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8-1 8. BCP 関連資料 BCP を策定・運用する際の関連資料として、次の資料を添付しています。 ・本指針の中で引用している参考資料 BCP の活用事例を紹介するトピックス ・より深く BCP を策定・運用する際の専門的資料

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8-1

8. BCP 関連資料

BCP を策定・運用する際の関連資料として、次の資料を添付しています。

・本指針の中で引用している参考資料

・BCP の活用事例を紹介するトピックス

・より深く BCPを策定・運用する際の専門的資料

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BCP 関連資料一覧

資料 01 BCP 策定・運用のための参考資料

資料 02 内閣府事業継続ガイドラインと本指針の比較

資料 03 企業を取り巻くリスク

資料 04 BCP の有無による緊急時対応シナリオ例

資料 05 目標復旧時間に関する参考事例

資料 06 復旧時間の制約要因

資料 07 災害事例における企業の事業継続・復旧シナリオ

資料 08 新潟中越地震における企業の BCP

資料 09 中小企業向け災害対策支援の体系

資料 10 被災中小企業に対する公的支援制度

資料 11 応急手当と初期消火

資料 12 安否確認の方法

資料 13 重要書類等の例

資料 14 重要書類等の再発行手続き

資料 15 教育・訓練

資料 16 財務診断モデルにおける緊急時被害想定方法

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資料 01 BCP策定・運用のための参考資料

より深く BCP策定・運用に取り組む際に参考となる文献を以下に紹介します。

●中小企業向け BCP策定・運用の指針類(海外)

•Ready Business:米国 DHS (Department of Homeland Security)

http://www.ready.gov/business/index.html

•Open for Business:米国 IBHS (Institute for Business & Home Safety)

http://www.ibhs.org/business_protection/

・Florida's Online, Business Continuity Planning, Starter Kit:米国フロリダ州

http://www.floridadisaster.org/BusinessSurvey/

・London Prepared:英国 London Resilience

http://www.londonprepared.gov.uk/business/businesscont/index.htm

●全般的な BCP策定・運用の指針類(日本)

•事業継続計画策定ガイドライン(企業における情報セキュリティガバナンスのあり方に関する研

究会報告書・参考資料):経済産業省(平成 17年 2月 28日)

http://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/downloadfiles/BCPguide.pdf

・事業継続ガイドライン(第二版)―わが国企業の減災と災害対応の向上のために―:事業継続

計画策定促進方策に関する検討会、内閣府防災担当(平成 21年 11月)

http://www.bousai.go.jp/MinkanToShijyou/guideline02.pdf

•金融機関等におけるコンティンジェンシープラン策定のための手引書:(財)金融情報システム

センター(FISC)(平成 18 年 3月改定予定)

http://www.fisc.or.jp/publication/disp_target_detail.php?pid=161&PHPSESSID=df8f6adc3

0a261167f270812b9616378

●全般的な BCP策定・運用の指針類(海外)

•PAS56(Guide to Business Continuity Management):BCI(The Business Continuity Institute):

英国国家標準

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•NFPA1600(Standard on Disaster/Emergency Management and Business Continuity Programs 2004

Edition):米国国家標準

•オーストラリア・ニュージーランド BCP規格:AS/NZS HB221

●BCP 策定・運用の推進機関(海外)

•DRII(Disaster Recovery Institute International)

http://www.drii.org/

•BCI(The Business Continuity Institute)

http://www.thebci.org/

●BCP に関する参考書・策定例

•事業継続マネジメント入門-自然災害や事故に備える、製造業のためのリスクマネジメント:

SEMI日本地区 BCM研究会 編

•BCP/DRP基本要件チェックリスト(外資系企業/概略版):(株)ワンビシアーカイブズ

•業務継続計画レベルチェックシート(「リスクマネジメントがよ~くわかる本」より):東京海上

日動リスクコンサルティング(株)

●危機管理全般に関する参考資料

•企業の地震対策の手引き:社団法人 日本経済団体連合会

•企業における地震対策ガイドライン:社団法人 中部経済連合会

•阪神大震災 その時企業は(徹底検証・危機管理):日本経済新聞社 編

•調査 第 80号(防災マネジメントによる企業価値向上に向けて-防災 SRI(社会的責任投融資)

の可能性-:日本政策投資銀行

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資料 02 内閣府事業継続ガイドライン 1

本指針は、基本的に内閣府のガイドラインと整合性を持つものですが、①中小企業向けであることから事業継続に関する各種ノウハウ(財務

診断モデルや事前対策メニューなど)を数多く記載していること、②BCPに関する専門用語をなるべく平易な表現としていることなどに特徴が

あります。以下に両者の比較表を示します。

と本指針の比較

内閣府「事業継続ガイドライン 第二版」 中小企業庁「中小企業 BCP(事業継続計画)

策定・運用指針」(入門コース)

中小企業庁「中小企業 BCP(事業継続計画)

策定・運用指針」(基本・中級・上級コース)

【ポイント】

1.事業継続の取組みとは

2.事業継続の取組みの特徴

3.本ガイドラインの特徴

4.取組みを促進する趣旨と論点

5.本ガイドラインの位置づけ

6.チェックリストの活用

1.1 中小企業 BCP(事業継続計画)とは

1.2 本指針の使い方

1.1 中小企業 BCP(事業継続計画)とは

1.2 本指針の使い方

Ⅰ 事業継続の必要性と基本的考え方

1.1 事業継続の必要性とポイント

1.1.1 災害時の事業継続に努力する必要性

1.1.2 事業継続の考え方のポイント

1.1.3 広域的自然災害へ備えるべきわが国の事業

継続計画の特徴

1.1 中小企業 BCP(事業継続計画)とは

2.1 BCP を策定する

1.1 中小企業 BCP(事業継続計画)とは

3.2 基本方針の立案

1.2 基本的考え方

1.2.1 想定する災害リスク

1.2.2 事業継続と共に求められるもの

1.2.3 本ガイドラインにあげた各項目の位置づけ

1.1 中小企業 BCP(事業継続計画)とは

2.1 BCP を策定する

1.1 中小企業 BCP(事業継続計画)とは

3.2 基本方針の立案

1 民間と市場の力を活かした防災力向上に関する専門調査会企業評価・業務継続ワーキンググループ、内閣府防災担当「事業継続ガイドライン(第

一版)―わが国企業の減災と災害対応の向上のために―」(平成 17 年 8 月 1 日)、http://www.bousai.go.jp/MinkanToShijyou/guideline01.pdf

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内閣府「事業継続ガイドライン」 中小企業庁「中小企業 BCP(事業継続計画)

策定・運用指針」(入門コース)

中小企業庁「中小企業 BCP(事業継続計画)

策定・運用指針」(基本・中級・上級コース)

1.3 継続的改善 2.2 BCP を運用する 4.5 BCP の診断、維持・更新

Ⅱ 事業継続計画および取組みの内容

2.1 方針 2.1 BCP を策定する

2.2 BCP を運用する

3.2 基本方針の立案

3.3 策定・運用体制の確立

2.2 計画

2.2.1 検討対象とする災害の特定

1.1 中小企業 BCP(事業継続計画)とは 1.1 中小企業 BCP(事業継続計画)とは

2.2.2 影響度の評価

2.2.2.1 停止期間と対応力の見積もり

2.2.2.2 重要業務の決定

2.2.2.3 目標復旧時間・目標復旧レベルの設定

2.2.3 重要業務が受ける被害の想定

2.2.4 重要な要素の抽出

2.1 BCP を策定する 4.1 事業の理解

2.2.5 事業継続計画の策定

2.2.5.1 指揮命令系統の明確化

2.2.5.2 本社等重要拠点の機能の確保

2.2.5.3 対外的な情報発信および情報共有

2.2.5.4 情報システムのバックアップ

2.2.5.5 製品・サービスの供給関係

2.1 BCP を策定する 4.2 BCP の準備、事前対策の検討

4.3 BCP の策定

2.2.6 事業継続と共に求められるもの

2.2.6.1 生命の安全確保と安否確認

2.2.6.2 事務所・事業所および設備の災害被害軽減

2.2.6.3 二次災害の防止

2.2.6.4 地域との協調・地域貢献

2.2.6.5 共助、相互扶助

2.2.6.6 その他の考慮項目

2.1 BCP を策定する

3.2 基本方針の立案

5. 緊急時における BCPの発動

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内閣府「事業継続ガイドライン」 中小企業庁「中小企業 BCP(事業継続計画)

策定・運用指針」(入門コース)

中小企業庁「中小企業 BCP(事業継続計画)

策定・運用指針」(基本・中級・上級コース)

2.3 実施および運用

2.3.1 事業継続計画に従った対応の実施

2. 平常時における BCPの策定と運用 4. 平常時における BCPの策定と運用

2.3.2 文書の作成

2.3.2.1 計画書およびマニュアルの作成

2.3.2.2 チェックリストの作成

2.1 BCP を策定する

4.3 BCP の策定

4.6 自己診断チェックリスト

2.3.3 財務手当て 2.1 BCP を策定する 【参考】財務診断モデル

2.3.4 計画が本当に機能するかの確認 2.2 BCP を運用する 4.5 BCP の診断、維持・更新

4.6 自己診断チェックリスト

2.3.5 災害時の経営判断の重要性 2.1 BCP を策定する 5. 緊急時における BCPの発動

2.4 教育・訓練の実施 2.2 BCP を運用する 4.4 BCP 文化の定着

2.5 点検および是正措置 2.2 BCP を運用する 4.5 BCP の診断、維持・更新

2.6 経営層による見直し 2.2 BCP を運用する 4.5 BCP の診断、維持・更新

Ⅲ 経営者および経済社会への提言 (該当なし) (該当なし)

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資料 03 企業を取り巻くリスク

企業を取り巻くリスクは多様であり、事業への影響の内容や規模もリスクによって異なり

ます。各リスクの事業に対する影響や地域の災害特性、各企業の特徴等を考慮して、リスク

への対策を実施することが重要です。

小 事業への影響 大

低 

 発生頻度

 高

風水害(台風、洪水、集中豪雨)

   地震

雷雹

山火事干ばつ猛暑

渇水水不足大寒波

火災

科学技術災害(事故等)

集団食中毒、集団感染妨害

窃盗詐欺暴力

図 企業を取り巻くリスク(イメージ)

