建築・社会イン
フラ分野の『詳細分類』」のクロス集計を図 4-35 に示す。
図 4-35 「移動測定の『詳細分類』」と「測量分野、土木・建築・社会インフラ分野の『詳細分類』」のクロス集計(ファミリー件数、日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 65 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
高精度 272 128 261 748
信頼性向上 222
73
117 244
測定対象・検出範囲の拡大
87 67
103 311
測定・検出可能距離の拡大5 8 7 14
経済性の向上
42 18 89
292
利便性向上
95 72
182 622
計測の高速化
46 32 73
223
損傷防止2 2 3
機能的データ活用 204 132 225 804
異常検査15 8 4
48
その他1
21 12
人工知能
ビッグデータ解析
拡張・仮想現実
IoT
技術区分
技術区分
優先権主張2006-2016年
(3)目的・効果と注目技術のクロス集計
「目的・効果の『中分類』」と「注目技術の『中分類』」のクロス集計を図 4-36 に示
す。
図 4-36 「目的・効果の『中分類』」と「注目技術の『中分類』」のクロス集計(ファミリー件数、日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 66 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
5.技術区分別ファミリー件数と件数増加率
測定方法、応用・適用分野、目的・効果及び注目技術の中分類と、測定法・測定装置
の細部の中から移動測定の小分類・詳細分類の一部の技術区分について、日米欧中韓独
台 ASEAN 各国への出願におけるファミリー件数の合計と件数増加率、及び大分類の中の
順位を集計した結果を表 4-17 に示す。件数増加率は、調査対象期間(2006-2016 年)の
前半 3 年間(2006-2008 年)のファミリー件数と後半 3 年間(2013-2015 年)のファミリ
ー件数の割合(後半/前半)として計算した。
次に、各国籍出願人がどの技術分野に多く出願しているか、どの技術分野に関する出
願が増えているかを示すため、日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願におけるファミリー
件数シェア(技術区分ごとの、日米欧中韓独台 ASEAN 全体のファミリー件数に対するそ
の国籍出願人のファミリー件数の割合)と、上記と同じ計算式で件数増加率を求めた。
日本、米国、中国の集計結果を表 4-18~表 4-20 に示す。なお、それぞれの表で注目さ
れるところに着色しているが、シェアは各国籍によって絶対値が異なるため、それぞれ
上位 10件前後をめどとした。件数増加率については、2倍以上を基準として着色したが、
中国籍は全ての技術区分において 2 倍以上になっているため、上位 10 件程度をめどにそ
れぞれ 6 倍以上の項目に着色した。ただし、件数増加率が大きくても件数がごく少ない
ものもあるので、注意する必要がある。
全体として、移動測定>飛行体>無人飛行は、集計した国籍でいずれも 2 倍以上とな
っており、ドローンなどの無人飛行体を使用した三次元計測の技術が、近年増加してい
ることが分かる。
日本国籍は、移動測定>走行車両と自動運転システム分野のシェアが共に 45%を超え
ており、優位な分野と考えられる。また、製造分野と異常検査も共にシェアが高くなっ
ている。その他、光学的測定や高精度に関するシェアが高い(件数が少ないものは除く。
以下同様)。件数増加率については、2 倍以上になっているものが少ない。
米国籍は、航空分野、軍事分野、アミューズメント分野、拡張・仮想現実、IoT のシ
ェアが高い。このうち、アミューズメント分野、拡張・仮想現実及び IoT は、件数増加
率も 3 倍以上と大きくなっている。
中国籍は、宇宙分野、農業分野、林業分野及び人工知能のシェアが 50%を超えており、
優位な分野と考えられる。また、機械的測定分野のシェア 38.0%、軍事分野のシェア
48.1%かつ件数増加率 7 倍以上、航空分野のシェア 35.8%かつ件数増加率 8 倍以上、電
力分野のシェア 43.9%かつ件数増加率 14 倍などが注目される。
- 67 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
(1)全体集計
表 4-17 技術区分別ファミリー件数と全体シェア、ファミリー件数増加率(日米欧中韓独台 ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
大分類 中分類 小分類 詳細分類
大分類
中の
順位
ファミリー件数
2006-2016 年
合計
大分類
中の
比率
大分類
中の
順位
件数
増加率
2013-2015
/2006-2008
測定方法 光学的測定 1 25,839 62.7% 4 1.609
機械的測定 3 3,913 9.5% 3 1.783
電気的/磁気的測定 6 842 2.0% 7 1.315
流体を使用した測定 10 44 0.1% 9 0.733
電磁波を使用した測定 4 2,928 7.1% 2 1.807
荷電粒子線を使用した測定 8 310 0.8% 8 1.068
音波を使用した測定 5 2,470 6.0% 5 1.569
走査型プローブ顕微鏡 9 265 0.6% 10 0.229
複数の測定方法を併用した測定 2 4,146 10.1% 1 1.852
その他 7 444 1.1% 6 1.495
測定法・測定装置の細部 移動測定 走行車両 1 2,618 68.2% 3 1.805
飛行体 有人飛行 4 276 7.2% 2 2.771
無人飛行 3 383 10.0% 1 5.613
ロボット 2 564 14.7% 4 1.640
応用・適用分野 自動運転システム分野 5 2,976 8.8% 19 1.665
測量分野 2 3,507 10.3% 10 2.354
土木・建築・社会インフラ分野 3 3,123 9.2% 12 2.074
製造分野 1 12,673 37.3% 21 1.361
医療・生活支援分野 4 3,100 9.1% 22 1.342
人体・動物測定分野 6 1,305 3.8% 20 1.520
スポーツ分野 20 130 0.4% 15 1.880
防災・減災分野 18 240 0.7% 13 2.061
アミューズメント分野 13 459 1.4% 14 2.013
文化財・遺跡分野 19 189 0.6% 16 1.811
農業分野 16 263 0.8% 4 2.611
林業分野 22 86 0.3% 6 2.545
漁業分野 21 120 0.4% 1 4.583
物流分野 16 263 0.8% 3 2.700
海洋・船舶分野 9 845 2.5% 5 2.600
鉄道分野 12 464 1.4% 11 2.152
航空分野 7 957 2.8% 8 2.465
宇宙分野 14 452 1.3% 9 2.394
軍事分野 11 776 2.3% 7 2.492
セキュリティ・監視分野 10 822 2.4% 18 1.719
電力分野 15 342 1.0% 2 3.684
その他 8 848 2.5% 17 1.774
目的・効果 高精度 1 21,541 32.1% 7 1.619
信頼性向上 5 6,508 9.7% 6 1.690
測定対象・検出範囲の拡大 4 6,673 9.9% 9 1.576
測定・検出可能距離の拡大 10 402 0.6% 5 1.700
経済性の向上 3 7,563 11.3% 4 1.720
利便性向上 2 10,610 15.8% 3 1.837
計測の高速化 6 6,402 9.5% 8 1.608
損傷防止 11 302 0.4% 10 1.338
機能的データ活用 7 4,451 6.6% 1 2.242
異常検査 8 2,235 3.3% 11 1.050
その他 9 444 0.7% 2 1.953
注目技術 人工知能 3 348 15.0% 3 2.283
ビッグデータ解析 4 204 8.8% 4 1.919
拡張・仮想現実 2 502 21.7% 1 2.681
IoT 1 1,261 54.5% 2 2.585
※測定方法、応用・適用分野、目的・効果はファミリー件数・件数増加率とも上位 3 位まで、測定法・測
定装置の細部、注目技術は同じく上位 2 位まで着色。
※測定法・測定装置の細部の大分類の中の順位と比率は、表示した部分のみで算出した。
- 68 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
(2)日本国籍
表 4-18 日本国籍の技術区分別ファミリー件数と全体シェア、ファミリー件数増加率(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
大分類 中分類 小分類 詳細分類
ファミリー
件数
2006-2016
年合計
ファミリー
件数
2006-2008
年合計
ファミリー
件数
2013-2015
年合計
全体
シェア
2006-2016
年
件数
増加率
2013-2015
/2006-2008
測定方法 光学的測定 9,446 2,721 2,577 36.6% 0.947
機械的測定 965 283 254 24.7% 0.898
電気的/磁気的測定 194 78 50 23.0% 0.641
流体を使用した測定 6 2 3 13.6% 1.500
電磁波を使用した測定 616 190 156 21.0% 0.821
荷電粒子線を使用した測定 197 51 43 63.5% 0.843
音波を使用した測定 551 164 111 22.3% 0.677
走査型プローブ顕微鏡 90 63 4 34.0% 0.063
複数の測定方法を併用した測定 1,151 349 324 27.8% 0.928
その他 107 36 29 24.1% 0.806
測定法・測定装置
の細部
移動測定 走行車両 1,198 326 389 45.8% 1.193
飛行体 有人飛行 51 11 17 18.5% 1.545
無人飛行 69 3 33 18.0% 11.000
ロボット 187 56 43 33.2% 0.768
応用・適用分野 自動運転システム分野 1,361 402 412 45.7% 1.025
測量分野 736 197 221 21.0% 1.122
土木・建築・社会インフラ分野 931 201 310 29.8% 1.542
製造分野 4,684 1,503 1,138 37.0% 0.757
医療・生活支援分野 875 276 197 28.2% 0.714
人体・動物測定分野 412 114 110 31.6% 0.965
スポーツ分野 31 7 6 23.8% 0.857
防災・減災分野 58 13 17 24.2% 1.308
アミューズメント分野 152 35 30 33.1% 0.857
文化財・遺跡分野 30 10 7 15.9% 0.700
農業分野 29 7 9 11.0% 1.286
林業分野 7 1 3 8.1% 3.000
漁業分野 23 2 9 19.2% 4.500
物流分野 44 11 17 16.7% 1.545
海洋・船舶分野 150 37 34 17.8% 0.919
鉄道分野 135 31 52 29.1% 1.677
航空分野 115 22 30 12.0% 1.364
宇宙分野 42 11 11 9.3% 1.000
軍事分野 47 13 11 6.1% 0.846
セキュリティ・監視分野 226 64 47 27.5% 0.734
電力分野 68 20 25 19.9% 1.250
その他 203 59 54 23.9% 0.915
目的・効果 高精度 7,203 2,120 1,900 33.4% 0.896
信頼性向上 1,928 570 538 29.6% 0.944
測定対象・検出範囲の拡大 2,014 589 517 30.2% 0.878
測定・検出可能距離の拡大 132 43 37 32.8% 0.860
経済性の向上 1,982 610 501 26.2% 0.821
利便性向上 2,957 888 786 27.9% 0.885
計測の高速化 1,901 609 449 29.7% 0.737
損傷防止 96 29 25 31.8% 0.862
機能的データ活用 722 208 208 16.2% 1.000
異常検査 937 372 204 41.9% 0.548
その他 103 30 28 23.2% 0.933
注目技術 人工知能 51 17 9 14.7% 0.529
ビッグデータ解析 50 18 13 24.5% 0.722
拡張・仮想現実 94 21 30 18.7% 1.429
IoT 274 73 88 21.7% 1.205
※全体シェアは、【ファミリー件数 2006-2016 年合計/全体のファミリー件数 2006-2016 年合計】
※全体シェア 30%以上、増加率 2 倍以上に着色。
※移動測定の走行車両と自動運転システム分野は、シェアが高くかつ後半増加が見られるので着色した。
- 69 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
(3)米国籍
表 4-19 米国籍の技術区分別ファミリー件数と全体シェア、ファミリー件数増加率(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
大分類 中分類 小分類 詳細分類
ファミリー
件数
2006-2016
年合計
ファミリー
件数
2006-2008
年合計
ファミリー
件数
2013-2015
年合計
全体
シェア
2006-2016
年
件数
増加率
2013-2015
/2006-2008
測定方法 光学的測定 2,664 498 972 10.3% 1.952
機械的測定 205 56 53 5.2% 0.946
電気的/磁気的測定 115 33 34 13.7% 1.030
流体を使用した測定 3 1 0 6.8% 0.000
電磁波を使用した測定 481 108 141 16.4% 1.306
荷電粒子線を使用した測定 32 8 10 10.3% 1.250
音波を使用した測定 477 108 143 19.3% 1.324
走査型プローブ顕微鏡 69 51 5 26.0% 0.098
複数の測定方法を併用した測定 591 106 210 14.3% 1.981
その他 50 9 16 11.3% 1.778
測定法・測定装置
の細部
移動測定 走行車両 308 49 110 11.8% 2.245
飛行体 有人飛行 55 10 14 19.9% 1.400
無人飛行 70 9 34 18.3% 3.778
ロボット 60 10 26 10.6% 2.600
応用・適用分野 自動運転システム分野 366 55 142 12.3% 2.582
測量分野 366 72 126 10.4% 1.750
土木・建築・社会インフラ分野 276 54 97 8.8% 1.796
製造分野 920 217 294 7.3% 1.355
医療・生活支援分野 531 117 168 17.1% 1.436
人体・動物測定分野 244 50 84 18.7% 1.680
スポーツ分野 38 7 16 29.2% 2.286
防災・減災分野 25 5 5 10.4% 1.000
アミューズメント分野 131 18 57 28.5% 3.167
文化財・遺跡分野 13 3 3 6.9% 1.000
農業分野 34 6 13 12.9% 2.167
林業分野 11 4 1 12.8% 0.250
漁業分野 14 4 7 11.7% 1.750
物流分野 47 6 21 17.9% 3.500
海洋・船舶分野 94 19 32 11.1% 1.684
鉄道分野 25 6 10 5.4% 1.667
