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- 1 - 第 5 学 年 国 語 科 学 習 指 導 案(光村図書版) 1 本単元で付けたい力 グラフや表を引用して、自分の考えを記述する力 2 単元(題材)名 「『食料ジャーナリスト』になって、食料に関する自分の考えを知らせよう」 (理由づけを明確にして説明しよう「グラフや表を引用して書こう」光村図書5年) 3 単元目標 ・グラフや表などの資料を基に、興味をもって自分の考えを書こうとする。【国語への関心・意欲・ 態度】 ・グラフや表などの資料から必要な事柄を引用して、自分の考えが伝わるように工夫して書くこと ができる。【書くこと】 ・文や文章にはいろいろな構成があることについて理解することができる。【伝統的な言語文化と 国語の特質に関する事項】 4 評価規準 国語への 関心・意欲・態度 書く能力 言語についての 知識・理解・技能 ・自分の考えを伝えるために必 要なグラフや表を進んで読 み取ったり、考えを書いたり しようとしている。 記述 ・考えと資料から分かったこと などを書き分けている。 記述 ・グラフや表を説明するときの 表現方法を用いて、記述して いる。 記述 ・自分の考えを書く文章の構成 要素を理解し、文章の型を作 っている。 構成 5 言語活動の特徴 本単元では、自分の考えを記述する力を付けることに重点を置くこととするため、「考えの形成」 という部分には重きを置いて指導しない。それに関わって、学習で使用する資料は、児童に探させる のではなく、指導者が用意した資料の中から児童に選択させる。その選択した資料から児童が読み取 ったことを基に、自分が思ったことや感じたことを「自分の考え」とする。しかし、自分の考えを深 めさせるために、同じ資料を選んだ友だち同士で資料から読み取ったことについての意見交流や資料 に関連した書籍の並行読書は行う。 自分の考えを記述する力を付けるために、「資料から読み取ったことを基に、食料ジャーナリスト になって自分の考えを記述する」という言語活動を取り入れる。また、単元の出口(第3次)では、「食 料ジャーナリストサミット」を開き、書き上げた文章を読み合う場を設定する。食料ジャーナリスト サミットで友だちや先生に紹介するために、グラフや表などの資料を基に、自分の考えを文章として 書いたり、サミットという場で、文章を読み合い、よい点や修正すべき点を指摘し合ったりすること で、よりよい文章にしようという思いをもたせるとともに、記述する力も高めることができるのでは ないかと考える。 6 「単元を貫く言語活動」を位置付けた単元展開 本単元は、「活動を報告する文章を書こう」(P. 78「次への一歩-活動報告書」)、「説明のしかた について考えよう」(P.128「天気を予想する」)で学習したことを受けて設定した。 まず、本単元では、単元の出口(第3次)において、5で述べた言語活動を取り入れる。そのために、 第3次では、まず、食料についての自分の考えを書かせる。その際、基本的には、教科書 P.140 の資 料を参考にして文章を書かせる。自分で資料を選び、食料に関する考えを書きたいという児童の思い をもたせるために、五つの資料(農林水産省の「みんなの大地・森・海のめぐみ」(平成 22 年 11 月)

5 光村図書版 - shiga-ec.ed.jp · グラフや表を引用して、自分の考えを記述する力 2 単元(題材)名 「『食料ジャーナリスト』になって、食料に関する自分の考えを知らせよう」

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第 5 学 年 国 語 科 学 習 指 導 案(光村図書版)

1 本単元で付けたい力

グラフや表を引用して、自分の考えを記述する力

2 単元(題材)名 「『食料ジャーナリスト』になって、食料に関する自分の考えを知らせよう」

(理由づけを明確にして説明しよう「グラフや表を引用して書こう」光村図書5年)