(1)地震

発生頻度は他のリスクよりは相対的に低いものの、突発的な災害であるため、施設等の物

的被害だけでなく従業員や顧客等に死傷者が発生する可能性があります。また、広域的な

被害を伴い交通やライフラインといった社会インフラ機能の回復に時間がかかるため、事

業の回復にも時間がかかります。

地震は日本ではどこにいても被災する可能性があり、全ての企業で耐震化等の予防対策や

避難や安否確認等の応急対策に関する検討が求められます。東海地震や東南海地震、南海

地震、首都直下地震等の切迫性の高い地震の影響を受ける地域では特に注意が必要となり

ます。

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(2)風水害

地震と異なり警戒が可能であるため、適切な対応を実施すれば被害の予防・低減が可能で

あり、従業員や顧客等の死傷者が発生する可能性は低くなります。広域的な被害を伴うも

のの、地震と異なり交通やライフラインといった社会インフラ機能が致命的なダメージを

受けにくく回復も早いため、事業の回復も地震より一般的に短くなります。

風水害では、浸水や土砂災害により被害を受けるが地域が限定されるため、危険地域の企

業では避難や安否確認等の応急対策に関する検討が求められます。近年は大型台風や集中

豪雨による被害が以前よりも増えており、これらの地域では特に注意が必要となります。

(3)火災

広域的な被害は無いものの、当該企業には死傷者の発生や施設の全焼等の致命的なダメー

ジを与える可能性があります。また、隣接する企業や住宅に延焼する可能性もあります。

火災には火の不始末等の内部要因とともに、放火等の外部要因があります。内部要因につ

いては予防対策を充実させるとともに、万が一火災を発見した場合には直ちに消防署に通

報することが必須です。

(4)従業員の集団感染・集団食中毒

従業員の集団感染・集団食中毒では、原因となるウィルス等の種類にもよりますが、最悪

の場合には死者が発生する可能性があり、また死者が発生しない場合でも多くの従業員が

一定期間就業できなくなるため、企業活動の停止や低下を伴う可能性があります。また、

商品等を経由した外部への2次感染の可能性も考慮する必要があります。

特に感染症の場合には、少数でも感染が発覚した場合には、手洗いやマスクの着用、定期

的な空気の入れ替え、消毒等の徹底した拡大防止対策を早期に実施することが求められま

す。集団食中毒については、イベント等で全従業員が同じ弁当を食べないといった予防対

策が求められます。

(5)科学技術災害

危険物の施設・輸送事故、電力供給停止等が含まれます。

化学メーカー等の場合には当該企業の事故等が原因となる場合もあり、直接的な被害とと

もに事故を起こした社会的責任から事業再開が困難になる等の重大なダメージを伴う可能

性があります。その他の場合でも、隣接企業や危険物輸送車両の事故に巻き込まれる等に

より被害を受ける場合も考えられます。

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(6)その他自然災害リスク(雷、雹等)

雹や雷、猛暑、渇水・水不足等の地震や風水害以外の自然災害が含まれます。

これらは、相対的に発生頻度は高いものの、人的被害や物的被害を伴う可能性が非常に低

いため企業活動に重大な影響を与える可能性は低くなります。ただし、商品の売上げが気

候に左右されやすい場合や、水不足や大寒波等の影響を受けやすい企業では、深刻な問題

となる場合もあります。

(7)その他の人為的リスク(企業内暴力、妨害、窃盗、コンピュータ犯罪等)

企業内部の暴力や外部からの妨害や窃盗、コンピュータ犯罪等が含まれます。

これらに遭遇する可能性は他のリスクよりは相対的に高いと考えられますが、被害対象が

限定されるため企業活動に重大な影響を与える可能性は非常に低くなります。ただし、コ

ンピュータ犯罪ではその程度にもよりますが、発注や生産管理等の基幹システムに支障が

生じる場合には、企業活動に一定期間支障が生じることも考えられます。

企業内外の人為的要素に起因するためその防止は容易ではなく、また費用対効果が高くつ

く可能性もあります。ただし、窃盗等に対しては、施錠管理等の防犯対策の充実が求めら

れます。

テロリズムも人為的リスクではありますが、中小企業が主対象となる可能性は低く、他の

対象への攻撃で直接的または間接的に被害を受けることが考えられます。企業活動への影

響の大きさは被害の種類や大きさに依存するため一概に決められませんが、建物が被害を

受ける場合には火災と同等の影響を受けることや、従業員が被害を受ける場合には従業員

の集団感染・集団食中毒と同等の影響を受ける可能性があります。

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資料 04 BCPの有無による緊急時対応シナリオ例

中小企業が緊急事態に遭遇した場合、BCP 導入の有無でどのように被害と対応が異なるか、シナリオ例を示します。(実例ではありません。)

(1)製造業(地震災害)

BCP導入なし企業 BCP導入済み企業

想定 ●自動車用部品等のプレスメーカー(従業員30名)。

●平日早朝、大規模地震が突発発生、県内の広い範囲で震度 6 強を観測。

当日

●工場では全てのプレス機が転倒。

●ほとんどの従業員の安否確認ができず。

●納品先に連絡するが電話が通じず、その後、後片付けに追われ納品先

に連絡せず。

●工場ではアンカーを打っていたためプレス機の転倒は免れる。

●伝言ダイヤル171で大半の従業員の安否確認ができる、伝言のない

者については近所に住む従業員に自宅まで様子を見に行かせる。

●納品先に連絡するが電話が通じないため、最寄りの営業所まで従業員 1

人をバイクで事情説明に行かせる。

数日間

●従業員は家族の被災や地域活動のため半数が 1 ヶ月間、出社せず。

●原材料の仕入元会社の工場が全壊、代替調達の目処が立たず。

●1週間後、納品先の企業から発注を他会社に切り替えたとの連絡あり。

●従業員に対して日頃、耐震診断済みのアパートに住むよう指導してい

たので家族の被災を免れる。

●大半の従業員が、3 日間は地域活動に専念、その後 1 ヶ月間は 2/3が出

社するよう交代制をとる。

●中核事業である自動車用部品の生産復旧に最優先で取り組む。

●原材料の仕入元会社の工場が全壊するが、予め話をつけていた会社か

ら当面の代替調達を行う。

●プレス機械調整のため、協定どおりメーカーから技術者受け入れ。

●3日後、納品先の企業に、目論見通り 1 ヶ月で全面復旧可能と報告。

●この間、納品先の要請で、他会社(金型が互換できるようプレス機の

種類を予め統一)での代替生産のために従業員を派遣。

数ヶ

月間

●3ヵ月後、生産設備は復旧するも、受注は戻らず。

●プレス機械の更新のため金融機関から融資を受ける。

●会社の規模を縮小、従業員の7割を解雇。

●手持ち資金により、従業員の月給、仕入品の支払いを行う。

●同業組合から、復旧要員の応援を得る。

●1ヵ月後、全面復旧し、受注も元に戻る。

●損壊した一部プレス機械の更新は地震保険でカバー。

●震災後、納品先の信用を得て、受注が拡大。

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(2)卸・小売業(地震災害)

BCP導入なし企業 BCP導入済み企業

想定 ●小規模な食料品スーパーを経営(従業員 3名+パート店員 5 名)。

●平日早朝、大規模地震が突発発生、県内の広い範囲で震度 6 強を観測。

当日

●鉄骨造のスーパー建物は無事だが、棚も倒れ、ほとんど全ての商品が

散乱。

●店主の自宅も半壊し、家族ともども避難所生活を始める。

●従業員、パート店員ともに安否確認ができず。

●鉄骨造のスーパー建物は無事。地震に備えて棚を固定していたので、

商品は散乱するが小規模。

●店主の自宅は、耐震補強済みで無事。

●従業員やパート店員は、スーパーに出向き安否を伝える張り紙(避難

先など)をする。

●店主がスーパーの様子を見に行き、安否の張り紙を確認。

数日間

●店内の整理は手付かず。停電が続き生鮮品は腐敗し始める。

●店主の家族は 1週間、避難所生活の後、隣県の親戚の家の世話になる。

●従業員、パート店員とは、電話連絡をとるのみ。

●翌日、ボランティアの助けを借りて店内を整理。賞味可能な食料品を

避難所に運び、無料提供。

●1週間は通常の物流がストップ。余震も続く。スーパーの駐車場にテン

トを張り、緊急物資の日用品の配給拠点に提供。この間は、ボランテ

ィアとして活動。

●1週間後、余震も収まり、通常の物流が再開し始める。電気が通じ自宅

に戻った住民を相手に仮営業を開始。

数ヶ

月間

●1月後、金融機関から融資を受けて自宅を修理。家族と自宅に戻る。

●スーパー営業再開の目処が立たず。

●手持ち資金により、従業員と臨時作業員の月給を支払う。

●金融機関から設備修理、当面の商品仕入のための資金を借りる。

●1ヵ月後、従業員、パート店員の大半が出勤し、本格営業を開始。

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8-13

(3)建設業(地震災害)

BCP導入なし企業 BCP導入済み企業

想定

●小型ビル建設の下請け工務店(従業員 10名+臨時作業員 10名、社長は市内建設業組合の会長も務める)。

●建設業組合は市役所と災害時協力協定を結んでいる。

●平日早朝、大規模地震が突発発生、県内の広い範囲で震度 6 強を観測。

当日

●古い鉄筋コンクリート造の事務所は、柱にひびが入り、中で執務する

ことは危険。

●社長の自宅も半壊し、家族ともども避難所生活を始める。

●ほとんどの従業員、臨時作業員の安否確認ができず。

●(同左)事務所は、柱にひびが入り、中で執務することは危険。

●社長の自宅は、耐震補強済みで無事。

●伝言ダイヤル171で大半の従業員の安否確認ができる。

●出社してきた数人の従業員と一緒に会社の近所で、けが人の救出、テ

ント設営などに協力する。

数日間

●元請会社、孫請会社が社長に連絡を取ろうとするが、居場所が分らず、

連絡が取れない。

●大半の従業員は、家族の被災や地域活動のため 1ヶ月間、出社せず。

●市役所から避難先に協力要請の連絡が入るが対応できず。

●1週間後、元請会社は、工事現場の応急対策に着手するが、他の会社に

下請けを発注。

●事務所敷地内のプレハブ倉庫を臨時の事業拠点とし、自家用発電機、

備蓄の水と食料、連絡掲示板などを用意する。

●従業員に対して日頃、耐震診断済みのアパートに住むよう指導してい

たので家族の被災を免れる

●元請会社、孫請会社への連絡、工事現場の確認を、従業員が自転車や

バイクで手分けして行う。

●大半の従業員が、3 日間は地域活動に専念、その後 1 ヶ月間は 2/3が出

社するよう交代制をとる。

●プレハブ倉庫は、建設業組合の情報拠点にもなる。

●市役所とは災害時協力協定を結んでおり、プレハブ倉庫あてに応急対

策工事の協力要請が多数入る。組合加盟会社が分担して工事にあたる。

●取引していた資材の卸会社が大きな被害を受ける。組合加盟会社から

他の卸会社を紹介してもらう。

数ヶ

月間

●その後も市役所等から災害復旧工事の引合いがあるが、手持現金がな

いため、臨時作業員を集めることが出来ず、受注できない。

●事業再建及び資金借入れ目処が立たず、当面の間、従業員を解雇し、

休業することに決める。

●手持ち資金により、従業員と臨時作業員の月給、資材の支払いを行う。

●組合加盟会社間で応援要員、建設機械等の相互融通を行う。

●金融機関から融資を受け、半年後に事務所建物を新築。

●災害復旧工事等の業務を着実に受注。

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8-14

(4)製造業(水害)

