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文部科学省「経済社会の発展を牽引するグローバル人材育成支援」採択事業 2016 年度 夏季 国際ボランティア・インターンシッププログラム 活動報告書 法政大学グローバル教育センター事務部 グローバルラーニング課

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文部科学省「経済社会の発展を牽引するグローバル人材育成支援」採択事業

2016 年度 夏季

国際ボランティア・インターンシッププログラム

活動報告書

法政大学グローバル教育センター事務部

グローバルラーニング課

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目 次

国際ボランティア [NICE(日本国際ワークキャンプセンター)共催]

高崎 優里 キャリアデザイン学部 キャリアデザイン学科 1 年 インドネシア 売春宿街に暮らす子どもに遊び等を企画 1

朱雀 貴裕 国際文化学部 国際文化学科 1 年 インドネシア 売春宿街に暮らす子どもに遊び等を企画 5

小林 寛子 国際文化学部 国際文化学科 1 年 インドネシア 川の環境汚染改善のための子ども達への教育活動 6

安藤 紗理菜 法学部 国際政治学科 2 年 カンボジア のどかな村の学習センターで英語授業、水路整備 8

大友 愛梨 グローバル教養学部 グローバル教養学科 1 年 カンボジア のどかな村の学習センターで英語授業、水路整備 11

小宮 春乃 社会学部 メディア社会学科 3 年 スリランカ 児童養護施設での子どもとの活動や環境整備 13

檀浦 歩 法学部 国際政治学科 2 年 スリランカ 児童養護施設での子どもとの活動や環境整備 15

野島 洋孝 法学部 国際政治学科 2 年 フィリピン 現地の若者と共に環境整備や子どもとの文化交流 18

古賀 美帆 法学部 法律学科 1 年 フィリピン 現地の若者と共に環境整備や子どもとの文化交流 20

盧 千惠 国際文化学部 国際文化学科 3 年 マレーシア 先住民族の村でホームステイをしながらの環境整備 22

添田 侑佑 社会学部 社会学科 3 年 マレーシア 先住民族の村でホームステイをしながらの環境整備 25

渡邊 茉莉亜 国際文化学部 国際文化学科 1 年 ラオス 公民館の建設、地域の若者と文化交流、環境教育 27

夏目 絢太 理工学部 電気電子工学学科 3 年 福島県塙町 大型灯篭の制作、灯篭祭りを補佐 29

菅原 正絵 経営学部 経営戦略学科 1 年 島根県出雲市 インターナショナルな寺子屋の運営補佐 32

冨田 駿 国際文化学部 国際文化学科 1 年 福岡県星野村 日本で最も美しい村で豊かな森づくり 34

長谷川 歩果 キャリアデザイン学部 キャリアデザイン学科 1 年 長野県長野市 北アルプスを眺望できる歩道整備 36

長岡 里帆 グローバル教養学部 グローバル教養学科 1 年 北海道新得町 北の大地で有機農業や周辺の環境整備 38

佐藤 帆夏 キャリアデザイン学部 キャリアデザイン学科 1 年 大阪府富田林市 草刈や遊歩道整備など里山保全活動 40

国際インターンシップ(国際協力) [GLMi 共催]

山﨑 優有菜 法学部 国際政治学科 3 年 フィリピン 貧困農民の生計向上支援 42

宮部 太貴 国際文化学部 国際文化学科 3 年 フィリピン 貧困農民の生計向上支援 44

酒井 晴菜 法学部 国際政治学科 2 年 フィリピン 貧困農民の生計向上支援 46

国際インターンシップ(ビジネス) [FPT 大学共催]

星野 杏里 法学部 国際政治学科 2 年 ベトナム VnExpress における海外情報に関するニュースの作成 48

佐藤 奈波 国際文化学部 国際文化学科 3 年 ベトナム FPT Software における社内ニュースの作成、社内イベントの運営 51

神田 遥菜 法学部 国際政治学科 3 年 ベトナム FPT Education における日本とフィリピンの学生に関するマーケット調査 53

青柳 峻 経済学部 経済学科 3 年 ベトナム FPT software における商品開発のためのマーケット調査 55

国際インターンシップ(NGO・市民セクター) [バベシュ・ボヤイ大学共催]

壺内 真由 法学部 国際政治学科 3 年 ルーマニア 資金調達の NGO におけるルーマニアに進出している日本企業に関する調査 57

園本 樹季 国際文化学部 国際文化学科 3 年 ルーマニア 資金調達の NGO におけるイベント運営と資金調達 60

竜口 泰史 グローバル教養学部 グローバル教養学科 1 年 ルーマニア NGO における起業家のためのインターンシッププログラムの広報 63

国際インターンシップ(国際協力) [シャンティ国際ボランティア会(SVA)共催]

遠藤 亜純 法学部 国際政治学科 3 年 カンボジア 絵本による初等教育の支援 66

齋藤 開 法学部 国際政治学科 2 年 ラオス 絵本による初等教育の支援 68

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氏名 高崎 優里

学部/研究科 キャリアデザイン学部 学科/専攻 キャリアデザイン学科

学年 1 年

派遣国 インドネシア 派遣都市 スマラン

出国年月日 2016 年 8 月 10 日 帰国年月日 2016 年 8 月 25 日

法政大学と共催団体名(受入団体名) NICE

主な活動内容 タガルジョという売春街で暮らす子供たちと遊ぶ。共に活動するインドネシアメンバーとの

国際交流。

1.活動内容

はじめに、共に活動したメンバーの確認。日本人メンバーが 9 人、現地のインドネシアメンバーが 7 人、

計 16 人で 13 日間活動した。

8 月 11 日

日本人メンバー全員が、派遣先団体である Indonesia International Work Camp (IIWC)のオフィスに集合し、

顔合わせをした。その後、現地リーダーも加わり、ご飯を食べに行った。初めてのインドネシア料理に興

奮。日本人メンバーは 11 日からワークキャンプが始まると思っていたが、本当は 12 日からだと知り、こ

の日は何もすることがなかった。私たちは現地リーダーに街を案内してほしいと伝え、この日はスマラン

市街を観光した。

8 月 12 日

今回共に活動するインドネシアメンバーと顔合わせをした。その後、IIWC の職員からワークキャンプ

を始めるにあたって、タガルジョのことやイスラム国の習慣、また、いくつかの注意点を教わった。夕方

にキャンプ地であるタガルジョに移動。今回は 17 人と大勢だったので、タガルジョのキャンプハウスで

宿泊するのではなく、タガルジョから少し離れた所に住むインドネシア人(Mr.P)の家に宿泊であった。

Mr.P に挨拶をし、タガルジョへと向かった。たくさんの子供たちが元気いっぱいに迎えてくれた。

8 月 13 日

Mr.P の家から約 20 分歩いてタガルジョに到着。この日から本格的にワークキャンプが始まった。まず

初めに、キャンプハウスの掃除をした。午後からはたくさんの子供たちがキャンプハウスに来てくれ、折

り紙やこまをして遊んだ。

8 月 14 日

午前中はキャンプハウスを掃除し、その後、子供たちやインドネシアメンバーを対象に日本語を教えた。

日本人メンバーに続き、子供たちが日本語をリピートしてくれるのが嬉しかった。午後からは街のフェス

ティバルに参加した。楽器の音やダンスが日本と異なっており、とても新鮮で楽しかった。

8 月 15 日

夜のタガルジョを訪れた。カラオケの音が鳴り響いていたり、子供たちが外ではしゃいでいたりという

光景に驚いた。その後、日本人メンバーでミーティングをした。タガルジョの問題点や子供たちの未来の

ために何ができるのか考えた。「Change the future for Children」(子供たちの未来を変える)というこの

タガルジョプロジェクトの最終的なゴールを決めた。目標を達成するには 10 年、20 年、それ以上かかる

かもしれないが、タガルジョに生まれたという理由だけで子供たちの未来が狭まってほしくはないという

想いから決まったことだ。明確な目標を定め、それに向かってこのプロジェクトが受け継がれていってほ

しい。この日は本当に濃い話ができた。

8 月 16 日

町の祭りがあった。伝統的なインドネシアの遊びを町の人全員が楽しんでいた。夕方はモスクに見学に

行った。日本ではあまり感じられない「宗教」に触れられて新鮮だった。

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8 月 17 日

この日の夜は、現地メンバーも含め全員でタガルジョの子供たちについて考えるミーティングをした。

以前からタガルジョを訪れていた現地リーダーから、タガルジョの子供たちが抱える問題や事情を聞き、

普段は笑顔が絶えない子供たちだが、一人ひとり問題を抱えているということを知った。子供たちの未来

のために何ができるのか全員で話し合った。

8 月 18 日

現地メンバーによるインドネシア講座が行われた。お昼は、おなかを壊していたメンバーが大勢いたの

でほうれん草のスープをみんなで食べた。キャンプ中、毎日のお昼ご飯は cooking team が話し合って決め

た。日本人はお好み焼きやそうめんなどを振る舞い、現地メンバーはナシゴレンというインドネシア料理

や有名なクッキーを振る舞ってくれた。

8 月 19 日

現地リーダーが子供たちに愛国心(patriotism)を教えたいと提案し、この日は、子供たちとインドネシ

ア国歌を歌い、また、インドネシアについて質問するなどして遊んだ。

8 月 20 日

フリーデイ。世界遺産のボロブドゥ―ルやジョグジャカルタのデパート、トラディショナルマーケット

に行き、夜まで遊んだ。

8 月 21 日

フリーデイでみんな疲れており、タガルジョには行かず一日休養した。Mr.P の家の近所の子供たちが遊

びに来た。体を休めるメンバーもいれば、子供たちと折り紙などをして遊ぶメンバーもいた。

8 月 22 日

子供たちと壁にペンキ塗りをした。

8 月 23 日

キャンプ最終日。午前中は町の小学校に行き、正しい手洗いの方法を教えるなど衛生教育を行った。ま

た、小学生と鬼ごっこなどをして遊んだ。午後はタガルジョに行き、子供たちにケーキを振る舞った。一

人の女の子がメンバーに手紙を書いてくれていた。また、「だいすき」と覚えた日本語で伝えてくれ、本

当に嬉しかった。2 週間お世話になった Mr.P の家族には色紙を書いたり、肉じゃがを振る舞ったりして、

感謝の気持ちを伝えた。また、日本人メンバーは浴衣を、現地メンバーはインドネシアの伝統衣装を披露

した。夜に町を去り、IIWC のオフィスに帰ってきた。全員で明け方までミーティングをし、お互いに感

謝の気持ちを伝えた。

8 月 24 日

現地メンバーが空港まで見送りに来てくれ、別れを惜しんだ。

2.特筆すべきエピソード

私が訪れたタガルジョという町は、インドネシアでも有名な売春街であった。そこで暮らす子供たちの母

親はほとんどが売春婦であった。売春婦の仕事は時間が決まっておらず、言わば一日中であるため、子供に

対する家庭での教育が十分に行えていなかった。そのため、口が悪い子供や行き過ぎた行動をする子供が大

勢いた。子供たちはインドネシア語を話すので、日本人メンバーは子供たちが汚い言葉を使っていても分か

らなかったが、現地メンバーは分かったので、とても不快な顔をしており、また、子供に対する対応も冷た

かった。そのため、日本人メンバーは、はじめは現地メンバーが子供を嫌っているという印象を持った。し

かし、現地メンバーから、子供を嫌っているわけではなく、ただ不快な気持ちがするということを伝えられ、

日本人メンバーも複雑な気持ちになった。

8 月 17 日の夜に、タガルジョの子供たちについてのミーティングが行われた。リーダーから子供たちのこ

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とを聞きメンバー全員が子供たちの未来のために何かしたいという気持ちになった。そこで私たちは、子供

たちがいけないことをしていたり、汚い言葉を使っていたりしたらしっかり注意をするという決まりを作っ

た。次の日から、全員が積極的に子供たちと関わり、いけないことをしたらしかったり、逆にゴミを拾うな

どいい行いをしたら褒めたりということを徹底的に行った。

私は正直、急に来た外国人に注意されるのは子供たちにとって不快なことではないかと不安な気持ちもあ

ったが、タガルジョの子供たちは真剣に向き合えば伝わる子供たちだったので、いけないことをしたらしっ

かり注意した。そのことから、私はただただ子供たちと楽しく遊べばいいだけではなく、子供たちがいけな

いことをした時には注意をするとい覚悟を持つのも大切なことであると学んだ。

3.苦労したこと

私はインドネシア料理があまり食べられなかった。インドネシア料理は油を使ったものが多く、また辛い

ものも多いので、私にとってご飯の時間が苦しく感じる日があった。おなかを壊す日本人メンバーもいた。

しかし、現地メンバーが気を遣ってくれ、「ソト」というあっさりした味の料理を振る舞ってくれたり、食

事を少し食べやすいものに変えてくれたりと配慮してくれた。

4.身に付いたこと

「笑顔で挨拶をする」ということが身についた。特に、タガルジョに行く途中で出会う町の人達は、目が

合うと必ず笑ってくれ声をかけてくれた。また、2 週間寝泊まりした Mr.P の家族は、朝起きた時も、キャン

プサイトから帰ってきた時も、笑顔で声をかけてくれた。笑顔で人と接するということがどれだけ気持ちの

良いことで、他人はもちろん、自分自身をも幸せにしてくれるということに気がついた。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

私は「コミュニケーション力」を持つ人がグローバルな人材だと思う。ここで注意したいのが「英語力」

を持つ人ではないということだ。私は、日本人メンバーの中では英語が聞き取れるし話せる方であった。し

かし、肝心な「話しかけに行く」という「コミュニケーション力」が全然なかった。一方、全く英語が話せ

なくても現地メンバーの輪に入って、ジェスチャーなどを使って必死にコミュニケーションを取ろうとして

いる日本人メンバーを見て、たとえ英語力があってもコミュニケーション力がないと身に着けた英語は生か

されないと感じた。

もちろん英語力がある方が話も広げられるし、深い話もできるから大切ではあるが、特にこのようなワー

クキャンプではどれだけ時間を共有できるかが鍵だと思う。そういった意味で、話しかけに行くコミュニケ

ーション力であったり、外国人の輪に入る一歩が踏み出せたりする能力を持つ人がグローバルな人材だと思

う。

6.後輩へのメッセージ

タガルジョの子供たちは少しヤンチャな子もいたが、本当に笑顔が素敵で可愛かった。何人かの女の子は

ハートの折り紙に私の名前を書いて渡してくれたり、最終日には手紙を書いてくれたり、本当に優しい心を

持った子が多かった。言葉が通じないので子供たちと触れ合うのは難しい面もあったが、本気で向き合い、

愛を持って接すれば、言葉の壁など関係ないと感じた。

また、今回のワークキャンプで素敵な出会いがたくさんあった。現地メンバーや宿泊先の家族の方は本当

に優しく思いやりを持った方々で、いつも私を笑顔にしてくれた。さらに、日本人メンバーも目標や夢を持

った人達で、毎晩のようにみんなで語り合った。今回出会った人たちからたくさんの刺激をもらい、得るも

のが大きかった。

英語力や海外に行くことに不安もあると思うが、それ以上に得られるものが大きいと思うので、ぜひ参加

してほしい。

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7.写真

8 月 11 日 インドネシア料理「ミヤヤン」

8 月 13 日 キャンプサイト

8 月 14 日 町のフェスティバル

8 月 19 日 子供たちと国歌を歌う

8 月 20 日 ボロブドゥ―ル

8 月 23 日 小学校訪問

以 上

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氏名 朱雀 貴裕

学部/研究科 国際文化学部 学科/専攻 国際文化学科

学年 1 年

派遣国 インドネシア 派遣都市 スマラン

出国年月日 2016 年 8 月 10 日 帰国年月日 2016 年 8 月 25 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE IIWC

主な活動内容 売春宿街に暮らす子供たちに遊び等を企画

1.活動内容

主な活動内容はインドネシア、スマランに近い風俗街タガルジョ(Tagal Rejo)に住む子供たちとの交流

8月 11日 スマラン近くにあるインドネシア側の受け入れ団体 IIWC の部屋で、日本人メンバーと合流。昼に屋台でインドネシア風ラーメンを食べる。8月 12日 タガルジョを訪問、村長さんとホームステイさせていただく家族に挨拶。8月 13日 タガルジョで子供たちと遊ぶ、鬼ごっこ。8月 14日 午前中、子供たちに日本語を教える活動を行う。住んでいる地域のお祭りがある。演奏隊や竜の出し物が町のなかを練り歩く。とても盛り上がった。8月 15日 午後 4 時まで子供たちと遊ぶ。けん玉やベーゴマに興味を示す。午後からは、近所を散策し近くのグラウンドで現地の少年サッカーチームと 4 対 4 でミニゲームをする。

2.特筆すべきエピソード

インドネシアでは、9 割の住民がイスラム教といわれており、アルコール、豚肉をとらず、食事は左手で行う。男女の区別がはっきりしており、女子が胡坐をかくなどは好まれない。一日に 5 回祈る習慣を子供の時から身に着けていて、近所のモスクを見学させてもらった際は、時間になると近所の人々が小学生のような小さい子さえ集まって、特定の方角へ祈る姿は厳かで、無宗教の日本では考えられない光景だった。お風呂は、マンディ(mandi)と呼ばれる水を桶に溜めたものを浴びる形式で、お湯はなかった。初めは戸惑ったが、すぐに慣れた。気候は乾季で、気温は夏の東京と変わらないが、湿度が低くたいへん過ごしやすい。

3.苦労したこと

インドネシアの食事は、豚肉が使えないため鶏肉が中心で、日本より味が濃く、スパイシーなものが多かった。また、油が日本と違うせいか、脂っこいメニューで、食べる量が少なくなったメンバーがいた。あとは、先ほども述べたが、イスラム教の食事や物を渡すとき、左手を使ってはいけないというマナーを忘れてしまいがちになってしまった。

4.身に付いたこと

英語で自分の意見や考えを述べる力。現地のメンバーとのミーティングでは、英語で予定や今日の評価を説明しなければならない。また、日常会話でもお互いのコミュニケーションをはかる際に、言いたいことを英語で聞き、英語で答える力は身につく。また、子供たちと接する中で、子供たちにやっていいこと、いけないことを理解させることや、子供たちみんなと盛り上がるゲームやダンスをやっていくうちに学ぶことができた。あとは、ワークキャンプというさまざまな意見を持った 10 数人が共同生活する中で、周りの反応や空気を読み、普段より積極的に周りと距離を近づける能力は身についたと思う。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

今回のワークキャンプでは、周りに尊敬できる優秀な人がたくさんいたが、その中で感じたことは、国の違いをお互いの良さととらえ、他国の文化に興味を持ちそのことを英語というツールで積極的に関わっていける人だ。言語や文化の壁を壁と捉えず、むしろお互いの長所としてコミュニケーションを図れる存在。そして、自分の意見や考えをはっきりと積極的に周りにアピールする力の必要性を強く感じた。そして、もちろん考えや相手の話を英語で伝える能力は必要である。

6.後輩へのメッセージ

僕はまだ 1 年生で、今回のインドネシアが初海外、初ボランティアでしたが、辛いことが一つもなく、また行きたいと思えるものでした。現在の自分の英語力やコミュニケーションスキル、自分が今までと違う見るもの聞くものすべてが新しい環境でどういった考え、行動をするのか日々ワクワクしながら取り組めました。このような貴重な機会をぜひとも味わってほしいです。行く前に目標を設定し、準備をしてぜひ初海外インドネシアに挑んでほしいです。僕自身友達に紹介されなければ気付かなかったこの機会、もしあなたが気付いたなら思いっきり前に踏み出してほしいです。

以 上

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氏名 小林 寛子

学部/研究科 国際文化学部 学科/専攻 国際文化学科

学年 1 年

派遣国 インドネシア 派遣都市 バンドン

出国年月日 2016 年 8 月 15 日 帰国年月日 2016 年 8 月 28 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE (GREAT)

主な活動内容 川のゴミ問題が引き起こす環境問題について地域の人への意識付け。

1.活動内容

このワークキャンプの活動内容は大きく二つに分けることができる。

一つ目は、地域住民への環境に対する意識付けである。2 週間という短い期間では、環境を改善したり、

習慣を改善したりすることは不可能である。よって、私たちの活動の目的は、地域の人たちに環境について

考える機会を持ってもらうことである。

私が滞在した Cikapundung 川沿いの地域では、川にゴミを捨てることが習慣化している。昔は有機的なゴ

ミであったため、環境に大きな影響を与えることはなかったが、現在はゴミの種類が変わったことで川の汚

染がはじまり、そこから、蚊の増加や農業への影響など様々な問題が起こっている。

具体的な活動内容は以下のとおりである。地元のコミュニティの人たちと一緒に、川や道の清掃をする。

環境に関するポスターを作成し、地域住民の家を訪問して、プレゼンテーションを行う。地域の子供たちと

一緒に作成したエコバックを、私達のプレゼンテーションを聞いてくれた人にプレゼントすることで、ビニ

ール袋使用の削減を呼びかける。

二つ目の活動内容は、地域のコミュニティの公園の一角にミニライブラリーを設置することで、子供たち

に本を読む機会を増やしてもらい、勉強することへの興味を持ってもらうことである。

このワークキャンプ自体は去年から始まっていて、去年の参加者がミニライブラリーを作成した。子供た

ちがミニライブラリーを使用する意欲を高めるために、今年は、そのミニライブラリーを新しく塗装し直し

た。また、新たに作成した小さな机にカラフルな塗装を施して公園に設置し、公園内で勉強したり本を読ん

だりしやすくする環境を整えた。カーフリーデー(週に 1 度近所で行われる歩行者天国。露店や振売がファ

ストフードなどを売る)で寿司を売り、そのお金で本を買い新しくミニライブラリーに入れた。また、去年

は子供が本を家に持って帰ってしまい、返さないという問題が発生したので、鍵を設置し、新たにルールを

作った。

そのほかにも、近所の中学校を訪れ、各々が自分の大学での専攻や将来なりたい職業のプレゼンテーショ

ンをし、子供たちに将来の夢の選択肢を広げてもらおうという活動や、urban farming としてコミュニティで

育てる野菜を植木鉢に植える手伝いをしたりした。

2.特筆すべきエピソード

近所の道のゴミ拾いをしていると、それを見ていた女の子が、ほうきとちりとりを持ち出して家の前の掃

除をはじめたり、一緒に遊んでいた子供たちが道に捨てたゴミを私達が拾ってゴミ箱に捨てている姿を見

て、子供たちがお菓子のゴミをゴミ箱に捨てたりする姿を見ることができた。私達の活動は短い期間であり、

地域の人達の習慣は変えることはできないが、少しでも環境に対する関心を与えられたのではないかと実感

できて嬉しかった。

3.苦労したこと

お湯は出ないので、夜になるとシャワーを浴びるのが寒かった。キッチンには包丁が一本しかなく、カッ

ターを使って野菜の皮をむいたり食材を切ったりした。最初の 1 週間は、スパイシーで濃いめの味付けの食

事や生活環境に慣れず、体調を崩した。

また、“What’s your name?”、“How old are you?” のような簡単な英会話も、子供はもちろん大人にもあまり

通じなかったので、コミュニケーションをとるのに苦労した。子供達とは、遊びや簡単な現地語を教えても

らったりしながらコミュニケーションをとることができたが、地域の人達とは、挨拶や現地のキャンプリー

ダーを通じて簡単な会話をすることしかできなかった。簡単な現地語の単語などを覚えて、もっと積極的に

コミュニケーションを取れればよかったと思う。

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4.身に付いたこと

日本とは全く違う環境で、メンバーと協力しながら自炊や洗濯などをする生活を通して、どんな環境でも

生活できる適応力が身についたと思う。日本では当たり前のことができない環境の中で、いかに快適に生活

するか工夫した。しかし、それでも不可能な部分は妥協して現地の様式を受け入れてみると、最初は耐え難

く思っていたことも、慣れていけば適応していけることに気付かされた。

また、思っていたよりも、自分がコミュニケーションや意見を発することにおいて積極性がないこと、英

語力の不足や自国の文化や時事について無知であることを実感させられたので、これから自分が身に付けた

い目標を見つけることもできた。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

まず、自分の国、自分の住んでいる地域のことについて知っていることが大前提であると気付かされた。

自分の国のことを知った上で、自国と比べながら外国の生活や文化を学ぶことで、より深くその国のことを

理解することができる。それが、どの国でも活躍できるグローバル人材の前提なのではないかと思う。

6.後輩へのメッセージ

私がこのワークキャンプに参加した目的は大きく分けて二つある。

一つ目は、大学生という一番時間に融通がきく期間を活用して、旅行では行かないような場所に行き、ホ

テルなどではなく、実際に現地の人が生活しているのと同じような生活をすることで、異文化を肌で感じる

ことであった。日本とは全く違う環境で実際に生活してみて、確かに不便ではあるが、だからこそみんなで

助けあう地域の人の温かさや、日本では薄れている地域のコミュニティが根強く残っているところなど、魅

力もたくさん見つけることができた。また、外に出てみて、当たり前だと思っていた自分の国の良さも再確

認することができた。

二つ目は、住み慣れた環境から出て、異国の全く違う環境で生活する中で、自分を成長させることであっ

た。2 週間という短い期間で、実際にどのくらい成長できたのかはわからないが、自分に足りないものを実

感し、これからの大学での学びの軸となるものを見つけられた。

本格的なボランティアに参加するのも、ひとりで旅行に行くのもはじめてで、出発前は不安で仕方なかっ

たが、今は本当に参加してよかったと思っている。直接ボランティアに興味がなくても、何か自分を変えた

いという人にも是非参加してみてほしい。

7.写真

最終日の farewell party

現地の人たちに日本食を振る舞っ

た。

フリーデーに参加者全員で Kawa

Putih へ

ミニライブラリーをペイントし

ている様子

以 上

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氏名 安藤 紗理菜

学部/研究科 法学部 学科/専攻 国際政治学科

学年 2 年

派遣国 カンボジア 派遣都市 Kampot

出国年月日 2016 年 9 月 1 日 帰国年月日 2016 年 9 月 13 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) CYA (Cambodian Youth Action)