3 単元目標

・グラフや表などの資料を基に、興味をもって自分の考えを書こうとする。【国語への関心・意欲・

態度】

・グラフや表などの資料から必要な事柄を引用して、自分の考えが伝わるように工夫して書くこと

ができる。【書くこと】

・文や文章にはいろいろな構成があることについて理解することができる。【伝統的な言語文化と

国語の特質に関する事項】

4 評価規準

国語への 関心・意欲・態度

書く能力 言語についての

知識・理解・技能 ・自分の考えを伝えるために必要なグラフや表を進んで読み取ったり、考えを書いたりしようとしている。 記述

・考えと資料から分かったことなどを書き分けている。 記述

・グラフや表を説明するときの表現方法を用いて、記述している。 記述

・自分の考えを書く文章の構成要素を理解し、文章の型を作っている。 構成

5 言語活動の特徴

本単元では、自分の考えを記述する力を付けることに重点を置くこととするため、「考えの形成」

という部分には重きを置いて指導しない。それに関わって、学習で使用する資料は、児童に探させる

のではなく、指導者が用意した資料の中から児童に選択させる。その選択した資料から児童が読み取

ったことを基に、自分が思ったことや感じたことを「自分の考え」とする。しかし、自分の考えを深

めさせるために、同じ資料を選んだ友だち同士で資料から読み取ったことについての意見交流や資料

に関連した書籍の並行読書は行う。

自分の考えを記述する力を付けるために、「資料から読み取ったことを基に、食料ジャーナリスト

になって自分の考えを記述する」という言語活動を取り入れる。また、単元の出口(第3次)では、「食

料ジャーナリストサミット」を開き、書き上げた文章を読み合う場を設定する。食料ジャーナリスト

サミットで友だちや先生に紹介するために、グラフや表などの資料を基に、自分の考えを文章として

書いたり、サミットという場で、文章を読み合い、よい点や修正すべき点を指摘し合ったりすること

で、よりよい文章にしようという思いをもたせるとともに、記述する力も高めることができるのでは

ないかと考える。

6 「単元を貫く言語活動」を位置付けた単元展開

本単元は、「活動を報告する文章を書こう」(P. 78「次への一歩-活動報告書」)、「説明のしかた

について考えよう」(P.128「天気を予想する」)で学習したことを受けて設定した。

まず、本単元では、単元の出口(第3次)において、5で述べた言語活動を取り入れる。そのために、

第3次では、まず、食料についての自分の考えを書かせる。その際、基本的には、教科書 P.140の資

料を参考にして文章を書かせる。自分で資料を選び、食料に関する考えを書きたいという児童の思い

をもたせるために、五つの資料(農林水産省の「みんなの大地・森・海のめぐみ」(平成 22年 11月)

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から抜粋)を用意する。その中から自分の興味のある資料を選択させ、主体的に文章が書けるようにす

る。

その後、書き上げた文章が説得力のある文章であるか、友だち同士で読み比べたり、校内の先生方

に読んでいただいたりしながら、自分の文章を評価してもらうようにする。そのことにより、児童が

文章を書き換えることでさらによりよい作品にすることができるとともに、今後の書く活動への意欲

につながると考える。

次に、第2次では、「書くことの名人である『かきえもん』(本単元で設定するキャラクター)になろ

う」ということによって、第3次の「自分の考えが伝わるように文章を書く」という学びを、児童に

常に意識させる。おおまかな学習の流れとしては、児童が自信をもって学習を進めるために、「資料の

読み取り方を学ぶ」→「資料を引用するときの書き方を学ぶ」→「考えを記述するための型を学ぶ」

とする。

特に、記述する力を付けるために「資料を引用するときの書き方を学ぶ」や「考えを記述するため

の型を学ぶ」など、必要な力を身に付けさせる。そのために、「読むこと」と「書くこと」の学習を以

下のように、横断的・往還的に行う。

そして、単元の導入時である第1次では、児童の主体的な学びとなるように、「『食料ジャーナリス

ト』になって、食料に関する自分の考えを知らせよう」と児童に提示し、学習課題を設定させる。「ジ

ャーナリスト」という耳慣れない職業に対しての興味や関心から、書くことが苦手な児童にも「書い

てみよう」という思いをもたせることができると考えた。また、本単元では、教科書教材を中心にし

ながら学習を展開していくが、以下のような五つの言語意識をもたせるようにする。

①相手意識「クラスや学年、他の学年の友だち、学校の先生方に。」

②目的意識「資料から自分が考えたことを知らせるために。」

③場面や状況、条件意識「『食料ジャーナリストサミット』という場で発表する。」

④方法意識「自分の考えを文章で書く。」

⑤評価意識「(『評価の基準』を基に)資料を読んで考えたことを、資料を引用しながら文章に書く。」

7 評価について

従来から、指導と評価の一体化といわれてきたが、実際には、評価の方法や評価のタイミング、評

価規準に満たない児童への手立ての方法と時期等が明確でないことが少なくなかった。

そこで、本単元では、児童が主体的に学び、記述する力を身に付けていけるようにするために、形

成的評価や総括的評価を「主体的な学びを喚起する評価」「1時間の学びに対する評価」「単元を貫

く言語活動に対する評価」の三つに分けて行っていく。「主体的な学びを喚起する評価」は従来の自

己評価として意味合いが強く、「1時間の学びに対する評価」の中の自己評価を活用する。具体的に

は、1時間ごとに自分の学びに対する評価を付箋に書かせ、次時の学習の導入時に紹介する。「1時

間の学びに対する評価」は、いわゆる形成的評価で、単元の出口の言語活動のためにどれだけ力が付

いたかを評価するものである。各時間の指導・学習内容により、教師からの評価だけでなく、相互評

価や自己評価なども取り入れる。「単元を貫く言語活動に対する評価」では、第1・2次で、第3次

の言語活動を意識して学習したことに対する評価(主として、情意面の評価)を行い、第3次で「「評

価の基準」を基にした言語活動に対する評価(総括的評価)」を行う。

「1時間の学びに対する評価」や「『評価の基準』を基にした言語活動に対する評価」を行う際、

評価規準や「評価の基準」に満たない児童に対する手立ての内容とその時期を明確にし、評価を指導

<読むこと>

・資料を読み取る。(グラフや表を含む。)