BCP導入なし企業 BCP導入済み企業

想定

●自動車用部品等のプレスメーカー(従業員 30名)。

●工場は1階平屋建て。

●平日、大雨が降り続き、12 時に大雨・洪水警報、15 時に近くの河川の水防警報、17時に工場周辺地区を対象に避難勧告が発出される。20時に堤

防が決壊し、工場が約 50cm 浸水する。

当日

●大雨ではあったが、気象情報を収集することなく、通常通り操業。避

難勧告も工場には伝達されず。

●18 時、従業員の大半が帰宅。自動車通勤の者が途中、道路の冠水に遭

遇。電車通勤の者は駅で列車が動いていないことを知る。

●従業員 5 名が残業中に工場が浸水。プレス機械、電源装置が水に浸か

る。

●社長は出張中。20 時過ぎのニュースを見て、会社と従業員に電話連絡

を取ろうとするが、輻輳しつながらず。

●工場で浸水にあった従業員、帰宅途中に立ち往生した従業員は、その

場で一夜を明かす。

●社長以下、従業員全員が、河川事務所が公表している洪水ハザードマ

ップを見ており、工場が浸水危険地域であることを知っていた。

●社長は、出張先から工場長に対して、気象情報に注意し、従業員を早

期に帰宅させるよう指示。

●工場長は、ラジオやインターネットで気象情報等を収集、駅に電話し

列車の運行状況も把握。12時と 15時、段階的に従業員を帰宅させるこ

とを決定。全員が無事、自宅に帰ることができる。

●この間、入り口に防潮板をたてる、備品等を棚に上げるなどの浸水対

策を行う。

●社長は出張中断、16時に工場に戻るが、17時に避難勧告が出たことを

町内会長から知らされ、工場長とともに近くの小学校に避難する。

●20 時過ぎに工場周辺も浸水するが、予めプレス機械や電源装置は基礎

を上げていたので、重要設備の多くは浸水を免れる。

数日間

●市役所等が排水ポンプを手配し、2日後に排水が完了する。

●従業員の多くは、住家が浸水し、その対応のため 1週間、出社せず

●プレス機械と電源装置は修理が必要であり、メーカーに連絡するが、

多忙を理由に対応を後回しにされる。

●2つの協力会社も同じような被災状況。

●顧客から、受注済みの部品の納期を尋ねられが、目処が立たないと答

えるのみ。

●1週間後、同顧客から発注を他会社に切り替えたとの連絡あり。

●市役所等が排水ポンプを手配し、2日後に排水が完了する。

●日頃、従業員には高台に住むよう指導していた。半数の住家は浸水を

免れ、半数は浸水する。泥の掃き出し等、従業員同士で助け合う。

●浸水した協力会社の復旧のため従業員を派遣。

●一部、浸水した設備の修理をメーカーに修理を要請。

●最重要の顧客に対し、受注済みの部品は 1週間後に納品可能と連絡。

数ヶ

月間

●3ヵ月後、生産設備は復旧するも、受注は戻らず。

●会社の規模を縮小、従業員の7割を解雇。

●1ヶ月後には、協力会社を含め、全面復旧。

●浸水した設備の更新は水害保険でカバー。

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8-15

(5)卸・小売業(水害)

BCP導入なし企業 BCP導入済み企業

想定

●小規模な食料品スーパーを経営(従業員 3名+パート店員 5 名)。

●平日、大雨が降り続き、12 時に大雨・洪水警報、15 時に近くの河川の水防警報、17時にスーパー周辺地区を対象に避難勧告が発出される。20 時

に堤防が決壊し、スーパーが約 50cm浸水する。

当日

●大雨ではあったが、気象情報を収集することなく、通常通り操業。避

難勧告もスーパーには伝達されず。

●21時が閉店。20 時過ぎにスーパー店内が浸水。お客さまも店員も店内

に取り残される。

●電源装置が水に浸かり停電、店内が真っ暗になる。

●倉庫も浸水し、在庫品の大半が売り物にならなくなる。

●取り残されたお客さまと店員は、店内で一夜を明かす。

●社長以下、従業員全員が、河川事務所が公表している洪水ハザードマ

ップを見ており、スーパーが浸水危険地域であることを知っていた。

●店主は、ラジオやインターネットで気象情報等を収集。15 時過ぎに臨

時閉店を決定。

●入り口に防潮板をたてる、在庫品等を棚に上げるなどの浸水対策を行

った後、従業員を帰宅させる。

●店主は、17 時に避難勧告が出たことを町内会長から知らされ、家族と

連絡を取り合って、近くの小学校に避難する。

●20 時過ぎにスーパー周辺も浸水するが、予め電源装置は基礎を上げて

おり停電せず、在庫品の多くも浸水を免れる。

数日間

●市役所等が排水ポンプを手配し、2日後に排水が完了する。

●従業員の多くは、住家が浸水し、その対応のため 1週間、出勤せず。

●店内の整理は手付かず。停電が続き生鮮品は腐敗し始める。

●翌日、ボランティアの助けを借りて店内を整理。賞味可能な食料品を

避難所に運び、無料提供。

●市役所等が排水ポンプを手配し、2日後に排水が完了する。

●日頃、従業員には高台に住むよう指導していた。半数の住家は浸水を

免れ、半数は浸水する。泥の掃き出し等、従業員同士で助け合う。

●3日後には、物流が通常通り回復、スーパーの整理も終えることが出来

たので、商品を限って仮営業を開始。1 週間後には通常営業に移行。

●仮営業の間、周辺地域の後片付け、緊急物資の日用品の配給等に協力。

数ヶ

月間

●1月後、金融機関から巨額の融資を受けてスーパーの営業を再開。 ●営業中断に伴う損害は、加入していた利益保険でカバー。

●近くの中堅他店の営業再開が 1 ヵ月後と遅れたこともあり、店の評判

が上がり、お客さまが増える。

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8-16

(6)建設業(水害)

BCP導入なし企業 BCP導入済み企業

想定

●小型ビル建設の下請け工務店(従業員 10名+臨時作業員 10名、社長は市内建設業組合の会長も務める)。

●建設業組合は市役所と災害時協力協定を結んでいる。

●平日、大雨が降り続き、12 時に大雨・洪水警報、15 時に近くの河川の水防警報、17時に事務所(兼社長の自宅)周辺地区を対象に避難勧告が発

出される。20時に堤防が決壊し、事務所兼自宅が約 50cm 浸水する。

当日

●大雨ではあったが、気象情報を収集することなく、通常通り操業。17

時過ぎ、町内会長から自宅に避難勧告が伝達される。

●社長から現場の従業員に対し、直接帰宅するよう電話連絡。

●社長は家族とともに近くの小学校に避難。

●事務所兼自宅が浸水。自動車や建設機械も浸水。

●社長以下、従業員全員が、河川事務所公表の洪水ハザードマップを見

ており、事務所兼自宅が浸水危険地域であることを知っていた。

●社長は、ラジオやインターネットで気象情報等を収集。12 時過ぎに現

場の従業員に対し事務所に戻るよう指示。

●従業員が手分けして、自動車や建設機械を高台にある知り合いの工務

店の駐車場に移動。15 時過ぎに従業員を帰宅させる。

●社長は、17 時に避難勧告が出たことを町内会長から知らされ、家族と

一緒に近くの小学校に避難する。

●20時過ぎに事務所兼自宅が浸水する。

数日間

●市役所等が排水ポンプを手配し、2日後に排水が完了する。

●大半の従業員は、家族の被災や地域活動のため 1ヶ月間、出社せず。

●元請会社及び市役所から避難先に仕事や協力の要請の連絡が入るが、

従業員が集まらず、自動車や建設機械も使えないので対応できず。

●3日後、元請会社は、浸水した工事現場の応急対策に着手するが、他の

会社に下請けを発注。

●翌日、知り合いの工務店の事務所の一室を借り、社長が常駐し情報拠

点にする。

●市役所等が排水ポンプを手配し、2日後に排水が完了する。

●日頃、従業員には高台に住むよう指導していた。半数の住家は浸水を

免れ、半数は浸水する。泥の掃き出し等、従業員同士で助け合う。

●元請会社及び市役所からの仕事や協力の要請を受け、組合加盟会社が

分担して工事にあたる

数ヶ

月間

●手持ち資金がなく、従業員と臨時作業員の月給、資材の支払いが行え

ない。また、1ヶ月間は事務所兼自宅の後片付けに追われる。

●その後、復旧資金を金融機関から借りて事業再開を図るが、主力だっ

た従業員が転職、建設機械等も十分揃わず、事業規模を大幅縮小。

●手持ち資金により、従業員と臨時作業員の月給、資材の支払いを行う。

●組合加盟会社間で応援要員、建設機械等の相互融通を行う。

●自動車や建設機械は無事。浸水した事務所兼自宅の修理は水害保険で

カバー。

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8-17

(7)製造業(火災)

BCP導入なし企業 BCP導入済み企業

想定 ●自動車用部品等のプレスメーカー(従業員 30名)。

●夜間、工場の通用口付近で不審火と思われる出火あり。

当日

●周辺住民が火災を発見。119番通報する。

●消防隊が到着、工場建屋が半焼する。

●深夜になって消防署から社長宅に連絡が入る。

●火災と消火水により、パソコンが損傷し、重要データが喪失。

●周辺住民が火災を発見。119番通報する。日頃の交流があったため、住

民から社長の自宅に電話連絡が入る。

●消防隊が到着、工場建屋が半焼する。

●社長と会社幹部が現場に駆け付ける。重要顧客への連絡、周辺住民へ

のお詫びを手分けして行う。

●火災と消火水により、パソコンが損傷し、重要データが喪失。

数日間

●翌日から被災状況を調べ、後片付けを始める。

●顧客から、受注済みの部品の納期を尋ねられが、目処が立たないと答

えるのみ。

●1週間後、同顧客から発注を他会社に切り替えたとの連絡あり。

●データのバックアップが無かったので、その再構築に 2週間を要す。

●翌日、被災状況を調べ、復旧の目処を顧客に連絡。

●復旧までの間、協力会社に代替生産を要請。

●データのバックアップを取り耐火金庫に保管していたので、システム

は直ぐに復旧。

数ヶ

月間

●3週間後、金融機関から融資を受けて生産設備は復旧するも、受注は戻

らず。

●会社の規模を縮小、従業員の7割を解雇。

●2週間後に全面復旧。

●建物と設備の復旧費用の大半を火災保険でカバー。

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8-18

(8)卸・小売業(火災)

BCP導入なし企業 BCP導入済み企業

想定 ●小規模な食料品スーパーを経営(従業員 3名+パート店員 5 名)。

●平日の夕方、店内で火災が発生。陳列棚が燃え始める。

当日

●火災を発見した店員は、周囲に知らせず、1人で消火器による初期消

火を始める。

●火災を知ったお客さまは、パニック状態で店外に避難。煙を吸って気

分が悪くなったり、逃げる際に倒れて打撲を負ったお客さまもあり。

●119 番通報が遅れ、消防隊が消火活動を行うが、店は全焼してしまう。

●火災を発見した店員が周囲に大声で知らせる。

●消火器による初期消火、119番通報、お客さまの避難誘導を店員が手分

けして行う。

●お客さまの避難誘導は、予め定めてあった避難計画通りに実施。全員

がケガ無く店外に避難。

●早期鎮火できないと周辺住家に延焼するおそれもあるので、店員が1

軒1軒回って住民に知らせる。

●消防隊が到着。店は半焼で鎮火する。

数日間 ●1週間後は、火災現場の後片付けに着手せず。

●従業員には前月分の給料を払えないまま、当面の休業を告げる。

●翌日から、住民へのお詫び、後片付けを従業員の手助けを得て実施。

●1週間後、近くの空き店舗を借りて仮営業を開始。

数ヶ

月間

●1 月後、金融機関から巨額の融資を受けてスーパーの営業を再開する

が、火災発生時の対応が批判され、売上げが落ちる。

●ケガを負ったお客さまから損害賠償を訴訟される。

●火災に伴う損害の大半は、加入していた火災保険と利益保険でカバー。

●建物を改築、1ヵ月後に営業を再開。

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8-19

(9)建設業(火災)