航空分野 250 60 79 26.1% 1.317
宇宙分野 57 13 13 12.6% 1.000
軍事分野 171 55 44 22.0% 0.800
セキュリティ・監視分野 135 33 41 16.4% 1.242
電力分野 26 2 10 7.6% 5.000
その他 114 17 41 13.4% 2.412
目的・効果 高精度 2,118 475 692 9.8% 1.457
信頼性向上 588 127 211 9.0% 1.661
測定対象・検出範囲の拡大 775 194 263 11.6% 1.356
測定・検出可能距離の拡大 35 7 9 8.7% 1.286
経済性の向上 717 154 223 9.5% 1.448
利便性向上 1,034 190 359 9.7% 1.889
計測の高速化 434 99 148 6.8% 1.495
損傷防止 32 9 10 10.6% 1.111
機能的データ活用 617 94 240 13.9% 2.553
異常検査 210 56 64 9.4% 1.143
その他 80 19 31 18.0% 1.632
注目技術 人工知能 27 3 7 7.8% 2.333
ビッグデータ解析 36 3 15 17.6% 5.000
拡張・仮想現実 131 14 54 26.1% 3.857
IoT 296 23 125 23.5% 5.435
※全体シェアは、【ファミリー件数 2006-2016 年合計/全体のファミリー件数 2006-2016 年合計】
※全体シェア 20%以上、増加率 2 倍以上に着色。両方達成は、技術区分も着色した。
※全体シェア 20%以上、かつ後半増加している技術区分を着色した。
- 70 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
(4)中国籍
表 4-20 中国籍の技術区分別ファミリー件数と全体シェア、ファミリー件数増加率(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
大分類 中分類 小分類 詳細分類
ファミリー
件数
2006-2016
年合計
ファミリー
件数
2006-2008
年合計
ファミリー
件数
2013-2015
年合計
全体
シェア
2006-2016
年
件数
増加率
2013-2015
/2006-2008
測定方法 光学的測定 5,736 458 2,424 22.2% 5.293
機械的測定 1,485 113 669 38.0% 5.920
電気的/磁気的測定 193 22 64 22.9% 2.909
流体を使用した測定 15 2 5 34.1% 2.500
電磁波を使用した測定 865 65 379 29.5% 5.831
荷電粒子線を使用した測定 30 2 7 9.7% 3.500
音波を使用した測定 408 53 167 16.5% 3.151
走査型プローブ顕微鏡 41 7 14 15.5% 2.000
複数の測定方法を併用した測定 908 63 387 21.9% 6.143
その他 143 22 52 32.2% 2.364
測定法・測定装置
の細部
移動測定 走行車両 265 24 101 10.1% 4.208
飛行体 有人飛行 74 6 28 26.8% 4.667
無人飛行 115 6 52 30.0% 8.667
ロボット 124 13 50 22.0% 3.846
応用・適用分野 自動運転システム分野 280 30 114 9.4% 3.800
測量分野 1,113 94 494 31.7% 5.255
土木・建築・社会インフラ分野 951 83 410 30.5% 4.940
製造分野 3,141 224 1,358 24.8% 6.063
医療・生活支援分野 400 42 163 12.9% 3.881
人体・動物測定分野 192 17 70 14.7% 4.118
スポーツ分野 10 1 4 7.7% 4.000
防災・減災分野 100 4 33 41.7% 8.250
アミューズメント分野 56 6 33 12.2% 5.500
文化財・遺跡分野 77 5 32 40.7% 6.400
農業分野 140 9 53 53.2% 5.889
林業分野 56 4 19 65.1% 4.750
漁業分野 39 3 15 32.5% 5.000
物流分野 54 3 25 20.5% 8.333
海洋・船舶分野 299 24 121 35.4% 5.042
鉄道分野 159 12 58 34.3% 4.833
航空分野 343 20 162 35.8% 8.100
宇宙分野 272 31 115 60.2% 3.710
軍事分野 373 25 179 48.1% 7.160
セキュリティ・監視分野 195 10 85 23.7% 8.500
電力分野 150 5 70 43.9% 14.000
その他 301 27 119 35.5% 4.407
目的・効果 高精度 5,684 465 2,482 26.4% 5.338
信頼性向上 1,640 140 720 25.2% 5.143
測定対象・検出範囲の拡大 1,589 141 679 23.8% 4.816
測定・検出可能距離の拡大 121 10 48 30.1% 4.800
経済性の向上 2,532 211 1,055 33.5% 5.000
利便性向上 3,093 230 1,375 29.2% 5.978
計測の高速化 2,138 173 863 33.4% 4.988
損傷防止 65 10 22 21.5% 2.200
機能的データ活用 1,472 126 616 33.1% 4.889
異常検査 288 15 121 12.9% 8.067
その他 86 7 39 19.4% 5.571
注目技術 人工知能 184 17 80 52.9% 4.706
ビッグデータ解析 72 10 31 35.3% 3.100
拡張・仮想現実 120 12 46 23.9% 3.833
IoT 256 21 103 20.3% 4.905
※全体シェアは、【ファミリー件数 2006-2016 年合計/全体のファミリー件数 2006-2016 年合計】
※全体シェア 35%以上、増加率 6 倍以上に着色。両方達成は、技術区分も着色した。
※全体シェアが 50%以上の技術区分に着色した。
- 71 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
第4節 出願人別動向調査
三次元計測に関する特許出願において、注目すべき出願人として、日米独中国籍出願
人から出願件数上位 3 者、及びトヨタ自動車、デンソー、リコー、グーグル、アップル、
サムスンを取り上げた。注目出願人の出願状況を集計するに当たり、グループ企業を併
せて集計することとした。注目出願人(グループ)ごとに併せて集計したグループ企業
を表 4-21 に示す。
表 4-21 注目出願人(グループ)として集計したグループ企業
注目出願人(グループ) 集計したグループ企業
キヤノングループ キヤノン、キヤノンマシナリー、キヤノンメディカルシステムズ、キヤノン化成、キヤノンマーケ
ティングジャパン、キヤノン電子、CANON KOREA BUSINESS SOLUTIONS(韓国)
ミツトヨグループ ミツトヨ、Mitutoyo Research Center Europe(オランダ)
ニコングループ ニコン、ニコンビジョン、ニコン・トリンブル、ニコン・メトロロジー(ベルギー)、ニコンインステック
トヨタ自動車グループ
トヨタ自動車、豊田中央研究所、Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America
(米国)、トヨタ車体、Toyota Motor Europe(ベルギー)、トヨタ自動車九州、トヨタ自動車東日
本、トヨタ IT 開発センター
デンソーグループ デンソー、デンソーウェーブ、デンソーアイティーラボラトリ、デンソーテン、Denso International
America(米国)
リコーグループ リコー、リコーエレメックス、リコー光学、リコーイメージング
ファロ・テクノロジーズ ファロ・テクノロジーズ(米国、1 社のみ)
ボーイング ボーイング(米国、1 社のみ)
ゼネラル・エレクトリックグル
ープ ゼネラル・エレクトリック(米国)、General Electric Technology(スイス)
グーグルグループ グーグル(米国)、グーグル・テクノロジー・ホールディングス(米国)
アップル アップル(米国、1 社のみ)
ロベルト・ボッシュグループ ロベルト・ボッシュ (ドイツ )、Robert Bosch Hong Kong(中国)、Robert Bosch Start Up
Platform North America(米国)
カール・ツァイスグループ
カール・ツァイス産業計測(ドイツ)、カール・ツァイス SMT(ドイツ)、カール・ツァイス(ドイツ)、
カール・ツァイス マイクロスコピー(ドイツ)、カール・ツァイス メディテック(ドイツ)、カール・ツ
ァイス SMS(ドイツ)、カール・ツァイス OIM(ドイツ)、カール・ツァイス 3D オートメーション(ドイ
ツ)、CARL ZEISS MEDITEC(米国)、カール・ツァイス マイクロイメージング(ドイツ)、カール・
ツァイス SMS(イスラエル)、Carl Zeiss Optronics(ドイツ)、Carl Zeiss Sports Optics(ドイ
ツ)、Carl Zeiss Vision International(ドイツ)、Carl Zeiss Automated Inspection(ドイツ)、Carl
Zeiss Smart Optics(ドイツ)、Carl Zeiss Surgical(ドイツ)
ジーメンスグループ
ジーメンス(ドイツ)、Siemens Industry(米国)、BSH Bosch Und Siemens Hausgeraete(ドイ
ツ)、Siemens Medical Instruments(シンガポール)、Siemens VAI Metals Technologies(オー
ストリア)、Siemens Audiologische Technik(ドイツ)、Siemens Electronics Assembly Systems
(ドイツ)、Siemens Healthcare Diagnostics(米国)、Siemens Industry Software(ベルギー)、
Siemens Product Lifecycle Management Software(米国)、Siemens Schweiz(スイス)、
Siemens Shenzhen Magnetic Resonance(中国)
中国科学院 中国科学院(中国、1 機関のみ)
ハルビン工業大学 ハルビン工業大学(中国、1 機関のみ)
北京航空航天大学 北京航空航天大学(中国、1 機関のみ)
サムスングループ
サムスン電子(韓国)、サムスンメディスン(韓国)、サムスン重工業(韓国)、サムスン電機
(韓国)、サムスンディスプレイ(韓国)、Samsung Corning Precision Materials(韓国)、サムス
ン横浜研究所(日本)、SAMSUNG HIGH TECH(韓国)、Beijing Samsung Communication
Technology Research(中国)、Samsung C&T(韓国)、SAMSUNG LED(韓国)、サムスン SDS
(韓国)
※グループ企業は、ファミリー件数が多い順に記載した。
- 72 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
キヤノングループ 773 524 159 126 52 21 19 5
ミツトヨグループ 480 322 182 176 2
154
ニコングループ 441 107 41 45 39 42 12
トヨタ自動車グループ 297 5919 28 7 20
デンソーグループ 228 765 19 38
リコーグループ 352 100 9141 12 2 2 1
ファロ・テクノロジーズ 113 264 135 87 149
ボーイング 60 152 98 5018 3 1 2
ゼネラル・エレクトリック
グループ70 142 76 73
9 262
グーグルグループ13
7236 30 10 9
アップル3
9820 23 7 4 12
ロベルト・ボッシュグループ15
116 163 1117
271 1
カール・ツァイスグループ 73 185 112 7510
34211
ジーメンスグループ22
61 99 5811
122
中国科学院 1 3 4652
2
ハルビン工業大学 1 4 6204
2
北京航空航天大学5
141
サムスングループ 143 434 192 131 58211 8 1
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
注目出願人(グループ)
出願先国(地域)
優先権主張2006-2016年
注目出願人(グループ)別-出願先国(地域)別出願件数を図 4-37 に示す。日本の 6
社は、日本への出願件数が最も多く、次いで米国への出願件数が多い。特に、キヤノン
とミツトヨは、日本への出願件数の 2/3 程度の件数を米国にも出願している。中国の中
国科学院、ハルビン工業大学、北京航空航天大学は、ほとんどが中国への出願である。
図 4-37 注目出願人(グループ)別-出願先国(地域)別出願件数(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 73 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
キヤノングループ 1,310 85 20 28
239 10
87 14
ミツトヨグループ 592 6185 1 10 23 8
ニコングループ 646 19 15 2 1
461
トヨタ自動車グループ 34818 3 1
485
654
デンソーグループ 262 3 8 42 6
70
リコーグループ 5823 2 10 1 2
473
ファロ・テクノロジーズ 518
1025
658
ボーイング 26023 3 2
523
33 35 11
ゼネラル・エレクトリック
グループ193
43 20 3 19110
171
グーグルグループ 134 1 5 10 512
アップル
1121 5 28 5 5 1
ロベルト・ボッシュグループ 3696 3
33 24 461
カール・ツァイスグループ 321 1396 4 6 9 4 6
ジーメンスグループ 19715 14 18 20 8 1
中国科学院 48025 10
1032
403
454
ハルビン工業大学 17813 8 4 2 7 5 8 1
北京航空航天大学119 3 3 23 15
サムスングループ 74933 16 46
6602
12117
8
光学的測定
機械的測定
電気的/磁気的測定
流体を使用した測定
電磁波を使用した測定
荷電粒子線を
使用した測定
音波を使用した測定
走査型プローブ顕微鏡
複数の測定方法を
併用した測定
その他
注目出願人(グループ)
技術区分
優先権主張2006-2016年
注目出願人(グループ)別-技術区分(測定方法の中分類)別ファミリー件数を図 4-38
に示す。光学的測定をメインとする出願人(グループ)が多い。機械的測定では、ミツ
トヨグループが 618 件と突出して多くなっている。音波を使用した測定ではサムスング
ループが 602 件と多い。
図 4-38 注目出願人(グループ)別-技術区分(測定方法の中分類)別ファミリー件数(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 74 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
キヤノングループ18 17 6
635 402 106 8 2
31 5 1 1 1 7 24
ミツトヨグループ9 4
5746 5 3 20
ニコングループ6 19 12