・読み取ったことから、自分の考えをもつ。

・同じ資料を選んだ友だちと資料から読み取

ったことや自分の考えを交流する。

<書くこと> ・自分の考えを記述する文章の型を作る。

・型を基に、資料を引用しながら、自分の

考えを書く。

・読み手に考えが伝わるように、資料を引用して、文章を書く。

・書いたものを読み返したり、交流したりする。

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につなげていく。このような評価を行うことで、指導と評価を一体化させ、主体的な学びを喚起する

とともに、付けたい力を身に付けさせていきたい。

第1次 第2次 第3次

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

モデリング

「評価の基準」

<本時の目標> 単元の学習に興味や見通しをもつことができる。

評 価 ・教師からの評価(態度・発言)

・自己評価 (付箋)

<本時の目標> 引用して書くときの書き方を理解することができる。

評 価 ・教師からの評価(ワークシート)

・自己評価 (付箋)

<本時の目標> 選んだ資料を読み取って考えをもち、交流して考えを深めることができる。

評 価 ・教師からの評価(ワークシート)

・相互評価 (交流)

・自己評価 (付箋)

<本時の目標> 自分の考えを記述する文章の型を作ることができる。

評 価 ・教師からの評価(ワークシート)

・自己評価 (付箋)

<本時の目標> 型を用いながら、自分の考えを文章に書くことができる。

評 価 ・教師からの評価(原稿用紙)

・自己評価 (付箋)

<本時の目標> 助言を基に、よりより文章にすることができる。

評 価 ・教師からの評価(原稿用紙)

・相互評価 (交流)

・自己評価 (付箋)

* 評価に関して、基準に満たない児童に対して、「1時間の学びに対する評価」では、以下のよう

な手立てを行う。

評価のタイミング 手立ての時期 手立ての内容

学習活動中 学習活動中 ・既習の内容について確認する。

・本時に学習内容が習得できるように、助言する。

(思考を促す。)

学習後 次時の学習活動前や

学習中

・既習の内容について確認する。

・前時の学習内容について説明し、復習させる。

* 同様に、「単元を貫く現活動に関する評価」の中の「『評価の基準』を基にした言語活動に対す

る評価」に対する手立てについては、8で述べる。

8 評価の基準 * 尺度3が評価規準のBにあたる。 尺度 自分の考えを書いた文章の記述内容

・型を生かして自分で文章の構成を考えながら、自分の考えを書いている。

・引用する際、原文を正確に引用したり、文章等の出典について明記したりしながら、適切な量(原稿用紙1枚半程度)で書いている。

・何のために書くのかという目的を意識して、引用した部分と自分の考えとの関係を明確に区別しながら、自分の考えを書いている。

・型に合わせて、自分の考えを書いている。 ・引用する際、原文を正確に引用したり、文章等の出典について明記したりしながら、適切な量(原稿用紙1枚半程度)で書いている。

・自分の考えと事実を区別して書いている。

2 ・資料から分かったことや自分の考えを書いている。 ・自分の考えと事実を区別して書いている。

1 ・資料から分かったことが書けている。

0 ・無解答

* 「評価の基準」は、第1次に、学習課題とともに児童に示すことにより、見通しをもって学習を

進めさせる。なお、「評価の基準」の示し方は、第1次の教師によるモデリングで使用する自分の

一時間の学びに対する評価

主体的な学びを

喚起する評価

対する評価 単元の出口(第3次)の言語活動を意識して学習したことに

対する評価(主として、情意面の評価)

「評価の基準」を基にした言語活動に対する評価 (総括的評価:文章の記述の内容)

教師からの評価だけでなく、児童が他の児童のよさに目を向けて感想を書いた場合は、意図的に紹介する。

前時の自己評価を紹介

↓ 学習意欲の喚起

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考えを書いた文章とともに示す。

* 「『評価の基準』を基にした言語活動に対する評価」に関して、基準に満たない児童に対して、

以下のような手立てを行う。

<3に達していない児童に対して>

評価のタイミング 手立ての時期 手立ての内容

第5時の学習活動中 第5時の自分の考え

を文章に書くとき

・「型」を学習したワークシートを用い、自分

の考えを書くように助言する。

・「かきえもん」の技を想起させ、引用の仕方

を振り返らせる。

学習後 第6時の自分の考え

を書いた文章を修正

するとき

・意図的に、校内の先生に修正点を指摘してい

ただくように依頼する。その修正点に従って、

書き直すように助言する。(なお、修正点は、

児童の書いた文章を基に、個に応じた内容に

なる。)

<2、1に達していない児童に対して>

評価のタイミング 手立ての時期 手立ての内容

第5時の学習活動中 第5時の自分の考え

を文章に書くとき

・自分の主張に対して、どんな考えや理由をも

ったかを確認させる。

・自分の考えをもたせた上で、「型」を学習し

たワークシートを用いて書くように助言す

る。

・「かきえもん」の技を想起させ、引用の仕方

を振り返らせる。

学習後 第6時の自分の考え

を書いた文章を修正

するとき

・意図的に、校内の先生に修正点を指摘してい

ただくように依頼する。その修正点に従って、

書き直すように助言する。(なお、修正点は、

児童の書いた文章を基に、個に応じた内容に

なる。)