主な活動内容 村の子供たちに英語教育、施設内の修復活動

1.活動内容

主な活動内容は、村の学習センターで子供たちに英語を教えるというものでした。私が今回参加したワー

クキャンプでは、13 人の日本人が参加しており、それぞれ三つのクラスに分かれて活動しました。ばらばら

な内容を教えるのではなく、共通のテーマを持って各クラスの授業内容を教える事となり、今回は日本の事

や世界の事を教えようという考えから、「Japanese culture and traveling」をテーマに、授業内容を各グループ

で考えました。

授業当初、子供たちの年齢や英語レベルが分からないまま初日の授業に臨むこととなったので、自分たち

が用意していたものと子供たちのレベルが合わず苦戦しましたが、簡単な自己紹介や道案内、日本のゲーム

を交えながらの単語や会話の練習を行いました。1 日目は、あまり積極的に授業に臨んでいなかった子ども

たちが多く、どうしたらもっとよりよい授業をすることが出来るのかとグループで遅くまで話し合いまし

た。

しかし、授業終わりや空いている時間に子供たちと遊ぶ時間があったことで、次第に私たちの顔や名前を

憶えてくれ、それがだんだんと子供たちの授業に臨む姿勢へと繋がり、必死になって黒板の文字をノートに

写し、わからない事があると、「Teacher!」と呼んで質問をしてきてくれる事が多くなりました。わかりや

すい授業をすることよりも、子供たちとのスキンシップを図る事の方が大事だったのかもしれません。

また、授業を行うのは午後だったため、午前中には建設中の図書館の本棚のヤスリ掛けや壁のペンキ塗り、

教室の机を作る作業も行いました。また、同時期にボランティアに来ていたフランス人が企画した Olympic

をモチーフにした活動にも参加し、様々な国に子供たちを分け、国対抗戦で椅子取りゲームやドッジボール

といった運動競技を 3 日間行いました。

ボランティアメンバーと子供たちが深く関われる機会となり、授業に参加していない地域の子供たちとも

仲良くなることが出来たので、とてもよかったです。他には、実際に現地の方の家に訪問して村の様子やカ

ンボジアについて話を伺う事や、ホームステイをする機会もあったため、カンボジアについて深く知ること

も出来ました。また、Culture day や Farwell party といった行事もあり、空手や盆踊りを披露することや、お

好み焼きやおにぎりなどといった日本文化を紹介する機会も設けられました。

2.特筆すべきエピソード

子供たちとの出会いは、このワークキャンプ中で一番の思い出になりました。授業以外で会うときも

「Teacher!」といつも元気よく声をかけてくれる子や、英語がほとんどしゃべれない子がいたものの、必死

に考えながら知っている英単語をつなげて話しかけてくれる子もいて、もっと英語を教えてあげたいという

気持ちになりました。ホームステイ先にいた女の子からは、「あなたが日本に行っても私は忘れないから、

あなたも日本に帰っても私の事を忘れないで」と言われとても嬉しかったです。

最後に帰る際には、見送りに来てくれる子供たちがたくさんいて、「Love you」と言われハグをされたと

きは、もっと一緒にいたいという気持ちになり、別れるのがとても辛かったです。また、子供たちだけでは

なく、現地の人もとても優しく、一人で空き時間に歩いていると家に呼んでくれて、食べ物や果物をくれる

こともありました。英語が分からない人が多かったので、コミュニケーションをとることはとても難しかっ

たですが、いつもすれ違うたびに笑顔で声をかけてくれることが多く、現地の人の優しさを何度も感じまし

た。

3.苦労したこと

ほぼクメール語しかわからない子供たちに英語を英語で教えるという事です。授業当初は、子供たちも私

たちが説明する英語が分からず困惑し、一緒に活動していた現地の大学生に子供たちがクメール語で聞き返

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すという通訳を介した授業となってしまい、しまいには、クメール語で友達同士おしゃべりをしてしまうこ

ともありました。それでは、私たちが授業する意味がなく、子供たちとコミュニケーションが取れないと考

え、2 日目以降は、先に授業を行っていたフランス人にアドバイスをもらいながら、説明をする際に簡単な

英単語に言い換えることや、ジェスチャーや絵を使う場面を増やし、だんだんと通訳なしで授業が行えるよ

うになりました。

また、ワークキャンプ中は基本的に英語で活動することが多かったため、相手の言うことが聞き取れない

ことや、自分自身でも言いたいことが伝えられず、何度ももどかしい気持ちになりました。周りのメンバー

が通訳してくれることや、ゆっくりしゃべってもらうことで、だんだんと慣れることができましたが、もっ

と自分でしゃべる力や聞き取ることが出来れば、活動の範囲も広げられ、聞きたいことももっと聞けたので

はないかと、勉強不足の自分に後悔しました。しかし、このように悔しい思いをした分、日本に帰ったらも

っと勉強する機会を増やそうという意欲にもつながりました。

4.身に付いたこと

まずは、適応力だと思います。現地での生活は、私の日本での生活とはかけ離れたもので、雨水を使う生

活や虫の多さ、食文化の違いに最初は困惑しました。しかし、数日過ごしているとすっかりと慣れてしまい、

それが新たな発見や驚きとして受け入れられるようになりました。実際最初から無理と拒絶してしまうのは

もったいないと感じ、何でも経験する事が大事だと思いました。

また、現地の人が食べ物や水を大切に使う生活を見て、日本での自分の生活はたくさんのものを無駄にし

ていたのだなと実感しました。また、他には、どんな場面でも自分の意見をはっきり言う力が付きました。

ワークキャンプ中、その日の振り返りや授業でのことなどメンバーと話し合う機会が多く、一緒に活動して

いたカンボジア人やフランス人も参加していたため、英語で行われることもしばしばありました。

最初のうちは相手の意見に賛同ばかりして自分の意見を言うことが出来ず、自信のない英語で発言するこ

とに抵抗がありました。しかし、積極的に自分の意見を言うメンバーを見て、私もちゃんと言いたいことを

言おうという気持ちになり、後半になるにつれて、自分の意見を発する場が多くなりました。苦手な英語だ

から言うのをやめようという気持ちが時々あったものの、メンバーに助けてもらいながら自分の意見を言う

ことが出来たので、だんだんと自信を持って積極的に話し合いに参加することが出来ました。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

私の考えるグローバル人材は、色んな角度から自分を発信できる力を持つ人だと思います。海外に出れば、

自分とは違う国の人、言語、文化、宗教、様々なバックグラウンドを持った人達に出会います。そこでカル

チャーショックや自分たちとの文化のギャップに驚くこともあります。

しかし、そんな中でも、自分とは違った文化を受け入れ、尊重しながらはっきりと自分の意見を述べるこ

とが出来る人こそ、どんな世界でも自分に自信をもって色んなことに挑戦することができると思います。私

は、今回のワークキャンプで色んなメンバーを見てそう感じる事が多く、黙ってばかりで言われたことを

淡々とこなすことだけではなく、相手のことを考えたうえで自分の意見を発しながら積極的に動く人こそ、

相手により自分のことを知ってもらうことが出来、周りに受け入れられることが早いと感じました。実際、

それが周りとのコミュニケーションや協力性にもつながり、異文化を持つ人とも分け隔てなく活動できると

思います。

6.後輩へのメッセージ

海外に出て、実際に自分の目で見て体験することで感じる事、新しく発見する事はたくさんあります。ま

た、異文化に触れ、自分が今まで生活してきた環境との違いに何度も驚いて、自分の中の視野が広がってい

く場面にも出会います。そのたびに私は、新たな自分の発見とともに価値観がどんどんと広がる感じがして、

わくわくします。私自身、今回のワークキャンプは今までの自分を見つめなおす良いきっかけとなり、行っ

てよかっただけでは終わることのないものでした。そして、普段とは違う当たり前ではない生活と、行って

みなければ出会う事がなかった人達との出会いが、この経験を豊かなものにしてくれました。きっと行って

みなければわからない事がたくさんあるはずです。ぜひそれを体験しに行ってみてください。

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7.写真

授業の様子

学習センターの建物

Olympic 開催時の様子

ワークキャンプメンバー

Culture day

Physical work 本棚のペンキ塗り

以 上

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氏名 大友 愛梨

学部/研究科 グローバル教養学部 学科/専攻 グローバル教養学科

学年 1 年

派遣国 カンボジア 派遣都市 Kampot

出国年月日 2016 年 9 月 01 日 帰国年月日 2016 年 9 月 13 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE

主な活動内容 子ども達への英語教育、図書館の改装

1.活動内容

最初の 3 日間は、クメール語を少し習い、地域の家を訪問してカンボジアの文化や生活について質問する

といった活動を行った。挨拶やお礼の言い方を教えてもらったことで、食事を提供してくれる方や地域の

方々に、挨拶やお礼をはっきりと伝えることが出来た。そうした小さなコミュニケーションも大事にしたこ

とで、はっきりと相手の伝えたいことを理解するのは難しいけれども、距離をぐっと縮めることが出来た。

今回のメインワークともいえる英語教育は、グループごとに分かれ、それぞれが 1 クラス持つという形で

行っていった。クラスによって、年齢だけでなく英語のレベルも全然違うという一つの全体目標を掲げつつ、

グループでもひとつ目標を持って授業を 5 日間作っていった。

また、授業をするだけでなく、子ども達がより良い環境下で学習が出来るようにと、教室の机を直したり、

フランスから来ていた他のボランティア団体と共同で図書館を改装したりした。このようにして、子どもと

直接関わるような活動をしつつ、間接的に子ども達をサポートするような活動の両方を行ってきた。

2.特筆すべきエピソード

この 2 週間を振り返って特筆するべきことは、二つある。一つは、日本での生活がどれほど恵まれている

かということだ。水が不足しシャワーが止まったり、洗濯が出来なくなったり、また、電気が止まってしま

うということが 2 週間の間に多々あった。日本にいれば、こんなことは日常的に起こらない。こういう状況

を体験したからこそ、日本に帰国し、温かい湯船につかり、シャワーを浴びた時、日常の私達日本人からし

たら何気ないことにも感謝の気持ちを抱くようになった。

もう一つは、カンボジアの人々についてである。この 2 週間で、カンボジアの人の温かさを実感できる機

会が沢山あった。例えば、community visiting の際に事前に連絡一つ取らず、いきなり訪問して質問をしても

快く、一つ一つ丁寧に答えてくれた。見知らぬ相手に質問されたら、普通だったら不審に思うだろうという

質問にも嫌な顔せず答えてくれた。また、すれ違う時には常に笑顔で「sou sday!」と挨拶してくれる。この

2 週間を楽しく過ごせたのは、彼らが私達を温かく迎え入れてくれたからであろう。是非、他の人にもカン

ボジアの人々の温かさを感じてほしい。

3.苦労したこと

今回のワークキャンプで最も頭を抱えたのが、英語教育である。私の班が担当したクラスは、3 クラスの

中で一番年齢層が高く、英語力も高かった。彼らはとても勉強に意欲的であったため、私達は彼らに新しい

知識を与えたいという思いと、日本人の私達だからこそできる授業をしたいという二つの思いがあった。し

かし、この二つの思いがぶつかり合い、中々自分たちの思うように授業をすることが出来なかった。また、

一番年齢層の高いクラスといっても、まだ小学校高学年か中学生くらいである。その為、彼らの集中力を考

えた授業を構成するのに悩んだ。最初の 2 日間は、特に苦労した。1 日目は簡単すぎて生徒が退屈してしま

い、2 日目は難しすぎて生徒が帰ってしまった。普段、教えてもらっている側が突然、教える側に立つとい

うことの大変さを感じた。

4.身に付いたこと

2 週間という短い期間で身に付けたことは数え切れられないほどある。その中で私が渡航前と渡航後で明

らかに成長した点は「対応力」である。必ずしもスケジュール通りに進むとは限らないため、時には自分が

今何をすべきか戸惑い、自分のやっていることが正しいのか不安になることもあった。例えば、英語の授業

をしていたとき、生徒のレベルが自分達の想像していた時よりもはるかに高く、準備していた内容が使えな

かった。英語でどのように伝えようという心配はなかったものの、内容をその場で変更し、ほぼアドリブの

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授業だった。自分が間違ったことを教えていないか、また失敗してないか、頭の中が混乱し真っ白になった

のを覚えている。一つのことを教えて、生徒は皆それぞれの反応を示してくる。一つ一つに返していては、

時間が足りない。だからといって、何も返さないのは生徒の信頼だけでなく、折角の学ぶ意欲も奪ってしま

う。

沢山のことを考えすぎていたがために、それらが出来なかった時、慌てて対応が遅くなることに気が付い

た私は、あまり考えすぎないことにした。そうしたことで、想定外の反応が返ってきても、冷静に尚かつ的

確に対処することが出来るようになった。何度も同じような状況を体験し、その度に失敗を繰り返したから

こそ、今回この対応力が身についたのだろう。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

今回のワークキャンプ前までは、グローバル人材とは、世界を舞台として活躍できる人のことだと考えて

いた。しかし、今回の経験を通しての私にとってのグローバル人材とは、場所を問わずにどんな国の人とも

協力し合い、理解し合える人に変わった。このように変化したのは、現地のリーダーが影響している。彼は、

カンボジアの文化や伝統を他人に伝え、理解を得つつ、自分も相手の文化や意見をしっかりと理解し、両方

をひとつにまとめ、物事を進めていた。それをやるためには、もちろん幅広い知識がなくてはならないし、

経験も必要だろう。そういったことを踏まえた上で、私が今回感じた様なことができる人が、「グローバル

人材」として世界で必要とされているのではないかと強く感じた。

6.後輩へのメッセージ

日本では考えられない様な生活に最初は戸惑い、苦労するかもしれません。しかし、どれも貴重な体験だ

と思って、2 週間存分に過ごしてみてください。他国の同じ年代の方々と交流することで、今までには見え

ていなかった世界観や価値観を導き出すことが出来ます。

でも、それをどこまで広く深く導き出せるかは、自分次第です。フリータイムもただ休憩するのもいいか

もしれませんが、折角だから他の団体の活動に参加することで、他国の人と現地の情報だけでなく他の情報

も共有することができたりします。色々な情報を得るには、事前学習を徹底的に行うのが一番です。例えば、

カンボジアの本を出来る限り読んだりすることで、今まで気にしたことのなかったような部分も気にするよ

うになり、気が付くことが増えるかもしれません。

また、2 週間という短い期間でも、自分の欠けている所、長けている所に気が付くのは十分です。是非、

今まで挑戦したことのない世界へ一歩踏み出して、将来の糧にしてみて下さい。

7.写真

マーケットの様子 食材・日用品

はここで揃える。

授業風景

家庭料理

以 上

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氏名 小宮 春乃

学部/研究科 社会学部 学科/専攻 メディア社会学科

学年 3 年

派遣国 スリランカ 派遣都市 アヌラダプーラ

出国年月日 2016 年 8 月 2 日 帰国年月日 2016 年 8 月 18 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE

主な活動内容 施設の子供とのふれあい、トイレなどの建設作業

1.活動内容

施設の子供たちの川での水浴び(風呂や洗濯)の手伝いをしたり、日本語、英語、シンハラ語を教え合

った他、施設にある池の改築などの土木作業や、日本から持っていったおもちゃで遊んだりした。

ある家庭のトイレの建設を 2 人 1 組で行った。レンガを運び水に浸け、それをまた運んだ。また、セメ

ントを作ったりした。お昼やティータイムの時には、そこで見たこともない食べ物をたくさん頂いて、

いい経験になった。

宿泊している幼稚園の児童とナイトキャンプを行い、子供たちに踊りを見せてもらったり、私たちも練

習していたスリランカのダンスと「上を向いて歩こう」という日本の歌を披露したりした。子供たちと

保護者がペアになり、1 人ずつ点火し、花火を見せてくれた。先生や保護者も一緒に最後は踊った。

フリーデイには、みんなでいろいろなところに出かけた。

女性団体のもとに行き、話を聞いたり、子供たちに踊りを見せてもらったり、その施設のフェンス作り

の手伝いをした。

2.特筆すべきエピソード

虫刺されには要注意。虫除けスプレー、虫刺され薬、炎症止めの薬、消毒薬は必須。私も虫除けスプレー

を持っていったが、スリランカの蚊には効果がなかったため、なるべく強い薬を推奨する。私は、蚊による

虫刺されに加え、ハエによる細菌侵入により、両足首を中心に 7 箇所ほど、歩いていても立っていても痛い

炎症の傷を負った。帰国後の今もなお、日本の医者から処方された薬で毎日治療している。破傷風や敗血症

の原因にもなりかねないので、傷口ができたら特に注意すること。傷口にはハエが寄ってくる。そのハエが

細菌を運んでいたり、傷口にハエが卵を生み付けたりすることもあるそうなので、ハエにも要注意。私が参

加したワークキャンプの時には、身の回りに数百匹のハエがいるような環境だった。

一緒にいた仲間のうちの 1 人は、話すことができなくなる開口障害や、身体や思考を思うようにコントロ

ールできなくなる障害、また、アナキラフィシーショックを起こしたりして、2 日間現地の病院のつらい治

療を受け、最後のフリーデイも一緒に行動することができなかった。一つの虫刺されによる傷口から細菌が

体内に入り、血液が細菌に感染したのが原因らしい。その人は、アトピーやアレルギーを持っていたので、

同じような人は、特に病気の予防接種を出国前に済ませておくのを推奨したい。

一つの傷口から死に至ることがあるため、速やかに消毒をして病院に行き、処方された薬を塗布し、治療

すること。

3.苦労したこと

いきなり 40 度近い高熱が出たこと。それと、前述した自分の足の怪我と仲間の病気。そして、暑さと熱

中症。毎食カレーなので、スパイスが苦手な人には厳しいかもしれない。

それ以外は特に苦労したことはない。

4.身に付いたこと

たとえ言葉が通じなくとも、相手と話そうとする姿勢が大事だということ(シンハラ語などほぼわから

ないし、スリランカ人も英語がわかる人は少なかった)。

危機管理能力が上がった。正直、海外のひとり旅で大きな病気や怪我になったことがなかったため、あ

まり身構えていなかったのだが、実際に自分や仲間が病気や怪我をして、保険や万が一の時の心構え、

早急な治療が大事なのだと身を持って知った。

スリランカをはじめとする、発展途上国内の貧富の格差。もちろん、それぞれの国により状況は違うが、

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スリランカは 2 割の富裕層が国の 8 割以上の金を所有し、貧しい 8 割ほどの国民がそのあまりの 2 割の

金を分配しているということをコーディネーターに教えてもらい、知らなかった現状を知った。

食べ物を手で食べる食べ方。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

グローバル人材とは、漠然としていて私にはうまく説明することができないが、もし自分がそれになると

するならば、言葉の壁を越え、お互いのことを理解しようと努め、お互いの国や環境にいい影響を与えられ

るのであれば、それを教え合える肌の色や国籍や言葉の壁を越えた友達のような存在でありたいと思う。

つまり、国境ありきの考え方から生まれた「グローバル」という言葉を逆手に取れば、国境などすべてと

っぱらって、何も気にせず地球上の全世界の人と関わることができるのが、私は本当の「グローバル人材」

だと考える(この場合、気にしないことと興味を持たないことは違う)。

6.後輩へのメッセージ

色々書いてきましたが、やっぱり自分自身で見て、触れて、感じて、何事にも挑戦していかないと何も得

られないと思うので、準備は怠らずに、臆せず何にでも挑戦してみてください。私ももっと挑戦すればよか

った、やりきれなかったと思うことは多々あります。だから、あまり偉そうなことは言えないですが、だか

らこそ、本当にこれから行く方には、ぜひ何にでも挑戦してみて欲しいと思います。挑戦した分だけ、自分

だけしか持っていない糧が身に付くと思います。帰国する時に、持って帰ってきた糧は、あなたの一生の武

器になります。

ただし、挑戦と無茶の線引きには、注意してください。命を落としたり、負傷したら、元も子もありませ

ん。

頑張ってください、応援しています。

7.写真

アンマ(シンハラ語でお母さんの意、みんなこう呼んでい

た)が毎日作ってワーク先に届けてくれるお昼ご飯。ビニ

ールと新聞紙に包まれていて、右手で食べる。

寝泊まりしていた場所。夏期休暇中の幼稚園を借りていたため、

子供の作品がたくさん展示されていた。ベッドが人数分と扇風機

が三つあった。掛け布団は、それぞれ持参したシーツ。

施設の子ども達と。5 歳から 10 代半ばまでの子ども

達がいた。ワークのうち 5 日間はこの子達と過ごし

た。このうち小学校に通えていたのは、5 名のみ。

ワークキャンプ最終日のフリーデイにみんなで行った

Trincomalee という海。とても綺麗なので、スリランカのワ

ークキャンプ参加者には是非行ってみてほしい場所。

以 上

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氏名 檀浦 歩

学部/研究科 法学部 学科/専攻 国際政治学科

学年 2 年

派遣国 スリランカ 派遣都市 Anuradhapura

出国年月日 2016 年 8 月 2 日 帰国年月日 2016 年 8 月 16 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE、Green Volunteers for Green Future