36213 9 5 1 4 1 2 13
トヨタ自動車グループ 19915 7
12522
1 1 1 1 1 1 1 1 4
デンソーグループ 181 13 6 27 3 7 2 1 3 1 2 11 9
リコーグループ 27117 4
147
48 7 2 8 2 6 7 2 10 13 11
ファロ・テクノロジーズ 19342
1996 17 4 2 22 6 6 1 4 13
ボーイング16 22 25
18110 7 13 2
137 13 14 9 1
ゼネラル・エレクトリック
グループ 13152
8311 4 4 3 2 5 18 3 12 24 12
グーグルグループ20 20
1 139 19 18 2 1 1 4 5
アップル31 8 5 17 7 16 40
2
ロベルト・ボッシュグループ 12540 47 77
14 3 1 1 1 3 2 3 3 3 13 9
カール・ツァイスグループ2 10 11
244
51 231 2 1 3
ジーメンスグループ13 5 15
83 59 11 2 7 5 9 1 15 4
中国科学院6
88 22217
15 13 9 4 2 16 6 2 333
333 72 41 15 6 31
ハルビン工業大学 1 14 1083
7 5 1 1 1 1 4 2 6 11 10 1 1 11
北京航空航天大学3 10 13 40 7 11 5 3 1 6 1 1 7 5 17 10 14 7 1 3
サムスングループ
79 58 41300 653 110
381 1
392 5 4 3 10 4 17
自動運転システム分野
測量分野
土木・建築・
社会インフラ分野
製造分野
医療・生活支援分野
人体・動物測定分野
スポーツ分野
防災・減災分野
アミューズメント分野
文化財・遺跡分野
農業分野
林業分野
漁業分野
物流分野
海洋・船舶分野
鉄道分野
航空分野
宇宙分野
軍事分野
セキュリティ・
監視分野
電力分野
その他
注目出願人(グループ)
技術区分
優先権主張2006-2016年
注目出願人(グループ)別-技術区分(応用・適用分野の中分類)別ファミリー件数
を図 4-39 に示す。製造分野が最も多い注目出願人(グループ)が多いが、トヨタ自動車
グループ、デンソーグループ、リコーグループ、ロベルト・ボッシュグループは自動運
転システム分野が最も多くなっている。サムスングループとグーグルグループは、医療・
生活支援分野が最も多い。ボーイングは航空分野も多くなっている。アップルはアミュ
ーズメント分野が最も多い。
図 4-39 注目出願人(グループ)別-技術区分(応用・適用分野の中分類)別ファミリー件数(日米欧中韓独台 ASEAN 各国への出願、出願年(優先権主張年):2006-2016 年)
- 75 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
505 515537
604
511 524
607
100
200
300
400
500
600
700
20
40
60
80
100
120
140
160
180
2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
合計
論文件数
論文発表年
日本 米国 欧州 中国 韓国
ドイツ 台湾 ASEAN各国 その他 合計
研究者所属機関国籍(地域)
論文発表
2011-2017年
日本国籍
873件
23.0%
米国籍
464件
12.2%
欧州国籍
778件
20.5%中国籍
806件
21.2%
韓国籍
136件
3.6%
ドイツ国籍
191件
5.0%
台湾籍
108件
2.8%
ASEAN
各国の
国籍62件
1.6%
その他
385件
10.1%
合計
3,803 件
第5章 研究開発動向調査
第1節 調査範囲と調査方法
三次元計測に関する論文発表動向から見た研究開発動向について、外国の論文につい
ては論文データベース Scopus を用いて検索し、国内の論文については、情報処理学会、
電気学会及び精密工学会が発行する論文を対象として JSTPlus を用いて検索して調査対
象論文を抽出した。調査対象論文は、2011 年~2017 年に発行された論文誌に掲載された
論文とした。
調査方法は、調査対象論文のタイトル、抄録及びキーワード(JSTPlus においてはシ
ソーラス)を参照して、特許動向調査で用いたものと同じ技術区分表を用いて技術分類
を行った。技術分類の結果、集計対象論文は、Scopus から抽出したものが 3,293 件、
JSTPlus から抽出したものが 510 件となった。これらを合体させて集計したが、JSTPlus
から抽出したものは、全て日本の研究機関から発表されたものであったので、国籍(地
域)別に比較する際は考慮する必要がある。
研究者所属機関別論文発表件数上位ランキングの集計においては、筆頭著者の所属す
る研究機関だけを用いて集計したが、研究者別論文発表件数上位ランキングの集計にお
いては、主要な研究者が必ずしも筆頭にならない場合があることを考慮して、共著者も
含めて集計した。
第2節 全体動向調査
研究者所属機関国籍(地域)別論文発表件数推移及び論文発表件数比率を図 5-1 に示
す。三次元計測に関する論文は、2011 年から 2017 年にかけて、500 件から 600 件強で推
移しており、大きな変動は見られていない。研究者所属機関国籍(地域)別に見ると、
日本国籍が 873 件(23.0%)で最も多く、次いで中国籍が 806 件(21.2%)、欧州国籍が
778 件(20.5%)、米国籍が 464 件(12.2%)などと続いている。
図 5-1 研究者所属機関国籍(地域)別論文発表件数推移及び論文発表件数比率(論文発表年:2011-2017 年)
- 76 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
光学的測定一般10 3 11 12 12 10 9
受動型測定 68 80 87 105 86 112 115
能動型測定 224 219 223 287 250 231 282
その他28
30 20 19 19 21
35
機械的測定一般 30 30 32 30 25 17 26
触針法9 9 8 11 10 9 5
接触プローブ法 42 49 55 41 27
31 35
その他 41 45 40 43 29
36 37
電気的/磁気的測定一般2 1 6 2 5 2 4
静電容量形1 1 2 1 2 7
電気抵抗形2 1 2 3 6 2 5
磁気形8 4 6 3 11 4 5
その他2 1 2 3 2 2 3
流体を使用した測定1 1
電磁波を使用した
測定一般 1 3 1 1 1
X線またはγ線22 20 23
34 26
37 31
電波9 17 15 12 8 8 12
その他3 4 3 1 1 1
荷電粒子線を使用した
測定一般 2 2 1 2 1
走査型電子顕微鏡12 5 6 8 6 10 13
その他7 9 4 7 6 5 1
音波を使用した測定一般2 2 4 1 2 3
ソナー3 7 3 4 5 7 6
その他2 8 8 6 7 4 1
走査型プローブ顕微鏡一般1 2 1 1 1 1
走査型トンネル顕微鏡1 2
原子間力顕微鏡3 3 8 3 4 1 4
走査型近接場光顕微鏡2
その他のSPM1 2 1
複数の測定方法を併用した
測定一般 2 5 5 5 4 6 3
GNSSを併用した測定6 6 8 6 3 1
慣性計測装置(IMU)を併用した
測定 3 1 3 1 5 6 2
画像計測と距離測定7 7 4 9 9 9 16
その他10 8 5 2 6 6 3
その他12 14 11 16 11 12 15
2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
技術区分
論文発表年
論文発表2011-2017年
光学的測定
機械的測定
電気的/磁気的
測定
電磁波を使
用した測定
荷電粒子線
を使用した
測定
音波を使用
した測定
走査型プローブ
顕微鏡
複数の測定方法
を併用した測定
第3節 技術区分別動向調査
1.技術区分別論文発表件数推移及び研究者所属機関国籍(地域)別論文発表件数
(1)測定方法
測定方法の小分類別論文発表件数推移を図 5-2 に、研究者所属機関国籍(地域)別
発表件数を図 5-3 に示す。光学的測定の能動型測定に関する論文が最も多い。
図 5-2 測定方法の小分類別論文発表件数推移(論文発表年:2011-2017 年)
- 77 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
光学的測定一般 7 9 19 13 5 5 1 8
受動型測定122
80 120 132
51 32 38 16
62
能動型測定 466 199 290 417 57 87 41 19
140
その他 53 24 27
31 5 10 2 4 16
機械的測定一般18 15
51 57 2 8 4 4
31
触針法11 5 19 15 4 3 4
接触プローブ法 43 16
81 61 2 20 11 4
42
その他 48 21
66 63 3 7 7 10
46
電気的/磁気的測定一般3 7 3 1 3 1 1 3
静電容量形4 3 3 1 1 1 1
電気抵抗形4 1 8 1 3 3 1
磁気形13 5 9 3 1 1 2 1 6
その他6 3 3 1 2
流体を使用した測定1 1
電磁波を使用した
測定一般 3 1 2 1
X線またはγ線 39 42 60 8 2 12 2 28
電波18 16 21 16 1 3 1 5
その他4 5 4
荷電粒子線を使用した
測定一般 2 4 2
走査型電子顕微鏡24 5 10 8 4 3 1 1 4
その他12 6 11 2 1 1 6
音波を使用した測定一般4 2 3 2 3
ソナー6 9 9 5 1 2 1 2
その他4 10 9 2 1 1 1 2 6
走査型プローブ顕微鏡一般3 2 1 1
走査型トンネル顕微鏡1 2
原子間力顕微鏡8 4 4 2 1 2 2 1 2
走査型近接場光顕微鏡2
その他のSPM3 1
複数の測定方法を併用した
測定一般 3 7 9 4 1 1 5
GNSSを併用した測定8 1 8 9 2 1 1
慣性計測装置(IMU)を併用した
測定 6 4 4 3 1 2 1
画像計測と距離測定9 5 13 15 4 2 3 2 8
その他8 3 11 4 3 1 2 8
その他10 10 24 24 3 7 1 2 10
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
研究者所属機関国籍(地域)
論文発表2011-2017年
光学的測定
機械的測定
電気的/磁気的
測定
電磁波を使
用した測定
荷電粒子線
を使用した
測定
音波を使用
した測定
走査型プローブ
顕微鏡
複数の測定方法
を併用した測定
研究者所属機関国籍(地域)別に見ると、光学的測定の能動型測定は、日本が 466
件で最も多く、次いで中国が 417 件となっている。機械的測定の接触プローブ法と電
磁波を使用した測定の X 線またはγ線は、欧州が最も多い。
図 5-3 測定方法の小分類別研究者所属機関国籍(地域)別論文発表件数(論文発表年:2011-2017年)
- 78 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
光学的測定一般10 3
11 12 12 10 9
受動型測定一般 20 13 27 30 22 30 35
レンズ焦点法2 4 1 6 6 8 9
単眼視法 11 10
16 12 10
16 11
ステレオ法 30 43 35 50 38 49 46
その他5
12 9
11 11 12 14
能動型測定一般 31 36 30 45 46 24 53
光レーダ法(LiDARを含む)
一般37 32 48 49 51 48 55
光時間差法7 7
3 9 8 6 5
光位相差法2 2 1 1 1
その他1 1
スポット光法8
11 12 12 14 10 8
スリット光法8 9
11 11 11 10
15
コード化パターン法 28 19 27 35 23 20 32
ステレオ法 14 9 9
17 16 14 26
位相シフト法 25 27 24 30 19 26 22
共焦点レーザー走査法6 4 9 8 4
11 7
照度差ステレオ法1 1 2 3
モアレ法4 7 2 5 3 3 4
デジタルホログラフィー法一般 11 8 8
20 8 5
13
位相シフトを利用1 1 2 5 4 3 1
その他1 1 2 1 1
干渉縞法 34 35 30 40 37 37 36
その他 35 34 31 39 31 41 38
その他 28 30 20 19 19 21 35
電磁波を使用した測定一般1 3 1 1 1
X線またはγ線一般6 8 8 6 7 5 7
X線CT装置 13 9 10
19 14 28 14
その他3 3 5 9 5 5 10
電波一般4 3 7 4 4 5 2
マイクロ波一般3 8 3 7 4 2 5
ミリ波1 3 2
その他1 1
テラヘルツ波1 2 2 1 4
その他1 1 1
その他3 4 3 1 1 1
2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
技術区分
論文発表年
論文発表2011-2017年
受動型測定
能動型測定
光レーダ法
(LiDAR
を含む)
デジタル
ホログラ
フィー法
マイクロ波
電波
X線または
γ線
光学的測定
電磁波を使用した測定
測定方法のうち、光学的測定と電磁波を使用した測定の詳細分類について、論文発
表件数推移を図 5-4 に、研究者所属機関国籍(地域)別発表件数を図 5-5 に示す。光
レーダ法(LiDAR を含む)が、調査期間を通して最も多くなっている。研究者所属機
関国籍(地域)別に見ると、光レーダ法(LiDAR を含む)は、日本が最も多い。能動
型測定のコード化パターン法と位相シフト法は、中国から多くの論文発表がある。電
磁波を使用した測定の中で X 線 CT 装置を使った三次元計測に関する論文は、欧州から
多く発表されている。
図 5-4 光学的測定と電磁波を使用した測定の詳細分類別論文発表件数推移(論文発表年:2011-2017 年)
- 79 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
光学的測定一般7 9
19 13 5 5 1 8
受動型測定一般 29 19 37 40 9
11 5 8
19
レンズ焦点法9 6 3 7 3 1 4 2 1
単眼視法 15 10 17 14 8 6 5 1
10
ステレオ法 60 29 51 65 25 13 19 2
27
その他 13 18 14 9 6 1 5 3 5
能動型測定一般50
42 52 60 4
15 5 2
35
光レーダ法(LiDARを含む)
一般120 40 58 61 11
9 2 2 17
光時間差法5 6
16 3 6 5 1 3
光位相差法1 2 3 1
その他1 1
スポット光法 10 6
20 19 6 4 3 7
スリット光法 20 8
18 20 3 2 1 1 2
コード化パターン法 26 25 27 66 2
13 7 4
14
ステレオ法 26 8
17 33
2 9 2 8 位相シフト法 41 15 12 75
9 6 4 11
共焦点レーザー走査法 12 5 8
11 2 6 1 4
照度差ステレオ法2 1 1 1 2
モアレ法 15 1 2 3 2 1 4
デジタルホログラフィー法一般 18 8
18 14 7 4 2 2
位相シフトを利用 10 1 4 1 1
その他4
1 1
干渉縞法78
28 28 61 6
16 12 6
14
その他 83 28 41 48 11 8 2
28
その他 53 24 27 31 5
10 2 4
16
電磁波を使用した測定一般3 1 2 1
X線またはγ線一般6
17 14 2 1 1 6
X線CT装置 23 10 41 4 1 9 2
17
その他 10 15 6 2 2 5