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9 主体的に記述させるために

(1) 型を身に付けさせる

記述することが苦手な児童の中には、「どのように書いていいのか分からない」という思いをもっ

ており、上手に書けないという思いから書くことに抵抗感をもったり不安を抱いていたりする場合が

少なからずある。

そこで、自信をもって書く活動に取り組めるように、書くことの指導を充実させる必要があると考

える。具体的に、教科書教材(P.140、141)から自分の考えを書くときの「型」を考えさせる。そして、

その型を活用させることで、児童が不安を抱くことなく書く活動に取り組めるようにする。

なお、自分の考えを書いた文章(教科書教材)の型は以下の通りである。

<自分の考えを書いた文章(教科書教材)の型>

(2) キャラクターを活用する。

安心して書く活動に取り組ませるとともに、引用するときの書き方を身に付けさせるために、キ

ャラクター「かきえもん」を用いる。具体的には、キャラクターを拡大した掲示物を作成し、教室

の壁面に掲示する。そして、引用するときの書き方(技)を短文やキーワードで書き表し、キャラク

ターを拡大した掲示物の上に掲示していく。そのことにより、8で示した「評価の基準」を児童に

分かりやすく示すことができるだけでなく、文章を書くときの参考にすることができると考える。

キャラクターを有効に活用し、書く活動の意欲の向上や書き方の習得につなげ、自分の考えを記述

する力を高めたい。

<キャラクターの説明>

・「かきえもん」…書くことの達人。「書く技」を袋

から出し、教えてくれる。

・拡大し、教室に掲示する。児童が考えを書くときの

手本となるように、学習した引用するときの書き方

(技)を短文やキーワードにして、掲示する。

3 まとめ 2 グラフや表の引用 1 自分の考え

自分の考え

グラフや表の説明

(

何を表すのか。)

グラフや表の読み取り方 (

どのように示されているのか。)

グラフや表から分かること

考えられること

自分の考え

(

読み手へのよびかけ)

図 「かきえもん」

書くときの技

・短文

・キーワード

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10 単元のイメージ

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【予習】

○選んだ資料を何度も読み、考えを深め

たり、構成を考えたりする。

11 単元計画(全6時間) (*評価…〔 〕は観点、★は、評価の方法を示す。)

次 時 段階 学 習 活 動 評 価

一次

1 学習課題を設定し、学習の見通しをもつ。 ・学習課題を設定する。 ・学習の見通しをもつ。 ・「ジャーナリスト」について知る。

2 教科書教材(モデル)を読む。 ・教科書教材を読む。 ・本単元における「評価の基準」を理解する。

・資料や自分の考えを書いた文章に興味をもち、五つの言語意識とともに、単元の学習を進めようとしている。

〔関〕★態度・発言・ワークシート

二次

3 資料(モデルの文章)から情報を読み取る。 ・グラフや表などの読み取り方を学ぶ。 ・資料から分かったことを引用するときの書き方(「かきえもん」の技)を理解する。(P.140)

4 モデルの文章と資料を読み比べる。 ・資料から情報をどのように引用しているか比べながら読む。

・資料の読み取り方や資料から分かったことを書くときの書き方を理解している。

〔書〕★ワークシート

5 選んだ資料を読む。 ・必要な資料を選ぶ。 ・資料を読み取り、自分の考えをもつ。 ・自分の考えを基に、必要な情報を探す。 ・同じ資料を選んだ友だちと考えを交流する。

・自分が書く文章のために、資料から読み取ったことを基に、自分の考えをもっている。

〔書〕★ワークシート

6 自分の考えを記述する文章の構成をつかむ。構成 ・モデルの文章(教科書 P.140、141)の「型」を作る。

7 自分の考えを書く文章の型を考える。 ・「型」を基に、自分が書く文章の構成を考

える。

・自分の考えを書いた文章の構成要素を理解し、文章の型を作っている。

〔伝〕★ワークシート

三次

8 自分の考えを記述する文章を書く。記述 ・考えた「型」を基に、必要な資料を引用して、自分の考えを文章に書く。

・3で学習した書き方を使って書く。

・自分の考えを伝えるために必要な資料を進んで読み取ったり、考えを書いたりしようとしている。

〔関〕★ワークシート ・考えと資料から分かったことなどを書き分けている。

〔書〕★原稿用紙 ・かぎ(「」)や「~によると~」など、

引用するときに用いる表現を用いて、記述している。

〔書〕★原稿用紙 ⑥

9 「『食料ジャーナリスト』サミット」を開く。交流 ・友だちの書いた文章のよいところ(考え 方や文章の書き方、表やグラフの用い方)を付箋に書いて、互いに評価し合う。

10 自分の考えを書いた文章を修正する。記述 ・友だちや先生からの助言を基に、自分 の考えを書いた文章を修正する。

・他者の文章を読んで、優れた点を具体的に指摘している。

〔書〕★態度 ・友だちや先生の助言を基に、読み手に自分の考えが伝わるように文章を書き直している。

〔書〕★態度、原稿用紙

読むことの学習

つかむ

書くことの学習

まなぶ いかす

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12 各時間の学習展開例

(1) 第1時の展開例(1/6)

第1次 第2次 第3次

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

○自分の考えを書いた文章のモデルを読んだり資料を読み取ったりする活動を通して、単元の学習

に対する興味や見通しをもとうとする。

自分の考えを記述する力を付けるための本時のポイント

1 出口(第3次の言語活動)を意識した魅力ある入口(導入)に!