主な活動内容 孤児院の子供達の日常生活のお手伝い。その他、地元コミュニティとの交流、トイレづくり、

ナスの収穫のお手伝い。特に女性グループや幼稚園、現地の青少年など。

1.活動内容

私たちは、スリランカの都市 Anuradhapura からバスで 40 分ほどの田舎の村に滞在した。参加者は、日本

人 7 人、フランス人 1 人の計 8 名であった。

今回のボランティアで行ったことは、大きく二つのことがある。第一に孤児院での活動、第二に地元コミ

ュニティでの活動である。まず、孤児院での活動について記述したい。私たちが訪れた孤児院は、5 歳から

14 歳の女の子たちが生活をする孤児院である。親がいない子や、親がいたとしても事情があって一緒には生

活できないなど、彼女たちは様々なバックグラウンドを持っていた。孤児院では、主に洗濯やシャワーなど、

彼女たちの日常生活のお手伝いや、英語を教えること、ゲーム遊びや歌、ダンスを通して彼女たちと触れ合

った。持参した水風船や水鉄砲、シャボン玉を使った外遊びだけでなく、お絵かきや折り紙などでも楽しん

だ。

はじめは緊張していた子供達だったが、徐々に人懐こい笑顔を見せて私たちに接してくれた。また、孤児

院側の要望もあり、孤児院の改修作業の一貫である、池の周りの清掃作業として、鍬や鎌を使って雑草や木

を取り除いたり、不要な土を運んだりする作業を行った。

次に、地元コミュニティでの活動について記述したい。地元コミュニティとして主に以下の五つと交流を

行った。女性が主体となり教育や環境にフォーカスしているボランティア団体、地元農家、集落から離れて

暮らす地元住民、幼稚園の子供達と青年グループである。これらとは、プロジェクターを使った自分の国の

紹介や考え方・情報の共有や軽いディスカッションを行った。また、収穫体験やトイレの建設のお手伝い、

幼稚園が主催するイベントへの参加と運営への協力を行った。その他には、最終日の Cultural Day で日本食

をふるまったり、日本の歌として「上を向いて歩こう」やスリランカのダンスを披露したりした。また、2

日間のフリーデイでは、イスルムニア精舎や仏塔など仏教にまつわるスリランカの歴史的な遺跡や施設を訪

れたり、海で過ごしたりした。

2.特筆すべきエピソード

特筆すべきエピソードとして、私は「ボランティア」という活動に対する見方の変化について挙げたい。

そもそもボランティア活動を、私は「何か」形あるものをしなければならないものだと考えていた。わかり

やすいのが、ボランティア活動としての環境整備や、各分野の専門性を生かしたボランティアなどがある。

しかし、今回のプログラムを通して、労働力としてのボランティアだけがボランティアではないというこ

とに気づかされた。自分の国を紹介したり、自分の夢や考えを語ることは、現地の人が新たな考えを持った

り可能性を広げることにつながる。子供達と触れ合うことで、モノトーンな日常を鮮やかにし、寂しさを紛

らわして一人ぼっちではなくみんなが一緒にいること、愛を伝えることにつながる。この一つ一つが、人々

を変えるかもしれないきっかけで、そうしたきっかけを生み出すこともボランティア活動なのだと考えるこ

とができるようになった。

3.苦労したこと

私が最も苦労したことは言葉の壁である。期間中の使用言語は英語で、何度か英語でのディスカッション

や意見を求められる機会があった。英語を聞いて理解することに関しては、あまり不自由することはなかっ

たが、英語で何か思いを伝えるということは非常に難しかった。このことから改めて英語の重要性と自分の

英語力のなさを痛感した。

また、現地の人々の多くは英語を話すことはできず、シンハラ語を使用していたため、英語を使うことが

できない人々とコミュニケーションをとることが多く言葉の壁を感じた時の一つだ。言語以外にも例えばジ

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ェスチャーやダンス、歌なども活用することが相手を理解し自分を知ってもらうためにも、コミュニケーシ

ョンを取る上でも有効なのだと学んだ。

4.身に付いたこと

私がこのボランティア期間を通して、身についたことは主体性である。ボランティアは、与えられたこと

をこなすことも大切だが、自分たちでできることを見つけ、取り組むこともまた大切だ。今回、私たちは、

訪れた孤児院の子供たちに向けて手をかたどったメッセージのバーナーを作った。これは、私たちが帰国し

ても一緒に過ごした日々を思い出してもらえるようにと願いを込めて、ボランティアで自主的に作成したも

のだ。完成したバーナーを見て、子供たちは笑顔を見せてくれた。

また、これまで以上に自分の行動に責任を持つようになった。海外では、私たちは外国人であり、私たち

の行動ひとつひとつが見られているといっても過言ではない。出身国を問われ、日本人だと答えるというシ

チュエーションが何度もあった。その瞬間、私の行動=日本人の行動と結びつくといっても過言ではない。

さらに、世界に出た時、頼ることができるのは自分しかいない。自分の身を守り、安全に生活するためにも

自分の行動には気を付け、責任を持たなければならないと思った。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

私が考える「グローバル人材」像に必要なものとして 3 点ある。語学を含めたコミュニケーション能力、

多様性を受け入れ尊重する姿勢、そして何事にも恐れずチャレンジをすることだ。まず、語学を含めたコミ

ュニケーション能力については、英語といった言語をツールとして人とコミュニケーションとるということ

だ。世界で活躍する、世界を見据える人にとって英語といった語学は必要不可欠である。さらに、言語がな

くとも人とコミュニケーションをとるということが必要である。期間中、メンバーがシンハラ語を使い交流

する姿や、身振り手振りで人と触れ合う姿を目にしてきた。たとえ言語がなくても、つたない言葉だとして

も、人とコミュニケーションを取ることは可能であり、そうやってチャレンジすることも同じように大切な

のだと学んだ。

次に、2 点目の多様性を受け入れ尊重する姿勢に関して記述したい。スリランカの生活様式や文化、価値

観は日本とは大きく違うものであった。食事は右手を使って直接食べることや、近くの湖や用水路で洗濯や

お風呂をすること、生活が仏教といった宗教に大きく根ざしていることなど驚きの連続だった。確かに大き

く違うものであるが、日本とスリランカの生活様式、文化、価値観に優劣はなく、それぞれが尊重されうる

ものだ。違いがあっても、固有のものとして受け入れリスペクトすることが大切で、それを心掛けているひ

とがグローバル人材像だと考える。

最後に、何事にも恐れずチャレンジをするということに関して述べたい。世界は常に変化を続けている。

さらに、私たちが知らない世界は五万とある。私たちが今後生きる世界というのは、未知で変化に富んだ世

界だ。そういう世界の中で生きていくためには、既知の物事ばかりにとらわれるのではなく、直面する世界

に飛び込んでみること、トライしてみることが大切なのである。そうして、新しい発見を繰り返し、視野を

広げていくことがグローバル人材ということなのではないかと考える。

6.後輩へのメッセージ

私にとって「ボランティア」という形で海外に滞在するのは初めてのことでした。スリランカの人たちは、

私たちを温かく迎え入れてくれました。短い期間ではありましたが、村の人と関わり、村の人と共にワーク

をすることで、普通の旅や観光だけでは得ることのできない経験を積むことができました。また、現地で生

活する中で、実際に自分の目で、耳で、肌で、スリランカが抱える問題―例えば、貧困や教育、インフラ、

衛生、ヤングマリッジなどを見たり、聞いたり、感じたりすることができました。さらに、同じ志を持って

集まった仲間の経験談やアドバイスは、私に新たな視野を与えてくれただけでなく、大いに刺激してくれま

した。

この期間は、私にとってとても貴重な経験であり、私の宝物です。少しでも興味があるのであれば恐れず、

ぜひ飛び込んでほしいと思います。その先には、沢山の出会いと新しい発見が待っています。

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7.写真

ステイ先の施設の様子

団体リーダーの奥さんが作ってくれるごはん

孤児院の子供達とボランティアメンバーと

ワークの様子

フリーディで訪れた仏塔

2016 Pani S4 のメンバーと

以 上

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氏名 野島 洋孝

学部/研究科 法学部 学科/専攻 国際政治学科

学年 2 年

派遣国 フィリピン 派遣都市 Cebu, Consolaciona

出国年月日 2016 年 8 月 11 日 帰国年月日 2016 年 8 月 20 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) GIED (Global Initiative for Exchange and Development Inc)

主な活動内容 ペンキ塗り、子供たちとの交流

1.活動内容

私は、セブ空港から車で約 20 分離れたところにある学校で、日本人ボランティア 10 人と 10 日間生活し

ました。参加した日本人 10 人は学生が中心でしたが、皆様々なバックグラウンドがあり、いい人たちで、

とても仲良くなりました。主な活動内容は、学校のペンキ塗りと子供たちとの交流、授業の手伝いでした。

外装や廊下の壁など何も塗られていないところが多く、約 4 日間にわたってペンキ塗りを行いました。塗っ

て欲しいとお願いされたところは全て塗り終わりました。私たちからしてみれば、ただペンキを塗っただけ

でしたが、とても感謝されました。

活動場所が学校だったため、子供たちと触れ合う機会が思いのほか多かったです。空いている時間に一緒

に遊んだり、昼食を一緒に食べたりしました。文化交流として、日本の遊びを教える日があり、折り紙やけ

ん玉、その他にも爆弾ゲームなど日本でお馴染みの遊びを教え、一緒に遊びました。また、学芸会があり、

日本人チームとしてソーラン節を披露しました。とても盛り上がりました。子供だけではなく、現地の人や

学校の先生などとも話す機会が多く、いろいろなことを話しました。この学校は今回初めて日本人ボランテ

ィアの受け入れということでしたが、皆とても歓迎してくれました。子供たちにも喜んでもらい、充実した

10 日間でした。

2.特筆すべきエピソード

現地でしかできない経験をたくさんしました。一つはキリスト教のミサ的なパーティに参加したことで

す。日本ではあまり宗教が根強くないので、貴重な経験でした。二つ目はココナッツを採取しに行ったこと

です。森みたいなところへ行き、現地の人が木に登り、ココナッツを切り落とし、それをそのままわって食

べました。最初は「このまま食べるの?」と思い、戸惑いましたが、とても甘くて美味しかったです。三つ

目はセブの海でスキューバダイビングをしました。現地の人がライセンスを持っていたので、格安でやるこ

とができました。初めてで難しかったけれど、とても楽しかったです。海がとてもきれいで、間近で魚を見

ることができて最高でした。

また、学校で生活をしていたので、フィリピンの教育の現場を生で見ることができました。自分は元々教

育に興味があったので、日本との違いが認識でき、とても勉強になりました。

3.苦労したこと

一番苦労したことは英語です。現地の人は皆英語を話すことができます。ある程度の会話はすることがで

きましたが、たまに理解できなかったりして苦労しました。自分の英語力のなさを実感し、悔しい思いをし

ました。

環境の面では、蚊に刺されすぎて大変でした。フィリピンの蚊はとても強力で、虫除けスプレーがまった

く効果なかったです。長袖を何枚か持っていけばよかったと後悔しています。最終日の前日に高熱を出して

しまい、一日寝込んでしまいました。プログラムに参加できないだけでなく、次の日飛行機に乗れるのか、

不安におそわれました。メンバーの助けもあり、なんとか熱が下がって何事もなく帰国できたのでよかった

です。今後、体調管理には気をつけたいです。

活動の方では、低学年の子供たちをまとめるのにも苦労しました。自分たちの言うことをあまり理解して

くれなかったり、話を聞かないでどっかいってしまったりでとても大変でした。改めて小学校の先生の大変

さを実感しました。

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4.身に付いたこと

英語力が上がったというわけではありませんが、英語で話す勇気が持てました。前半はなかなか英語で話

すことができませんでしたが、後半は積極的に英語で話すことができました。また、この 10 日間、自分か

ら積極的に行動することができました。積極的に動くことによって、自分や相手のことを理解でき、発見が

多かったです。

日本ではできないことをたくさん経験することができました。日本とは違った価値観に触れることができ

ました。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

コミュニケーション能力がある人だと思います。英語ができなくても、コミュニケーション能力があれば、

楽しく会話ができます。言語や文化の壁があっても、コミュニケーション能力があればなんとかなるものだ

と思いました。また、グローバル人材になるには、たくさんの知識が必要だと感じました。フィリピンに行

って、日本についてたくさんのことを質問されました。中には日本のことなのに上手く答えられないことも

あり、様々なことに興味関心を持たないといけないなと感じました。たくさんの知識を持っていれば、話の

ネタにもなるし、世界に出る上で必要なものだと感じました。

6.後輩へのメッセージ

今回が初めての東南アジアということで不安の方が大きかったですが、日本人メンバー、現地の人もみん

ないい人で助かりました。普段とは違う環境に身を置くことで、得られるもの、感じるものが多いと思いま

す。やりたいことを見つけるよいきっかけだと思います。また、現地の人はみんな英語を話せるので、英語

を話すいい機会だと思います。そして、子供と触れ合う機会が多かったので、子供好きの人にはたまらない

プログラムだと思います。何事もチャレンジです。絶対に楽しいし、本当にいい経験になると思います。ぜ

ひ参加してみてください。

7.写真

ペンキ塗りの様子

学校の子供達と

スキューバダイビング

以 上

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氏名 古賀 美帆

学部/研究科 法学部 学科/専攻 法律学科

学年 1 年

派遣国 フィリピン 派遣都市 セブ

出国年月日 2016 年 8 月 11 日 帰国年月日 2016 年 8 月 20 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE (sirao3)

主な活動内容 学校の校舎のペンキ塗り・子供たちとの遊び

1.活動内容

8 月 11 日

現地に到着。

8 月 12 日

1 日ペンキ塗りした後、夜に教会へ行ってお祈りをし、夜ご飯を食べた。教会に通っている子供たちと仲

良くなれて良かった。

8 月 13 日

1 日ペンキ塗り。大変だったけど、子供たちに喜んでもらえてうれしかった。

8 月 14 日

1 日市内観光で、PAPAKITS というところに行って、ジップラインというもの(木と木の間に張られたワ

イヤーロープを滑り降りるアトラクション)をした。風を切ってとても楽しかった。夜ご飯はモールでフィ

リピン料理を食べた。全体的においしかったが、ハロハロは口に合わなかった。

8 月 15 日

午前中にペンキ塗りをし、その後、各自子供たちの教室に行き、お昼ご飯にお邪魔した。

8 月 16 日

子供たちに、日本の遊びや折り紙を教えた。みんな手先が器用だし、日本文化に興味を持っていて、折り

紙を折ったことがあると聞いてとても驚いた。低学年の子供たちは、手裏剣にとても興味を持っていて、み

んな「折って!折って!」と言ってくるので、1 日手裏剣職人になったような気分だった。

8 月 17 日

スキューバ・ダイビングをしに行った。JP というホストの人がとてもおいしいお昼ご飯を船の上で作って

くれた。海に入るとたくさんの魚がいて、えさをあげると寄ってきたりして楽しかった。9 メートルくらい

潜れて、初めての体験だった。

8 月 18 日

子供たちのフィリピンの民族についての発表会で、ソーラン節を踊った。好評で良かった。夕方からは、

ココナッツ狩りに行った。ココナッツは、そこまで美味しくなかった。

8 月 19 日

ペンキ塗りをした。午後は、日本食を作り、振る舞った。フィリピンの伝統的な料理を食べられて良かっ

た。

8 月 20 日

日本に帰国。

2.特筆すべきエピソード

最も心に残った思い出は子供たちとの日々の交流だ。

子供たちがつくったお菓子やご飯などを食べる日があり、子供たちのお昼ご飯の時間にボランティアのメ

ンバー一人一人が、それぞれ Grade 1~Grade 10 のクラスにお邪魔し、私は一番小さな 5、6 歳の子供たちが

いる Grade 1 にお邪魔した。Grade 1 の子供たちはとてもかわいく「ATE みほ~(ATE は年上の人に対して

つけるらしい)」と呼んでくれ、子供たちがまるめた、ビスケットを砕いて、ドーナツにしたようなお菓子

を食べた。甘くておいしかった。これを機会にとても仲良くなり、他の日には一緒にダンスをしたり、日本

語を教えたり、鬼ごっこ、かくれんぼなど様々な遊びをした。私が、フィリピンを発つ前の日に、Grade 1

の子供たち一人一人から、お手紙をもらったり、「帰らないで」と言ってくれる子もいたりして、別れがと

てもつらかった。

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3.苦労したこと

苦労したことは、学校の子供たちとのコミュニケーションであった。子供たちは 100 人以上いて、名前を

覚えるのにとても苦労し、たまに子供が、「私の名前はなんでしょーか?」と聞いてくることがあって、答

えられず、非常に申し訳なかった。また、子供たちとは英語で会話をするが、私の英語能力不足で、会話が

成り立っていなかったりしたので、自分の意見を伝えるのにとても苦労した。

4.身に付いたこと

身についたことは、コミュニケーション能力だ。やはり、英語は大事だと痛感したが、それよりも、英語

ができなくてもジェスチャーや片言の単語で伝えることができるということを感じた。自分がどれだけ相手

に伝えたいという気持ちがあるかと言うことが大事だと感じた。

身についたことと言っていいのか分からないが、フィリピンにはたくさんの民族がいること、たくさんの

島から成っていること、昔は植民地支配されていたこと、海がとても綺麗なことなど歴史、文化、自然、風

土、様々な観点からフィリピンという国について理解する事ができた。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

ただ、他言語が話せる、得意だというだけでなく、自分から積極的に現地の人とコミュニケーションをと

ろうとする積極性や他の文化を吸収し、学ぼうとする姿勢を持ち、得たものを何かにつなげようとしている

人が「グローバル人材」だと思う。

6.後輩へのメッセージ

今、国際情勢はあまり良くないが、勇気を持って一歩踏み出してみてください。私は、今回のフィリピン

でのボランティアを通して、フィリピンの現在の状況、文化、自然、などたくさんのことを知り、学んだ。

また、ペンキ塗りをし終えた時に、子供たちが「ありがとう」と笑顔で言ってくれたのが忘れられない。ボ

ランティアに参加することで、ボランティアにしかない良さというのを実感できると思う。先進国ではなく、

発展途上国に行くからこそ、分かることもあると感じた。

皆さんも是非、世界各国にボランティアとして出向いてみてほしい。新しい発見がきっとあるはずだ。

7.写真

Grade1 の子供たちと

折り紙を教えているとこ

以 上

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氏名 盧 千惠

学部/研究科 国際文化学部 学科/専攻 国際文化学科

学年 3 年

派遣国 マレーシア 派遣都市 パカン

出国年月日 2016 年 8 月 31 日 帰国年月日 2016 年 9 月 16 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE

主な活動内容 マレーシアの先住民との共同生活およびインフラ整備

1.活動内容

マレーシアのボルネオ島に住む先住民族とロングハウスという長屋で生活を共にしながら、インフラ整備

を行いました。具体的なワークとしては、ゴミ拾いや公園づくり、セメントづくりに使う泥運び、ごみ置き

場の柵づくりをしました。また、現地には子供が非常に多く、ワークのない時間には子供たちの遊び相手を

することも、しばしばありました。さらに、ロングハウスの住人総動員で共にジャングルトレッキングやバ

ーベキュー、キャンプファイヤーをしたり、私たちワークキャンプメンバーが考えたゲームをしたりもしま

した。ロングハウスで過ごす最後の夜には、イバン族の方々とワークキャンプメンバーで共にお酒を飲み交

わしながら、イバンの伝統舞踊を踊りました。

2.特筆すべきエピソード

私は渡航前、正直イバン族についてあまりよく分かっていませんでした。そのため、ネットで見た写真や

このワークの経験者の体験談から「イバン族の姿」を想像するしかありませんでした。私の想像では、イバ

ン族の方々は「イバン語しか話せない」、「常に民族衣装を身にまとっていて、食事の際には手でご飯をす

くって食べる」、「家にシャワーが無く、川でお風呂を済ませる」などの特徴を持つのではないかと勝手に

思い込んでいました。

しかし、実情は私の想像とは大きく異なるものでした。イバン族の方々の中には確かに英語が全く通じな

い方もいらっしゃいましたが、英語が大変流暢な方々も多く見られました。服も普段の生活においては我々

と同じ洋服を着ていました。また、食事の際はテーブルでフォークやスプーンを握ってご飯を食べる人もい

れば、手で食べている人もいました。お風呂に関しては、実際みんな川で体を洗っていましたが、家にもち

ゃんとしたお風呂場がありました。ご飯も非常に美味しく、日本人の口に合うものばかりでしたし、電化製

品もちゃんと揃っていたので、思っていたよりずっと過ごしやすかったです。

このように現地に行って自分の目で実態を目の当たりにして初めて、自分はイバン族の方々に対して「少

数民族へのステレオタイプ」を抱いていたのだと気づきました。

3.苦労したこと

現地での生活はとても新鮮で楽しかったですが、大変だと感じることも多かったです。特に大変だと感じ

たのは、毎朝 5 時半に起床することと、1 日の食事が 4 回もあったことです。私は普段日本で、朝は早くて

もだいたい 6 時か 7 時くらいに起床するのですが、イバンの方々はロングハウスから職場や学校が遠かった

りするので朝起きるのが非常に早く、私たちもそれに合わせて起きなければならないのが大変に感じまし

た。

朝起きるのが早いせいなのかどうかは分かりませんが、食事の回数も日本では 1 日 3 食なのに対して、現

地では軽食も含め 1 日 4 食でした。しかも、毎回の食事の量がかなり多かったため、最初は全然慣れません

でした。食生活の違いを現地の方々に話したのですが、1 回 1 回の食事の量が減ることはなく、せっかくの

お食事を残してしまうこともありました。それに加えて、食事中ホストファミリーはずっとイバン語でお互

いに会話していたので、自分だけ輪の中に入れていないような気がしていまいした。

しかし、日が経つと段々と胃も慣れてきて、イバン族の方々が食べる「普通の量」を完食できるようにな

ると、食事中のホストファミリーとの会話も増えていきました。そのことで、それまで何となく気まずくて

避けてきたホストファミリーとのコミュニケーションも段々と円滑になり、お互いに自然と笑い合えるよう

になったなと感じるようになりました。

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4.身に付いたこと

ロングハウスに着いて最初の何日かは、裸足で歩いたり、手でご飯を食べたりすること、お湯の出ないシ

ャワーや川のお風呂に対して戸惑いを感じていました。熱帯地域ということもあって虫が多かったという点

も最初は慣れませんでした。しかし、ロングハウスでの生活が 1 週間も経つと、裸足で草むらの上を歩いた

り、手でご飯を食べたり、水しか出ないシャワーを使ったり川に飛び込むのに抵抗を感じなくなりました。

虫がいてもいちいち反応しなくなりました。

また、最初のうちは現地の方々と英語でコミュニケーションを取っていましたが、現地の方々が熱心なこ

とに色々なイバン語を教えてくださったので、そのうち日常的な会話は簡単なイバン語を使ってコミュニケ

ーションを取るようになりました。そのことでイバン族の方々との距離が一気にぐんと近づきました。

このように今回このワークキャンプを通して、たくましさと、異なる文化を持つ人々とのコミュニケーシ

ョン能力を以前よりも身につけることができたと感じます。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

まさに「郷に入れば郷にしたが」える人こそが「グローバル人材」と言えるのではないでしょうか。日本

人とイバンの人々はそれぞれ全く違った文化を持っていますが、私は今回ロングハウスでの共同生活におい

て、できるだけイバン族の文化や風習に寄り添うことを心がけていました。相手の文化に寄り添うことによ

って、お互いの心の距離も近くなるのではないかと考えたからです。お互いの心の距離が遠いままだとお互

いにいつまでも警戒し合って、分かり合うことが難しくなるでしょう。

上記でも述べたように、最初は裸足で過ごしたり、手でご飯を食べたり、川で体を洗うことに内心抵抗を

感じていました。ですが、「これも一種の体験なのだ」と思ってやってみると、意外とすぐに慣れたりする

ものですし、現地の人々も私が挑戦する姿に段々と心を開いていってくださっていることを感じました。何

事も挑戦が大事なのだと改めて実感しました。

6.後輩へのメッセージ

みなさんはイバン族についてご存じでしたか? おそらくほとんどの方はご存じなかったでしょう。私

も、このプログラムに参加する前はイバン族のことを全く知りませんでした。少数民族と聞いて、「原始的

な生活をしているのではないか」と想像して、このプログラムに参加することをためらう方もいらっしゃる

かもしれませんが、「少数民族=原始的」という考えは捨てるべきだと、ワークキャンプを終えた今断言い

たします。確かに日本での生活とは違って不便だと感じる部分も多いでしょう。しかし、その分日本にいた

ら気づくことのできないことも非常に多いです。私は今回現地の方々と共同でワークをしてみて、イバンの

方々の生きる知恵に感銘を受けました。

「未知の世界」に飛び込むのは非常に勇気がいることです。私も最初に親に「このワークキャンプに参加

したい」と相談した時、非常に反対されました。最終的には猛反対を押し切って参加しましたが、反対を押

し切ったとは言っても、私自身も何もかもが分からない状態で渡航したので、ロングハウスに着くまで不安

でいっぱいでした。ですが、イバン族の方々と触れ合ってみるとそんな不安は一気に吹き飛んでいきました。

同じ時間を共有したのはたったの 2 週間でしたが、ロングハウスで過ごした一日一日が色濃く鮮明で、今と

なってはイバンの人々は私にとって「第二の家族」とも呼べる存在です。

先住民族との共同生活。これはこのプログラムでしか経験できないことだと思います。「未知の世界」と

聞いて怖気づいてしまうかもしれませんが、勇気を出してぜひこのプログラムに参加していただきたいで

す。そうすればきっとあなたも、ジャングルに第二の家族を持つことができるでしょう!

