衛星ビジネスパイロットプロジェクトの紹介

衛星ビジネスパイロットプロジェクトの紹介

超小型衛星センター　丹羽佳人

目次

1. 超小型衛星の利用開拓活動

2. 　人工衛星の利活用例

3. 　衛星ビジネスパイロットプロジェクト

超小型衛星の利用開拓活動

★　利用開拓・ビジネスモデル WG

継続的な超小型衛星の受注を目的として超小型衛星センター内に設置

ユーザー創出の為の啓蒙活動

潜在的需要の開拓

様々な産業分野の企業や地域コミュニティとの面談による超小型衛星の特徴やメリットの広報⇒事業などにおける選択肢の一つと考えてもらえる将来的ユーザーを増やす

超小型衛星単体ではなく、超小型衛星を利用したビジネスモデルを提案⇒超小型衛星でソリューション提供出来る可能性のある潜在的需要を開拓する

利用開拓・ビジネスモデル WG

★地域ワークショップ

超小型衛星の紹介、衛星の利用ニーズ調査、地域特性調査


① 8 月 24 日　北海道 WS 北海道大学百年記念会館 ( 参加人数： 70 人 )② 10 月 25 日　信州 WS 信州科学技術総合センター

( 参加人数： 130 人 )③ 11 月 16 日　浜松 WS グランドホテル浜松 ( 参加人

数： 100 人④ 1 月 6 日　　瀬戸内 WS サンポートホール高松⑤ 2 月（予定）　九州 WS

各地域で足がかりを作り、今後のフォローアップによってローカルニーズ対応の超小型衛星実現へとつなげる

②

③

④

⑤

①

★Space business night!

多様な産業分野から参加者を募り、従来に無い衛星利用の発案をテーマにブレーンストーミングを実施⇒独自の衛星ミッションの設計・提案


深めるWG• 目的／ゴール

衛星利用ビジネスモデル検討、ほどよし１号機の利用提案

• 活動（特定の利用アイデアについて）衛星機能の詳細な検討、市場／ユーザ調査、 Use Case 検討

拡げるWG• 目的／ゴール

Game-Changing• 活動　　利用・ユースケースのアイデア出

し

SPACE BUSINESS NIGHT

超小型衛星利用・ビジネスモデル案

★利用開拓～衛星ビジネス展開への流れ

2011 年～ 2014 年　最先端プロジェクトにおけるパイロットプロジェクトの実施

2014 年～　衛星利用ビジネスの展開


Space business night!地域ワークショップ

各種企業・研究機関への訪問

地球観測　 (リモートセンシング )

地球の様子を可視光で撮像 (静止画・動画 )したり、スペクトル (多波長 )を観測する

資源探査気象情報の把握

植生の分布海面温度、赤潮など海洋情報の把握

土地利用情報二酸化炭素量計測火山活動、土砂災害の把握穀物生産予測地形変化の観測による地震予知重力加速度観測軍事偵察画像配信・動画配信サービス

★衛星の利用・サービス分類

人工衛星の利活用例

通信衛星

衛星放送緊急通信

広域に配置した環境・気象観測装置の情報取収集

ターゲット (人、動物、海洋ブイ等 )の位置を特定・追跡

宇宙探査

惑星観測系外惑星探査

天体現象の観測

宇宙環境観測人体や他衛星に影響する放射線の観測デブリ観測

宇宙天気予報隕石監視

リエントリー(一度打ち上げた衛星の一部を地球に再突入させて帰還させる )

宇宙種医療実験用モルモットの回収

宇宙ラボラトリー

無重力環境での試験(バイオ・材料・物理等 )

放射線被爆の試験

エンターテインメント

Xプライズ競技軌道上広告

アプリ (iPad、 i-phone、 twitter、 etc)

各地域のニーズ衛星の多種多様な利用可能性

ニーズを開拓、ニーズを育てる


ユーザー端末

地上局

動物生態

水循環

海洋

超小型衛星( 宇宙ラボラトリー )

動物生態

動物生態農作物森林

水循環

地震

多波長画像観測センサー情報回収双方向通信

宇宙探査


項目

開発機関 RapidEye AG

打上げ機 Dnepr 1

打上げ日 2008.02　 (RapidEye1-5の５機を同時打上げ )

目的 (1) 農業分野 -穀物モニタリング・マッピング、生産量予測、等(2) 地理分野 -衛星画像による地図、オルソフォト、等(3) その他 -自然災害評価、 3次元視、等