2 「評価の基準」を児童にも!

ポイント1 児童が学びたくなるような魅力ある導入にする。

*「評価の基準」を児童に示すことは大切です。児童がどのように書けばよいのかを意識するだけ

ではなく、どのような力を身に付けていけばよいのかが分かります。ただそのままでは、児童が

理解しにくいので、児童にも分かる言葉で示しましょう。

ポイント2 子供の言葉でも「評価の基準」を示す。

教師によるモデリング 第3次の言語活動を紹介

書いてみたい! 書けそうだ!

学習の見通し 学習へのあこがれ

学習に対する安心感

①原稿用紙1枚半程度書けている。 ②引用するときの技を使って書いている。 ③自分の考えや意見が書けている。 ④「型」に合わせて書いている。

*この4つができていたら○です!「食料ジャーナリストサミット」で、読み手が「な るほど!」と思えたら◎です!

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展開 (*評価…〔 〕は観点、★は、評価の方法を示す。)

学習活動 支援 評価

1.単元の学習課題を設定する。

・学習に興味をもたせる

ために、「ジャーナリ

スト」の意味を調べさ

せたり知らせたりす

る。

2.単元の学習について見通しをもつ。

(1)自分の考えを書いた文章のモデル

を見て、学習のイメージをつかむ。

(2)教科書 P.140の文章を読む。

(3)自分の考えを書いた文章の「評価の

基準」を知る。

3.自分の考えを書くための資料につい

て知る。

・「みんなの大地・森・海のめぐみ」

(平成 22年 11月)から抜粋した五

つの資料について知る。

・グラフや表を引用して

自分の考えを書くこと

を告げる。

・「評価の基準」を示す

ことで、学習の見通し

をもたせる。

・五つの資料や資料に関

連する本を読む(並行

読書)ように勧める。

・並行読書できるように

関連する図書を用意

し、教室に並べておく。

・自分の考えを書いた文

章のモデルから、学習

の見通しをもとうとし

ている。

〔関〕★態度、発言、振

り返りカード

4.本時の学習を振り返る。

(1)これからがんばっていきたいこと

や知りたいことなど、思ったことや

考えたことを付箋に書く。

(2)感想を発表する。

・今後の学習への意欲に

つながるよう、時間が

あれば、本時の学習に

ついての感想を発表さ

せる。

「食料ジャーナリスト」になって、

食料に関する自分の考えを知らせよ

う。

尺度 自分の考えを書いた文章の記述内容

・「型」を生かして自分で文章の構成を考えながら、自分の考えを書いている。 ・引用する際、原文を正確に引用したり、文章等の出典について明記したりしながら、

適切な量(原稿用紙1枚半程度)で書いている。 ・何のために書くのかという目的を意識して、引用した部分と自分の考えとの関係を明確に区別しながら、自分の考えを書いている。

・「型」に合わせて、自分の考えを書いている。 ・引用する際、原文を正確に引用したり、文章等の出典について明記したりしながら、

適切な量(原稿用紙1枚半程度)で書いている。 ・自分の考えと事実を区別して書いている。

2 ・資料から分かったことや自分の考えを書いている。 ・自分の考えと事実を区別して書いている。

1 ・資料から分かったことが書けている。

0 ・無解答

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

児童に分かりやすく提示する。 ①原稿用紙1枚半程度書けている。

②引用するときの技を使って書いている。

③自分の考えや意見が書けている。

④分かったことと自分の考えを区別して書いている。

*この四つができていたら○ サミットで読み手が「なるほど!」と思えたら◎

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(2) 第2時の展開例(2/6)

第1次 第2次 第3次

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

○自分の考えを書いた文章の中で、資料をどのように引用しているかを理解することができる。

1 モデルの文章を用い、書き方(書くときの技)を工夫して指導!

2 書くときの技を教室に掲示!