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7.写真

フェアウェルパーティー

ロングハウスを去る最後の夜にフェアウェルパーティーを実施した際に、イバン族の

民族衣装をお借りしました。ちなみに写真はロングハウスの廊下で撮影したものです。

イバンクッキング

ホストファミリーの夕食の支度を手伝いました。

食事にはよくチキンやバビー(豚肉)がでてきましたが、それらはすべて自分た

ちで育てた家畜をさばいて作ったものでした。

手作りブランコ完成!

ジャングルでブランコに使えそうな木を探して、木を切って運んで組み立てて…やっ

とブランコが完成したという時には、感動しました。子供たちも非常に喜んでくれた

ので作った甲斐がありました。

パカンのサンデーマーケット

この日は公園づくりの道具を入手するために、ロングハウスから車で 1 時間の所

にあるパカンという市場へ買い出しに来ていました。週末ということもあり沢山

の露店があり、多くの人で賑わっていました。

ジャングルトレッキングとバーバキュー

この日はロングハウスの住人総動員でジャングルトレッキングをしました。とても大

きな川のあるジャングルで、現地の人が貝の見つけ方を教えてくれたりもしました。

ジャングルトレッキングで一汗かいた後は、お手製のグリルでチキンなどを焼いてみ

んなでバーベキューをしました。

川マンディー

「マンディー」とはイバン語で「お風呂」の意。現地は日中日差しが強く、ワー

クの時に沢山汗をかくので、ワーク後はよく川でマンディーしていました。よく

晴れた日の川マンディーは本当に最高でした!

またマンディーの際、女性は写真のように体にサロンという布を巻きます。

以 上

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氏名 添田 侑佑

学部/研究科 社会学部 学科/専攻 社会学科

学年 3年

派遣国 マレーシア 派遣都市 サラワク州

出国年月日 2016 年 9 月 1 日 帰国年月日 2016 年 9 月 14 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE

主な活動内容 ロングハウス周辺のゴミ拾い、ゴミ集積場の周りの柵の設置、ブランコ製作、文化交換、ブ

ラックペッパーの選別、

1.活動内容

主な活動内容を大きく分けると二つあります。一つ目はゴミ集積場の周りを囲う柵の設置です。それに伴

い、ジャングルの中の川の土をセメントとして利用するために運ぶ作業をしました。二つ目はロングハウス

に住む子供たちに向けてブランコを製作しました。ブランコを製作するための木材はすべてジャングルで木

を伐採する所から始めました。ワーク外では、日常生活使用頻度の高い言葉(ご飯、お風呂、寝るなど)を

日本語ではどのように言うのかを教えることや、折り紙、マルバツゲームで日本についてのクイズを出題し

て日本について知ってもらうための活動をしました。

2.特筆すべきエピソード

フリーのワークの時間を利用して、子供たちに向けてブランコを制作したことは、今回のワークキャンプ

ならではのワークでした。本来別のワークが予定されていた数日間が空白になったことから、私たちでその

数日を計画して作業していいということでした。私たちは公園を作りたいと当初は計画していましたが、時

間や限られた材料の都合上、ブランコを作ることにしました。ジャングルの道なき道を進んで見つけた真っ

直ぐで適度な太さの木を伐採することから始まりました。私たちの小さいころに遊んでいた記憶を頼りに、

現地の方と協力してブランコを作りました。完成してホストファミリーの弟と妹が無垢な笑顔でブランコに

乗っていたときの光景を忘れることはないでしょう。1 回のキャンプで一つの遊具を制作し、数年後にはロ

ングハウスの隣に公園ができていたらいいなと期待しています。

3.苦労したこと

自分がイバン族のロングハウスへやってきて、お金を払うこと以外に何ができているのかということで

す。言い換えると、やりがいを感じることが難しかったと個人的に思います。本来であればワークをする予

定であった日も、自分たちでやりたいことをやりなさいと言われる日が数日ありました。本当に彼らは自分

たちを金銭面以外で必要としているのか、わざわざ海を渡ってくるのであれば、その分のお金を寄付した方

が彼らのためになるのではないかと考えさせられました。

しかし、それは自分の「ボランティア」に対する考え方が浅かったからであることが分かりました。その

ことに気づくことができたのが、ロングハウスを離れる最後の日でした。私は、ロングハウスの方々一人一

人に感謝の気持ちを伝えていたときに、一度も会話をしたことがなかった女性と握手をして目を見た瞬間に

彼女は涙を流し始めました。そして「また必ず戻ってきてね」と泣きながらおっしゃって下さいました。こ

の時に、成果や影響は目に見えていなくても自分が努力をしていれば誰かの心に届いていると初めて実感し

ました。私は、目に見える結果や成果ばかりを当初は心のどこかで求めていたということも同時に気づくこ

とができました。この 2 週間は毎日、「彼らのために何かをしなきゃいけない、でも何ができるだろう」と

悩んでいました。しかし、目に見えるものだけがすべてではないということに本当の意味で気づくことがで

きた経験が、今回の一番の成長といえます。

4.身に付いたこと

今回のワークキャンプを通して学んだことや成長は、著しく感じます。その中でも、協調性が特に必要と

され、どんな環境下においてもやっていくことのできる力がつきました。今回は、本来ならばワークをやる

予定の日が自由な時間となり、その時間はこちら側でやりたいことをやっていいと言われました。したがっ

て、例年よりも、私たちでダガンのロングハウスの人々に何ができるかを自発的に考える機会が自然と与え

られました。そこで、受け身に言われたことをするだけではなく、参加者の日本人同士で様々な案を出し合

うことから始め、最終的には自由なワークの時間を使ってブランコを作りました。その他にも、日本文化を

伝えるためにはどのように伝えたらより効果的にかつ魅力的に伝えることができるか考えました。

個人的に重要だと感じた点は、参加者全員で 1 日の終わりに必ずミーティングを開き 1 日の反省、今後の

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予定を話し合う機会を設けていたことです。体調チェックで具合の悪い人がいれば、周りの仲間は進んでサ

ポートし合っていました。私はどちらかといえば集団行動が苦手で個人で行動することが今まで多かっただ

けに、上手く輪の流れを止めずにやっていくことができるかがとても不安でした。

しかし、このたった 2 週間という時間で、同じ参加者との固い絆を築くことができたと確信しています。

短い期間でも困難を協力して乗り越え、このキャンプが始まる前にはこのようなかけがえのない仲間と出会

えるとは思いませんでした。もし、日本で彼らと出会っていても、このような関係にはなっていなかったで

しょう。この特別な 2 週間は、自身の成長だけではなくかけがえのない仲間を与えてくれました。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

誰にでも平等に接することができることがグローバルな人材の根底にあると、このワークキャンプを通し

て感じました。今回お世話になった家庭は、18 戸ある家庭の中で 17 番という番号が与えられた家でした。

数字の若いほど裕福とされているこのロングハウスで、17 番という数字は決して裕福ではないことを意味し

ます。それに加えて、私の家庭にはアパイ(父親)がおらずインダイ(母親)が家庭を支えていました。

彼女は、初めて会った時から、遠くの国から来たただの若い外国人である私を温かく受け入れてください

ました。自分たちのことだけで精一杯であるはずにも関わらず、食事の際には私にだけ体調を気遣いボトル

の水を用意してくださったり、こちらから言わなくても洗濯物が溜まってきたことを察して洗濯してくださ

ったりなど、大きなことから些細なことまで本当の息子のように接してくれて、帰国する際には涙を流して

くださいました。

インダイだけではなく、ロングハウスの人々の私を受け入れてくれる姿勢がとても心地よく、ストレスが

なく安心できる生活を送れた大きな要因となりました。外国に限らず、未知の場所へ行くことはとても勇気

が必要です。そんな時に一人でも誰にでも平等に受け入れてくれる人こそグローバルな人材にふさわしいと

思いました。

6.後輩へのメッセージ

もしこのワークキャンプに参加することを考えているのであれば、ボランティアをしに行くという気持ち

でいかないことをお勧めします。海外経験がある人でも、このマレーシアの奥地のジャングルに囲まれた生

活はあなたに新しい何かを与えてくれます。私は、今回参加した人の中でも海外経験は多くあるほうでした。

それでも気づくことや、自分を成長させる種をたくさんダガンのロングハウスの人々は与えてくれました。

NICE の国際ボランティアの中でも、このワークキャンプは正直 1 位 2 位を競う大変さと聞きました。実

際に、日本での生活の常識を捨てられない人にとっては、不向きなワークキャンプだと思います。しかし、

大変とわかっていても参加したいと志願して集まった仲間は特別で、日本ではなかなか出会えないような人

が集まっていると感じました。今の日本での退屈な大学生活から何かを変えたいと考えている人にとって、

このワークキャンプはとても有意義な時間になるでしょう。

7.写真

キャンプファイヤー時の写

ホストファミリーの

息子との別れの最後

の一枚

ブランコにそれぞれのイ

バンネームを掘りました

僕は Adam でした

完成したブランコで遊

ぶ弟(手前)と妹(奥)

以 上

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氏名 渡邊 茉莉亜

学部/研究科 国際文化学部 学科/専攻 国際文化学科

学年 1 年

派遣国 ラオス 派遣都市 バンビエン

出国年月日 2016 年 8 月 7 日 帰国年月日 2016 年 8 月 22 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE

主な活動内容 公民館周りのフェンスの建設、現地の子供たちに英語を教える

1.活動内容

日本、韓国、香港、台湾からの参加者、合わせて約 16 名を主に 4 つの役割分担のグループに分け、2 日ご

とに役割がローテーションしていく形で、活動しました。4 つの役割分担は大きく分けて、cleaning(食事後

の皿洗いやテーブル拭き)、teaching(幼稚園から小学生までの子供たちに ABC から英語を教える、中学生、

高校生の子供たち数名にパソコンの主な使い方を教える)、working(フェンスの建設の手伝い、雨で中止

になること多々あり)、cooking(朝、昼、夜の食事を皆の分作る)でした。活動の 8 日目は唯一のフリーデ

ーで、皆でバンビエンの街まで出かけ観光することができました。

役割分担で自分の役割があるとはいえ、一日中やっていたわけではないため、フリータイムが多くあり、

参加者やラオスの現地参加者と会話をしたり、ゲームをして交流を深めることができました。

2.特筆すべきエピソード

滞在、活動場所は、バンビエンの中でも田舎の場所であったため、歩道が整備されておらず、周りには牛

や馬を飼育している農家が多いことから、どこにでも牛や馬が自由に歩き回っている状態でした。参加者が

滞在していた女子部屋に、牛が雨宿りをしにやってきたことがありました。

滞在最終日に、バシと呼ばれる Farewell パーティを現地の年配の方が主に集まって開いてくれました。最

初に、儀式のような催しをし、最後に、一人一人がミサンガのような紐を、祈りながら手に付けてくれまし

た。安全に帰れるようにという思いが込められているそうです。なお、このバシは、ラオスでは伝統的な儀

式らしいです。

3.苦労したこと

一つは、寝ている間に、アリが列を作って部屋に入ってきてしまい、噛まれて痛かったことです。次の日

の朝、急いで部屋を大掃除し、やっとアリを追い払ったのですが、完全ではありませんでした。

二つ目は、大雨が降り続いて、その湿気のせいもあり、洗濯した洋服がなかなか乾かなかったことです。

雨期の季節だったので、3 日に一度は雨がふるような環境でした。そのため、外でのフェンス作りも中止に

なることがしばしばあり、また、朝が冷え込むこともありました。しかし、晴れると一変して、猛暑日に変

わります。天気の変化には驚かされました。

4.身に付いたこと

ちょっとしたラオス語が身に付きました。現地では、様々な国からの参加者がいたほか、ラオスでの参加

者も多く、「『いただきます』をラオス語では何て言うの?」といった風に、母国語を教えあうことがしば

しばありました。そのため、ラオス人との交流の時に教えてもらい、ラオス語を使って話しかけると喜んで

くれました。私は英語を基本的に大学で学んでいますが、英語のみだけでなく、言語を学ぶというそのもの

の楽しさもまた、教えてもらったような気がします。また、文化の違い、発展途上国の現実を見て肌で感じ、

発展途上国のマイナス面をマイナス面としてただ見るのではなく、そこに実はその国の良さが隠れていたり

するものなのだなと感じました。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

グローバル人材とは、自分の知っている事物や環境が当たり前だと思い込んでその中に留まるのではな

く、常に自分の知らない新しい世界へと挑戦できる人のことだと思います。ワークキャンプで出会った参加

者の中には、休みになると必ず各国を回っているという方や、バックパッカーや、自分の夢の実現に向けて

努力しているという方が多くいました。私は、そういった方たちの考え方や生き方に感銘を受け、この人生

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だから良いとか、この人生が成功だといった、自分の中の狭い考え方が常に正しいとは限らないんだと感じ

ました。様々な国に行くことを新しい世界と言っているのではなく、どこにいてもどんな時も、保守的にな

らず挑戦していくことが、グローバルだと言えると思います。

6.後輩へのメッセージ

グローバル人材像の欄でも書きましたが、常に挑戦していくことが大切です。私は、このワークキャンプ

を大学 1 年生のこの夏休みに経験して良かったと心から思いました。たった 2 週間の生活だったとはいえ、

学んだことは、自分自身を作っていくかけがえのない財産になりました。なので、ぜひトライしてみてくだ

さい。そして、あなた方のワークキャンプが、充実したものとなることを願っています。応援しています。

7.写真

バンビエンの街の様子

食事の様子

英語の授業に参加してくれた子

供たちと

フェンス作りの様子

ちょっとした移動時の様子(主に移

動していた時の車は別のトラック

です)

お別れパーティ、バシの様子

休憩時間に川で遊んだ時の写真

ワークキャンプ参加者みんなと

以 上

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氏名 夏目 絢太

学部/研究科 理工学部 学科/専攻 電気電子工学科

学年 3 年

派遣国 日本 派遣都市 福島県塙町

出国年月日 2016 年 8 月 2 日 帰国年月日 2016 年 8 月 18 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE(塙望舎)

主な活動内容 大型灯篭の制作

1.活動内容

福島県の塙町で大型灯篭を制作しました。16 日間の滞在でしたが、キャンプステーションと呼ばれる施設

で、ボランティアメンバー全員が寝袋で睡眠をとりました。外国人ボランティアは 8 月 4 日からの参加であ

り、彼らが来るまでの間に、キャンプステーションの掃除や日本人ボランティア同士で交流を行ったりしま

した。メンバー全員が揃うと、グループを四つに分け、灯篭のデザインを決めました。灯篭制作のグループ

とは別の 4 人ごとのグループを作り、毎日の食事は基本的にそのグループで交代しながらご飯を作っていま

した。5 日にはウェルカムパーティーを地元の人々が開いてくださり、地元の方々と交流する時間がありま

した。6 日から大型灯篭の制作が始まりました。この日は、竹割り、骨組みの作業を行いました。

また、同日の夜から 8 日の朝にかけて、地元の方の家で香港人の学生とともにホームステイをしました。

鹿角平という星がたくさん見えるところに連れってくださり、たくさんの流れ星を見ることが出来ました。

ホームステイが終わってからは、本格的に大型灯篭の制作が始まりました。日中は、大型灯篭の制作がほと

んどだったのですが、夕方頃に浴衣の着付けや和太鼓の体験が行われる日もありました。

12 日の午前中は、子どもたちと交流会・小型灯篭制作を行いました。外国人ボランティアの人々は日本語

が話せる人はいませんでしたが、子どもたちと楽しんで交流しているようでした。13 日までに大型灯篭の制

作を粗方終え、この日の夜はスパに行きました。入浴後はビアガーデンでお酒を飲みながら、カラオケをし

ました。

14 日は 1 日フリーでした。この日は午前中の間に、みんなで山の中を探検して、午後は隣町の祭りに遊び

に行きました。15 日は祭り本番で、川の中に入り灯篭を流しました。川の中からは灯篭を見にきている人々、

打ちあがる花火を鮮明に見ることが出来、最高な気分でした。16 日には、掃除・灯篭の分解を行いました。

自分たちで考案し工夫を凝らして作った灯篭を分解するのはとても悲しかったです。

17 日にはフェアウェルパーティーが行われました。準備は全てボランティア参加者で行われ、サポートし

てくださった地元の方々への感謝の気持ちを示しました。食事はチェコ・香港&ロシア・イタリア・日本グ

ループに分かれ、それぞれの国の料理を作りました。私は、チェコグループに属しており、チェコ料理の作

り方を直接チェコ人の方から聞くことが出来ました。

2.特筆すべきエピソード

外国人ボランティアはそれぞれ、チェコ・イタリア・香港・ロシア出身の人々でした。チェコ人とイタリ

ア人の英語は、イギリス人の話す英語に似ていて、聞き取るのは容易だったのですが、ロシア人と中国人が

話す英語はとてもなまりがあり、何度も聞き直してしまいました。私自身も英語の発音が正しくできなく、

聞き直される機会がよくありました。このような小さな問題はありましたが、コミュニケーションを取りボ

ランティアを行うための英語能力としては、日常会話が出来るなら問題ない程度の英語力しか必要ではなか

ったため、特に英語での不憫は感じませんでした。

また、私たちは毎日夕食後にキャンプステーションの外でお酒を飲んだりしながら話していました。初日

は、日本人も外国人もお互いに緊張感があり、一緒にいてもお互い黙り込んでしまうことが多かったのです

が、この夜の時間を通して、仲を深められたと実感しています。会話では英語をもちろん使うので、英語力

の向上にも多少はつながったのではないかと感じています。仲が深まるごとに、気兼ねなく話せるようにな

り、より英語を使う機会が増えました。

また、一人の外国人ボランティアの人がよくワークに遅刻してきました。最初のころは、自分から注意が

出来なく、どうしようか困惑していました。しかし、一緒にいる時間が増えて仲が良くなってから、思い切

って注意をしてみました。それ以降、しっかり遅刻せずワークに来てくれるようになりました。他国の文化

は日本の文化とは違うものがあるので、時間通りに来なきゃいけないことを認識していなかったのかもしれ

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ません。考えても本当の理由はわかりませんが、英語であったとしても伝えればわかってくれることを再認

識しました。

このワークキャンプの特徴は毎日進歩があり、ワークの内容が違うことです。大型灯篭の制作は竹割りか

ら始まり、土台作り・骨組み・ライト付け・紙貼り・色染め・チューブ取付けとやることはとても多種多様

なものでした。大型灯篭制作の進捗の過程を楽しみ、やりがいを感じることが出来ました。

3.苦労したこと

私のグループは、惑星の大型灯篭を制作しました。色染めをする際に、私たちのグループが提案した色で

は光が通らないと、灯篭の先生に指摘されました。その際に、先生が別の色を提案してくれましたが、外国

人ボランティアの人はその色をどうやら好んでいないようでした。その二人の間で、私が通訳となりました。

お互いなかなか折れず、しばらくの間話が進まない状況でした。結局、先生が折れて最初に私たちが提案し

た色で色付けをしていいという許可が出ました。

しかし、何年も経験のある先生が、指摘していることなので、どうにか色を変えなくては、本番の灯篭づ

くりが失敗してしまうのではないかと私は感じました。そこで、私は他の色を複数提案し、その色で光が通

るかどうかを先生に確認してもらいました。その色を、外国人ボランティアに提案したところ、その中の一

つの色を気に入ってくれて、その色で色染めをするということに決まりました。2 人とも、お互いの案に納

得しない場合、他の案を提案することで解決できることがあると身を以て体感しました。

4.身に付いたこと

人類の文化に関する知識の理解が深まりました。塙町では、すれ違う人が知らない人であっても挨拶をす

るのが普通でした。一度、ゴーヤを 80 本ほどかごに入れ持ち運んでいた人に、挨拶をしてゴーヤが美味し

そうだと言及したところ、ゴーヤ 5 本を無償でくださいました。私は、他人とのコミュニケーションを取る

ことを好まず、仲間内でのコミュニケーションを好むのが日本の文化であると認識していましたが、そのよ

うな文化は、場所や人によって異なるということを認識することが出来ました。

また、私は来年の派遣留学への応募を検討しています。今回の外国人ボランティアで、イタリア人とチェ

コ人の二人が大学院生でした。その二人から、ヨーロッパの各国の様子・大学の様子を聞くことができ、派

遣留学の参考となる知識を手に入れることが出来ました。私は海外大学院への進学も検討していますが、そ

の時にもまた、彼女らに助言を求めることが出来るのではないかと考えています。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

私の考える「グローバル人材」とは多様性を持つ人々のなかで適応できる人物です。テストのスコアで測

れる語学力も、一つ重要なキーであるのは間違いないですが、それは二の次であると考えています。例えば、

同じ研究室の仲間で、ある一つのプロジェクトを実行するのは、比較的簡単です。それは、お互いに専門科

目の知識があり、そのプロジェクトに対し、おなじ視点から切り込むことが出来るからです。今回のボラン

ティア活動では、大学も専攻も違う日本人や外国人たちとのワークキャンプでした。「グローバル人材」と

は、このような多様性のあるコミュニティで、お互いのことを理解し、相手に自分の意見を伝えることが出

来る能力が必要です。同時に、そのコミュニティの中で、個性を用いて、自分の価値を見出すことによりコ

ミュニティの中でのニーズは高まると言えるでしょう。

6.後輩へのメッセージ

10 月には反省会、11 月には水上俵引き競争の週末ワークキャンプが福岡県塙町で行われます。ワークキ

ャンプは既に終わってしまいましたが、そこで出会った人々と会う機会や塙町に戻る機会がいっぱいありま

す。私自身も上記のイベント以外にも、お土産を持って、ホームステイファミリーの家に再度訪ねたいと思

っています。このワークキャンプに参加することで、塙町は第 2 の故郷となりました。たった 16 日間です

が、とても密度の濃い実りのある 16 日間となることは間違いないです。

また、外国人ボランティアの人々は日本文化に興味がある人が多く、日本にまた来たいと言っている人が

多いです。日本人参加者も、とても献身的な人たちしかいなく、そのような人たちとも出会うことが出来ま

した。ワークキャンプを通して、日本・国外でたくさんのつながりを築くことが出来ました。英語能力は高

いものは求められません。ぜひ塙町ワークキャンプに参加して、塙町の魅力を感じると同時に、たくさんの

つながりを作ってほしいです。

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7.写真

大型灯篭制作の様子

カラオケの様子

毎晩の飲み会の様子

ライトアップさせた灯籠

小型灯篭制作の様子

浴衣着付けの様子

完成後の大型灯篭と集合写真

フェアウェルパーティーの様子

以 上

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氏名 菅原 正絵

学部/研究科 経営学部 学科/専攻 経営戦略学科

学年 1 年

派遣国 日本 派遣都市 島根県出雲市

出国年月日 2016 年 8 月 3 日 帰国年月日 2016 年 8 月 13 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE

主な活動内容 寺子屋

1.活動内容

10日間の島根県出雲市平田でのワークキャンプのメインの活動は、3日の地域の子ども達との寺子屋です。

海外、日本メンバー全員で夜遅くまで話し合い、準備をして、子どもが楽しんでもらえるようにしました。

1 日目は、ワークキャンプメンバーが考えたゲームをし、その後お昼そうめんを一緒に食べました。2 日目

は、地元の人形劇をやっている団体の人が来てくれて、出雲にゆかりのある神楽など人形劇を見たあと、体

験をして、お昼を一緒に食べ、そのあと外や中で遊びました。最後の 3 日目は、四つのグループに分かれて、

海外から来たメンバーを中心にその地域での食べ物を作りました。日本人のメンバーは外国人メンバーと子

ども達との通訳をし、潤滑に進むように努めました。

また、寺子屋以外では地元の方々と寺社やハーブ園の清掃を行いました。

2.特筆すべきエピソード

メインの活動である寺子屋以外に私が特筆したいのは、地元の人お宅への貰い湯する際のことです。お風

呂は数人に分かれて貰い湯をしに行っていたのですが、外国人メンバー2 人、自分 1 人ということがほとん

どでした。貰い湯させていただく地元の人は英語が変わらず、外国人メンバーも日本語がわからないため、

彼らが会話をするには両方の言葉がわかる自分しかいませんでした。その事は分かっていましたが、私は自

分の英語に自信がなく、そのため、軽くみんなで話すくらいしかしていませんでした。

ですが、キャンプを半分過ぎ、みんなでこれまでの反省会をしました。その際に、外国人メンバーが「自

分達は日本語がわからないので、地元の人のお宅に行ってもあまりコミュニケーションを取れなくて残念

だ」というコメントがありました。そこで、もし自分が逆の立場だったらと考え直し、今までの自分のして

いた事を反省しました。その次の貰い湯の際、積極的に外国人メンバーと地元の人が話せる用に積極的に話

を振ったりしました。その甲斐あったのか、その人はすごく盛り上がりました。外国人メンバーの 2 人もす

ごく楽しそうで、帰る時に地元の人と一緒に写真を撮るくらい打ち解けることができました。帰り道で、外

国人メンバーが「今日は地元の人一緒に話せてすごく楽しかった」と言っていてすごく嬉しかったです。

このワークキャンプでは外国人メンバーと地元の人をつなぐのも日本人メンバーの役割でありました。英

語を失敗する事を恐れず、英語の間違いなど、伝えたい、わかりたいという気持ちがあれば文法や単語のミ

スなど関係無く、気持ちが大切なのだと痛感しました。

3.苦労したこと

苦労した事は、このワークキャンプでは食事はメンバーの自炊でした。地元の人が差し入れで持ってきて

くれる夏野菜や自分達で作った物のあまりなど、捨てる事無く食べよう工夫するのが大変でした。はじめ、

外国人メンバーは日本の料理に馴染めず残す事がありました。ですが、ミーティングをした際、残すのは地

元の人に悪いし良くないという事、残飯について話し合い、後半では 2 日目料理はアレンジをしたり、残飯

も無くなりました。地元の方にも「今年のメンバーはアレンジして綺麗に食べていていいね」と言ってもら

えました。国が違う分残す事への認識が異なり、英語での会話のためかうまく日本的感覚を理解してもらえ

ず、日本人同士もどかしい思いもしました。

4.身に付いたこと

今回のワークキャンプで身についた事は主体性です。特に英語への認識が変わりました。このキャンプに

参加する以前は、英語は少しのミスも怖くて話す事ができませんでした。ですがこのキャンプでは話さない

とやっていけなく、よく聞いてみると流暢に話したる外国人メンバーもミスはしていて、ミスを怖がってい

る場合ではないと考えを改まりました。このキャンプに参加していた 10 日は今までにないくらい英語で話

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していました。ふざけたジョークも言い合えるようになり、とても楽しかったです。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

この経験を通して私が考えるグローバル人材は、国の違い、考えの違いを理解した上で、相手の事を考え、

伝えようする優しさを持っている人だと思います。今回のワークキャンプを通して、ただ英語が話せるだけ

ではダメだという事がわかりました。英語が話せるに越したことはありませんが、英語が完璧に話せなくて

も相手の事を思いやり伝えようとする気持ちが大切だと思いました。

私は、何度もうまく伝えられなくてもどかしく感じていましたが、相手の人が一生懸命わかろうとしてく

れて何度も助けてもらいました。私は、グローバル人材はまずコミュニケーションが重要だと考えています。

コミュニケーションは双方向性のものです。お互いに互いを思いやる優しさがなければ相手とコミュニケー

ションはできないと思います。グローバル人材は何か他の人とは違う天性の才能では無く、誰もができる気

遣いと思いやりを持っている人だと感じました。

6.後輩へのメッセージ

このワークキャンプを終えて、今後参加する方へ伝えたい事は、キャンプに参加することで本当に人は変

われるという事です。10 日という短い期間で変われるのかと思う人がいると思う人もいると思います。私も

その 1 人でした。ですが、変われるのです。高校時代、英語が大の苦手な私が、まさかあんなに英語を話し

て、海外メンバーにも自分の意見を伝えようと努力する事ができるとは思っていませんでした。様々な国か

ら来て、そこの国について、その人と話して、自分の視野を広げられました。日本の地方に行って、そこの

人ともお話して、自分の知らない日本を知れました。本当に良い経験ができます。私は、この夏、この島根

県出雲市平田のワークキャンプに参加できて本当に良かったと心から思えます。

7.写真

寺子屋

寝泊りしていた唐川館

寺子屋での食事

以 上

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氏名 冨田 駿

学部/研究科 国際文化学部 学科/専攻 国際文化学科

学年 1 年

派遣国 日本 派遣都市 福岡

出国年月日 2016 年 8 月 15 日 帰国年月日 2016 年 8 月 27 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE

主な活動内容 森林保護、村の清掃、村の活性化

1.活動内容

最初の 2 日間はまだワークは始まらず、本格的にワークが始まったのは 3 日目からだった。3 日目と 4 日

目は、地元の森林組合の方々の協力・指導のもと、何年か前に植林した木(杉の木が中心)を大きく育てる

ため、木の周りに生えている雑草の下草刈りを鎌を用いて行った。5 日目は、プログラム中毎日使わせても

らった温泉と同じ系列のキャンプ場の清掃、花の選定を行った。6 日目はオフだったので、午前中はお茶の

文化会館へ行き雫茶を飲み、午後は星野川というところで川遊びをした。7 日目は、近くの小学校で行われ

た、半年に一度の廃品回収のお手伝いをした。8 日目は、お茶のプロフェッショナルの方から、おいしいお

茶の淹れ方を星野の特産品である星野茶を使って、教えてもらった。9 日目は、受け入れ先のホストである

谷口さんの家へ行き、雑草抜きや邪魔な木を切り倒し、それらをのこぎりを用いて小さくした。10 日目は 5

日目と同じワークで、11 日目と 12 日目は、味噌を作る手伝いをさせてもらった。

2.特筆すべきエピソード

このプログラムの開催地である星野村はその名の通り「星がきれい」な村である。しかし、前半はワーク

のときだけ晴れていて、夜は曇りという天気や、月光が強くて星があまり見えないという天気だったため、

満天の星空を見られないでいた。このまま星を見られないのは嫌だったため、朝 4 時に起きて星をみること

にしたら、満天の星空を見ることができた。天の川もうっすらだが見ることができた。その日の夜は、雲は

なく月もなかったので朝の星空よりもはっきりと天の川を見ることができた。そのうえ、流れ星も見られた

ので、星野村の星空を十分に満喫できた。

3.苦労したこと

私は英語力がなかったため、伝えたいことを上手く伝えられないことがよくあった。言いたいことは頭の

中にたくさんあるのに、いざ言葉に出そうとすると全く出てこなくなることもあった。例えば、折り紙で鶴

を折るのを外国人に説明するのが苦労した。ここを折って、反対にして、引っ張ってなどの英語が全く出て

こなくて説明できなったので、一緒に折ることで解決した。また、外国人と一緒に料理を作ることにも苦労

した。作った料理がほとんど日本食だったため、料理の説明や入っている具材の説明を求められることがよ

くあったことや、味噌の溶かし方といった日本独自の調理方法を英語で教えるのは本当に苦労した。

ワークの面では、林業のワークが思っていたよりもハードだった。ワーク内容は、下刈りだったが、下刈

りといっても、自分よりも背丈の高い草を切ったり、傾斜が急なところに生えている草を切ったりするため、

想像以上に体にきた。

4.身に付いたこと

このプログラム中、英語を使ってコミュニケーションをとっていたため、スピーキングの方はどうかわか

らないが、リスニング力はついたと言える。また、もっとコミュニケーションをとりたいと思うようになり、

英語学習への意欲が湧いた。ご飯の準備や洗濯、掃除など当番制だったが、12 日間やったため、料理を作れ

るようになり、生活力がついたなと感じた。林業ワークや谷口さんの家でのワークのおかげで、鎌の扱い方

やのこぎりの使い方をマスターすることができ、20 cm くらいの太さの木なら簡単に切れるようになった。

このプログラムでは、自分の知らない世界を体験することができ、知らないことや新しいことを学ぶ楽し

さを知ることができた。それと同時に自分の教養や知識のなさに気づき、自分自身がどういう人間なのかを

知ることができたと思う。

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5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

今回のプログラムを通じて考えたグローバル人材とは、教養を持ち、それに基づいた自身の考えや意見を

他人にきちんと伝えられる人だと考えた。このプログラムに参加していた人は、幅広い知識を持っており、

自分の意見もしっかり持っていた。一度、参加者同士で、日中問題や日米問題といった国際問題を話したの

だが、彼らは自国の主観などではなく、一個人として自分の考えを話していた。こういったように、周りを

気にせずに自分の考えを言えるというのは、まだ自分にはできない。これらができるようになると、グロー

バル人材になれるのではないかと考えた。

6.後輩へのメッセージ

このプログラムに行くか行かないか迷っているなら、行くことをお勧めします。私は英語力に自信がなく、

外国人とコミュニケーションをとれるか不安だったけれど、実際何とかなったので英語力に自信がない方で

も大丈夫です。ワークは慣れない作業ばかりできつかったこともあったけれども、得られるものは多いと思

うし、ここで経験したことは、絶対将来の糧になると思います。そう確信できるほど、濃い 12 日間を過ご

すことができました。留学を考えている人は、留学前に英語を使えるいい練習となるので、ぜひ行くべきで

す。ここで様々な課題も見つかるだろうし、外国人とコミュニケーションをもっと取りたいと思うようにな

り、英語学習への意欲も高まると思います。これをきっかけにワークキャンプに参加したいと思ってくれる

人がいたら幸いです。

7.写真

星野村 宿舎までの道

お茶の淹れかた教室

林業ワーク

以 上

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氏名 長谷川 歩果

学部/研究科 キャリアデザイン学部 学科/専攻 キャリアデザイン学科

学年 1 年

派遣国 日本 派遣都市 長野県信更町

出国年月日 2016 年 8 月 29 日 帰国年月日 2016 年 9 月 11 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE

主な活動内容 北アルプスを眺望できる歩道整備 農作業

1.活動内容

全体的な活動内容としては、りんごや竹、ぶどう、米などの農作業が大半だった。農作業を地域の方々や

チームメイトと協力しあいながらする中で、次第に絆が深まってきた。特に、りんごの出荷作業や、竹取は

初めての体験だったため、非常に興味深かった。作業をしながら、お互いの国の文化や宗教について、ディ

スカッションをし、異文化交流・親善をすることができたと感じている。また、2 週間、寝食を共に過ごす

中で、国や言語、文化が違う中で、互いを理解しあい、認め合うことの重要さを実感した。言葉が通じなく

とも、思いや伝えたいという気持ちがあれば、試練を乗り越えていけるのだと感じた貴重な体験だった。

また、長野のワークキャンプの最終目標としては、私たちボランティアの方々一人一人が、長野県信更町

に愛着と誇りを持ち、過疎化が進む信更町の地域活性化と魅力発信に貢献するというものであった。私たち

は、これらのミッションを託され、日々の農作業や、小学校へのボランティアにおいても、信更町をより良

くするために、私たちにできることは何か、考えるようになった。その中で、チームの絆が深まっていった

のではないかと実感している。最終的には、地域の方々をお招きし、信更町の地域活性化に向けたプレゼン

を自分たち自身が納得のいく形で成功させることができたと思っている。

だが、2 週間のワークキャンプを終えて、フィードバックしてみると、新たな課題が数多くあったことに

気が付いた。それは、地域活性化に向けたプランを提案するにあたり、地域の方々と直接的なディスカッシ

ョンをしてなかったことである。私たちが考える信更町の魅力と地域の方々の魅力の視点は異なる。だから

こそ、地域の方々と真剣に直接的にディスカッションする必要性があったのではないかと、このプログラム

が終わってから気が付いた。この経験を通して学んだことは、何をするにおいても、これで大丈夫というも

のは何一つないという事だ。出来上がったものに満足せず、課題を探し出し、その課題を解決するための方

法を見つけていくことが必要であると、このワークキャンプを通して学ぶことができた。

2.特筆すべきエピソード

最終日に、お世話になった方々を招いてパーティーを開催したことが私にとって最高の思い出だ。私も含

め、グループ内の女子は皆で浴衣を着た。トルコの人も、スペインの人の浴衣を着るのは初めてだと話して

いた。すごく喜んでいる様子で私自身も嬉しくなった。各国の伝統的な料理をみんなで作り、パーティーを

成功させたいと思う一心で団結して頑張った。最後に、全員で「WE ARE THE WORLD」を歌ったこともか

けがえのない思い出だ。

この国際ボランティアに参加して気づいたことは、お互いの国や、文化が違ったとしても、互いを認め合

い、理解しあえば気持ちが通じるということだ。この 2 週間のプログラムを通して、外国の方々の意識の高

さを痛感した。私も含め、日本人は一歩外に出て行動する事に恐れを抱いており、島国であるためだと、ワ

ークキャンプでできたドイツ人の友達が話していた。この言葉の意味をよく理解し、一歩踏み出す勇気を持

ち、新たなことに挑戦する力を持ち続けていきたいと強く思った。だからこそ、この大学 4 年間の法政大学

での学びをより良いものとするために、常に目標を抱くことを忘れず、英語力を高めていくための勉強を継

続させていきたいとこれらの出来事を通して実感した。

3.苦労したこと

私たちの長野のグループは、はじめ、日本人参加者 5 名、外国人参加者 5 名(トルコ人 1 名、イタリア人

1 名、台湾人 1 名、ドイツ人 2 名)、計 10 名で国際ボランティア活動がスタートした。しかしながら、研修

3 日目になり、ドイツ人の交際中の 2 人が、異文化の違いから、活動を辞退したいとの申し出があり、研修

3 日目にして、仲間が 2 人減ってしまった。そのことを受け、チーム全体の空気が重くなり、国際ボランテ

ィアを無事成功させることができるか不安になった。だが、チームメイトの迅速な対応により、人数は少な

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くともお互いを認め合う深い絆で結ばれたチームになったと感じている。

4.身に付いたこと

国際ボランティアを通して、周りを見る力が身についたと感じている。私の欠点は、一方方向しか見るこ

とができないことである。それゆえに、周りを見て、臨機応変な行動ができる人になりたいと常日頃から考

えている。2 週間、国や文化が違う方々や、初めて会う方々と共に、過ごす中で、以前までにはなかった視

野を広く持つ力が、身につくことができたのではないかと感じている。また、英語でのディスカッション力

も身についたのではないかと感じている。他国の文化や習慣、宗教について話し合った経験は、英語力が向

上するきっかけとなったと感じる。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

グローバル人材とは、自分の意見も主張しつつ、他者の意見も尊重することができる人であり、グローバ

ルな視野を持っている人であると考える。国や、文化、宗教が違ったとしても、互いを認め合い、理解しあ

うことができる温かみのある人であると考える。また、日本だけでなく、他国の国際問題や情勢についての

関心や、チャレンジ精神のある積極的な人であると思う。そして、自分の強みを見つけ出すために、一日一

日を無駄なく過ごすことができる人であると考える。どのようなことであっても、それら一つ一つに得るも

のがあるのだと考えることができる、前向きで、自分自身の目標に向かって、努力することができる人材こ

そが、グローバル人材であると思う。そのような人材像を目指していきたい。

6.後輩へのメッセージ

国際ボランティアは、自分自身のスキルアップにつながる貴重な体験です。悔しいことも、嬉しいことも、

楽しいことも多くあります。自分の英語力の無さに悔しいと思ったことも多くありました。国際ボランティ

アに参加したからこそ、地域の方々の温かみや、仲間の優しさ、大切さに気づくことができたのではないか

と感じています。これから、参加しようと考えている人や、今迷っている人がいたとしたら、迷わず、この

国際ボランティアに参加することをお勧めします。新たな課題を見つけることができるだけでなく、もっと

頑張ろうという気持ちになります。この国際ボランティアは、国際理解・親善により興味を持っただけでな

く、英語力を身につけることができる最大の学びなのではないかと私は考えます。

7.写真

歩道整備

最終日パーティー

信更町をよりよくするためのプレゼン

記念撮影

以 上

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氏名 長岡 里帆

学部/研究科 グローバル教養学部 学科/専攻 グローバル教養学科

学年 1 年

派遣国 日本 派遣都市 北海道新得町

出国年月日 8 月 31 日 帰国年月日 9 月 13 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE

主な活動内容 畑仕事やそばの収穫、放牧の手伝いなど。また、全員の食事の準備を朝昼晩と交代で行う。

1 日だけ、保育園を訪問し、園児と一緒に遊ぶ。

1.活動内容

8 月 31 日から 9 月 14 日までの約 2 週間、北海道新得町にある共働学舎に滞在し、土木作業や除草、そば

の収穫などを行った。共働学舎では知的障害者や引きこもり、手足不自由など、様々な事情を抱えた人々が

農業や畜産に取り組む場所であり、農場のメンバーと共に働く機会をいただいた。また、新得町の保育園を

訪問し、地元の園児と触れ合う時間もいただいた。

2.特筆すべきエピソード

特筆すべきエピゾードとして挙げられるのは、学舎の人々に新得町ツアーに連れて行ってもらったことで

ある。その経験を通し、自然災害の怖さと、自分が属しているコミュニティの外に出てみないと分からない

ことがたくさんあると痛感した。不幸なことに、台風の影響で線路や橋が崩壊し週末街に出かけることが出

来なかった。その代わりに、徒歩で行くことができる範囲で、学舎の人に町を案内してもらった。

学舎から 30 分足らず歩いた場所は、新聞やニュースだけで得た情報よりもはるかに悲惨な状況であった。

山が崩落し土砂崩れが起こり、家が流された痕が残されていた。また、自衛隊が住宅街まで出向き、水の給

与を行っていた。自らの目で見た光景は衝撃的であり、自然災害に抗えない私たち人間の無力さと、世界を

さらに知るためには自分が所属している地域社会に満足せず、外に出てみなくてはならないと感じた。外に

出てみることにより、自分がどれだけ小さな世界で生活していたのか、身の程知らずであるのかということ

を痛感することが出来、1 日費やして町を散策したことは忘れられない体験となった。

3.苦労したこと

苦労したことは、「他人」と共に住むということである。共働学舎に滞在するということで、学舎の人々

の一員となり、寝処を共有させてもらった。しかし、ライフスタイルが全く異なった人と生活することは非

常に困難で、入浴の時間や洗濯の時間、就寝する時間、目覚ましをセットする時間など、すべてにおいてワ

ークキャンプメンバーを含めた他人のことを考えた行動が必要とされた。しかし、共働学舎のライフスタイ

ルに徐々に自らが合わせることにより、次第に「他人」という概念から、「仲間」だと意識するようになっ

た。家族と同様、仲間だと意識し始めると、自分中心ではなく、相手のことも考えて行動するようになる。

ワークキャンプのメンバーや学舎の人達を「赤の他人」だと捉えていたからこそ、彼らと共に生活すること

が苦に感じてしまい、「仲間」と思えたからこそ、自分優先ではなく彼らのことを思って行動できたのでは

ないかと強く感じた。

4.身に付いたこと

キャンプを通して身についたことは、自己判断力である。共働学舎では毎朝晩、食堂で皆が集合する時間

に、1 日に自分がする作業について自らで決め、報告し合うのである。キャンプに参加してからの数日間は、

学舎の人々の前で発言することに自信がなく、小さな声で囁いていた。しかし、学舎の人々は日々の活動報

告を細かく、はっきりと発言し、自分の決めた仕事に誇りを持って励んでいたのである。この報告会には、

誰かに言われて仕事をするのではなく、自分でやるべきことを見つけて責任を持ってやるという自己判断力

を培う機会であるのだと身に染みて知った。さらに、たとえどんなに小さな作業でも、一人一人の作業が重

要な意味を持つのであると感じた。例えば、雨天で外での作業が出来なかった際、羊の毛の掃除をする機会

があったが、私たちが掃除した羊の毛も、いずれは共働学舎で販売される商品の材料となり、売り上げにな

るため、非常に地道な作業でも重要であり、怠ってはいけないということを学んだ。

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5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは、多文化と触れ合って学んだことを、ただ感心するだ

けでなく世界に発信する人だと考えた。2 週間という長い時間をフランスやメキシコから来日した人々と共

にすることにより、やはり文化は全く異なっていると改めて痛感した。しかし、日本国内から来ているにも

関わらず、私が住んでいる東京の文化とは山口の文化と非常に異なっていることも知った。そのような状況

において、グローバル人材は、様々な文化を受け入れて尊重し、なおかつ自分の文化の良さを知り、伝えて

いかなくてはならないと考える。

真のグローバル人材になるためには、まず自分の文化の良さを把握しておくべきではないかと、今回の経

験を通して感じた。グローバル化が進み、他国の意見や流行ばかりを取り入れがちであるが、「日本」を象

徴する文化は維持するべきだし、他国の文化を知ることにより、日本人からの視点で私たちが気づくことを

世界に発信していくべきだと感じた。

したがって、共働学舎における国際的な経験をあらゆる形で発信していくことが、今後のグローバル人材

を増やす糧にもなるのではないかと感じ、ただ感じるだけでなく、発信するまで出来る人材が真のグローバ

ル人材であると考える。

6.後輩へのメッセージ

共働学舎は特殊な場所で、最初はどのように学舎の人々と接して良いのかと戸惑うこともあるかもしれな

いが、自分の行う作業に責任を持ち、相手を頼らず自ら行動していくことが出来れば、心配はない。学舎の

人々は皆親切で、私たちワークキャンプのメンバーを暖かく、そして学舎の一員として迎えてくれる。今ま

でとは新しい経験をしたい人、自分自身についてよく考えたい人には是非お勧めである。

7.写真

以 上

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氏名 佐藤 帆夏

学部/研究科 キャリアデザイン学部 学科/専攻 キャリアデザイン学科

学年 1 年

派遣国 日本 派遣都市 大阪

出国年月日 2016 年 9 月 1 日 帰国年月日 2016 年 9 月 15 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) NICE