BCP導入なし企業 BCP導入済み企業

想定 ●小型ビル建設の下請け工務店(従業員 10名+臨時作業員 10名、社長は市内建設業組合の会長も務める)。

●3連休前日の夜間、資材倉庫で不審火と思われる出火あり。

当日

●隣接する社長自宅の家族が気づき 119番通報する。

●消防隊が到着し、消火活動を行うが資材倉庫は全焼。

●倉庫に保管していた建設中のビルに使用する資材や作業用具も全焼。

●隣接する社長自宅の家族が気づき 119番通報する。

●不審火の頻発を受け、社長の判断で資材倉庫を耐火造に改築済み。

●消防隊が到着し、消火活動を行い資材倉庫の外壁は損傷。

●倉庫に保管していた建設中のビルに使用する資材や作業用具の多くは

無事。

数日間

●3連休中、取引先の資材工場は休んでおり、操業開始しても資材の納品

が始めるまで 10日間は必要。

●連休明けの日に元請会社の担当者へ連絡を取り、事情を説明。

●必要な作業用具を全て揃えるにも 3日間を要す。

●元請会社は他の工務店にも下請けを出し工事の遅れの回復を図るが、

ビルの竣工が 1 週間遅れる。

●翌日直ぐに元請会社の担当者へ連絡を取り、事情を説明。

●不足する資材は、資材工場の担当者に連絡・要請し、他の工事現場か

らまわしてもらうことに。

●作業用具は、同業組合の加盟会社から融通をしてもらう。

●予定通りビルが竣工。

数ヶ

月間

●元請会社からの信用を失い、以降の発注がなくなる。

●当該元請会社に受注の7割を頼っていたため、従業員も半数を解雇、

事業規模を大幅縮小。

●当該元請会社からの発注は従前どおり。

●資材倉庫の修理は火災保険でカバー。

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8-20

資料 05 目標復旧時間に関する参考事例

従業員・設備等 顧客・市場環境

当日 実績 建設業 建築工事従業員の死傷なし、事務所が一部損壊、建設機器等の被害はなし。

顧客の一部も被災、市役所等からの業務依頼が発生。

当日に倒壊家屋からの生埋め者救出。その後、避難所施設の設営、市営住宅の修繕、損壊建屋の公費解体などを実施。この間、通常事業は顧客の了解を得て一時中断。

阪神・淡路大震災

3日目 設定 製造業加工機械の製造

従業員の死傷なし、工場建屋は小被害、生産機器は無事、協力会社1社に大被害。

顧客は日本全国、少量受注生産。

1日目は従業員の安否確認、協力会社の被災状況把握、顧客への連絡。2日目は事業所内に散乱した資機材等の整理。3日目に事業再開。

新潟県中越地震

10日目 実績 製造業各種

地場企業さまざま さまざま

地震発生から約10日目時点で、約半数の企業が100%復旧、8割の企業が50%復旧の状況であった(調査対象は主要地場企業271社)

新潟県中越地震

10日目 実績 小売業 商店街 さまざま さまざま地震発生から約10日目時点で営業している店舗の割合は、被害が甚大な小千谷市で約4割、被害が少ない長岡市で約9割であった。

新潟県中越地震

1ヶ月 実績 製造業各種

地場企業さまざま さまざま その後約1ヶ月の時点で、約9割の企業が100%復旧した。

新潟県中越地震

1ヶ月 実績 小売業 商店街 さまざま さまざまその後約1月の時点で営業店舗割合は、小千谷市で約8割であった。

新潟県中越地震

1ヶ月 実績 製造業 工業会

工業会の加盟企業の約半数が浸水、生産機械が泥をかぶり使用不能。

地域内の相互分業が寸断するが全国の納品先は無事。

製造業の集積地であり、地元企業間で相互に受注・発注しネットワークを構築していたが、水害により寸断。泥をかぶった機械をメーカー派遣の技術員が修理し、約1ヵ月後にほぼ全ての企業が復旧。

新潟水害H16

1ヶ月 設定 製造業ケミカルシューズ

従業員は軽傷のみ、工場建屋が損壊、生産機械は小被害、協力会社の一部が被災。

日本全国の消費者は無事、季節ごとにデザインが変わる。

当日に被災状況と市場環境から社長が1ヵ月後の復旧を宣言。代替工場を探し生産機械を移して、目標どおり1ヵ月後に事業を再開。

阪神・淡路大震災

1ヶ月 実績 製造業金属加工(自動車部

品)

従業員死亡1名のみ、工場建屋は小被害、生産機械が転倒。

納品先の機器メーカは小規模被災、最終納品先の自動車会社は無事。

在庫の納品は、顧客に当日届けるが先方被災のため受け取らず、5日後に納品完了。転倒したプレス機械を修理し順次、事業再開、約1ヵ月後に復興宣言。この間、他会社工場に金型を移し生産を移管。

阪神・淡路大震災

6ヶ月 実績 小売業市場内の鮮魚店

従業員の死傷なし、店舗が損壊。

近所の常連客の多くも被災。

被災地再建が進み住民が戻ってきた6ヵ月後に元々あったスーパーや市場仲間とともに仮店舗で営業再開。

阪神・淡路大震災

緊急事態目標

復旧時間業種

被災状況等事業継続(復旧)の概要

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8-21

資料 06 復旧時間の制約要因

中核事業の復旧において、次のような要因が復旧時間を遅らせる要因となります。緊急時

には、これら要因の被災状況等を把握した上で、現実的な目標復旧時間を設定する必要があ

ります。

要因 復旧時間の制約内容

従業員・設備等

の被災状況

・多くの従業員やキーとなる従業員が死傷した場合は、復旧が遅れる。

・建屋が損壊した場合、修理や代替施設確保に要する時間を見積もる。

・生産機械が損壊した場合、修理や代替設備確保に要する時間を見積もる。

協力会社

の被災状況

・協力会社が被災した場合、当社の復旧が遅れる。

・協力会社の復旧支援を行い、全体の事業復旧を早める。

・他の協力会社への一時的な生産移管に要する時間を見積もる。

顧客

の被災状況

・顧客が無事であれば早期の事業復旧が求められる。

・顧客も被災していれば、顧客の復旧にタイミングを合わせる。

・小売業の場合は周辺住民の生活がいつ平常に戻るかどうかが問題とな

る。

事業インフラ

の復旧目処

・電気、水道、都市ガス等の復旧目処を踏まえる。(阪神・淡路震災では

全面復旧までに電気 7日間、水道 90日間、都市ガス 84 日間を要した。)

・自家用発電機を導入している場合は、停電でも一部事業の継続は可能と

なる。(緊急時には燃料の安定調達が問題となる。)

・原材料や製品の移送のための交通途絶・混乱状況を踏まえる。(大規模

地震発生時には、交通規制が実施される。発生後 3 日間は緊急車両の通

行、約 1週間は緊急支援物資の輸送に制限又は優先される。)

Page 22: 8. BCP 関連資料8-1 8. BCP関連資料 BCPを策定・運用する際の関連資料として、次の資料を添付しています。 ・本指針の中で引用している参考資料

8-22

資料 07 災害事例における企業の事業継続・復旧シナリオ

阪神・淡路大震災(1995 年)、新潟県中越地震(2004 年)、新潟他水害(2004 年)において、

いくつかの中小企業を例に、事業継続・復旧を果たした時系列を紹介します 2

①神戸市の部品製造業(阪神・淡路大震災)

・従業員約 35名、自動車部品のプレス加工が主な事業である。

・地震による被害は、従業員死亡 1名のみ、工場建屋は小規模被害に限られた。

・元請の自動車会社の応援を得て、転倒したプレス機械を修理し、約 1 ヶ月で全面的な事業

再開を果たした。

・この間、他会社工場に金型を移し生産を移管したが、元請自動車会社の意向で全面再開後

に取引を復元した。

・社長をはじめ幹部 3名が、事業復旧、財務(資金確保)、労務・従業員支援を分担した。被

災した従業員には仮設住宅を提供するなど従業員の生活支援にも努めた。

注)縦軸は事業の操業度を示します。1は平常どおり操業、0は操業全面停止。(以下同じ)

2 本資料は、各企業の経営者に対するヒアリング調査に基づくものです(平成 17 年 8 月)。

0 半月後 1月後

0

協力会社の被害状況確認トヨタの応援部隊到着

金型移動、他社代替生産

復興宣言

事業

神戸市の部品製造業

駐車場に仮設住宅建設

建物は無事工作機械が転倒等

Page 23: 8. BCP 関連資料8-1 8. BCP関連資料 BCPを策定・運用する際の関連資料として、次の資料を添付しています。 ・本指針の中で引用している参考資料

8-23

②神戸市のケミカルシューズ製造業(阪神・淡路大震災)

・神戸市長田町でケミカルシューズ製造を営む。

・地震による被害は、従業員は軽傷、生産機械は小規模被害のみであったが、工場建屋が損

壊した上、長田町に集中している協力会社の一部が被災した。

・シューズ業界は、季節ごとにデザインが変わる。地震発生当日、被災状況と市場環境から

社長が 1ヵ月後に復旧することを宣言。

・代替工場を探し生産機械を移して、目標どおり1ヵ月後に事業再開を果たした。

神戸市のケミカルシューズ製造業

0 半月後 1月後

0

1ヶ月復旧を宣言

事務所代わりのコンテナ設置協力業者へ支払い代替場所へ機械を移送等

製造再開

事業

大手小売店やスーパーとの直接取引き、直営店新設等建物損壊

工作機械は無事

中国産に転注する卸業者も多く、地元業界の売上げは最盛期の1/3

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8-24

③三条市の金属製造業(新潟水害)

・三条市には金属製造業が集積、地元企業間で相互に受注・発注しネットワークを構築。

・水害により、三条工業会の加盟企業の約半数が浸水、生産機械が泥をかぶり使用不能になる。

・工業会の要請を受けた経済産業省の指導もあり、泥をかぶった機械をメーカー派遣の技術員が

修理、約 1ヵ月後にほぼ全ての企業が復旧できた。

・工業会の加盟企業が分担して、ボランティア等の地域貢献活動を実施。

三条市の金属製造業

0 10~15日後 1月後

0

工場内の泥の掃き出し

製造再開

事業

機械メーカーによる修理(経産省指導あり)

地域コミュニティ活動も実施

建物は無事機械が泥に埋もれる

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8-25

④長岡市の加工機械製造業(新潟県中越地震)

・顧客は日本全国にわたり、加工機械を少量受注生産。

・地震による被害は、従業員の死傷なし、工場建屋は小規模被害、生産機械は無事であった

が、協力会社 1社に大被害。

・1日目は従業員の安否確認、協力会社の被災状況把握、顧客への連絡。2 日目は事業所内

に散乱した資機材等の整理。3 日目に事業再開を果たした。

長岡市の加工機械製造業

0 4日後(営業日2日後)

0

従業員の安否確認協力会社の被害確認顧客への連絡等

停電復旧

事業

被災した協力会社から組立中の機械を引き揚げ

物が散乱した事務所内の整理

6日後

建物、工作機械ともに無事

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8-26

⑤神戸市の建設業者(阪神・淡路大震災)