ポイント1 書き方の指導を工夫する。(読むことと書くことの往還的・横断的な指導)

ポイント2 書くときの技を言葉や短文で掲示する。

「読むこと」 「書くこと」

◆教科書教材を

読む。 資料の読み取り

↓ どのように資料を読み、引用しているか文末表現とともに、見付けさせる。

◆引用の仕方やグラフや表を説明するときの技を知る。

引用する場合は、「」に入れて書くなど、書き方について指導する。

◆書くときの技

をかきえもん

の技として整

理する。

「読み技」「書き

技」としてま

とめさせる。

モデルの文章 書くときの技 かきえもんの技

の技

自信をもって書く活動に取り組ませる。

書くときの技を身に付けさせる。

「技」を教室に掲示

* 文章を書くときの参考にすることが

できます。

書くときの技

・短文

・キーワード

自分の考えを記述する力を付けるための本時のポイント

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展開 (*評価…〔 〕は観点、★は、評価の方法を示す。)

学習活動 支援 評価

1.本時の学習課題を設定し、学習の見

通しをもつ。

・前時に書いた付箋を数

名分紹介し、本時の学

習への意欲付けとす

る。

2.資料(グラフや表)やモデルの文章か

ら情報を読み取る。

・教科書 P.140、141 のモデルの文

章を読む。

・「家庭からのごみ排出量」のグラ

フや表の資料からどんなことが

読み取れるかを考えながら、読

む。

3.グラフや表を説明したり引用したり

するときの技(書き方)について知

る。

(1)教科書 P.140を読み、説明するとき

の技(書き方)を理解する。

(2)引用や考えと事実を区別して書く

ことについては、教科書 P.80 で確

認する。

(3)資料の読み取り方は、教科書 P.128

~で確認する。

・資料からどんなこと

が分かるかを理解さ

せるために、ワークシ

ートにまとめさせる。

・グラフや表の見方で

戸惑っている児童に

は、読み取り方を助言

する。

・学習意欲を喚起するた

めに、「かきえもん」

の技として理解させる

だけでなく、その技を

身に付けなければなら

ないことを告げる。

・グラフや表を進んで読

み取ろうとしている。

〔関〕★態度

・資料の読み取り方や資

料から分かったこと

を引用するときの書

き方を理解している。

〔書〕★ワークシート

4.グラフや表から読み取ったことがど

のように記述してあるかを学ぶため

モデルの文章を読み比べる。

・資料の引用の仕方を考えながら読

む。

・グラフや表から分かったことをど

のように記述しているか考えなが

ら読む。

・3.(1)で学習した技をどのよう

に記述しているか、確認する。

5.本時の学習を振り返る。

・付箋に学習して分かったことや身

に付いたこと、感想などを書く。

・児童がより理解しやす

いようにするために、

「資料から分かる部

分」と「自分の主張」

や「事実」に分けさせ

ながら読ませる。

・時間があれば、何人か

の感想を発表させ、次

時からの学習への意欲

付けをする。

資料を引用するときの技を身に付

けよう。

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

<書く力を付けるための支援>

整理した書くときの技を、「かきえもんの技」として教室に掲示する。そのことにより、常に、

児童の目にふれさせるとともに、今後の書く活動の際に、参考にできるようにする。

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(3) 第3時の展開例(3/6)

第3次

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

○選んだ資料を読み取り、自分の考えをもつことができる。

○同じ資料を選んだ友だちと考えを交流することを通して、自分の考えを深めたり、文章を書くこ

とへの自信をもったりすることができる。

1 資料を選ばせ、読み取らせることで自分の考えを!

2 考えを深めさせるために「交流」を!

ポイント2 自分の考えを深めさせるために、「交流」させる。

自分の考えを記述する力を付けるための本時のポイント

同じ資料を選んだ友だちとの交流

<交流する内容>

・読み取ったこと

・考えたこと

・引用すること

* 本単元では、自分の考えを記述する力を付けることを中心に指導するため、「考えの形成」

という部分には重きを置いて指導はしません。しかし、児童の主体的な学びにするために、

五つの資料から選ばせ、学習を展開します。

ポイント1 主体的に学ばせるために、資料を選ばせ、自分の考えをもたせる。

「単元を貫く言語活動」に向けた児童の主体的な学び

五つの資料から、自分で

資料を選択

【児童の主体的な学び】 資料の読み取り 考えの形成

自信をもって、自分の考えを記述する。

考えを深める。

考えを広げる。

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展開 (*評価…〔 〕は観点、★は、評価の方法を示す。)