電波一般6 3 7 7 1 3 1 1
マイクロ波一般6 8 8 7 3
ミリ波2 1 2 1
その他1 1
テラヘルツ波4 3 2 1
その他1 1 1
その他4 5 4
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
研究者所属機関国籍(地域)
論文発表2011-2017年
光学的測定
電磁波を使用した測定
光レーダ法
(LiDAR
を含む)
デジタル
ホログラ
フィー法
マイクロ波
受動型測定
能動型測定
電波
X線または
γ線
図 5-5 光学的測定と電磁波を利用した測定の詳細分類別研究者所属機関国籍(地域)別論文発表件数(論文発表年:2011-2017 年)
- 80 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
自動運転システム分野5 7 7 7 8 7 7
測量分野 13 11 17 25 15 19 19
土木・建築・社会インフラ分野 32 33 23 28 38 34 55
製造分野 179 166 188 188 159 156 221
医療・生活支援分野 53 58 38 64 64 59 41
人体・動物測定分野 34 31 42 50 47 46 54
スポーツ分野2 1 3 1 1 3
防災・減災分野3 7 3 4 4
アミューズメント分野4 2 2 2 3 1
文化財・遺跡分野5 1 3 4 1 1 2
農業分野2 1 3 4 1 1
林業分野1 1 2 2
漁業分野
物流分野2 1 1 1
海洋・船舶分野1 2 6 8 1 3 4
鉄道分野3 1 2 4 3 3
航空分野4 3 6
12 5
10 13
宇宙分野9 7 8 7 8 4
17
軍事分野1 1 1 3 2 3 5
セキュリティ・監視分野4 4 7 4 5 6
電力分野4 7 5 6 4 4 3
その他3 2
12 10 5 7
11
2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
技術区分
論文発表年
論文発表2011-2017年
(2)応用・適用分野
応用・適用分野の中分類別論文発表件数推移を図 5-6 に、研究者所属機関国籍(地
域)別発表件数を図 5-7 に示す。応用・適用分野の中では、特許出願動向と同様に製
造分野が最も多い。年次推移としては、2017 年に製造分野と土木・建築・社会インフ
ラ分野がそれ以前の水準と比較して増加している。
図 5-6 応用・適用分野の中分類別論文発表件数推移(論文発表年:2011-2017 年)
- 81 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
自動運転システム分野 15 7 3 7 6 4 1 5
測量分野 39 14 15 26 8 5 3 1 8
土木・建築・社会インフラ分野 52 39 42 57 10 7 2 7
27
製造分野 303 114 290 254 30 74 37 26 129
医療・生活支援分野 83 71 79 40 15 20 7 6
56
人体・動物測定分野 54 44 69 42 20 7 9
11 48
スポーツ分野5 2 2 1 1
防災・減災分野 10 1 5 3 2
アミューズメント分野1 2 2 3 2 1 3
文化財・遺跡分野6 2 6 2 1
農業分野1 4 5 1 1
林業分野2 2 1 1
漁業分野
物流分野3 1 1
海洋・船舶分野3 6 5 7 1 1 2
鉄道分野4 3 5 1 1 2
航空分野7
12 12 9 3 3 1 6
宇宙分野5
16 12 9 1 9 2 6
軍事分野4 4 4 2 2
セキュリティ・監視分野7 3 9 5 4 1 1
電力分野8 7 8 3 1 1 5
その他6
12 18 8 3 1 2
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
研究者所属機関国籍(地域)
論文発表2011-2017年
研究者所属機関国籍(地域)別に見ると、製造分野については日本が最も多く、以
下、欧州、中国の順である。土木・建築・社会インフラ分野は、中国が最も多い。医
療・生活支援分野は日本と欧州が近い件数であり、人体・動物測定分野では欧州が最
も多い。
図 5-7 応用・適用分野の中分類別研究者所属機関国籍(地域)別論文発表件数(論文発表年:2011-2017 年)
- 82 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
製造分野一般1 1 3 1
制御(PLC等)1 1 2 4 1 4
フィールド機器一般1 2
ロボット一般 9 10 9 8 4 4 2 2
11
アーム型 7 3
9 5 3
5 1 3
搬送用 7 2 2 1 1 3
その他1 2 3 1 1 1
工作機械一般 14 3
11 14 1 3 2 3
溶接3
5 4 1 1 2
切削 13 3 3
17 5 1 2
7
その他 23 3
10 5 1 2 3 2 2
3Dプリンタ2 3 1 1 3
CAD3
7 2 3 3 3
治具1 2 2
その他 5 1
15 6 1 2 4
検査・品質管理一般 13 4
24 22 1
8 4 3
13
インライン 5 1
8 8 1 1 3
オフライン1 1
工程検査 6 1
9 4 1 1 4
製品検査 17 13 36 17 7 7 3 3
6
その他 17 2
13 16 1 4 1 4
製造装置・製造設備 13 1
8 6 1 1 2
製造物一般 28 7 17 26 4 4 1 1 3
電子部品一般 10 2
5 6 2 2 1 1 2
半導体素子 22 9 15 7 4 4 3 1 2
その他 6 1
6 2
2 2 2
機械部品 36 20 66 47 3
17 7 8 27
光学部品 54 14 25 32 5 6 9 3 8
組立品2 5 7 5 1 3 1 5
食品1 1 1
医薬品
その他 64 29 67 46 4
10 4 2
30
その他4
6 5 5 4 1
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
研究者所属機関国籍(地域)
論文発表2011-2017年
ロボット
工作機械
電子部品
フィールド機器
検査・品質管理
製造物
応用・適用分野の中で、製造分野の詳細分類別研究者所属機関国籍(地域)別発表
件数を図 5-8 に示す。製造分野の中では、製造物に関するものが多く、特に、機械部
品、光学部品に関する論文が多く見られた。機械部品と製造物その他で欧州の論文が
最も多い。光学部品は日本からの論文が多い。
図 5-8 製造分野の詳細分類別研究者所属機関国籍(地域)別論文発表件数(論文発表年:2011-2017 年)
- 83 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
高精度 219 207 243 241 212 213 259
信頼性向上 103 86 99 107 98 108 104
測定対象・検出範囲の拡大 58 59 73 73 57
49
85
測定・検出可能距離の拡大3 3 1 1 1 2 3
経済性の向上23 39 36 37 18 32 33
利便性向上31 31 35 40 29 28 33
計測の高速化35 44 31 45 42 48 41
損傷防止2 1
機能的データ活用 58 51 53 68 71 70 76
異常検査19 18 19 16 18 24 35
その他2 1 1 2
2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
技術区分
論文発表年
論文発表2011-2017年
(3)目的・効果
目的・効果の中分類別論文発表件数推移を図 5-9 に、研究者所属機関国籍(地域)
別発表件数を図 5-10 に示す。目的・効果の中では、各年次とも高精度が最も多く、信
頼性向上が二番目に多い。期間を通して、特徴的な増減は認められていない。研究者
所属機関国籍(地域)別に見ると、高精度は中国が最も多く、日本が二番目に多い。
信頼性向上は欧州が最も多く、中国が二番目に多い。測定対象・検出範囲の拡大は日
本が最も多く、中国が二番目に多い。計測の高速化は中国が最も多い。機能的データ
活用は欧州が最も多い。
図 5-9 目的・効果の中分類別論文発表件数推移(論文発表年:2011-2017 年)
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
高精度 342 176 298 410 63 69 45 30
161
信頼性向上 143 73 189 163 18 32 17 9
61
測定対象・検出範囲の拡大 182 46
70 77 14 19 12 3 31
測定・検出可能距離の拡大2 2 6 1 1 1 1
経済性の向上 52 28 35 47 13 12 10 2 19
利便性向上 64 23 36
52 7 12 12 4 17
計測の高速化 53 34
56 83 8 16 13 3 20
損傷防止1 1 1
機能的データ活用 72 67 102 93 24 18 10 9
52
異常検査26 22 43 31 3 4 1 4 15
その他1 2 3
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
研究者所属機関国籍(地域)
論文発表2011-2017年
図 5-10 目的・効果の中分類別研究者所属機関国籍(地域)別論文発表件数(論文発表年:2011-2017 年)
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
人工知能一般 1 1 2 2
機械学習 2 5 1 3 5 8
ニューラルネットワーク 3 2 3 4 6 14
知識ベース型 1 2 1 2
その他 1 1
ビッグデータ解析一般 1
情報検索・探索 1
データマイニング
情報推薦
ストリーム解析技術
その他
拡張・仮想現実一般 1 2
VR 2 4 3 3 4 2 2
AR 2 3 1 2 3
その他
IoT 2 3 1 1 4 4
2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
技術区分
論文発表年
論文発表2011-2017年
ビッグデータ解析
人工知能
拡張・仮想現実
(4)注目技術
注目技術の小分類別論文発表件数推移を図 5-11 に、研究者所属機関国籍(地域)別
発表件数を図 5-12 に示す。発表件数推移では、ほとんどの小分類で年間 1 桁の発表件
数であるが、人工知能のニューラルネットワークが 2017 年に 14 件となっているのが
目立つ。研究者所属機関国籍(地域)別に見ると、人工知能のニューラルネットワー
クと機械学習で、中国が最も多くなっている。
図 5-11 注目技術の小分類別論文発表件数推移(論文発表年:2011-2017 年)
- 86 -
本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
人工知能一般 1 1 2 2
機械学習 2 3 4 10 1 1 3
ニューラルネットワーク 5 5 4 11 1 2 4
知識ベース型 1 4 1
その他 1 1
ビッグデータ解析一般 1
情報検索・探索 1
データマイニング
情報推薦
ストリーム解析技術
その他
拡張・仮想現実一般 1 1 1
VR 6 1 7 3 3
AR 3 1 4 1 1 1
その他
IoT 2 2 6 3 1 1
日本 米国 欧州 中国 韓国 ドイツ 台湾 ASEAN
各国
その他
技術区分
研究者所属機関国籍(地域)
論文発表2011-2017年
ビッグデータ解析
人工知能
拡張・仮想現実
図 5-12 注目技術の小分類別研究者所属機関国籍(地域)別論文発表件数(論文発表年:2011-2017年)
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
光学的測定一般 11 1 38 1 3 1 2 2 5 2 2 3
受動型測定一般 35 46 50 7
10 5 9 9 1 9
10
レンズ焦点法4 9
24 1 4 3 2 3 1 1 2 2 1 2
単眼視法 198
31 1 2 317
313 2 1 6 5 1 2
ステレオ法 75 35 144 4
16 7
54 4
23 7 3
13 12 1 4
能動型測定一般 43 23 748 9
119 6 6
105
19 615
光レーダ法(LiDARを含む) 96 92 128 6
58 15 87 10 12 18 1 11 16 1 2
スポット光法 18 24 24 2 1 2 4 3 2 4 1 3 5 2 1
スリット光法 13 17 38 3 4 3 6 4 5 4 1 1 3 1 2
コード化パターン法 18 30 122 1 3 3 23
4 3 1 2 4 4 3 2
ステレオ法 18 28 544 4 5
13 2 3 2 1 5 4 2 1
位相シフト法 13 20 1235 7 7
103 5 1 1 5 5 2 1
共焦点レーザー走査法 12 14 25 105 1 2 3 2 2 3 1 1
照度差ステレオ法 1 5 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
モアレ法3 5
10 1 2 1 1 5 2 1 5 4 1 1
デジタルホログラフィー法 13 12 495 1 6 5 2 9 2 1 3 2 1 3
干渉縞法 46 30 1166 1 30
8 819
3 414 20
3
機械的測定一般 66 10 73 1 2 10 2 7 5 5 910 19 1
触針法 29 24 219 2 1 2 1
接触プローブ法 150 20 1463
157
439 5 6 6
11 1 2
位置・座標
輪郭・形状一般
輪郭・形状
分布
点群データ
表面粗さ
距離
長さ
変位・移動量
角度・向き
曲率
変形
歪み
反射率
速度
技術区分
技術区分
論文発表2011-2017年
受動型測定
能動型測定
機械的測定
輪郭・形状
2.技術区分別-技術区分別論文発表件数(クロス集計)
測定方法の詳細分類(光学的測定と機械的測定)と測定内容の中分類のクロス集計を
図 5-13 に示す。光レーダ法(LiDAR を含む)で測定する内容としては、位置・座標、輪
郭・形状のほかに、点群データと距離が多い特徴がある。歪みの測定に対して、能動型
測定に示された方法以外の方法が使用されている。位置・座標を測定するための方法と
しては、接触プローブ法が最も多くなっている。
図 5-13 測定方法の詳細分類と測定内容の中分類のクロス集計(論文発表年:2011-2017 年)
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
第4節 研究者所属機関・研究者別動向調査
研究者所属機関別論文発表件数上位ランキングを表 5-1 に示す。東京大学からの論文
発表が 92 件で最も多く、次いで大阪大学が 44 件、天津大学(中国)が 41 件と続いてい
る。上位 20 位までの研究機関(23 機関)を国籍別に見ると、中国が 11 機関、日本が 8
機関、米国、インド、スペイン、デンマークが各 1 機関となっており、中国と日本で盛
んに研究されていることが分かる。
研究者別論文発表件数上位ランキングを表 5-2 に示す。東京大学の高増教授が 42 件で
最も多く、次いで東京大学の高橋教授が 35 件、アイオワ州立大学の Zhang, S.が 23 件
と続いている。なお、同姓同名の別の著者をカウントすることを極力避けるため、著者
と所属機関のセットで発表件数を集計した。
表 5-1 研究者所属機関別論文発表件数上位ランキング(論文発表年:2011-2017 年) 順位 研究者所属機関名 発表件数
1 東京大学 92
2 大阪大学 44
3 天津大学(中国) 41
4 中国科学院(中国) 36
5 東京工業大学 28
5 アイオワ州立大学(米国) 28
5 北京航空航天大学(中国) 28