・地震による被害は、従業員の死傷なし、事務所が一部損壊、建設機械等の被害はなし。

・顧客の一部も被災する一方で市役所等からの業務依頼が発生。

・当日に倒壊家屋からの生埋め者救出。その後、避難所施設の設営、市営住宅の修繕、損壊

建屋の公費解体などの地域貢献活動を実施。

・この間、通常事業は顧客の了解を得て一時中断。

・地震発生から 3年間は復興景気に沸くが、その後急速に建設市場が縮小した。

0 2ヶ月後 半年~1年後

3年後

0

公的業務(救助、避難所設営、公営住宅修繕、公費解体等)

一般業務はあまり着手できず

復興景気終わり地場業者、50社が37社に減少

復興景気事業

神戸市の建設業者

仮事務所へ移転

事務所は一部損壊

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8-27

⑥神戸市の食品商店(阪神・淡路大震災)

・市場内で鮮魚を扱う家族経営の商店。

・地震被害は、従業員の死傷ないが店舗が損壊、近所の常連客の多くも被災。

・被災地再建が進み住民が戻ってきた 6 ヵ月後に元々あったスーパーや市場仲間とともに仮

店舗で営業再開。

・その後 7年間かけ、市場仲間とともに高度化資金を活用し事業を拡大。

0 半年後 3年後

7年後

0

共同で仮設店舗営業(土地を提供しあい)

休業(家族経営)中央市場は翌日営業

組合設立準備着手高度化資金利用(約5千万/人、20年返済)

組合スーパー形式新規営業後継者あり、従業員雇用拡大

神戸市の食品商店

商店は損壊周囲が焼失

市場40店舗のうち6割が廃業

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8-28

資料 08 新潟中越地震における企業の BCP

(1)事業の継続・早期復旧の成功例 3

●久保鉄工所

長岡市にある社員 13人の工場である。事業継続に関して社員間のコミュニケーションが良

く、翌々日には社員の半数、2 日後にはほぼ全員が出社し、役割分担良く復旧作業にあたっ

た。その結果、10 日後に応急修理で 100%稼動した。遅れた仕事を下請け会社がカバーして

くれたこともあり、売上げの落ち込みを回避できた。

●森永乳業

新潟県長岡市にある関連会社の工場や物流拠点が使用不能になったが、翌日の日曜日には、

訓練どおり、予め確保していた代替拠点への切り替えを実施した(ただし、通信回線の問題

は発生)。

●北越銀行

長岡市に本店を構える北越銀行は、電算システムを耐震構造のデータセンターに置き自家

発電装置も備えていた。地震発生直後、日ごろの訓練通りに作業を進め、システムを早期復

旧させた(ただし、断水による悪影響発生のおそれはあった)。

(2)サプライチェーンや自社の事業に大きく影響が及んだ例 4

●日本精機

自動車や二輪車用メーターの製造が停止。ヤマハ・カワサキ・ホンダが 2 輪車生産を部分的に

休止したほか、ホンダが 11 月 8・9 日の 2 日間、4輪車生産を全面的停止。約1カ月でほぼ復旧

するが、被害額 2億 7000万円であった。

●新潟三洋電子

被害額は約 500 億円にのぼった。本格稼動は 5 ヵ月後であり、地震前にあった 5 つのラインの

うち復旧したのは 3 つのラインに限られた。社員 1500 人のうち退職 100 人、転籍 100 人し、500

人いた請負・派遣社員は全員契約が打ち切られた。

3 新潟日報 WEB サイト(2005年 3 月 18 日掲載)、日経 BP 社ホームページから作成。 4 新聞各紙の記事から作成。

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8-29

資料 09 中小企業向け災害対策支援の体系

(1)事前の対策

(2)災害時の応急・復旧対策

(3)災害時の追加対策 発生直後 1ヶ月以内

非資金

支援

●BCP策定・運用指針(平成 18

年 2月公開)

●特別相談窓口の設置

●代替工作機械等の優先融通

●下請取引問題の解決斡旋

●アドバイザー派遣

資金

支援

●社会環境対応施設整備資金

(平成 18年度開始予定)

●既往債務の返済条件緩和

●小規模企業共済災害時貸付

(即日融資)

●災害復旧貸付

●セーフティネット保証(4

号:突発的災害)

●激甚災害指定(災害復旧貸付

の金利引き下げ等)

●災害復旧高度化融資

注)中小企業庁が関係する支援制度を整理した。(平成 17年 12月現在)

Page 30: 8. BCP 関連資料8-1 8. BCP関連資料 BCPを策定・運用する際の関連資料として、次の資料を添付しています。 ・本指針の中で引用している参考資料

8-30

資料 10 被災中小企業に対する公的支援制度

(1)平常時における事前の防災対策に対する支援制度

No 制度名 概要 関連サイト 受付窓口 条件

1 防災対策支援貸付

制度

・防災対策に取り組む事業者向け、防災対策に必要な設

備資金の貸付

・貸付利率、10年固定貸出と 15年変動貸出がある

商工組合中央金庫

http://www.shokochuki

n.go.jp/

商工組合中央金庫

各支店

中小企業

2 中小企業組合等活

路開拓事業

・中小企業が組合等を中心に共同して調査研究、将来ビ

ジョンの策定及びその成果を具体的に実現化し、新た

な活路を見出すために行う事業。

・補助金額は、総事業費の 10分の 6以内であって、6,000

千円が限度。

全国中小企業団体中央

http://www.chuokai.or

.jp/josei/josei.htm

各都道府県の中小

企業団体中央会

協同組合が

対象

3 社会環境対応施設

整備資金(平成 18

年度開設予定)

・融資対象は、設備の耐震化・不燃化工事、耐震診断、

データバックアップ構築など

・BCP策定企業に対し、政策優遇金利を適用

中小企業金融公庫

http://www.jasme.go.j

p/

国民生活金融公庫

http://www.kokukin.go

.jp/

中小企業金融公庫

及び国民生活金融

公庫の各支店

中小企業

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8-31

(2)緊急事態発生後の支援制度(発生直後)

No 制度名 概要 関連サイト 受付窓口 条件

4 小規模企業共済災

害時貸付

・小規模企業共済の加入事業者が災害により被害を受け

た際に貸付

・積立金の範囲内で上限 1,000万円

・即日融資(午前中に申込めば、午後に貸し出し)

中小企業基盤整備機構

http://www.smrj.go.jp

/skyosai/index.html

商工組合中央金庫

各支店

小規模企業

共済へ加入

して 1 年を

超える事業

5 特別相談窓口 ・都道府県、政府系金融機関、信用保証協会、商工会議

所・商工会、地方経済産業局、中小企業基盤整備機構

等が単独又は共同で開設

・相談受付内容は、①中小企業の復興支援、②中小企業

向け融資、③雇用対策関係など

(左記) 単独の場合は各支

店等、共同の場合

は商工会議所・商

工会などに設置さ

れる

( 特 に な

し)

6 既往債務の返済条

件緩和

・国民金融公庫、中小企業金融公庫、商工組合中央金庫

からの既往債務に対する返済条件の緩和措置

http://www.meti.go.jp

/kohosys/press/000439

4/0/030814taifu.pdf

(平成 15年台風 10号災

害の例)

各支店等 債務のある

中小企業

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8-32

(3)緊急事態発生後の支援制度(発生から 1ヶ月以内めど)

No 制度名 概要 関連サイト 受付窓口 条件

7 災害復旧貸付

・罹災した中小企業者向けに設備資金・運転資金を貸付

・貸付期間 10年以内(うち据置 2年間以内)

・限度額 3,000万円以内(中小企業)

国民金融公庫

http://www.kokukin.go

.jp/tyuushou/special_

m.html

国民金融公庫各支

災害救助

法の適用、

市町村発

行の罹災

証明書が

必要(*)

8 災害復旧貸付

・罹災した中小企業者向けに設備資金・長期運転資金を貸付

・貸付期間 10年以内(うち据置 2年間以内)

・限度額は、直接貸付 1億 5,000万円、代理貸付 7,500万円

中小企業金融公庫

http://www.jasme.go.j

p/jpn/search/37.html

直接貸付は中小公

庫営業部店、代理貸

付は取扱金融機関

9 災害復旧貸付 ・罹災した中小企業者向けに設備資金・長期運転資金を貸付

・貸付期間、運転 10年以内(うち据置 3年間以内)、設備 20

年以内(うち据置 3年間以内)

商工組合中央金庫

http://www.shokochuki

n.go.jp/diskbk2005/gy

oumu/gyoumu09.html

商工組合中央金庫

各支店

10 代替工作機械等

の優先融通

・経済産業省が、工場等復旧のための代替工作機械等の優先

融通等について、(社)日本工作機械工業会等の関連団体

に対して、最大限の便宜を図るよう要請

経済産業省製造産業局

http://www.meti.go.jp

/press/0005429/0/0407

21fukkyu.pdf

http://www.meti.go.jp

/press/0005813/0/0411

15saigaiseizou.pdf

- 新潟・福島

豪雨、福井

豪雨、新潟

中越地震

の際に発

11 下請取引問題の

解決斡旋

・下請取引においてトラブルが発生し、下請企業又は親企業

からそのトラブル解決のための申し出があった場合に、双

方から事情を聴取し、その解決のための調停、あっせんを

行う

各都道府県の下請企業

振興協会

http://www.zenkyo.or.

jp/gaiyou/ken.htm

各都道府県の下請

企業振興協会

問題が生

じた中小

企業

*:激甚災害に指定されると特別措置(低い特別利率など)が適用される。その際の申し込みには罹災証明書の交付が必要。

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8-33

(3)緊急事態発生後の支援制度(状況に応じて追加的に開設される対策)

No 制度名 概要 関連サイト 受付窓口 条件

12 セーフティネッ

ト保証(4号:

突発的災害)

・突発的災害で経営の安定に支障を生じている中小企業者向

けの貸付(指定地域内で 1 年間以上継続して事業を行って

おり、災害等の影響を受けた後の 3 ヶ月間の売上高等が前

年同期比▲20%以上の見込みである中小企業者)

・普通保証 2億円以内(組合 4億円以内)

・無担保保証 8,000万円以内

各都道府県の信用保証

協会

http://www.cgc-tokyo.

or.jp/business/safety

net.html(東京の例)

各都道府県の信用

保証協会各支店

市 町 村 長

( 特 別 区

長)による

認定書が必

13 災害復旧高度化

事業

・施設の復旧に当たって協同組合により新たに高度化事業を

行おうとする場合に、その事業資金を貸付

・貸付割合:対象事業費の 90%以内

・利 率:無利子

・償還期間:20年以内の期間(据置 3年以内)

中小企業基盤整備機構

と都道府県が一体とな

って実施

http://www.smrj.go.jp

/keiei/kodoka/index.h

tml

中小企業基盤整備

機構の各支部、都

道府県の中小企業

担当課

協同組合が

対象

14 雇用調整助成金 ・景気変動や産業構造変化等に伴う経済上の理由により事業

活動の縮小を余儀なくされ、休業等や出向を行った事業主

に対して休業手当や賃金の一部を支給

・休業等の受給額:休業手当相当額の 1/2(中小企業事業主

は 2/3)、支給限度日数は 3年間で 150日(最初の 1年間で

100日分まで)まで

・出向の受給額:出向元で負担した賃金の 1/2(中小企業事

業主は 2/3)

厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp

/general/seido/josei/

kyufukin/a01-1.html

最寄りのハローワ

ーク

最近 6 か月

間に①生産

量が対前年

同期比10%

減、②雇用

量が増加し

ていない事

業主

平成 17年 12月現在

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8-34

資料 11 応急手当と初期消火

(1)応急手当

負傷者が発生し、急を要する場合は 119 番通報し救急車の出動を要請する。負傷者に対す

る応急手当には次のような種類がある。詳細は下記ホームページを参照のこと。

応急手当

救命手当

●意識がないとき 気道の確保

●呼吸をしていないとき 呼気吹き込み人工呼吸

(口対口人工呼吸)

●心臓が止まったとき 心肺蘇生

(心臓マッサージと人工呼吸)

●喉にものが詰まったと

異物の除去(指拭法、背部叩打法、

ハイムリック法など)

●大出血のとき 止血法

その他

●楽な姿勢をとらせる(衣服のゆるめ方、保温、体位)

●骨折に対する手当

●けがに対する手当

●傷病者の運び方(搬送法)

●首のけがに対する手当

●溺れた人に対する手当

●やけどに対する手当

参考:消防防災博物館

http://www.bousaihaku.com/cgi-bin/hp/index2.cgi?ac1=B105&Page=hpd2_tmp

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8-35

(2)初期消火

初期消火の要点を以下に示す。詳細は地元消防本部のホームページ等を参照のこと。

①火災発見時

・大声で隣近所の人々に火災であることを知らせる。

・その場にいる者が、119 番通報と初期消火を手分けして行う。

②初期消火

・消火器は、落ち着いて、できるだけ火に近づき、燃えているものに対して直接噴射し、

ほうきで掃くようにノズルを動かすのがコツ。

・一般に初期消火が可能なのは、天井に火がまわるまでといわれている。天井に火がまわ

れば現場から退避し、現場に到着する消防隊にまかせる。

③火災からの避難

・木造家屋の火災は、20分程度で全焼してしまうので、逃げ遅れないことが大切。

・コンクリート造や鉄骨造の建物での火災は、煙がたくさん出るのが特徴。煙に巻かれな

いよう避難することが大切。

参考:川越市地区消防本部(http://www.119kawagoechiku.jp/syouka.htm)

舞鶴市消防本部(http://www.maizuru119.com/ansin3.html)

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8-36

資料 12 安否確認の方法

従業員及びその家族との安否確認の方法についての要領例を示す。なるべく多くの方法を

確保しておくことが望まれる。

(1)緊急連絡網

・災害時の緊急連絡先を複数決め、緊急連絡網を作成する。

・緊急連絡網を記入したカードを全従業員に配布し、常時携帯を義務付ける。(カードは財

布や定期入れに収まる大きさとする。携帯電話への番号登録を進める。)

・電話輻輳時にも利用できる NTT 災害伝言ダイヤルや携帯電話の災害用伝言板サービスも

活用する(下記参照)。

(2)安否確認の体制

・安否確認対応の選任チームを作る。

・就業時間中で家族の安否が確認できない従業員に対しては、一時帰宅等させる。

・安否確認が取れない従業員については、徒歩や自転車による捜索隊を派遣する。

(3)NTT災害伝言ダイヤル

・録音したい人が 171 をダイヤル。ガイダンスに従って、自分の電話番号を入力の上、メ

ッセージを録音。

・メッセージを聞きたい人は、171をダイヤル。ガイダンスに従って、相手の電話番号を入

力すると録音されたメッセージが流れる。

http://www.ntt-east.co.jp/voiceml/

http://www.ntt-west.co.jp/dengon/

(4)災害用伝言板サービス

・NTT ドコモでは、震度 6以上の地震が発生した場合、「iMenu」内に「iモード災害用伝言

板」ができ、災害発生地域のみメッセージの登録ができる。

・他の携帯電話会社(KDDI au、KDDI/TU-KA、vodafone)も同様のサービスを提供している。

http://www.nttdocomo.co.jp/info/disaster/

http://www.au.kddi.com/notice/dengon/

http://dengon.ezweb.ne.jp/

http://www.vodafone.jp/japanese/information/saigai/?cc_1603=

平成 17年 12月現在

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8-37

資料 13 重要書類等の例

・重要書類は、コピーをとり事業所とは別の場所に保管しておく。

・事業所内では重要書類を耐火性の金庫等に保管する。

・策定した BCP は、緊急時にすぐに参照できるようにしておく。コピーを事業所とは別の場

所に保管しておく。

書類 重要書類等の例

契約書 賃貸借契約書、売買契約書、運送契約書、物品納品契約書、ローン契約書、

借地契約書、金銭消費貸借契約書、リース契約書等

預貯金関係 預金証書・貯金通帳、印鑑(実印)、クレジットカード、保険証券

有価証券 手形、小切手、株券・有価証券

その他 不動産登記済権利証、領収書、株主名簿、健康保険被保険者証、国民年金

証、運転免許等

危機管理に関わ

る計画類

自社の BCP(事業継続計画)

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8-38

資料 14 重要書類等の再発行手続き

・災害等によって原本が焼失・紛失した場合の再発行の手続き(例)は、次のとおり。

書類 再発行の手続き(例)

契約書 契約書がないままだと、トラブルが発生した場合の対応が困難となる。自社で契

約書コピーを保管していない場合は、早めに取引先に頼んでコピーをとらせても

らう。

実印 実印を焼失や紛失し改めて作り直す場合、各市町村の窓口に行き、備え付けの「廃

止届」を提出の上、新しく実印とする印鑑と身分証明を持参して改めて申請する。

預金証書・預

金通帳

預金口座を開いた銀行へ焼失届けを提出する(新しい印鑑を持参)。数日後、銀

行より再発行の案内文書が送られてくるので、身分証明書と新しい印鑑を持参

し、再発行を行う。通常の再発行期間は 1週間くらい。

クレジットカ

ード

カード会社へ焼失又は紛失した事を電話で届け出る。本人であることの確認が取

れれば、カードの再発行手続が行われる。手続きは 1週間から 3週間位。

株券

発行会社もしくは名義書換代理人に株券が焼失又は紛失したことを届け、株券喪

失登録の申請を行う。一般的には、申請受理後 1年が経過するとこの株券は無効

となり、株券失効通知が届く。その段階で、発行会社に株券の再発行を請求する。

健康保険証 各市区町村の健康保険課へ届け出る(身分証明書と印鑑を持参)。本人であるこ

とが確認されれば、その場で再発行される。

年金手帳 最初に取得した社会保険事務所等で再発行してくれる。

自動車運転免

許証

再発行は各地の運転免許試験場で受け付けている。名前と生年月日、住所が確認

できるもの(保険証、住民票など)、印鑑、写真(縦 3cm×横 2.4cm)をもって、

備え付けの再発行申請書に記入・提出すれば、即日発行される。

登記簿謄本の

取得と登記の

抹消

建物が罹災した場合、保険金請求のため登記簿謄本が必要になる場合があり、法

務局で取得する。

建物を取りこわす場合は、登記を抹消しておかないと次の年にも固定資産税を請

求される。抹消登記は罹災証明書と印鑑証明書、滅失登記申請書を提出する。一

般的には土地家屋調査士に手続を依頼するケースが多い。

出典:長岡商工会議所・長岡中小企業相談所「職場の防災対策必須マニュアル」(H17)を参

考に作成

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8-39

資料 15 教育・訓練

(1)教育・訓練の重要性

BCP の策定は緊急時の対応の大前提であり、計画だけでは緊急時に適切に対応できるとは

限りません。実践のためには関連する知識や技能が必要であり、また計画を理解している

ことと実践できることは別物です。このため、防災や救急等に関する知識や技能の教育、

またそれらを実践の中で検証する訓練の実施が緊急時の対応能力の向上では求められます。

緊急時の対応に関する考え方や能力は通常時の業務等とは異なる部分も多いため、「いざ

となれば対応できる」という幻想は捨てて、各種防災対策と並行して教育訓練を実施する

ことが求められます。

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8-40

(2)教育

緊急時に適切な対応を行うためには、防災や救急等の知識や技能の習得が前提となります。

それらの習得にあたっては、対話や実習を前提とする外部講習会が有効ですが、より簡単

な方法としては外部防災施設やそのホームページを利用することも考えられます。外部防

災施設では、知識の習得とともに地震や火災の仮想体験ができる場合もあります。

表 参考となる外部講習会の例

講習会 概要

防災士

(日本防災士機構)

【内容】災害から自分を守る(自助)、地域で活動する(協働・互

助)、災害発生の仕組みを学ぶ(科学)、災害の状況を知る(情

報)、災害の知識・技術を深める、災害の知識・技術を深める、

命を守る

【費用】研修機関によって異なるがおおよそ5~6万円程度

【URL】http://www.bousaisi.jp/

救急法救急員

(日本赤十字社)

【内容】赤十字救急法、心肺蘇生法、傷と止血

【費用】無料 (教材費の費用のみ)

【URL】http://www.jrc.or.jp/sanka/study/syurui/emergency.html

応急手当

((財)東京救命協会)

【内容】普通救命講習から救急関連事業従事者コースまで幅広い口

座を開設

【費用】数千円~数万円

【URL】http://www.sonpo.or.jp/business/library/video/

地域防災リーダー

(損害保険協会)

【内容】防災実務者や有識者による議論を主体とした市民防災講座

で定期的に実施

【費用】無料 (ビデオの貸出しも無料)

【URL】http://www.sonpo.or.jp/business/library/video/

表 参考となる外部防災施設等の例

施設名 住所とホームページアドレス

人と未来防災センター 〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通 1-5-2 TEL078-262-5050

http://www.dri.ne.jp/

消防防災博物館 (インターネット上の仮想博物館で建物は存在しない)

http://www.bousaihaku.com/cgi-bin/hp/index.cgi

総務省消防庁 防災・危

機管理 e-カレッジ

(インターネット上のみで建物は存在しない)