主な活動内容 木、竹の間伐

1.活動内容

山で大きな木を切り倒し、2〜3 メートルで分割し、枝払いをして、皮をむき、それを小屋の近くまで運ん

だ。切り倒す時には倒れる方向を定めるために、受け口、追い口をしっかり作る。絶対に木が倒れてこない

安全な方向にロープでみんなでひっぱり、木を倒す。3 メートルの竹を使って測り、印をつけて玉切りをす

る。周りに注意しながら枝を 1 人ずつ持つ小さなナイフで切り落とし、2 人ずつで玉切りした木を運ぶ。3

チームに分かれて、二つのチームは木を切り倒す作業を行い、一つのチームは運ばれてきた木の皮をむいた。

また、同様に、竹林の中で竹を切り、分割して、運んだ。

2.特筆すべきエピソード

私が最も印象に残っているのは、異文化を超えて分かり合えた経験である。1 回目の Free day でみんなで

奈良に御朱印帳集めに行ったとき、外人が「高いから買いたくない」と言い出し、その日の Free day がスム

ーズに進まないということがあった。私は、周りを考えず自分の意見を主張するという文化なのだろうと思

い、異文化を感じた。けれど、一緒に生活していた、富田林の自然を守る会のメンバーのりさちゃんと Free

day についての話をしていたとき、相手にも考えがあるはずだから、自分の気持ちを正直に相手に伝えて、

相手の話もしっかり聞くべきだと言われた。そこで、中間総括のミーティングをしたときに、もっと周りの

人のことを考えるべきだと伝えた。すると、私の話をしっかり聞いてくれて I'm sorry と言ってくれた。異文

化だと諦める前に、しっかり自分の考えを伝え、相手の気持ちに耳を傾けることで、分かり合えるというこ

とを知った経験となった。

3.苦労したこと

最も苦労したことは、英語に翻訳することだ。具体的な場面は、homestay のときである。homestay はペア

ごとに地域の方の家に宿泊させていただくものであった。私は 2 回とも外人とペアになった。滞在先の方と

会話するとき、その方々と外人を繋ぐのは私しかいない。私は英語が得意なわけではないので、どの単語で

翻訳してあげればよいかもわからないし、外人が言っていることが聞き取れないこともあり、とても大変だ

った。日本語ばかり使ってしまったときもあり、外人には本当に申し訳ないと思った。

4.身に付いたこと

身についたことは二つある。一つは、間伐である。大きな木を切った経験がない私は、間伐の仕方が全く

わからなかった。しかし、2 週間毎日 work をする上で地域の方に教えてもらいながら、安全に正しく木や竹

を切る方法を学ぶことができた。もう一つは、常に自分から行動することだ。私はこの 2 週間でメンバーや

地域の方々とたくさん交流したいと考えていたので、受身の姿勢をとるのではなく、いつも自分から話しか

けたり行動したりしていた。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

私は、「グローバル人材」像とは、英語の能力があることはもちろん、しっかりと自分の考えを持ち、そ

れを主張し、他の意見にも肯定的に、ときには批判的に耳を傾けられる人だと考える。前提として、まずは

さまざまな知識がなければ意見を持つことはできない。知識を幅広く持ち、周りに流されず自分の軸をしっ

かりと持って、その上で他の人と意見を交わせる人がこれからの時代に必要とされていると考える。今回の

2 週間でも、外人メンバーは環境や教育などさまざまな事柄の知識と自分の意見を持っていて、日本人メン

バーでもそういった知識や意見を持っている人は外人と意見交換したり共感しあったりしていた。英語が使

えるかどうかの前に、経験、知識、主張があるかどうかが大切だと思った。

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6.後輩へのメッセージ

外国人と友達になりたい、でもどうすればいいかわからない、という人はまずこのボランティアに参加す

るべきだと思う。私がこのボランティアに応募したきっかけがまさにそれだった。日本にいながら、外国人

と一緒に生活し、多くの経験を共有できる。こんな素敵なボランティアがあるのか、と思った。実際に 2 週

間参加してみて、予想以上の経験ができたと思う。work の他にも、homestay、free day、discussion などがあ

り、毎日が本当に充実していた。そして何より、2 週間みんなで生活するということが私にとって本当に貴

重な体験だった。Good morning! から始まり、Good night! で終わる 1 日。みんなで外でご飯を食べてゲーム

をしてキャンプファイアーをして、このボランティアに参加していなかったら絶対にできない経験をするこ

とができた。一緒に生活するからこそ、自分の英語の能力の低さで悔しい気持ちになったことも何度もあっ

たけれど、その悔しさもこれからの原動力となる。

夏休みに意味のある体験をしたい人はぜひ参加するべきだと思う。これを 1 年生の夏に知ることができて

本当によかったと思う。これからの大学生活でどのように英語を勉強していけばいいか、1 年後、2 年後、3

年後、どうなっていたいかを考える大きなきっかけとなった 2 週間だった。大学生活は自分で動かなければ

成長することができない。夏休みに意味のある体験をしたい人はぜひ参加するべきだと思う。

7.写真

宿泊していた小屋

間伐の作業風景

ワークの休憩

フリーデイの様子

以 上

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氏名 山﨑 優有菜

学部/研究科 法学部 学科/専攻 国際政治学科

学年 3 年

派遣国 フィリピン 派遣都市 ヌエバ・ビスカヤ州

出国年月日 2016 年 8 月 8 日 帰国年月日 2016 年 8 月 22 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) GLM institute

主な活動内容 農民の収益向上事業の見学・体験

1.活動内容

小規模農民を対象とした農業機械のマイクロ・レンタル事業(ARMLED)では実際に農機具の使用を体験、

またオペレーターの農民の方との対談を経験しました。現地の人々が望んでいること、そして、実際に実行

することのできる限界のギャップを目の当たりにし、ソーシャルビジネスの難しさを学びました。「有機・

減農薬農産物の生産を通じた貧困農民の生計向上支援プロジェクト」(Vizcaya Fresh)では、有機農業を行

っている農家訪問、及び販売を経験しました。そこでは、日本の有機野菜の技術や農法が活用されており、

技術面での援助という観点から多くのことを学ぶことができました。

「零細稲作農民を通じた農業収入向上事業」(I-FARM)では、農家の方との対談だけではなく、現地の

小学生との交流や市長や市議会議員の方に直接お話しする機会を設けていただきました。市長や市議会議員

の方へのインタビューではフィリピンの地方政治や貧困支援の現状を知ることができました。農業に関する

活動だけではなく、現地の方との交流という貴重な経験を得られました。

2.特筆すべきエピソード

実際に現地の農民の方と直接お話しする機会を多く設けていただきました。彼らは小規模な農業を営んで

おり、厳しい生活を送っていました。しかし、高地の自然が豊かな地域で生活している農民の方たちは、私

の当初の想像とは異なり、非常に明るく、前向きに農業というものに向き合っていました。「農業以外の職

に就きたいか?」という私の問いに、多く方が NO と答えたことが大変印象に残っています。誇りを持って

農業に従事している彼らの姿をとても意外に感じ、実際に現地に赴き現地の方の声を直接聞くことの大切さ

を実感しました。実際にただ援助を与えるだけではなく、現地の方のニーズにあった支援の仕方、またその

ことの難しさを実感しました。

一方で、農業しか道がないといったような農民もいました。彼らは、低地の比較的都市部に近い地域で農

業に従事している方たちでした。貧困に対しての認識や関心の地域間の相違を目の当たりにしました。また、

情報の有無による市民意識の形成について学ぶことができました。

3.苦労したこと

このインターンシップを通して、自身の英語力のなさ、特にリスニング能力のなさを改めて痛感しました。

相手の話を理解できていないため、最初は質問することも相手の質問に答えることも難しい状況でした。そ

のことを非常に申し訳なく感じ、最初は会話やインタビュー時に消極的になってしまう場面も多くありまし

た。しかし、現地の方は、分からなかったことを聞き返せば必ずゆっくり丁寧に言い直し、拙い私の英語を

一生懸命理解しようとしてくれました。話を理解しようとする姿勢、自分の考えを伝えようとする姿勢の大

切さを実感しました。語学はあくまでコミュニケーションのための道具である、ということを改めて実感し

ました。

4.身に付いたこと

このインターンシップを通して「多様性を受け入れる」ということを深く学びました。たった 2 週間とい

う短い間に様々なバックグラウンドを持った方々とお会いしました。自分では想像もつかないような経験、

考え方にたくさん触れました。大学生になってからどうしても小さいコミュニティーで生活してしまい、自

分と同じような考えの人と過ごすことが多くなってしまっていました。しかし、自分とは違った考えを持つ

人の関わり合い、視野を広く持つことの大切さを感じました。このインターンシップを通して多様性の重要

性、そしてそれを受け入れることは自分次第であり、決して難しいことでないということを学ぶことができ

ました。

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5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

現地の習慣、文化、人柄に対し柔軟に対応し、尊重できる人がグローバル人材であると思います。海外に

いくと様々なバックグラウンドを持った人との関わりは必須になります。その中で自分の常識が相手の非常

識であるかもしれないし、相手にとっての常識が自分にとっての非常識かもしれません。そんな中で自身の

固有観念にとらわれず、柔軟に対応、順応し、尊重できる人がグローバル人材であると考えます。それは、

海外だけでなく、日本国内においても同様であると思います。他人を理解し尊重することが、「グローバル」

であることの一歩であると思います。

6.後輩へのメッセージ

このインターンシップでは「学生の成長」という点をとても大切にしてくださっています。ただ現地に行

って終わりではなく、帰国後も学生がどれだけ成長できたか、何が足りていないのか、を真剣に考え、どう

したらよいかを一緒に真剣に考えてくれます。また、支援の現場だけでなく、現地の様子、現地の方の思い

と直接触れ合うという貴重な機会や、私たちがどのようなことに興味や関心を持っているかを考えながら、

2 週間何をするかということを企画してくださいます。「成長したい」と思っている方はもちろん、「国際

協力についてもっと深く知りたい」、「いろんな人と会ってみたい」、「日本ではできない経験をしたい」、

「新しい挑戦をしたい」、そう思っている方がいたら、ぜひこのインターンシップに参加してみてください。

7.写真

野菜の仕分け作業

現地の農民の方へのインタビュー

以 上

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氏名 宮部 太貴

学部/研究科 国際文化学部 学科/専攻 国際文化学科

学年 3 年

派遣国 フィリピン 派遣都市 ヌエバ・ビスカヤ

出国年月日 2016 年 8 月 8 日 帰国年月日 2016 年 8 月 22 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) GLMi

主な活動内容 現地で行われているプロジェクトサイトの訪問、プロジェクトサイトでの活動の補佐、日常

業務の体験。

1.活動内容

受け入れ先の現地の NGO が活動しているプロジェクトサイトを訪れ、見学し、どのような活動がなされ

ているか、現地のスタッフから説明を受けた。今回は、有機栽培を行い、収益の向上を目指す農家の方々を

訪問し、生産の現場を見学した後に、収穫した野菜を実際に販売している店も訪れ、どのように販売されて

いるかも確認した。また、実際に一部分ではあるが、自分たちが野菜のパッキングや販売など日常業務の補

助を行うこともあった。

その一方で、出国前にあらかじめ個人で設定したテーマに基づき、プロジェクトの参加者・被益者にイン

タビューを行い、結果に基づくプレゼンテーションを行った。

2.特筆すべきエピソード

パヤタスというスラム地区での住民の方へのインタビューをした際に大きな衝撃を受けた。スラム街の近

くにゴミ山があり、そのスラムにも大量のごみがあるので、衛生状態が悪く、悪臭がひどいといったような

状態にもかかわらず、何名かの住民の方に「ここを出ていきたいか?」という質問に対して全員が出ていき

たくないと回答した。彼らにとっては、ここが家庭を持った場所であるし、我々がゴミ山と呼ぶような場所

であっても、彼らはそこから得たものをお金に換えることで生活の手段としている。パヤタスで活動してい

る NGO のスタッフから、スラムで生活する彼らにとって、ゴミ山は宝の山になるということを説明された

ときに、自分が一方向からしか物事を見ていなかったことに気づかされた。立場が変われば考え方も変わる

ということを学べた経験となった。

3.苦労したこと

このプログラム中は、言葉の壁に何回か苦しめられた。現地の農家の方々にインタビューをする機会が何

度かあったが、彼らは英語を話せない、話せたとしてもお互いの訛りのせいで聞き取れないといったことが

しばしば起こった。現地のアシスタントの方に通訳してもらわないといけなかったので、コミュニケーショ

ンをとるのに苦労した。

このインターンのプログラムではプレゼンテーションをすることになっていたが、それの作成及び発表が

個人的に一番苦労した。今まではグループでプレゼンテーションを行ってきたが、今回初めて一人でプレゼ

ンテーションを行うことになった。グループでやるのと一人でやるのとでは想像していたよりも違いが大き

くて手間取り、今までに知らず知らずのうちにたくさんの方に助けてもらっていたことを痛感することにな

った。あまり上手なプレゼンテーションにはならなかったが、今後の課題を見つけることができた。

4.身に付いたこと

フィリピンの現状や有機栽培による農産物の生産にかかわる知識を得ることができた。このプログラムで

たくさんのことを知ることができたので、グローバルフェスタやボランティア活動での際にいかしていきた

い。

また、ポジティブシンキングもこのプログラムを通して身につけることができた。初めは慣れない途上国

の生活に困惑することもあったが、それらも今しか経験できないことだからという考えを持つようになり、

楽しむことができるようになった。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

今回のプログラムを経て、私は、「グローバル人材」とは高いコミュニケーション能力を持つ人材ではな

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いかと思う。グローバル=英語を流ちょうに話せる人、という考えがあったが、今回の経験を通してそのよ

うに思った。私を含めて 3 名が今回このプログラムに参加したが、その中では私が 1 番英語を話せたと思う。

しかし、ほかの参加者が、英語だけではなく笑顔や行動により現地の人々と仲良くなっていくのを見て、言

葉はそれほど重要ではないと思った。もちろん、話せるならその方がよいが、そのようなスキル云々よりも、

もっと大事な部分があるのではないかということに気づかされた。相手を出身国で判断するのではなく(例

えば、今回なら援助する側とされている側という考えを持たず)、心の底から対等に付き合っていけるよう

な人物こそが『グローバル人材』なのではないかと、今回のプログラムを通して考えた。

6.後輩へのメッセージ

少しでも国際協力やボランティアに興味があるのなら、ぜひ参加してみてください。私が参加したインタ

ーンの他にもたくさんのものがあるので、自分の興味を惹かれるものがあるはずです。海外でのインターン

は、日本では予想もしないようなことが起こり、戸惑うこともあると思いますが、そのような違いを楽しん

でください。

7.写真

プロジェクトサイトの田んぼ

シイタケ栽培の様子

パヤタス(スラム)の様子

食堂で出てきた料理

住民向けに開かれた説明会の様子

市場の様子

以 上

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氏名 酒井 晴菜

学部/研究科 法学部 学科/専攻 国際政治学科

学年 2 年

派遣国 フィリピン 派遣都市 ヌエバビスカヤ、マニラ

出国年月日 2016 年 8 月 8 日 帰国年月日 2016 年 8 月 22 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) GLMi

主な活動内容 農村開発、アグリビジネス、ソーシャルビジネス、国際協力への参加

1.活動内容

GLMiが支援しているARMLED、VIZCAYAFRESH、I-FARMの三つのプロジェクトに参加し、それぞれ活

動内容の説明を聞いたり、実際に何をしているのかを体験させてもらいました。また、これら三つのプロジ

ェクトは農民の生活向上が目的であるため、実際にこれらのプロジェクトに参加している農民の方から直接

インタビュー形式でお話を聞いたりしました。また、GLMiとは異なった、マニラのゴミ山地区で活動して

いるNGO団体の、HALOHALOを訪問し、ゴミ山での活動内容や、ゴミ山での生活についてお話をうかがい

ました。また、ゴミ山出身や、元ストリートチルドレンの子供たちのみを雇っているレストラン、UNIQUEASE

(ユニカセ)で食事をとり、活動内容をお話していただきました。さらに、フィリピンのJICA事務所も訪問

し、フィリピンの開発に携わる多様なアクターからお話を聞きました。また、フィリピンの小学校を訪問し、

日本の歌や、日本語を教えるといったこともしました。

2.特筆すべきエピソード

ソーシャル・ビジネスの難しさを実感したことです。最終日にインターンの2週間を終えてのプレゼンテ

ーションを、GLMiに携わっているフィリピンの方々の前で行いました。私は、彼らのプロジェクトを妥当

性、持続性の観点から分析したことを発表しました。その中で持続性に関しては問題があると感じたことを

伝えました。フィリピンでのプロジェクトは、日本からの支援を初めは受けながら、最終的には支援なしで

自分たちのプロジェクトを継続させる、いわゆるソーシャルビジネスになります。彼らから、持続させてい

くために解決策を考えなくてはいけないことはわかっているが、ソーシャルビジネスだから、貧困層の生活

を改善したいと思っても、ビジネスであるため利益のことも考えなければいけなくて、そのバランスが難し

いとたくさんの意見をもらいました。

私は、今まで、国際協力は資金の援助やボランティアなどいわゆる与える協力では持続性がなく、それは

協力ではないと思っていましたが、ソーシャルビジネスとしての国際協力の難しさを今回とても実感しまし

た。

3.苦労したこと

苦労したことは、英語でのコミュニケーション、特に自分の考えを伝えることでした。私は元々英語が得

意な方ではありません。フィリピンでは、幼い頃から学校で英語を勉強しているので、ほとんどの人が英語

を話せます。現地でのプロジェクトは、主にフィリピンの方が行っているため、活動内容の説明や、そのプ

ロジェクトにより参加している農民と話をするときなど、全て英語でした。GLMiのスタッフの方や他のイ

ンターン生が助けてくることもありましたが、自分の考えや、質問を英語で行うことに、初めは非常に苦労

しました。時間が経つにつれ英語での発言に抵抗は感じなくなりましたが、自分の考えや意見を全て相手に

伝えることは、最後までできなかったと感じています。今後このような悔しい思いをしないように英語をも

っと勉強したいと感じています。

4.身に付いたこと

今回のインターンを通して、自分の思っている当たり前が、一般的には当たり前ではないという考え方が

身についたと思います。大学では主に国際協力や国際開発について学んでいて、将来国際協力に携わること

がしたいと思っていました。しかし、実際に貧困地といわれるところに行ってみて、そこに住む方とお話を

させていただく中で気づいたことは、私の常識では、貧しく不便な生活をしている人にとっては、その生活

こそが豊かで、幸せであること。さらに驚いたことは、ゴミ山に住んでいる方の、支援なんて求めていない

という声を聞いたことです。今回のインターンを通して、自分の常識や日本で学んだことから想像するので

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はなく、自分の目で見て、話を聞いて初めて分かるがたくさんあることを学びました。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

今回のインターンを通して私が感じるグローバル人材は、他国の文化を尊重できるとともに、自分の文化

を誇りに思うことのできる人のことを指すと考えます。他文化を完全に理解することは簡単なことではあり

ません。しかし、文化に優劣はありませんし、自分の知らない文化を受け入れ尊重するとともに、自分の文

化を相手に伝えることのできる人こそグローバル人材だと思います。私がフィリピンで出会った日本人の方

はフィリピンの音楽や言葉を知っていて、フィリピンの方からの信頼も厚かったです。しかし、その方はフ

ィリピンの文化にただ染まるだけではなく、フィリピンの方に日本語を教えたりもしていました。その姿を

見て、他国の文化を尊重するだけでなく、自分の文化を相手に伝えることもグローバル人材として大切なこ

とだと感じました。

6.後輩へのメッセージ

国際協力に携わりたいと考え、大学でそれらに関する内容を学んでいる人にこのインターンを強くおすす

めします。国際協力といっても分野はたくさんあります。私の興味分野は農村開発ではありませんでしたが、

国際協力のリアルな現場を見たことは今後の自分の勉強に必ず役立ちます。日本でどれだけ勉強しても自分

の目で見て、肌で実感すること以上のことは学べません。大学のサポートもあります。一緒に参加するのも

同じ法政大学の学生です。困ったときは協力して解決できます。少しでも興味を持ったら是非挑戦してみて

下さい。必ず良い経験ができると思います。

7.写真

農民にインタビューをしている様子

法政インターン生と。山の奥地に住んでいる農民を

訪れたとき

農民の方が作ってくれたご飯

訪問した学校の小学生たちと

以 上

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星野 杏里

学部/研究科 法学部 学科/専攻 国際政治学科

学年 2 年

派遣国 ベトナム 派遣都市 ダナン

出国年月日 2016 年 8 月 8 日 帰国年月日 2016 年 9 月 4 日

法政大学と共催団体名(受入団体名) FPT 大学

主な活動内容 FPT International Student Exchange Center にてインターンシップ

1.活動内容

このプログラムに参加するにあたり、ベトナムの首都ハノイと中部の都市ダナン、二つの都市に滞在する

機会をいただいた。同じ国だが、雰囲気や食事の違いを楽しめた。最初の週は、ハノイでホームステイをし

た。日本語を勉強している同い年の女の子で、バイクで中心地を案内してくれた。実際に道路に出てみると、

バイクの多さに驚いたのをよく覚えている。ハノイでは、一つのストリートに一つの商品を売っていること

が多いと教えてもらい、いろんなストリートを紹介してもらった。ベトナム料理で有名な牛肉入りフォーや

有名なデザート屋さんに連れて行ってもらい、ベトナムのことをたくさん教えてもらった。また、日本のこ

とをたくさん聞いてくれるので、改めて日本のことを考える良い機会にもなった。

次の週からは、ダナンにある FPT International Student Exchange Center (FISEC) にて、インターンシップな

どのプログラムを手掛けるコーディネーターのもと、インターン生として約 3 週間働いた。ダナンは交通量

が比較的少なく、過ごしやすい都市だった。主に FPT 大学のプログラム運営、向上の為の仕事に携わった。

具体的には、FPT 大学と協定校のさらなるパートナシップの強化、また、新たな協定校を提言する為、日本

政府による人材育成計画、スーパーグローバル大学創成支援の調査とプレゼンテーションを依頼された。プ

レゼンに対し、鋭い質問も多く、その場で答えられず、調べなおすこともあった。プレゼンの際には、何が

聞かれるかを考えながら準備し、多くの情報を得ることが大事であるということを改めて感じた。

また、協定校からのゲスト案内のアシスタントをさせていただくこともあった。マレーシアのテイラーズ

大学からゲストが来た際には、ベトナム人学生に対してその大学のプレゼンをすると聞き、参加した。マレ

ーシアの大学、また教育の大事さについて聞けて、学習意欲が高まり、刺激的な時間だった。他にも、プロ

グラム向上の為、違う大学からきたインターン生たちにインタビューし、その報告書を提出した。インタビ

ュー前には何を聞くかしっかりと準備し、インタビュー時はメモよりも、しっかりと話しを聞き、答えるの

が大事であると学べた。また、次にプログラムに参加する学生たちに情報提供する為、他のインターン生た

ちと協力してマガジン制作もした。

週末には FPT が主催してくださる City Tour などで、ベトナム人チューターやブルネイ、日本からきた学

生たちと、ベトナムの文化、食事、観光を楽しめた。言葉はもちろん、宗教が違う国の方と出かけるのは、

日本にいたら、なかなか経験できない経験だった。お互いを教えあうこと、説明するのは難しいこともあっ

たが、楽しい時間を一緒に過ごせた。

2.特筆すべきエピソード

FISEC がハノイからダナンに移転したことをお祝いしたオープニングセレモニーに、伝統衣装であるアオ

ザイを着て、参加させていただいたことが強く印象に残っている。FPT で働いている方々や日本、他国の大

学からきた教授、多くの方々のスピーチを聞ける機会でもあった。中でも印象に強く残ったのは、FISEC の

Director である Cuong さんのお話しである。国と国を結ぶのは、政治、経済、文化といろんなレベルがある

が、教育もまた国同士をつなぐ橋であるとおっしゃった。今までの私は、教育は日本で受けることばかりを

考えていた。しかし、他国の若い世代と一緒に勉強し、過ごすことは、彼らのこと、国、文化などに興味を

持つ 1 番の方法で、とても刺激的だと感じた。今プログラムに参加し、ベトナムのこと、ベトナムで出会っ

た人たちを好きになり、また訪れたいと思えた。将来のことはまだわからないが、このように好きになった

国に関わる仕事をしてみたいと考えていたので、教育分野という私にとって新たな選択肢が得られた貴重な

経験だった。

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3.苦労したこと

タスクの一つであったマガジン制作に大変苦労した。FPT 大学のプログラムに参加しようと考えている学

生向けに、プログラムの内容、実際に参加した学生の体験談やベトナムの文化紹介、寮や普段の生活などを

盛り込んだものを作成した。自分が来る前に何を知りたかったか、どんな情報が求められているのか、学生

やその両親など読者の立場になり、共同作成者と何度もミーティングした。実際に記事を書く工程に移った

時には、日本語でもまともに記事を書いたことがなかった為、主観的すぎる、魅力的な文章でない、と言わ

れたくさんの書き直しをした。仕事が終わらないという焦り、自分の英語の弱さや力不足へのいらつきで自

信を失ったこともあった。

しかし、上司たちによる丁寧なアドバイスとサポートにより、諦めずこなすことができた。また、この仕

事のここを手伝ってほしいと伝えれば、助けてくれる仲間がいたことも大きい。助けを求めることは悪いこ

とではなく、仕事を達成するため、チームとして協力することであると感じられた。自分ひとりで抱えてし

まうと、逆に迷惑をかけるということ、チームプレーの重要性を学べた。

4.身に付いたこと

インターンシップを通して、相手が何を必要としているかを考える力、自分の意見を伝える力が身につい

たと考えている。タスクをこなし提出すると、必ずと言っていいほどアドバイスや改善点をいただける。終

わらせてもやり直しを何度も繰り返していくうちに、相手が何を求めているのかをよく考えるようになっ

た。また、自分の意見を求められることが多く、伝えることの大切さも学んだ。具体的な例として、タスク

を期間内に終わらす為、助けがほしいとお願いした時だ。申し訳ないのと情けなさがあったが、快く応えて

くれて、タスクを他のインターン生と協力してこなすことができた。仕事をするうえで自分のことを考えて

ばかりいると、効率よくこなしていけない。必要性があるならば、どうしたいかを伝えて、物事に取り組ま

なくてはならない、ということに気が付いた。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

グローバル人材に必要なのは、好奇心と適応能力だと考える。寮にはベトナム人、ブルネイ人、日本人が

滞在していた。今プログラムに参加するまでは、ベトナム人とあまり話したことがなく、ブルネイ人にはは

じめて会った。知らないことばかりで、それぞれの言語や文化のことなどを教え、教えてもらい、質問して

いく中で仲が良くなっているのを感じた。興味や関心を持つことで、理解しようとしていることが伝わり、

彼らも理解しようとしてくれているのを感じた。好奇心をもち、理解しようとすることは、文化の違いや溝

を埋める大きな役割を果たすと思う。

また、自分の知っていることや環境が全てと思わず、受け入れる、知ることが大事であると思う。今まで

英語があまり通じない国に行ったことがなく、会話し、伝えるのが本当に難しいという経験をはじめてした。

簡単な英単語を使って伝える、教えてもらったベトナム語を使ってみる、相手の話を聞くなどしてコミュニ

ケーションを図った。今までの私の中での常識は、全く通用せず、苦労することもあったが、言葉が通じな

くてもタクシーの運転手さんと仲良くなる、寮母さんとお別れするのが悲しくなるなど、変わりなく人間関

係が築けるということを経験できた。はじめてのこと、理解するのが難しいことは、たくさんあると思う。

しかし、自分の知っていることが全てではないと知り、こういうケースもある、こういう場所もある、と受

け入れられる人がグローバル人材だと、今プログラムを通して感じたことである。

6.後輩へのメッセージ

それぞれ目標、目的を持って参加すると思うので、ぜひそれを達成してください。参加前と参加後でどの

ように変わったか振り返ると、さらに充実したプログラムになると思います。また、ベトナムでは素敵な人

たちがいます。ぜひ自分からいろんな人に話しかけてみてください。思っているよりも、相手も話したいと

考えています。知らないことがたくさんあると思います。それを知ろうとしていく中で、仲良くなり、お出

かけし、一緒に楽しい時間を過ごせると思います。大変なことも必ずあると思いますが、仲良くなった人た

ちが助けてくれます。素敵な国で優しい人たちと充実したプログラムにしてください。

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7.写真

ハノイ市内観光

ブルネイ人とホイアン観光

オープニングセレモニーの様子

お別れの前日に遊園地におでかけ

ダナンのビーチ

ダナン City Tour

以 上

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氏名 佐藤 奈波

学部/研究科 国際文化学部 学科/専攻 国際文化学科

学年 3 年

派遣国 ベトナム 派遣都市 ハノイ

出国年月日 2016 年 8 月 8 日 帰国年月日 2016 年 9 月 4 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) FPT 大学