8 東北大学 27
9 北海道大学 26
10 産業技術総合研究所 25
11 金沢大学 24
11 合肥工業大学(中国) 24
13 四川大学(中国) 22
14 静岡大学 21
14 ハルビン工業大学(中国) 21
14 清華大学(中国) 21
17 サラゴサ大学(スペイン) 20
17 華中科技大学(中国) 20
17 インド工科大学(インド) 20
20 デンマーク工科大学(デンマーク) 19
20 西安交通大学(中国) 19
20 南京理工大学(中国) 19
20 浙江大学(中国) 19
表 5-2 研究者別論文発表件数上位ランキング(論文発表年:2011-2017 年) 順位 研究者 発表件数 所属機関
1 高増潔 42 東京大学
2 高橋哲 35 東京大学
3 Zhang, S. 23 アイオワ州立大学(米国)
4 安達正明 22 金沢大学
4 佐島隆生 22 九州大学
6 金井理 21 北海道大学
6 Zuo, C. 21 南京理工大学(中国)
8 甲木昭雄 20 九州大学
8 伊達宏昭 20 北海道大学
8 Chen, Q. 20 南京理工大学(中国)
※共著者をそれぞれカウントしている。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
第6章 総合分析と提言・示唆
第1節 調査・分析結果のまとめと総括
1.市場環境調査
三次元計測は様々な市場で使用されており、各市場でその需要度は増していくと予想
される。三次元検査装置は、自動車製造を始め各種製造分野で使用され、生産工程での
制御や検査や最終製品の検査に使われている。生産性を向上させることを主眼とした
Industry4.0 及び IIC(Industrial Internet Consortium)のセンサとしての役割も大き
い。ADAS(Advanced Driver Assistance Systems)/自動運転システムの市場では、自
動運転化が進み運転支援システムの搭載率が年々増加している。具体的には、物体、人、
車線、信号などを車載カメラ、車載レーダ、LiDAR(Light Detection and Ranging)な
どを、使用して三次元計測技術で認識するシステムが主流となっている。
三次元検査装置の市場は、全体で 2023 年には 2016 年の約 1.6 倍の約 160 億ドルの市
場規模になると予測されている。自動車、航空宇宙・防衛、エレクトロニクスなどの製
造分野、建築・建設分野、地図測量分野が伸びていくと予測されている(図 2-1)。最大
の市場である自動車製造の三次元検査装置市場の推移及び予測を見ると、2023 年に向け
て伸び 25 億ドル以上の市場となることが予測され、特に三次元座標測定機と光デジタイ
ザー・スキャナーの伸長が著しい(図 2-2)。
ADAS/自動運転システムの市場は、2023 年には 2.5 兆円を超える市場規模になると予
測されている(図 2-6)。ADAS/自動運転システムでは、複数の三次元計測器が使用され
るが、車載カメラは、2023 年には 5,000 億円前後の市場規模、車載レーダ(76~79GHz)
は、2023 年には 3,000 億円を超える市場規模、LiDAR は、2023 年には 2,000 億円を超え
る市場規模となると予測されている(図 2-9、13、14)。
2.政策動向調査
日本では、府省において三次元計測に関する種々の取組がある。第 5 期科学技術基本
計画「Ⅱ.未来の産業創造と社会変革に向けた新たな価値創造の取組」においては
「Society 5.0」プラットフォーム構築に向けて「スマート生産システム」、「ものづくり
システム」、「高度道路交通システム」、「インフラ維持管理システム」、「防災・減災シス
テム」が必要とされ、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)においては、「自動
走行システム」、「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」、「革新的設計生産技術」、
「自動運転(システムとサービスの拡張)」、「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」
などで三次元計測を活用した取組が行われている。国土交通省は、ICT 等を活用する
i-Construction を重要施策の一つとして取り組んでおり、三次元データ利活用のための
データ標準やオープンデータ化を進めている。
米国では、連邦運輸省(USDOT)の研究・革新技術庁(RITA)が推進するプログラムで
ある「ITS Strategic Plan 2015-2019」や「Smart City Challenge」で自動運転に関す
る取組が行われている。
欧州では、自動運転に関する取組として、Horizon 2020 のプロジェクトで「L3Pilot」、
「AUTOPILOT」などが行われており、三次元検査に関する取組が、European Association
of National Metrology Institutes(EURAMET)により、European Metrology Research
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
Programme(EMRP)と European Metrology Programme for Innovation and Research(EMPIR)
で行われている。
3.特許動向調査
(1)全体動向
三次元計測に関する特許出願ファミリー件数は、2006 年から 2015 年にかけて徐々
に増加している。出願人国籍(地域)別に見ると、日本国籍が 33.2%と最も多く、次
いで中国籍の 24.5%となっている。中国籍のファミリー件数が大きく増加している
(図 4-1)。
出願人別ファミリー件数上位ランキングについては、期間の前半(2006-2011 年)
と期間の後半(2012-2016 年)に分けて見ると、期間の前半は、上位 20 者中 16 者が
日本の企業であり多く出願していることが分かる。期間の後半は、上位 20 者中、日本
国籍が 9 者、中国籍が 5 者、米国籍が 3 者、ドイツ国籍が 2 者、韓国籍が 1 者であり
中国籍の台頭が目立つ(表 4-2)。
出願人属性(企業、大学及び大学以外の研究機関、個人、共同出願)別のファミリ
ー件数比率から、日米欧韓独国籍は、企業が主体で出願しているが、中国籍は、大学
及び大学以外の研究機関からの出願が多いことが分かる(図 4-7)。
日本は、活発に技術開発を行っており、これまでは日本企業が強いが、中国が追い
上げてきていることが分かる。
(2)技術区分別動向
<測定方法>
測定方法の小分類のファミリー件数を見ると、光学的測定が多く増加傾向にある。
光学的測定では、能動型測定が多く 2008-2016 年にかけて増加している。出願人国籍
(地域)では、日本国籍が全体の約 37%と最も多く次いで中国籍が多い(図 4-9、表
4-18)。機械的測定の接触プローブ法が増加傾向にあり、出願人国籍(地域)では、中
国籍に次いで日本国籍が多い。電磁波を使用した測定では電波が増加しており、出願
人国籍(地域)では、中国籍に次いで日本国籍が多い。複数の測定方法を併用した測
定の GNSS(Global Navigation Satellite System)を併用した測定が増加傾向にあり、
日本国籍、韓国籍、中国籍が多い(図 4-8、9)。
測定方法の光学的測定のファミリー件数を見ると、能動型測定では、光レーダ法
(LiDAR を含む)が増加しており、出願人国籍(地域)では、日本国籍、中国籍共に
多い。能動型測定では、スポット光法、干渉縞法、コード化パターン法が次いで件数
が多く、いずれも日本国籍が多い。電磁波を使用した測定のファミリー件数を見ると、
電波では、マイクロ波が多く、マイクロ波一般は中国籍が、ミリ波は日本国籍が多い
(図 4-10、11)。
光学的測定と機械的測定の出願人別ファミリー件数上位ランキングを見ると、光学
的測定では、上位 10 者中、日本企業が 7 者入っており日本が強い。機械的測定では、
上位 11 者中、日本企業が 4 者、中国の企業と研究機関が 3 者で中国が注力している(表
4-6、表 4-7)。
測定法・測定装置の細部の移動測定のファミリー件数を見ると、走行車両では、走
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
行車両一般、有人走行、無人走行が増加傾向にあり、出願人国籍(地域)では日本国
籍が多い。飛行体の無人飛行(UAV(Unmanned Aerial Vehicle)、ドローン)は、2012
年以降大きく増加しており、出願人国籍(地域)では中国籍が多い(図 4-12、13)。
測定法・測定装置の細部の三次元座標算出部、立体形状形成部のファミリー件数を
見ると、三次元座標算出部の座標変換一般、二次元座標から三次元座標へ変換、セン
サ・画像座標からワールド座標へ変換が増加傾向にあり、出願人国籍(地域)では日
本国籍が多い。立体形状生成部のモデル一般、CAD、点群の処理が多く、出願人国籍(地
域)では、モデル一般、CAD は中国籍が多く、点群の処理は日本国籍、中国籍が多い
(図 4-14)。
技術区分別ファミリー件数と件数増加率(全体)を見ると、ドローンとロボットを
利用した移動測定では、飛行体(無人飛行)のファミリー件数増加率(2013-2015 年
合計/2006-2008 年合計)が 5.613 倍、ロボットは 1.640 倍で、ドローンが注力されて
いる(表 4-17)。
測定方法の調査から、光学的測定は、日本が活発に技術開発を行い日本企業が強い
が、機械的測定は、日本とともに中国で活発に技術開発が行われていることが分かる。
三次元座標算出部は、日本が強いが、点群の処理では、日本、中国共に注力しており、
モデル一般、CAD では、中国が注力していることが分かる。
<応用・適用分野>
応用・適用分野の中分類のファミリー件数を見ると、製造分野(12,673 件)、測量
分野(3,507 件)、土木・建築・社会インフラ分野(3,123 件)、自動運転システム分野
(2,976 件)の順で多い(表 4-17)。製造分野は、フィールド機器、検査・品質管理、
製造物と対象が広く、応用・適用分野のファミリー件数全体の約 38%と多い(表 4-17)。
その中でも検査・品質管理のファミリー件数が多い(図 4-18)。これら主要 4 分野に
おけるファミリー件数増加率(2013-2015 年合計/2006-2008 年合計)は、測量分野
(2.354 倍)、土木・建築・社会インフラ分野(2.074 倍)、自動運転システム分野(1.665
倍)、製造分野(1.361 倍)の順で大きく注力されている分野であることが分かる(表
4-17)。
出願人国籍(地域)では、製造分野は、日本国籍が最も多く次いで中国籍である。
自動運転システム分野は、日本国籍が最も多く、測量分野、土木・建築・社会インフ
ラ分野は、中国籍が多く次いで日本国籍である(図 4-16)。自動運転システム分野、
測量分野、土木・建築・社会インフラ分野、製造分野のファミリー件数推移を見ると、
近年、中国籍が増加していることが分かる(図 4-27、28、表 4-20)。
自動運転システム分野と測量分野の詳細分類のファミリー件数を見ると、自動運転
システム分野では、自動運転システム分野一般、運転支援システムの運転支援システ
ム一般、車車間の検知、路車間の検知、歩車間の検知が多く、出願人国籍(地域)で
は、日本国籍が最も多い。測量分野の地形測量では、地形測量一般が多く、出願人国
籍(地域)では、中国籍が最も多く、次いで日本国籍、韓国籍である。測量分野の地
図作成では、地図作成一般、G 空間情報が多く、出願人国籍(地域)では、韓国籍が
多い(図 4-17)。
主な応用・適用分野の中分類ごとに、小分類のファミリー件数を見ると、自動運転
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
システム分野は、運転支援システム(1,614 件)、自動運転システム分野一般(657 件)、
車車間の検知(585 件)、予防安全システム(469 件)、歩車間の検知(431 件)、路車
間の検知(416 件)の順で、運転支援システムに関する出願が多い。測量分野は、地
形測量(1,960 件)、地図作成(922 件)、トータルステーション(580 件)の順で、地
形測量に関する出願が多い。土木・建築・社会インフラ分野は、構造物の測定・監視
(2,628 件)、重機制御(179 件)の順で、構造物の測定・監視に関する出願が多い(表
4-4)。
自動運転システム分野と測量分野の出願人別ファミリー件数上位ランキングを見る
と、自動運転システム分野では、上位 10 者中、日本企業が 8 者、ドイツ企業が 2 者入
っている。測量分野では、上位 10 者中、日本企業が 3 者、中国の研究機関と大学が 3
者、欧州の企業が 2 者、米国とドイツの企業が各 1 者入っている(表 4-9、10)。
自動運転システム分野の日本国籍と米国籍のファミリー件数全体シェア及び件数増
加率を見ると、日本国籍は自動運転システム分野のシェアが 45.7%と高く優位である
が、米国籍の件数増加率(2013-2015 年合計/2006-2008 年合計)が 2.582 倍と高く競
争率を高めている(表 4-18、19)。
製造分野の出願人別ファミリー件数上位ランキングを見ると、上位 11 者中、日本企
業が 7 者入っており日本が強い(表 4-12)。
製造分野の詳細分類のファミリー件数を見ると、検査・品質管理では、検査・品質
管理一般、製品検査、工程検査、インラインが多く、出願人国籍(地域)では、日本
国籍が最も多い。製造物では、半導体素子、機械部品、光学部品が多く、出願人国籍
(地域)では、半導体素子は日本国籍が多く、機械部品、光学部品は中国籍が多い(図
4-18、19)。
土木・建築・社会インフラ分野のファミリー件数全体シェア及び件数増加率を見る
と、中国籍は、約 31%のシェアで増加率が約 5 倍であり注力している(表 4-20)。
応用・適用分野の中分類及び測定法・測定装置の細部の移動測定(無人飛行)と機
能的データ活用及び注目技術のクロス集計を見ると、自動運転システム分野、測量分
野、土木・建築・社会インフラ分野、製造分野では、リアルタイム計測、データ共有、
データ伝送、IoT が多い。土木・建築・社会インフラ分野、製造分野では、CAD との連
携が多く、自動運転システム分野、製造分野では、人工知能が多い(図 4-32)。
応用適用分野の中分類(自動運転システム分野、測量分野、土木・建築・社会イン
フラ分野、製造分野、医療・生活支援分野)と目的・効果の中分類のクロス集計を見
ると、いずれの分野も、高精度、信頼性向上、測定対象・検出範囲の拡大、経済性の
向上、利便性向上、機能的データ活用が多い(図 4-31)。
応用・適用分野の中分類及び測定法・測定装置の細部の移動測定(無人飛行)と目
的効果の小分類のクロス集計を見ると、製造分野、測量分野、土木・建築・社会イン
フラ分野、自動運転システム分野で、計測の自動化の件数が多い(図 4-33)。
応用・適用分野の中分類と移動測定の詳細分類のクロス集計では、測量分野は、飛
行体一般と無人飛行(UAV、ドローン)が多い(図 4-34)。
応用・適用分野(測量分野、土木・建築・社会インフラ分野)と移動測定の詳細分
類のクロス集計を見ると、地図作成一般は、飛行体一般、走行車両一般が多い(図 4-35)。
応用・適用分野の中では、市場環境調査から市場拡大が予想される製造分野、測量
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
分野、土木・建築・社会インフラ分野、自動運転システム分野が活発に技術開発され
ている。製造分野、自動運転システム分野は、日本が強い分野である。土木・建築・
社会インフラ分野は、中国、日本が注力しており、測量分野は、中国が注力している