http://www.e-college.fdma.go.jp/top.html

札幌市民防災センター 〒003-0023 札幌市白石区南郷通 6 丁目北 TEL 011-861-1211

http://www.city.sapporo.jp/shobo/TENJI/index.html

釧路市民防災センター 〒085-0022 釧路市南浜町4-8 TEL 0154-23-0425

http://www.city.kushiro.hokkaido.jp/syoubou/center/086.html

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8-41

施設名 住所とホームページアドレス

青森県防災教育センタ

〒038-0042 青森市大字新城字天田内183の3 TEL 0177-88-4221

岩手県立総合防災セン

ター

〒028-3602 若手県紫波郡矢巾町大字藤沢3-117-1

TEL 019-697-7741

http://www.nnet.ne.jp/~bousai/

一関市総合防災センタ

〒021-0885 若手県一関市市田村町1-12 TEL 0191-21-2106

気仙沼・本吉広域防災

センター

〒988-0104 宮城県気仙沼市字赤岩五駄鱈43-2

TEL 0226-22-6688

http://www1.neweb.ne.jp/wb/kenmin/sisetu/sisetu/03/03_049.htm

秋田県消防学校防災セ

ンター

〒018-1301 秋田県由利郡岩城町内道川字築館1-1

TEL 0184-73-2850

http://www.pref.akita.jp/syobo/school/center.htm

山形県防災学習館 〒997-1301 山形県東田川郡三川町大字横山字堤27-1 TEL

0235-66-2022

栃木県防災館 〒321-0414 栃木県河内郡上河内町大字中里248

TEL 028-674-4843

http://www.pref.tochigi.jp/bousai/bousaikan/

桐生市消防庁舎防災コ

ーナー

〒376-0027 群馬県桐生市元宿町13-38 TEL 0277-47-1700

埼玉県防災学習センタ

〒369-0131 埼玉県鴻巣市袋30 TEL 048-549-2313

http://www.pref.saitama.lg.jp/what/what_23/17.html

さいたま市大宮防災セ

ンター

〒330-0834 埼玉県さいたま市大宮区天沼町1-893

TEL 048-648-6511

戸田市消防本部市民防

災教室

〒335-0021 埼玉県戸田市大字新曽1875-1 TEL 048-441-6412

春日部市防災センター 〒344-0035 埼玉県春日部市大字谷原新田2097-1

TEL 048-738-3111

http://i-townmap.com/bousai/bousai.htm#9

埼玉県西部防災センタ

〒357-0015 埼玉県飯能市大字小久保291 TEL 042-973-9119

千葉県中央防災センタ

〒260-0801 千葉県千葉市中央区仁戸名町666-2

TEL 043-265-5045

http://www.pref.chiba.jp/syozoku/a_bousai/keihatsu/center/chuo/annai.htm

千葉県西部防災センタ

〒271-0092 千葉県松戸市松戸558-3 TEL 047-331-5511

http://www.pref.chiba.jp/syozoku/a_bousai/keihatsu/center/seibu/annai.htm

Page 42: 8. BCP 関連資料8-1 8. BCP関連資料 BCPを策定・運用する際の関連資料として、次の資料を添付しています。 ・本指針の中で引用している参考資料

8-42

施設名 住所とホームページアドレス

池袋防災館 〒171-0021 東京都豊島区西池袋 2-37-8 TEL 03-3590-6565

http://www.tfd.metro.tokyo.jp/ts/ik/ikeb.htm

本所防災館 〒130-0003 東京都墨田区横川4-6-6 TEL 03-3621-0119

http://www.tfd.metro.tokyo.jp/ts/hj/honjo.htm

立川防災館 〒190-0015 東京都立川市泉町1156-1 TEL 042-521-1119

http://www.tfd.metro.tokyo.jp/ts/tk/tachi.htm

品川区防災センター 〒140-0005 東京都品川区広町2-1-36 TEL 03-5742-6697

http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/h/h01/h0102.html

北区防災センター 〒114-0024 東京都北区西ヶ原2-1-6 TEL 03-3940-1811

http://www.city.kita.tokyo.jp/soumu/bousai/center/index.htm

目黒区防災センター 〒152-0001 東京都目黒区中央町1-9-7 TEL 03-5723-5817

http://www.city.meguro.tokyo.jp/bosai/center/index.htm

横浜市市民防災センタ

〒221-0844 神奈川県横浜市神奈川区沢渡4-7

TEL 045-312-0119

http://www.city.yokohama.jp/me/ycfb/bousen/bousen2.html

神奈川県総合防災セン

ター

〒243-0026 神奈川県厚木市下津古久280 TEL 046-227-1700

http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/03/0340/

大和市消防防災訓練セ

ンター

〒242-0018 神奈川県大和市深見町西4-4-6 TEL 0462-61-1119

山梨県立防災安全セン

ター

〒409-3834 山梨県中巨摩郡田富町今福991 TEL 0552-73-1048

長野市防災市民センタ

〒380-0901 長野県長野市居町1730-2 TEL 026-227-8002

http://www.city.nagano.nagano.jp/ikka/f-soumu/bousaisennta.htm

富山市消防本部防災展

示ホール

〒939-8075 富山県富山市今泉191-1 TEL 076-493-4141

福井市総務部防災セン

ター

〒918-8237 福井県福井市和田東2-2207 TEL 0776-20-5156

http://www.city.fukui.lg.jp/d120/bousai-c/index.html

岐阜県広域防災センタ

〒501-6023 岐阜県各務原市川島小網町2151 TEL 0586-89-4192

http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11117/taisei/index.htm

静岡県地震防災センタ

〒420-0042 静岡市葵区駒形通5-9-1 TEL 054-251-7100

http://www.e-quakes.pref.shizuoka.jp/

御殿場市小山町防災展

示ホール

〒412-0026 静岡県御殿場市東田中1-19-1 TEL 0550-83-0119

豊橋市中消防署5階防

災センター

〒440-0874 愛知県豊橋市東松山町23 TEL 0532-52-0119

http://www.city.toyohashi.aichi.jp/syoubou/facility.html

防災教育センター 消

防学校内

〒488-0081 愛知県尾張旭市大字新居5182-1393

TEL 0561-53-2015

Page 43: 8. BCP 関連資料8-1 8. BCP関連資料 BCPを策定・運用する際の関連資料として、次の資料を添付しています。 ・本指針の中で引用している参考資料

8-43

施設名 住所とホームページアドレス

名古屋市港防災センタ

〒455-0018 愛知県名古屋市港区港明1-12-20 TEL 052-651-1100

http://www.shobo.city.nagoya.jp/bousaicenter/MCENTER/MCENTER.HTM

豊田市防災学習センタ

〒471-0879 愛知県豊田市長興寺5-17-1 TEL 0565-35-9700

http://www.city.toyota.aichi.jp/index.htm

春日井市消防防災展示

〒486-0856 愛知県春日井市梅ヶ坪町109-1 TEL 0568-85-6377

http://www.city.kasugai.aichi.jp/syobo/somu/somu002.html

碧南市消防庁舎市民防

災広場

〒447-0844 愛知県碧南市港本町1-29 TEL 0566-41-2400

一宮市民防災センター 〒491-0862 愛知県一宮市緑1-10 TEL 0586-72-1191

http://www.city.ichinomiya.aichi.jp/division/f-somu/yobobosai-hp/guide/bo

saicenter/bosaicenter.html

四日市防災教育センタ

〒510-8014 三重県四日市市富田2-4-15 TEL 0593-56-2020

http://www.city.yokkaichi.mie.jp/syoubou/edcenter.html

京都市民防災センター 〒601-8445 京都府京都市南区西9条菅田町7 TEL 075-662-1849

http://web.kyoto-inet.or.jp/org/bousai_s/

大阪市立阿倍野防災セ

ンター

〒545-0052 大阪市阿倍野区阿倍野筋3-13-23

TEL 06-6643-1031

http://www.abeno-bosai-c.city.osaka.jp/bousai/bsw/a/a/bswaa010.aspx

泉佐野市防災学習セン

ター

〒598-0048 大阪府泉佐野市りんくう往来北1-20

TEL 0724-69-0888

http://www.city.izumisano.osaka.jp/section/syobo/safety/safety.html

神戸市民防災総合セン

ター

〒651-1124 兵庫県神戸市北区ひよどり北町3-1

TEL 078-743-3771

http://www.city.kobe.jp/cityoffice/48/senta/

兵庫県立防災科学館 〒651-1102 神戸市北区山田町下谷上字中一里山15-13

TEL 078-741-6533

尼崎市防災センター 〒660-0881 兵庫県尼崎市昭和通2-6-75 TEL 06-6481-0119

http://www.city.amagasaki.hyogo.jp/web/contents/info/city/city03/syobo/ne

wpage11.htm

奈良市防災センター 〒630-8145 奈良県奈良市8条5-404-1 TEL 0742-35-1106

http://www.city.nara.nara.jp/bousai/center.htm

那賀郡防災センター 〒649-6215 和歌山県那賀郡岩出町中迫154 TEL 0736-61-0119

http://www.naga119.gr.jp/bousaisenta/sennta.htm

鳥取県立消防学校展示

〒689-3547 鳥取県米子市流通町1350 TEL 0859-27-0353

倉敷市消防局防災セン

ター

〒710-0824 岡山県倉敷市白楽町162-5 TEL 086-426-1190

http://www.city.kurashiki.okayama.jp/fire119/soshiki/centertop.html

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8-44

施設名 住所とホームページアドレス

瀬戸内市防災センター 〒701-4214 岡山県瀬戸内市邑久町本庄1795 TEL 0869-22-1333

http://www.city.setouchi.lg.jp/fire/bousaicenter.html

呉市防災センター 〒737-0112 広島県呉市広古新開2-1-9 TEL 0823-74-1310

http://www.city.kure.hiroshima.jp/~119/senta-top/senta-top.htm

〈財)広島市総合防災

センター

〒739-1743 広島県広島市安佐北区倉掛2-33-1

TEL 082-843-0918

http://www.bousai-c.city.hiroshima.jp/

徳島県立防災センター 〒771-0204 徳島県板野郡北島町鯛浜字大西165

TEL 088-683-2000

http://ourtokushima.net/bousai/

三豊広域防災センター 〒768-0067 香川県観音寺市坂本町1-1-7 TEL 0875-24-0119

http://www.niji.or.jp/home/m-kouiki/shisetsu/shise8/shise8.htm

福岡市民防災センター 〒814-0001 福岡県福岡市早良区百道浜1-3-3

TEL 092-847-5990

http://www.fuku-bou.or.jp/

田川地区消防本部防災

コーナー

〒826-0042 福岡県田川市大字川宮1570 TEL 0947-44-0650

久留米市消防防災セン

ター

〒830-0003 福岡県久留米市東櫛原町999-1 TEL 0942-38-5151

http://www.fire-city.kurume.fukuoka.jp/fire/mimiyori/center.html

春日・大野城・那珂川

消防本部防災センター

〒816-0814 福岡県春日市春日2-2 TEL 092-584-1191

http://fukuoka.kon119.or.jp/kids/center/bousai.html

熊本市広域防災センタ

〒862-0971 熊本県熊本市大江3-1-3 TEL 096-363-0263

http://www.city.kumamoto.kumamoto.jp/bousai/shoubou/bousaisenta.htm

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8-45

(3)訓練

訓練には、BCPの発動手順の一部分を対象とする消火や連絡等の要素訓練から、災害対策

本部等の組織を対象として活動手順の確認や意思決定を鍛えるための図上訓練まで様々な

訓練があります。企業や商店街等の単位で、目的や費用に応じて訓練を選定し実施するこ

とが重要です。

また、先に整理した外部防災施設では防災訓練を実施している場合もあり、企業や団体と

しての参加が可能な場合もあるので、それらを利用することや地域の防災訓練に参加する

ことも有効です。

主な種類 内容の例 備考

消防訓練 ・初期消火活動

・119 番通報

・ 特に、消火器の操作、放水等は実体験が大切。

・ 消防署に依頼すれば、訓練の評価を受けられる。

避難訓練 ・社員の避難

・顧客等の避難誘導

・ 施設外への社員の避難訓練。

・ 顧客等が敷地内にいる場合には、避難誘導も必須。

連絡訓練 ・緊急連絡先への連絡

・緊急連絡網での連絡

・ 緊急連絡(安否確認)で災害伝言ダイヤル 171 や

web171を利用する場合には、毎月1日や防災週間

等に体験が可能。

(Web171 の場合) http://www.web171.jp/

参集訓練 ・就業時間外の参集 ・ 予め指定した時間を指定して参集する場合と、期

間を指定してその期間内で非常参集をかける場合

がある。

図上訓練

(DIG)

・災害状況の検討

・防災対策の検討

・ 地図を使って防災対策を検討する訓練。自治会等

の市民レベルの訓練も盛んである。

DIG=Disaster Imagination Game

(参考)静岡県 HP

http://www.e-quakes.pref.shizuoka.jp/dig/index.htm

図上訓練

(シナリオ提示型)

・防災対策の手順確認 ・ 対応手順の確認に主眼が置かれ、決められた手順

通りに対応を行う訓練。従来の自治体の総合訓練

が相当する。

図上訓練

(シナリオ非提示型)

・防災対策の意思決定

(災害対策本部等)

・ 訓練シナリオを事前に提示しない形式の訓練で、

事前又は訓練中に付与される情報に基づき判断し

行動する訓練。非常に高度な訓練であり、訓練の

実施には高度なノウハウが必要となる。

地域の防災訓練 ・初期消火活動

・炊き出し

・ 地域企業または市民として地域の防災訓練に参加

する。消火器の操作等の実体験ができるとともに、

災害時における地域との連携に役立つ。

.