学習活動 支援 評価

1.本時の学習課題を設定し、学習の見

通しをもつ。

・前時に書いた付箋を数

名分紹介し、本時の学

習への意欲付けとす

る。

2.選んだ資料を読む。

・資料から分かることをワークシー

トにまとめる。

・読み取ったことを基に自分の考え

をワークシートに書く。

・自分の考えを書くために、どんな

ことを引用するのかをワークシ

ートにまとめる。

・資料の読み取りにつま

ずいている児童には、

教室に掲示してある

「かきえもん」の技や

教 科 書 P.128 ~ や

P.140を読ませる。

・自分の考えを伝えるた

めに必要な資料を進

んで読み取ろうとし

ている。〔関〕★態度

3.同じ資料を選んだ友だちと読み取っ

たことなどを交流する。

4.話し合って、自分の考えがどのよう

に変わったかをまとめる。

・話し合って変容したことや感想な

どをワークシートにまとめる。

5.本時の学習を振り返る。

・付箋に学習して分かったことや身

に付いたこと、感想などを書く。

・同じ資料を選んだ友だ

ちが大勢いる場合は、

3~4名の小グループ

で話し合わせる。

・選んだ資料に合わせ

て、個に応じた指導や

支援を行う。

・考えの変容や深まりを

認め、書くことへの自

信につながるような声

かけを行う。

・予習の意味や予習の内

容について知らせる。

・時間があれば、何人か

の感想を発表させ、次

時からの学習への意

欲付けをする。

・自分が書く文章のため

に、資料から読み取っ

たことを基に、自分の

考えをもっている。

〔書〕★ワークシート

選んだ資料を読み取ったことか

ら、自分の考えをもとう。

<予習>

○選んだ資料を何度

も読んだり、関連

する図書を読んだ

りして、自分の考

えを深める。

<交流する内容>

・資料からどんなことを読み取

ったか。

・読み取ったことを基にどんな

考えをもったか。

・自分の主張の理由や根拠を明

確にするために、資料からど

んなことを引用するのか。

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

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(4) 第4時の展開例(4/6)

第2次

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

○自分の考えを書いた文章のモデルを読みながら、文章の「型」を作ることができる。

○作った「型」を活用しながら、自分が選んだ資料について、自分の考えを書く文章の「型」を考

えることができる。

1 モデルの文章から「型」を!

2 「型」を活用して、書くことの準備を!

ポイント1 モデルの文章を基に、ワークシートに「型」を作らせる。

ポイント2 「型」を活用して、自分が書く文章の内容を考えさせる。

自分の考えを記述する力を付けるための本時のポイント

モデルの文章

「読むこと」 「書くこと」

モデルの文章の「型」

◆文章の構成を読む。

どのような内容を、どんな順で書かれているか、何を引用しているかを考えさせる。

◆書くことに活用するために、文章の構成を「型」としてまとめる。

何について書かれているか、ワークシートにまとめさせる。

「書くこと」

自分が書く文章の「型」

を作る。

ワークシートには、自分が

書く内容を簡単にまとめさせ

る。そのことにより、次時の

学習により自信をもって取り

組むことができます。

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展開 (*評価…〔 〕は観点、★は、評価の方法を示す。)

学習活動 支援 評価

1.本時の学習課題を設定し、学習の見

通しをもつ。

・前時に書いた付箋を数

名分紹介し、本時の学

習への意欲付けとす

る。

2.自分の考えを書いた文章のモデルを

読んで、「型」を作る。

(1)文章のモデルを読み、どのような

「型」になっているか考える。

・文章のモデル(教科書 P.140、141)

を読み、「型」を考える。

(2)モデルの文章の「型」を作る。

・ワークシートにまとめていき、

「型」を作る。

・「型」を確認する。

・日頃から書くことが苦

手な児童に対して、少

しでも書くことがで

きるようになるため

に、モデルとなる文章

から「型」を作り、文

章を書いていく方法

について知らせる。

・考えにくい児童のため

に、ワークシートを用

いる。

3.自分の考えを書くために、「型」を

作る。

・2.(2)で作成した「型」を活用

して自分が選んだ資料について、

自分の考えを書いた文章の「型」

を考える。

・ワークシートにまとめていく。

4.本時の学習を振り返る。

・付箋に学習して分かったことや身

に付いたこと、感想などを書く。

・選んだ資料に合わせ

て、個に応じた指導や

支援を行う。

・時間があれば、何人か

の感想を発表させ、次

時からの学習への意

欲付けをする。

・自分の考えを書いた文

章の構成要素を理解

し、自分が選んだ資料

に 合 わ せた 文 章 の

「型」を作っている。

〔言〕★ワークシート

モデルの文章の「型」をもとに、

自分が書く文章の「型」を考えよう。

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

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(5) 第5時の展開例(5/6)

第3次

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

○前時に考えた文章の「型」を活用しながら、グラフや表を引用して自分の考えを書くことができ

る。

自分の考えを記述する力を付けるための本時のポイント

1 第 2 次の学習を活用して、書く活動に!

2 出口(言語活動)を意識させることでよりよい文章に!

ポイント1 第2次の学習を活用させ、自分の考えを書かせる。

ポイント2 「食料ジャーナリストサミット」を意識させ、推敲させる。

書くときの「技」を身に付ける。

交流により考えを深める。

自分が書く文章の「型」を作る。

第2次の学習

資料を引用するなどして、

自分の考えを書かせる。

(原稿用紙1枚半程度)

よりよい文章にするために、

第1時に示した「評価の基準」

を想起させる。

第3次の学習

自分の考えを書く。 「食料ジャーナリストサミット」

を開く。

次時の「食料ジャーナリストサミット」

のために書いた文章を推敲させる。

◆文章を書く。

書くときの条件

に合わせて書け

ているか推敲さ

せる。

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展開 (*評価…〔 〕は観点、★は、評価の方法を示す。)