ことが分かる。いずれの分野も近年中国の注力度が増している。
<目的・効果>
目的・効果の中分類のファミリー件数を見ると、高精度、利便性向上、経済性の向
上、測定対象・検出範囲の拡大、計測の高速化、機能的データ活用が多い。出願人国
籍(地域)を見ると、高精度、信頼性向上、測定対象・検出範囲の拡大では日本国籍
が多く、経済性の向上、利便性向上、計測の高速化、機能的データ活用では中国籍が
多い(図 4-20、21)。
機能的データ活用の詳細分類のファミリー件数を見ると、リアルタイム計測が多く
増加しており、CAD との連携、データ共有のサーバーが多い。出願人国籍(地域)で
は、リアルタイム計測、CAD との連携、データ共有のサーバー共に中国籍に次いで韓
国籍が多い(図 4-22、23)。
目的・効果の各分類項目に対応するファミリー件数は、技術区分の中分類レベルで
は、①高精度(21,541 件)、②利便性向上(10,610 件)、③経済性の向上(7,563 件)、
④測定対象・検出範囲の拡大(6,673 件)、⑤信頼性向上(6,508 件)、⑥計測の高速化
(6,402 件)、⑦機能的データ活用(4,451 件)、⑧異常検査(2,235 件)の順となって
おり(表 4-17)、小分類レベルでは、①正確性向上(10,984 件)、②操作性の向上(5,591
件)、③低コスト(4,655 件)、④高精度一般(4,154 件)、⑤分解能向上(4,040 件)、
⑥測定データの信頼性(3,438 件)、⑦装置構成の簡略化(3,094 件)、⑧リアルタイム
計測(2,553 件)、⑨計測の自動化(2,289 件)、⑩SN 比向上・ノイズ除去(2,149 件)、
⑪測定困難箇所の計測(2,136 件)、⑫欠陥(1,644 件)、⑬小型化・軽量化(1,605 件)、
⑭校正法の改良(1,321 件)の順となっている(表 4-5)。中分類レベルで 1 位である
高精度では、日本が全体の約 33%で最も多い(表 4-18)。
日本は、高精度、信頼性向上、測定対象・検出範囲の拡大など測定機の性能に関す
ることに注力しているが、中国は、リアルタイム計測やデータ共有など機能的データ
活用にも注力している。
<注目技術>
注目技術の小分類のファミリー件数を見ると、IoT が多く増加している。人工知能
では、機械学習が多く増加している、拡張・仮想現実では、AR、VR が増加傾向にある。
出願人国籍(地域)では、機械学習は、中国籍が多く、VR では中国籍が、AR では米国
籍が多い(図 4-24、25)。
IoT のファミリー件数推移及び比率を見ると、ファミリー件数が 47 件(2006 年)か
ら 176 件(2016 年)と増加傾向にあり、出願人国籍(地域)別ファミリー件数は、米
国(296 件)、日本(274 件)、中国(256 件)の順で多く、2016 年のファミリー件数で
は、中国(66 件)が特に多く、2 番目に多い日本(35 件)の 2 倍近くになっている(図
4-30)。
目的・効果の中分類と注目技術の中分類のクロス集計を見ると、IoT は、機能的デ
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要約
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第4部
第5部
資料編
第6部
ータ活用、高精度、利便性向上が多い(図 4-36)。
技術区分別ファミリー件数と件数増加率(全体)を見ると、拡張・仮想現実、IoT、
人工知能は、件数規模は少ないもののファミリー件数増加率(2013-2015 年合計
/2006-2008 年合計)が 2 倍以上と高く注力されている(表 4-17)。
日本、米国、中国共に IoT に注力している。機械学習では中国が、VR では米国、中
国が、AR では米国が注力している。
4.研究開発動向調査
(1)全体動向
三次元計測に関する論文発表件数は、2011 年から 2017 年にかけて、500 件から 600
件強で推移しており、大きな変動は見られていない。研究者所属機関国籍(地域)別
に見ると、日本国籍が 873 件(23.0%)で最も多く、次いで中国籍が 806 件(21.2%)、
欧州国籍が 778 件(20.5%)、米国籍が 464 件(12.2%)の順である。中国籍は 2015
年以降増加しているが、特許動向のような急激な増加はしていない(図 5-1)。
研究者所属機関別論文発表件数上位ランキングでは、上位 20 位までの研究機関を国
籍(地域)別に見ると、中国籍が 11 機関、日本国籍が 8 機関、米国籍、インド国籍、
スペイン国籍、デンマーク国籍が各 1 機関で中国と日本が多い(表 5-1)。
(2)技術区分別動向
<測定方法>
測定方法の小分類の論文発表件数を見ると光学的測定が多い。光学的測定では、能
動型測定が多く、研究者所属機関国籍(地域)では、日本国籍に次いで中国籍が多い。
機械的測定の接触プローブ法が多く、研究者所属機関国籍(地域)では、欧州国籍に
次いで中国籍が多い。電磁波を使用した測定の X 線またはγ線は、欧州国籍に次いで
米国籍が多い(図 5-2、3)。
測定方法の光学的測定の論文発表件数を見ると、能動型測定では、光レーダ法(LiDAR
を含む)が最も多く、研究者所属機関国籍(地域)では、日本国籍が多い。能動型測
定では、コード化パターン法、位相シフト法、ステレオ法が次いで件数が多く、いず
れも中国籍が多い(図 5-4、5)。
いずれも特許動向と同様な傾向にあるが欧州国籍の論文発表件数の比率が大きくな
っている。
<応用・適用分野>
応用・適用分野の中分類の論文発表件数を見ると、製造分野が特許動向と同様に最
も多く、研究者所属機関国籍(地域)では、日本国籍が最も多く次いで欧州国籍、中
国籍の順である(図 5-6、7)。
製造分野の詳細分類の論文発表件数を見ると、製造物では、機械部品、光学部品が
多く、研究者所属機関国籍(地域)では、機械部品は欧州国籍、中国籍が多く、光学
部品は日本国籍が多い(図 5-8)。
<目的・効果>
目的・効果の中分類の論文発表件数を見ると、高精度、信頼性向上、測定対象・検
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要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
出範囲の拡大、機能的データ活用が多い。研究者所属機関国籍(地域)では、高精度
は、中国籍に次いで日本国籍が多く、信頼性向上、機能的データ活用は、欧州国籍に
次いで中国籍が多く、測定対象・検出範囲の拡大は日本国籍が多い(図 5-9、10)。
<注目技術>
注目技術の小分類の論文発表件数を見ると、ほとんどの小分類で年間 1 桁の発表件
数であるが、人工知能のニューラルネットワークが 2017 年に 14 件になっているのが
目立つ。ニューラルネットワークは、中国籍の発表件数が多い(図 5-11、12)。
第2節 日本が取り組むべき課題、目指すべき研究開発・技術開発の方向性
三次元計測は、様々な市場で使用されており、中でも製造分野、測量分野、土木・建
築・社会インフラ分野、自動運転システム分野の 4 分野が特にこれから大きく伸びると
予測されている。これらの 4 分野は、活発に技術開発が行われており注力すべき分野で
ある。このうち、製造分野、自動運転システム分野は、日本が強い分野であり、競争力
の維持と強化が望まれる。土木・建築・社会インフラ分野は、中国、日本が注力し、測
量分野は、中国が注力している。
これらの 4 分野で使用される測定方法を見ると、光学的測定は、日本が活発に技術開
発を行っており日本企業に競争力がある。中国も出願を増やしているところ、日本は、
各分野にカスタマイズした光学的測定に注力して競争力を維持する必要がある。機械的
測定は、日本とともに中国で活発に技術開発が行われている。
一方、目的、効果を見ると、日本は、高精度、信頼性向上、測定対象・検出範囲の拡
大など測定機の性能に関する点に注力しているが、中国は、リアルタイム計測や、デー
タ共有、CAD との連携といった、機能的データ活用に注力している。注目技術について
は、日本、米国、中国ともに IoT に注力しているが、機械学習では中国が、VR では米国
と中国が、AR では米国が注力している。
人工知能、ビッグデータ解析、仮想・拡張現実、IoT の実用化が始まっており、実空
間の各種大規模データをリアルタイムで収集し、人工知能によるビッグデータの解析や
各種機器の制御が可能になってきている。日本は、三次元測定機の性能向上とともに、
三次元データのリアルタイム計測やデータ共有などの機能的データ活用の強化、取得デ
ータの応用分野である人工知能、ビッグデータ活用、拡張・仮想現実の強化が望まれる。
これらの調査結果を踏まえ次の提案・示唆を行う。
提言・示唆1:三次元計測全体に関する提言
(1)今後注力すべき応用分野や技術的課題に関する提言
(2)用途の拡張性が高いデバイス・モジュールの技術開発に関する提言
(3)人手不足の深刻化への対応と、データの利活用による付加価値の創出に関する提言
(4)三次元計測技術における標準化に関する提言
提言・示唆2:応用・適用分野に特化した提言
(1)製造分野に関する提言
(2)自動運転システム分野に関する提言
(3)測量分野に関する提言
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
(4)土木・建築・社会インフラ分野に関する提言
提言・示唆3:注目技術(IoT)の導入に関する提言
提言・示唆1:三次元計測全体に関する提言
(1)今後注力すべき応用分野や技術的課題に関する提言
・特許出願件数が急増している中国を始めとした他国(地域)の技術動向を注視しつつ、製
造、測量、土木・建築・社会インフラ、自動運転システムの四つの主要応用分野に注力し
て技術開発を行っていくべきである。
・他国(地域)に対する技術的優位性を確保するとともに新たな市場を開拓するために、上
述した四つの主要応用分野に応じて現場のニーズを発掘し、基本特許の創出に繋がる新た
な技術開発を推し進め、価値の高い特許の創出を行うべきである。
・出願の少ない他の応用分野においても、三次元計測の利活用の検討を進めることが重要で
ある。
・日本が強い分野である非接触計測(特に光学的測定)、及び高精度化に更に注力して技術的
優位性を確保すべきである。
・移動測定におけるデータのリアルタイム処理化や製造現場における計測の自動化といった、
ビッグデータを扱う三次元計測技術の利用局面に応じた技術的課題を解決するための高度
な技術開発や、三次元計測技術とドローン技術等の新しい技術との融合を推し進めていく
べきである。
(2)用途の拡張性が高いデバイス・モジュールの技術開発に関する提言
・様々な測定対象物・応用分野に応じてカスタマイズすることで三次元計測が可能となる、
用途の拡張性の高いデバイス・モジュールの技術開発を行うべきである。
(3)人手不足の深刻化への対応と、データの利活用による付加価値の創出に関する提言
・技能人材不足の解消のため、三次元計測技術を利活用して各応用分野において省力化を図
るべきである。
・省力化のための三次元計測技術の開発・導入に当たり、デジタル人材の育成・確保が必要
である。
・三次元データを計測する技術単体の開発にとどまらず、各応用分野において、取得したデ
ータを利活用することを通して付加価値を創出することが求められる。
(4)三次元計測技術における標準化に関する提言
・新しい技術や優れた製品を速やかに普及させ事業の成功に繋げるには、他者と差別化すべ
き部分に対して権利化する知財戦略のみならず、国際市場における製品・サービスの普及
に向けた標準化戦略が必要である。
・新たに開発した三次元計測技術の普及のためには、その計測結果に信頼性を与えるための
新たな標準が必要である。
・三次元計測したデータを利活用したサービスを見据えた標準化が必要である。
・標準化のプロセスに並行して技術開発を進め、製品化までの期間を短縮することが必要で
ある。
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本編
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要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
(1)今後注力すべき応用分野や技術的課題に関する提言
特許動向調査によると、三次元計測全体のファミリー件数推移は、2,347 件(2006
年)から 4,058 件(2014 年)と増加傾向を示していた(図 4-1)。また、市場環境調査
からは、三次元検査装置市場全体で、2023 年には 2016 年の約 1.6 倍の市場規模に成
長すると予測されており(図 2-1)、また、ADAS/自動運転システム市場全体で、2023
年には 2016 年の 3 倍以上の市場規模に成長すると予測されている(図 2-6)。それゆ
え、三次元計測技術は、今後も世界的に技術開発が活発に行われていき、三次元計測
市場が拡大していくものと想定される。
日本国籍のファミリー件数は横ばいであり、日本国籍のファミリー件数比率は
41.4%(2006~2011 年)から 26.5%(2012~2016 年)に減少しているのに対し、中
国籍のファミリー件数は増加傾向であり、中国籍のファミリー件数比率は 14.3%
(2006~2011 年)から 32.9%(2012~2016 年)に増加している。2013 年には、中国
籍のファミリー件数が日本国籍のファミリー件数を追い越して以降は最大となってい
る(図 4-1)。このような傾向には、中国政府による特許取得を奨励する政策や、日本
における出願の厳選も影響しているものと考えられる。また、中国が特許出願で急増
しているものの、有識者によると、中国より欧米の方が、技術的には優位であるとい
う見解もある。
論文発表件数推移では、2011 年から 2017 年にかけて日本国籍は 140 件前後の横ば
いで、発表件数比率は 23.0%とトップであるが、中国籍の 21.2%、欧州国籍の 20.5%、
米国籍の 12.2%と続いて件数差は少なく、特に欧州国籍の比率が上がっている。この
結果から、日本、中国、欧州、米国を中心として三次元計測技術の研究開発が進んで
いるものと考えられる(図 5-1)。
接触計測である機械的測定のファミリー件数では、中国が全体の約 38%と最も高い
のに対し、非接触計測である光学的測定のファミリー件数では、日本が全体の約 37%
と最も多く、日本が注力しており優位である(表 4-18、20)。
応用・適用分野のファミリー件数は、製造分野(12,673 件)、測量分野(3,507 件)、
土木・建築・社会インフラ分野(3,123 件)、自動運転システム分野(2,976 件)の順
で多かった。そして、これら主要 4 分野におけるファミリー件数の増加率(2013-2015
年合計/2006-2008 年合計)は、測量分野(2.354 倍)、土木・建築・社会インフラ分野
(2.074 倍)、自動運転システム分野(1.665 倍)、製造分野(1.361 倍)の順で大きく
なっていた(表 4-17)。
目的・効果の各分類項目に対応するファミリー件数は、技術区分の中分類レベルで
は、①高精度(21,541 件)、②利便性向上(10,610 件)、③経済性の向上(7,563 件)、
④測定対象・検出範囲の拡大(6,673 件)、⑤信頼性向上(6,508 件)、⑥計測の高速化
(6,402 件)、⑦機能的データ活用(4,451 件)、⑧異常検査(2,235 件)の順となって
おり(表 4-17)、小分類レベルでは、①正確性向上(10,984 件)、②操作性の向上(5,591
件)、③低コスト(4,655 件)、④高精度一般(4,154 件)、⑤分解能向上(4,040 件)、
⑥測定データの信頼性(3,438 件)、⑦装置構成の簡略化(3,094 件)、⑧リアルタイム
