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平 成 25 年 度 公 共 事 業 再 評 価 項 目 表
事業主体 新 潟 県 事 業 名 地 す べ り 防 止 事 業 事業箇所 十 日 町 市 中 条 戊 地 区 名 地 獄 山 地 区
1 事業の概要
① 事業の目的・効果・必要性等 当該地区は、十日町市街地の北東方向約7㎞、新水集落の後背山地の北側斜面に位置し、最も活動が激しかった
時期には、最大1~2mにも及ぶ土砂の移動を示す大規模な地すべり地区であった。
平成7年度から平成18年度にかけて対策工を実施し、地すべりに一定の効果が認められたことから事業完了した。
しかし、平成19年に一部箇所で地すべりの兆候が見られたたことから、平成20年度より事業を開始した。
【目的】
地すべり活動を沈静化し、下流の保全対象(人家27戸、国道1.3㎞、水田13ha等)への被害の防止を図る。
【効果】
事業実施により、地すべり活動が沈静化し、被害の拡大防止が図られる。
【必要性等】
地すべりによる土塊の移動や土砂の流出を抑え、下流の人家や国道の安全を確保する重要な事業であり、必要性
は高い。 ② 事業内容 (H20~H27)
・頭部排土工 V=77,000m3 ・水路工 L=144.7m ・暗渠工 L=510m
③ 残事業内容 (H26~H27)
・頭部排土工 V=22,275m3 ・暗渠工 L=161m
④ 総事業費
406百万円
⑦ 進捗率(事業費ベース)
62.1 %(253百万円/406百万円)
⑤ 執行済事業費
253百万円
⑧ 現在の費用対効果(B/C)〔基準年H25年〕
B/C=4.16 (1,763百万円/423百万円)
⑥ 26年度以降残事業費
152百万円
⑨ 従前の費用対効果(B/C)〔基準年H20年〕
B/C=7.03 (1,549百万円/220百万円)
当初 ⑩ 便益の内訳
・山地災害防止便益
1,763百万円
⑪ 費用の内訳
・地すべり防止工事の費用
423百万円
9
2 評価の視点
⑫ 事業の進捗が遅れている理由(遅れを取り戻す工夫や取組状況も併せて記載のこと)
事業完了予定年度は平成27年度であり、現時点では事業の遅れは生じていない。
⑬ 事業を継続することにより発揮される効果
地すべりの発生当時には年間数 10㎝~1m以上の地すべりによる土塊の移動が見られたが、平成 20年度から実
施している頭部排土工により、近年の観測では年間の移動量は2㎝前後と測定誤差の範囲内となっている。このこ
とから、地すべり災害による保全対象への安全確保効果の向上が期待される。
⑭ 便益として貨幣換算していないが、事業により見込まれる効果
保全対象となっている国道252号線は、当該地区と関東方面とを結ぶ最短ルートとして重要な路線であり、当事業による国道の安全確保により、間接的に経済・観光への波及効果が見込まれる。
⑮ 社会経済情勢の変化
事業開始当時と比較して、大きな社会情勢の変化はない。
⑯ B/Cの変化の要因(需要予測等の変化、全体事業費の変化要因について記載)
事業開始とともに地すべり機構の調査を実施したところ、当初見込んでいた排土量では地すべりの動きを沈静化
するのに不十分と判断されたため、それに対応する排土量を増やすこととなった。
⑰ コスト縮減、代替案の可能性
頭部排土工で発生する残土は、十日町地域振興局と調整し、県道改良工事の盛土に活用されており、残土処理費
用(土地補償費用、運搬費用、整地費用等)を圧縮する等、コストの縮減が図られている。
⑱ 関係機関等の意向、関連事業と調整状況 等
十日町市中条戊地区には、当地すべり防止区域と隣接して国土交通省所管の地すべり防止区域があり、両者は一
体となって地すべりの移動量等の継続観測を実施している。今後も地すべり活動の検証のため協力して継続観測を
実施していく。 また、地元の十日町市では、保全対象を守るために、今後も継続して事業を実施することを要望している。
3 今後の実施方針(案) ※今後の見通しを併せて記載のこと
これまで実施してきた頭部排土工により、地すべりの移動量は測定誤差の範囲内で推移していることから、地すべ
り活動は沈静化していると判断される。 今後も当初計画どおりに頭部排土工を進め、さらに地すべり活動の沈静化を図り、保全対象に対する安全を確保し
たい。
9-2
4 経緯
区 分 当初(H20) 変更(H23)
工 期 H20~H24 H20~H27
総事業費 238百万円 406百万円
事業内容
・頭部排土工 V=46,725m3 ・水路工 L=125.9m ・暗渠工 L=560m
・頭部排土工 V=77,000m3 ・水路工 L=144.7m ・暗渠工 L=510m
費用対効果
(B/C) B/C=7.03
(1,549百万円/220百万円) B/C=4.16
(1,763百万円/423百万円)
9-3
9-4
地すべり防止事業「地獄山」位置図(1/50,000)
「地獄山」地すべり防止区域 (林野庁所管)
地すべりブロック
9-5
地すべり防止事業「地獄山」計画図(1/10,000)
「地獄山」地すべり防止区域 (林野庁所管)
「地獄沢」地すべり防止区域 (国土交通省所管)
地すべりブロック
保全対象 (「魚之田川」集落・国道252号線)
9-6
地すべり防止事業「地獄山」事業計画全景(空中写真)
「頭部排土工」施工箇所
地すべりブロック
保全対象
「魚之田川」集落
国道252号線
H26~H27 H20~H25
9-7
地すべり防止事業「地獄山」写真撮影位置図(1/10,000)
「地獄山」地すべり防止区域 (林野庁所管)
「地獄沢」地すべり防止区域 (国土交通省所管)
地すべりブロック
保全対象 (「魚之田川」集落・国道252号線)
①
④
③
⑤
②
9-8
地すべり防止事業「地獄山」被災状況写真(No.1)
① 頭部陥没帯の状況
9-9
地すべり防止事業「地獄山」被災状況写真(No.3)
② 地すべりブロック右側の亀裂状況
9-10
地すべり防止事業「地獄山」頭部排土工施工写真
③ 頭部排土現施工箇所の状況
9-11
地すべり防止事業「地獄山」保全対象写真
⑤ 保全対象「国道252号線」
④ 保全対象「魚之田川」集落
01_H25公共事業再評価項目表「地獄山」_H251111_版02_「地獄山」計画図_03_「地獄山」写真_H251111_02_「地獄山」計画図_H251111_地獄山「位置図」地獄山「計画図」地獄山「航空写真」
03_「地獄山」写真_H251111_地獄山「計画図」地獄山「被災写真」No.1 地獄山「被災写真」No.3地獄山「頭部排土工写真」地獄山「保全対象写真」