主な活動内容 FPT SOFTWARE でのインターン

1.活動内容

FPT SOFTWARE にて、FSOFT という部署に配属され、社内のイベントやニュースを記事にしている The

cucumber というチームの一員としてインターンを行った。チームがどのような活動をし、記事を作っている

のかを見学した。スーパーバイザーのアシスタントとして、会社の説明会について行き、書類の配布等の手

伝いをすることもあった。さらに、最終的には「FPT で働く外国人社員」を題材とし、自ら社内の外国人社

員とアポイントメントをとり、インタビューやアンケートを行い、記事を書いて社内へ発行するということ

を行った。

2.特筆すべきエピソード

今回のインターンで、「仕事でのコミュニケーション能力の習得」ということを目標の一つとしていた。

しかし、なかなかコミュニケーション能力を養える機会が得られないなと感じていた。そこで、思い切って

上司に相談に行ったところ、同じ部署の方々と会話をすることが出来る「Talking Time」という特別な時間

帯を毎日 16 時~17 時まで設けてもらうことができた。それによって、毎日違う人々と、仕事について聞い

たり、プライベートなことや趣味などといった互いの事を話すことができたりした。この時間のおかげで、

同じ部署の人々と親交を深めることができ、より一層楽しく仕事をすることができた。

3.苦労したこと

自分の英語の能力が至らないということと、同じチームの中で英語が話せないという方が何人かいたとい

うこともあり、意志の疎通が図れず、仕事がなかなか進まないという事が何度かおこった。また、記事が出

来た後、上司に提出したのだが、なかなか OK を出してもらうことが出来ず、数回作り直しては提出という

ことを何度も繰り返した。

さらに苦労したのが、通勤である。会社へ通勤する際に、公共のバスを使うのだが、バス自体が小さいう

えに毎日満員で乗る事さえ出来ないことが多々あった。乗れたとしても身動きが出来ないほどの満員で、降

りられないこともあった。乗客がまだ降り切れていないのに発車することや、時間に来ないのが日常である

ので、タクシーを使っての通勤が多かった。

4.身に付いたこと

今回のインターンを通して身についたのは「コミュニケーション能力」と「忍耐力」である。

FPT で働いている人々は話をすることが好きな人が多く、一日中社内は賑やかであった。話好きな人々の

中で仕事が出来るというのは、自分にとって最高の環境であった。さらに、特設してもらった「Talking Time」

では、私が主体となって会話を進めていくという形式で行うというのがルールであったので、私が話さなけ

れば、終了となってしまう少し過酷なものであった。しかし、これらの事によって、必然的に自身のコミュ

ニケーション能力を向上させられることができた。この会社では、特に上下関係というものは存在しておら

ず、気軽に質問を出来たので、上司をはじめとする同僚の方々とコミュニケーンを楽しむことができた。

言葉が通じず、仕事が進まない時、指示が理解できない時、相手とお互いが納得、理解できるまで、意思

疎通をはかろうと努力した。さらに、価値観の違いから意見が割れることもあった。これらの経験から、「忍

耐力」というのも身につけられたと感じる。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

今回のインターンシッププログラムを通して感じた「グローバル人材」像は、「コミュニケーション能力」

が備わった人である。語学力のレベルもそれなりには必要であるが、それよりもいかに人と積極的にコミュ

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ニケーションをとるか、どのようなコミュニケーションをとるかが需要であると考える。私自身、コミュニ

ケーションをとることは得意ではなかったし、そのような場では、控えめな態度をとってきた。しかし、FPT

SOFTWARE でインターンシップを行い、人とコミュニケーションをとることの楽しさを学んだ。会話をし

てみると、その人の考えや価値観、背景が見えてくる。それは、目で見て感じた第一印象とは異なるもので

あるし、知り得ないものがたくさんある。会話で相手を知り、理解することに繋がる。言葉の壁や、文化の

違い等にとらわれず、積極的に誰とでもコミュニケーションを取れることが「グローバル人材」へとつなが

るのではないかと考える。

今回、「Talking Time」を設置してもらえたということが大きく影響し、性別や年齢を問わず、ベトナム

人や中国人、ナイジェリア人等とコミュニケーションをとることができ、それぞれの文化の違いや価値観を

理解、共有することができた。これらの経験を経て、このようなコミュニケーション能力は、「グローバル

人材」への第一歩であると感じた。

6.後輩へのメッセージ

今回のこのインターンシップに参加して、経験したことというのはどれも価値のあるものばかりであっ

た。日本のインターンシップに参加して得られるものもたくさんあるだろうし、楽しいであろう。しかし、

他の人とは少し違った経験や、少し違った環境で挑戦してみたい人は、ぜひ何か目的を持って、このプログ

ラムに参加してほしい。きっと特別な経験をすることができる。

7.写真

FPT SOFTWARE の前にて

台湾人の友達とAO DAI を着た

路地裏の様子

ホアンキエム湖周辺の様子

他大学のインターン生と

以 上

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氏名 神田 遥菜

学部/研究科 法学部 学科/専攻 国際政治学科

学年 3 年

派遣国 ベトナム 派遣都市 ハノイ

出国年月日 2016 年 8 月 8 日 帰国年月日 2016 年 9 月 4 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) FPT 大学

主な活動内容 FPT 大学 Global Office でのインターンシップ

1.活動内容

ハノイの寮からバスで 1 時間半から 2 時間かかる、ホアラックという自然の豊かな町にある FPT 大学の

Global Office でインターンシップをした。私は、FPT 大学が日本人の学生を FPT のコースに獲得するために

Global Office ができることについて調べ、考え、レポートを書いた。当初、東南アジアの市場についても同

様のことをする予定だったが、スーパーバイザーとの間に私のインターンシップが 3 か月であるという誤解

が生じていたために、東南アジアの市場調査は間に合わなかった。

そのほかにも、学生向けの書類を作ることを手伝ったり、メールを書いたり、日本語訳をしたり、日本人

のゲストの方にお会いしたり、学校行事の計画を手伝ったりした。

2.特筆すべきエピソード

インターンシップが始まる最初の週には、学生団体のバナナチームやチューターらがフードツアーに連れ

ていってくれたり、週末には陶器の町や世界遺産のハロンベイに連れていってくれたりした。また、同じ寮

の階に住んでいる人達やルームメイトたちと旧市街に出かけたり、独立記念日のお祭りを見たり、自分で飛

行機やホテルを予約して、ベトナム中部の街ダナン観光に行くこともできた。

最後の日には、ヘナをしてくれるアーティストさんの家を 1 人で探しに行った。寮の同じ階に住んでいた

ブルネイ人の友人が露店のようなところで安くヘナをしたというの聞いて、私もしたくなってそのお店を探

したが見つからず、ベトナム人チューターに手伝ってもらってヘナができるお店をネットで探した。バスで

1 時間、徒歩で 15 分くらいかけて、アーティストさんの家にたどり着けた。バスの乗務員やアーティストさ

んの家の近所の人達に助けられて、何とかたどり着けた。私はサロンか美容室のようなところだと思ってい

たが、看板も出ていない路地の中の民家であった。そのアーティストさんは英語が話せて、旦那さんがプロ

バスケットボール選手だった。とてもフレンドリーな人で、私が訪ねた時ちょうど旦那さんの試合がテレビ

で中継されていて一緒に観戦した。帰りには大通りまで送ってくれた。ベトナム語がわからない初対面の私

にも親切にしてくれるベトナム人にたくさん出会えた。

3.苦労したこと

もともとリスニングはあまり得意ではないので、インターンシップという責任が伴う環境の中できちんと

聞き取り、理解できているか緊張した。いろいろな訛りがあっても自信を持てるような英語力が必要だ。

もう一つは、多国籍な環境である。自分がただその国での生活を受け入れることができればいいのではな

く、いろいろな国籍のグループの人と生活し、仕事をした。私は、日本人の団体で語学留学をしたり、日本

人 1 人でボランティアに行ったりした経験があるが、今回はそれらとは違い日本人、ベトナム人、台湾人、

ブルネイ人がそれぞれ何人かずつ住んでいた。Office では、私ともう 1 人の日本人、ブルネイ人が数人、イ

ンド人が 1 人という環境だった。他の国の人達とのギャップを強く感じたり、誤解が生じたり、それぞれの

国のやり方や考え方があり、時には摩擦も生じる中で生活と仕事をすることは、私にとって新しかった。そ

の中でいかに誤解や摩擦を最小限にして楽しみ、仕事をしていくかということが、私にとって新しく苦労し

たことでもあった。

4.身に付いたこと

同僚や上司に英語で報告したり、コミュニケーションをとったりする練習ができた。私が配属された FPT

Global Office は、他のキャンパスや家などで仕事をしている方が多かったので、メールでの報告と直接の報

告を使い分ける機会も多かった。上記に述べた苦労したことを克服できるよう努めた。

今回のインターンシップでは、身につけたこと以上に身につけなければならないことを学んだと思う。一

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つ目は、英語は本当にツールに過ぎず、英語の他にスキルや強みが必要だと痛感した。私と同じジェネレー

ションの人達が重要なポジションにあったり、プレゼンのスキルが経営陣に認められて長期インターンから

社員になったブルネイ人がいたりした。また、Global Office に出勤せずに仕事を行う人が多く、技術や能力、

何をするかが問われ評価されている職場だと感じた。

もう一つは、徹底的に自分の意見を主張することだ。積極的にコミュニケーションをとって働くようには

していたが、この強く主張するということは、誇りと自信をもって仕事ができた上でできることだと思う。

まだ、今後具体的に何をするかは決めていないが、これが強みですと国際ビジネスの場でもいえるような能

力を身につけることを意識して、勉強やアルバイトを残りの学生生活でしていく必要があると実感した。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

私の場合、英語も学んでいく必要があるが、英語が話せたり、日本人でない人達と友達になったり、海外

のいろいろなタイプの生活や環境に適応できるだけでは不十分であると痛感した。「グローバル人材」とは、

グローバルな舞台でも評価されるような能力や技術を持ち、多国籍のグループの中で働く柔軟性を備え、言

語をそのツールとして使うことができる人だと思う。

6.後輩へのメッセージ

ベトナムは、比較的日本人がステイしやすい国ではないかと思います。日系企業が多く進出していってい

るのも納得です。様々な国の製品や、様々な言語の製品を見ることができたので、日本だけが特別だとは思

いませんが、日本語を勉強していたり、日本に興味をもっている人にも出会えたり、親日的な印象の強い国

です。街には英語も日本語もわからない方も多いですが、とてもよく聞こうとしてくれますし、理解しよう

としてくれます。応募を迷いながらこれを読んでいただいているなら、ぜひ挑戦してほしいと思います。一

人ひとりそれぞれの新たな発見や学び、成長が得られるはずです。

7.写真

FPT 大学ホアラックキャンパス

インターン最終日 Global Office

寮でお別れパーティー

以 上

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氏名 青柳 峻

学部/研究科 経済学部 学科/専攻 経済学科

学年 3 年

派遣国 ベトナム 派遣都市 ハノイ

出国年月日 2016 年 8 月 8 日 帰国年月日 2016 年 9 月 4 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) FPT 大学

主な活動内容 FPT Software にてインターンシップ

1.活動内容

最初の 3 日間はホームステイをし、学校でオリエンテーションなどをしました。その後は寮に移動し、イ

ンターンを始めました。インターンは、朝の 8 時 30 分から 5 時 30 分まででした。私は、FPT Software のマ

ーケティング部門で働きました。主な仕事は、広告や会社のニュースの日本語のレビューや翻訳、プレゼン

の作成、市場調査などでした。週末には現地の学生がハロン湾などツアーに連れていってくれました。

2.特筆すべきエピソード

インターン期間で嬉しかったのが、社員の人と同じ仕事を任せてもらえたことです。知らない言葉や専門

知識が多く、終わらせるのは大変でしたが、終わったときは自信がつきました。さらにその後、社員の人の

分まで仕事を任されました。また、翻訳した会社のニュースは、日本語版の HP に載せてもらえたため、自

分のやったことが目に見えて嬉しかったです。

3.苦労したこと

上司に調べものを頼まれたのですが、なかなか見つけることができず、結局教えてもらったり、手伝った

りしてもらいました。見つけるのが大変だったのもありますが、任された仕事をやることができなくて悔し

かったです。大学ではあまりこのようなことがなかったので、いい経験になりました。

4.身に付いたこと

翻訳やレビューを通して普段あまり使わないようなビジネスでの英語を学びました。また、顧客へのメー

ルやインターネット上でいろいろな人に見られると思ったため、翻訳する日本語の表現にも気をつける癖が

つきました。意味は同じでも、言葉を変えると印象が変わると感じました。さらに、ビジネスやソフトウェ

アサービスの専門知識も、少しだけですが身に付きました。会社の製品やサービス、専門用語について理解

していないと、プレゼンを作ったり翻訳したりするのは大変だったので、ひとつひとつ調べていました。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

働いていた会社の社員の人はベトナム人でしたが、ほとんどは英語を話せる方でした。また、日本語を話

せる方もいたため、オフィスではいろいろな言葉が飛び交っていました。話せるだけでなく、実際のビジネ

スで使っている姿はグローバル人材であるなと思いました。

6.後輩へのメッセージ

このインターンシップはすごくいい経験になると思います。実際に働くことでいろいろと学ぶことや知る

ことが多くあります。また、海外の企業で働いて、日本とは大きく異なった職場の雰囲気や環境を経験する

ことができます。これは今後経験することの出来ないことかもしれないので、ぜひ挑戦してみてください。

また、寮の生活も楽しいです。他の大学の日本人やベトナム人またいろいろな国の人がいるので、英語の勉

強にもなるし、いい思い出になると思います。

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7.写真

働いた会社

私の部署のオフィス

ベトナム人と他大学と一緒にツアー

ベトナム人と他大学と一緒にツアー(2)

独立記念日のお祭り

ホームシスター

以 上

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氏名 壺内 真由

学部/研究科 法学部 学科/専攻 国際政治学科

学年 3 年

派遣国 ルーマニア 派遣都市 クルージュ・ナポカ市

出国年月日 2016 年 8 月 8 日 帰国年月日 2016 年 9 月 4 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) バベシュ・ボヤイ大学

主な活動内容 インターンシップ

1.活動内容

本プログラムの活動内容は主に 3 点ある。1 点目は大学でのレクチャー、2 点目は各 NGO でのインターン

シップ(以下インターン)、3 点目は観光である。まず、1 点目のレクチャーより説明する。

プログラム初期 4 日間は、我々法政大学生のために主に 7 つのレクチャーを行った。NGO について、ル

ーマニアの文化や歴史、政治、教育について、プレゼンテーションの仕方について等である。これらの各授

業は参加型であることが多く、インターンが始まる前に英語で考えたり議論したりするきっかけとなった。

次に、各 NGO でのインターンでは、私は"ARC"という資金調達の NGO へ派遣された。こちらでのインタ

ーンが本プログラムの要となる。インターンは 13 日間行われた。私の事務所は滞在中 10 人弱の職員が働い

ていた。当 NGO の役割について説明を受けた後、私が担った仕事は主に 2 点ある。ルーマニアに進出して

いる日本企業の CSR について調査し、その企業のデータベースを作成すること、そして日本での資金調達

手段や現状、また、日本独自の資金調達方法についてリサーチすることである。

1 点目の CSR やデータベース作成は、主に JETRO から参照し、各企業のアニュアルレポート、サステナ

ビリティレポートを参考にして作成した。日本の企業は 50 社以上進出しており、「買収」という形を多く

取っていたため、名前こそ違っていたが、企業レベルでのルーマニアと日本の関係が想像以上に親密であっ

たことは大きな発見であった。

2 点目の、日本での資金調達方法についても新たな発見がいくつかあった。まず、日本の NPO 法や各資金

調達方法などの英語訳がそもそも少なく、自らが訳すことにより、その法律などの内容・印象が決定する可

能性があるという責任感を強く感じた。また、日本は日本企業による最新テクノロジーを使って、一般的に

時間がとられて「面倒だ」と感じられる募金体制を大きく変えたという事や、「ふるさと納税」など、日本

独自の、日本の強みを生かした資金調達方法の多様性を知った。

インターン先では、仕事だけでなく昼食をともにしたリ、日本について紹介したりなど、交流も多々行っ

た。そして最後、観光について説明する。観光は各週末やインターン終わりに楽しんだ。インターンは基本

10:00~16:00 のため、夕食前に寮近くのダウンタウンにて、買い物やカトリック教会、正教会の観光をした。

4 週間滞在するため、ダウンタウンや寮周辺は日常生活の一つとしてよく訪れ、一人でも行けるほど地理を

覚えた。休日には車でしばらくかかるところへ 10 人弱で行った。Salt Mine, Lake Colibita, Belis, Sighisoara な

ど、様々である。広大な自然、馬が繋がれずごく普通に並走するような町から、ローマ時代の面影を色濃く

残す城塞都市など、毎回全く違う印象を受ける場所へ多く行った。

このように、本プログラムではインターンのみならず、「ルーマニア」という国を余すところなく経験す

る活動が非常に充実していた。以上が主な活動内容である。

2.特筆すべきエピソード

特筆すべきエピソードとして、ルーマニアでの日本文化を挙げる。ルーマニアにおいて、日本人はおろか

アジア人もほとんどおらず、今まで何か国か旅行してきた国の中でも異例な国であった。そのため、日本や

アジアの文化はほぼ輸入されていないと予想していたが、実際は全く違った。ショッピングモールや町中に

日本料理のお店は多々あり、お寿司やラーメンなど、身近な料理が多々あった。味は多少違うものもあった

が、かなり近いものもあり、現地でも巻き寿司は"Maki"、握りは"Nigiri"、天ぷらは"Tenpura"等、固有名詞と

同じものもあった。また、料理のみならず、クルージュ・ナポカ市のボタニカルガーデンでは、日本庭園が

あり、かなりの再現度、そして使用面積も大きかった。確かにルーマニアにおいて日本人はかなり珍しいが、

"Japanese"だからと言って「こう」だとか、偏見などは、少なくとも私の滞在中は見うけられなかった。こ

んなにも珍しい日本人であるのに、日本文化はかなり広まっていることが不思議で、非常に印象深いエピソ

ードである。

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3.苦労したこと

やはり英語面が最も苦労したと考えられる。インターン先で使用する資料や作成するものも、全て英語を

用いた。読み・書きについては、日本語の助けは全くないという状態だったが、特に大きな問題はなかった。

ただ、日常会話が想像以上に苦労した。授業やインターンで解説したり説明したりする際は、自分がただ話

すだけだったので、比較的スムーズに行うことが出来たが、日常会話は相手とのリズム、リスニング、何気

ない描写や言葉遣いなど、普段日本では気にならない点が数多く課題点として挙がった。会話は好きな方な

ので、最初はあまり重要視せず現地へ行ったが、実際は何気ない日常会話こそが難題で、これを少しずつ積

み重ねクリアしていく毎に、英語力は総合的に向上するのだと実感した。

4.身に付いたこと

本プログラムを通して得られたことは多々あるが、その中でも特に特筆すべきなのは「マイノリティとし

ての感覚」である。プログラム参加前、ルーマニアへ行く希望動機の一つとして「人種的マイノリティの中

で活動したい」という想いがあった。この世の中、「多様性を受け入れる」という事は国際社会でかなり謳

われ続けられ、日本や大学でも言われることである。今まで私は、多様性の中でも、マジョリティに属して

いた。日本や日本人が多く住み日本の印象が強い国において、日本人はマジョリティになりやすい。その中

で、ルーマニアという日本人以前にアジア人が少ない中で、どれだけ自分の意見を主張出来、そしてどう相

手と協調するかを体験してみたかったのである。そして、実際現地へ行き、マイノリティとして活動してい

く中で、その感覚を所々で得た。

特に、現地へ行ってから「日本」についてや、彼らが知らないことを説明するとき、非常に大きな責任感

を感じた。これは、私が言う発言の一つ一つがその物事の内容を決定付ける可能性があるからである。そし

てまた、自分が発言することによって相手の興味を大いに引くかひかないか決める可能性もあるため、それ

を動かしていることに嬉しさを覚えた。これらは、「マイノリティ」にならずとも日本国内でも身に着くか

もしれない感覚だが、「国」という単位でそれを経験できたのは大きなことであった。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

「グローバル人材像」とは、ただ単に海外へ行って活動したり、国際社会に関わる仕事をしたりすること

だけではない。私が考える「グローバル人材像」とは、実際に活動を行う「身体面」のみならず、それを支

える「精神面」をも兼ね備えた者の事を指す。その「精神面」とは、「相手を受け入れる」という寛大さで

ある。実際に国際社会に出でるという事は、今まで出会ったことのない文化や人間性を持った人々と交流す

るということである。そのような場面において、自らの考えを押し通したり、他の考えを最初から否定した

りする姿勢は、以降の活動を狭めるばかりか、そもそも国際社会に入ることが出来ない。もちろん、自分の

考えや理念を持ち続けることは大切だ。だが、それを相手に押し付けてはならない。

今回のルーマニア滞在において、私は現地の方々になにからなにまで語りつくせないほどお世話になり、

彼らは嫌な顔一つ見せず我々を受け入れ支援してくれた。このような寛大な心があるからこそ、私は思う存

分活動でき、日本について彼らに伝え、ルーマニアについて知った。もし「グローバル人材像」という大き

なくくりの中に、「国際問題解決のため立ち上がる人」が含まれているとしたら、彼らはまず相手のことを

知り、頭ごなしに決めつけることなく、対話を行わなければならない。そのためにも、「身体面」での積極

性のみならず、「精神面」での寛大さ、素直さは求められるべきものであり、それらを兼ね備えたものが「グ

ローバル人材」を名乗れるのである。

6.後輩へのメッセージ

このプログラムは 2015 年から始まり、本格的なインターンは今年からと、まだまだ変遷の多いプログラ

ムであまり情報も多くないでしょう。ですが、普段なれない土地に 1 ヶ月滞在してみると、日本では絶対に

経験できないことを得られます。「インターン」と名をうっているため「仕事」というイメージが先行して

しまうかもしれませんが、その仕事と並行してルーマニア全体を楽しむことができます。逆にインターンの

要素が薄そうと考えている方、平日は基本決まった時間に出勤し、英語で NGO 団体の仕事ができるため、

メリハリつけた生活を送れます。今回私が得たことは、もしかしたら「当たり前」と言われることかもしれ

ません。ですが、その「当たり前」を実際に経験するのとしないのとでは、説得力に大きな違いがあります。

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「経験」は強い自信を与えるものだと思います。ルーマニアのプログラムは、その経験を与える大きな活動

ですので、少しでも興味を持った方はぜひとも応募してみましょう!