計測(2,553 件)、⑨計測の自動化(2,289 件)、⑩SN 比向上・ノイズ除去(2,149 件)、
⑪測定困難箇所の計測(2,136 件)、⑫欠陥(1,644 件)、⑬小型化・軽量化(1,605 件)、
⑭校正法の改良(1,321 件)の順となっていた(表 4-5)。中分類レベルで 1 位である
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第6部
高精度では、日本が全体の約 33%で最も多く、日本が注力しており優位である(表
4-18)。
最新技術の三次元計測への応用に関して、ドローンやロボットなどを利用した移動
測定では、飛行体(無人飛行)のファミリー件数の増加率(2013-2015 年合計/2006-2008
年合計)が 5.613 倍であり、ロボットでは 1.640 倍となっていた。また、IoT、人工知
能、拡張・仮想現実などの注目技術では、件数規模は小さいものの、増加傾向が顕著
であった(表 4-17)。
本調査結果から、三次元計測の技術開発を進めていく上では、特許出願件数で急増
している中国を始めとした他国(地域)の技術動向を把握しつつ、製造、測量、土木・
建築・社会インフラ、自動運転システムの四つの主要応用分野に注力して技術開発を
行っていくべきである。
他国に対する技術的優位性を確保するとともに新たな市場を開拓するために、上述
した四つの主要応用分野に応じて現場のニーズを発掘し、基本特許の創出に繋がる新
たな技術開発を推し進め、価値の高い特許の創出を行うべきである。
一方、まだ出願の少ない他の応用分野における、三次元計測の利活用の検討を進め
ることも重要である。
有識者によれば、今後、非接触計測の重要度が増していくとのコメントがあり、日
本が強い分野である非接触計測(特に光学的測定)において更なる高精度化を図り、
技術的優位性を確保すべきである。
また、正確性向上、計測の高速化、操作性の向上、低コスト、分解能向上といった、
三次元計測技術において従来から主要な技術的課題を達成するための技術開発を継続
的に進めていくとともに、三次元計測技術の利用局面の拡大を図る観点から、特に移
動計測で重要な計測のリアルタイム化、製造現場で求められる計測の自動化、オクル
ージョン(手前にある物体により背後にある物体が見えなくなること)が存在する状
況下等で求められる測定困難箇所の計測など、三次元計測が実際に行われる個々の局
面に応じた技術的課題を解決するための高度な技術開発にも注力して取り組む必要も
ある。さらに、三次元計測技術と、ドローン、ロボット、IoT などの近年伸びてきて
いる技術との融合についても、それぞれの最新技術の技術動向を把握しながら、推し
進めていく必要がある。
(2)用途の拡張性が高いデバイス・モジュールの技術開発に関する提言
市場環境調査によると、三次元検査装置の市場は、全体で 2023 年に 2016 年の約 1.6
倍の市場規模に成長するとともに、自動車、建築・建設、地図作成、地形測量、エレ
クトロニクスなどの個々の分野でも三次元検査装置の市場規模が増加していくと予想
されている。自動運転システムの市場では、全体で 2023 年には 2016 年の 3 倍以上の
市場規模に成長するととともに、車載カメラ、車載レーダ、LiDAR の個々のデバイス
でも市場規模が増加していくと予想されている(図 2-1、6、9、13、14)。また、有識
者によると、様々な測定対象物・応用分野に応じてカスタマイズすることで三次元計
測が可能である、用途の拡張性が高いデバイス・モジュールの技術開発を行う必要が
あるとの意見がある。このような事情を考慮すると、様々な応用分野で三次元計測が
可能なデバイスの技術開発を継続的に行っていくことや、デバイスをモジュール化し
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本編
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要約
第1部
第2部
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第5部
資料編
第6部
た際に、様々な測定対象物・応用分野で用途の拡張性が高くカスタマイズできる設計
を行っていくことも重要であるといえる。
(3)人手不足の深刻化への対応と、データの利活用による付加価値の創出に関する提
言
2018 年版ものづくり白書では、我が国の製造業が直面する主要課題として、人手不
足への 対応 と、デ ータ の利活用による付加価値の獲得が挙げられている
(http://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2018/index.html)。これらの課題
は、ものづくり分野(製造分野)のみならず、三次元計測技術の他の主要応用分野で
ある、測量、土木・建築・社会インフラ、自動運転システム分野においても共通する
課題であると考えられる。
(3-1)人手不足の深刻化への対応
特許動向調査によれば、「計測の自動化」は、製造分野を始めとして、測量、土木・
建築・社会インフラ、自動運転システム分野等の三次元計測技術の応用分野において、
主要な技術課題となっている(表 4-5、図 4-33)。
製造分野における検査工程の自動化や、測量の自動化など、三次元計測技術を各応
用分野に適用することで、従来技能人材を必要としていたプロセスを機械へ置き換え
ることが可能となる。今後もこの流れを継続し、三次元計測技術の各応用分野への適
用を通して、自動化・省人化を進めることが望まれる。
しかしながら、各応用分野への適用に際し、データを取り扱うデジタル人材の確保
が不足しているとの声がある。例えば、本調査の有識者ヒアリングにおいて、大規模
な工場では SI(System Integration)ベンダが情報システムを支えているが、製品の
形状等のデータを主に二次元で取り扱っており、三次元データへの対応が遅れている
との指摘があった。また、特許出願動向からも、日本は CAD データとの連携や、デー
タの共有といった、取得した三次元データの利活用に関する特許出願が、中国等の他
国(地域)と比べて少ないとの傾向が見いだされ、背景にはデジタル人材の不足があ
るものと推測される(図 4-23)。
よって、各応用分野に三次元計測技術を適用する上で必要な、三次元データに対応
できるデジタル人材の育成・確保が望まれる。
(3-2)データの利活用による付加価値の獲得
我が国は、三次元座標・形状を測定する技術自体としては、主流とされる光学的測
定で他国(地域)と比較して多くの特許出願を行っていること等から、現状では他国
(地域)に対し比較的優位にあると認められる。しかしながら、先に述べたとおり、
取得したデータの利活用に関する特許出願件数については他国(地域)に対して少な
い技術区分もあるなど、注視すべき動きもあることが分かった。
自動運転車における車載 LiDAR、建機におけるステレオカメラなど、三次元座標・
形状の測定技術自体の高度化を継続することは重要であるが、一方で、市場の広がり
とともにセンサそのものの価格競争の激化が予想され、センサ単体で我が国のメーカ
ーが継続して利益を上げていくことは困難であるとも推測される。
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要約
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第6部
よって、自動運転システムや製造、測量、土木・建築・社会インフラ分野といった
各応用分野において、取得した三次元データを利活用した、センサ単体にとどまらな
い付加価値の創出が望まれる。
(4)三次元計測技術における標準化に関する提言
新しい技術や優れた製品を速やかに普及させ事業の成功に繋げるには、他者と差別
化すべき部分に対して権利化する知財戦略のみならず、国際市場における製品・サー
ビスの普及に向けた標準化戦略が必要である。
「次世代3次元内外計測の評価基盤技術開発」事前評価報告書(産業構造審議会産
業技術分科会評価小委員会、平成 24 年 6 月 http://www.meti.go.jp/policy/tech_
evaluation/e00/03/h24/460.pdf)は、新規な高精度計測技術の開発と併せて、計測
結果に信頼性を与える新たな計測標準とそれを利用した評価手法を一体的に確立し、
さらに、評価手法の標準化により国際整合性を確保することにより、高付加価値・高
品質の製品の製造が可能になり、我が国の国際競争力強化に資することができると指
摘している。三次元計測においては、現在、応用分野及び用途の拡大、並びに、さら
なる高精度化に向けて新たな技術開発が求められている。新たに開発した三次元計測
技術の普及のためには、その計測結果に信頼性を与えるための新たな標準(計測標準、
評価手法にかかる標準)が必要である。
また、従来、標準は製品の性能や評価方法を対象としていたが、IoT や AI などの情
報技術の革新により、企業の競争力の源がデータやその利活用に移り変わってきたこ
と、並びに、サービス分野等が国際標準化の対象に含まれてきたことを背景に、平成
30 年に JIS 法が改正され、JIS の対象にデータやサービス等が追加された。三次元計
測においても、三次元データを利活用し、新たな付加価値創出に結びつけるために、
データを利活用したサービスを見据えた標準化の推進が必要である。
このように、技術開発と併せて標準化を進めることが必要であるが、他方、国際競
争力の強化には、製品化までの期間の短縮も求められる。本調査の有識者ヒアリング
では、三次元計測分野において、海外メーカーは国内メーカーに比べてセンサの製品
化が早いが、その背景には、標準化を待たずして製品開発を進める傾向があるのでは
ないかとの声があった。平成 30 年の改正 JIS 法では、JIS 制定手続の民間主導による
迅速化も盛り込まれており、標準化のプロセス自体の高速化も図られているが、標準
化のプロセスに並行して技術開発を進め、製品化までの期間を短縮することが必要で
ある。
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本編
目次
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
提言・示唆2:応用・適用分野に特化した提言
(1)製造分野に関する提言
・省力化や生産の即時性が期待される製造分野においては、インラインで大量の測定データ
を高速でリアルタイム処理することが必要であり、日本が優位である高精度化に更に注力
して日本の優位性を確保すべきである。
・取得した三次元測定データを CAD の設計データ等と関連付けるなど、取得三次元データを
利活用する部分にも注力して、検査等の工程の更なる自動化、高速化と併せて、設計工程・
製造工程へのフィードバックを図る必要がある。
(2)自動運転システム分野に関する提言
・自動運転システムを支える LiDAR センサ等の中核技術を、大学やベンチャー企業を含めた
我が国のプレイヤーの技術開発への参入や、M&A の活用などを通して、獲得することが望
まれる。
・自動運転システムの実現は、単独のセンサのみでは実現できず複数のセンサの連携が必要
である。そのため、単独のセンサ開発にとどまらず、複数のセンサを連携させるためのシ
ステムの構築も必要である。
・三次元計測技術を用いて、自動運転システムを支える三次元高精度地図等のインフラを着
実に整備することが求められる。
(3)測量分野に関する提言
・新しい計測技術としてドローンを活用した地形測量、地図作成の技術開発を進めていくべ
きである。
・三次元データの計測、データ共有・伝送、座標変換等の各処理の高速化を図り、より高い
リアルタイム性を有する地形測量、地図作成のシステムの構築が重要である。
(4)土木・建築・社会インフラ分野に関する提言
・土木・建築・社会インフラの分野では、橋梁やトンネル等の大規模な環境で広範囲の三次
元データを取得する技術、社会インフラの点検を効率的に行う技術、人による計測が困難
な環境に対して遠隔操作を用いた三次元計測によるリモートでの検査・監視を行う技術な
どの開発に注力する必要がある。
・社会インフラの維持管理においては、検査・監視対象の構造物の規模と数が大きいために、
三次元データの取得に大きなコストがかかるから、取得した三次元データを広く一般に共
有する仕組みを整備し、様々な用途での活用を可能とすることが望まれる。
・国内の各企業が i-Construction の技術開発を進めていき、日本が i-Construction の技術
でリードしていく必要がある。
特許動向調査によると、応用・適用分野のファミリー件数は、製造分野(12,673 件)、
測量分野(3,507 件)、土木・建築・社会インフラ分野(3,123 件)、自動運転システム
分野(2,976 件)の順で多かった。そして、これら四つの主要な応用・適用分野では、
ファミリー件数の増加率が測量分野(2.354 倍)、土木・建築・社会インフラ分野(2.074
倍)、自動運転システム分野(1.665 倍)、製造分野(1.361 倍)の順で大きく表れてい
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本編
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要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
資料編
第6部
た(表 4-17)。
応用・適用分野のファミリー件数の多い製造分野と、日本のファミリー件数が多い
自動運転システム分野を中心として、以下に述べる。
(1)製造分野に関する提言
特許動向調査の製造分野では、ファミリー件数が日本(4,684 件)、中国(3,141 件)、
韓国(1,432 件)の順で多く、ファミリー件数では日本が優位であるが、2014 年に中
国が日本のファミリー件数を抜いてトップとなり、最近(2016 年)では、中国(約 600
件)が日本(約 300 件)の約 2 倍のファミリー件数となっていた(図 4-16、29)。
製造分野の論文発表件数では、日本(303 件)、欧州(290 件)、中国(254 件)、米
国(114 件)の順で多く、日欧中の件数差は少なく特に欧州国籍が中国籍より多い。
論文からは欧州国籍の研究開発が活発であることがうかがえる(図 5-7)。
また、特許動向調査の製造分野と目的・効果のクロス集計から、製造分野では、高
精度、利便性向上、計測の高速化、経済性の向上、信頼性向上、測定対象・検出範囲
の拡大、異常検査について、注力されていることが分かる(図 4-31)。特に高精度は、
日本国籍のファミリー件数が最も多く、日本が注力して優位であることが分かる(表
4-18)。製造分野と機能的データ活用・注目技術のクロス集計のファミリー件数では、
リアルタイム計測、データ共有、CAD との連携、人工知能、IoT が多く注力されている
ことが分かる(図 4-32)。
製造分野においては、不良品ゼロ、かつ、止まらずに無人稼働が可能なスマートフ
ァクトリーが望まれている。我が国で労働人口の減少が続く中、国内生産の製造業の
優位性を維持する観点からも、工場における省力化・自動化が望まれる。また、ほと
んどの製造分野では、少量・多品種の製品を、品質をキープしながらタイムリーに製
造することが求められてきており、その点でも検査等の工程の更なる自動化が必要で
ある。
現在、自動機やロボットの導入や、IT・IoT・ビッグデータ・AI のデジタルツール
等の利活用などによる生産工程の合理化への取組が進行しつつあり、三次元計測技術
も既に製品検査等の工程において活用されている。今後は、インラインで大量の測定
データを高速でリアルタイム処理することが必要であり、日本が優位である高精度化
に更に注力して日本の優位性を確保すべきである。取得した三次元測定データを CAD