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8-46

資料 16 財務診断モデルにおける緊急時被害想定方法

(1) 直接被害

個別の企業ごとに被害の状況はそれぞれ異なるものの、個別の企業の特性に十分、対応できる

ような評価手法をつくるのは困難な面がある。この点について、個別に被害額を想定してもらい

入力してもらうことも考えたが、中小企業経営者からのヒアリング結果では、そのような入力は

困難とのことであった。

本計算では、被害やキャッシュフローが災害によりどのように変化するか意識してもらい、災

害対策を進めてもらう契機になる点を重視していることを考え、被害評価方法については、ある

程度一般的・概算的にならざるを得ないものの、中小企業経営者が比較的簡便に入力可能な値を

使って評価を行うことを重視した。

○建物被害

建物被害については、次の通り設定している。

・揺れによる被害

震度・建物構造・建築年代に応じた建物の全壊率、半壊率は村尾・山崎による式(2000)を用いた

被害率を利用することとする。これは阪神・淡路大震災の事例をもとにしたものである。全壊、

半壊の定義は次の通り。

表 阪神・淡路大震災時の自治体による全壊・半壊の定義

被災度 判定基準

全壊

住家が滅失したもので、具体的には、住家の損壊、焼失もしくは流出した部分

の床面積がその住家の延床面積の 70%以上に達した程度のもの、または住家の

主要構造物の被害額がその住家の時価 50%以上に達した程度のもの

半壊

住家の損壊が甚だしいが、補修すれば元通りに再使用できる程度のもの。具体

的には損壊部分が住家の延床面積の 20%以上 70%未満のもの、または住家の主

要構造部の被害額がその住家の時価 20%以上 50%未満のもの

村尾・山崎式(2000)(左側)は次のような被害率曲線を描く。(図は、村尾・山崎「震災

復興都市づくり特別委員会調査データに構造・建築年を付加した 兵庫県南部地震の建物被害

関数」、日本建築学会構造系論文集,第 555号,185-192,2002年 5月より)

Page 47: 8. BCP 関連資料8-1 8. BCP関連資料 BCPを策定・運用する際の関連資料として、次の資料を添付しています。 ・本指針の中で引用している参考資料

8-47

○木造 ○鉄筋コンクリート(RC)造

○鉄骨(S)造

そして、財産上の被害が 50%~100%の場合を全壊、20%~50%場合を半壊ということから、それ

ぞれ中間値をとって、(0.75×全壊率+0.35×半壊率)を建物の資産額に掛け合わせたものを地震

による建物被害額としている。

・床上浸水

床上浸水が生じた場合の家屋の被害率について、国土交通省による東海地震豪雨における被害

率である評価額の 0.231倍を利用し、0.231倍を建物の資産額に掛け合わせることとしている。

・全焼

火災の場合も全壊と同様、財産上の被害が 50%~100%を全焼としているので、その中間地をと

って 0.5を建物の資産額に掛け合わせることとしている。

○建物附属設備

建物附属設備については、建物と同様の計算方法により被害額を算出している。

○機械及び装置

・地震

機械及び装置については様々なものが考えられるが、それら個別の被害を設定するのは困難で

あるため、地震事例をもとに一般的な被害額の評価を行うこととした。地震の場合の機械及び装

置の被害状況については、社屋の被害との関係で、次のようなグラフが得られている。(「阪神大

震災に関する被害及び今後の神戸経済に関する調査結果」、神戸商工会議所)

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8-48

図 社屋の被害 図 機械・設備の被害

ここで、建物については、全壊→75%の被害、半壊→35%の被害、一部損壊→10%の被害と考え、

一方機械・設備については大きな被害を受けた→75%の被害、被害を受けた→35%の被害、一部被

害を受けた→10%の被害として、上記のグラフを使って建物、機械・設備の平均的な被害を出すと、

建物については 26.8%、機械・設備については 21.2%であるから、この比率をとって、機械及び装

置の資産額×建物の被害率×21.2%/26.8%を機械及び装置の被害額とした。

・床上浸水

床上浸水の場合の被害額については、国土交通省による東海豪雨の調査結果における償却資産

の被害率 0.498を機械及び装置の資産額に掛け合わせた値とした。

・火災

火災の場合の被害額については、建物の場合と同様、機械及び装置の資産額の 75%とした。

○工具や器具及び備品

・地震

器具や工具・備品として具体的には電気機器類や什器類等、様々な種類のものが考えられ、そ

れぞれに被害率は異なると考えられるが、それらを逐一分類するのは、設定も評価も困難となる

ため、ここでは、代表例としてコンピュータ等の損傷率で代表させることとする。

パソコン・サーバー類については、阪神・淡路大震災の調査事例では7%前後が全損している。

これは主に震度7地域であると考えられることから、これに東京消防庁(2004)による震度別の重量

物の転倒・落下率を用いて、震度7で被害率が7%になるように、次の通り建物に固定されてい

ない資産の被害率を設定する。

被害率

震度7 7.0%

震度6強 5.7%

震度6弱 3.7%

震度5強 1.1%

震度5弱 0.2%

なお、パソコン・サーバー類の調査は大規模企業を対象に調査しているため、基本的に建物が

被害を受けていないと考えられるため、建物が被害を受けた場合は、その割合に応じて、被害率

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8-49

も増すと考える。

したがって、被害率は、{転倒・落下に伴う被害率×(1-全壊率)+全壊率}とし、これに工

具や器具等の資産額をかけたものを被害額とした。

・床上浸水

床上浸水による被害額については、機械及び装置と同様に償却資産の被害率 0.498 を資産額に

掛け合わせたものとした。

・火災

火災による被害額については、建物と同様に、資産額に 75%を掛け合わせたものとした。

○在庫資産

・地震

地震時における在庫資産(棚卸資産)の被害状況については、機械・設備と同様に、阪神・淡

路大震災の事例が得られている。建物被害と比較すると次の通りである。(「阪神大震災に関する

被害及び今後の神戸経済に関する調査結果」、神戸商工会議所より)

図 社屋の被害 図 在庫資産の被害

このグラフをもとに、機械・設備と同様の考え方で計算を行い、在庫資産の被害額を、在庫資

産の資産額に建物被害率×0.79を掛け合わせたものとしている。

・床上浸水

床上浸水の場合の被害額については、国土交通省による東海豪雨の調査結果における在庫資産

の被害率 0.341を資産額に掛け合わせた値とした。

・火災

火災の場合の被害額については、建物と同様、資産額の 75%とした。

○構築物

・地震

構築物についても看板塔や門、街灯等、様々なものがあるが、具体的な設定が困難なため、軽

量鉄骨建物相当の被害率と見て、これを用いることとしている。

・床上浸水

床上浸水の場合は、被害はないとした。

・火災

火災の場合は、影響を受けないと考え、被害はないとした。

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8-50

○車両及び運搬具

・地震

地震による被害を受けないとした。

・床上浸水

床上浸水の場合、国土交通省による東海地震豪雨の調査結果において、床上浸水した個人タク

シー87 者で修理不能車両数 31 台とのことであったので、車両及び運搬具の資産額に 31/87 を掛

け合わせた値を被害額とした。

・火災

火災の場合は、被害の影響を受けないとした。

(2)間接被害

間接被害については、被害額等の被害状況をもとに中小企業経営者に営業休止期間を予想して

記入していただき、それをもとに変動費は減るものの、固定費は減らないと考え、営業休止期間

中の費用や収益の減少を評価している。そして、仮に復旧前の稼働率は0%、復旧日数後に稼働

率が 100%に至るとしている。

そして、キャッシュフローの評価に必要な復旧費用、実際の稼働率の変化については、被害額

や参考復旧日数を参考に中小企業経営者に入力していただくこととしている。

(3)復旧日数

復旧日数については、基本的に被害額等を参考に中小企業経営者に入力して戴くこととしてい

るが、ライフライン関係の予想は困難であると考えられるので、ここでは簡便な方法として、震

度別に復旧日数が設定されている三重県(1997)地震被害想定の方式を利用した。この方式では、

阪神・淡路大震災のマクロ的な状況の分析結果から震度別の最終的な復旧日数をそれぞれ次の通

り設定されている。

水道 ガス 電気

震度6弱 半月 1ヶ月 1~2日

震度6強 1ヶ月 2ヶ月 3~4日

震度7 2ヶ月以上 3ヶ月以上 1週間

これより、平均的には、この半分の日数で復旧すると考え、次の通り震度別の復旧日数を設定

した。

水道 ガス 電気

震度6弱 7日 15日 1日

震度6強 15日 30 日 2日

震度7 30 日 45日 4日

なお、その他の災害(床上浸水、床下浸水)については、ライフラインの復旧日数は0として

いる。

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8-51

そのほか、資産の復旧については、参考値を示しているが、それぞれ次の通りとしている。

全壊した建物等の平均的な復旧日数は木造住宅の完成までの日数が設計も含めおおむね8ヶ月

程度であると考え、被害率が 100%の場合に 240日かかるとし、これに、建物の被害率を掛け合わ

せることで、被害率に応じた復旧日数を設定している。ただし床上浸水の場合は建物自体の損傷

は少ないと考えられるので、最大 30 日で復旧するとした。

建物付属設備は、建物と同様とした。

機械及び設備については、明確な根拠となる数値が得られなかったが、ここでは全損の場合、

復旧日数を1ヶ月(30 日)とし、これに被害率をかけたものを復旧日数とした。

工具・器具等の復旧日数については、「阪神大震災におけるコンピュータ関連被害実態調査報告

書」(神戸商工会議所)で半数以上の企業で1週間以内にはコンピュータ関連機器の復旧に至って

いることから、平均的には4日で復旧するとし、これに工具・器具等の被害率をかけたものを復

旧日数とした。

構築物については、機械及び設備と同様の考え方とした。

データの消失については、「阪神大震災におけるコンピュータ関連被害実態調査報告書」(神戸

商工会議所)で1週間後には半数以上の企業でデータの復旧に成功していることから、平均的に

は4日で復旧するとし、これに工具・器具等の被害率を掛け合わせたものを復旧日数とした。

Page 52: 8. BCP 関連資料8-1 8. BCP関連資料 BCPを策定・運用する際の関連資料として、次の資料を添付しています。 ・本指針の中で引用している参考資料

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