軌道太陽同期軌道高度　　 620 km

設計寿命 7年

同時に打上げられた 5 機の衛星によって構成される

地理情報収集システム（ RapidEye システム）( 独 )

★小型衛星の利用・サービス例


項目

観測機器 Multi-Spectral Imager　　プッシュブルームスキャナ　　観測波長帯　　 0.40-0.85μm 、 5 バンド　　地表分解能　　 6.5 m

　　観測幅　　　　 80 km

　　最大画像サイズ　　 80 km×1,500 km

　　ポインティング機能　ロール軸まわりに衛星を回転（ ±25deg まで）　　　　　　欧州・北極域の繰り返し観測日数　＜ 5 days （平均）　　　　　　検知素子　　　 5×12,000 CCD array

データ記録 1500 km 以上の距離の画像を記録

データ伝送 X バンドダウンリンク、データレート　＞ 60 Mbps

衛星形状・寸法箱形、 865 mm （長さ） ×750 mm （幅） ×720 mm （高さ )

重量 150 kg

製造機関 MDA ( カナダ ) ：主契約者SSTL (UK) ：衛星Jena-Optronik （ドイツ）：イメージャーおよび機上画像処理システム

開発費用 3500 万ドル：衛星（ 5 機分）約 1.7 億カナダドル（ 5 機合計およびプロダクトのマーケティング）


South Africa: Port Elizabeth acquired by Mati (RapidEye 2) July 14, 2010

分解能： 5m領域： 25 km x 25 km

★RapidEye の撮像画像例


Kayser-Threde( 独中堅宇宙メーカー ) と Vereinigte Hagelversicherung( 独最大の農林業保険会社 ) が中心となり、1996 年に設立ESA から資金を得て、 RapidEye のコンセプト＆フィージビリティスタディを実施Daily revisit という高頻度観測をセールスポイントとし、特に農林業分野での事業性を重視。作物監視、収穫予測、保険評価、自然災害評価等における利用に期待

データユーザ

衛星バス衛星製造契約

資金調達計 1 億 6 千万ユーロ

MDASSTL

RapidEye地球観測データプロバイダ

株式投資 (27.2M ユーロ )•OHB Systems•Vereinigte Hagelversicherung( 農林業保険会社 )•PCI Geometrics•Pollus Unternehmensbeteiligung•MDA( カナダの宇宙メーカー )

融資 (80M ユーロ )•KfW Group•Commerzbank•Export Development of Canada

助成金 (38.4M ユーロ )•ドイツ連邦政府、州政府•EU

イメージャー開発費 (14.4M ユーロ )•DLR( 独宇宙庁 )

地球観測データ

★RapidEye 　 ( ラピッドアイ ) の事業概要

引用H21 地球観測衛星システム・事業に関する動向調査　社団法人日本航空宇宙工業会


★基本機能

機能スペックサイズ 50cm 立方重量 <50 kg

分解能 >5 m

姿勢安定度 >10 秒制御精度 >30 秒

通信レート <30 Mbps

運用期間 2 年コンフィギュレーション例

★特徴

要素超小型 (～50kg)

小型 (～100kg)

開発期間 1.5 年 >5 年

コスト衛星 2 億円 >20 億打ち上げ >1 億 ( 相乗

り )>2 億 ( 相乗り )

衛星ビジネスパイロットプロジェクト

★超小型衛星をターゲットとすることで以下の項目を実現

衛星開発主導⇒衛星利用主導へ超小型衛星で新しい衛星ビジネス市場の展開を目論む

② 短納期

① 安価なコスト

③ カスタムメイド　 ( ユーザーニーズに直接答えられる衛星設計 )　・例：複数機同時運用による観測周期短縮化 ( 同地点を集中的に観測したい場合 )


★超小型衛星センター　瀬戸内事務局設置

単なる撮像画像提供ではなく、画像利用シナリオの実施を目指す瀬戸内地域での利用シナリオをみなさんと共同作業で創出したい

・瀬戸内地域の衛星利用開拓の基点・衛星利用に関するご相談窓口

連絡先：　香川大学工学部　准教授　能見公博　　 E-mail [email protected]

Satellite Imaging Corporation 社ホームページより抜粋

•最先端プログラムの 1 号機 = 画像リモートセンシング衛星•5m分解能の撮像画像を無料で提供の予定

2011 2012 2013 2014

画像利用シナリオ検討衛星打ち上げ

画像利用シナリオ実施

★衛星ビジネスパイロットプロジェクト


Documents

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