学習活動 支援 評価

1.本時の学習課題を設定し、学習の見

通しをもつ。

・前時に書いた付箋を

数名分紹介し、本時の

学習への意欲付けと

する。

2.グラフや表を引用して、自分の考え

を書く。

・前時に考えた文章の「型」を活用

しながら、グラフや表を引用して

自分の考えを書く。

(本文の字数は、原稿用紙1枚半程

度とする。題名と名前を除く。)

・引用するときの書き方(「かきえも

ん」の技)を使って書く。

・自分の考えと事実を区別して書く。

・児童が書きやすいよ

うに原稿用紙を用意

する。

・よりよい文章を書くた

めに、第1時に示した

「評価の基準」を想起

させる。

・考えと資料グラフや

表から分かったこと

などを書き分けてい

る。

〔書〕★原稿用紙

・グラフや表を説明する

ときの表現方法やか

ぎ(「」)や「~によると

~」など引用するとき

の表現を用いて、記述

している。

〔書〕★原稿用紙

3.書いた文章を読み返し、推敲する。

・書き上げた文章を読み返し、修正

する。

・資料の引用の仕方、「型」、書き

方など、自分の考えが読み手に伝

わるような文章になるように修

正する。

4.本時の学習を振り返る。

・付箋に学習して分かったことや身

に付いたこと、感想などを書く。

・資料から分かったこと

を引用するときの技

(教科書 P.140)をふま

え、修正させる。

・時間があれば、何人か

の感想を発表させ、次

時からの学習への意

欲付けをする。

・資料の引用の仕方、

「型」、書き方など自

分の考えが読み手に

伝わるような文章に

なっているか、書いた

ものを読んで確かめ

ようとしている。

〔関〕★態度、付箋

「型」を活用しながら、資料を引

用して自分の考えを書こう。

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

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(6) 第6時の展開例(6/6)

第3次

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時

○友だちと自分の考えを書いた文章を読み合い、友だちからの助言を基によりよい文章にすること

ができる。

自分の考えを記述する力を付けるための本時のポイント

1 「サミット」という場で評価させることで書く力が向上!

2 交流させることで、よりよい作品に!

ポイント1 評価させることで、書くことへの意欲を高める。

ポイント2 評価させることで、書く力を高める。

「食料ジャーナリストサミット」で評価し合う。

学級の友だち

校内の先生方

【評価】付箋に書く。

よかったこと

今後の書くことへ

の意欲(書くこと

への自信)につな

がる。

【評価】付箋に書く。 「評価の基準」

修正したほうがよいところ

よりよい文章にす

るために、「評価

の基準」を基に、

文章を修正する。

*修正させることで、

より書くことの力

を高めます。

*「評価の基準」を基に

評価させましょう。

意 欲

書く力

*よりよい文章にするために評価の観点(「評価の基準」)

を基に、評価させましょう。

「食料ジャーナリストサミット」で評価し合う。

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展開 (*評価…〔 〕は観点、★は、評価の方法を示す。)

学習活動 支援 評価

1.本時の学習課題を設定し、学習の見

通しをもつ。

・前時に書いた付箋を数

名分紹介し、本時の学

習への意欲付けとす

る。

2.「食料ジャーナリストサミット」を

開く。

(1)評価の観点を確認する。

・第 1時の「評価の基準」を確認す

る。

・「かきえもんの技」を確認する。

(2)友だちの文章を読む。

・「評価の基準」や「かきえもんの

技」を意識しながら、友だちが書

いた文章を読む。

(3)「評価の基準」や評価の観点を基に、

評価する。

・友だちの文章のよかったところや

修正したほうがよいところを「き

らりカード」(付箋)に書く。

・よいところを具体的に

評価できるように、「評

価の基準」や「かきえ

もんの技」を想起させ、

これらの観点で評価す

ることを知らせる。

・今後の書く活動の意欲

につながるように、友

だちの文章のよいとこ

ろにも目を向けさせ

る。

・修正点については、具

体的に書くように告げ

る。

・友だちの文章を読ん

で、優れた点や修正

すべき点を具体的に

指摘している。

〔書〕★態度、きらり

カード

3.友だちからの助言を基に、文章を修

正する。

・2.(3)で書いた「きらりカー

ド」を基に、文章を修正する。

4.本時の学習を振り返る。

・付箋に学習して分かったことや身

に付いたこと、感想などを書く。

・今後の書く活動の意欲

付けとなるように、互

いの文章のよいところ

について話し合わせ

る。

・時間があれば、何人か

の感想を発表させ、次時

からの学習への意欲付

けをする。

・友だちや先生の助言

を基に、読み手に自

分の考えが伝わるよ

うに文章を書き直し

ている。〔書〕★態

度、原稿用紙

「食料ジャーナリストサミット」

を開こう。

「かきえもんの技」

〇グラフや表を説明するときの書き方を使って書いている。

○「型」を活用して書いている。 ○自分の考えと事実とを区別して書いている。

*校内の先生方にも

参加していただ

き、文章を読み、

評価していただ

く。

第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時