7.写真

インターン風景

インターン先の方々

Belis へ。大学の方々と。

意外とあった寿司

たくさん一緒にご飯食べて遊んだ Oana と

日本文化紹介

受けが良かった抹茶キットカット

以 上

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氏名 園本 樹季

学部/研究科 国際文化学部 学科/専攻 国際文化学科

学年 3 年

派遣国 ルーマニア 派遣都市 クルージュ・ナポカ

出国年月日 2016 年 8 月 8 日 帰国年月日 2016 年 9 月 4 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) UBB

主な活動内容 NGO の資金集め

1.活動内容

・Cluj Community Foundation のコンセプトを学ぶ。CCF のホームページやこれまでの活動報告書、YouTube

に挙げられた動画などから、CCF について詳しく知りました。また、プログラムを一対一で、ひとつひと

つ説明していただき、それについてディスカッションをしました。

・Excel のタスク。Swimathon という資金集めのためのイベントで、必要な情報を Excel で管理しました。

・会社訪問。まず、CCF がサポートしている子供の病院を訪れました。寄付金がどのように使用されたか、

現状を知ること、これらがこれからのサポートに必要なことだとわかりました。次に、Swimathon のミー

ティングの場所を提供してもらうために二つの会社訪問に同行して、お金の交渉などを見学しました。ま

た、それぞれの会社の資金調達の方法やプログラムについても教えていただきました。

・イベント組織。CCF が提案した、私たちを受け入れてくださった三つの NGO 団体と UBB の人を招いた

Traditional Romanian Night の組織を任せてもらいました。招待メールを送り、音楽、デコレーションなど

の準備をしました。

・資金集め。実際に資金集めのイベントをやってみたかったので三つ提案しました。しかし、残り時間の少

なさや、多くの人が休暇中の時期だったため協力してもらえるところを見つけるのも困難だったので、

Swimathon のイベントで日本のお菓子を作って売りました。事情を説明して参加者に協力してもらい、資

金も集まりました。このお金は私が最初に訪れた子供の病院に寄付してもらうことになりました。

2.特筆すべきエピソード

私は、ルーマニアに関する知識がほぼなかったので、出国前とても不安でした。また、実際に着いてから

も、ルーマニアの人々が私たちを珍しそうに見てくるので、最初は戸惑いました。しかし、UBB、NGO の

会社の人たちと深く関わるにつれて、その不安はなくなりました。関わる人たちみんなが親切で、また、ア

ジア人が全然いないにも関わらず、日本文化に興味を持ち、詳しく知っているルーマニア人がたくさんいる

ことにも驚きました。今までの海外経験では、ここまでアジア人がいないことはなかったので、とても良い

経験になりました。

3.苦労したこと

積極的に自分の思っていることを伝えなければならないことです。私は、インターンシップの課題は、企

業が提案してくれるものだと思っていました。しかし、何に挑戦したいか、どんなやり方でやりたいかを自

分から発信しなければなりませんでした。私は、その時間を設けてもらうために、必要以上に相手のタイミ

ングをうかがってしまっていました。また、時間の感覚も日本人と違い、戸惑ったことも何度かありました。

しかし、下手な英語でも一生懸命話そうとすれば、しっかり聞いて、一緒により良い案を考えてくれたので、

その姿勢が一番大切だとわかりました。

4.身に付いたこと

物事をいろいろな角度から見ることです。ルーマニアと日本では、普段の生活で異なることがたくさんあ

りました。抱えている問題、それぞれの良いところ・悪いところ、歴史など、本当に違いが大きくはっきり

していたため、常に疑問が浮かんできました。また、私自身が人種的にマイノリティという立場にもなって、

さらに、今までの考え方なども変わりました。こうした中で積極性も身に付いたと思います。察するという

文化がある日本以上に、ルーマニアでは、生活の中からよく考え、伝えることが大切でした。今までの当た

り前が当たり前ではなかったということを、身をもって感じられたので、これからも生かしていきたいです。

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5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

柔軟性がある人だと思います。語学力、コミュニケーション能力はもちろん必要ですが、いろいろな考え

方を持ち、その土地に適応できることが大切だと思います。ある授業で、マクドナルドのメニューはその土

地のニーズで異なると教わりました。そのように、それぞれの国をよく知り、一番良い選択ができる人が本

当に「グローバル人材」として世界で活躍できると思います。

6.後輩へのメッセージ

私はとても軽い気持ちでこのインターンシップに応募してしまい、特に興味ややりたいこともはっきりし

ていませんでした。したがって、自分の意思が重要とされる現地では、苦労することがたくさんありました。

もっと NGO、会社について研究し、自分の興味を明確にしておくこと、そして、それに伴う英語力も必要

だったと感じています。実際にインターンをするのは三週間という短い時間なので、できる準備はしておい

たほうが、その三週間は充実したものになるはずです。また、日本の文化や政治・教育システムなどを聞か

れることが多いので、しっかり知っておくべきだったと後悔しています。しかし、そんな私でもこのインタ

ーンシップに参加して、たくさんのことを学び、成長できたと心から思っています。絶対に貴重な経験にな

るので、迷っているなら挑戦するべきだと思います。

7.写真

Ronamian Night

資金集めをした Swimathon のイベント

会社訪問

UBB の方との土日の様子

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Cluj Community Foundation

大好きなラリサさん

以 上

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氏名 竜口 泰史

学部/研究科 グローバル教養学部 学科/専攻 グローバル教養学科

学年 1 年

派遣国 Romania 派遣都市 Cluj-Napoca

出国年月日 2016 年 8 月 8 日 帰国年月日 2016 年 9 月 4 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) Danis Foundation

主な活動内容 広報、記事作成

1. 活動内容

1. インタビュー・記事の作成

Danis Foundation は、起業家間でのインターンシッププログラムを運営しており、私の主な活動内容は、

そのプログラムの広報の一環として、プログラムに参加したある起業家の体験談を記事、動画にまとめる

ということに関してであった。志願者の経歴や志願書、ビジネスの内容などから、インタビュー内での質

問やどのような構成にするかを考えるところから始め、実際に英語でインタビューを行い、それをまとめ

てホームページ掲載用の記事を作った。また、動画編集の技術についても教えていただいたが、スケジュ

ールの都合上実際の動画の編集を行うことはできなかった。

2. SNS(主に Facebook)戦略

NGO の SNS 上における戦略についてリサーチを行い、簡単なレポートを作成、それを元に主に Facebook

上における広報活動をより効果的にする方法に関して幾つかの提案を行なった。

3. 欧州における Financial Education/Behavioral Economics に関するリサーチ

Danis Foundation が新たに高校生から大学生を対象とし、両分野に関するワークショップを始めるのに

先立って、競合相手となる他の NGO/NPO がどのようなワークショッップやプログラムを提供しているの

かを調べ、一覧とした。また同分野においての近年のトレンドを知るためにインターネット上の情報を集

め、その一部をまとめた。

2.特筆すべきエピソード

Cluj-Napoca 市街の美しい街並みや週末に連れて行ってくださった Sighisoara や Sibiu などの歴史ある都市

は、その一つ一つが日本人である自分には新鮮で、何枚写真を取っても飽きないほどであった。また、別の

週末には、トランシルバニアの山々を丘の上からぐるりと一望し、ルーマニアの雄大な自然を体感した。

しかし、もっとも心に残っているのは美しい観光地ではなく、現地の方と多くの時間を過ごす中で感じた

人の温かさだった。些細な英語の間違いなどどうでもいいと思わせるような、親しげで寛容な空気があった

からこそ、自分はもっと積極的になろうと思えたのだろう。彼らともっと話したい、親しくなりたいと思う

うちに、私は英語で話すことを臆さないようになった。人と関わることに消極的だった自分を温かく迎えて、

ずっと面倒を見てくださった現地の方には感謝してもしきれないほどである。

3.苦労したこと

スケジュールの過密によって、ほぼ自由時間が取れない日が数日続くことも少なくなかった。最終日のプ

レゼンテーション等にかけるまとまった時間を取ることが難しかったため、睡眠時間を削らざるをえない時

もあった。日本文化紹介などに関しては渡航前にもう少し用意しておくべきだったと感じた。

また、このインターン初参加となる 1 年生としては、期間中を通して様々な面で自身の力不足を感じた。

私は専門的な知識も技術も持っていなかったため、特に経済分野のリサーチ等においては基礎から学ばなけ

ればならなかった。記事作成時においても、長い時間をかけて練ったつもりの文章に何度も校正と指摘が入

り、自らの英語力、文章力の未熟さを痛感した。渡航前に思い描いていたようにはいかなかったが、自分に

何が足りないか、これからの大学生活で何を学ぶべきかを考える上で大きな鍵となる貴重な経験をさせて頂

いたと思う。

4.身に付いたこと

今回のプログラムで英語力そのものが上がったかはわからないが、コミュニケーションに必要不可欠なツ

ールとして 1 ヶ月間使用することで、発音や小さな間違いなど気にせず自分から話しかけていける姿勢は身

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についたと思う。

また、ルーマニアという国について知ることができたのも大きかったと思う。ここでなければ絶対に学べ

ない、というものはそれほどないと思うが、小国だからこその興味深い歴史や文化、言語が確かにある。ル

ーマニアでの経験は多様性を知り、無意識に大国だけに絞られていた自分の視野を広げる良い機会になった

と思う。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

今回の研修を通して、他の国の人とコミュニケーションをとる時に英語がいかに大切な要素であるかは改

めて感じさせられた。しかし、もっと強く思い知らされたのは、英語はただの道具であり、何よりも大切な

のは恥ずかしがらずに伝えようとする姿勢であるということだ。いくら流暢に話せても、黙っていては何も

伝えられない。そのことに気がつくまでの最初の数週間を受動的に過ごしたことは、とても後悔しているし、

だからこそプログラムの後半はできるだけ遠慮せず、思ったことははっきり伝えるように心がけた。

慣れない文化、環境の中で生活する時我々は特に萎縮しがちであるが、そこでチャンスを掴むためには恥

をかくことを恐れず、常に積極的でなければならない。この文化の壁は自分だけでなく、多くの日本人がグ

ローバルな世界で活躍する人材となるために必ず克服しなければならないものだと思う。

6.後輩へのメッセージ

もし、1 年生もしくは 2 年生で迷っている人がいるのであれば、自分の経験から是非お勧めしたいと思う。

今のうちから何かを始める事は、先の 4 年間を有意義なものにする上でとても重要なことであるし、また、

このプログラムは自分の希望に合わせて活動内容を柔軟に変えることができるため、そういう人に非常に向

いていると思う。また、プログラムの中では数少ないヨーロッパに位置しているので、その文化に興味があ

る、もしくは英語を伸ばしたい、実際に英語で仕事をしてみたい方にも、これ以上ない場所であると思う(ほ

とんどのルーマニア人の母語はルーマニア語だが、英語の水準は非常に高く、仕事も勿論すべて英語で行わ

れる)。

ルーマニアでの 1 ヶ月を通して本当にたくさんのことを学ぶ事ができたし、このインターンシップへの参

加が、自分のこれからの大学生活、ひいては人生の方向性を大きく変えたのは間違いない。個々人迷う事情

はあるかもしれないが、可能なら是非一度挑戦してみることをお勧めする。もし、あなたが参加する事がで

きたなら、他のプログラムと同じように、もしくはそれ以上のかけがえのない経験と思い出、そして自信を

得られるだろう事を強く確信している。

7.写真

1.Belis

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2.Sighisoara

3. Sibiu

4. Cluj-Napoca

5.at Danis, with my colleagues

以 上

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氏名 遠藤 亜純

学部/研究科 法学部 学科/専攻 国際政治学科

学年 3 年

派遣国 カンボジア 派遣都市 バッタンバン

出国年月日 2016 年 8 月 6 日 帰国年月日 2016 年 9 月 3 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) シャンティ国際ボランティア会(SVA)

主な活動内容 プロジェクト実施場所、教育局訪問

デスクワーク(データ入力、翻訳、本の補強など)

1.活動内容

活動内容は、主にプロジェクトを実施している学校、学習センターや管轄している教育局の訪問とデスク

ワークです。学校の訪問は視察するだけでなく、プロジェクトの終了時評価のために訪問することが多かっ

たため、教員、図書館員、生徒、校長の方のお話を聞くことができました。また、気になることがある際は

質問させていただきました。デスクワークはデータ入力、日英翻訳、絵本の補強です。データ入力は、プロ

ジェクトの評価活動の際に実施したアンケートの結果を入力しました。翻訳作業は英語から日本語、日本語

から英語ともにありました。日本人職員の方がチェックして下さいます。絵本の補強は、教員や図書館員の

ための研修会に利用するモデル教室にある本をビニールとテープで補強しました。また、シャンティのブロ

グとシャンティカンボジアの Facebook に記事を投稿しました。

2.特筆すべきエピソード

大人のための識字教室を開講している地域コミュニティのための図書館へ行き、地域住民の方とお話をさ

せていただく機会がありました。ターゲットとしている生産年齢人口の識字教室受講者の数を伸ばすため

に、どうすれば良いのかという質問をしている際に、地域住民の方がそれまでの話し方と比べ強い口調で、

「勉強の重要性は分かるが、その前に私たちは生活のために働かなければいけない」と言っていました。そ

の識字教室は貧困地区にあるため、その日暮らしの住民が多く、朝早くから夜まで働いています。識字教室

はそのことも考慮し、夜に開講していましたが、残業や仕事の疲れにより継続して出席することが出来ない

住民もいるため、受講者の数を増やすことは難しいとのことでした。やはり、大人になって働き始めてから

時間を要する字の勉強をすることは、大変なことだと痛感しました。また、同時に幼児~初等教育の重要性

を再認識しました。

3.苦労したこと

生活上で一番苦労したことは言葉が通じないことです。私は英会話が苦手ということが一番の要因ではあ

りますが、発音の癖が違うこともあり、現地職員の方と英語でスムーズにやりとりすることが出来ませんで

した。また、地方都市の派遣となったため、英語が話せる人が少なく、さらに、私のような外国人が話すク

メール語(カンボジア語)に慣れていない人が多いことから、レストランなどでも苦労しました。

業務上で苦労したことは、プロジェクトについて理解する際に幅広い分野の知識が求められたことです。

SVA カンボジアでは、大人を対象としたもの、子どもを対象としたもの、また農業改善指導や学校建設事業

と並行して実施しているものなど、多岐にわたる図書館事業がされていました。プロジェクトを理解するた

めにそれぞれ異なった知識が必要となり、さらに、カンボジアの教育分野に関する書籍や文書は非常に少な

いため、理解するまで時間を要したことがありました。分からないところは職員の方が教えて下さりますが、

出来る限り知識をつけていくべきだと思いました。私もカンボジアにまつわる日本語文献は読んでいきまし

たが、相当知識が不足していると感じたので、英語文献も探すべきだと思います。

4.身に付いたこと

評価活動に参加させていただいたことで、プロジェクトの進め方やどのような方、機関が関わっているの

か知ることができました。プロジェクト実施場所の訪問とデータ入力や翻訳などのデスクワークを通して、

実地と書類の両面から、NGO が実施するプロジェクトの運営について深く学ぶことができました。また、

本プログラムでは、「サポートはするが基本的に出来ることは自分でしてもらう」という方針で適度にサポ

ートしていただいたため、基本的な生活であれば一人でできるようになりました。慣れない環境に対応する

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能力が身に付いたと思います。まったく現地の言葉が分からない状況だと、近距離移動にも支障が出るため、

少しですが最低限必要なクメール語も覚えました。

5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

「グローバル人材」とは、文化、地理が異なる環境においても、長期的な視点でものごとを進めることが

できる人材のことだと思います。今回経験した図書館事業の評価活動の際には、事業に対する住民の理解度

や、職員異動の際の引継ぎなどについて関係者にアンケートをしました。これらの項目は、図書館の現状に

対する評価ではなく、図書館の持続性すなわち未来のためのアンケート項目です。これからのことを考える

際には、現状の把握以上に現地の方の気質、気候などの外部因子、感覚や習慣の違いなど様々なことについ

て考えなくてはなりません。「グローバル人材」とは、このようなことを把握し、現地の人と自分たち双方

にとって良い判断や修正ができる人材のことだと考えます。

6.後輩へのメッセージ

百聞は一見に如かず、とはまさにこのプログラムのことを表す言葉だと思います。海外 NGO に興味を持

ちつつも、実際にどのような活動をしているのか、また、本当に NGO の活動は現地の人に良い影響を与え

ているのか疑問に思っている人は多いのではないでしょうか。もちろん、文献や記事で NGO や社会問題に

ついて学ぶことは大切なことではありますが、今回プログラムに参加したことによって学んだこと、感じた

ことは、それまで日本で得たこととはインパクトが違います。1 ヵ月海外で滞在することになんとなく抵抗

があり、踏み出せない人もいらっしゃるかもしれませんが、行ってしまえばなんとかなります。私は今回貴

重な経験をさせていただき、将来 NGO やカンボジアで働きたいという思いがより強くなりました。

7.写真

支援した図書館で本を読む子ども

たち。

休み時間になると図書館をめがけ

て走ってきます。

改善された農法を紹介する職員の

識字教室の受講者と視察に訪れた

絵本教育専門家の先生

このように簡易的な造りになって

いる校舎はまだまだあり、校舎建

設の必要性が伝わってきます。

多くの子どもたちがお互いに絵本

を読み聞かせ合うので、図書館は

賑やかです。

カンボジアの絵本。図書室にはクメ

ール語のシールを貼った日本語の

絵本もあります。

以 上

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氏名 齋藤 開

学部/研究科 法学部 学科/専攻 国際政治学科

学年 2 年

派遣国 ラオス 派遣都市 ルアンパバーン

出国年月日 2016 年 8 月 2 日 帰国年月日 2016 年 8 月 31 日

法政大学との共催団体名(受入団体名) SVA

主な活動内容 初等教育改善を中心に教育支援活動を行っている NGO 事務所スタッフのサポートとして活

動に関係した業務を行う。

1.活動内容

1 か月間の滞在であったが、3 分の 2 がオフィスでの活動で、残りが事業地での活動であった。オフィス

での活動は主に、資料整理やブログの執筆、現地の子供たちに届ける日本の絵本や紙芝居の英語翻訳を行っ

た(その後現地スタッフによりラオス語に翻訳される)。また、補助教材を教員に普及させるために行う研

修会の準備のミーティングに参加した。事業地では、読書推進活動のワークショップの見学と、学校建設事

業における村との契約を行う会合の見学の二つを行った。

2.特筆すべきエピソード

当たり前のことが当たり前でなくなる世界にいられたことが、自分にとって大きかったと思う。文化的な

違いはもちろんであるが、発展途上国ということで、教育のレベルなどに様々なギャップが存在した。例え

ば、活動内容のところで示した読書推進活動のワークショップについてである。この団体の活動の一つとし

て、絵本を子供たちに配布するといった取り組みがあるが、このワークショップは、簡単に言うと教員を対

象に絵本などを各学校に配るにあたって、読書の重要性や絵本の管理方法、読み聞かせの方法などを伝え、

読み聞かせの練習の場を設けたものである。

そもそも、このようなワークショップを開いている理由が、事業地の教員は絵本をもらっても使い方や管

理方法を知らないため、与えるだけでは無意味になってしまうという理由からである。現に、同様に絵本を

配布する他の団体があるらしいが、配るだけで終わってしまっているので、利用されずに倉庫に眠っている

といった状況も存在するらしい。また、ワークショップの内容も、ところどころ日本人の私にとっては必要

性を感じられない部分があり、支援をするにあたって現地の人々の状況を深く知ることの重要性を学んだ。

現地に来るまでは、私も絵本などは配るだけでよいと思っていたので、このワークショップに立ち会えたこ

とは自分の考え方に大きな変化をもたらした。

また、よくある問題として学校が近くにあっても、家庭の仕事を行わなければならないなどの理由で、学

校に来ない子供たちがたくさんいるといったことがある。この団体は学校建設も行っているのだが、この問

題の解決法を探るべく、現地スタッフに、現状において学校を建てても来ない子はいるのかどうかと聞いた

ところ、スタッフから子供たち全員が学校に来るという回答をもらった。これには正直驚きを隠せなかった。

聞くところによると、やはりこれも上記同様に教育の重要性を訴え、すべての子供たちを学校に来させるよ

う説得を行うらしい。学校も建てるだけではなく、それがしっかり活用されるかというところまで見据えな

ければならない。この話を聞いて支援の本質を学ぶことができた。

3.苦労したこと

現地スタッフとのコミュニケーションである。英語を用いる会話だったが、基本的に全員発音に癖がある

ので慣れることに苦労した。

4.身に付いたこと

支援が実際にどのように行われているのか、どこに支援を行っているのか、どのようなカウンターパート

がいるのかなど、NGO の仕事を実際に見て学ぶことができ、支援するにあたって何が大切かなどを知るこ

とができた。また、インターン生は私 1 人のため、海外で一人暮らしの状態となる。そのため、環境適応能

力や海外生活に対する自信が少しついた。

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5.今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは何か

自らの常識を捨てられる人物。今回は NGO のインターンだったので、支援についての内容が中心となる

が、他国の人々に支援をするにあたって、自らの常識の範囲内で支援を行っては、それは適切な支援とはな

らない。私たちが当たり前のことは、他の人々にとっては全く知られていないことだったりする。例えば、

先ほど記した読書推進活動のワークショップにおいて、絵本の管理方法を教える時間があったが、その中の

一つに「本のページが破れたり取れかかっていたりしたら透明のテープを貼って修復する」といった内容の

ものがあった。我々にとっては非常に当たり前のことであるように見える。現に私もこのワークショップを

見ていて、これは必要なのかと疑問を持った。

しかし、絵本に触れる機会の乏しい教員にとっては常識ではないことであり、重要なことなのである。こ

のような適切な支援を行うためには、自らの常識を捨て、相手の立場を知らなければならないと強く感じた。

これは支援のみに限るものではなく、他国の人々とコミュニケーションをとることになどにおいても、相手

の文化や言語を理解することに努める必要がある。つまり、私が考えるグローバル人材とは、自分の考えの

中だけで物事を考えず、相手の理解に努めることをより注意深く行うことができる人物である。

6.後輩へのメッセージ

このインターンは、他団体と違って、基本的に 1 人(もしくは 2 人)で海外に派遣されることとなります。

行く前は私も非常に不安でしたが、案外何とかなりますし、自分を鍛える上で絶好の機会となると思います。

国際協力に興味がある人や将来それを志している人などには、すごく有意義な 1 か月になるでしょう。長期

期間海外に出ることは、休暇が長い大学生活でこそ行えるものだと思います。少しでも興味を持ったら、参

加してみるのもいいかもしれません。

7.写真

読書推進活動のワークショップの様子

事業地に届けられる絵本

とある村の幼稚園

(今後、建て替えが行われる予定)

学校建設における村との会合

学校をどこに建てるか村の人と話

し合っている

以 上

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発行 2016年 11月

編集 法政大学 グローバル教育センター事務部 グローバルラーニング課

Tel. 03-3264-4088

E-mail [email protected]