の設計データ等と関連付けるなど、データを利活用する部分にも注力して、検査等の
工程の更なる自動化、高速化と併せて、設計工程・製造工程へのフィードバックを図
る必要があるのではないか。
(2)自動運転システム分野に関する提言
(2-1)LiDAR 技術の確保
特許動向調査の自動運転システム分野では、ファミリー件数が日本(1,361 件)、ド
イツ(434 件)、米国(366 件)の順で多く、ファミリー件数では日本が優位であり、
2006~2016 年の間、2 位の国に対して大きく差をつけ続けている(図 4-16)。自動運
転システム分野における出願内容の内訳としては、運転支援システム(1,614 件)、自
動運転システム分野一般(657 件)、車車間の検知(585 件)、予防安全システム(469
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要約
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資料編
第6部
件)、歩車間の検知(431 件)、路車間の検知(416 件)の順に多く、運転支援システム
に関する出願が非常に多かった(表 4-4)。ファミリー件数全体シェア及び増加率から、
日本は自動運転システムシェアが高く優位であるが、米国の増加率が 2.582 倍と高く
なっており競争力を高めていることが分かる(表 4-18、19)。
このように、自動運転分野への三次元計測技術の適用に関して日本企業の特許出願
は多いが、今後自動運転システムへの実装が進むと見られる光レーダ法(LiDAR はこ
こに含まれる)の技術区分については、僅かながら中国籍の出願件数(1,700 件)が
我が国(1,675 件)を上回るとの、注目すべき結果も見られる(図 4-11)。
光レーダ法の論文発表件数は、日本国籍(120 件)、中国籍(61 件)、欧州国籍(58
件)の順であり、欧州国籍と中国籍の差は少なく、論文の調査からは欧州国籍が活発
に研究開発していることがうかがえる(図 5-5)。
また、有識者によれば、自動運転用の LiDAR センサはその多くが海外のベンチャー
製であり、欧州の自動車メーカーはこれらベンチャーの LiDAR 技術の M&A による獲得
を積極的に進めているとのことである。センサそのものの開発はリスクが高く、大企
業が自前での開発を進めづらい側面があるとの有識者の意見もあるところ、我が国に
おいても LiDAR 開発への大学やベンチャー企業を含めたプレイヤーの参入や、M&A を
活用した LiDAR 技術の獲得が望まれる。
(2-2)複数のセンサ連携
特許動向調査の自動運転システム分野と機能的データ活用・注目技術のクロス集計
のファミリー件数を見ると、リアルタイム計測、IoT、データ共有、データ伝送、人工
知能の順に多い(図 4-3-74)。また、有識者からは、自動運転システムは単独のセン
サのみで実現できず複数のセンサの連携が必要との意見があった。自動運転システム
分野では、単独のセンサ開発のみならず、複数のセンサを連携させるシステムの開発
も求められる。
(2-3)自動運転システムを支える三次元高精度地図の整備
自動運転システムの実現には、それを支えるインフラが必要である。三次元計測技
術は、自動運転システムを支える三次元高精度地図の整備にも活用されている。
自動運転車が認識するための地図は、人が見るような二次元地図では足りず、高精
度な三次元地図が必要である。現在では、移動車両に GNSS、LiDAR、カメラといった
センサを取り付けたモービルマッピングシステムにより、高精度な三次元地図の作成
がされるようになってきており、本調査の特許動向調査においても、走行車両を用い
て、地図作成を行う技術の出願がされていることを確認できる(図 4-35)。
今後は、自動運転システムの発展のため、三次元計測技術を活用して三次元高精度
地図等のインフラの整備を着実に進めることが求められる。また、作成した三次元高
精度地図データを、自動運転システム分野にとどまらず、他の応用分野で利活用する
ことで、新たな付加価値の創出も期待できるのではないか。
(3)測量分野に関する提言
特許動向調査の測量分野では、ファミリー件数が中国(1,113 件)、日本(736 件)、
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第6部
韓国(666 件)の順で多く、ファミリー件数では中国が優位であり、2006~2016 年の
間、2 位の国(地域)に対して大きく差をつけ続けている(図 4-27)。測量分野におけ
る出願内容の内訳としては、地形測量(1,960 件)、地図作成(922 件)、トータルステ
ーション(580 件)の順に多く表れており、地形測量に関する出願が非常に多かった
(表 4-4)。
特許動向調査の測量分野と移動測定のクロスのファミリー件数では、飛行体一般と
ともに無人飛行(UAV、ドローン)が多く、ドローンの活用が進んでいると推定される
(図 4-34)。測量分野と機能的データ活用・注目技術のクロスのファミリー件数では、
リアルタイム計測、データ共有、IoT、データ伝送が多く、無人飛行と機能的データ活
用・注目技術のクロスのファミリー件数では、リアルタイム計測、データ共有、IoT、
データ伝送が多い(図 4-32)。
それゆえ、測量分野では、より安定飛行が可能なドローンの技術開発に期待すると
ともに、三次元データの計測、データ共有・伝送、座標変換等の各処理の高速化を図
り、より高いリアルタイム性を有する地形測量、地図作成のシステムの構築が重要で
ある。
(4)土木・建築・社会インフラ分野に関する提言
特許動向調査の土木・建築・社会インフラ分野では、ファミリー件数が中国(951
件)、日本(931 件)、韓国(453 件)の順で多く、ファミリー件数推移では、2012 年
に中国が日本を抜いてトップとなり、最近(2016 年)では、中国(約 230 件)が日本
(約 130 件)に対して大きく差をつけている(図 4-28)。土木・建築・社会インフラ
分野における出願内容の内訳としては、構造物の測定・監視(2,628 件)、重機制御(179
件)の順に多く、構造物の測定・監視に関する出願が非常に多かった(表 4-4)。ファ
ミリー件数の全体シェア及び増加率から、中国は、土木・建築・社会インフラ分野で
約 31%のシェア、増加率が約 5 倍であり注力していることが分かる(表 4-20)。
土木・建築・社会インフラ分野の論文発表件数は、中国籍(57 件)、日本国籍(52
件)、欧州国籍(42 件)、米国籍(39 件)の順であり、日米欧中の差は少なく、論文か
らは各国(地域)で研究開発していることがうかがえる(図 5-7)。
特許動向調査の土木・建築・社会インフラ分野と機能的データ活用・注目技術のク
ロスのファミリー件数では、リアルタイム計測、データ共有、IoT、データ伝送、CAD
との連携が多く三次元データの活用が進んでいることが分かる(図 4-32)。
他方、我が国においては、高度経済成長期に大量に建設されたインフラの老朽化が
急速に進んでいる背景がある。「平成 28 年度 IoT 推進のための新産業モデル創出基盤
整備事業(IoT 技術を活用した社会インフラの効率的点検・管理手法等調査)報告書」
(2017年 3月経済産業省 http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/H28FY/000102.pdf)
では、このインフラの維持管理に関して、IoT 技術や非破壊検査等の活用を含めた体
系的な技術開発が求められるとの指摘がされている。
土木・建築・社会インフラの分野では、橋梁やトンネル等の大規模な環境での三次
元計測が必要であるから、例えば、ドローンを用いた測量やレーザースキャナーによ
る点群データの取得により、広範囲の三次元データを取得する必要がある。しかも、
社会インフラの維持管理においては、検査・監視対象の構造物の数は膨大であるから、
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資料編
第6部
構造物の三次元データの取得には大きなコストがかかる。よって、取得した三次元デ
ータについても広く一般に共有する仕組みを整備し、様々な用途での活用を可能とす
ることが望まれる。さらに、社会インフラにおける三次元計測では、人による計測が
困難な環境も多いため、遠隔操作による三次元計測を通してリモートでの検査・監視
を行うことなども必要である。
また、国土交通省は、建設生産システム全体の生産性向上を図るために、「ICT の全
面的な活用(ICT 土工)」等の施策を建設現場に導入する i-Construction(アイ・コン
ストラクション)を 2016 年より推進しており、有識者によると、コマツが
i-Construction に準拠したソリューションであるスマートコントラクションを初め
て導入したとのことである。今後、i-Construction の技術開発は世界中で活発化して
いくものと想定されるため、国内の各企業が i-Construction の開発を進めていき、日
本が i-Construction の技術でリードしていく必要がある。
提言・示唆3:注目技術(IoT)の導入に関する提言
・三次元計測の様々な応用分野でも、生産性向上、高品質等の高付加価値化などの課題を解
決していくために、IoT 技術の利活用を積極的に進めていくとともに、機能的データ活用
の技術開発を進めていくべきである。
・三次元計測に IoT を導入するに際には、セキュリティ上の問題、IoT の導入を先導する組
織・人材不足などを先決すべき課題としてクリアしていくべきである。
特許動向調査によると、IoT 技術に関連する三次元計測については、ファミリー件
数が 47 件(2006 年)→176 件(2016 年)と増加傾向にあり、出願人国籍(地域)別
ファミリー件数は、米国(296 件)、日本(274 件)、中国(256 件)の順で多く、その
次に、韓国(174 件)、欧州(143 件、ドイツ:57 件を除く)が続いていた。最近(2016
年)のファミリー件数では、中国(66 件)が特に多く、2 番目に多い日本(35 件)の
2 倍近くなっている(図 4-30)。この調査結果から、日本は、世界における IoT 技術を
応用した三次元計測の技術動向を把握するとともに、IoT 技術における今後の技術動
向に追従して、IoT 技術を応用した三次元計測の技術開発を進めていく必要があると
いえる。
特許動向調査のクロス集計からも分かるように、リアルタイム計測、CAD との連携、
データ共有、データ伝送といった機能的データ活用は、IoT 技術との相関が強く、IoT
技術を三次元計測に応用した際には機能的データ活用の技術開発を同時に進めていく
必要があるといえる(図 4-36)。そして、機能的データ活用の技術開発が進んでいる
中国や韓国の技術動向に注目しつつ、技術開発を進めていく必要があるといえる。IoT
技術の具体的な事例として、製造分野では、上海のエレクトロニクス企業 INESA が、
富士通の Intelligent Dashboard を導入し、工場の生産ラインにおける様々なセンサ
からのデータをリアルタイムで一括管理・可視化できるようにして、製品品質と生産
性の向上を実現している。また、測量・建築分野では、コマツが、建設分野での労働
力不足による生産性の低下やオペレータの高齢化等の課題を解決するために、現場の
測量をドローンによって 3D 化するスマートコンストラクションを推進し、三次元設計
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本編
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図面と建機に搭載された GPS(Global Positioning System)を連携させ、建機の自動
化を図っている。このように、少ない人員でも生産性を確保できる仕組みが、IoT の
導入によって実現されようとしている。
それゆえ、製造分野、自動運転システム分野、建設分野など、複数のセンサを用い
る技術分野、または、複数の装置からのセンサデータを利用することが可能な技術分
野では、生産性向上、高品質等の高付加価値化などの課題を解決していくために、IoT
技術の利活用を積極的に進めていくべきである。2020 年頃には、第五世代移動通信シ
ステム(5G)の導入により、ネットワークに接続できるデバイスやセンサの個数が飛
躍的に増え、大量のビッグデータを低遅延でリアルタイムに処理することが可能にな
ることから、特に、工場のように多数のセンサを扱う製造分野や、高いリアルタイム
性が要求される自動運転システム分野などの三次元計測技術の分野においても IoT 技
術の導入面で有利な環境となるといえる。
2018 年版情報通信白書によると、IoT 導入に当たって一般的に重要視されている課
題として、ネットワークに接続されたものが第三者に乗っ取られるセキュリティ上の
問題、IoT の導入を先導する組織・人材が不足していること、インフラ整備や維持管
理に係るコストなどが挙げられているが、これらの課題は三次元計測の応用分野でも
同様に生じる課題であり、これらの課題をクリアしていくことも必要である。
本編
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要約
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■アドバイザリーボード名簿
委員長
高増 潔 東京大学 工学系研究科 精密工学専攻 教授
委員
阿部 誠 産業技術総合研究所 計量標準総合センター工学計測標準研究部門
幾何標準研究グループ 研究グループ長
大谷 仁志 株式会社日野 プロフェッショナル・フェロー
鳴海 達也 株式会社ミツトヨ 計量標準室 室長
二宮 芳樹 名古屋大学 未来社会創造機構 モビリティ領域 特任教授
オブザーバ
里村 利光 (前)特許庁 審査第一部 計測(距離・電気測定) 室長
渋谷 知子 特許庁 審査第一部 計測(距離・電気測定) 室長
梶田 真也 特許庁 審査第一部 計測(距離・電気測定) 審査官
河内 悠 特許庁 審査第一部 計測(距離・電気測定) 審査官
池田 剛志 (前)特許庁 審査第一部 計測(距離・電気測定) 審査官
三好 貴大 (前)特許庁 審査第一部 計測(距離・電気測定) 審査官
田中 純 特許庁 審査第一部 計測(距離・電気測定) 審査官補
村田 泰利 (前)特許庁 審査第一部 調整課 審査調査室 主査
川瀬 正巳 (前)特許庁 審査第一部 調整課 審査調査室 専門官
野口 聖彦 特許庁 審査第一部 調整課 審査調査室 専門官
薄井 義明 特許庁 総務部 企画調査課 知財動向班長
小堺 行彦 特許庁 総務部 企画調査課 知財動向班 技術動向係長
関塚 千晃 特許庁 総務部 企画調査課 知財動向班 技術動向係
加藤 英俊 (前)経済産業省 産業技術環境局 研究開発課 産業技術プロ
ジェクト推進室 研究開発専門職
山口 十志明 経済産業省 産業技術環境局 研究開発課 産業技術プロジェクト
推進室 研究開発専門職
海野 泰裕 経済産業省 産業技術環境局 研究開発課 産業技術プロジェクト
推進室 研究開発専門職
加藤 吉伸 経済産業省 製造産業局 製造産業技術戦略室 重要技術管理専門職
衣笠 静一郎 経済産業省 製造産業局 製造産業技術戦略室 課長補佐
小林 寛 (前)経済産業省 製造産業局 産業機械課 ロボット政策室
課長補佐(ドローン)
大窪 宏明 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 技術戦略
研究センター 電子・情報・機械システムユニット 主任研究員
岡田 明彦 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 技術戦略
研究センター ナノテクノロジー・材料ユニット 研究員
(敬称略、所属・役職等は平成31年2月現在)